JP3245148U - 矯正装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】口腔内への装着が容易であって、反対咬合の改善を図ることができる矯正装置を提供する。【解決手段】反対咬合の改善を図る歯科用の矯正装置1であって、上顎の内面に当接する上顎当接部10と、上顎当接部の両側面に取り付けられ、上顎歯列のいずれかの臼歯に係合される係合部40と、上顎当接部と一体的に形成され、舌が所定の位置にあるように舌の裏側を支持する舌支持部80と、を備え、更に、上顎当接部を左上顎当接部11と右上顎当接部12に分割したときに、それらを拡縮可能に連結する拡縮連結部30と、上顎歯列の内側に位置する上部内側ワイヤー50と、上顎歯列の外側に位置する上部外側ワイヤー70と、を備える。【選択図】図1

Description

本考案は、反対咬合(受け口)の改善を図る歯科用の矯正装置に関する。
特許文献1は、口腔内に矯正装置を装着したときに上顎の内面に当接する上顎当接部と下顎臼歯の内面に当接する下顎当接部とを一体的に形成し、口腔内への装着が容易であって、顎発育不足の改善を上顎・下顎同時に図ることを目的とした矯正装置が開示されている。
実用新案登録第3212235号公報
しかしながら、特許文献1に開示された矯正装置では、反対咬合の改善を図ることができないとの問題があった。
そこで、本開示は、口腔内への装着が容易であって、反対咬合の改善を図ることができる矯正装置を提供することを目的とする。
本考案は、上記目的を達成するために以下によって把握される。
(1)本考案の矯正装置は、反対咬合の改善を図る歯科用の矯正装置であって、上顎の内面に当接する上顎当接部と、前記上顎当接部の両側面に取り付けられ、上顎歯列のいずれかの臼歯に係合される係合部と、前記上顎当接部と一体的に形成され、舌が所定の位置にあるように舌の裏側を支持する舌支持部と、を備える。
(2)上記(1)において、前記上顎当接部の左側方から下方に延在する左側壁部と、前記上顎当接部の右側方から下方に延在する右側壁部と、を備え、前記舌支持部は、前記左側壁部の下端部から右方向に向けて延在し、舌の裏側を支持する左舌支持部と、前記右側壁部の下端部から左方向に向けて延在し、舌の裏側を支持する右舌支持部と、を備える。
(3)上記(2)において、前記上顎当接部は、左上顎当接部と、右上顎当接部と、前記左上顎当接部と前記右上顎当接部を拡縮可能に連結する拡縮連結部と、を備え、前記左側壁部及び前記左舌支持部は、前記左上顎当接部と一体的に形成され、前記右側壁部及び前記右舌支持部は、前記右上顎当接部と一体的に形成される。
(4)上記(1)から(3)のいずれかにおいて、前記所定の位置は、前記舌支持部に支持された舌の先端部が下顎歯列を押さない位置である。
(5)上記(2)において、前記左舌支持部は、中央側の端である左中央側端部を備え、前記右舌支持部は、中央側の端である右中央側端部を備え、前記左中央側端部及び前記右中央側端部は、上面視において少なくとも奥側が曲線状に形成される。
(6)上記(5)において、前記左中央側端部と前記右中央側端部とは、少なくとも奥側の中央に隙間を形成する。
本開示によれば、口腔内への装着が容易であって、反対咬合の改善を図ることができる矯正装置を提供することができる。
本考案に係る矯正装置を示す斜視図である。 本考案に係る矯正装置を下方から見た平面図である。 本考案に係る矯正装置を前方から見た正面図である。 図2に対応して、矯正装置を口腔内に装着した状態を下方から見た平面図である。 図3に対応して、矯正装置を口腔内に装着した状態を前方から見た正面図である。 本考案に係る矯正装置の作用を説明する概略図である。 図4に対応して、矯正装置の変形例を下方から見た平面図である。 図5に対応して、矯正装置の変形例を前方から見た正面図である。
以下、添付図面を参照して、本考案を実施するための形態(以下、実施形態という)について詳細に説明する。なお、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号を付している。
以下の説明において、前後(前方、外側/後方、内側、奥など)、上下(上方/下方など)、左右(左方/右方など)の各方向は、矯正装置が口腔内に取り付けられた状態における方向であって、装着された状態で正面を見た場合における方向を示す。なお、本実施形態では、上下方向は鉛直方向に平行であり、前後方向、左右方向は水平方向であるとする。また、中央(中央方向、中央側など)は、左右方向における中央を示す。
(矯正装置1の全体構成)
図1は、本考案に係る矯正装置1を示す斜視図である。
図1を参照して、矯正装置1の全体構成について説明する。
(矯正装置1の全体構成)
矯正装置1は、反対咬合(受け口)の改善を図る歯科用の矯正装置であって、上顎の内面に当接する上顎当接部10と、上顎当接部10の両側面に取り付けられ、上顎歯列のいずれかの臼歯に係合される係合部40と、上顎当接部10と一体的に形成され、舌が所定の位置にあるように舌の裏側を支持する舌支持部80と、を備える。
図1に示すように、ここでは、矯正装置1は、上顎当接部10と、拡縮連結部30と、係合部40と、上部内側ワイヤー50と、上部外側ワイヤー70と、舌支持部80と、を備えた例を示している。ここで、内側とは舌100側を指し、外側とは唇側を指す(図6参照)。
上顎当接部10は、口腔内に矯正装置1を装着したときに、上顎の内面(上顎歯列UT(図4参照)に囲まれた口蓋)に当接する部分であり、上顎の内面の形状に沿うように、緩やかな山状に形成されている。
拡縮連結部30は、上顎当接部10を左上顎当接部11と右上顎当接部12に分割したときに、それらを拡縮可能に連結するものである。
係合部40は、上顎当接部10の両側面に取り付けられており、上顎歯列UTのいずれかの臼歯に係合される。
上部内側ワイヤー50は、上顎歯列UTの内側に位置するワイヤーであり、上顎歯列UTの前方成長を誘導する。
上部外側ワイヤー70は、上顎歯列UTの外側に位置するワイヤーであり、前方成長の誘導を阻害しようとする口唇圧を主に排除する機能を有している。また、上部外側ワイヤー70は、矯正後には歯列を保定する副次的な機能も有する。
拡縮連結部30、係合部40及び上部内側ワイヤー50は、上顎当接部10の中に埋め込まれている。
舌支持部80は、口腔内に矯正装置1を装着したときに、舌100が所定の位置にあるように舌100の裏側100aを支持する部分である(図6参照)。
上顎当接部10及び舌支持部80は、成形の容易性及び矯正装置1の利用者の成長に合わせる対応性などの観点から、樹脂製のものが好適に用いられる。樹脂製のものは、矯正治療に十分な強度をもち、かつ、歯よりも柔らかいという点で安全な材質であり、なにより、歯を傷害するリスクが低いことが矯正治療に適している。
上部内側ワイヤー50は、公知のものを使用できる。利用者に金属アレルギーがある場合には、金属アレルギーの原因となるニッケルやクロムを含まないベータチタン系(バイオデントのベータチタニウムワイヤー)のほか、ゴムメタル(Ti-Nb合金線)、あるいはgold or white coatedを用いることが好ましい。係合部40をワイヤーで形成する場合には、その素材は上部内側ワイヤー50と同様でもよい。
図2は、考案に係る矯正装置1を下方から見た平面図である。
図3は、本考案に係る矯正装置1を前方から見た正面図である。
以下、図2、図3を参照して、各要素について、より詳しく説明する。
(上顎当接部10)
上顎当接部10は、前述したように、口腔内に矯正装置1を装着したときに、上顎の内面(上顎歯列UT(図4参照)に囲まれた口蓋)に当接する部位である。ここでは、図1及び図2に示すように、左上顎当接部11及び右上顎当接部12に分割されている態様の上顎当接部10を示している。
図2に示すように、上顎当接部10は、左右に分割した左上顎当接部11及び右上顎当接部12を含んでいる。この左上顎当接部11及び右上顎当接部12は、拡縮連結部30によって拡縮可能に連結されている。すなわち、上顎当接部10は、左上顎当接部11と、右上顎当接部12と、左上顎当接部11と右上顎当接部12を拡縮可能に連結する拡縮連結部30と、を備えている。左上顎当接部11及び右上顎当接部12を拡縮可能に連結しておくことにより、矯正装置1の利用者の症状や成長に応じて、左上顎当接部11と右上顎当接部12の間隙Gを、外側に向けて拡大したり、内側に向けて縮小したりすることができる。
拡縮連結部30の具体的態様について説明する。拡縮連結部30は、左上顎当接部11と右上顎当接部12の間の間隙Gに介在させることにより、両者を拡縮可能に連結するものである。図2に示すように、拡縮連結部30は、左右両側に互いに逆ネジが切ってある螺軸31と、この螺軸31を挟んで両側に位置するガイド軸32、32と、左上顎当接部11と右上顎当接部12とにそれぞれ取り付けたホルダー33、33と、を備える。
螺軸31の中央部には貫通孔34が設けられている。この貫通孔34に回転操作具(図示せず)を挿入して螺軸31を回転させることにより、左上顎当接部11と右上顎当接部12の間の間隙Gを拡縮する。すなわち、回転操作具によって貫通孔34を一方向に回転させると、左上顎当接部11と右上顎当接部12が互いに離れる方向に移動して両者の間隙Gを拡大する。そして、拡大後は反対方向に回転させると、左上顎当接部11と右上顎当接部12は互いに近接する方向に移動して両者の間隙Gを縮小させることができる。
上顎当接部10において、左上顎当接部11及び右上顎当接部12の両側面には、左上顎当接部11及び右上顎当接部12を上顎歯列UTに係止するための係合部40が備える左係合ワイヤー41及び右係合ワイヤー42がそれぞれ設けられている。
図1に示すように、係合部40が備える左係合ワイヤー41及び右係合ワイヤー42は、側面視において略X字状に形成されている。そして、係合部40は、上顎歯列UTのいずれかの臼歯(奥歯)に係合される。左係合ワイヤー41を例に取ると、その基部41bが臼歯に嵌合され、先端部41aが当該臼歯と隣接する他の歯との境界に係合される。右係合ワイヤー42は、左係合ワイヤー41と同様である。係合部40の形状は図示されたものに限られない。しかし、本実施形態に係る矯正装置1が上顎当接部10と舌支持部80とを一体的に形成していることから、略X字状とすることにより、上顎歯列UTへの係合をより確実にすることができる。
左上顎当接部11及び右上顎当接部12の前面には、上顎歯列UTの前方成長を誘導する上部内側ワイヤー50が設けられている。上部内側ワイヤー50は、左上部内側ワイヤー51及び右上部内側ワイヤー52を備えている。各ワイヤーは、それぞれが左上顎当接部11又は右上顎当接部12の一方のみに固定されている。このようにすることで、左上顎当接部11と右上顎当接部12の間隙Gを拡縮した場合に対応できる。すなわち、左上部内側ワイヤー51と右上部内側ワイヤー52は、左上顎当接部11と右上顎当接部12の間隙Gの拡縮に伴って、互いにすれ違うことにより拡縮に対応できる。
(舌支持部80)
図2、図3に示すように、矯正装置1は、上顎当接部10の両側方、すなわち、左上顎当接部11の左側方から下方に延在する左側壁部83と、右上顎当接部12の右側方から下方に延在する右側壁部84と、を備える。そして、舌支持部80は、左側壁部83の下端部から右方向(中央方向)に向けて延在し、舌100の裏側100a(図6参照)を支持する左舌支持部81と、右側壁部84の下端部から左方向(中央方向)に向けて延在し、舌100の裏側100aを支持する右舌支持部82と、を備える。
左側壁部83及び右側壁部84は、上顎歯列UTと下顎歯列LTの噛み合わせを考慮し、上顎当接部10の下縁よりも下顎歯列LTに相当する厚み分だけ、内側に寄せた位置から延在している。また、図3に示すように、左側壁部83の下端部と左舌支持部81とは、正面視において曲線状に接続してもよい。同様に、右側壁部84の下端部と右舌支持部82とは、正面視において曲線状に接続してもよい。
舌支持部80は、上顎当接部10と一体的に形成されている。すなわち、左側壁部83及び左舌支持部81は、左上顎当接部11と一体的に形成されている。同様に、右側壁部84及び右舌支持部82は、右上顎当接部12と一体的に形成されている。
左舌支持部81は、右方向(中央側)の端である左中央側端部81aを備えている。この左中央側端部81aは、上面視において少なくとも奥側(後方)が曲線状に形成されている。同様に、右舌支持部82は、左方向(中央側)の端である右中央側端部82aを備えている。この右中央側端部82aは、上面視において少なくとも奥側(後方)が曲線状に形成されている。左舌支持部81及び右舌支持部82に支持された舌100の裏側100aは、左舌支持部81及び右舌支持部82の奥側に接触する。左中央側端部81a及び右中央側端部82aの奥側(後方)を曲線状に形成することで、左舌支持部81及び右舌支持部82に支持された舌100の裏側100aに痛みが生じるのを防止できる。図2に示すように、左中央側端部81a及び右中央側端部82aは、奥側だけでなく、前方側が曲線状に形成されていてもよい。また、図3に示すように、左中央側端部81a及び右中央側端部82aは、前方から見て丸く形成されていてもよい。このようにすることで、利用者の矯正装置1の装着感を良好にできる。
左中央側端部81aは、上面視において、奥側において暫時左側壁部83の下端部に近づいて左舌支持部81の幅が漸減していている。同様に、右中央側端部82aは、上面視において、奥側において暫時右側壁部84の下端部に近づいて右舌支持部82の幅が漸減している。このようにすることで、舌100の裏側100aの奥側は、左舌支持部81及び右舌支持部82と接触する領域が小さくなり、利用者の矯正装置1の装着感を良好にできる。一方で、舌100の裏側100aの前方側は、左舌支持部81及び右舌支持部82により確実に支持される状態を確保できる。
左中央側端部81aと右中央側端部82aは、少なくとも奥側の中央(左右方向の中央)において隙間Hを形成する。このようにすることで、舌100の裏側100aの奥側中央にある舌小帯が、左中央側端部81a及び右中央側端部82aと接触するのを防止でき、利用者の矯正装置1の装着感を良好にできる。図2、図3に示すように、左中央側端部81aと右中央側端部82aは、奥側(後方)から前方まで繋がるように隙間Hを形成するようにしてもよい。
左中央側端部81aと右中央側端部82aは、前後方向の同じ位置で略同じ高さにしてもよい。このようにすることで、左舌支持部81と右舌支持部82により舌100の裏側100aを、利用者に違和感を生じさせることなく、より自然に支持することができる。
(矯正装置1の使用方法)
図4は、図2に対応して、矯正装置1を口腔内に装着した状態を下方から見た平面図である。
図5は、図3に対応して、矯正装置1を口腔内に装着した状態を前方から見た正面図である。
図4及び図5を参照して、本実施形態に係る矯正装置1を口腔内に装着した状態について説明する。
図4及び図5は、利用者である小児において、乳歯から永久歯へ生え変わる段階で矯正装置1を装着した状態を示している。ここでは、上顎歯列UT及び下顎歯列LTとして各12本が存在している状態を示している。すなわち、上顎歯列UTについては、中切歯UT1、側切歯UT2、乳犬歯UT3、第一乳臼歯UT4、第二乳臼歯UT5及び第一大臼歯UT6を示している。下顎歯列LTについては、中切歯LT1、側切歯LT2、乳犬歯LT3、第一乳臼歯LT4、第二乳臼歯LT5及び第一大臼歯LT6を示している。
図4に示すように、利用者は、矯正装置1を口腔内に装入し、上顎当接部10の両側面に設けられた左係合ワイヤー41及び右係合ワイヤー42を上顎歯列UTのうち左右の第二乳臼歯UT5に係合させる。そして、上顎当接部10の左上顎当接部11及び右上顎当接部12は、上顎の内面に当接する。この状態で、上顎当接部10は、口腔内に安定的に固定される。
そして、左上顎当接部11及び右上顎当接部12から下方に(図4では上方に)左側壁部83及び右側壁部84が延在する。この左側壁部83及び右側壁部84のそれぞれの下端部から中央方向に延在した左舌支持部81及び右舌支持部82が設けられている。図5に示すように、利用者が口を閉じると、左舌支持部81及び右舌支持部82は、中切歯LT1の奥側に配置される。
以上の状態が、矯正装置1が口腔内に装着された状態である。このように、上顎当接部10(左上顎当接部11及び右上顎当接部12)、左係合ワイヤー41及び右係合ワイヤー42により、矯正装置1は口腔内に装着され、その位置で安定的に固定される。そして、上顎当接部10と一体的に形成された舌支持部80(左舌支持部81及び右舌支持部82)も、口腔内において安定的に固定される。
(本実施形態の作用)
図6は、本考案に係る矯正装置1の作用を説明する概略図である。
図6を参照して、矯正装置1の作用について説明する。
一般に、反対咬合は、舌の悪習癖が修正されずに継続することが原因の1つとなって生じるものである。ここでいう舌の悪習癖は、舌が下がって下顎歯列を押す状態のことである。そして、舌が下がって下顎歯列を押すことにより下顎が前方に出ることで、反対咬合になっていくものである。
したがって、反対咬合の予防や改善を図るためには、舌が下がって下顎歯列を押すという悪習癖を治すことが必要である。この舌の悪習癖がない場合には、舌全体が上方に上がり、下顎歯列を押さない状態が維持される。この状態が維持されることで、反対咬合の予防や改善を図ることができる。
そして、図6に示すように、舌100が口蓋110に接触している状態にあることがより好ましい。舌100がこの状態にある場合には、口呼吸をすることができなくなるため、反対咬合と併せて口呼吸の癖も改善することができる。口呼吸の癖があると、口の中が乾燥して唾液による抗菌作用が発揮されず、虫歯菌や歯周病菌が繁殖しやすくなり、虫歯、歯周病、口臭の原因となる。したがって、口呼吸の癖を改善することで、虫歯、歯周病、口臭の発生を抑制することができる。
図6は、矯正装置1を口腔内に装着したときの口腔内の状態を左側面から見た概略図である。矯正装置1を口腔内に装着すると、上顎当接部10が上顎の内面の口蓋110に当接した状態になる。この状態で、矯正装置1は口腔内において位置が安定的に固定される。そして、上顎当接部10、左側壁部83、右側壁部84及び舌支持部80(左舌支持部81及び右舌支持部82)により囲われる空間(図3参照)に舌100が挿入される。そして、舌100の裏側100aが、舌支持部80の上面に支持された状態になる。そうすると、舌100は、口蓋110に接触する状態になり、その状態が維持される。
このように、矯正装置1を口腔内に装着すると、舌100が所定の位置にあるように舌100の裏側100aを支持した状態になる。そして、この所定の位置は、舌支持部80に支持された舌100の先端部100bが下顎歯列LTを押さない位置である。そして、図6に示すように、この所定の位置は、舌100が口蓋110に接触する位置であってもよい。図6に示すように、舌100が口蓋110に接触する位置であっても、舌100を口蓋110に強く押し付ける状態にしないことで、舌100の前後方向の動作や上下方向の動作はある程度可能である。したがって、利用者の矯正装置1の装着感を良好にできる。
矯正装置1において、上顎の内面に当接して矯正装置1を口腔内に固定する上顎当接部10と舌100の裏側100aを支持する舌支持部80が一体的に形成されている。これにより、矯正装置1は、口腔内への装着が容易であって、口腔内において位置が安定的に固定される。これに伴い、舌支持部80の位置も安定的に固定される。したがって、矯正装置1が口腔内に装着されることで、舌支持部80に支持された舌100を所定の位置に安定的に維持することができる。
矯正装置1が口腔内において位置が安定的に固定されるため、利用者は、矯正装置1を口腔内に装着した状態で、会話が可能である。したがって、利用者は、生活の多くの時間を、矯正装置1を装着した状態で過ごすことができる。そして、利用者は、舌100を所定の位置に安定的に維持した状態で、長い時間を過ごすことができる。これにより、舌の悪習癖がより効果的に修正され、効果的に反対咬合を予防し、あるいは、改善することができる。
(変形例)
図7は、図4に対応して、矯正装置1の変形例を下方から見た平面図である。
図8は、図5に対応して、矯正装置1の変形例を前方から見た正面図である。
図7、図8を参照して、矯正装置1の変形例について説明する。
上記では矯正装置1の一態様を説明したが、矯正装置1は、そのほかにも様々な態様とすることができる。例えば、図7及び図8に、下方及び前方から見た矯正装置1の変形例を示す。この変形例では、下部外側ワイヤー60aが、パーレーワイヤーとして、左下部外側ワイヤー61a及び右下部外側ワイヤー62aを備えた例を示している。このパーレーワイヤーは、矯正装置1に着脱可能に取り付けてもよい。また、変形例では、保定部73に加えて、上部外側ワイヤー70の一環として左係合部71と右係合部72を設けた例を示している。これらは、上顎歯列UTの4つの前歯(左右の中切歯UT1、側切歯UT2)を移動させることを主目的としており、副目的として、矯正治療後の歯列を保定する。
パーレーワイヤーは、下顎をパーレーワイヤーより前に出さないように癖づける装置である。反対咬合は、下顎を前に出す癖が原因の1つになって生じるものである。この下顎を前に出す癖を治すのに、パーレーワイヤーは効果的である。
このように、図7、図8に示す矯正装置1の変形例では、パーレーワイヤーを備えた舌位置維持装置及び上顎前方拡大装置とすることで、下顎を前に出さないようにしながら上顎を前方へ拡大することを、より効果的に促進することができる。そして、舌支持部80により舌100の裏側100aを支持して舌100が所定の位置にあるようにすることの効果とパーレーワイヤーにより下顎を前に出さないように癖づけることの効果の相乗効果により、より効果的に反対咬合の改善を図ることができる。
以上、具体的な実施形態に基づいて本考案を説明してきたが、本考案は上記実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形や改良を実施しても良い。
このように、本考案は、具体的な実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形や改良を施したものも本考案の技術的範囲に含まれるものであり、そのことは、当業者にとって実用新案登録請求の範囲の記載から明らかである。
1…矯正装置
10…上顎当接部
11…左上顎当接部
12…右上顎当接部
30…拡縮連結部
31…螺軸
32…ガイド軸
33…ホルダー
34…貫通孔
40…係合部
41…左係合ワイヤー
42…右係合ワイヤー
50…上部内側ワイヤー
51…左上部内側ワイヤー
52…右上部内側ワイヤー
60a…下部外側ワイヤー(パーレーワイヤー)
61a…左下部外側ワイヤー(パーレーワイヤー)
62a…右下部外側ワイヤー(パーレーワイヤー)
70…上部外側ワイヤー
71…左係合部
72…右係合部
73…保定部
80…舌支持部
81…左舌支持部
81a…左中央側端部
82…右舌支持部
82a…右中央側端部
83…左側壁部
84…右側壁部
100…舌
100a…裏側
100b…先端部
110…口蓋
G…間隙
H…間隙

Claims (6)

  1. 反対咬合の改善を図る歯科用の矯正装置であって、
    上顎の内面に当接する上顎当接部と、
    前記上顎当接部の両側面に取り付けられ、上顎歯列のいずれかの臼歯に係合される係合部と、
    前記上顎当接部と一体的に形成され、舌が所定の位置にあるように舌の裏側を支持する舌支持部と、を備えることを特徴とする矯正装置。
  2. 前記上顎当接部の左側方から下方に延在する左側壁部と、
    前記上顎当接部の右側方から下方に延在する右側壁部と、を備え、
    前記舌支持部は、
    前記左側壁部の下端部から右方向に向けて延在し、舌の裏側を支持する左舌支持部と、
    前記右側壁部の下端部から左方向に向けて延在し、舌の裏側を支持する右舌支持部と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の矯正装置。
  3. 前記上顎当接部は、
    左上顎当接部と、
    右上顎当接部と、
    前記左上顎当接部と前記右上顎当接部を拡縮可能に連結する拡縮連結部と、を備え、
    前記左側壁部及び前記左舌支持部は、前記左上顎当接部と一体的に形成され、
    前記右側壁部及び前記右舌支持部は、前記右上顎当接部と一体的に形成されることを特徴とする請求項2に記載の矯正装置。
  4. 前記所定の位置は、前記舌支持部に支持された舌の先端部が下顎歯列を押さない位置であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の矯正装置。
  5. 前記左舌支持部は、中央側の端である左中央側端部を備え、
    前記右舌支持部は、中央側の端である右中央側端部を備え、
    前記左中央側端部及び前記右中央側端部は、上面視において少なくとも奥側が曲線状に形成されることを特徴とする請求項2に記載の矯正装置。
  6. 前記左中央側端部と前記右中央側端部とは、少なくとも奥側の中央に隙間を形成することを特徴とする請求項5に記載の矯正装置。
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