JP4048859B2 - インクカートリッジ及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット記録装置用のインクカートリッジ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ノズルを有するインクジェットヘッドを備えて、当該ノズルからインクの微小液滴を噴射することで所望の画像を形成するインクジェット記録装置が公知とされている。
また、インク溜めを有するインクカートリッジを装置に着脱可能とし、インクが切れた場合に新しいインクカートリッジに交換することでインクを補充可能とした構成のインクジェット記録装置も知られている。この技術はインクカートリッジを購入して交換する簡単な作業でインクを補充できる利点があり、広く一般に普及している。
【0003】
そして、このインクカートリッジの一般的な構成の一つに、カートリッジハウジングにインクを収容するためのインク溜めを形成し、該ハウジングの外部に形成された開口と前記インク溜めとを連通路を介して接続した上で、当該開口にゴム栓等の栓部材を嵌合して密栓した構成がある。
この構成において、装置本体側に形成するインクカートリッジ取付部においては、前記開口に相当する位置に中空針を突出させて設けてある。そして、この取付部に前記インクカートリッジを取り付けたときに、該中空針が栓部材を貫通して、内部のインク溜めから連通路・中空針を介してインクを吸引可能な状態になるように構成している。この中空針と印字のための前記インクジェットヘッドとは適宜のチューブを介して接続されているので、これによってインクカートリッジからインクジェットヘッドにインクを供給することができる。
【0004】
ここで、インクカートリッジと前記インクジェットヘッドとを接続している前記チューブの材質がインクへの空気の侵入を完全には遮断できないことや、中空針を栓部材に貫通させる際の空気や汚染物質の内部への侵入、あるいは環境変化や温度変化によるインク内の成分の析出などによって、インク内に気泡や不純物が混じることがある。これら気泡や不純物は、印字の際のドット抜けやインクジェットヘッドのノズルの詰まりの原因となってしまうので、印字を行う前に除去しておくことが望まれる。
【0005】
以上の点に鑑み、記録装置本体側に、インクジェットヘッド内部のインクをノズルから強制的に吸引するパージ機構を備えた構成が知られている。
このパージ機構は、パージキャップと、パージキャップに接続される吸引ポンプと、吸引ポンプに接続される廃インク溜めを備える。そして、前記パージキャップを前述のノズルを覆うようにインクジェットヘッドに密着させて吸引ポンプを駆動することで、インクジェットヘッド内部のインク流路やチューブ内部に強いインク流を生起し、これによって気泡や不純物を押し流して前記ノズルから吸い出し、廃インク溜めに廃棄する。
上記構成は、このパージ動作を印字開始前に行うようにすることで、前述のインクジェットヘッドやチューブ内のインク流路に存在する気泡や不純物を除去し、印字時の品質の低下を回避し得る点で有用である。
【0006】
しかし、前述のチューブの内部にあった気泡が温度変化や気圧変化等で、膨張してチューブ内部を逆流し、中空針からインクカートリッジのインク溜め内に入ってしまうことがある。
そして、このようにしてインクカートリッジの内部に入ってしまった気泡や不純物を取り除くことは、最早極めて困難になってしまう。即ち、前述のパージ機構の吸引ポンプは、インクジェットヘッド内部の狭い流路や細いチューブの内部では強いインク流を発生させ得るが、前述のインク溜めは、相当の容量のインクを溜めておくという目的上の理由から狭い流路として構成することができないので、気泡や不純物を押し流せるような強いインク流を発生させることができないのである。
【0007】
以上のように、インクカートリッジの内部に入ってしまった気泡や不純物は、最早、パージ動作によっても取り除くことは殆ど不可能である。このことは即ち、インクカートリッジ内の除去できなかった気泡や不純物が、印字動作中にチューブ内に送られてインクジェットヘッドに入り、上述のような印字トラブルを引き起こすおそれを否定できないことを意味する。
【0008】
このような事情に鑑みて、前述のインクカートリッジの開口部あるいは連通路に逆止弁を備え、開口からインク溜めへ向かうインク流を該逆止弁によって阻止することで、気泡や不純物がインク溜めへ侵入するのを防止する構成が知られている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、近時の装置のコンパクト化の要請に伴ってインクカートリッジの小型化が望まれ、一方で、インクカートリッジの交換の必要を少なくする観点からは、インク溜めの容量の増大が要請されている。従って、インクカートリッジの、特にインク溜め以外の部分の構造は、できるだけ小さくコンパクトにしたいという要望がある。
この事情から、前述の開口部や前記逆止弁についても、小さく省スペースな構成とすることが望まれている。
【0010】
しかしながら、そのように開口部や逆止弁を小型に構成しようとする場合、インクカートリッジ製造時に、その狭い開口部に細かい部品である逆止弁を組み付ける困難な作業が必要となり、手間や時間が掛かる結果となっていた。
また、その狭い場所に組み付けた逆止弁が正常に動作するかどうかの確認も大変難しく、結局はそのチェックが不十分なまま製造工程を進めてしまうことも多かった。この結果、インクカートリッジの完成後の最終チェックで逆止弁の動作不良が発見され、その不良品を廃棄せざるを得ないといった、効率的とはいえない状況が発生していたのである。
以上のように、従来の構成では、開口や逆止弁の部分をコンパクトにしようとすると、インクカートリッジの製造が相当に困難となり、製造コスト上昇の一因となっていたのである。
【0011】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、コンパクト化が要請される状況下においても逆止弁を容易に組み付けることができ、かつ、逆止弁が正常動作するか否かの確認を予め行ってから組み付けることができる、インクカートリッジ及びその製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載のインクカートリッジは、インクを収容するためのインク溜めを有するカートリッジハウジングと、該カートリッジハウジングの外部に開口して設けられる、前記インク溜めと連通路を介して連通する開口と、前記開口の底部に配置される、弁座を形成した弁支持部材と、該弁支持部材に支持される弁体と、前記弁支持部材に固定されるカバーと、前記開口に嵌合されるものであって、中空針貫通可能であるように構成された栓部材とを備え、前記弁支持部材と前記弁体によって、前記開口から前記インク溜めに向かうインク流を阻止する逆止弁が構成されており、前記カバーには、前記栓部材を貫通した前記中空針の先端に相当する部位に、前記中空針のそれ以上の挿入を阻止する受け面が形成されていることを特徴とする。
【0013】
請求項1によると、弁支持部材と弁体とカバーの三部品をあらかじめ組み付けて逆止弁組とした後で、インクカートリッジに組み込むことが可能である。従って、インクカートリッジに組み込む前の逆止弁組の状態で逆止弁の部分が正しく動作するかをチェックして、正しく動作することを確認した後に取り付ける製造方法を採用できる。この結果、インクカートリッジの製造歩留まりが向上する。
また、前記製造方法とすることで、逆止弁組の弁支持部材(あるいはカバー)部分の外面を開口の内壁に滑らせてガイドさせることで、弁体の向きを適切に保ちながら前記開口の部分に当該弁体を取り付けることができる。従って、狭い開口の部分に弁体を適切な向きで組み付ける作業も容易に行えることとなって、製造工数を低減できる。
なお、これらの効果は、開口や逆止弁を小さく構成して省スペース化を図ることが要請される場合に、特に有利に発揮される。
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
また、請求項1によると、インクカートリッジへのインク充填のために真空引きのための針を前記開口に挿入する等の際に、作業ミスなどの何らかの事情により開口部分に中空針が過度に奥まで突入されることがあるが、本構成では受け面があるために、針の先端の尖った部分が該受け面に接触した時点で、針のそれ以上の挿入が該受け面によって阻止される。
請求項2に記載のインクカートリッジは、請求項1に記載のインクカートリッジであって、前記カバーに接触して、インクを濾過するためのフィルタが設置されていることを特徴とする。従って、中空針が過度に奥まで突入されても、針の太い部分がフィルタを貫通して大きな穴が開くことは防止され、この結果、フィルタの機能が損なわれることはない。
請求項3に記載のインクカートリッジは、請求項1に記載のインクカートリッジであって、前記弁支持部材が、流通孔を穿設した底板と、その底板の周縁で立ち上がり、前記開口の底部付近の内面に嵌合される側壁とを有し、前記弁体が、前記底板に、前記流通孔に対して開閉可能に設けられ、前記カバーが、前記弁体を覆って前記弁支持部材の側壁に固定されていることを特徴とする。
請求項4に記載のインクカートリッジは、請求項3に記載のインクカートリッジであって、前記弁体が、前記底板に穿設した支持孔に挿通される茎部と、前記流通孔を開閉する傘部とからなることを特徴とする。
請求項5に記載のインクカートリッジは、請求項3に記載のインクカートリッジであって、前記弁支持部材が、前記開口の底部付近の内面に圧入され、その弁支持部材よりも前記カートリッジハウジングの端面側の前記開口の内面に、前記栓部材が嵌合されていることを特徴とする。
請求項6に記載のインクカートリッジは、請求項4に記載のインクカートリッジであって、前記茎部は、前記逆止弁が前記開口の底部に配置された状態において前記連通路内に挿入されていることを特徴とする。
【0018】
請求項7に記載のインクカートリッジは、請求項1に記載のインクカートリッジの製造方法であって、前記弁体と前記弁支持部材と前記カバーとを組み付けて逆止弁組とする第1の工程と、該逆止弁組を前記開口に挿入して取り付ける第2の工程と、を少なくとも含むことを特徴とする。
【0019】
請求項7によると、インクカートリッジに組み込む前の逆止弁組の状態で、該逆止弁の部分が正しく動作するかをチェックして、正しく動作することを確認した後に取り付ける製造方法を採用できる。この結果、インクカートリッジの製造歩留まりが向上する。
また、前記製造方法とすることで、逆止弁組の弁支持部材(あるいはカバー)部分の外面を開口の内壁に滑らせてガイドさせることで、弁体の向きを適切に保ちながら前記開口の部分に当該弁体を取り付けることができる。従って、狭い開口の部分に弁体を適切な向きで組み付ける作業も容易に行えることとなって、製造工数を低減できる。
なお、これらの効果は、開口や逆止弁を小さく構成して省スペース化を図ることが要請される場合に、特に有利に発揮される。
請求項8に記載のインクカートリッジの製造方法は、請求項7に記載のインクカートリッジの製造方法であって、前記第2の工程の後、前記開口に、中空針を貫通可能な栓部材を嵌合させる第3の工程を含むことを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
まず、インクジェット記録装置としての複合機を、全体側面図である図1を参照しつつ説明する。
図1は本発明を適用した複合機の全体的な構成を示した側面図である。
【0021】
〔装置の全体構成〕
図1に示すインクジェット記録装置は、インクジェット記録方式のプリンタにスキャナ機能とファクス機能とを備えた、いわゆる複合機タイプの記録装置とされている。
即ち、この複合機30は、単一の筐体に、フラットベッドタイプのスキャナ部20と、当該スキャナ部20の直下に位置するインクジェットプリンタ部10と、を備えている。
【0022】
前記スキャナ部20は、略直方体のフラットベッド読取部21を、複合機30の上面側に備えた構成となっている。この読取部21においては、原稿ガラス22上に置かれた原稿を密着型イメージセンサ25で走査することで、画像データをスキャンできるようになっている。
【0023】
前記インクジェットプリンタ部10は、複合機30の背面側(図1における左側)に給紙トレイ11を斜めに設けた構成とされる。この給紙トレイ11上にセットされた用紙(画像記録媒体)は、給紙トレイ11に設けられたピックアップローラ12の駆動によって一枚ずつ繰り送られて、前記スキャナ部20の下方に備えられたプリントエンジン13に搬送される。
このプリントエンジン13の詳細は図示しないが、用紙を接触させながら搬送するプラテンローラや、搬送される用紙に四色のインクの微小液滴を噴射するための後述のインクジェットヘッド等を備えた構成とされている。
【0024】
前記用紙は、このプリントエンジン13内に形成される搬送経路に沿って搬送されるとともに、その一側の面に前述のインクジェットヘッドからのインクの微小液滴が噴射されることによって、所望のカラー画像が形成される。複合機30の正面側(図1における右側)には排紙トレイ15が設けられており、画像形成後の用紙はこの排紙トレイ15上に排出される構成となっている。
【0025】
インクジェットプリンタ部10のインクカートリッジ装着部14は,複合機30の正面側で、かつ前記排紙トレイ15の下方の位置に構成される。
該カートリッジ装着部14の上側を覆うように水平かつ板状の第一のカバー14aが設置され、また、カートリッジ装着部14の正面側を覆う第二のカバー14bが、第一のカバー14aにヒンジ16を介して枢支される。従って、第二のカバー14bを上方に回動して開くことで、カバー14a・14b内部のインクカートリッジ装着部14にインクカートリッジ1をセットできる構成となっている。なお、図1に示すのは、既にインクカートリッジ1が装着された状態である。
【0026】
インクカートリッジ装着部14は、四色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)のインクカートリッジ1を並べて装着できるように構成している(ただし、説明の便宜上、図面では一つのみ示されている)。
インクカートリッジ装着部14においては中空針8が装置正面側に向けて突出されており、インクカートリッジ1を装着部14にセットすることで、該インクカートリッジ1内のインク溜めから中空針8を介してインクを吸入し、前記インクジェットヘッドに供給可能な状態となる。この構成の詳細は後述する。
【0027】
次に、前記インクカートリッジ装着部14と前記インクジェットヘッドとの接続構成の概略を、図2を参照して説明する。
図2はインクカートリッジと記録ヘッドとの接続構成、及びパージ機構を示した概略図である。
【0028】
この図2に示すように、装着部14に設けられている前記中空針8は、複合機30内に配設されたチューブ41を介して、記録ヘッドユニット42に接続される。インクカートリッジ1の内部にはインク溜め2が形成されており、このインク溜め2から中空針8を介して吸い出されたインクは、前記チューブ41を経由して、記録ヘッドユニット42の上部に設けられたエアトラップ43に送られる。このエアトラップ43は、チューブ41内に発生した気泡をその浮力によって上方に滞留させることで、下流側のインクジェットヘッド45に到達しないようにトラップするためのものである。なお、滞留された気泡の塊が符号44で示される。
【0029】
記録ヘッドユニット42は前記インクジェットヘッド45を有し、このインクジェットヘッド45にインク噴射のための複数のノズル46を開口させている。インクジェットヘッド45の内部には複数の圧力室47が形成されて前記各ノズル46に連通されるとともに、圧電素子からなるアクチュエータ56によって前記圧力室47の容積を変化させてインクに噴射エネルギーを付与し、ノズル46から噴射させる構成となっている。圧力室47には共通インク室48が連通され、この共通インク室48にインク供給口49を介して、前記エアトラップ43からのインクを供給可能となっている。なお、符号55は、インク内の不純物を濾過するためのフィルタである。
【0030】
インクジェットヘッド45に近接して備えられるパージ機構60は、インクジェットヘッド45のノズル46を覆うためのパージキャップ61と、インク吸引のためのパージポンプ63と、前記パージキャップ61とパージポンプ63の吸入口とを接続するチューブ62と、前記パージポンプ63の吐出口側に設置される廃液吸収部材64とを備えている。なお、廃液吸収部材64は図1に示すように、複合機30内部の、プリントエンジン13の直下方の位置に配置されている。
【0031】
この構成で、印刷時においては前記パージキャップ61はインクジェットヘッド45から離間した位置にあるが、パージ作業を行う際には図2に示すように、パージキャップ61はインクジェットヘッド45のノズル46を覆うように、当該インクジェットヘッド45に対して密着する。この状態でパージキャップ61に接続させたパージポンプ63を駆動すると、前記圧力室47や共通インク室48やエアトラップ43やチューブ41の部分に強い吸引流が生起されて、インク内部に混入した気泡や不純物はインクとともに前記ノズル46から吸い出される。なお、吸い出された気泡や不純物混じりのインクは、チューブ62から廃液吸収部材64に染み込ませることで廃棄される。
この結果、インクジェットヘッド45内部の流路や前記チューブ41内の気泡や不純物を取り除くことができ、印字品質の低下を防止できる構成となっている。
【0032】
〔インクカートリッジの構成〕
次に、前記カートリッジ装着部14に装着されるインクカートリッジの具体的構成を説明する。
図3はインクカートリッジの具体的な構成を示した平面図一部断面図である。図4(a)はゴム栓の一部断面斜視図、図4(b)はカートリッジハウジングの二つの開口の周囲部分の構成を示す斜視図である。
図5は、開口に設置された逆止弁の詳細を示す、図3の円で囲った部分の拡大図である。
【0033】
図3に示すように、インクカートリッジ1は、下側半部4bと上側半部4tとを一体的に接合した構成の、カートリッジハウジング4を備える。このカートリッジハウジング4は合成樹脂(本実施形態では、ポリプロピレン)で形成されており、インクを収容可能なインク溜め2と、ハウジング4の外面に設けられた二つの開口7a・7bと、開口7a・7bとインク溜め2とを繋ぐ連通路5a・5bと、を有している。
【0034】
〔インク溜め〕
まず、インク溜め2の構成を説明する。
図2に示すように、カートリッジハウジング4の前記下側半部4bの上面には、凹曲面状の収容凹部2aが形成される。また、該収容凹部2a全体の上面を覆うように、可撓性のフィルム2bが設置される。そして、フィルム2bと収容凹部2aとは、その周縁部同士を超音波または熱によって互いに接着させてあり、該フィルム2bと収容凹部2aとによってインク溜め2を形成している。
【0035】
〔開口〕
次に、開口7a・7bの構成を説明する。
図3あるいは図4(b)に示すように、該カートリッジハウジング4の下側半部4bには、二つの円柱状の開口、即ち第一開口7aおよび第二開口7bを形成している。この二つの開口7a・7bはカートリッジハウジングの長手方向一側の端面に、互いに近接させながら並べて形成されている。
第一開口7aは前記インク溜め2からインクを吸引してインクジェットヘッド45に供給するためのものであり、第二開口7bはインクカートリッジ1の製造時に前記インク溜め2にインクを注入するためのものである。第一開口7aは第二開口7bより若干大きく形成されている。
【0036】
〔連通路〕
次に、連通路5a・5bの構成を、図3や図4(b)を参照して説明する。
即ち、カートリッジハウジング4の下側半部4bには、前記開口7a・7bのそれぞれを前記インク溜め2に接続するための、第一連通路5aおよび第二連通路5bが設けられている。
第一連通路5aは、その一端を、円形に構成された前記開口7aの内底面の中心位置に、末広がりのテーパ形状をなしながら連通させている。一方、第二連通路5bは、その一端を、円形に構成された前記開口7bの内底面の、当該開口の中心軸線に対してやや外れた位置(偏心位置)に連通させている。
そして、二本の連通路5a・5bは、いずれもその他端側を、インク溜め2(具体的には、前記収容凹部2aの底部寄りの部位)に開口させている。
【0037】
〔ゴム栓〕
次に、前記開口7a・7bに嵌合される、ゴム栓6の構成を説明する。
このゴム栓6はシリコンゴム等の弾性部材で構成され、図4(a)等に示すように、第一開口7aに対応する第一栓部材6aと、第二開口7bに対応する第二栓部材6bとが、薄板状の接続部6cを介して相互に接続された形状の、一体物として構成されている。こうすることで、小さく細かい部品である第一栓部材6aと第二栓部材6bを一体的に取り扱うことが可能となり、製造の際の部品の取扱いが容易となっている。
【0038】
なお、カートリッジハウジング4の前記開口7a・7bが形成されている一端面においては、二つの開口7a・7b同士を繋ぐように適宜深さの溝19が形成されており、一方で、前記接続部6cは、その一面が、前記第一栓部材6aおよび第二栓部材6bの一端面(開口挿入方向と反対側の面)と同一平面をなすよう形成している。
従って、ゴム栓6の二つの栓部材6a・6bを開口7a・7bに完全に嵌合した際には、それに伴って接続部6cが前記溝19部分に収納されるので、開口7a・7bの形成されているカートリッジハウジング4の面に無用の凸部分が形成されない構成となっている。従って、インクカートリッジ1の外観をすっきりした印象とでき、また、後述の保護フィルム18を貼設することも容易である。
【0039】
第一栓部材6a・第二栓部材6bはいずれも、円筒状とされた筒状部6xと、この筒状部6x内を軸線方向に閉塞する閉塞壁6yと、を有している。この閉塞壁6yの厚さtは、筒状部6xの軸線方向長さhよりも、薄い構成とされている(t<h)。これによって、前記中空針8や後述の空気吸引針51,インク充填針52を栓部材6a・6bに貫通させ易くなる。この効果の詳細は後述する。
【0040】
前記筒状部6xの外径は、対応する前記開口7a・7bの内径よりも大きく形成している。従って、ゴム栓6を開口7a・7bへ嵌合させるときには筒状部6xが径方向に適宜圧縮されながら嵌合される形となるので、筒状部6xの外周面と開口7a・7bの内周面との密着性が確保され、そのシール効果によってインクの外部への漏れが防止される構成としている。また、上記構成とすることで、嵌合されているゴム栓6を抜脱しようとする際には大きな抵抗が発生するので、ゴム栓6を引き抜くような力が加わったとしても容易には抜けないようになっている。
【0041】
更には、前記二個の栓部材6a・6bを繋ぐ接続部6cは、カートリッジハウジング4の外部において当該栓部材6a・6bを相互に接続するように、かつ、前記栓部材6a・6bよりも薄肉となるように、形成されている。
この構成とすることで、二個の栓部材6a・6bを開口7a・7bに完全に嵌合した際には、例えば接続部6cに中空針8が引っ掛かったり、あるいはユーザが誤って後述の保護フィルム18を剥がした上で外部から接続部6cに指を掛けて引っ張るような場合でも、栓部材6a・6bが開口7a・7bから外へ抜けることはない。そのような強い力が加わった場合には、栓部材6a・6bが開口7a・7bから抜脱する前に、薄肉の接続部6cが切れてしまうからである。
従って、栓部材6a・6bの開口7a・7bからの抜脱が回避され、インク溜め2から外部へのインクの漏出を確実に防止できる。
【0042】
なお、筒状部6xの外周面は、その軸線方向一側(開口7a・7bを向く側)をややテーパ状に細くして、筒状部6xを前記開口7a・7bへ嵌合させる作業が容易となるように配慮されている。
【0043】
第一栓部材6aの筒状部6xにおいては、その内周面と外周面の軸線が一致する形状とされている。一方、第二栓部材6bの筒状部6xにおいては、その内周面が外周面に対して偏心した位置に設けられているために、径方向での厚肉部分と薄肉部分が形成されている。
そして、第二栓部材6bの筒状部6xの前記厚肉部分の下面には、円錐状の突起6zが、当該第二栓部材6bから突出して形成されている。この突起6zは第二栓部材6bの一部として前記第二連通路5bと対応する位置に形成されており、ゴム栓6を開口7a・7bに嵌合させたときに、前記第二連通路5bが第二開口7b底部に接続する部分に密着して、当該接続部分を封止できるようになっている。
【0044】
〔逆止弁〕
次に、第一開口7aの底部に配置される、逆止弁3を説明する。この逆止弁3は、気泡や不純物がインク溜め2内へ侵入するのを防止すべく設けられたものであって、インク溜め2側から前記第一開口7a(第一栓部材6a)側へのインクの流れを許容するが、第一開口7a(第一栓部材6a)からインク溜め2へ向かうインク流は阻止するように構成されている。
【0045】
この逆止弁3は拡大図である図5に示すように、弁支持部材3a,弁体3b,カバー3cの三者を一体に組み立てたアッセンブリ(逆止弁組3x)の状態で、第一開口7aの底部から第一連通路5aに跨る位置に設けられている。
以下、この逆止弁組3xを構成する三つの部品について、それぞれ説明する。
【0046】
弁支持部材3aは合成樹脂で形成されており、円形の底板3a1と、この底板3a1の周縁で垂直に立ち上がる円筒状の側壁3a2とを有する、鍋形の如き断面「コ」字状の形状とされる。底板3a1の上面(弁支持部材3aの内底面)には弁座3a3が平坦な面状に形成されており、その中心部には支持孔3a4が形成されるとともに、支持孔3a4の周囲には複数の流通孔3a5が穿設されている。
【0047】
弁体3bは逆止弁3の主要部をなすものであり、シリコンゴムを素材として形成されている。弁体3bは傘部3b1と茎部3b2とを有する略キノコ形状に形成されており、その茎部3b2が前記支持孔3a4に挿通されることで、弁体3bが支持孔3a4の軸線方向に変位可能となっている。この結果、前記の軸線方向の移動と傘部3b1の弾性変形とにより、弁体3bは、その傘部3b1が弁支持部材3aの弁座3a3に密着して流通孔3a5を閉鎖する状態(閉じ状態)と、傘部3b1が弁座3a3から離間して流通孔3a5を開放する状態(開き状態)の、二つの状態をとることができる。
【0048】
カバー3cは、弁体3bの傘部3b1の一側(前記弁座3a3と反対側)を覆うようにして、弁支持部材3aの側壁3a2に嵌合されることで固定される。カバー3cには連絡孔3c1が形成されて、インク溜め2側から第一連通路5aを経由して流れてきたインクを、ハウジング4外側に向けて流すことができるようになっている。なお、弁体3bの変位のストロークを確保するために、カバー3cの内面と前記弁座3a3との間には、適宜の間隔が確保されている。
更にはカバー3cの外面の中央部には、後述するフィルタ17に接触するように、受け面3c2が形成されている。当該受け面3c2の周囲には前記フィルタ17に面するようにリング溝3c3が形成され、このリング溝3c3が前記連絡孔3c1に接続する構成とされている。
【0049】
〔インクカートリッジの製造工程〕
次に、上記インクカートリッジ1の製造工程を、特に前記二つの開口7a・7bの周辺部分の組付けを中心に説明する。
図6は三つの部品から逆止弁組を組み立てる工程の様子を示す図、図7は逆止弁組を第一開口へ取り付ける工程の様子を示す図である。
図8はフィルタとゴム栓を組み付ける様子を示す図、図9はインク充填作業の様子を示す図、図10は第二栓部材を第二開口へ完全に押し込み、第二連通路を封止する様子を示す図である。
図11は保護フィルムをカートリッジハウジングに取り付ける様子を示す図である。図12は保護フィルムをカートリッジハウジングに熱で溶着させて固定する様子を示す図である。
【0050】
本実施形態のインクカートリッジについては、逆止弁3の部分を最初に組み立てて逆止弁組3xとしてから、それをカートリッジハウジング4に組み付ける製造工程が採用されている。従って、最初に、逆止弁組3xの組立ての工程を、図6(a)〜(c)を参照しながら説明する。
【0051】
まず、図6(a)において、弁支持部材3aに形成されている支持孔3a4に、弁体3bの茎部3b2を挿通して取り付け、弁体3bの傘部3b1が弁支持部材3aの内部に入るようにする。
茎部3b2の中途部には突起3b3が形成されており、この突起3b3の部分は支持孔3a4の内径よりもやや大きくなっているが、前述のとおり弁体3bはシリコンゴム製であるので、当該突起3b3を径方向に弾性変形させて圧縮するようにしながら支持孔3a4を通過させることができる。こうして弁体3bがいったん図6(b)のように弁支持部材3aに取り付けられると、その茎部3b2が支持孔3a4から抜脱することは前記突起3b3によって規制されるので、両者3a・3bが外れてバラけることがなく、組立て時の取扱いが容易となっている。
【0052】
次いで図6(b)のように、カバー3cを弁支持部材3aに嵌合させて固定する。こうして、逆止弁組3xが図6(c)のように完成する。
そして、この図6(c)の逆止弁組3xの状態で、弁体3bが移動し弁座3a3に対して開閉する、弁としての機能を既に発揮し得るようになっている。従って、この逆止弁3の部分が正しく動作するかを確認して、動作に問題がないことが確認された逆止弁組3xのみをインクカートリッジ1に取り付けるという製造方法を採用することで、インクカートリッジ1の製造上の歩留まりが向上されている。
逆止弁3の部分が動作するかの具体的な確認事項としては、例えば、弁体3bが弁支持部材3aに対し引っ掛かりなく移動できるか、あるいは、弁体3bが閉じたときに弁座3a3との間で漏れがないか、等である。
【0053】
次に、この逆止弁組3xを図7に示すように、カートリッジハウジング4の前記第一開口7aへ組み付ける。
このときは、前記弁体3bの茎部3b2の先端が開口7aの底部に真っ直ぐ向くようにして、当該茎部3b2から当該開口7aの底部へ押し込んでゆく。なお、第一開口7aは、嵌め込みをスムーズとするために、底部に向かって僅かに細くなるテーパ形状とされている。
こうして図8のように、逆止弁組3xが第一開口7aの底面に接した状態で配置される。なお、この状態では、前記弁体3bの茎部3b2は、前述の第一連通路5aの内部に位置する。
【0054】
なお、第一開口7aは、図7に示すように底部付近において内径が小さく形成され、また、弁支持部材3aの側壁3a2は、その外周に、その第一開口7aの小さい底部付近の内径よりもわずかに大きい環状の突条3a7を有し、弁支持部材3aは第一開口7aの底部に、その突条3a7もしくは第一開口7aの底部付近の内面を塑性変形しながら圧入される。
この挿入において、逆止弁組3xを適切な向きに向けて弁体3bの茎部3b2を第一開口7aへ挿入できさえすれば、この状態ではもはや、逆止弁組3xが傾いて適切な向きから外れてしまうことはなくなる。従って、後は適宜の棒などで逆止弁組3xを突いて開口7aの底部へ押し込むことで、逆止弁組3xを適切な向きで取り付けることが容易にできるようになっている。以上のような、予め逆止弁組3xとしてからハウジング4に組み付けることに基づく組立性向上の効果は、第一開口7aが狭くて深い孔であるとき、あるいは、弁体3bが取扱いの困難な小さい部品であるときに、特に良好に発揮される。
【0055】
逆止弁3が第一開口7aに配置された後は、図8に示すように、フィルタ17を第一開口7a内に挿入して、前記逆止弁組3xのカバー3cに接するようにして配置する。このフィルタ17は、インク溜め2から前記インクジェットヘッド45に供給されるインク内の異物を除去するためのものである。
【0056】
次いで図8に示すように、前述のゴム栓6の第一栓部材6aおよび第二栓部材6bを、対応する第一開口7aおよび第二開口7bに嵌合させる。
尚、このときは図9のように、第一栓部材6aは第一開口7aの内部に完全に押し込んで嵌合させる一方、第二栓部材6bは完全には第二開口7bの内部へ押し込まないようにして、若干浮かせた状態とする。即ち、第二栓部材6bは、その筒状部6xの外周面と第二開口7b内壁とは密着させ、かつ、突起6zが前記第二連通路5bから離れている位置に、第二開口7bに対し嵌合させている。
これは、前記突起6zが第二連通路5bを封止してしまうと、後述のインク充填作業において、当該第二連通路5bを介して前記インク溜め2にインクを充填できなくなるからである。
【0057】
そして図9に示すように、当該カートリッジ1に対するインクの充填作業が行われる。インク充填作業は専用のインク充填器50を用いて行われ、このインク充填器50は、前述の第一開口7aに挿し込まれる中空の空気吸引針51と、前述の第二開口7bに挿し込まれる中空のインク充填針52と、を並べて設けた構成となっている。
そして、空気吸引針51には真空ポンプが接続される一方、インク充填針52には充填用の大きいインクタンクが接続されている。
【0058】
図9に示されるのは、インク充填器50にカートリッジ1を装着した様子である。このときは、空気吸引針51は第一栓部材6aの閉塞壁6yを、インク充填針52は第二栓部材6bの閉塞壁6yを、それぞれ貫通するように、二本の針51・52や開口7a・7bの位置、更には栓部材6a・6bの形状が定められている。
そして、この閉塞壁6yの厚さtが筒状部6xの軸線方向長さhよりも薄い(t<h)ので、針51・52を閉塞壁6yに突入させる場合も、閉塞壁6yを貫通している状態の針51・52を抜脱する場合も、抵抗があまり発生しないようになっている。従って、インクカートリッジ1を前記インク充填器50に装着する作業も取り外す作業も容易であり、また、特に装着の際に二本の針51・52に無理な力が加わって曲がったり破損したりすることも回避できる構成になっている。
【0059】
前記閉塞壁6yは、前記カートリッジ1がインク充填器50に装着されたときに、それぞれの針51・52に貫通される位置にあり、前記筒状部6xは、この閉塞壁6yよりも、開口7a・7bの底部側(前記インク溜め2側)に延出されている。
従って、二本の針51・52の長さを、ゴム栓6の対応する栓部材6a・6bの筒状部6xの軸線方向長さ(図4・図9に示す長さh)よりは短くしても、閉塞壁6yの厚み(同様に図示する厚みt)を貫通し得る程度の長さを有するように構成すれば、両針51・52の先端を、対応する開口7a・7bの底部側(連通路5a・5b側)の空間に臨ませ、空気を吸引(あるいは、インクを注入)することができる。
以上のように、針51・52をあまり長くしなくてもインク溜め2にインクを適切に注入できるので、インク充填器50の製造コストを削減できる。
また、カートリッジ1のインク充填器50に対する装着時に針51・52が曲がりにくいという点でも有利である。即ち、針51・52はその外径が小さいことが要求され(太い針ではゴム栓6を貫通させるときの抵抗が過大となるばかりか、貫通跡の孔を栓部材6a・6b自身で封止できなくなってしまう)、また、内部を中空としなければならないので、強度には限界があり、曲がってしまい易い。しかしながら本構成によれば針51・52を前記閉塞壁6yの厚みtよりやや長くすれば十分であるので、細い針51・52であっても曲がりにくくできるのである。
【0060】
この図9の状態で真空ポンプを駆動すると、インク溜め2内部に溜まっている空気は、第一連通路5aから、負圧で自然に開かれる前記逆止弁3を通過して第一開口7aに至り、最終的には空気吸引針51を介して吸引されて廃棄される(真空引き)。インク溜め2の内部は減圧された状態において、インクは、充填用インクタンクからインク充填針52および第二連通路5bを通過し、インク溜め2内部に充填される。インクの充填は、フィルム2bが図2のように膨らむまで、充填量を計測しながら行われる。
【0061】
従って、インク溜め2や連通路5a・5bや開口7a・7bの内部には空気が残留することなく、インクが充たされる。その後は、カートリッジ1をインク充填器50から取り外して、前記ゴム栓6から二本の針51・52を抜脱する。
なお、ゴム栓6はシリコンゴムで形成されているので、二本の針51・52を貫通させることで形成された孔は、当該針51・52の抜脱後に、自然に封止されるようになっている。従って、ゴム栓6の新しいものへの交換や、孔の封止のための特別な作業も不要となって、製造工数が低減される。
【0062】
本実施形態のインク充填作業は、二本の針51・52をゴム栓6に同時に突き刺して、空気の吸引とインクの注入を同時並行的に行わせるものとしているが、空気の吸引を先に行う構成でも構わない。
具体的には、最初に空気吸引針51のみを第一栓部材6aに貫通させて、この状態で真空ポンプを駆動し、内部のインク溜め2を真空に近い程度まで十分に減圧させる。そして、第一栓部材6aから空気吸引針51を抜いた後に、第二栓部材6bにインク充填針52を貫通させ、インク溜め2内の負圧による吸引力によってインクを充填させる構成とするのである。
なお、このときは、インク充填針52の貫通によって第一栓部材6aに形成された孔は自然に封止されるので、第一開口7aから空気が流入することは防止される。また、第一栓部材6aのインク充填針52の貫通跡の孔から万一空気が流入したとしても、その空気がインク溜め2側へ流れることは、前記逆止弁3によって阻止されることになる。
【0063】
なお、インク充填作業で前記空気吸引針51を第一開口7aに挿入する際に、作業ミスなどの何らかの事情によって、図9の鎖線に示すように、開口部分に当該空気吸引針51が過度に奥まで突入される可能性もゼロとはいえない。
しかしながら、本構成ではカバー3cが逆止弁3の第一栓部材6a側に配置されているので、空気吸引針51の先端がカバー3cに当接した時点で、それ以上の奥への突入が該カバー3cによって阻止される。従って、空気吸引針51が逆止弁3にまで到達することは防止され、逆止弁3の破損は回避される。この結果、製造歩留まりが向上することになる。
【0064】
また、前記カバー3cには、その外面の中央部(即ち、前記空気吸引針51に相当する部位)に受け面3c2が形成されており、前述のフィルタ17は、この受け面3c2に接触するようにして設けられている。従って、前述のように空気吸引針51を何らかの事情で過度に奥まで突入させてしまった場合でも、空気吸引針51の先端の尖った部分がフィルタ17を貫通すると同時に該受け面3c2に接触し、空気吸引針51のそれ以上の突入は該受け面3c2によって阻止される。従って、空気吸引針51の太い部分がフィルタ17を貫通してフィルタ17に大きな穴が開くことは防止され、この結果、フィルタ17の機能が損なわれることは回避される。
【0065】
その後は図10に示すように、ゴム栓6の第二栓部材6bを第二開口7bに完全に押し込み、前述の第二連通路5bが第二開口7b底部に形成する開口を、前述の突起6zによって封止させる。
即ち、第二栓部材6bは、その突起6zを第二連通路5bから離して該連通路を開放する位置と、突起6zを第二連通路5bに密着させて該連通路を封止する位置とに、第二開口7bの軸線方向に移動可能となっている。
そしてこの突起6zは、前述のインク充填作業においては、栓部材6b側から前記インク溜め2側へのインクの流れを許容する一方で、当該インク充填作業が完了した後は、同方向のインクの流れを阻止する、弁部分あるいは弁部材としての役割を果たしているのである。
【0066】
言い換えれば、前記第二栓部材6bが完全に第二開口7bに嵌合されたときは、その筒状部6xの外周面と第二開口7bの内壁との密着による第一シール作用が、および、突起(前述の弁)6zと第二連通路5b端部との密着による第二シール作用が、それぞれ営まれる構成となっている。従って、これらの二重のシール作用によって、第二開口7bから第二連通路5bを介して空気等がインク溜め2に侵入することも、インク溜め2から第二連通路5bを介して第二開口7bからインクが漏れることも、一層確実に防止される。
【0067】
最後に図11に示すように、薄板の両端を同じ側に折り曲げて「コ」字状とした保護フィルム18が、ゴム栓6が嵌合された状態の二つの開口7a・7bを覆うようにして、カートリッジハウジング4に固着される。この保護フィルム18の断面構造は図示しないが、前記カートリッジハウジング4と同じ素材であるポリプロピレンの層と、ポリプロピレンよりも耐熱性の高いポリエチレンテレフタラート(PET)の層と、が一体的に積層された二層構造とされている。
そして、このポリプロピレンの層を内面側に向けた状態でカートリッジハウジング4に取り付け、図12のように外側からヒータを当てることによって、ポリプロピレンの層をカートリッジハウジング4に溶着させて固定するようになっている。
こうすることで、カートリッジの取扱い中にゴム栓6が開口7a・7bから抜けることを確実に防止できる。また、ゴム栓6と開口7a・7bとの間の隙間からインクが漏出する事態が万一発生したとしても、そのインクがカートリッジハウジング4の外部にまで漏出することをこの保護フィルム18で防止できる。
【0068】
このように、保護フィルム18の内面側がポリプロピレンで形成されているので、図12のようにヒータで加熱したときには、同様にポリプロピレンで形成されているカートリッジハウジング4に対し馴染みよく溶けて接着し一体化して、確実にインクの漏れを防止できる。
【0069】
カートリッジハウジング4には、前記二つの開口7a・7bを挟んで二箇所に、狭い溝9・9が形成されている。そして、前記保護フィルム18がカートリッジハウジング4に固着される際は、この狭い溝9・9に、「コ」字状の保護フィルム18の両端がそれぞれ入るようになっている。
この構成はいわば、保護フィルム18の端部がカートリッジハウジング4の内部に入り込む構成である。従って、カートリッジ1の取扱い中に保護フィルム18はその端部が外部に露出することがなく、外力等が加わっても端部から剥がれてしまうことを確実に防止することができる。
【0070】
また、図4(b)や図12に示すように、カートリッジハウジング4の前記開口7a・7bを形成している側の一端面は、保護フィルム18を取り付ける部分が、その他の部分よりも適宜の高さgだけ突出する構成となっている。また、カートリッジハウジング4において保護フィルム18を取り付ける箇所は、前記ゴム栓6が位置する部分以外は平坦な平面状に形成されている。
従って、平坦な加熱面を有するヒータを当てた場合に、カートリッジハウジング4の保護フィルム18を取り付ける部分のみを十分に加熱でき、接着を確実とすることができる。また、保護フィルム18取付部分以外の部分は前記高さgの分だけ加熱面から離れて位置するので、不必要に溶けてカートリッジ1の外観を損なうことがない。
【0071】
なお、熱により溶着する構成としては、前述のヒータ(加熱熔融装置)のほか、超音波を用いた熔融装置を用いることもできる。
【0072】
〔インクカートリッジと装置との接続部分の構成〕
次に、以上のようにして形成されたインクカートリッジ1が前記複合機30のカートリッジ装着部14に取り付けられた様子を、図2の概略図、および図13を参照して説明する。
図13はインクカートリッジを装置のカートリッジ装着部に取り付けた様子を示す図である。
【0073】
図13に示すように、カートリッジ装着部14に設けられる中空針8は、インクカートリッジ1を当該装着部14に取り付けた際には、前記保護フィルム18、および、前記第一栓部材6aを貫通する。そして、中空針8の先端は、前記フィルタ17と、第一栓部材6aの閉塞壁6yの内面との間に位置する。
この構成で、インク溜め2のインクは、連通路5aを経由し、逆止弁3を通過して、中空針8の先端の開口からその内部に入り、チューブ41(図2)を通過して記録ヘッドユニット42に供給される。
【0074】
そして、カートリッジハウジング4を装置側に取り付けるときは、前記インク溜め2からインクを吸引するための前記中空針8が、その第一栓部材6aの閉塞壁6yを貫通することとなるように、当該中空針8や第一開口7aの位置が定められている。
また、この閉塞壁6yの厚さtが筒状部6xの軸線方向長さhよりも薄いのは前述したとおりである(t<h)。従って、前記インク充填器50の二本の針51・52の場合とまったく同様に、中空針8を閉塞壁6yに突入させる場合も、閉塞壁6yを貫通している状態の中空針8を抜脱する場合も、抵抗があまり発生しないようになっている。従って、インクカートリッジ1を前記カートリッジ装着部14に装着する作業が容易であり、また、装着の際に中空針8に無理な力が加わって曲がったり折れたりすることも回避できる構成になっている。
【0075】
更には、このゴム栓6はシリコンゴムを素材としているので、当該ゴム栓6を中空針8が貫通した後でも、その後に中空針8を抜脱すれば、該中空針8によって形成された孔をゴム栓6自身によって封止することができる。従って、いったん装着部14に取り付けたカートリッジ1を何らかの事情で取り外す場合でも、中空針8を貫通させた跡の孔は封止されるので、インクの漏れは回避される。
【0076】
加えて、前述のインク充填器50の場合とほぼ同様に、第一栓部材6aの前記閉塞壁6yは、前記カートリッジ1がカートリッジ装着部14に装着されたときに、前記中空針8に貫通される位置にある。また、第一栓部材6aの前記筒状部6xは、この閉塞壁6yよりも、開口7aの底部側(前記インク溜め2側)に延出されている。
従って、前記中空針8の長さを、ゴム栓6の対応する第一栓部材6aの閉塞壁6yの厚み(図4・図13に示す厚みt)を貫通し得る程度の長さを有するように構成すれば、例え筒状部6xの軸線方向長さ(同様に図示する長さh)より短くても、中空針8の先端を開口7a底部側(連通路5a側)の空間に臨ませることができ、インク溜め2内のインクを当該中空針8を介して記録ヘッドユニット42側へ供給することができる。
このように、中空針8をあまり長くしなくてもインク溜め2から記録ヘッドユニット42にインクを適切に供給できるので、カートリッジ装着部14の製造コストを削減できる。
また、カートリッジ1の装着部14への装着時に前記中空針8が曲がりにくいという点でも有利である。即ち、中空針8は前述の針51・52と同様に細いことが要求され、また、中空状としていることからも曲がってしまい易いが、本構成とすれば中空針8を長く構成しないでよいので、細い中空針8であっても容易に曲がらない構成とすることができる。
【0077】
【発明の効果】
請求項1によると、弁支持部材と弁体とカバーの三部品をあらかじめ組み付けて逆止弁組とした後で、インクカートリッジに組み込むことが可能である。従って、インクカートリッジに組み込む前の逆止弁組の状態で逆止弁の部分が正しく動作するかをチェックして、正しく動作することを確認した後に取り付ける製造方法を採用できる。この結果、インクカートリッジの製造歩留まりが向上する。
また、前記製造方法とすることで、逆止弁組の弁支持部材(あるいはカバー)部分の外面を開口の内壁に滑らせてガイドさせることで、弁体の向きを適切に保ちながら前記開口の部分に当該弁体を取り付けることができる。従って、狭い開口の部分に弁体を適切な向きで組み付ける作業も容易に行えることとなって、製造工数を低減できる。
【0078】
【0079】
また、請求項1によると、インクカートリッジへのインク充填のために真空引きのための針を前記開口に挿入する等の際に、作業ミスなどの何らかの事情により開口部分に中空針が過度に奥まで突入されることがあるが、本構成では受け面があるために、針の先端の尖った部分が該受け面に接触した時点で、針のそれ以上の挿入が該受け面によって阻止される。請求項2によると、中空針が過度に奥まで突入されても、針の太い部分がフィルタを貫通して大きな穴が開くことは防止され、この結果、フィルタの機能が損なわれることはない。
請求項3から6によると、請求項1に記載のインクカートリッジが容易に実現できる。
【0080】
請求項7によると、インクカートリッジに組み込む前の逆止弁組の状態で、該逆止弁の部分が正しく動作するかをチェックして、正しく動作することを確認した後に取り付ける製造方法を採用できる。この結果、インクカートリッジの製造歩留まりが向上する。
また、前記製造方法とすることで、逆止弁組の弁支持部材(あるいはカバー)部分の外面を開口の内壁に滑らせてガイドさせることで、弁体の向きを適切に保ちながら前記開口の部分に当該弁体を取り付けることができる。従って、狭い開口の部分に弁体を適切な向きで組み付ける作業も容易に行えることとなって、製造工数を低減できる。
なお、これらの効果は、開口や逆止弁を小さく構成して省スペース化を図ることが要請される場合に、特に有利に発揮される。
請求項8によると、逆止弁よりもカートリッジハウジングの端面側の開口の内面に、中空針を貫通可能な栓部材を嵌合することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用した複合機の全体的な構成を示した側面図。
【図2】 インクカートリッジと記録ヘッドとの接続構成、及びパージ機構を示した概略図。
【図3】 インクカートリッジの具体的な構成を示した平面図一部断面図。
【図4】 (a)はゴム栓の一部断面斜視図、(b)はカートリッジハウジングの二つの開口の周囲部分の構成を示す斜視図。
【図5】 開口に設置された逆止弁の詳細を示す、図3の円で囲った部分の拡大図。
【図6】 三つの部品から逆止弁組を組み立てる工程の様子を示す図。
【図7】 逆止弁組を第一開口へ取り付ける工程の様子を示す図。
【図8】 フィルタとゴム栓を組み付ける様子を示す図。
【図9】 インク充填作業の様子を示す図。
【図10】 第二栓部材を第二開口へ完全に押し込み、第二連通路を封止する様子を示す図。
【図11】 保護フィルムをカートリッジハウジングに取り付ける様子を示す図。
【図12】 保護フィルムをカートリッジハウジングに熱で溶着させて固定する様子を示す図。
【図13】 インクカートリッジを装置のカートリッジ装着部に取り付けた様子を示す図。
【符号の説明】
1 インクカートリッジ
2 インク溜め
3 逆止弁
3a 弁支持部材
3b 弁体
3c カバー
3x 逆止弁組
4 カートリッジハウジング
5a 第一連通路(連通路)
6 ゴム栓(栓部材)
7a 第一開口(開口)
8 中空針

Claims (8)

  1. インクを収容するためのインク溜めを有するカートリッジハウジングと、
    該カートリッジハウジングの外部に開口して設けられる、前記インク溜めと連通路を介して連通する開口と、
    前記開口の底部に配置される、弁座を形成した弁支持部材と、
    該弁支持部材に支持される弁体と、
    前記弁支持部材に固定されるカバーと、
    前記開口に嵌合されるものであって、中空針貫通可能であるように構成された栓部材と、
    を備え、
    前記弁支持部材と前記弁体によって、前記開口から前記インク溜めに向かうインク流を阻止する逆止弁が構成されており、
    前記カバーには、前記栓部材を貫通した前記中空針の先端に相当する部位に、前記中空針のそれ以上の挿入を阻止する受け面が形成されている、インクカートリッジ。
  2. 請求項1に記載のインクカートリッジであって、
    前記カバーに接触して、インクを濾過するためのフィルタが設置されている、インクカートリッジ。
  3. 請求項1に記載のインクカートリッジであって、
    前記弁支持部材は、流通孔を穿設した底板と、その底板の周縁で立ち上がり、前記開口の底部付近の内面に嵌合される側壁とを有し、
    前記弁体は、前記底板に、前記流通孔に対して開閉可能に設けられ、
    前記カバーは、前記弁体を覆って前記弁支持部材の側壁に固定されている、インクカートリッジ。
  4. 請求項3に記載のインクカートリッジであって、
    前記弁体は、前記底板に穿設した支持孔に挿通される茎部と、前記流通孔を開閉する傘部とからなる、インクカートリッジ。
  5. 請求項3に記載のインクカートリッジであって、前記弁支持部材は、前記開口の底部付近の内面に圧入され、その弁支持部材よりも前記カートリッジハウジングの端面側の前記開口の内面に、前記栓部材が嵌合されている、インクカートリッジ。
  6. 請求項4に記載のインクカートリッジであって、前記茎部は、前記逆止弁が前記開口の底部に配置された状態において前記連通路内に挿入されている、インクカートリッジ。
  7. 請求項1に記載のインクカートリッジの製造方法であって、
    前記弁体と前記弁支持部材と前記カバーとを組み付けて逆止弁組とする第1の工程と、
    該逆止弁組を前記開口に挿入して取り付ける第2の工程と、を少なくとも含む、インクカートリッジの製造方法。
  8. 請求項7に記載のインクカートリッジの製造方法であって、
    前記第2の工程の後、前記開口に、中空針を貫通可能な栓部材を嵌合させる第3の工程を含む、インクカートリッジの製造方法。
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