JPH07101757A - 合わせガラス用中間膜 - Google Patents

合わせガラス用中間膜

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JPH07101757A
JPH07101757A JP5249294A JP24929493A JPH07101757A JP H07101757 A JPH07101757 A JP H07101757A JP 5249294 A JP5249294 A JP 5249294A JP 24929493 A JP24929493 A JP 24929493A JP H07101757 A JPH07101757 A JP H07101757A
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JP
Japan
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ethylene
vinyl acetate
weight
glass
laminated glass
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Application number
JP5249294A
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English (en)
Inventor
Akihiko Bando
明彦 坂東
Hajime Shobi
初 松扉
Naoki Ueda
直樹 植田
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】常温にて保管が可能でありかつ取扱いが容易で
あり、耐衝撃性及び透明性(特にヘイズ)、耐候性に優
れた合わせガラスを低温で容易に製造可能なガラス用中
間膜を提供する。 【構成】酢酸ビニル含有量15〜35重量%、重量平均
分子量10,000〜300,000であるエチレン−
酢酸ビニル共重合体(A)、酢酸ビニル含有量15〜3
5重量%、且つ、エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)
中の酢酸ビニル含有量との差10重量%以下、重量平均
分子量500〜3,000であるエチレン−酢酸ビニル
共重合体(B)ならびにアミノ基、グリシジル基及びメ
ルカプト基からなる群より選ばれる1種以上の基を有す
るシランカップリング剤(C)よりなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、合わせガラス用中間膜
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、合わせガラスは、自動車用安
全ガラス、公共施設や運動施設等のグレージング材、間
仕切り、防犯用ドアー等に用いられてきた。上記用途の
用いられる合わせガラスの構造は、複数枚の無機ガラ
ス、又は一部を有機ガラス即ち透明な合成樹脂板で置き
換え、中間膜を介して合わせ加工したものである。
【0003】合わせガラス用中間膜としては、ガラスと
の優れた接着性、強靱な引っ張り強度、高い透明性等が
求められ、これらの性能を満足する樹脂として、可塑剤
により可塑化されたポリビニルブチラール樹脂が広く使
用されてきた。しかしながら、ポリビニルブチラール樹
脂からなる中間膜は、常温では粘着性が高いため、保存
時に5℃以下の温度で保存したり、離型紙によりブロッ
キングを防止したりする必要があり、取扱いに手間がか
かるという欠点があった。
【0004】また、ポリビニルブチラール樹脂からなる
中間膜は、吸湿性が高く、吸湿するとガラスとの接着性
が低下するので、ガラスと合わせ加工する前に調湿し、
合わせ加工工程では、例えばオートクレーブにより、高
温、高圧下で圧着しなければならないので、手間がかか
るという欠点があった。
【0005】さらに、上記中間膜を介して合成樹脂板を
合わせ加工すると、可塑剤成分が界面にブリードし、接
着性が損なわれると同時に、合成樹脂板を浸食し白化さ
せるという欠点があった。
【0006】上記ポリビニルブチラール樹脂からなる中
間膜の、取扱いに手間がかかるという欠点を解決するた
め、エチレン−酢酸ビニル共重合体を酸により変成させ
た中間膜が提案されている(特公昭47−2103号公
報)。しかしながら、この中間膜は、常温においても粘
着性が高くなくて取扱いが容易であるが、結晶性である
ため透明性(特に、ヘイズ値)が悪く、含有している酸
により吸湿性が高くなるので、ガラス又は合成樹脂板と
の接着性が低下するという欠点があった。
【0007】また、上記ポリビニルブチラール樹脂から
なる中間膜の、吸湿によりガラスとの接着性が低下する
という欠点を解決するため、ガラス板の間にエチレン−
酢酸ビニル共重合体及び有機過酸化物を挾着し熱硬化し
てなる合わせガラスが提案されている(特公平2−53
381号公報)。
【0008】しかしながら、この合わせガラスにおける
中間膜は、透明性に優れ、常温で保管可能であり、調湿
工程やオートクレーブ加工工程なしで合わせ加工ができ
るものの、有機過酸化の分解により生成したラジカルを
熱硬化反応に利用するので、130℃以上の加工温度を
必要とし、装飾合わせガラスに用いる場合は耐熱性染料
を使用する必要があり、コスト高になるという欠点があ
った。さらに、ガラスに代えて合成樹脂板を使用する場
合は、高温により熱変形するという欠点があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記欠点に
鑑み、常温にて保管が可能でありかつ取扱いが容易であ
り、耐衝撃性及び透明性(特にヘイズ値)、耐候性に優
れた合わせガラスが低温で容易に製造可能な合わせガラ
ス用中間膜を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の合わせガラス用
中間膜は、エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体(B)ならびにシランカップ
リング剤(C)よりなる。
【0011】上記エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)
中の酢酸ビニル含有量は、少なくなると得られる合わせ
ガラスの透明性が低下し、多くなると得られる合わせガ
ラスの耐衝撃性が低下するため、15〜35重量%に限
定される。
【0012】上記エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)
の重量平均分子量は、小さくなっても大きくなっても中
間膜の合わせ加工性が低下するため、10,000〜3
00,000に限定される。
【0013】上記エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)
のメルトインデックス(MI)は、小さくなると樹脂組
成物の流動性が低下して製膜し難くなり、大きくなると
樹脂組成物の粘性が低下して得られる合わせガラスの耐
衝撃性が低下するため、好ましくは0.1〜500g/
10分であり、より好ましくは、0.5〜400g/1
0分である。
【0014】上記エチレン−酢酸ビニル共重合体(B)
中の酢酸ビニル含有量は、少なくなると得られる合わせ
ガラスの透明性が低下し、多くなると得られる合わせガ
ラスの耐衝撃性が低下するため、15〜35重量%に限
定される。
【0015】上記エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)
及び(B)中の酢酸ビニル含有量の差は、大きくなると
エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)及び(B)の相溶
性が低下して得られる合わせガラスの透明性が低下する
ため、10重量%以下に限定される。
【0016】上記エチレン−酢酸ビニル共重合体(B)
の重量平均分子量は、小さくなると中間膜の合わせ加工
性が低下し、大きくなると得られる合わせガラスの透明
性が低下するため、500〜3,000に限定される。
【0017】上記エチレン−酢酸ビニル共重合体(B)
の添加量は、少なくなっても多くなっても得られる合わ
せガラスの透明性が低下するため、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体(A)100重量部に対し、2〜20重量部
に限定される。
【0018】本発明において使用されるシランカップリ
ング剤(C)は、アミノ基、グリシジル基及びメルカプ
ト基からなる群より選ばれる1種以上の基を有する。
【0019】上記シランカップリング剤(C)として
は、例えば、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプ
ロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチ
ル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−ア
ミノプロピルジメチルエトキシシラン、3−アミノプロ
ピルメチルジエトキシシラン、3−アミノプロピルトリ
メトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、3−グリシドキシプロピルジメチルエトキシシラ
ン、(3−グリシドキシプロピル)メチルジエトキシシ
ラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、
メルカプトメチルジメチルエトキシシラン、(メルカプ
トメチル)メチルジエトキシシラン、3−メルカプトプ
ロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピ
ルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエ
トキシシラン等が挙げられ、これらは単独で用いられて
もよいし併用されてもよい。
【0020】上記シランカップリング剤(C)の添加量
は、少なくなると中間膜とガラスとの接着性が低下し、
多くなると得られる合わせガラスの透明性が低下するた
め、エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)100重量部
に対し、0.01〜4重量部に限定される。
【0021】次に、本発明2について説明する。本発明
2の合わせガラス用中間膜は、エチレン−(メタ)アク
リル酸エステル共重合体(D)、エチレン−(メタ)ア
クリル酸エステル共重合体(E)ならびにシランカップ
リング剤(C)よりなる。
【0022】上記エチレン−(メタ)アクリル酸エステ
ル共重合体(D)の(メタ)アクリル酸エステル含有量
は、少なくなると中間膜組成物の流動性が低下するのみ
ならず透明性が著しく悪化し、多くなると引張特性が低
下するので、(メタ)アクリル酸エステル含有量は15
〜35重量%に限定される。
【0023】上記エチレン−(メタ)アクリル酸エステ
ル共重合体(D)の分子量は、小さくなると合わせガラ
スの製造温度(110℃)での流動性が過大となり、大
きくなると流動性が低下するので、重量平均分子量1
0,000〜300,000に限定される。
【0024】上記エチレン−(メタ)アクリル酸エステ
ル共重合体(D)は、高圧重合法、乳化重合法等公知の
製造法によって製造され、通常、上記共重合体(D)の
メルトインデックス(MI)は、小さくなると樹脂組成
物の流動性が低下して製膜し難くなり、大きくなると樹
脂組成物の粘性が低下して得られる合わせガラスの耐衝
撃性が低下するため、好ましくは0.1〜500g/1
0分であり、より好ましくは0.5〜400g/10分
である。
【0025】上記エチレン−(メタ)アクリル酸エステ
ル共重合体(E)の(メタ)アクリル酸エステル含有量
は、少なくなると透明性が向上せず、多くなると引張特
性が低下するので、(メタ)アクリル酸エステル含有量
は15〜35重量%に限定される。
【0026】また、エチレン−(メタ)アクリル酸エス
テル共重合体(D)及び(E)中の(メタ)アクリル酸
エステル含有量の差は、大きくなるとエチレン−(メ
タ)アクリル酸エステル共重合体(D)及び(E)の相
溶性が低下して、得られる合わせガラスの透明性が低下
するため、10重量%以下に限定される。
【0027】上記エチレン−(メタ)アクリル酸エステ
ル共重合体(E)の分子量は、小さくなると中間膜組成
物の流動性が過大となって合わせ加工工程で問題を生
じ、大きくなると透明性が悪くなるので、重量平均分子
量500〜3,000に限定される。
【0028】上記エチレン−(メタ)アクリル酸エステ
ル共重合体(E)の添加量は、少なくなっても多くなっ
ても得られる合わせガラスの透明性が低下するので、エ
チレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体(D)1
00重量部に対し、2〜20重量部に限定される。
【0029】上記シランカップリング剤(C)しては、
本発明に使用されるものと同様なものが挙げられ、その
添加量は、本発明と同様ば理由により、エチレン−(メ
タ)アクリル酸エステル共重合体(D)100重量部に
対し、0.01〜4重量部に限定される。
【0030】本発明及び本発明2の合わせガラス用中間
膜の構成は上述の通りであるが、例えば、安定剤、酸化
防止剤、紫外線吸収剤等が、中間膜の物性を損なわない
範囲内で添加されてもよい。
【0031】上記安定剤としては、例えば、ステアリン
酸カルシウム石鹸、ジアルカノール脂肪族第3級アミン
等が挙げられる。上記酸化防止剤としては、例えば、t
−ブチル−ヒドロキシトルエン、テトラキス−[メチレ
ン−3−(3’−5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロ
キシフェニル)プロピオネート]メタン等が挙げられ
る。
【0032】上記紫外線吸収剤としては、例えば、2−
(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾト
リアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ
−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−
(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチル
フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−
(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−アミルフェ
ニル)ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系;
ヒンダードアミン系などのものが挙げられる。
【0033】上記ベンゾトリアゾール系の市販品として
は、チバガイギー社製「チヌビンP」、「チヌビン32
0」、「チヌビン326」、「チヌビン328」等が挙
げられ、上記ヒンダードアミン系の市販品としては、ア
デカアーガス社製「LA−57」等が挙げられる。
【0034】本発明及び本発明2の合わせガラス用中間
膜の製造方法としては、例えば、本発明においては、所
定量の、エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体(B)及びシランカップリング
剤(C)を、本発明2においては、所定量の、エチレン
−(メタ)アクリル酸エステル共重合体(D)、エチレ
ン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体(E)及びシ
ランカップリング剤(C)を、それぞれロールミル等の
混練機に供給し溶融混練して得られた樹脂組成物を用
い、カレンダーロール法、押出シートキャスティング
法、インフレーションチューブ法等により製膜する方法
が挙げられる。
【0035】上記中間膜の厚さは、薄くなると得られる
合わせガラスの耐衝撃性が低下し、厚くなると得られる
合わせガラスの透明性が低下するため、50μm〜1m
mが好ましい。
【0036】本発明及び本発明2の合わせガラス用中間
膜を用いて合わせガラスを製造する方法としては、例え
ば、ガラス板及び中間膜からなる積層体を真空バックに
入れて0〜20torrの真空度で脱気した後、真空バック
ごとオーブンに移し、温度80〜120℃で保持する方
法、上記積層体を加熱された加圧ゴムロールにて圧着し
た後、オーブンにて温度80〜120℃で保持する方法
等が挙げられる。
【0037】上記合わせガラスを製造するとき、例え
ば、金属、無機材料等のガラス以外の剛性体;ポリカー
ボネート等の有機ガラス;ポリエステル膜、ポリウレタ
ン膜等の剛性の低い高分子膜又は紙などと積層して多層
型とされてもよい。
【0038】上記多層型の合わせガラスの層構成として
は、例えば、 (1)ガラス/中間膜/高分子膜/中間膜/ガラス (2)ガラス/中間膜/金属板/中間膜/ガラス/高分
子膜 (3)ガラス/中間膜/紙/中間膜/ガラス (4)ガラス/中間膜/紙/中間膜/有機ガラス/中間
膜/ガラス (5)有機ガラス/中間膜/高分子膜/中間膜/有機ガ
ラス (6)有機ガラス/中間膜/金属板/中間膜/有機ガラ
ス/高分子膜 (7)有機ガラス/中間膜/紙/中間膜/有機ガラス 等が挙げられる。
【0039】
【実施例】次に、本発明の実施例を説明する。なお、以
下「部」とあるのは「重量部」を意味する。 (実施例1) (1)合わせガラス用中間膜の製造 エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)として、酢酸ビニ
ル含有量が32重量%であり、重量平均分子量が70,
000であり、メルトインデックス(MI)が60g/
10分であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(住友化学
社製「エバテート5011」)100部、エチレン−酢
酸ビニル共重合体(B)として、酢酸ビニル含有量が3
0重量%であり、重量平均分子量が2,500であエチ
レン−酢酸ビニル共重合体10部及びシランカップリン
グ剤(C)として、3−グリシドキシプロピルトリメト
キシシラン0.2部をロールミルに供給し、温度150
℃で溶融混練して樹脂組成物を得た。
【0040】得られた樹脂組成物35部を厚さ100μ
mのポリエチレンテレフタレート膜2枚で挟着し、得ら
れた挟着体をプレス成形機にて150℃、120kg/cm
2 で30分間プレス成形し、厚さ400μmの中間膜の
両面に、ポリエチレンテレフタレート膜が積層された樹
脂シートを得、得られた樹脂シートを温度20℃になる
まで放置して冷却した。
【0041】(2)合わせガラスの製造 得られた樹脂シートの両面のポリエチレンテレフタレー
ト膜を剥離し、それぞれの面に、縦30cm、横30c
m及び厚さ3mmの寸法のフロートガラスを積層して積
層体を得、得られた積層体を真空バックに入れて真空度
10torrで20分間脱気し、脱気状態を保持したまま積
層体の入った真空バッグをオーブンに移し、100℃で
30分間保持して合わせガラスを得た。
【0042】(3)接着強度測定用ガラスの製造 得られた樹脂シートの一面のポリエチレンテレフタレー
ト膜のみを剥離し、剥離した面に厚さ3mmのフロート
ガラスを積層し、得られた積層体を真空バックに入れて
真空度10torrで20分間脱気し、脱気状態を保持した
まま積層体の入った真空バッグをオーブンに移して10
0℃で30分間保持した後、幅2cm及び長さ10cm
の寸法に切断して接着強度測定用ガラスを得た。
【0043】(実施例2〜6、比較例1〜14)表1及
び2に示した所定量のエチレン−酢酸ビニル共重合体
(A)及び(B)、並びに、シランカップリング剤
(C)を用いた以外は実施例1と同様にして合わせガラ
ス及び接着強度測定用ガラスを得た。
【0044】上記エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)
として、実施例2、並びに、比較例8及び10において
は住友化学社製「エバテート2011」、実施例3、並
びに、比較例2、3及び11においては東ソー社製「ウ
ルトラセン631」、実施例4、並びに、比較例6及び
12においては東ソー社製「ウルトラセン751」、実
施例5及び比較例13においては東ソー社製「ウルトラ
セン627」、実施例6及び比較例14においては三井
デュポンポリケミカル社製「EV210」、比較例1、
5及び9においては住友化学社製「エバテート501
1」、比較例4においては三井デュポンポリケミカル社
製「V5421」、比較例7においては三井デュポンポ
リケミカル社製「EV640」をそれぞれ使用した。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】(比較例15)攪拌装置及び還流冷却管付
5リットル3口フラスコに、酢酸ビニル含有量32重量
%、メルトインデックス(MI)30g/10分のエチ
レン−酢酸ビニル共重合体(東ソー社製「ウルトラセン
750」)200部、10重量%水酸化ナトリウム水溶
液300部及びキシレン1500部を供給し、還流しな
がら攪拌して加水分解反応させ、鹸化度90%の部分鹸
化物を得た。得られた部分鹸化物180部、無水フタル
酸104部、ピリジン40部及びキシレン1500部
を、攪拌装置及び還流冷却管付5リットル3口フラスコ
に供給し、温度110℃で4時間還流しながら攪拌して
反応させて樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物のみ
を用いた以外は実施例1と同様にして合わせガラス及び
接着強度測定用ガラスを得た。なお、得られた樹脂組成
物について元素分析及び赤外線吸収スペクトル分析し、
酢酸ビニル含有量3.2重量%、ビニルアルコール含有
量16.1重量%、フタル酸ビニル含有量12.7重量
%及びエチレン含有量68重量%であることを確認し
た。
【0048】(比較例16)酢酸ビニル含有量25重量
%、メルトインデックス(MI)2g/10分のエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体(三井デュポンポリケミカル社
製「EVAFLEX360」)100部、トリアリルイ
ソシアヌレート(日本化成社製「タイク」)3部、1,
1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリ
メチルシクロヘキサン(日本油脂社製「パーヘキサ3
M」)1部及びγ−メタクリロキシプロピルトリメトキ
シシラン(チッソ社製)0.3部をロールミルに供給
し、温度100℃で混練して樹脂組成物を得た。得られ
た樹脂組成物のみを用いた以外は実施例1と同様にして
合わせガラス及び接着強度測定用ガラスを得た。
【0049】上記実施例1〜6及び比較例1〜16にお
いて得られた合わせガラスについて、耐衝撃性試験及び
透明性試験を実施して評価し、得られた結果を表3及び
4に示した。耐衝撃性試験 JIS R3205に準拠して実施した。即ち、温度2
3℃、湿度50%で4時間保持した合わせガラスを支持
枠にて垂直に保持し、重量45kg、最大径75mmの
加撃体を30cmの高さから振子式に合わせガラスの中
心に落下させた。破壊部分に直径75mmの球が自由に
通過できる開口を生じた場合を×、生じなかった場合を
○として示した。なお、試験は、n=4で行った。
【0050】透明性試験 東京電色社製「積分式濁度計」を用い、温度23℃、湿
度50%における全光線透過率(%)及びヘイズ値
(%)を測定した。なお、試験は、n=10で行った。
【0051】上記実施例1〜6及び比較例1〜16にお
いて得られた接着強度測定用ガラスについて、ガラスと
の接着性試験を実施して評価し、得られた結果を表3及
び4に示した。ガラスとの接着性試験 温度23℃、湿度50%で4時間保持した接着強度測定
用ガラスを用い、定速引張試験機(オリエンテック社製
「テンシロンUCE500」)にて500mm/分の引
っ張り速さで90度ピール強度(kg/cm)を測定し
た。なお、試験は、n=10で行った。
【0052】
【表3】
【0053】
【表4】
【0054】(実施例7〜11、比較例17〜20)表
5に示した所定量のエチレン−(メタ)アクリルエステ
ル酸共重合体(D)、エチレン−(メタ)アクリル酸エ
ステル共重合体(E)及びシランカップリング剤(C)
からなる樹脂組成物から実施例1と同様に樹脂シートを
得た後、実施例1と同様にして合わせガラス及び接着強
度測定用ガラスを得た。
【0055】(比較例21〜23)表5に示したエチレ
ン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体(D)のみか
ら実施例1と同様に樹脂シートを得た後、実施例1と同
様にして合わせガラス及び接着強度測定用ガラスを得
た。
【0056】
【表5】
【0057】上記実施例7〜11及び比較例17〜23
で得られた合わせガラス及び接着強度測定用ガラスにつ
いて、実施例1と同様な耐衝撃試験、透明性試験及びガ
ラス接着性試験、ならびに下記の冷熱試験、耐湿試験及
び煮沸試験を行い、その結果を表6に示した。
【0058】冷熱試験 合わせガラスを70℃で2時間放置した後、70℃から
−20℃まで急冷して−20℃で2時間放置し、さら
に、−20℃から70℃まで急激に昇温するサイクルを
10回繰り返した後、ガラス板と中間膜との間の剥離の
有無を観察した。
【0059】耐湿試験 合わせガラスを55℃、98%RHの条件下で2時間放
置した後、ガラス板と中間膜との間の剥離の有無を観察
した。
【0060】煮沸試験 合わせガラスを沸騰水中に2時間浸漬した後、ガラス板
と中間膜との間の剥離の有無を観察した。
【0061】
【表6】
【0062】(比較例24)フロートガラスに代えて、
厚さ3mmの2枚のポリカーボネート板(三菱ガス化学
社製「ユーピロンシートNF2000U」)を使用し、
比較例15で得られた樹脂組成物を使用したこと以外
は、実施例1と同様にして合わせガラス及び接着強度測
定用ガラスを得た。
【0063】(比較例25)フロートガラスに代えて、
厚さ3mmの2枚のポリカーボネート板(三菱ガス化学
社製「ユーピロンシートNF2000U」)を使用し、
比較例16で得られた樹脂組成物を使用したこと以外
は、実施例1と同様にして合わせガラス及び接着強度測
定用ガラスを得た。
【0064】(実施例12〜16、比較例26〜29)
表7に示した所定量のエチレン−(メタ)アクリル酸エ
ステル共重合体(D)、エチレン−(メタ)アクリル酸
エステル共重合体(E)及びシランカップリング剤
(C)からなる樹脂組成物より実施例1と同様に樹脂シ
ートを調製し、フロートガラスに代えて厚さ3mmの合
成樹脂板の間に積層したこと以外は、実施例1と同様に
して合わせガラス及び接着強度測定用ガラスを得た。
尚、合成樹脂板としてアクリル板(三菱レイヨン社製
「アクリライトHR」)又はポリカーボネート板(三菱
ガス化学社製「ユーピロンシートNF2000U」)を
使用した。
【0065】(比較例30〜32)表7に示したエチレ
ン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体(D)のみか
ら実施例1と同様に樹脂シートを得た後、実施例12と
同様にして合わせガラス及び接着強度測定用ガラスを得
た。
【0066】
【表7】
【0067】上記実施例12〜16及び比較例24〜3
2で得られた合わせガラス及び接着強度測定用ガラスに
ついて、実施例12と同様な耐衝撃試験、透明性試験、
冷熱試験、耐湿試験及び煮沸試験、ならびに下記合成樹
脂板との接着性試験を行い、その結果を表8に示した。合成樹脂板との接着性試験 得られた樹脂シートの一面のポリエチレンテレフタレー
ト膜のみを剥離し、剥離した面に厚さ3mmの合成樹脂
板を積層したこと以外は、上記ガラス板との接着性試験
と同様にして接着強度(90度ピール強度)を測定し
た。
【0068】
【表8】
【0069】
【発明の効果】本発明の合わせガラス用中間膜の構成は
上述の通りであるから、透明性、耐候性、耐衝撃性及び
ガラスとの接着性等に優れると共に、常温にて取扱いが
容易であると共に保管可能であり、調湿工程やオートク
レーブを必要とせずに、適度な温度で合わせガラスを容
易に製造することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)酢酸ビニル含有量15〜35重量
    %、重量平均分子量10,000〜300,000であ
    るエチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部、(B)
    酢酸ビニル含有量15〜35重量%、且つ、エチレン−
    酢酸ビニル共重合体(A)中の酢酸ビニル含有量との差
    10重量%以下、重量平均分子量500〜3,000で
    あるエチレン−酢酸ビニル共重合体0.5〜20重量
    部、ならびに(C)アミノ基、グリシジル基及びメルカ
    プト基からなる群より選ばれる1種以上の基を有するシ
    ランカップリング剤0.01〜4重量部よりなることを
    特徴とする合わせガラス用中間膜。
  2. 【請求項2】 (D)(メタ)アクリル酸エステル含有
    量15〜35重量%、重量平均分子量10,000〜3
    00,000であるエチレン−(メタ)アクリル酸エス
    テル共重合体100重量部、(E)(メタ)アクリル酸
    エステル含有量15〜35重量%、且つ、エチレン−
    (メタ)アクリル酸エステル共重合体(D)中の(メ
    タ)アクリル酸エステル含有量との差10重量%以下、
    重量平均分子量500〜3,000であるエチレン−
    (メタ)アクリル酸エステル共重合体2〜20重量部、
    ならびに(C)アミノ基、グリシジル基及びメルカプト
    基からなる群より選ばれる1種以上の基を有するシラン
    カップリング剤0.01〜4重量部よりなることを特徴
    とする合わせガラス用中間膜。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009024039A (ja) * 2007-07-17 2009-02-05 Tosoh Corp エチレン系重合体組成物及びそれよりなるガラス用接着剤
JP2019199034A (ja) * 2018-05-17 2019-11-21 Agc株式会社 積層体および表示装置

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JP2009024039A (ja) * 2007-07-17 2009-02-05 Tosoh Corp エチレン系重合体組成物及びそれよりなるガラス用接着剤
JP2019199034A (ja) * 2018-05-17 2019-11-21 Agc株式会社 積層体および表示装置

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