JP2005179113A - 合わせガラスおよび合わせガラス用中間膜 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明の目的は、透明性、耐湿性、耐候性、耐衝撃性など合わせガラスに必要な基本特性を損なうことなく、常温で保管が可能であり、製造工程では調湿およびオートクレーブを必要とせずに、比較的低温で合成樹脂板とガラス板の両方に合わせ加工が可能な合わせガラス用中間膜およびそれを用いた合わせガラスを提供することにある。
【解決手段】 エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物5〜60重量%、ダイマー酸ポリアミド5〜30重量%およびエチレンと極性基含有ビニル化合物との共重合体10〜90重量%からなる樹脂組成物をガラス用中間膜に用いた合わせガラスにより目的が達成される。
【選択図】 なし

Description

この発明は、エチレンと極性基含有ビニル化合物との共重合体を主成分とする中間膜およびこの中間膜を用いた合わせガラスに関する。この発明は、また、車両サイド窓用の合わせガラスに関する。
従来より、合わせガラスは、自動車用安全ガラス板、公共施設や運動施設などのグレージング材料、間仕切り、防犯用ドアなどに広く用いられており、その構造は、複数枚のガラス板(ガラス板同士又はガラス板と合成樹脂板を少なくとも2枚接合することもある)を中間膜を介して合わせ加工したものである。
合わせガラスの中間膜としては、可塑剤により可塑化されたポリビニルブチラール樹脂によるものが、ガラス板との優れた接着性、強靭な引っ張り特性、高度の透明性を兼ね備えているため、最も一般的に用いられている。しかしながら、上記ポリビニルブチラール樹脂よりなる中間膜で実際に合わせガラスを製造する場合は、ガラス板との合わせ加工の前に中間膜の調湿加工を必要とし、しかも合わせ加工はオートクレーブによる高温高圧下で行う必要があるため、合わせ加工の作業を煩雑なものにしている。
また、合成樹脂透明板を合わせ加工する場合には、可塑剤が中間膜と合成樹脂板との界面にブリードアウトし、接着性を低下させると共に、合成樹脂板を浸食し、白化させるという欠点があった。
上記の欠点の解決策として、(イ)エチレン−酢酸ビニル共重合体に有機過酸化物とシランカップリング剤を配合してなる樹脂組成物から成形した熱架橋性の中間膜が開示されている。(特許文献1)さらに、(ロ)エチレン−酢酸ビニル共重合体またはエチレン−アルキル(メタ)アクリレート共重合体に縮合反応生成物のような透明性改良化剤などを添加してなる樹脂組成物から成形した合わせガラス用中間膜が開示されている。(特許文献2)また、(ハ)エチレン−酢酸ビニル共重合体またはエチレン−アルキル(メタ)アクリレート共重合体に透明性改良剤、有機官能基と加水分解性基を有するシランカップリング剤、ロジン系樹脂または炭化水素系樹脂などを添加してなる樹脂組成物より形成されていることを特徴とする、合わせガラス用中間膜が開示されている。(特許文献3)
エチレン−酢酸ビニル共重合体と有機過酸化物などからなる中間膜(イ)は、熱変成時に結晶性が低下するため透明性が向上し、且つ常温保管が可能で合わせ加工前の調湿が不要であり、さらにオートクレーブなしに合わせ加工ができるという利点がある。しかしながら、有機過酸化物の分解により生じたラジカルを熱硬化反応に利用するので、140〜150℃の合わせ加工温度を必要とし、着色した装飾合わせガラスを製造する場合には耐熱色素が必要となり、加工作業性の悪化、コストアップを招くという欠点があった。また、この中間膜を合成樹脂板と合わせ加工する場合には、高温で合成樹脂板が熱変形を起こすという問題点もあった。
さらに、エチレン−酢酸ビニル共重合体またはエチレン−アルキル(メタ)アクリレート共重合体と透明性改良化剤などからなる中間膜(ロ)では、透明性、耐湿性、耐衝撃性、合成樹脂板との接着性などの合わせガラスに必要な基本特性を損なうこと無く、膜の自着が無く、調湿を必要とせず、オートクレーブなしに低い加工温度、加工圧力で合わせ加工が可能であるが、下記のように耐久性に問題があった。
ガラス板を金属製の窓サッシに組み込む際、軟質プラスチック製のビード(グレージングチャンネルと呼ばれる)などが緩衝材として使用される。合わせガラスをこの方法によって施工すると、ビード中の可塑剤が合わせガラス端部より中間膜中に移行、拡散し、中間膜/ガラス板界面に剥離が発生するという問題があった。
この剥離を生じないような耐久性を耐可塑剤性(または、耐グレージングチャンネル性)と呼んでいる。上記の(イ)、(ロ)の中間膜はいずれもこの耐可塑剤性の点で問題があった。
また、エチレン−酢酸ビニル共重合体またはエチレン−アルキル(メタ)アクリレート共重合体に透明性改良剤、有機官能基と加水分解性基を有するシランカップリング剤、ロジン系樹脂または炭化水素系樹脂などからなる中間膜(ハ)では、上記の問題は解決されたものの耐湿性評価に必要とされる煮沸試験において周辺が白濁するという問題があった。
自動車などの車両のフロント窓には、上述の如く、主に可塑化ポリビニルブチラール中間膜が使用されている。一方、自動車などの車両のサイド窓ガラスは、フロント窓ガラスほどには安全性が要求されないこともあって、可塑化ポリビニルブチラール中間膜を用いた合わせガラスよりも安価な強化ガラスが広く使用されている。
しかし、最近は、安全意識の高まりや車内の物品の盗難防止などの観点から、自動車などの車両のサイド窓ガラスにも、割れにくく割れた場合でもガラス破片が飛散しない合わせガラスが要望されるようになった。
自動車のサイド窓ガラスに、可塑化ポリビニルブチラール中間膜を用いた合わせガラスを使用することは知られている。(特許文献4)
一般に、自動車のサイド窓には縁無しのガラス板が昇降可能に取付けられている。このような縁無しのガラス板として、可塑化ポリビニルブチラール中間膜を用いた合わせガラスを使用すると、合わせガラスの端縁では中間膜が露出した状態となる。
そのため、長期使用に伴って、合わせガラスの端縁部が、露出した中間膜端縁から吸湿して白化したり、その界面が剥離したりして外観不良が生じ、安全上でも支障が生じるという問題がある。また、たとえ端縁が処理されていたとしても、長期使用により処理部が疲労を来たすこともあり、完全に吸湿を防ぐことは困難であった。
特公平2−53381号公報
特開平7−2551号公報
特開平9−188548号公報
実開昭57−116510号公報
本願発明の第1の目的は、透明性、耐湿性、耐候性、耐衝撃性など合わせガラスに必要な基本特性を損なうことなく、常温で保管が可能であり、製造工程では調湿およびオートクレーブを必要とせずに、比較的低温で合成樹脂板(ポリカーボネートやポリエチレンテレフタレート)とガラス板の両方に合わせ加工が可能な合わせガラス用中間膜およびそれを用いた合わせガラスを提供することにある。
本願発明の第2の目的は、長期間使用しても合わせガラスの端縁からの吸湿が小さく、煮沸試験による端縁部の中間膜の白化や界面剥離などの外観不良が生ぜず、安全性に優れた車両サイド窓用合わせガラスを提供することにある。
本発明者らは、前述した問題点を解決するために鋭意検討を重ねた結果、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物5〜60重量%、ダイマー酸ポリアミド5〜30重量%およびエチレンと極性基含有ビニル化合物との共重合体10〜90重量%からなる樹脂組成物をガラス用中間膜に用いた合わせガラスが、透明性、耐湿性、耐衝撃性などの合わせガラスに必要な基本特性を有し、さらに耐熱水性およびポリカーボネートやポリエチレンテレフタレートとガラスとの接着性について改良され、さらに、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物5〜60重量%、ダイマー酸ポリアミド5〜30重量%およびエチレンと極性基含有ビニル化合物との共重合体10〜89重量%、ロジン系樹脂または炭化水素系樹脂から選ばれる少なくとも1種の樹脂1〜20重量%からなる樹脂組成物をガラス用中間膜に用いた合わせガラスにおいては、得られる合わせガラスの透明性が向上し、さらに長期間の保存中におけるガラス板と中間膜の接着性の低下を防止して、長期保存性が向上することを見出し、本発明に至ったものである。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明における樹脂組成物中のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物は、5〜60重量%であり、10〜50重量%が好ましい。エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物が5重量%未満であると、得られる樹脂の透明度や樹脂とガラスとの接着性が充分でなく、逆に60重量%を超えると合わせガラスにした場合の耐衝撃性、耐貫通性が低下する傾向がある。
本発明に用いられる樹脂組成物にエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物は、一般的に市販されているものが用いられ、好ましくは酢酸ビニル含有量が20〜70重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体を公知の方法でケン化したものが用いられる。当該エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物のケン化率は40%以上のものが好ましく用いられる。ケン化物の溶融流動性(MI)に特に制限はないが、0.1〜500g/10分(190℃)が好ましい範囲である。本発明における樹脂組成物に用いられるエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の具体例としては、例えば、田岡化学社製のテクノリンクR−100、R−400、K−431、K−131、DR−55、東ソー社製のメルセンH−6051、H−6820、H−9051、H−6822X、武田薬品社製のデュミランD−219、C2280、C1550、E−222等が挙げられる。
本発明における樹脂組成物に用いられるダイマー酸ポリアミドは、5〜30重量%であり、10〜20重量%が好ましい。ダイマー酸ポリアミドが5重量%未満であると、樹脂とガラスとの接着性が充分でなく、逆に30重量%を超えると得られる樹脂の透明度が低下する傾向がある。
本発明における樹脂組成物に用いられるダイマー酸ポリアミドは、一般に市販されているいわゆるダイマー酸とジアミンとの縮合体が用いられ、好ましくはアミン価が3〜30、軟化点が90℃以上、粘度が300cps(200℃)以上のものが用いられる。
本発明における樹脂組成物に用いられるダイマー酸ポリアミドの具体例としては、例えば、富士化成工業社製のトーマイド390、500、535、560、1310、1396、TXC232C、三和化学工業社製のサンマイド15−K5、HT−140PK−20、ハリマ化成社製のニューマイド945、2152、3008、ヘンケルジャパン社製のマクロメルト6030、6212、6239、6858、JP196等が挙げられる。
本発明における樹脂組成物に用いられるエチレンと極性基含有ビニル化合物との共重合体は、10〜90重量%であり、30〜80重量%が好ましい。
本発明における樹脂組成物に用いられるエチレンと極性基含有ビニル化合物との共重合体は、一般に市販されているものが用いられる。本発明に用いられるエチレンと極性基含有ビニル化合物との共重合体としては、エチレンとアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル等のアクリル酸エステル類、アクリル酸、メタクリル酸等のアクリル酸類または酢酸ビニル等との共重合体が挙げられる。エチレンと極性基含有ビニル化合物との共重合体中の極性基含有ビニル化合物の含有量は、特に制限はないが、3〜50重量%が好ましい含有量である。エチレンと極性基含有ビニル化合物との共重合体の具体例としては、例えば、エクソン社製のオプテマTC−020、TC−110、日本ポリオレフィン社製のレクスパールRB5120、住友化学工業社製のアクリフトWD306−1、WD301、スミテートKA−10、KA−31、MB−11、RB−11、D−3021、三井デュポン社製のニュークレルN1525、AN4214C、三井ポリケミカル社製のエバフレックス40LX等が挙げられる。
また、本発明における樹脂組成物には必要に応じて、ロジン系樹脂または炭化水素系樹脂が配合される。 このロジン系樹脂または炭化水素系樹脂は、得られる合わせガラスの透明性を向上させ、さらに長期間の保存中におけるガラス板と中間膜の接着性の低下を防止して、長期保存性を確保する。特に石油系樹脂のような炭化水素系樹脂は、上記長期保存性とともに、長期間の使用中においてビード(押縁)中の可塑剤による端面部におけるガラス板と中間膜の接着性の低下を抑制し、長期耐可塑剤性を改善する。 ロジン系樹脂または炭化水素系樹脂から選ばれる少なくとも1種の配合量が20重量%より高すぎると、共重合体への分散性が悪くなり、得られる中間膜や合わせガラスの透明性が低下する傾向がある。
上記炭化水素系樹脂としては、長期耐可塑剤性の改善の点から、石油系樹脂が好ましい。また、長期の耐候性を良好なものとするためには、好ましくは88重量%以上、より好ましくは95重量%以上の水添率を有する水添石油系樹脂が用いられる。
上記ロジン系樹脂としては、ロジン(ウッドロジン、ガムロジン、トール油ロジンなど)、重合ロジン、水添ロジン、ロジンエステル、水添ロジンエステルなどが用いられる。
石油系樹脂としては、脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、脂環族系石油樹脂、共重合系石油樹脂、水添石油樹脂、純モノマー系石油樹脂などが挙げられる。詳しくは、脂肪族(C5 )系石油樹脂、芳香族(C9 )系石油樹脂、脂環族(水添(C9))系石油樹脂、C5 −C9 共重合系石油樹脂およびスチレン系オリゴマーなどの純モノマー系石油樹脂などが用いられる。クマロンインデン樹脂、クマロン樹脂、テルペン樹脂、α−メチルスチレン重合体、ビニルトルエン重合体、α−メチルスチレン・ビニルトルエン共重合体なども使用できる。
ロジン系樹脂または炭化水素系樹脂は、単独で用いても、2以上の組み合わせで用いてもよい。
さらに本発明の樹脂組成物には、樹脂の劣化を防止する目的で、必要に応じてヒンダードアミン系安定剤、紫外線吸収剤などが添加されてもよい。
本発明の樹脂組成物に必要に応じて用いるヒンダードアミン系安定剤の含有割合は、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物5〜60重量%、ダイマー酸ポリアミド5〜30重量%およびエチレンと極性基含有ビニル化合物との共重合体10〜90重量%からなる樹脂組成物100重量部に対して、通常、0.05〜2.5重量部、好ましくは0.2〜1.5重量部である。また、本発明の樹脂組成物に必要に応じて用いる紫外線吸収剤の含有割合は、通常、0.05〜1.5重量部、好ましくは0.1〜0.8重量部である。
本発明の樹脂組成物に必要に応じて用いられるヒンダードアミン系安定剤としては、一般に市販されているものが用いられ、例えば、三共化学社製 のSanol LS−770、共同薬品社製のバイオソーブ04、チバガイギー社製のChimassorb944LD、Tinuvin622LD、Tinuvin144、旭電化社製のアデカスタブLA−57、LA−62、LA−82等が挙げられる。
上記紫外線吸収剤としては、一般に市販されているものが用いられ、例えば、サリチル酸系では八代製薬製のザロールP、共同薬品社製のバイオソーブ90、ベンゾフェノン系では三共化成社製のジスライザーO、ジスライザーE、湘南化学社製のASL23、ASL40、ベンゾトリアゾール系では共同薬品社製のバイオソーブ520、バイオソーブ580、白石カルシュウム製のシーソーブ701、シーソーブ706等が挙げられる。
さらに本発明の樹脂組成物には、樹脂の劣化を防止する目的で、必要に応じて、熱安定剤、酸化防止剤などが添加されてもよい。
上記熱安定剤としては、例えば、ステアリン酸カルシウム石鹸、ジアルカノール脂肪族第三級アミンなどが挙げられ、上記酸化防止剤としては、t−ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、テトラキス[メチレン−3−(3',5'−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](共同薬品社製「SONGNOX1010」)などが挙げられる。
本発明における樹脂組成物には接着強度をさらに高めるために、必要に応じて、無水ポリカルボン酸およびポリカルボン酸誘導体をさらに含有させる事が出来る。無水ポリカルボン酸の具体例としては、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸等が挙げられ、無水ポリカルボン酸誘導体の具体例としては前記無水ポリカルボン酸と(ポリ)エチレングリコールとのジエステル等が挙げられ、さらに具体的には、例えば、新日本理化社製のリカシッドTMEG-S、リカシッドTMEG-100、リカシッドTMEG−200等が挙げられる。また該無水ポリカルボン酸およびポリカルボン酸誘導体の好ましい使用量は、通常、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物5〜60重量%、ダイマー酸ポリアミド5〜30重量%およびエチレンと極性基含有ビニル化合物との共重合体10〜90重量%からなる樹脂組成物100重量部に対して、通常、0.05〜5.0重量部である。
エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物5〜60重量%、ダイマー酸ポリアミド5〜30重量%およびエチレンと極性基含有ビニル化合物との共重合体10〜90重量%からなる樹脂組成物より得られる熱硬化性樹脂は、合わせガラスに用いた場合、透明性、耐湿性、耐候性、耐衝撃性、接着性など一般的に合わせガラスに必要な基本特性を有し、かつ、耐熱水性およびポリカーボネートやポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂板とガラス板との接着性が著しく改良される。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
テクノリンクK−400(エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(MI:2g/10分(190℃);田岡化学社製)10重量%、マクロメルト6240(ダイマー酸ポリアミド(ヘンケルジャパン社製))10重量%、ニュクレル1525(エチレンとメタクリル酸メチルとの共重合体;三井デュポンポリケミカル社製)80重量%からなる樹脂組成物
をブラベンダー社製プラスチコーダーを用いて150℃、50回転/分、10分間、溶融混練し、樹脂組成物A(mp;96℃)を得た。
テクノリンクK−400;10重量%、マクロメルト6240;10重量%、ニュクレル1525;80重量%からなる樹脂組成物100重量部に、バイオソーブ04(ヒンダードアミン系安定剤;共同薬品社製)を0.4重量部、バイオソーブ580(紫外線吸収剤;共同薬品社製)を0.2重量部加えたものについて、実施例1と同条件で溶融混練し、樹脂組成物B(mp;96℃)を得た。
テクノリンクK−400;20重量%、マクロメルト6240;20重量%、ニュクレル1525;60重量%からなる樹脂組成物100重量部に、バイオソーブ04(ヒンダードアミン系安定剤;共同薬品社製)を0.4重量部、バイオソーブ580(紫外線吸収剤;共同薬品社製)を0.2重量部加えたものについて、実施例1と同条件で溶融混練し、樹脂組成物C(mp;97℃)を得た。
テクノリンクK−400;30重量%、マクロメルト6240;10重量%、ニュクレル1214;60重量%からなる樹脂組成物100重量部に、バイオソーブ04(ヒンダードアミン系安定剤;共同薬品社製)を0.4重量部、バイオソーブ580(紫外線吸収剤;共同薬品社製)を0.2重量部加えたものについて、実施例1と同条件で溶融混練し、樹脂組成物D(mp;97℃)を得た。
テクノリンクK−400;30重量%、マクロメルト6240;10重量%、ニュクレル1214;50重量%、エスコレッツ241B;10重量%(水添石油樹脂;トーネックス製)からなる樹脂組成物100重量部に、バイオソーブ04(ヒンダードアミン系安定剤;共同薬品社製)を0.4重量部、バイオソーブ580(紫外線吸収剤;共同薬品社製)を0.2重量部加えたものについて、実施例1と同条件で溶融混練し、樹脂組成物E(mp;97℃)を得た。
(比較例1)
エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物 テクノリンクK−400、50重量%、ニュクレル1525、50重量%からなる樹脂組成物100重量部に、リカシッドTMEGを0.5重量部加えたものについて、実施例1と同様に溶融混練し、樹脂組成物Fを得た。
(比較例2)
エチレン−酢酸ビニル共重合体 ウルトラセン751(東ソー製)、100重量部に透明改質剤としてジベンジリデンソルビトール、0.3重量部、シランカップリング剤としてN−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、0.05重量部、石油樹脂のアルコンP−115、7重量部、紫外線吸収剤として2、2−ジヒドロキシ−4、4'−ジメトキシベンゾフェノン、0.2重量部加えたものについて、実施例1と同様に溶融混練し、ホットメルト接着剤組成物Gを得た。
(合わせガラスの作成)
実施例1〜5および比較例1〜2によって得られたホットメルト接着剤組成物を、それぞれ熱プレスで厚さ約200μmのシートに成形した。次に得られたシートをガラス板(JISR3202 日本エンジニアリングテストサービス製 2mmX90mmX90mm)に挟み、このサンドイッチ体をシリコンシートで挟んでヒートプレス(120℃X5分)にてホットメルトフィルムを溶融圧着させ、合わせガラスを製作した。
こうして得られた合わせガラスについて、下記の方法で、透明性試験、接着性試験、煮沸試験を行った。その結果を表に示す。
透明性試験
合わせガラスについて、直読ヘイズメーター(スガ試験機製)を用い、全光線透過率(%)及びヘイズ(曇価)(%)を測定した。
接着性試験
上記中間膜を下記の被着体での接着を行い、剥離試験によりその剥離強度を測定した。
ポリエチレンテレフタレート(PET)/強化ガラス
ポリカーボネート/強化ガラス
PET・・・東洋紡製A−7300 表面処理済み 0.1X25X150mm
ポリカーボネート・・・エンジニアリングテストサービス製 0.1X25X150mm
強化ガラス・・・エンジニアリングテストサービス製 3X25X100mm
(接着条件)
各被着体に前記中間膜を挟み、さらに両端をクリップで挟んで約0.03MPaで圧締し、熱風循環式オーブン内120℃X15分間維持後、自然冷却した。
(剥離試験)
上記の方法により接着した被着体の180°剥離強度を測定した。(単位 N/25mm)剥離試験での引張速度及び測定温度は次の通りである。
引張速度=50mm/min
測定温度=25℃
(煮沸試験)
合わせガラスを沸騰水中に2時間放置した後、剥離の有無および外観の変化を観察した。
上記試験の結果を表1および表2に示す。













これらの結果から、この発明による合わせガラス用中間膜は、ポリエチレンテレフタレートやポリカーボネートなどの合成樹脂板とガラス板に対して良好な接着性能を示すことが判る。また、煮沸試験においても外観の変化がなく、そのため合わせガラスの端縁部を露出させた状態で長期間使用しても合わせガラスの端縁からの吸湿が小さく、端縁部の中間膜の白化や界面剥離などの外観不良が生じる恐れがないので、車両のサイド窓ガラスとして最適に使用できることがわかる。

Claims (3)

  1. エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物5〜60重量%、ダイマー酸ポリアミド5〜30重量%およびエチレンと極性基含有ビニル化合物との共重合体10〜90重量%からなる樹脂組成物を用いることを特徴とする、合わせガラス用中間膜。
  2. エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物5〜60重量%、ダイマー酸ポリアミド5〜30重量%、エチレンと極性基含有ビニル化合物との共重合体10〜89重量%およびロジン系樹脂または炭化水素系樹脂から選ばれる少なくとも1種の樹脂1〜20重量%からなる樹脂組成物を用いることを特徴とする、合わせガラス用中間膜。
  3. 請求項1または2記載の合わせガラス用中間膜を用いてガラス板同士又はガラス板と合成樹脂板を少なくとも2枚接合してなる合わせガラス。
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