JP2005175091A - レジスト剥離装置及び方法、並びにフラットディスプレイパネルの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 基板から剥離したレジスト被膜カスが、搬送ローラや装置の底部へ付着滞留することを防止できるレジスト剥離装置及び方法、並びにフラットディスプレイパネルの製造方法を提供する。
【解決手段】 レジスト剥離装置1は、複数本の搬送ローラ5によってガラス基板3を水平搬送する搬送手段7と、搬送されるガラス基板3の上面に剥離液13を供給することによってガラス基板3上のレジスト被膜15を剥離する剥離液供給手段17とを備える。剥離液供給手段17は、ガラス基板3の両外側の斜め上方から剥離液13を吹き付ける第1シャワーノズル11aと、基板搬送方向に対して対向する斜め上方から剥離液13を吹き付ける第2シャワーノズルと、を備える。搬送手段7は、搬送ローラ5が所定幅Wに対応するガラス基板3の下面を支持しないように構成された間隙部Lを有する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、レジスト剥離装置及び方法、並びにフラットディスプレイパネルの製造方法に関する。
従来、プラズマディスプレイパネル、液晶表示装置又は有機EL表示装置などのフラットディスプレイパネル用基板の保護膜としてエッチング工程等で使用されたレジスト被膜(マスク部材)を基板から剥離・除去するレジスト剥離装置としては、例えば基板(被洗浄基板)1枚ずつに対してレジスト剥離処理を施す枚葉式のレジスト剥離装置のように、シャワー式のレジスト剥離装置がある(例えば、特許文献1参照)。
図1及び図2に示すように、このようなシャワー式のレジスト剥離装置100では、全体箱状の剥離室101が用いられている。
図1中左側における剥離室101の前壁101fの中央部には、表面に付着しているレジスト被膜102aを剥がす被洗浄基板としてのガラス基板102を搬入する入口開口部103が設けられ、図1中右側における後壁101rの中央部には、洗浄したガラス基板102を搬出する出口開口部104が設けられている。
剥離室101の内部には、回転軸線をガラス基板102の幅方向に向けて所定間隔で配置されることにより、その上に載置されたガラス基板102を水平に支承した状態で水平搬送する複数本の搬送ローラ105と、搬送ローラ105上のガラス基板102に向けて剥離液107を噴射する複数個のシャワーノズル106を備えている。
剥離室101の底部101cには、剥離液107や剥離されたレジスト被膜102aのカス102b等を外部に排出する排出口108が設けられている。
そこで、ガラス基板102を入口開口部103から剥離室101内の搬送ローラ105上に搬入し、ガラス基板102を搬送ローラ105に載置してシャワーノズル106から剥離液107をガラス基板102の上面に向けて噴射する。
これにより、ガラス基板102上のレジスト被膜102aは、剥離液107によって剥離され、レジスト被膜102aを剥離した剥離液107は、カス102bと共に底部101cの排出口108から排出される。
特開2001−7017号公報
ところが、前述したレジスト剥離装置100では、剥離液107がガラス基板102の表面(上面)に略垂直に噴射されるように、搬送されるガラス基板102の上方にシャワーノズル106が配置されていた。
その為、各シャワーノズル106から噴射された剥離液107は、図2にも示しているように、ガラス基板102の表面に衝突した後、表面上を不規則に多方向に流出し、剥離液107の流れによって押し流されたカス102bが、ガラス基板102の両外側に露出している搬送ローラ105の外周面に付着する。
そして、搬送ローラ105の外周面に付着したカス102bが、ガラス基板102の円滑な搬送を妨げたり、ガラス基板102の走行を蛇行させて、安定したレジスト剥離処理を困難にするという問題が一例として挙げられる。
また、ガラス基板102に衝突して、ガラス基板102上を不規則に多方向に流れた剥離液107は、ガラス基板102の外周縁から剥離室101の底部101cに流下し、底部101cの傾斜に沿って排出口108に向かって流れるが、底部101cの広域に分散して流下するため流れが弱く、底部101cに落ちたカス102bが速やかに排出口108に流れず、滞留によって大きなカス102bの塊に成長して、排出口108の詰まり等を招く可能性があるという問題も一例として挙げられる。
請求項1に記載の発明は、複数本の搬送ローラによって被洗浄基板を水平搬送する搬送手段と、前記搬送手段によって搬送される被洗浄基板の上面に剥離液を供給することによって前記被洗浄基板上のレジスト被膜を剥離する剥離液供給手段と、を備えるレジスト剥離装置であって、前記剥離液供給手段は、前記被洗浄基板の上面に供給した剥離液が、該被洗浄基板の幅方向の所定幅内に集まって基板搬送方向における基板後端縁から流下するように、前記剥離液を前記被洗浄基板の上面に供給すると共に、前記搬送手段は、前記搬送ローラが少なくとも前記所定幅に対応する前記被洗浄基板の下面を支持しないように構成された間隙部を有することを特徴とする。
又、請求項8に記載の発明は、複数本の搬送ローラによって水平搬送される被洗浄基板の上面に剥離液を供給することにより、前記被洗浄基板上のレジスト被膜を剥離するレジスト剥離方法であって、前記被洗浄基板の上面に供給した剥離液が該被洗浄基板の幅方向の所定幅内に集まって基板搬送方向における基板後端縁から流下するように、前記剥離液を前記被洗浄基板の上面に供給すると共に、前記搬送ローラが少なくとも前記所定幅に対応する前記被洗浄基板の下面を支持せずに前記被洗浄基板を水平搬送することを特徴とする。
又、請求項9に記載の発明は、請求項1に記載のレジスト剥離装置を用いて、前記被洗浄基板としてのフラットディスプレイパネル用基板上のレジスト被膜を剥離することを特徴とする。
本発明に係わるレジスト剥離装置及び方法、並びにフラットディスプレイパネルの製造方法の実施の形態について説明する。
本発明のレジスト剥離装置は、複数本の搬送ローラによって被洗浄基板を水平搬送する搬送手段と、前記搬送手段によって搬送される被洗浄基板の上面に剥離液を供給することによって前記被洗浄基板上のレジスト被膜を剥離する剥離液供給手段と、を備える。
前記剥離液供給手段は、前記被洗浄基板の上面に供給した剥離液が、該被洗浄基板の幅方向の所定幅内に集まって基板搬送方向における基板後端縁から流下するように、前記剥離液を前記被洗浄基板の上面に供給すると共に、前記搬送手段は、前記搬送ローラが少なくとも前記所定幅に対応する前記被洗浄基板の下面を支持しないように構成された間隙部を有する。
尚、前記間隙部の間隔は、被洗浄基板の搬送に影響を与えない間隔に適宜設定される。
又、本発明のレジスト剥離方法は、複数本の搬送ローラによって水平搬送される被洗浄基板の上面に剥離液を供給することにより、前記被洗浄基板上のレジスト被膜を剥離する。前記被洗浄基板の上面に供給した剥離液が該被洗浄基板の幅方向の所定幅内に集まって基板搬送方向における基板後端縁から流下するように、前記剥離液を前記被洗浄基板の上面に供給すると共に、前記搬送ローラが少なくとも前記所定幅に対応する前記被洗浄基板の下面を支持せずに前記被洗浄基板を水平搬送する。
即ち、搬送手段の搬送ローラによって水平搬送される被洗浄基板の上面に供給された剥離液は一定方向の流れとなるので、不規則に基板上を多方向に拡散することがなく、被洗浄基板の幅方向の所定幅内に集まって基板搬送方向における基板後端縁から流下する。
そして、各搬送ローラは、前記所定幅に対応する被洗浄基板の下面を支持せずに前記被洗浄基板を水平搬送するので、該被洗浄基板から流下する剥離液によって押し流されたレジスト被膜カスは間隙部を通って流下し、搬送ローラの外周面に付着することがない。
そこで、被洗浄基板から剥離したレジスト被膜カスが、搬送ローラに付着滞留するのを防止でき、レジスト被膜カスを取り除くメンテナンスの実施頻度を抑えても、被洗浄基板の蛇行や排出口の詰まり等が発生せず、安定したレジスト剥離処理をより長期に渡って連続実施することができる。
従って、メンテナンスコストの軽減による処理コストの低減や、装置稼働率の向上による生産性の向上を図ることができる。
又、前記被洗浄基板の上面に供給した剥離液が、該被洗浄基板の両外側から幅方向の例えば中間部における所定幅内に向かうように、前記被洗浄基板の両外側の斜め上方から前記剥離液を供給する第1ノズルと、前記第1ノズルによる供給によって前記被洗浄基板の幅方向の例えば中間部における所定幅内に集まった剥離液を基板搬送方向における基板端後端縁から流下させるように、基板搬送方向に対して対向する斜め上方から前記剥離液を供給する第2ノズルと、を備えた剥離液供給手段によって、供給した剥離液及び剥離したレジスト被膜カスを被洗浄基板の幅方向の例えば中間部における所定幅内に集めると共に、集めた剥離液及びレジスト被膜カスを基板搬送方向における基板後端縁から流下させる。
即ち、剥離液の供給方向を違えた2種のノズルを設けるという単純な構成でありながら、剥離液及び剥離したレジスト被膜カスが不規則に多方向に分散することを防止でき、剥離液及び剥離したレジスト被膜カスの効率的な排出・回収を実現することができる。
更に、前記各搬送ローラが、前記被洗浄基板の下面における両側縁部をそれぞれ支持すると共に、互いに対向する内端部相互間に前記所定幅に対応する間隙部を有する一対の片持ちローラにより構成されることによって、前記所定幅に対応する前記被洗浄基板の下面を支持しないように構成された間隙部を有する搬送手段を容易に構成することができる。
更に、前記所定幅が、前記被洗浄基板の幅方向における中央部に設定されていることによって、前記被洗浄基板の上面に剥離液を供給する剥離液供給手段及び前記被洗浄基板を搬送する搬送手段を被洗浄基板の幅方向における中心に対して略線対称に設ければよく、これらの配備が容易になると共に、被洗浄基板の搬送安定性の向上が容易になる。
更に、前記各搬送ローラが、搬送する前記被洗浄基板の幅方向の移動を規制するガイド部を備えることによって、搬送中の被洗浄基板の蛇行を防ぐことができる。
又、前記ガイド部が、前記第1ノズルによって剥離液が供給される前記被洗浄基板上の供給範囲よりも外側に設けられることにより、剥離液に押し流されたレジスト被膜カスが各搬送ローラの外側部分に付着するのを防止できる。
更に、前記搬送手段の下方を覆う装置底部には、前記所定幅に対応する部分の真下に、流下した剥離液を排水口に誘導する排水溝が設けられることによって、基板搬送方向における基板後端縁から流下した剥離液及び剥離したレジスト被膜カスが、その下方の装置底部に設けた排水溝によって、分散することなく排出口まで集中した一条の流れとなって円滑に誘導される。
従って、流れの分散によって装置底部にレジスト被膜カスが滞留・付着することがなく、滞留によってレジスト被膜カスが大きなカスの塊に成長して、排出口の詰まり等を招くことを防止できる。
また、本発明のフラットディスプレイパネルの製造方法は、請求項1に記載のレジスト剥離装置を用いて、前記被洗浄基板としてのフラットディスプレイパネル用基板上のレジスト被膜を剥離する。
即ち、洗浄時のフラットディスプレイパネル用基板から剥離したレジスト被膜カスが、搬送ローラに付着滞留するのを防止でき、レジスト被膜カスを取り除くメンテナンスの実施頻度を抑えても、フラットディスプレイパネル用基板の蛇行や排出口の詰まり等が発生せず、安定したレジスト剥離処理をより長期に渡って連続実施することができる。
従って、フラットディスプレイパネル製造時のメンテナンスコストの軽減による製造コストの低減や、装置稼働率の向上によるフラットディスプレイパネルの生産性の向上を図ることができる。
以下、添付図面に基づいて本発明の一実施例に係るレジスト剥離装置及び方法をフラットディスプレイパネルの製造方法を例に詳細に説明する。
図3乃至図5に示すように、本実施例のレジスト剥離装置1は、回転軸線をフラットディスプレイパネル用基板としてのガラス基板(被洗浄基板)3の幅方向に向けて所定間隔で配置された複数本の搬送ローラ5によってガラス基板3を図3の矢印(A)方向に水平搬送する搬送手段7と、該搬送手段7によって搬送されるガラス基板3の上面に剥離液13を供給することによって前記ガラス基板3上のレジスト被膜15を剥離する剥離液供給手段17と、これら搬送手段7及び剥離液供給手段17の周囲を囲って剥離室19を区画形成した全体箱状の装置枠体21とを備えている。
搬送手段7の基板搬送方向(矢印(A)方向)の上流側(図3中左側)に位置する装置枠体21の前壁21aには、搬送手段7にガラス基板3を搬入するための入口開口部21bが設けられており、基板搬送方向の下流側(図3中右側)に位置する装置枠体21の後壁21cには、剥離処理済みのガラス基板3を搬出するための出口開口部21dが設けられている。
また、搬送手段7の下方を覆う装置枠体21の底部(装置底部)21eには、搬送するガラス基板3の幅方向の中央部における所定幅Wに対応して溝幅を設定した排水溝21fが設けられている。この排水溝21fは、基板搬送方向に沿って延在しており、搬送ローラ5上のガラス基板3の後端縁(基板搬送方向における下流側の基板端縁)から流下する剥離液13を受けて、受けた剥離液13を排出口21gに誘導する。
本実施例の剥離液供給手段17は、ガラス基板3の上面に吹き付けた剥離液13がガラス基板3の幅方向の中央部における所定幅W内に集まって後端縁から底部21eに流下するように、第1供給管11における第1シャワーノズル(第1ノズル)11aの噴射方向と、第2供給管12における第2シャワーノズル(第2ノズル)12aの噴射方向と、を設定している。
また、搬送ローラ5は、ガラス基板3から流下する剥離液13がガラス基板3を支持するローラ外周面に付着しないように、前記所定幅Wに対応するガラス基板3の下面を支持せずにガラス基板3を水平搬送する構造としている。
以下、剥離液供給手段17及び搬送ローラ5について詳述する。
本実施例の剥離液供給手段17における各第1シャワーノズル11aは、図4及び図5に示したように、搬送ローラ5によって搬送されるガラス基板3の上面に吹き付けた剥離液13が、該ガラス基板3の幅方向の中央部における所定幅W内に集まるように、剥離液13をガラス基板3の両側の斜め上方から吹き付ける。
又、図3及び図5に示したように、本実施例の剥離液供給手段17における各第2シャワーノズル12aは、前記第1シャワーノズル11aによる吹き付けによってガラス基板3上の幅方向の中央部における所定幅W内に集まった剥離液13を後端縁から流下させるように、剥離液13を基板搬送方向(図中右方向)に対して対向する斜め上方から吹き付ける。
図5において、矢印(B)は、ガラス基板3の上面に吹き付けられた剥離液13及び剥離液13の吹き付けで剥離したレジスト被膜カスが、流れる方向を図示している。
即ち、吹き付けられた剥離液13及び剥離したレジスト被膜カスは、ガラス基板3の中央部における所定幅W内に集まって基板中央部を後端縁に向かって流れ、該後端縁の幅方向の中央部から底部21eに流下する。
図4に示すように、搬送手段7の下方を覆う底部21eの排水溝21fは、基板両側の第1シャワーノズル11aによって吹き付けた剥離液13が集まるガラス基板3の中央部における所定幅Wの直下に位置している。
そこで、第1シャワーノズル11a及び第2シャワーノズル12aによる剥離液13の吹き付けによってガラス基板3の後端縁の幅方向中央部から流下する剥離液13は、殆どが排水溝21fに流れ込み、排水溝21fの連通接続された排出口21gから排出される。
尚、第1及び第2シャワーノズル11a,12aからガラス基板3に吹き付けた剥離液13が、ガラス基板3の上面を適度な速度で流動するためには、剥離液13を噴射する各第1及び第2シャワーノズル11a,12aの噴射角度が、噴射方向とガラス基板3の上面との間の挟角が45°以下となるように設定することが望ましい。
本実施例の各搬送ローラ5は、図4及び図5に示すように、ガラス基板3の下面における両側縁部をそれぞれ支持すると共に、互いに対向する内端部相互間に前記所定幅Wに対応する間隙部Lを有する一対の片持ちローラ5a,5bにより構成されており、それぞれ図示略の駆動機構により所定速度で回転駆動される。
そこで、互いに対向する片持ちローラ5a,5bの内端部相互間の間隙部Lは、前記所定幅Wに対してL≧Wを満たすように設定されており、これにより各搬送ローラ5が前記所定幅Wに対応するガラス基板3の下面を支持せずにガラス基板3を水平搬送する構造を達成している。
尚、間隙部Lの間隔は、レジスト被膜カスを効率良く流下させる為には広い方がよいが、ガラス基板3に撓みが生じて搬送に影響を与えない程度の間隔に適宜設定する必要がある。例えば、被洗浄基板の材質等にもよるが、厚さ:1.8mm、幅:1150mmのガラス基板では60cm程度が望ましい。
そこで、間隙部Lの間隔は、被洗浄基板の材質、厚さ及び幅等に応じて、適正値に設定される。
又、前記各搬送ローラ5は、搬送するガラス基板3の幅方向の移動を規制するフランジ状のガイド部27を備えている。本実施例の場合、ガイド部27は、各片持ちローラ5a,5bのローラ外周面に一体に突設された円板状のフランジである。
更に、前記ガイド部27は、図4に示すように、搬送されるガラス基板3の両側の斜め上方に設けた各第1シャワーノズル11aにより噴射供給される剥離液13のガラス基板3上の供給範囲Sよりも、外側に設けられている。
即ち、上述した本実施例のレジスト剥離装置1によれば、搬送手段7の各搬送ローラ5によって水平搬送されるガラス基板3の上面に供給された剥離液13は、一定方向の流れとなるので不規則に基板上を多方向に拡散することがなく、ガラス基板3の幅方向の中央部における所定幅W内に集まってガラス基板3の後端縁から流下する。
そして、各搬送ローラ5は、前記所定幅Wに対応するガラス基板3の下面を支持せずにガラス基板3を水平搬送し、剥離液13によって押し流されたレジスト被膜カスは片持ちローラ5a,5bの内端部相互間の間隙部L(搬送ローラが存在しない部分)を通って流下するので、搬送ローラ5の外周面に付着することがない。
そこで、ガラス基板3から剥離したレジスト被膜カスが、搬送ローラ5に付着滞留するのを防止でき、レジスト被膜カスを取り除くメンテナンスの実施頻度を抑えても、ガラス基板3の蛇行や排出口21gの詰まり等が発生せず、安定したレジスト剥離処理をより長期に渡って連続実施することができる。
従って、メンテナンスコストの軽減による処理コストの低減や、装置稼働率の向上による生産性の向上を図ることができる。
又、上記実施例の剥離液供給手段17は、ガラス基板3の両外側の斜め上方から剥離液13を吹き付ける第1シャワーノズル11aと、基板搬送方向に対して対向する斜め上方から剥離液13を吹き付ける第2シャワーノズル12aと、を設けるという単純な構成でありながら、剥離液13及び剥離したレジスト被膜カスの効率的な排出・回収を実現することができる。
更に、前記各搬送ローラ5が、ガラス基板3の下面における両側縁部をそれぞれ支持すると共に、互いに対向する内端部相互間に前記所定幅Wに対応する間隙部Lを有する一対の片持ちローラ5a,5bにより構成されることによって、前記所定幅Wに対応するガラス基板3の下面を支持しないように構成された間隙部を有する搬送手段7を容易に構成することができる。
更に、前記所定幅Wが、ガラス基板3の幅方向における中央部に設定されることによって、ガラス基板3の上面に剥離液13を供給する剥離液供給手段17及びガラス基板3を搬送する搬送手段7をガラス基板3の幅方向における中心に対して略線対称に設ければよく、これらの配備が容易になると共に、ガラス基板3の搬送安定性の向上が容易になる。
更に、前記各搬送ローラ5が、搬送するガラス基板3の幅方向の移動を規制するガイド部27を備えることによって、搬送中のガラス基板3の蛇行を防ぐことができる。
又、前記ガイド部27は、前記第1シャワーノズル11aにより噴射供給される剥離液13のガラス基板3上の供給範囲Sよりも、外側に設けられることによって、剥離液13に押し流されたレジスト被膜カスが各搬送ローラ5の外側部分に付着するのを防止できる。
更に、搬送手段7の下方を覆う底部21eには、前記所定幅Wに対応する部分の真下に、流下した剥離液13を排水口21gに誘導する排水溝21fが設けられることによって、搬送中のガラス基板3の後端縁から流下した剥離液13及び剥離したレジスト被膜カスが、その下方の底部21eに設けた排水溝21fによって、分散することなく排出口21fまで集中した一条の流れとなって円滑に誘導される。
従って、流れの分散によって底部21eにレジスト被膜カスが滞留・付着することがなく、滞留によってレジスト被膜カスが大きなカスの塊に成長して、排出口21gの詰まり等を招くことを防止できる。
即ち、フラットディスプレイパネル用基板としてのガラス基板3から剥離したレジスト被膜カスが、搬送ローラ5に付着滞留するのを防止でき、レジスト被膜カスを取り除くメンテナンスの実施頻度を抑えても、ガラス基板3の蛇行や排出口の詰まり等が発生せず、安定したレジスト剥離処理をより長期に渡って連続実施することができるので、フラットディスプレイパネル製造時のメンテナンスコストの軽減による製造コストの低減や、装置稼働率の向上によるフラットディスプレイパネルの生産性の向上を図ることができる。
なお、本発明に係るレジスト剥離装置及び方法、並びにフラットディスプレイパネルの製造方法において、ガラス基板3の上面に吹き付けた剥離液13をガラス基板3上の幅方向の所定幅W内に集める場合の範囲は、上記実施例で示した中央部に限定するものではない。
例えば、ガラス基板3の幅方向中心から適宜距離だけ一方の側に偏心した位置或いは一側縁部に、剥離液13を所定幅W内に集中させる範囲を設定することも可能であり、ガラス基板3の搬送方向に沿った両側縁の間である幅方向の一部分であれば何処でも良い。
また、本発明のレジスト剥離装置における搬送ローラ、搬送手段、剥離液供給手段及び間隙部などの構成は、上記実施例の構成に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の形態を採りうることは勿論である。
更に、本発明のレジスト剥離装置で処理する被洗浄基板は、例えばプラズマディスプレイパネル、液晶表示装置又は有機EL表示装置などに使用されるフラットディスプレイパネル用基板に限るものではなく、平板状の基板表面に形成したレジスト被膜を後で剥離処理する各種の被洗浄基板を処理対象とすることができる。
従来のレジスト剥離装置の縦断面図である。 図1のII−II線に沿う断面図である。 本発明の一実施例に係るレジスト剥離装置の縦断面図である。 図3のIV−IV線に沿う断面矢視図である。 図3のV−V線に沿う断面矢視図である。
符号の説明
1 レジスト剥離装置
3 ガラス基板(被洗浄基板)
5 搬送ローラ
5a 片持ちローラ
5b 片持ちローラ
7 搬送手段
11a 第1シャワーノズル(第1ノズル)
12a 第2シャワーノズル(第2ノズル)
13 剥離液
15 レジスト被膜
17 剥離液供給手段
21e 底部
21f 排水溝
21g 排出口
27 ガイド部
L 間隙部
W 所定幅
S 供給範囲

Claims (9)

  1. 複数本の搬送ローラによって被洗浄基板を水平搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段によって搬送される被洗浄基板の上面に剥離液を供給することによって前記被洗浄基板上のレジスト被膜を剥離する剥離液供給手段と、を備えるレジスト剥離装置であって、
    前記剥離液供給手段は、前記被洗浄基板の上面に供給した剥離液が、該被洗浄基板の幅方向の所定幅内に集まって基板搬送方向における基板後端縁から流下するように、前記剥離液を前記被洗浄基板の上面に供給すると共に、
    前記搬送手段は、前記搬送ローラが少なくとも前記所定幅に対応する前記被洗浄基板の下面を支持しないように構成された間隙部を有することを特徴とするレジスト剥離装置。
  2. 前記剥離液供給手段は、前記被洗浄基板の上面に供給した剥離液が、該被洗浄基板の両外側から幅方向の中間部における所定幅内に向かうように、前記被洗浄基板の両外側の斜め上方から前記剥離液を供給する第1ノズルと、
    前記第1ノズルによる供給によって前記被洗浄基板の幅方向の中間部における所定幅内に集まった剥離液を基板搬送方向における基板後端縁から流下させるように、基板搬送方向に対して対向する斜め上方から前記剥離液を供給する第2ノズルと、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載のレジスト剥離装置。
  3. 前記各搬送ローラが、前記被洗浄基板の下面における両側縁部をそれぞれ支持すると共に、互いに対向する内端部相互間に前記所定幅に対応する間隙部を有する一対の片持ちローラにより構成されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のレジスト剥離装置。
  4. 前記所定幅が、前記被洗浄基板の幅方向における中央部に設定されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のレジスト剥離装置。
    剥離装置。
  5. 前記各搬送ローラが、搬送する前記被洗浄基板の幅方向の移動を規制するガイド部を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のレジスト剥離装置。
    剥離装置。
  6. 前記ガイド部が、前記第1ノズルによって剥離液が供給される前記被洗浄基板上の供給範囲よりも外側に設けられることを特徴とする請求項5に記載のレジスト剥離装置。
  7. 前記搬送手段の下方を覆う装置底部には、前記所定幅に対応する部分の真下に、流下した剥離液を排水口に誘導する排水溝が設けられることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載のレジスト剥離装置。
  8. 複数本の搬送ローラによって水平搬送される被洗浄基板の上面に剥離液を供給することにより、前記被洗浄基板上のレジスト被膜を剥離するレジスト剥離方法であって、
    前記被洗浄基板の上面に供給した剥離液が該被洗浄基板の幅方向の所定幅内に集まって基板搬送方向における基板後端縁から流下するように、前記剥離液を前記被洗浄基板の上面に供給すると共に、
    前記搬送ローラが少なくとも前記所定幅に対応する前記被洗浄基板の下面を支持せずに前記被洗浄基板を水平搬送することを特徴とするレジスト剥離方法。
  9. 請求項1に記載のレジスト剥離装置を用いて、前記被洗浄基板としてのフラットディスプレイパネル用基板上のレジスト被膜を剥離することを特徴とするフラットディスプレイパネルの製造方法。
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CN107988587A (zh) * 2017-11-14 2018-05-04 沈阳拓荆科技有限公司 一种气体分流合流装置

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