JP2005178086A - 液体噴射ヘッドを有する液体噴射装置及び液体噴射装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】記液体供給手段は、液体収容手段内の液体を液体供給手段内に案内する液体案内路350aを有する液体案内手段350と、液体案内手段350内に案内された液体を液体噴射ユニットへ導入する液体導入路353 bを有する液体導入手段353と、液体案内手段350と液体導入手段353との間に位置するフィルタ部351とを有し、液体導入手段353には、フィルタ部に対応する位置に突出部353aが設けられており、フィルタ部351には、突出部353aに対応する位置に、液体案内手段350に対向する第1表面から、前記液体導入手段に対向する第2表面へ貫通する貫通孔351 cが設けられており、フィルタ部351の貫通孔351 cが液体導入手段353の突出部353aと係合する構成となっている。
【選択図】図4
Description
図17に示すように、フィルタ板14は、インク導入路12aが設けられた下側取付部材12と、インク供給針15aと一体に形成された上側取付部材15の間に配置されている。下側取付部材12は、樹脂材料を成型して形成されている。フィルタ板14は、下側取付部材12に設けられた位置決め用段差12c、12cによって下側取付部材12上に位置決めされる。そして、下側取付部材12に設けられた固定用突起部12d、12dに溶着されることで、下側取付部材12に固定されるようになっている。
したがって、ひけが生じるために、薄型の液体噴射ヘッドに適したインク導入路の設計の自由度が阻害されるという問題があった。
このため、前記液体導入手段には、前記突出部以外に前記液体導入手段と前記フィルタ部の位置決め手段を設ける必要がない。すなわち、前記液体導入路の壁の一部を厚くするような位置に位置決め手段を設ける構成とする必要がないから、前記液体導入路に、いわゆるひけの問題を生じない。
これにより、ひけがないインク導入路を備える液体噴射装置を提供することができる。
これにより、容易かつ確実に、前記液体導入手段と前記フィルタ部を互いに位置決めすることができる。
これにより、前記液体導入手段の突出部が、前記フィルタ部の貫通孔を、確実に貫通できる。
これにより、前記突出部は、前記フィルタ部の貫通孔に、容易に貫通できる。
しかし、前記液体案手段内を介し、前記フィルタ部の前記液体案内路の略中央に対応する部分に導かれる前記液体には気泡が多く含まれるから、フィルタ部の当該部分は、フィルタ部が存在する必要がない部分である。
このため、略中央部に前記突出部を形成しても、フィルタ部の機能がその分低下することがない。
第6の発明の構成によれば、前記液代導入手段の前記突出部は、前記フィルタ部の前記第1表面において、前記貫通孔の前記第1表面側開口よりも大きな外形を形成する際にフィルタ内部に自身を溶け込ませているから、前記液体が、前記フィルタ部を通過せずに、前記貫通孔を通過して、前記液体導入手段に流れ込むことを確実に防止できる。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
図1は本発明の液体噴射装置の実施の形態にかかるインクジェット式記録装置(以下「記録装置」という)100を示す概略斜視図である。
図1に示すように、記録装置100は、キャリッジ101を有し、このキャリッジ101はキャリッジモータ102により駆動されるタイミングベルト103を介し、ガイド部材104に案内されてプラテン105の軸方向に往復移動されるように構成されている。
そして、図1の記録用紙200は印刷対象としての対象物であり、印字等領域Pに配置されて、記録ヘッド300によってインクが吐出され、印字等される構成となっている。
また、ケースヘッド310は、後述するフレキシブル基板330を接続する固定基板である例えば、ケースヘッド側基板360を保持している。
そして、ケースヘッド310に保持されたケース側基板360を覆うカバーケース410が配置される構成となっている。
供給プレート322の上には、電圧が印加されるとたわみ振動をする圧電体を有するアクチュエータ部である例えば、アクチュエータ321が配置されている。
すなわち、電圧がアクチュエータ321に印加されると圧電体がたわみ振動し、その振動によってノズルプレート324のノズルからインクが吐出される構成となっている。
そして、一体化されたヘッドユニット320は、電力の供給を受けるフレキシブル基板330を挟んでケースヘッド310の底部に接着される構成となっている。
液体供給手段であるケースヘッド310には、液体収容手段である図1のブラックインクカートリッジ106及びカラーインクカートリッジ107と連通する液体案内路350aを有する液体案内手段である針350が配置されている。
針350と、フィルタ351と、フィルタ取付部353は、液体噴射ユニットである図3のヘッドユニット320に液体である例えば、インクを供給する液体供給手段を構成している。
フィルタ取付部353には、フィルタ351に対応する位置に突出部353aが設けられている。突出部の直径は後述のフィルタ351の貫通孔351cの直径と同じ又は小さく、たとえば、およそ1ミリメートル(mm)以下である。
突出部353aの先端部の形状は、球状である。
なお、本実施の形態とは異なり、突出部353aの先端部の形状は球状でなくてもよく、たとえば、三角錐の形状であってもよい。
このため、フィルタ取付部353には、突出部353a以外に、フィルタ取付部353とフィルタ351の位置決め手段を設ける必要がない。
本実施の形態では、突出部353aは、フィルタ351の貫通孔351cを貫通して、フィルタ351の第1表面351aに突出している。
なお、本実施の形態とは異なり、突出部353aは、貫通孔351c内にとどまり、第1表面351aに突出していなくても、フィルタ取付部353とフィルタ351との位置決め手段としては十分である。
さらに、本実施の形態とは異なり、フィルタ351が図6(c)に示すように例えば、矩形の板状であって円盤状ではない場合には、位置決め手段としての貫通孔351c1は、例えば、矩形の開口形状を基本として異型部351c1aを有することにより、位置決めのための方向性を指定することができる。また、図6(d)に示す例では、位置決め手段としての貫通孔351c2は、例えば、円形の開口形状を基本として異型部351c2aを有することにより、位置決めのための方向性を指定することができる構成になっている。
また、本実施の形態とは異なり、フィルタ351が円盤状であっても、中心に貫通孔351cを設けない場合には、丸孔以外の形状である例えば、鉤状の形状で設ける。
図5(a)は、図3のケースヘッド310に針350及びフィルタ351を配置した状態において、矢印Z1方向から見た概略図である。
図5(b)は、図3のケースヘッド310を、矢印Z2方向から見た概略図である。
図5(a)の針360,370,380,390,400及び350に対応して、図5(b)のインク導入口363e,373e,383e,393e,403e及び353eが存在する。インク導入口363e乃至353eは、ケースヘッド310から、ヘッドユニット320へインクを供給する導入口である。
インク導入口363e乃至353eと、針360乃至350をそれぞれ結ぶ液体導入路363b,373b,383b,393b,403b及び353bが存在する。図4は、針350、液体導入路353b及びインク導入口353eを示す概略断面図であるが、本実施の形態によれば、図2の記録ヘッド300の薄型化に対応可能なように、フィルタ取付部353の高さHを小さく構成することができるのである。
図15は、従来のフィルタ取付構造を示す概略断面図である。図15(a)に示すように、インク導入路12aが垂直に近く、高さH1が高い場合には、図中の位置J1の拡大図で示すように、インク導入路12aと位置決め用段差12cとの角度θ1が後述する図15(b)の場合に比べて大きい。このような場合には、インク導入路12aの壁12bの厚さが、位置決め用段差12cの部分において急に厚くなるということはなく、ひけは小さい、または、インク導入路12a以外の箇所に生じる。
したがって、位置Sに突出部353aを設けても、液体導入路353bにはひけの問題は生じない。
図9は、気泡Bが存在するときのインクの流れを示す概略断面図である。気泡Bが針350の液体供給路350a中に位置し、フィルタ取付部353の突出部353aの存在領域Sに対応するフィルタ351の表面部分にはインクが流れていない。インクは、矢印Qに示すように、気泡Bを回避してフィルタ351を通過する。このように、突出部353aの存在する領域に対応する領域は、気泡がある場合、フィルタとしての役割は小さい領域である。
したがって、フィルタ取付部353の取付部353aを、液体導入手段である針350の略中央部に対応して配置することにより、突出部353aに対応するフィルタ351の表面はインクが通過しないことになっても、従来と比べて、記録装置100の動圧に与える影響は小さい。
図8及び図10は、フィルタ取付部353にフィルタ351を配置する工程を示す概略断面図である。
図11は、針350と、フィルタ351と、フィルタ取付部353の接合方法の一例を示すフローチャートである。
まず、ステップST1は、液体案内手段である針350を形成する液体案内手段形成ステップの一例である。具体的には、図示しない射出成型機を用いて樹脂を成型することにより、図4の針350を成型する。
貫通孔351cは、後にフィルタ取付部353と接合するときに、突出部353aと対応する位置である。
したがって、貫通孔353cは、液体案内路350aの略中央部に対応する領域であるフィルタ取付部353の領域Sに対応するフィルタ351の位置に設けられている。
図8に示すように、本実施の形態においては、突出部353aの先端形状は、球状である。これにより、フィルタ351とフィルタ取付部353の係合が容易かつ確実になし得る。
なお、本実施の形態とは異なり、突出部353aの先端形状は、球状でなくてもよく、たとえば、三角錐の形状等でもよい。
さらに、図10(b)に示すように、ステップST2において、円形突出部353fのほかに、突出部353aの一部に内周突出部353hを設けておき、円形突出部353fと内周突出部353hの両部分をフィルタ351と溶着すると、インクがフィルタ351を通過することなくフィルタ取付部353の液体導入路353bに流入することを防止することができる。この場合、円形突出部353fと内周突出部353hの両部分をフィルタ351と溶着することができるヒートツール461を使用する。
ここで、ステップST5における位置決めが不完全であれば、ステップST6において、フィルタ取付部353とフィルタ351を固定したときに、設計した位置からずれ、フィルタ351の機能が十分に発揮できないという問題が生じる。
この点、本発明の実施形態においては、ステップST5において、突出部353aを貫通孔351cに貫通させるという、簡便で確実な方法を用いているから、位置決めを完全にすることができる。
ステップST3乃至ステップST6が、フィルタ部を形成するフィルタ部形成ステップの一例を構成する。
主に図12、図13及び図14を用いて、本発明の第2の実施形態を説明する。図示した構成以外は、第1の実施形態と同じであり、第1の実施形態と同一の符号を付した箇所は共通する構成であるから、重複する説明は省略し、以下、相違点を中心に説明する。
図12、図13及び図14は、針350と、フィルタ351及びフィルタ取付部353の接合工程を示す概略図である。
具体的には、図14(a)に示すように、図11のステップST5において、突出部353aが貫通孔351aを貫通するのであるが、その後、ステップST6において、図12のヒートツール460によって突出部353aが加熱されることにより、突出部353aの一部がフィルタ351に溶出し、図14(b)に示すような、拡大球状部353kを形成する。
そして、図14(b)の部分Jの拡大図である図14(c)に示すように、突出部353aは拡大球状部353kを形成する際にフィルタ351内部に自身を溶け込ませている。具体的には、フィルタ351の貫通孔351cの内壁を構成する内壁部351mに、突出部353aの一部353mが溶け込む。
これにより、液体であるインクが、フィルタ351を通過せずに、貫通孔351cを通過して、フィルタ取付部353側に流れ込むことを確実に防止できる。
Claims (9)
- 液体を収容する液体収容手段と、
前記液体を対象物に対して吐出する液体噴射ユニットと、
前記液体収容手段内の液体を前記液体噴射ユニットに供給する液体供給手段と、
を備える液体噴射装置であって、
前記液体供給手段は、
前記液体収容手段内の液体を前記液体供給手段内に案内する液体案内路を有する液体案内手段と、
前記液体案内手段内に案内された液体を前記液体噴射ユニットへ導入する液体導入路を有する液体導入手段と、
前記液体案内手段と前記液体導入手段との間に位置するフィルタ部とを有し、
前記液体導入手段には、前記フィルタ部に対応する位置に突出部が設けられており、
前記フィルタ部には、前記突出部に対応する位置に、前記液体案内手段に対向する第1表面から、前記液体導入手段に対向する第2表面へ貫通する貫通孔が設けられており、
前記フィルタ部の貫通孔が前記液体導入手段の突出部と係合する構成となっていることを特徴とする液体噴射装置。 - 前記液体導入手段の突出部は、前記フィルタ部の貫通孔を貫通して、前記フィルタ部の第1表面に突出していることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
- 前記液体導入手段の突出部の直径は、前記フィルタ部の貫通孔の直径と同じ又は小さいことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
- 前記液体導入手段の突出部の先端は、球状の形状を構成していることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
- 前記突出部は、前記液体案内手段の液体案内路の略中央部に対応して配置されていることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
- 前記液体導入手段の前記突出部は、前記フィルタ部の前記第1表面において、前記貫通孔の前記第1表面側の開口よりも大きな外形を形成していることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
- 液体を収容する液体収容手段と、
前記液体を対象物に対して吐出する液体噴射ユニットと、
前記液体収容手段内の液体を前記液体噴射ユニットに供給する液体供給手段と、
を備える液体噴射装置の製造方法であって、
前記液体供給手段は、
前記液体収容手段内の液体を前記液体供給手段内に案内する液体案内路を有する液体案内手段を形成する液体案内手段形成ステップと、
前記液体案内手段内に案内された液体を前記液体噴射ユニットへ導入する液体導入路を有する液体導入手段を形成する液体導入手段形成ステップと、
前記液体案内手段と前記液体導入手段との間にフィルタ部を形成するフィルタ部形成ステップと、
により形成され、
前記液体導入手段形成ステップでは、前記フィルタ部に対応する位置に突出部を設け、
前記フィルタ部形成ステップでは、前記突出部に対応する位置に、前記液体案内手段に対向する第1表面から、前記液体導入手段に対向する第2表面へ貫通する貫通孔を設け、
前記フィルタ部の貫通孔と前記液体導入手段の突出部とを係合させることを特徴とする液体噴射装置の製造方法。 - 前記液体導入手段形成ステップにおいて、前記突出部を、前記液体案内手段の液体案内路の略中央部に対応して配置することを特徴とする請求項7に記載の液体噴射装置の製造方法。
- 前記フィルタ部形成ステップにおいて、
前記フィルタ部の前記第1表面において、前記貫通孔の前記第1表面側の開口よりも大きな外形を有する前記液体導入手段の突出部を形成することを特徴とする請求項7に記載の液体噴射装置の製造方法。
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