JP4281372B2 - インクカートリッジ - Google Patents
インクカートリッジ Download PDFInfo
- Publication number
- JP4281372B2 JP4281372B2 JP2003034567A JP2003034567A JP4281372B2 JP 4281372 B2 JP4281372 B2 JP 4281372B2 JP 2003034567 A JP2003034567 A JP 2003034567A JP 2003034567 A JP2003034567 A JP 2003034567A JP 4281372 B2 JP4281372 B2 JP 4281372B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ink
- opening
- cartridge housing
- cartridge
- protective film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Landscapes
- Ink Jet (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、装置にセットして使用するインクカートリッジの技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、インクを使用する装置に取り付けることで当該装置にインクを供給するためのインクカートリッジが公知とされている。
インクを使用する装置の一例として、インクジェット記録装置が挙げられる。このインクジェット記録装置はノズルを有するインクジェットヘッドを備え、当該ノズルからインクの微小液滴を噴射することで所望の画像を形成する構成となっている。この構成では、インクカートリッジはインク溜めを有し、インク溜め内のインクを装置の前記インクジェットヘッドに供給することになる。
このインクカートリッジを使用する構成は、インクが切れた場合に、新規に購入したインクカートリッジに交換する簡単な作業でインクを補充できる利点があり、広く一般に普及している。
【0003】
インクカートリッジの構成として、例えば、特許文献1にインクタンクとして開示されるものがある。
このインクタンク(1)は、インク取り出し口(3)の外縁(3a)にシール材(6)を介してフィルム(栓部材に相当;4)を取り付け、当該フィルム(4)は更にインク取り出し口(開口に相当;3)に接着する構成となっている。更に、第2のフィルム(保護フィルムに相当;20)をインク取り出し口(3)に貼ることで、前記フィルム(4)が不用意に剥がれないように保護する構成も開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特許第3257597号公報(特に、段落番号0017、図6)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このようなインクカートリッジにおいては、インク溜めの内部に気泡が発生すると、この気泡がインクとともにインクジェットヘッドに送られて、印字の際のドット抜けの原因となってしまう。
【0006】
この点、ノズルからインクを強制的に吸引することで気泡混じりのインクを廃棄できるパージ機構を備えたインクジェット記録装置も広く知られているが、このパージ機構によっても、インクカートリッジ内のインク溜め内の気泡を吸引して廃棄するのは、極めて困難である。即ち、パージ機構の吸引ポンプは、インクジェットヘッド内部の狭い流路や細いチューブの内部では強いインク流を発生させ得るが、前述のインク溜めは、相当の容量のインクを溜めておくという目的上の理由から狭い流路として構成することができないので、気泡を押し流せるような強いインク流を発生させることができないのである。
【0007】
従って、インク溜め内のインクに気泡が発生することは極力回避できることが望まれるが、上述の気泡の発生原因としては、インク溜め内のインクに溶けている溶存酸素や、前記インク取り出し口(3)の内部に存在する空気等が主な原因と考えられる。
しかし、前記特許文献1の構成では、インクタンク(1)の製造過程においていったんフィルム(4)(20)をシール材(6)およびインク取り出し口(3)に取り付けると、フィルム(4)(20)が当該インク取り出し口(3)を完全に封止する形となるので、その後は、上述のような溶存酸素や、インク取り出し口(3)の内部の空気は、もはやインクタンク(1)からインク取り出し口(3)を介して外に排出されなくなってしまう。
従って、この場合にインク溜め内の気泡の発生を防止するには、インク溜め内のインクの溶存酸素量をできるだけ少なくし、かつ、インク取り出し口(3)の内部から空気を完全に除去した状態で、フィルム(4)(20)をインク取り出し口(3)に取り付ける必要があるが、これは極めて困難であって、製造コストの上昇原因となっていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0009】
即ち、請求項1の発明は、インクを収容するためのインク溜めと、該インク溜めに連通路を介して連通する開口とを有するカートリッジハウジングと、前記開口に嵌合され、中空針が貫通可能な栓部材と、前記カートリッジハウジングの前記開口が形成された面に、前記開口を塞ぐように固着された保護フィルムと、前記カートリッジハウジングの前記開口が形成された面に設けられ、前記開口の内壁を前記カートリッジハウジングの外部と連通させる連絡路と、前記カートリッジハウジングを包装する包体とを備え、前記包体の内部が外部よりも減圧状態にある、インクカートリッジである。
【0010】
請求項2においては、インクを収容するためのインク溜めと、該インク溜めに連通路を介して連通する開口とを有するカートリッジハウジングと、前記開口に嵌合され、中空針が貫通可能であって、前記中空針が貫通する領域を含む領域における前記連通路と反対側の端面に凹部が形成された栓部材と、前記凹部を覆うように設けられた保護フィルムと、前記凹部と前記カートリッジハウジングの外部とを連通させる連絡路と、前記カートリッジハウジングを包装する包体とを備え、前記包体の内部が外部よりも減圧状態にあるものである。
【0011】
請求項3においては、前記カートリッジハウジングに溝が設けられており、
前記保護フィルムの端部が該溝に挿入されているものである。
【0012】
請求項4においては、インクを収容するためのインク溜めと、該インク溜めに連通路を介して連通する開口とを有するカートリッジハウジングと、前記開口に嵌合され、中空針が貫通可能な栓部材と、前記カートリッジハウジングの前記開口が形成された面に、前記開口を塞ぐように固着された保護フィルムと、前記カートリッジハウジングの前記開口が形成された面に設けられ、前記開口の内壁を前記カートリッジハウジングの外部と連通させる連絡路と、前記カートリッジハウジングに設けられた溝とを備え、前記保護フィルムの端部が該溝に挿入されているものである。
【0013】
請求項5においては、インクを収容するためのインク溜めと、該インク溜めに連通路を介して連通する開口とを有するカートリッジハウジングと、前記開口に嵌合され、中空針が貫通可能であって、前記中空針が貫通する領域を含む領域における前記連通路と反対側の端面に凹部が形成された栓部材と、前記凹部を覆うように設けられた保護フィルムと、前記凹部と前記カートリッジハウジングの外部とを連通させる連絡路と、前記カートリッジハウジングに設けられた溝とを備え、前記保護フィルムの端部が該溝に挿入されているものである。
【0014】
請求項6においては、インクを収容するためのインク溜めと、該インク溜めに連通路を介して連通する開口とを有するカートリッジハウジングと、前記開口に嵌合され、中空針が貫通可能な栓部材と、前記カートリッジハウジングの前記開口が形成された面に、前記開口を塞ぐように固着された保護フィルムと、前記カートリッジハウジングの前記開口が形成された面に設けられ、前記開口の内壁を前記カートリッジハウジングの外部と連通させる連絡路と、を備えるインクカートリッジにおいて、前記保護フィルムは、少なくとも前記カートリッジハウジング側の面が、該カートリッジハウジングと同じ素材により形成されているものである。
【0015】
請求項7においては、インクを収容するためのインク溜めと、該インク溜めに連通路を介して連通する開口とを有するカートリッジハウジングと、前記開口に嵌合され、中空針が貫通可能であって、前記中空針が貫通する領域を含む領域における前記連通路と反対側の端面に凹部が形成された栓部材と、前記凹部を覆うように設けられた保護フィルムと、前記凹部と前記カートリッジハウジングの外部とを連通させる連絡路と、備えるインクカートリッジにおいて、前記保護フィルムは、少なくとも前記カートリッジハウジング側の面が、該カートリッジハウジングと同じ素材により形成されているものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
まず、インクジェット記録装置としての複合機を、全体側面図である図1を参照しつつ説明する。
図1は本発明を適用した複合機の全体的な構成を示した側面図である。
【0017】
〔装置の全体構成〕
図1に示すインクジェット記録装置は、インクジェット記録方式のプリンタにスキャナ機能とファクス機能とを備えた、いわゆる複合機タイプの記録装置とされている。
即ち、この複合機30は、単一の筐体に、フラットベッドタイプのスキャナ部20と、当該スキャナ部20の直下に位置するインクジェットプリンタ部10と、を備えている。
【0018】
前記スキャナ部20は、略直方体のフラットベッド読取部21を、複合機30の上面側に備えた構成となっている。この読取部21においては、原稿ガラス22上に置かれた原稿を密着型イメージセンサ25で走査することで、画像データをスキャンできるようになっている。
【0019】
前記インクジェットプリンタ部10は、複合機30の背面側(図1における左側)に給紙トレイ11を斜めに設けた構成とされる。この給紙トレイ11上にセットされた用紙(画像記録媒体)は、給紙トレイ11に設けられたピックアップローラ12の駆動によって一枚ずつ繰り送られて、前記スキャナ部20の下方に備えられたプリントエンジン13に搬送される。
このプリントエンジン13の詳細は図示しないが、用紙を接触させながら搬送するプラテンローラや、搬送される用紙に四色のインクの微小液滴を噴射するための後述のインクジェットヘッド等を備えた構成とされている。
【0020】
前記用紙は、このプリントエンジン13内に形成される搬送経路に沿って搬送されるとともに、その一側の面に前述のインクジェットヘッドからのインクの微小液滴が噴射されることによって、所望のカラー画像が形成される。複合機30の正面側(図1における右側)には排紙トレイ15が設けられており、画像形成後の用紙はこの排紙トレイ15上に排出される構成となっている。
【0021】
インクジェットプリンタ部10のインクカートリッジ装着部14は,複合機30の正面側で、かつ前記排紙トレイ15の下方の位置に構成される。
該カートリッジ装着部14の上側を覆うように水平かつ板状の第一のカバー14aが設置され、また、カートリッジ装着部14の正面側を覆う第二のカバー14bが、第一のカバー14aにヒンジ16を介して枢支される。従って、第二のカバー14bを上方に回動して開くことで、カバー14a・14b内部のインクカートリッジ装着部14にインクカートリッジ1をセットできる構成となっている。なお、図1に示すのは、既にインクカートリッジ1が装着された状態である。
【0022】
インクカートリッジ装着部14は、四色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)のインクカートリッジ1を並べて装着できるように構成している(ただし、説明の便宜上、図面では一つのみ示されている)。
インクカートリッジ装着部14においては中空針8が装置正面側に向けて突出されており、インクカートリッジ1を装着部14にセットすることで、該インクカートリッジ1内のインク溜めから中空針8を介してインクを吸入し、前記インクジェットヘッドに供給可能な状態となる。この構成の詳細は後述する。
【0023】
次に、前記インクカートリッジ装着部14と前記インクジェットヘッドとの接続構成の概略を、図2を参照して説明する。
図2はインクカートリッジと記録ヘッドとの接続構成、及びパージ機構を示した概略図である。
【0024】
この図2に示すように、装着部14に設けられている前記中空針8は、複合機30内に配設されたチューブ41を介して、記録ヘッドユニット42に接続される。インクカートリッジ1の内部にはインク溜め2が形成されており、このインク溜め2から中空針8を介して吸い出されたインクは、前記チューブ41を経由して、記録ヘッドユニット42の上部に設けられたエアトラップ43に送られる。このエアトラップ43は、チューブ41内に発生した気泡をその浮力によって上方に滞留させることで、下流側のインクジェットヘッド45に到達しないようにトラップするためのものである。なお、滞留された気泡の塊が符号44で示される。
【0025】
記録ヘッドユニット42は前記インクジェットヘッド45を有し、このインクジェットヘッド45にインク噴射のための複数のノズル46を開口させている。インクジェットヘッド45の内部には複数の圧力室47が形成されて前記各ノズル46に連通されるとともに、圧電素子からなるアクチュエータ56によって前記圧力室47の容積を変化させてインクに噴射エネルギーを付与し、ノズル46から噴射させる構成となっている。圧力室47には共通インク室48が連通され、この共通インク室48にインク供給口49を介して、前記エアトラップ43からのインクを供給可能となっている。なお、符号55は、インク内の不純物を濾過するためのフィルタである。
【0026】
インクジェットヘッド45に近接して備えられるパージ機構60は、インクジェットヘッド45のノズル46を覆うためのパージキャップ61と、インク吸引のためのパージポンプ63と、前記パージキャップ61とパージポンプ63の吸入口とを接続するチューブ62と、前記パージポンプ63の吐出口側に設置される廃液吸収部材64とを備えている。なお、廃液吸収部材64は図1に示すように、複合機30内部の、プリントエンジン13の直下方の位置に配置されている。
【0027】
この構成で、印刷時においては前記パージキャップ61はインクジェットヘッド45から離間した位置にあるが、パージ作業を行う際には図2に示すように、パージキャップ61はインクジェットヘッド45のノズル46を覆うように、当該インクジェットヘッド45に対して密着する。この状態でパージキャップ61に接続させたパージポンプ63を駆動すると、前記圧力室47や共通インク室48やエアトラップ43やチューブ41の部分に強い吸引流が生起されて、インク内部に混入した気泡や不純物はインクとともに前記ノズル46から吸い出される。なお、吸い出された気泡や不純物混じりのインクは、チューブ62から廃液吸収部材64に染み込ませることで廃棄される。
この結果、インクジェットヘッド45内部の流路や前記チューブ41内の気泡や不純物を取り除くことができ、印字品質の低下を防止できる構成となっている。
【0028】
〔インクカートリッジの構成〕
次に、前記カートリッジ装着部14に装着されるインクカートリッジの具体的構成を説明する。
図3はインクカートリッジの具体的な構成を示した平面図一部断面図である。図4(a)はゴム栓の一部断面斜視図、図4(b)はカートリッジハウジングの二つの開口の周囲部分の構成を示す斜視図である。
図5は、開口に設置された逆止弁の詳細を示す、図3の円で囲った部分の拡大図である。
【0029】
図3に示すように、インクカートリッジ1は、下側半部4bと上側半部4tとを一体的に接合した構成の、カートリッジハウジング4を備える。このカートリッジハウジング4は合成樹脂(本実施形態では、ポリプロピレン)で形成されており、インクを収容可能なインク溜め2と、カートリッジハウジング4の外面に設けられた二つの開口7a・7bと、開口7a・7bとインク溜め2とを繋ぐ連通路5a・5bと、を有している。
【0030】
〔インク溜め〕
まず、インク溜め2の構成を説明する。
図2に示すように、カートリッジハウジング4の前記下側半部4bの上面には、凹曲面状の収容凹部2aが形成される。また、該収容凹部2a全体の上面を覆うように、可撓性のフィルム2bが設置される。そして、フィルム2bと収容凹部2aとは、その周縁部同士を超音波または熱によって互いに接着させてあり、該フィルム2bと収容凹部2aとによってインク溜め2を形成している。
【0031】
〔開口〕
次に、開口7a・7bの構成を説明する。
図3あるいは図4(b)に示すように、該カートリッジハウジング4の下側半部4bには、二つの円柱状の開口、即ち第一開口7aおよび第二開口7bを形成している。この二つの開口7a・7bはカートリッジハウジング4の長手方向一側の端面に、互いに近接させながら並べて形成されている。
第一開口7aは前記インク溜め2からインクを吸引してインクジェットヘッド45に供給するためのものであり、第二開口7bはインクカートリッジ1の製造時に前記インク溜め2にインクを注入するためのものである。第一開口7aは第二開口7bより若干大きく形成されている。
【0032】
カートリッジハウジング4の下側半部4bには、前記開口7a・7bのそれぞれを前記インク溜め2に接続するための、第一連通路5aおよび第二連通路5bが設けられている。
【0033】
〔ゴム栓〕
次に、前記開口7a・7bに嵌合される、栓部材としてのゴム栓6の構成を説明する。
このゴム栓6の素材は、弾性部材、具体的にはシリコンゴムとされる。また、ゴム栓6は図4(a)等に示すように、第一開口7aに対応する第一栓部材6aと、第二開口7bに対応する第二栓部材6bとが、薄板状の接続部6cを介して相互に接続された形状の、一体物として構成されている。第一栓部材6a・第二栓部材6bはいずれも、円筒状とされた筒状部6xと、この筒状部6x内を軸線方向に閉塞する閉塞壁6yと、を有している。また、第一栓部材6aの開口挿入方向と反対側の面には、少量の深さとされた円状の凹部6pが形成されている。
【0034】
なお図4(b)に示すように、カートリッジハウジング4の前記開口7a・7bが形成されている一端面においては、二つの開口7a・7b同士を繋ぐように適宜深さの溝19が形成されており、一方で、前記接続部6cは、その一面が、前記第一栓部材6aおよび第二栓部材6bの一端面(開口挿入方向と反対側の面)と同一平面をなすよう形成している。
従って、ゴム栓6の二つの栓部材6a・6bを開口7a・7bに完全に嵌合した際には、それに伴って接続部6cが前記溝19部分に収納されるので、開口7a・7bの形成されているカートリッジハウジング4の面に無用の凸部分が形成されない構成となっている。従って、インクカートリッジ1の外観をすっきりした印象とでき、また、後述の保護フィルム18を貼設することも容易である。
【0035】
また、図4(b)に示すように、カートリッジハウジング4の前記開口7a・7bが形成されている一端面においては、当該開口7a・7bを挟んで二箇所に、狭い溝9・9が形成されている。これは後記の保護フィルム18の端部を挿入するための溝であって、詳しくは後述する。
更には図4(b)に示すように、第一開口7aと一側の前記溝9とを繋ぐように、細い凹溝状の連絡路27が凹設されている。この構成の詳細も後述する。
【0036】
前記筒状部6xの外径は、対応する前記開口7a・7bの内径よりも大きく形成している。従って、ゴム栓6を開口7a・7bへ嵌合させるときには筒状部6xが径方向に適宜圧縮されながら嵌合される形となるので、拡径方向の復元力によって、筒状部6xの外周面と開口7a・7bの内周面との密着性が確保され、そのシール効果によってインクの外部への漏れが防止される構成としている。
また、上記構成とすることにより、嵌合されているゴム栓6を抜脱しようとする際には大きな抵抗が発生することとなるから、ゴム栓6を引き抜くような力が加わったとしても容易には抜けないようになっている。
【0037】
なお、筒状部6xの外周面は、その軸線方向一側(開口7a・7bを向く側)をややテーパ状に細くして、筒状部6xを前記開口7a・7bへ嵌合させる作業が容易となるように配慮されている。
【0038】
第一栓部材6aの筒状部6xにおいては、その内周面と外周面の軸線が一致する形状とされている。一方、第二栓部材6bの筒状部6xにおいては、その内周面が外周面に対して偏心した位置に設けられているために、径方向での厚肉部分と薄肉部分が形成されている。
そして、第二栓部材6bの筒状部6xの前記厚肉部分の下面には、円錐状の突起6zが、当該第二栓部材6bから突出して形成されている。この突起6zは第二栓部材6bの一部として前記第二連通路5bと対応する位置に形成されており、ゴム栓6を開口7a・7bに嵌合させたときに、前記第二連通路5bが第二開口7b底部に接続する部分に密着して、当該接続部分を封止できるようになっている。
【0039】
〔逆止弁〕
次に、第一開口7aの底部に配置される、逆止弁3を説明する。この逆止弁3は、インクカートリッジ1外部の気泡や不純物がインク溜め2内へ侵入するのを防止すべく設けられたものであって、インク溜め2側から前記第一開口7a(第一栓部材6a)側へのインクの流れを許容するが、第一開口7a(第一栓部材6a)からインク溜め2へ向かうインク流は阻止するように構成されている。
【0040】
この逆止弁3は拡大図である図5に示すように、弁支持部材3a,弁体3b,カバー3cの三者を一体に組み立てたアッセンブリ(逆止弁組3x)の状態で、第一開口7aの底部から第一連通路5aに跨る位置に設けられている。
【0041】
弁支持部材3aは合成樹脂で形成されており、円形の底板3a1と、この底板3a1の周縁で垂直に立ち上がる円筒状の側壁3a2とを有する、鍋形の如き断面「コ」字状の形状とされる。底板3a1の上面(弁支持部材3aの内底面)には弁座3a3が平坦な面状に形成されており、その中心部には支持孔3a4が形成されるとともに、支持孔3a4の周囲には複数の流通孔3a5が穿設されている。
【0042】
弁体3bは逆止弁3の主要部をなすものであり、シリコンゴムを素材として形成されている。弁体3bは傘部3b1と茎部3b2とを有する略キノコ形状に形成されており、その茎部3b2が前記支持孔3a4に挿通されることで、弁体3bが支持孔3a4の軸線方向に変位可能となっている。この結果、前記の軸線方向の移動と傘部3b1の弾性変形とにより、弁体3bは、その傘部3b1が弁支持部材3aの弁座3a3に密着して流通孔3a5を閉鎖する状態(閉じ状態)と、傘部3b1が弁座3a3から離間して流通孔3a5を開放する状態(開き状態)の、二つの状態をとることができる。
【0043】
カバー3cは、弁体3bの傘部3b1の一側(前記弁座3a3と反対側)を覆うようにして、弁支持部材3aの側壁3a2に嵌合されることで固定される。カバー3cには連絡孔3c1が形成されて、インク溜め2側から第一連通路5aを経由して流れてきたインクを、カートリッジハウジング4外側に向けて流すことができるようになっている。なお、弁体3bの変位のストロークを確保するために、カバー3cの内面と前記弁座3a3との間には、適宜の間隔が確保されている。
更にはカバー3cの外面の中央部には、後述するフィルタ17に接触するように、受け面3c2が形成されている。当該受け面3c2の周囲には前記フィルタ17に面するようにリング溝3c3が形成され、このリング溝3c3が前記連絡孔3c1に接続する構成とされている。
【0044】
〔インクカートリッジの製造工程〕
次に、上記インクカートリッジ1の製造工程を、特に前記二つの開口7a・7bの周辺部分の組付けを中心に説明する。
図6は逆止弁組を第一開口へ取り付ける工程の様子を示す図である。
図7はフィルタとゴム栓を組み付ける様子を示す図、図8はインク充填作業の様子を示す図、図9は第二栓部材を第二開口へ完全に押し込み、第二連通路を封止する様子を示す図である。
図10は保護フィルムをカートリッジハウジングに取り付ける様子を示す図である。図11は保護フィルムをカートリッジハウジングに熱で溶着させて固定する様子を示す図である。
【0045】
本実施形態のインクカートリッジ1は、逆止弁3の部分を最初に組み立てて逆止弁組3xとしてから、当該逆止弁組3xをカートリッジハウジング4の第一開口7aに図7のようにして組み付ける製造工程が採用されている。
なお、逆止弁組3xは、前記弁支持部材3aの内部に弁体3bの傘部3b1が入るように、その茎部3b2を前記底板3a1の支持孔3a4に挿通した上で、当該弁支持部材3aの開放側をカバー3cで閉鎖することで組み立てられる。
【0046】
逆止弁3が第一開口7aに配置された後は、図7に示すように、フィルタ17を第一開口7a内に挿入して、前記逆止弁組3xのカバー3cに接するようにして配置する。このフィルタ17は、インク溜め2から前記インクジェットヘッド45に供給されるインク内の異物を除去するためのものである。
【0047】
次いで図7に示すように、前述のゴム栓6の第一栓部材6aおよび第二栓部材6bを、対応する第一開口7aおよび第二開口7bに嵌合させる。
尚、このときは図8のように、第一栓部材6aは第一開口7aの内部に完全に押し込んで嵌合させる一方、第二栓部材6bは完全には第二開口7bの内部へ押し込まないようにして、若干浮かせた状態とする。即ち、第二栓部材6bは、その筒状部6xの外周面と第二開口7b内壁とは密着させ、かつ、突起6zが前記第二連通路5bから離れている位置に、第二開口7bに対し嵌合させている。
これは、前記突起6zが第二連通路5bを封止してしまうと、以下で説明するインク充填作業において、当該第二連通路5bを介して前記インク溜め2にインクを充填できなくなるからである。
【0048】
そして図8に示すように、当該カートリッジ1に対するインクの充填作業が行われる。インク充填作業は専用のインク充填器50を用いて行われ、このインク充填器50は、前述の第一開口7aに挿し込まれる中空の空気吸引針51と、前述の第二開口7bに挿し込まれる中空のインク充填針52と、を並べて設けた構成となっている。
空気吸引針51には真空ポンプが接続される一方、インク充填針52には充填用の大きいインクタンクが接続され、この中には、予め脱気処理を施されたインクが注入されている。
【0049】
図8に示されるのは、インク充填器50にカートリッジ1を装着した様子である。このときは、空気吸引針51は第一栓部材6aの閉塞壁6yを、インク充填針52は第二栓部材6bの閉塞壁6yを、それぞれ貫通するように、二本の針51・52や開口7a・7bの位置、更には栓部材6a・6bの形状が定められている。
【0050】
この図8の状態で真空ポンプを駆動すると、インク溜め2内部に溜まっている空気は、第一連通路5aから、負圧で自然に開かれる前記逆止弁3を通過して第一開口7aに至り、最終的には空気吸引針51を介して吸引されて廃棄される(真空引き)。インク溜め2の内部が減圧された状態において、インクは、充填用インクタンクからインク充填針52および第二連通路5bを通過し、インク溜め2内部に充填される。インクの充填は、フィルム2bが図2のように膨らむまで、充填量を計測しながら行われる。
【0051】
従って、インク溜め2や連通路5a・5bや開口7a・7bの内部には空気が殆ど残留することなく、インクが充たされる。その後は、カートリッジ1をインク充填器50から取り外して、前記ゴム栓6から二本の針51・52を抜脱する。
なお、ゴム栓6はシリコンゴムで形成されているので、二本の針51・52を貫通させることで形成された孔は、当該針51・52の抜脱後に、自然に封止されるようになっている。従って、ゴム栓6の新しいものへの交換や、孔の封止のための特別な作業も不要となって、製造工数が低減される。
【0052】
本実施形態のインク充填作業は、二本の針51・52をゴム栓6に同時に突き刺して、空気の吸引とインクの注入を同時並行的に行わせるものとしているが、空気の吸引を先に行う構成でも構わない。
具体的には、最初に空気吸引針51のみを第一栓部材6aに貫通させて、この状態で真空ポンプを駆動し、内部のインク溜め2を真空に近い程度まで十分に減圧させる。そして、第一栓部材6aから空気吸引針51を抜いた後に、第二栓部材6bにインク充填針52を貫通させ、インク溜め2内の負圧による吸引力によってインクを充填させる構成とするのである。
なお、このときは、空気吸引針51の貫通によって第一栓部材6aに形成された孔は自然に封止されるので、第一開口7aから空気が流入することは防止される。また、第一栓部材6aの空気吸引針51の貫通跡の孔から万一空気が流入したとしても、その空気がインク溜め2側へ流れることは、前記逆止弁3によって阻止されることになる。
【0053】
次は図9に示すように、ゴム栓6の第二栓部材6bを第二開口7bに完全に押し込み、前述の第二連通路5bが第二開口7b底部に形成する開口を、前述の突起6zによって封止させる。
【0054】
続いて図10に示すように、薄板の両端を同じ側に折り曲げて「コ」字状とした保護フィルム18が、ゴム栓6が嵌合された状態の二つの開口7a・7bを覆うようにして、カートリッジハウジング4に固着される。この保護フィルム18の断面構造は図示しないが、前記カートリッジハウジング4と同じ素材であるポリプロピレンの層と、ポリプロピレンよりも耐熱性の高いポリエチレンテレフタラート(PET)の層と、が一体的に積層された二層構造とされている。
【0055】
そして、このポリプロピレンの層を内面側に向けた状態でカートリッジハウジング4に取り付け、図11のように外側からヒータを当てることによって、ポリプロピレンの層をカートリッジハウジング4に溶着させて固定するようになっている。
こうすることで、カートリッジの取扱い中にゴム栓6が開口7a・7bから意図に反して抜けることを確実に防止することができる。
【0056】
本実施形態では上述のとおり、保護フィルム18の内面側がポリプロピレンで形成されているので、図11のようにヒータで加熱したときには、同様にポリプロピレンで形成されているカートリッジハウジング4に対し馴染みよく溶けて接着する。従って、接着強度が向上され、ゴム栓6の意図に反する抜脱を一層確実に防止することができる。
ただし、上記保護フィルム18の内面側の素材はカートリッジハウジング4の素材と同一のものに限定することなく、熱圧着が可能な素材であれば、他の素材を用いることも可能である。また、保護フィルム18をカートリッジハウジング4に接着剤などを用いて固着する場合は、より多様な種類の素材を用いることができる。
【0057】
カートリッジハウジング4には、前記二つの開口7a・7bを挟んで二箇所に、狭い溝9・9が形成されている。そして、前記保護フィルム18がカートリッジハウジング4に固着される際は、この狭い溝9・9に、「コ」字状の保護フィルム18の折り曲げられた両端がそれぞれ入るようになっている。
この構成はいわば、保護フィルム18の端部がカートリッジハウジング4の内部に入り込む構成である。従って、カートリッジ1の取扱い中に保護フィルム18はその端部が外部に露出することがなく、外力等が加わっても端部から剥がれてしまうことを確実に防止することができる。
【0058】
なお、図4(b)や図11に示すように、カートリッジハウジング4の前記開口7a・7bを形成している側の一端面は、保護フィルム18を取り付ける部分が、その他の部分よりも適宜の高さgだけ突出する構成となっている。また、カートリッジハウジング4において保護フィルム18を取り付ける箇所は、前記ゴム栓6が位置する部分、及び後述する連絡路27の部分を除いて、平坦な平面状に形成されている。
従って、平坦な加熱面を有するヒータを当てた場合に、カートリッジハウジング4の保護フィルム18を取り付ける部分のみを十分に加熱でき、接着を確実とすることができる。また、保護フィルム18取付部分以外の部分は前記高さgの分だけ加熱面から離れて位置するので、不必要に溶けてカートリッジ1の外観を損なうことがない。
【0059】
なお、熱により溶着する構成としては、前述のヒータ(加熱溶融装置)のほか、超音波を用いた溶融装置を用いることもできる。
【0060】
次にインクカートリッジ1は、間をおかずに、図12に示すように真空パックされる。
本実施形態の真空パックは具体的には、二枚のパウチフィルムの縁部同士を互いに熱溶着して、カートリッジハウジング4を包装する袋体100を構成する。そして、当該袋体100の内部をポンプで吸引減圧しながら袋体100の開放部分を熱圧着で密封することで行われる。
【0061】
この真空パック用のパウチフィルムの構成は様々なものが考えられるが、一例を挙げれば、前記熱圧着のために最も内側に形成されるポリプロピレン層と、その外側に位置する基材としてのポリエステル層と、該ポリエステル層に付設されるガスバリア層としてのアルミ箔層と、フィルムの強度向上のためのナイロン層と、の多重積層構造が考えられる。
【0062】
こうして真空パックが行われるので、外側の空気が袋体100の内部に入ることが防止され、インク溜め2内部のインクの脱気状態が維持される。具体的には、空気がカートリッジハウジング4のインク溜め2内部に入り込んで気泡となることが確実に防止される。
【0063】
また本実施形態では、カートリッジハウジング4の第一開口7aと溝9との間の部分に凹溝状の連絡路27が形成されており(図4(b)等を参照)、この連絡路27は、一端を前記第一開口7aの内壁に、他端を溝9の側壁に、それぞれ接続させている。溝9の側壁には保護フィルム18は溶着されないので(図11に示すように、溝9に入っている保護フィルム18の両端部にはヒータは当てられない)、連絡路27の前記他端は、保護フィルム18の脇を経由して、当該保護フィルム18の外部に連通することになる。
【0064】
従って、前述のインク吸引作業(図8)で吸引し切れずにインク溜め2や第一開口7a内部に残った気泡や、脱気処理をし切れずにインク溜め2内部に溶存している酸素などは、カートリッジハウジング4の外部(袋体100の内部)の負圧に伴って、ゴム栓6を透過し、連絡路27を経由して、ハウジング4の外部に抜けることとなる。
【0065】
ここで、気泡や酸素がゴム栓6を透過するのは、当該ゴム栓6がシリコンゴム製であり、ガス透過性が高いことによる。一方で、前記カートリッジハウジング4や保護フィルム18はポリプロピレンあるいはPET製とされ、これはガスを容易には透過させない材料である。
従って気泡や溶存酸素は、保護フィルム18を直接透過して外部に抜けることはできないが、前述の連絡路27を経由することで、保護フィルム18の外部に抜けることが可能になっている。この結果、インク溜め2や第一開口7a内の気泡や溶存酸素を、真空パック時の袋体100内の負圧を利用して、インクカートリッジ1の外部に排出することができるのである。
また、連絡路27がない場合、袋体100内とインクカートリッジ1内との圧力差により、保護フィルム18に剥離方向の力が作用するが、連絡路27によりこの圧力差を解消することができる。
【0066】
以上で本実施形態のインクカートリッジ1の製造は完了し、この真空パックされた状態で、交換用のインクカートリッジとして販売される。ユーザはこのインクカートリッジ1を購入して、袋体100から取り出して使用することになる。
【0067】
〔インクカートリッジと装置との接続部分の構成〕
次に、以上のようにして形成されたインクカートリッジ1が前記複合機30のカートリッジ装着部14に取り付けられた様子を、図2の概略図、および図12を参照して説明する。
図12はインクカートリッジを装置のカートリッジ装着部に取り付けた様子を示す図である。
【0068】
図12に示すように、前記袋体100の中から取り出したインクカートリッジ1をカートリッジ装着部14に取り付けた際には、当該装着部14に設けられる中空針8は、前記保護フィルム18を貫通し、更に、前記第一栓部材6aの前記凹部6pが設けられている部分を貫通する。そして中空針8の先端は、前記フィルタ17と、第一栓部材6aの閉塞壁6yの内面との間に位置する。
【0069】
この構成で、インク溜め2内のインクは、連通路5aを経由し、逆止弁3を通過して、中空針8の先端の開口からその内部に入り、チューブ41(図2)を通過して記録ヘッドユニット42に供給される。インク溜め2や第一開口7a内部のインクからは、前述のとおり真空パック時に気泡や溶存酸素が取り除かれているので、気泡のない良好なインクがインクジェットヘッド45に供給されて、ドット抜け等の印字不良が回避されて印字品質を向上させることができる。
【0070】
複合機30の印字動作に伴ってインク溜め2内部のインクは消費され、徐々にその量を減じていく。インク溜め2内部のインクが無くなると、使用済みのインクカートリッジ1はカートリッジ装着部14から取り外すことになるが、この際には、前記中空針8が刺さっている第一栓部材6aを引き抜く形となる。
【0071】
ここで、第一栓部材6aには前記凹部6pが形成されていることから、この凹部6pは、前述の保護フィルム18内面との間に、インクを溜めることが可能な空間を形成することになる。従って、中空針8の外面や先端に付着しているインクは、保護フィルム18に中空針8によって形成された貫通孔18hの内壁によってワイプされるような形となって、前記凹部6p内に溜めて保持される(図15の符号D)。
この結果、中空針8の外面や先端にインクが符号D’のように付着して乾燥して不純物となり、次の新しいインクカートリッジ1を装着したときに当該不純物がインクと共にインクジェットヘッド45に供給され、ノズル46の詰まりを引き起こす事態を回避することができる。
【0072】
前記第一栓部材6aに形成される凹部6pの形状は、本実施形態のように円形とするほか、三角形、四角形等、他の様々な形状を採用できる。要は、栓部材6aの前記中空針8が貫通する領域を含む領域に当該凹部6pが形成されていれば十分である。
また、凹部6pの深さは、基本的には保護フィルム18との間にインクを溜めておくことが可能な深さであれば問題はないが、本実施形態のように深さが浅いものとして形成されている方が望ましい。凹部6pを狭い空間として形成することにより、中空針8の引抜き時に中空針8外面等のインクを毛細管力によって凹部6p内部に引き込む作用が営まれ、より有効に中空針8表面のインクを除去できるからである。
なお、中空針8の表面に付着するインクの量は少量であり、また、一般のインクジェット記録装置においては、同一のインクカートリッジ1を装置に対して何回も抜差しを行うことは考えられず、通常は、インクが切れたときの1回のみである。従って、凹部6pの容積が小さくても、あまり問題とならない。
【0073】
〔変形例〕
次に、変形例を説明する。
図16は、第一変形例のインクカートリッジにおいて連絡路の構成を示す斜視図である。図17は、第二変形例のインクカートリッジにおいて連絡路の構成を示す斜視図である。
【0074】
〔第一変形例〕
図16に示すのは第一変形例であって、前記ゴム栓6の第一栓部材6aの開口挿入側と反対側の面(前記凹部6pを形成している面)には、その外縁と前記凹部6pとを繋ぐように、凹溝状の連絡路28が形成される。
そして、前記凹部6pを覆うように、円板状の保護フィルム18’が第一栓部材6aに取り付けられる。この保護フィルム18’は適宜の合成樹脂製とされており、ゴム系の接着剤で第一栓部材6aに接着される。
【0075】
この第一変形例の保護フィルム18’は、前記実施形態の保護フィルム18のようなゴム栓6の抜け防止の効果は奏しないが、前記実施形態と同様に凹部6pの底面との間に空間を形成するので、カートリッジ交換時に中空針8表面に付いたインクを当該空間に吸い取ることができ、インクへの不純物混入防止という効果を奏することができる。
【0076】
更には、前記連絡路28が形成されているので、凹部6pを覆うように前記保護フィルム18’が貼設されても、凹部6p内の空間は連絡路28を通じて外部に連通されている。従って、この変形例のインクカートリッジを袋体100で真空パックした場合には、袋体100内部の負圧によって、凹部6p内の空気が、連絡路28を通じて保護フィルム18’の外部に排出される。この結果、カートリッジ1の第一栓部材6aに中空針8を刺して使用する際に、凹部6p内部の空気が中空針8を通じてインクジェットヘッド45に供給されてトラブルの原因となることを防止することができる。
【0077】
〔第二変形例〕
図17に示すのは第二変形例であって、第一変形例と同様に、前記ゴム栓6の第一栓部材6aに凹溝状の連絡路28を形成する一方、カートリッジハウジング4にも、前述の実施形態と同様に凹溝状の連絡路27を形成している。
前記第一栓部材6aの連絡路28は、当該第一栓部材6aを第一開口7aに嵌合したときに、カートリッジハウジング4側の連絡路27に接続する位置に形成されている。
【0078】
この第二変形例の構成では、凹部6pを覆うように前記「コ」字状の保護フィルム18が貼設されても、凹部6p内の空間は、連絡路28・前記連絡路27を通じて、外部に連通する。従って、この変形例のインクカートリッジを袋体100で真空パックした場合には、袋体100の負圧によって、凹部6p内の空気が、連絡路28・連絡路27を通じてカートリッジ外部に排出される。従って、カートリッジ1を使用する際に、凹部6p内部の空気が中空針8を通じてインクジェットヘッド45に供給されてしまうことを防止することができる。
【0079】
以上に本発明の実施形態及びその変形例を示したが、本発明の技術的範囲は上記に限定されるものではない。
【0080】
例えば、前記連絡路27・28は、上記ではカートリッジハウジング4あるいはゴム栓6に凹溝状に形成する構成を示したが、保護フィルム18の外部と接続する経路であれば十分であって、例えば貫通孔状などの様々な形状を採用できる。ただし、凹溝状とする方が、保護フィルム18の貼設面に単に凹溝を形成するだけで容易に連絡路27・28を形成できるメリットがある。
また、前記連絡路27・28の配置や本数等も、上記実施形態および変形例に示したものに限定されず、様々なレイアウトを採用できる。
【0081】
また上記の説明では、前記ゴム栓6は第一栓部材6aと第二栓部材6bとを接続した一体物に構成されているが、両栓部材6a・6bを互いに分離した別部材の構成とすることもできる。
【0082】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成したので、以下のような効果を奏する。
【0083】
即ち、請求項1に示すように、インクを収容するためのインク溜めと、該インク溜めに連通路を介して連通する開口とを有するカートリッジハウジングと、前記開口に嵌合され、中空針が貫通可能な栓部材と、前記カートリッジハウジングの前記開口が形成された面に、前記開口を塞ぐように固着された保護フィルムと、前記カートリッジハウジングの前記開口が形成された面に設けられ、前記開口の内壁を前記カートリッジハウジングの外部と連通させる連絡路と、前記カートリッジハウジングを包装する包体とを備え、前記包体の内部が外部よりも減圧状態にあるので、
保護フィルムによって、インクカートリッジの取扱い中に栓部材が開口から抜けることを確実に防止できる。
また、製造後のインクカートリッジを出荷するときなどに全体を真空パックすることがあるが、このときの負圧によって、インク溜め内のインクの溶存酸素や、前記開口の内部の空気を、前記連絡路を通じて保護フィルムの外部に逃がすことができる。この結果、インクカートリッジのインクに気泡が発生することを防止できる。
また、インクの脱気状態を保持することができる。
【0084】
請求項2に示すように、インクを収容するためのインク溜めと、該インク溜めに連通路を介して連通する開口とを有するカートリッジハウジングと、前記開口に嵌合され、中空針が貫通可能であって、前記中空針が貫通する領域を含む領域における前記連通路と反対側の端面に凹部が形成された栓部材と、前記凹部を覆うように設けられた保護フィルムと、前記凹部と前記カートリッジハウジングの外部とを連通させる連絡路と、前記カートリッジハウジングを包装する包体とを備え、前記包体の内部が外部よりも減圧状態にあるので、
中空針を栓部材から抜く際に、中空針の表面や先端に付着しているインクを、凹部と保護フィルムとの間の空間に溜めて保持できる。従って、中空針の先端や表面にインクが付着したまま乾燥し、不純物となることを防止することができる。
また、インクの脱気状態を保持することができる。
【0085】
請求項3に示すように、前記カートリッジハウジングに溝が設けられており、前記保護フィルムの端部が該溝に挿入されているので、
保護フィルムからカートリッジハウジングから剥がれることを防止できるから、栓部材の抜け防止が一層確実になって、確実にインクの漏れを防止することができる。
【0086】
請求項4に示すように、インクを収容するためのインク溜めと、該インク溜めに連通路を介して連通する開口とを有するカートリッジハウジングと、前記開口に嵌合され、中空針が貫通可能な栓部材と、前記カートリッジハウジングの前記開口が形成された面に、前記開口を塞ぐように固着された保護フィルムと、前記カートリッジハウジングの前記開口が形成された面に設けられ、前記開口の内壁を前記カートリッジハウジングの外部と連通させる連絡路と、前記カートリッジハウジングに設けられた溝とを備え、前記保護フィルムの端部が該溝に挿入されているので、
保護フィルムによって、インクカートリッジの取扱い中に栓部材が開口から抜けることを確実に防止できる。
また、製造後のインクカートリッジを出荷するときなどに全体を真空パックすることがあるが、このときの負圧によって、インク溜め内のインクの溶存酸素や、前記開口の内部の空気を、前記連絡路を通じて保護フィルムの外部に逃がすことができる。この結果、インクカートリッジのインクに気泡が発生することを防止できる。
また、保護フィルムからカートリッジハウジングから剥がれることを防止できるから、栓部材の抜け防止が一層確実になって、確実にインクの漏れを防止することができる。
【0087】
請求項5に示すように、インクを収容するためのインク溜めと、該インク溜めに連通路を介して連通する開口とを有するカートリッジハウジングと、前記開口に嵌合され、中空針が貫通可能であって、前記中空針が貫通する領域を含む領域における前記連通路と反対側の端面に凹部が形成された栓部材と、前記凹部を覆うように設けられた保護フィルムと、前記凹部と前記カートリッジハウジングの外部とを連通させる連絡路と、前記カートリッジハウジングに設けられた溝とを備え、前記保護フィルムの端部が該溝に挿入されているので、
中空針を栓部材から抜く際に、中空針の表面や先端に付着しているインクを、凹部と保護フィルムとの間の空間に溜めて保持できる。従って、中空針の先端や表面にインクが付着したまま乾燥し、不純物となることを防止することができる。
また、保護フィルムからカートリッジハウジングから剥がれることを防止できるから、栓部材の抜け防止が一層確実になって、確実にインクの漏れを防止することができる。
【0088】
請求項6に示すように、インクを収容するためのインク溜めと、該インク溜めに連通路を介して連通する開口とを有するカートリッジハウジングと、前記開口に嵌合され、中空針が貫通可能な栓部材と、前記カートリッジハウジングの前記開口が形成された面に、前記開口を塞ぐように固着された保護フィルムと、前記カートリッジハウジングの前記開口が形成された面に設けられ、前記開口の内壁を前記カートリッジハウジングの外部と連通させる連絡路と、を備えるインクカートリッジにおいて、前記保護フィルムは、少なくとも前記カートリッジハウジング側の面が、該カートリッジハウジングと同じ素材により形成されているので、
保護フィルムによって、インクカートリッジの取扱い中に栓部材が開口から抜けることを確実に防止できる。
また、製造後のインクカートリッジを出荷するときなどに全体を真空パックすることがあるが、このときの負圧によって、インク溜め内のインクの溶存酸素や、前記開口の内部の空気を、前記連絡路を通じて保護フィルムの外部に逃がすことができる。この結果、インクカートリッジのインクに気泡が発生することを防止できる。
また、保護フィルムは、加熱によりカートリッジハウジングに対し馴染みよく溶けて接着し一体化する。従って、栓部材の抜け防止が一層確実になって、確実にインクの漏れを防止することができる。
【0089】
請求項7に示すように、インクを収容するためのインク溜めと、該インク溜めに連通路を介して連通する開口とを有するカートリッジハウジングと、前記開口に嵌合され、中空針が貫通可能であって、前記中空針が貫通する領域を含む領域における前記連通路と反対側の端面に凹部が形成された栓部材と、前記凹部を覆うように設けられた保護フィルムと、前記凹部と前記カートリッジハウジングの外部とを連通させる連絡路と、を備えるインクカートリッジにおいて、前記保護フィルムは、少なくとも前記カートリッジハウジング側の面が、該カートリッジハウジングと同じ素材により形成されているので、
中空針を栓部材から抜く際に、中空針の表面や先端に付着しているインクを、凹部と保護フィルムとの間の空間に溜めて保持できる。従って、中空針の先端や表面にインクが付着したまま乾燥し、不純物となることを防止することができる。
また、保護フィルムは、加熱によりカートリッジハウジングに対し馴染みよく溶けて接着し一体化する。従って、栓部材の抜け防止が一層確実になって、確実にインクの漏れを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用した複合機の全体的な構成を示した側面図。
【図2】 インクカートリッジと記録ヘッドとの接続構成、及びパージ機構を示した概略図。
【図3】 インクカートリッジの具体的な構成を示した平面図一部断面図。
【図4】 (a)はゴム栓の一部断面斜視図、(b)はカートリッジハウジングの二つの開口の周囲部分の構成を示す斜視図。
【図5】 開口に設置された逆止弁の詳細を示す、図3の円で囲った部分の拡大図。
【図6】 逆止弁組を第一開口へ取り付ける工程の様子を示す図。
【図7】 フィルタとゴム栓を組み付ける様子を示す図。
【図8】 インク充填作業の様子を示す図。
【図9】 第二栓部材を第二開口へ完全に押し込み、第二連通路を封止する様子を示す図。
【図10】 保護フィルムをカートリッジハウジングに取り付ける様子を示す図。
【図11】 保護フィルムをカートリッジハウジングに熱で溶着させて固定する様子を示す図。
【図12】 インクカートリッジを真空パックした状態を示す一部断面図。
【図13】 真空パックされた内部において、インク溜めや開口内の気泡や溶存酸素がインクカートリッジ外部に抜ける様子を示す図。
【図14】 印字動作時にインクがインクカートリッジから記録ヘッドへ供給される様子を示す図。
【図15】 インクカートリッジを交換のために抜き取る様子を示す図。
【図16】 第一変形例のインクカートリッジにおいて連絡路の構成を示す斜視図。
【図17】 第二変形例のインクカートリッジにおいて連絡路の構成を示す斜視図。
【符号の説明】
1 インクカートリッジ
2 インク溜め
4 カートリッジハウジング
5a 第一連通路(連通路)
6a 第一栓部材(栓部材)
6p 凹部
7a 第一開口
8 中空針
9 溝
18 保護フィルム
27・28 連絡路
Claims (7)
- インクを収容するためのインク溜めと、該インク溜めに連通路を介して連通する開口とを有するカートリッジハウジングと、
前記開口に嵌合され、中空針が貫通可能な栓部材と、
前記カートリッジハウジングの前記開口が形成された面に、前記開口を塞ぐように固着された保護フィルムと、
前記カートリッジハウジングの前記開口が形成された面に設けられ、前記開口の内壁を前記カートリッジハウジングの外部と連通させる連絡路と、
前記カートリッジハウジングを包装する包体とを備え、
前記包体の内部が外部よりも減圧状態にあることを特徴とする、インクカートリッジ。 - インクを収容するためのインク溜めと、該インク溜めに連通路を介して連通する開口とを有するカートリッジハウジングと、
前記開口に嵌合され、中空針が貫通可能であって、前記中空針が貫通する領域を含む領域における前記連通路と反対側の端面に凹部が形成された栓部材と、
前記凹部を覆うように設けられた保護フィルムと、
前記凹部と前記カートリッジハウジングの外部とを連通させる連絡路と、
前記カートリッジハウジングを包装する包体とを備え、
前記包体の内部が外部よりも減圧状態にあることを特徴とする、インクカートリッジ。 - 請求項1又は2に記載のインクカートリッジにおいて、
前記カートリッジハウジングに溝が設けられており、
前記保護フィルムの端部が該溝に挿入されていることを特徴とする、インクカートリッジ。 - インクを収容するためのインク溜めと、該インク溜めに連通路を介して連通する開口とを有するカートリッジハウジングと、
前記開口に嵌合され、中空針が貫通可能な栓部材と、
前記カートリッジハウジングの前記開口が形成された面に、前記開口を塞ぐように固着された保護フィルムと、
前記カートリッジハウジングの前記開口が形成された面に設けられ、前記開口の内壁を前記カートリッジハウジングの外部と連通させる連絡路と、
前記カートリッジハウジングに設けられた溝とを備え、
前記保護フィルムの端部が該溝に挿入されていることを特徴とする、インクカートリッジ。 - インクを収容するためのインク溜めと、該インク溜めに連通路を介して連通する開口とを有するカートリッジハウジングと、
前記開口に嵌合され、中空針が貫通可能であって、前記中空針が貫通する領域を含む領域における前記連通路と反対側の端面に凹部が形成された栓部材と、
前記凹部を覆うように設けられた保護フィルムと、
前記凹部と前記カートリッジハウジングの外部とを連通させる連絡路と、
前記カートリッジハウジングに設けられた溝とを備え、
前記保護フィルムの端部が該溝に挿入されていることを特徴とする、インクカートリッジ。 - インクを収容するためのインク溜めと、該インク溜めに連通路を介して連通する開口とを有するカートリッジハウジングと、
前記開口に嵌合され、中空針が貫通可能な栓部材と、
前記カートリッジハウジングの前記開口が形成された面に、前記開口を塞ぐように固着された保護フィルムと、
前記カートリッジハウジングの前記開口が形成された面に設けられ、前記開口の内壁を前記カートリッジハウジングの外部と連通させる連絡路と、
を備えるインクカートリッジにおいて、
前記保護フィルムは、少なくとも前記カートリッジハウジング側の面が、該カートリッジハウジングと同じ素材により形成されていることを特徴とする、インクカートリッジ。 - インクを収容するためのインク溜めと、該インク溜めに連通路を介して連通する開口とを有するカートリッジハウジングと、
前記開口に嵌合され、中空針が貫通可能であって、前記中空針が貫通する領域を含む領域における前記連通路と反対側の端面に凹部が形成された栓部材と、
前記凹部を覆うように設けられた保護フィルムと、
前記凹部と前記カートリッジハウジングの外部とを連通させる連絡路と、
を備えるインクカートリッジにおいて、
前記保護フィルムは、少なくとも前記カートリッジハウジング側の面が、該カートリッジハウジングと同じ素材により形成されていることを特徴とする、インクカートリッジ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003034567A JP4281372B2 (ja) | 2003-02-13 | 2003-02-13 | インクカートリッジ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003034567A JP4281372B2 (ja) | 2003-02-13 | 2003-02-13 | インクカートリッジ |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004243604A JP2004243604A (ja) | 2004-09-02 |
JP2004243604A5 JP2004243604A5 (ja) | 2006-03-23 |
JP4281372B2 true JP4281372B2 (ja) | 2009-06-17 |
Family
ID=33020203
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003034567A Expired - Lifetime JP4281372B2 (ja) | 2003-02-13 | 2003-02-13 | インクカートリッジ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4281372B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4085100B2 (ja) * | 2005-03-28 | 2008-04-30 | 富士フイルム株式会社 | インクジェット記録装置、インクタンク及びインク充填方法 |
-
2003
- 2003-02-13 JP JP2003034567A patent/JP4281372B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2004243604A (ja) | 2004-09-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4193435B2 (ja) | インクカートリッジ、および、そのインク充填方法 | |
US7293863B2 (en) | Method of filling a liquid container having a check valve and a flow path bypassing the check valve | |
JP3658373B2 (ja) | 液体貯蔵容器、インクジェットカートリッジ、および、インクジェット記録装置 | |
US8668317B2 (en) | Liquid container | |
US7950764B2 (en) | Pressure regulating mechanism and liquid ejecting apparatus | |
EP1598197A2 (en) | Ink cartridge for ink-jet recorder | |
US8109619B2 (en) | Method of manufacturing liquid container and liquid container manufactured using the same | |
WO2008018604A1 (fr) | PROCÉDÉ DE FABRICATION D'UN CORPS de réception de liquide, et corps de réception de liquide | |
JP2003053993A (ja) | インクジェット記録ヘッド | |
JP2003118144A (ja) | インク収容装置及びそれを備えたインクジェット記録装置 | |
JP4193891B2 (ja) | インクカートリッジ、および、そのインク充填方法 | |
JP5034801B2 (ja) | 液体供給体の製造方法 | |
JP4281372B2 (ja) | インクカートリッジ | |
JP4161846B2 (ja) | 液体収容体 | |
JP2004268575A (ja) | 液体貯留手段及び液体噴射装置 | |
JP4140300B2 (ja) | インクカートリッジ、および、そのインク充填方法 | |
JP4389926B2 (ja) | 液体噴射装置 | |
JP4048859B2 (ja) | インクカートリッジ及びその製造方法 | |
JP4062000B2 (ja) | インクカートリッジ | |
JP2009083228A (ja) | 液体供給体の再生方法 | |
JP4359897B2 (ja) | インクカートリッジ及びその製造方法 | |
JP4530021B2 (ja) | 液体収容体 | |
JP2008230255A (ja) | 液体貯留手段及び液体噴射装置 | |
JP2003118131A (ja) | インクジェット記録装置用のインク収容装置 | |
JP2004050709A (ja) | インクカートリッジ、弾性栓部材、および記録装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Effective date: 20060131 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060131 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080701 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080930 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20081201 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Effective date: 20090224 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20090309 |
|
R150 | Certificate of patent (=grant) or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 3 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120327 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 3 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120327 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 4 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130327 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 4 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130327 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140327 Year of fee payment: 5 |