JP3470800B2 - 歯科用リテーナー - Google Patents
歯科用リテーナーInfo
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Description
した歯を矯正した状態に固定するために歯に嵌着する歯
科用リテーナー、詳しくは口腔内における上顎または下
顎を覆うことのない歯科用リテーナーに関する。
側面に接触する唇側線のワイヤーと歯の内側面に適合す
る凹凸を備えた合成樹脂部とよりなり、該ワイヤーと該
合成樹脂部の凹凸との間の隙間部に歯を挿嵌することに
より歯科用リテーナーを歯に嵌着するようにしたもので
あるが、このものにあっては、歯の内側に位置する合成
樹脂部は適度の柔軟性を有することが必要である。しか
して、上記従来の歯科用リテーナーは、このような柔軟
性を有する合成樹脂部により歯に対する固定力(「固定
力」とは歯を矯正した状態に固定する力をいうものとす
る。)を持たせるようにしているため、該合成樹脂部は
必然的に大型化しており、厚く且つ広幅に形成されてい
る。特に、上顎歯用リテーナーにおける合成樹脂部は口
腔内における上顎(硬口蓋)のほぼ全体を覆っている。
従来の歯科用リテーナーは、このような大型の合成樹脂
部を備えているため、次のような問題が生じている。 (1)違和感があり、装着感が悪い。 (2)発音障害が生ずる。 (3)食事の際に物が食べにくく、飲食物の味覚が損な
われる。 (4)合成樹脂部は熱の伝導性が低いため、飲食物の温
度を敏感に感ずることができない。 (5)合成樹脂部は臭いが付き易く汚れやすいため、不
快である。 (6)合成樹脂部は大型の場合には割れやすい。
て使用し続ける必要があるため、これらの問題は歯科用
リテーナーの使用者にとっては深刻であるとして、特開
平8−168500号公報は、叙上問題解決の提案をし
ている。
1aに示すものは上顎歯用リテーナー、符号21bに示
すものは下顎歯用リテーナーである。上顎歯用リテーナ
ー21aは、上顎歯3a、3a…の外側面5a、5a…
に接触するワイヤ部23aの両端25a、25aを上顎
歯3a、3a…の内側に位置する略U状の金属製支持部
27aに連結し、該金属製支持部27aには上顎歯3
a、3a…の内側面7a、7a…に適合する凹凸29
a、29a…を備えた合成樹脂部31aを固定し、該ワ
イヤ部23aと該合成樹脂部31aの凹凸29a、29
a…との間の隙間部33aに上顎歯3a、3a…を挿嵌
するようにしたものである。一方、下顎歯用リテーナー
21bは、下顎歯3b、3b…の外側面5b、5b…に
接触するワイヤ部23bの両端25b、25bを下顎歯
3b、3b…の内側に位置する略U状の金属製支持部2
7bに連結し、該金属製支持部27bには下顎歯3b、
3b…の内面側7b、7b…に適合する凹凸29b、2
9b…を備えた合成樹脂部31bを固定し、該ワイヤ部
23bと該合成樹脂部31bの凹凸29b、29b…と
の間の隙間部33bに下顎歯3b、3b…を挿嵌するよ
うにしたものである。
ルトクローム合金により形成する。金属製支持部27
a、27bは例えばチタン合金、コバルトクローム合
金、PGA(白金合金)等により形成する。合成樹脂部
31a、31bは例えばポリカーボネート、アクリル樹
脂等の適度の柔軟性を備えた材料により形成する。
脂部31aには一端35′を金属支持部27aに固定し
た金属製第一補強部材35、35を埋設している。
合成樹脂部31bには一端37′を金属支持部27bに
固定した金属製第二補強部材37、37を貫通させ、該
金属製第二補強部材37、37の他端37′′を該合成
樹脂部31bより突出させている。
成樹脂部31aには一端39′を金属製支持部27aに
固定した金属製第三補強部材39、39を貫通させ、該
金属製第三補強部材39、39における合成樹脂部31
aから突出した他端39′′をワイヤ部23aに固定し
ている。
は、合成樹脂部と略U状の金属支持部の両者を極めて薄
くかつ狭幅のものとすることができる。したがって、こ
れを上顎歯または下顎歯に取り付けたときでも、口腔内
における上顎または下顎は該歯科用リテーナーにより覆
われることがない。ゆえに下記の効果を発揮する。 (1)違和感がなく、装着感が良い。 (2)発音障害が生じない。 (3)食事の際に物が食べ易く、飲食物の味覚が損なわ
れることはない。 (4)熱の伝導性が低い合成樹脂部は極めて薄くかつ狭
幅であるため、飲食物の温度を敏感に感ずることができ
る。 (5)臭いが付き易く、汚れやすい合成樹脂部は極めて
薄くかつ狭幅であるため、清潔である。 (6)支持部は金属製であるため、丈夫である。 (7)合成樹脂部は小型化されるため、割れが生ずるお
それはない。
強する。したがって、合成樹脂部は丈夫なものとなる。
上面に係止させることにより、歯科用リテーナーは歯に
対しより確実に固定される。
テーナーを歯に対しより確実に固定することができる。
としている。
ナーにあっては、以下列記の諸難点がみられる。 (1)「合成樹脂部と略U状の金属製支持部の両者を極
めて薄くかつ狭幅のものとすることができる。」として
いるが、その内容は高価なチタン合金、コバルトクロー
ム合金、PGA(白金合金)等の扁平鍛造体の一方の端
面に合成樹脂部の顎歯の内側面に適合する凹凸を備えた
反対面を接続させる態様に固定(支持)(図16、1
7、19)されてなるものである。
部を金属製支持部でバックアップしたものと解される)
のみをもっては合成樹脂部(金属製支持部についても同
様)についての補強効果はあまり期待し得るものではな
い(金属製支持部27aに固定した金属製第一補強部材
35を横断させて埋設して合成樹脂部は補強されたと述
べているが、か様な補強関係にはない)。
合成樹脂の減少度合も非合理的な補強のもとで大きなも
のではない。 (2)頻繁に着脱されるものを、口蓋部を覆う取付基盤
を省略して歯列に沿う円弧状のワイヤーループ体で代替
するとしたが、単なる板状の円弧状ループ枠では繰り返
し縦、横、上下に加わるねじれに対して永続的に耐える
ことは極めて困難であるという新たな問題が生じるが、
かかる脆弱性についての補完手当てがない。
で、その目的とするところは、規格品のローコストな資
材のみを用いて、かつ、合成樹脂部並びに金属製支持部
の双方が共に有効に補強し合えて合成樹脂の使用量を少
なくし得、さらには、叙上の板状の円弧状ループ枠に補
強の枠を加えて立体架構化して繰り返しのねじれに耐え
る強度と弾力性を備えた歯科用リテーナーを提供するこ
とにある。
に、本発明の上顎用歯科用リテーナーは、歯の外側面に
接触する唇側線のワイヤーと、歯の内側面に適合する凹
凸と両側クラスプ間架橋を備えたところの補強ワイヤー
が埋め込まれた外形辺縁から4〜5mmだけ残して大部
をくりぬいた形をとる口蓋辺縁レジン床とから成り、唇
側のCクラスプから延長された前記の補強ワイヤー、口
蓋後縁を横切る前記架橋ワイヤー、歯列歯顎部付近に沿
わせた前記の唇側線のワイヤーは互いにろう着され、か
つ、所定の前記辺縁レジン床の内部に埋め込みされ、該
歯列側のレジン辺縁は前歯部が歯顎部、臼歯部が歯冠豊
隆部までとしてレジン厚を最小限にしたものである。
は、歯の外側面に接触する唇側線のワイヤーと、歯の内
側面に適合する凹凸を備えたところの補強ワイヤーが埋
め込まれた外形辺縁から4〜5mmだけ残して大部をく
りぬいた形をとる口蓋辺縁レジン床とから成り、唇側の
Cクラスプから延長された前記の補強ワイヤー、歯列歯
顎部付近に沿わせた前記の唇側線のワイヤーは互いにろ
う着され、かつ、所定の前記辺縁レジン床の内部に埋め
込みされ、該歯列側のレジン辺縁は前歯部が歯顎部、臼
歯部が歯冠豊隆部までとしてレジン厚を最小限にしたも
のである。
いに補強し合う合理性を発揮するので樹脂の使用量は所
謂芯入りとなって大幅に低減する。また、ワイヤーはロ
ーコストな規格品で良いのでコスト上有利である。
ことにより舌の訓練が行える。
プ間架橋)の存在で立体架構体となるため装着のリテー
ナーの沈下やねじれ、側方拡大した症例の後戻りを防
ぎ、指示した適正な位置に装着ができ、繰り返しの着脱
による外力でも適度な復元力を持つ。修理・修正も容易
である。
生じるレジン床部分の圧痕により患者の使用状況が認識
できるという効果がある。
に基づいて説明する。
第一大臼歯をCクラスプ100で囲んだ基本的な形を示
す。
の口蓋の辺縁レジン床101は、囲成枠状であり、これ
に、該Cクラスプ100から歯の内側面に沿って延長さ
れた補強ワイヤー102が埋め込みされ、さらに、口蓋
後縁を横切る(Cクラスプ100、100間に架設ろう
着)架橋ワイヤー103が残りの辺に埋め込みされてい
る。
該Cクラスプ100にろう着される。
00で囲む場合もある。
第一大臼歯をCクラスプ105で囲んだ基本的な形を示
す。
の口蓋の辺縁レジン床106は、U状に連続し、これ
に、該Cクラスプ105から延長された補強ワイヤー1
07が埋め込みされている。
が該Cクラスプ105にろう着される。
05で囲む場合もある。
埋め込まれるのでどの部分でろう着しても構わない。ま
た、主線は0.9mm線、補助弾線は0.7mm線を使
用しているが、ロングスパンであれば必要に応じて1.
0mm線の主線を使用する場合もある。
縁レジン床101、補強ワイヤー102、104の前歯
部、臼歯部での相関を示したもので、合理的な相互補完
による合成樹脂使用量低減度合を示したものである。
顎用歯科用リテーナーには夫々多くのバリエーションが
あり、以下紹介する。先ず上顎用には、以下の通りがあ
る。
ラスプ109を用いた形である。
スプ110で囲んだ形である。萌出途中の歯牙の咬合誘
導が可能である。
ン111を付加した形である。個々の歯牙のオーバート
リートが可能であり、審美的にも有効である。
1の正中部分に切開部112、113を設け露出の補強
ワイヤー102、架橋103にオメガループ114、1
15を付加した形である。成長にあわせて側方への拡大
・縮小が可能なだけでなく、術後の拡大・縮小も可能で
ある。
強ワイヤー102とレジン床101を切断した形であ
る。成長にあわせて側方への拡大・縮小が可能なだけで
なく、術後の拡大・縮小も可能である。
ン床101の正中部分に切開部112を設け露出の補強
ワイヤー102にオメガループ114をスポットとして
付加した形である。スポットによる舌位の意識づけを強
化するための形である。
ワイヤー102にレジンを切削のうえ補助弾線116、
116をろう着した形である。個々の歯牙の咬合誘導が
可能である。
のバリエーションを紹介する。
17を用いた形である。
ラスプ110で囲んだ形である。
ジン118を付加した形である。個々の歯牙のオーバー
トリートが可能であり、審美的にも有効である。
レジン106を中央で分断し、レジン下部に拡大ワイヤ
ー119を沿わせた形である。成長にあわせて側方への
拡大・縮小が可能なだけでなく、術後の拡大・縮小も可
能である。
ジン使用量の低減、ローコストなワイヤーの採用可によ
り大幅なコストダウンが期し得る。また、口蓋後縁を横
切るワイヤーの存在で沈下阻止、強度アップ等の顕著な
効果が期し得る。
る。
る。
ョン説明図である。
ョン説明図である。
ョン説明図である。
ョン説明図である。
ョン説明図である。
ョン説明図である。
ョン説明図である。
ション説明図である。
ション説明図である。
ション説明図である。
ション説明図である。
明図である。
る。
Claims (8)
- 【請求項1】歯の外側面に接触する唇側線のワイヤー
と、歯の内側面に適合する凹凸と両側クラスプ間架橋を
備えたところの補強ワイヤーが埋め込まれた外形辺縁か
ら4〜5mmだけ残して大部をくりぬいた形をとる口蓋
辺縁レジン床とから成り、唇側のCクラスプから延長さ
れた前記の補強ワイヤー、口蓋後縁を横切る前記架橋ワ
イヤー、歯列歯顎部付近に沿わせた前記の唇側線のワイ
ヤーは互いにろう着され、かつ、所定の前記辺縁レジン
床の内部に埋め込みされ、該歯列側のレジン辺縁は前歯
部が歯顎部、臼歯部が歯冠豊隆部までとしてレジン厚を
最小限にしたことを特徴とする上顎用歯科用リテーナ
ー。 - 【請求項2】第一大臼歯をCクラスプで囲むとした請求
項1記載の上顎用歯科用リテーナー。 - 【請求項3】第一大臼歯をアダムスクラスプを用いた請
求項1記載の上顎用歯科用リテーナー。 - 【請求項4】第一大臼歯・最後臼歯を二股Cクラスプで
囲んだ請求項1記載の上顎用歯科用リテーナー。 - 【請求項5】前歯部唇側のワイヤーにレジンを付加した
請求項1記載の上顎用歯科用リテーナー。 - 【請求項6】前歯・口蓋を横切るレジン床の正中部分に
切開部を設けワイヤーにオメガループを付加した請求項
1記載の上顎用歯科用リテーナー。 - 【請求項7】口蓋側歯頚部付近に沿わせたワイヤーにレ
ジンを切削のうえ補助弾線を付加した請求項1記載の上
顎用歯科用リテーナー。 - 【請求項8】歯の外側面に接触する唇側線のワイヤー
と、歯の内側面に適合する凹凸を備えたところの補強ワ
イヤーが埋め込まれた外形辺縁から4〜5mmだけ残し
て大部をくりぬいた形をとる口蓋辺縁レジン床とから成
り、唇側のCクラスプから延長された前記の補強ワイヤ
ー、歯列歯顎部付近に沿わせた前記の唇側線のワイヤー
は互いにろう着され、かつ、所定の前記辺縁レジン床の
内部に埋め込みされ、該歯列側のレジン辺縁は前歯部が
歯顎部、臼歯部が歯冠豊隆部までとしてレジン厚を最小
限にした下顎用歯科用リテーナーにおいて、前歯部舌側
レジンを中央で分断し、レジン下部に拡大ワイヤーを沿
わせるとした下顎用歯科用リテーナー。
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