JP2005177161A - 歯列矯正用ワイヤーリテーナーおよびその装着方法 - Google Patents

歯列矯正用ワイヤーリテーナーおよびその装着方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 歯列矯正用ワイヤーリテーナーにおいて、使用中の異物感、食事前の取り外し、使用中の沈み込みおよび固着一体化後の形状修復作業を無くす。
【解決手段】 歯列弓10の後部表面に沿って配設される第1メタルワイヤー11と、歯列弓10の前部表面に沿って配設される第2メタルワイヤー12と、犬歯20と小臼歯30との間および/または小臼歯30と大臼歯40との間に嵌め込まれる第3メタルワイヤー13とを備え、前記第1,第2および第3メタルワイヤー11,12および13は金ろう付けされて、歯列弓10を弾性力によって支える輪状ブリッジ14を形成する。輪状ブリッジ14は、犬歯20、小臼歯30、大臼歯40の後部表面に沿って湾曲するクラスプ15と、犬歯20および小臼歯30の頬側面に形成されたクラスプ16と、小臼歯30および/または大臼歯40の咬合面に配設されるレスト17とを有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は歯列矯正用ワイヤーリテーナーおよびその装着方法に関するものであり、さらに詳しくは、歯列の矯正治療を施した後、歯列が固まるまでの期間、歯列弓に装着する歯列矯正用ワイヤーリテーナーおよびその歯列弓への装着方法に関するものである。
周知のように、歯列の矯正治療を施した後、歯列が固まるまでかなり長期間にわたって歯列弓に歯列矯正用リテーナーが装着使用されている。歯列矯正治療後、そのまま放置すると、所謂、「逆戻り(リラップス)」現象のために、歯列が矯正前の状態に戻ってしまう。歯列矯正用リテーナーは、このような逆戻り現象を防ぐために、歯列弓が矯正後の状態に固定されるまでの間、歯列弓に装着される。このため、これまで、いろいろな歯列矯正用リテーナーが開発された。
図6に示される、従来からある典型的な歯列矯正用リテーナーは、歯列弓10の前面に沿って配設されるメタルワイヤー51が、その末端で歯列弓10の背面へ延びる延長部分52を有するように作られており、この延長部分52はポリエポキシ化合物などの合成樹脂製のベース53でしっかり固定され、口蓋に合致するようになっている(例えば、特許文献1の図2および特許文献2の図2参照。)。
また、本発明者によって、先に、図7に示す歯列矯正用ワイヤーリテーナーが提案されている。この歯列矯正用ワイヤーリテーナーは、歯列弓10の背面に沿って配設される第1の金属線61と、歯列弓10の前面に沿って配設される第2の金属線62が、犬歯20と小臼歯30との間、あるいは、小臼歯30と大臼歯40との間に嵌り込む第3の金属線63に熔着され、歯列弓10を弾性的に挟持する環状ブリッジ64を形成すると共に、環状ブリッジ64に大臼歯40、小臼歯30もしくは犬歯20の表面に沿って湾曲したクラプス65を形成した構成を有するものである(例えば、特許文献1の図1および特許文献2の図1参照。)。
実公平1−33052号公報(図1、図2) 米国特許第4,725,230号明細書および図面(図1、図2)
しかしながら、図6に示す従来のリテーナーでは、口蓋内に比較的厚みのある合成樹脂製のベース53が存在するために、装着した状態において、口の中に異物感があるだけでなく、ベース53が舌の動きを邪魔して、会話がし難いという欠点がある。
さらに、上記従来のリテーナーでは、上述のベース53が口蓋内に存在するために、食事中は使用し難いので、食事前に取り外すことが多い。このような理由で、歯列矯正用リテーナーを連続して着用することは不可能に近く、リテーナー着用による利点が著しく損なわれてしまっている。
そしてまた、歯列の矯正治療では、抜歯することが多く、そのような場合、抜歯した歯のスペースは、時によっては矯正治療のために広げられる。一度、そのような抜歯したスペースが広げられると、図6に示す従来のリテーナーでは、実質的には歯列弓の前面に沿って配設されている金属線51のみによって支えられているため、歯列矯正機能をほとんど発揮することができなくなる。
本発明者によって提案された、図7に示す歯列矯正用ワイヤーリテーナーは、歯列弓10の背面に沿って配設される第1の金属線61と、歯列弓10の前面に沿って配設される第2の金属線62が、犬歯20と小臼歯30との間、あるいは、小臼歯(前臼歯)30と大臼歯(臼歯)40との間に嵌り込む第3の金属線63に熔着され、歯列弓を弾性的に挟持する環状ブリッジ64を形成して、環状ブリッジ64によって歯列弓10を挟持しているので、図6に示す従来の歯列矯正用ワイヤーリテーナーに比較して、口蓋内に厚みのある合成樹脂製のベース53が存在しないために、使用中の異物感が少なく、会話の障害になることがないし、食事前に取り外す必要もなく、連続使用が可能であるといった各種の利点を有する。
しかしながら、図7の歯列矯正用のワイヤーリテーナーにおいては、第3の金属線63が犬歯20と小臼歯30との間、あるいは、小臼歯30と大臼歯40との間に嵌り込んでいるだけであるため、装着中にリテーナーが沈み込むことを確実に防止することができないという解決すべき問題がある。
また、第1の金属線61,第2の金属線62および第3の金属線63が熔着によって一体化されているため、熔着前に第1の金属線61,第2の金属線62および第3の金属線63の形状を矯正後の歯列弓の状態に合わせて成形しておいても、熔着時に加えられる圧力や金属線61,62および63の熔融などによってその形状が微妙に変化することがあり、熔着後に煩雑な形状の修復作業が必要になるという解決すべき問題があった。
したがって、本発明は、上記従来のリテーナーの欠点を改良し、沈み込みが生じない、また固着一体化後に煩雑な形状の修復作業を必要としない歯列矯正用ワイヤーリテーナーを提供することを課題とする。
また、本発明は、上記の歯列矯正用ワイヤーリテーナーの歯列弓への確実強固な装着方法を提供することを課題とする。
本発明の歯列矯正用ワイヤーリテーナーは、上記の課題を解決するために、歯列の矯正後に歯列弓に装着する歯列矯正用ワイヤーリテーナーであって、歯列弓の後部表面に沿って装着される第1メタルワイヤーと、歯列弓の前部表面に沿って配設される第2メタルワイヤーと、犬歯と小臼歯の間および/または小臼歯と大臼歯の間に配設される第3メタルワイヤーとを有し、前記第1メタルワイヤーおよび第2メタルワイヤーは、前記第3メタルワイヤーとろう付けされて、歯列弓をその前後から弾性力によって支える輪状ブリッジを形成し、前記輪状ブリッジにおける小臼歯および/または犬歯の頬側面にクラスプを設けて、第1メタルワイヤーと協働して歯列弓の維持を強くすると共に、小臼歯および/または大臼歯の咬合面に配設されるレストによりワイヤーリテーナーの沈み込みを防止することを特徴とするものである(請求項1)。
ここで、上記の「犬歯と小臼歯の間および/または小臼歯と大臼歯の間に配設される第3メタルワイヤー」とは、第3メタルワイヤーが、犬歯と小臼歯の間に配設される場合、または小臼歯と大臼歯の間に配設される場合、または犬歯と小臼歯の間および小臼歯と大臼歯の間に配設される場合などを含むことを意味する。
また、上記の「小臼歯および/または犬歯の頬側にクラスプを設けて、」とは、クラスプを小臼歯の頬側に設ける場合、または犬歯の頬側に設ける場合、または小臼歯および犬歯の頬側に設ける場合などを含むことを意味する。
また、上記の「小臼歯および/または大臼歯の噛合面に配設されるレスト」とは、レストが小臼歯の咬合面に配設される場合、または大臼歯の咬合面に配設される場合、または小臼歯および大臼歯の咬合面に配設される場合などを含むことを意味する。
また、本発明の歯列矯正用ワイヤーリテーナーは、前記輪状ブリッジを形成するメタルワイヤーの材質が、ステンレス、コバルトクロム合金および金の中から選択されたいずれかであることを特徴とするものである(請求項2)。
また、本発明の歯列矯正用ワイヤーリテーナーは、前記輪状ブリッジを形成するメタルワイヤーが、逆戻りを防止するに適する圧力を歯列弓に付与する直径寸法を有することを特徴とするものである(請求項3)。
また、本発明の歯列矯正用ワイヤーリテーナーは、前記クラスプを形成するメタルワイヤーは、小臼歯の舌側面と頬側面を挟持するようにして十分な維持を持たせることを特徴とするものである(請求項4)。
また、本発明の歯列矯正用ワイヤーリテーナーは、前記第1メタルワイヤーに、小臼歯の頬側面に配設されるクラスプをろう付けすると共に、小臼歯および/または大臼歯の咬合面に配設されるレストをろう付けしたことを特徴とするものである(請求項5)。
また、本発明の歯列矯正用ワイヤーリテーナーは、前記第1メタルワイヤー、第2メタルワイヤーおよび第3メタルワイヤーをろう付けするろう材が、歯科用14K金ろうであることを特徴とするものである(請求項6)。
また、本発明の歯列矯正用ワイヤーリテーナーは、前記第1メタルワイヤーに沿ってリンガル−サポートを設けたことを特徴とするものである(請求項7)。
また、本発明の歯列矯正用ワイヤーリテーナーの装着方法は、歯列矯正用ワイヤーリテーナーを歯列弓に装着する歯列矯正用ワイヤーリテーナーの装着方法において、クラスプを装着する歯の表面に突起部を形成し、ワイヤーリテーナーのクラスプをワイヤーリテーナーの弾性変形力によって前記突起部を乗り越えさせ、ワイヤーリテーナーをその弾性復帰力によって歯列弓に装着することを特徴とするものである(請求項8)。
本発明歯列矯正用ワイヤーリテーナーは、歯列の矯正後に歯列弓に装着する歯列矯正用ワイヤーリテーナーであって、歯列弓の後部表面に沿って装着される第1メタルワイヤーと、歯列弓の前部表面に沿って配設される第2メタルワイヤーと、犬歯と小臼歯の間および/または小臼歯と大臼歯の間に配設される第3メタルワイヤーとを有し、前記第1メタルワイヤーおよび第2メタルワイヤーは、前記第3メタルワイヤーとろう付けされて、歯列弓をその前後から弾性力によって支える輪状ブリッジを形成し、前記輪状ブリッジにおける小臼歯および/または犬歯の頬側面にクラスプを設けて、第1メタルワイヤーと協働して歯列弓の維持を強くすると共に、小臼歯および/または大臼歯の咬合面に配設されるレストによりワイヤーリテーナーの沈み込みを防止することを特徴とするものであるから、輪状ブリッジの弾性力および輪状ブリッジにおける小臼歯および/または犬歯の頬側面に設けたクラスプにより、歯列弓をその前後から弾性的に保持することができ、小臼歯および/または大臼歯の咬合面に配設されるレストにより、ワイヤーリテーナーの沈み込みを防止することができる。
また、第1,第2および第3メタルワイヤーを、従来の熔着による固着一体化に代えてろう付けにより固着一体化するので、固着一体化時に従来のように圧力を加えたり、第1,第2および第3メタルワイヤーを熔融させたりする必要がなく、したがって、固着一体化前に矯正歯列弓に合わせて成形した第1,第2および第3メタルワイヤーの形状が、固着一体化時に変形することがないため、固着一体化後の煩雑な形状修復作業が不要になる。
本発明の歯列矯正用ワイヤーリテーナーの装着方法は、前記歯列矯正用ワイヤーリテーナーを歯列弓に装着する歯列矯正用ワイヤーリテーナーの装着方法において、クラスプを装着する歯の頬側面に突起部を形成し、ワイヤーリテーナーのクラスプをワイヤーリテーナーの弾性変形力によって前記突起部を乗り越えさせ、ワイヤーリテーナーをその弾性復帰力によって歯列弓に装着することを特徴とするものであるから、ワイヤーリテーナーの弾性力と突起部との協働作用によって、歯列矯正用ワイヤーリテーナーを歯列弓に強固に装着することができる。
以下、本発明に係る歯列矯正用ワイヤーリテーナーおよびその装着方法の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る歯列矯正用ワイヤーリテーナーの透視斜視図を示す。この歯列矯正用ワイヤーリテーナーは、歯列弓10の後部表面(舌側)に沿って配設される第1メタルワイヤー11と、歯列弓10の前部表面に沿って配設される第2メタルワイヤー12と、これら第1メタルワイヤー11および第2メタルワイヤー12に、ろう付けにより固着一体化された第3メタルワイヤー13とを備え、これら第1,第2,第3メタルワイヤー11,12,13が協働して、歯列弓10を前後から弾力性によって挟持して支える輪状ブリッジ14を形成している。
前記第1メタルワイヤー11、第2メタルワイヤー12および第3メタルワイヤー13は、例えば、ステンレス、コバルトクロム合金および金の中から選択された材質によって形成されている。ここで、第1メタルワイヤー11、第2メタルワイヤー12および第3メタルワイヤー13の材質は、同一にすることが望ましいが、同一の場合に限られるものではなく、それぞれが異なっていてもよい。
前記第1メタルワイヤー11と、第2メタルワイヤー12と、第3メタルワイヤー13とのろう付けによる固着一体化には、比較的低融点でろう付け可能で、口腔内に長期間装着しても酸化その他の変質や、毒性物質溶出などの保健衛生上の問題がなく、しかも、審美的に優れているろう材、例えば、歯科用14K金ろう(融点745℃)を用いることができる。
前記第1メタルワイヤー11、第2メタルワイヤー12および第3メタルワイヤー13の直径寸法は、矯正した歯列に応じて適宜設定される。例えば、図1に示す実施形態は、歯列弓10に働く逆戻り力(リラップス・フォース)が、口蓋側に向かっている場合であり、この逆戻り力に対向するため、歯列弓10の後部表面に沿って配設される第1メタルワイヤー11は、直径寸法が約0.9mmであり、前部表面に沿って配設される第2メタルワイヤー12は、直径寸法が約0.5mmである。そして、第3メタルワイヤー13は、直径寸法が約0.7mmで、第1メタルワイヤー11および第2メタルワイヤー12に前述のろう材によって固着一体化されており、図2および図3に示すように、犬歯20と小臼歯(前臼歯)30との間に嵌り込むか、または、図示は省略するが、小臼歯(前臼歯)30と大臼歯(臼歯)40との間に嵌り込むか、もしくは、犬歯20と小臼歯(前臼歯)30との間および小臼歯(前臼歯)30と大臼歯(臼歯)40との間に嵌り込むように構成されている。
これらの第1メタルワイヤー11、第2メタルワイヤー12および第3メタルワイヤー13は、互いにろう付けされて固着一体化されており、歯列弓10のカーブに沿って湾曲した長い輪状ブリッジ14を形成して、歯列矯正のための圧力を伝えるデンタルアーチブレイシングアプライアンスを備える歯列弓10を弾性力によって支える。
本発明の歯列矯正用ワイヤーリテーナーを使用するに当たって、第1メタルワイヤー11、第2メタルワイヤー12および第3メタルワイヤー13の直径寸法は、歯列弓10に合致するようなブレイスの力に適宜調整して選定する。例えば、図1に示された実施形態では、前述のように、歯列弓10にかかる逆戻り力が舌側に向かっており、この逆戻り力に対処するために、設計が考慮されている。このため、第1メタルワイヤー11の直径寸法は、第2メタルワイヤー12の直径寸法の1.8倍になっている。
本発明歯列矯正用ワイヤーリテーナーをうまく作用できるよう、歯列弓を考慮に入れ、ワイヤーリテーナーが沈み込むのを防止するために、前述の第1メタルワイヤー11、第2メタルワイヤー12および第3メタルワイヤー13によって形成される輪状ブリッジ14の末端は、図1〜図3に示すように、犬歯20、小臼歯(前臼歯)30および大臼歯(臼歯)40の舌側表面に沿ってカーブしているクラスプ15および小臼歯(前臼歯)30の頬側表面に沿ってカーブしているクラスプ16を形成している。
図2および図3の実施形態では、第3メタルワイヤー13が、犬歯20と小臼歯(前臼歯)30との間にあるが、この大きさと、予め決められたレベルでのワイヤーリテーナーの保持機能を維持するために、少なくとも1つの小臼歯(前臼歯)30および/または大臼歯(臼歯)40を考慮に入れ、前述のクラスプ15および16が沈み込むのを防ぐ効果が輪状ブリッジ14の外側にあるよう、第3メタルワイヤー13の位置が決められる。
犬歯20、小臼歯(前臼歯)30および大臼歯(臼歯)40の後部表面に沿ってカーブしているクラスプ15および小臼歯(前臼歯)30の頬側面に配設されるクラスプ16は、歯列弓10を前後から挟持して歯列弓10に対しての維持機能を有する。また、レスト17は、大臼歯(臼歯)40の咬合面および/または小臼歯(前臼歯)30の咬合面に配設されて、ワイヤーの沈み込み、あるいは、これと相反する力として歯牙の梃出を防ぐ働きをする。
本発明のワイヤーリテーナーにおいては、必要に応じて、次のような「リンガル−サポート」を設けてもよい。すなわち、第1メタルワイヤー11は歯列弓10の舌側を1本のワイヤーで支持しているため、その断面では、図4(A)に示すように、歯列弓10を点で支持していることになり、支持が不十分になる可能性がある。そこで、図4(B)に示すように、第1メタルワイヤー11に沿って、リンガル−サポート11aを設けて、第1メタルワイヤー11およびリンガル−サポート11aの協働作用で、歯列弓10を2点で支持するようにしてもよい。
また、上記のワイヤーリテーナーを歯列弓10に装着する場合、上記の構成のワイヤーリテーナーをそのまま装着しても、第1,第2,第3メタルワイヤー11,12,13によって構成される輪状ブリッジ14の弾性力によって、十分強固に装着可能であるが、必要に応じて、例えば、次のような「クリップ−オンシステム」を採用するようにしてもよい。
すなわち、図5(A)に示すように、ワイヤーリテーナーを歯列弓10に一旦プレ装着して、クラスプ16が弾性接触する歯、例えば犬歯20の頬側表面におけるクラスプ16の最下点にマーク21を付した後、図5(B)に示すようにワイヤーリテーナーを歯列弓10から取り外し、図5(C)に示すように犬歯20のマーク21の咬合面側(図示上方)にボンディング材を塗布硬化させて扁平半球状の突起部22を形成する。次に、取り外しておいたワイヤーリテーナーを再度、歯列弓10に装着する。このワーヤーリテーナーの再装着時に、ワイヤーリテーナーのクラスプ16が突起部22を乗り越える際に、図5(D)に示すように、クラスプ16がその弾性力に抗して若干頬側に広げられるが、クラスプ16が突起部22を乗り越えると、図5(E)に示すように、クラスプ16が弾性復元力によって元の形状に復帰して、クラスプ16が突起部22を抱き込むように歯列弓10に装着される。このようにして歯列弓10に装着されたワイヤーリテーナーは、その弾性力と突起部22との協働作用によって、歯列弓10に強固に装着されており、会話、食事、歯磨き、スポーツなどの日常生活のあらゆる場面において、歯列弓10から脱落することがない。
本発明の実施形態に係る歯列矯正用ワイヤーリテーナーの透視斜視図である。 本発明の実施形態に係る歯列矯正用ワイヤーリテーナーの要部拡大正面図である。 本発明の別の実施形態に係る歯列矯正用ワイヤーリテーナーの要部拡大平面図である。 (A)は図1の歯列矯正用ワイヤーリテーナーを歯列弓に装着した状態の断面図、(B)は本発明のリンガル−サポートを有する歯列矯正用ワイヤーリテーナーを歯列弓に装着した状態の断面図である。 (A)は歯列矯正用ワイヤーリテーナーを歯列弓にプレ装着した状態の断面図および正面図、(B)はワイヤーリテーナーを一旦取り外した状態の断面図および正面図、(C)は犬歯の頬側表面に突起部を形成した状態の断面図および正面図、(D)はワイヤーリテーナーを再装着する途中の状態の断面図および正面図、(E)はワイヤーリテーナーの再装着後の状態を示す断面図および正面図である。 従来の歯列矯正用ワイヤーリテーナーの透視斜視図である。 従来の別の歯列矯正用ワイヤーリテーナーの透視斜視図である。
符号の説明
10 歯列弓
11 第1メタルワイヤー
11a リンガル−サポート
12 第2メタルワイヤー
13 第3メタルワイヤー
14 輪状ブリッジ
15、16 クラスプ
17 レスト
20 犬歯
21 マーク
22 突起部
30 小臼歯(前臼歯)
31 突起部
40 大臼歯(臼歯)

Claims (8)

  1. 歯列の矯正後に歯列弓に装着する歯列矯正用ワイヤーリテーナーであって、
    歯列弓の後部表面に沿って装着される第1メタルワイヤーと、
    歯列弓の前部表面に沿って配設される第2メタルワイヤーと、
    犬歯と小臼歯の間および/または小臼歯と大臼歯の間に配設される第3メタルワイヤーとを有し、
    前記第1メタルワイヤーおよび第2メタルワイヤーは、前記第3メタルワイヤーとろう付けされて、歯列弓をその前後から弾性力によって支える輪状ブリッジを形成し、
    前記輪状ブリッジにおける小臼歯および/または犬歯の頬側面にクラスプを設けて、第1メタルワイヤーと協働して歯列弓の維持を強くすると共に、小臼歯および/または大臼歯の咬合面に配設されるレストによりワイヤーリテーナーの沈み込みを防止することを特徴とする歯列矯正用ワイヤーリテーナー。
  2. 前記輪状ブリッジを形成するメタルワイヤーの材質が、ステンレス、コバルトクロム合金および金の中から選択されたいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の歯列矯正用ワイヤーリテーナー。
  3. 前記輪状ブリッジを形成するメタルワイヤーが、逆戻りを防止するに適する圧力を歯列弓に付与する直径寸法を有することを特徴とする請求項1または2に記載の歯列矯正用ワイヤーリテーナー。
  4. 前記クラスプを形成する第3メタルワイヤーは、小臼歯の舌側面と頬側面を挟持するようにして十分な維持を持たせることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の歯列矯正用ワイヤーリテーナー
  5. 前記第1メタルワイヤーに、小臼歯の頬側面に配設されるクラスプをろう付けすると共に、小臼歯および/または大臼歯の咬合面に配設されるレストをろう付けしたことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の歯列矯正用ワイヤーリテーナー。
  6. 前記第1メタルワイヤー、第2メタルワイヤーおよび第3メタルワイヤーをろう付けするろう材が、歯科用14K金ろうであることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の歯列矯正用ワイヤーリテーナー。
  7. 前記第1メタルワイヤーに沿ってリンガル−サポートを設けたことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の歯列矯正用ワイヤーリテーナー。
  8. 前記請求項1から7のいずれかに記載の歯列矯正用ワイヤーリテーナーを歯列弓に装着する歯列矯正用ワイヤーリテーナーの装着方法において、
    クラスプを装着する歯の頬側面に突起部を形成し、ワイヤーリテーナーのクラスプをワイヤーリテーナーの弾性変形力によって前記突起部を乗り越えさせ、ワイヤーリテーナーをその弾性復帰力によって歯列弓に装着することを特徴とする歯列矯正用ワイヤーリテーナーの装着方法。
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