JP2005172938A - 防振ズームレンズ - Google Patents
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Abstract
【課題】 手ブレ等の振動による画像のブレを、収差の変動を小さく抑えて補正する。
【解決手段】 ズームレンズ10は、物体側より順に、それぞれ正、負、負、正の屈折力を有する第1群G11〜第4群G14から構成されている。第4群G14は、最も長い空気間隔を介して、それぞれ正の屈折力を有する物体側レンズ群G14aと、像面側レンズ群G14bとから構成される。像面側レンズ群G14bは、1枚の正レンズ22からなる。第4群G14は、バックフォーカス調整のために正レンズ22が光軸方向に移動できるように設けられ、このとき収差の変動が大きくならないように、負レンズ21bと正レンズ22の間で中心光束がほぼ平行になるように構成される。また、手ブレが検知された際には、像面側レンズ群G14b、すなわち正レンズ22のみを光軸A1に対して垂直な方向に移動させることで画像のブレを補正する。
【選択図】 図1
【解決手段】 ズームレンズ10は、物体側より順に、それぞれ正、負、負、正の屈折力を有する第1群G11〜第4群G14から構成されている。第4群G14は、最も長い空気間隔を介して、それぞれ正の屈折力を有する物体側レンズ群G14aと、像面側レンズ群G14bとから構成される。像面側レンズ群G14bは、1枚の正レンズ22からなる。第4群G14は、バックフォーカス調整のために正レンズ22が光軸方向に移動できるように設けられ、このとき収差の変動が大きくならないように、負レンズ21bと正レンズ22の間で中心光束がほぼ平行になるように構成される。また、手ブレが検知された際には、像面側レンズ群G14b、すなわち正レンズ22のみを光軸A1に対して垂直な方向に移動させることで画像のブレを補正する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、撮影時における手ブレ等の振動に起因する像面上での画像のブレを補正するのに好適な防振ズームレンズに関する。
物体側から順に、正、負、負、正のパワー構成を有する4群ズームレンズが従来より知られている。この4群ズームレンズでは、その一部のレンズを光軸に対して垂直方向に移動させることにより、撮影時における手ブレ等の振動によって生じる画像のブレを光学的に補正するものが知られている(特許文献1ないし3参照)。これらの文献に記載された4群ズームレンズは、最も口径が大きく、重量の大きいレンズを有する第1群を移動させており、精密な駆動制御が困難であるという欠点があった。
そこで、上記欠点を考慮したものとして、比較的小さい口径のレンズを有する第4群の一部又は全部を光軸と垂直な方向にシフトさせることにより、画像のブレを補正する4群ズームレンズが提案されている(特許文献4ないし6参照)。例えば、特許文献4記載の4群ズームレンズは、第4群を、その内部の最も長い空気間隔を介して物体側のレンズ群と像面側のレンズ群とに分け、手ブレ発生時には物体側のレンズ群のみをシフトさせるようにしている。
しかしながら、上記特許文献4ないし6に記載された各ズームレンズでは、第4群中でシフトするレンズ群に入射する光線の光軸に対する傾きの角度(傾角)が大きいため、レンズ群を小さく駆動させるだけでブレ幅の大きい補正が可能になる反面、レンズ群の偏心によって生じる収差の変動が性能を大きく劣化させるという問題がある。
本発明は、上記問題点を考慮してなされたもので、収差の変動が小さく、設計性能が維持できる防振ズームレンズを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の防振ズームレンズは、第4群中で最も長い空気間隔を介して物体側と像面側にそれぞれ配置された、正の屈折力を有する物体側レンズ群と、正の屈折力を有する像面側レンズ群を有する4群ズームレンズに対し、前記像面側レンズ群を光軸に垂直な方向に移動させることにより像位置を移動させ、手ブレ等の振動による画像のブレを補正することを特徴とするものである。
本発明の防振ズームレンズでは、第4群の内部の最も長い空気間隔により、像面側レンズ群に入射する光線の光軸に対する平行性が保たれているので、像面側レンズ群を光軸と垂直な方向に移動させたときに、そのシフト移動に伴う収差の変動を小さく抑えた像ブレ補正が可能となる。特に、テレビカメラ等に用いられるズームレンズでは、レンズの取付け時に、その焦点面と撮像素子の撮像面とを一致させるバックフォーカス調整が行われるものがある。バックフォーカス調節は、像面側に配置される単数又は複数の調整用レンズ(群)を光軸方向へ移動することで行われる。このようなズームレンズは、調整に伴う収差の変動を小さく抑えるために、調整用レンズに入射する光線の傾角が小さくなるように構成されている。従って、このようなズームレンズに本発明を適用し、バックフォーカス調節後に光軸方向に固定される調整用レンズを、さらに光軸と垂直な方向へ移動可能に構成することにより、収差の変動が小さい防振ズームレンズとして得ることができる。
また、本発明は、ズームレンズ全系のバックフォーカス(Bf)と、第4群の像面側レンズ群のバックフォーカス(Bf4b)との比を規定する条件式を満たすことにより、近軸領域で像面側レンズ群に入射する光線のアフォーカル性、すなわち、像面側レンズ群に入射する光線の光軸に対する平行さが確保され、像面側レンズ群を光軸方向及び光軸と垂直な横方向に移動した時でも、像面側レンズ群を移動させていない状態の性能、すなわち設計時における性能と同等な性能が維持できる。
また、本発明が適用されるズームレンズは、絞り開放時の中心光束が第4群の像面側レンズ群に入射する高さ(Ha)と、出射する高さ(Hb)との差を規定する条件式
|Ha−Hb|<0.02×(Bf/Fn)
を満たすことにより、マージナル光線の平行性が保たれ、第4群の像面側レンズ群を移動させた際、球面収差の変動が小さく抑えられる。条件式を外れると、球面収差の変動により性能が劣化する。
|Ha−Hb|<0.02×(Bf/Fn)
を満たすことにより、マージナル光線の平行性が保たれ、第4群の像面側レンズ群を移動させた際、球面収差の変動が小さく抑えられる。条件式を外れると、球面収差の変動により性能が劣化する。
また、第4群の像面側レンズ群を正屈折力の単レンズから構成することにより、像ブレ補正のための駆動制御が容易になる。このとき、第4群中の物体側レンズ群は、物体側から順に、像面側に曲率半径の小さい凸面を向けた第1の正レンズと、両凸形状をした第2の正レンズと、正レンズと負レンズからなる第1の接合レンズと、物体側に曲率半径の小さい凸面を向けた第3の正レンズと、正レンズと負レンズからなる第2の接合レンズで構成されていることが好ましい。さらには、第1群が、物体側から順に、負レンズと正レンズの接合レンズ、物体側に凸面を向けたメニスカスの正レンズで構成され、第2群が、第1の負レンズ、第2の負レンズ、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズ、第3群が両凹の負レンズと正レンズの接合レンズで構成されていることにより、本発明の効果がよりよく発揮される。
図1において、ズームレンズ10は、第1群G11〜第4群G14からなる。第1群G11は、フォーカシングに伴って光軸方向に移動されるフォーカスレンズである。第2群G12は、変倍を行う際に光軸方向に移動されるバリエータである。第3群G13は、第2群G12の変倍動作に伴う結像面の変動を補正するために光軸方向に移動されるコンペンセータである。第4群G14はリレーレンズである。第3群G13と第4群G14の間には絞りが設けられる。
第1群G11〜第4群G14は、それぞれ正、負、負、正の屈折力を有する。第1群G11は、メニスカスの負レンズ11a及び両凸の正レンズ11bの接合レンズ11と、物体側に凸面を向けたメニスカスの正レンズ12とからなる。第2群G12は、像面側に凹面を向けたメニスカスの負レンズ13と、両面の曲率半径が等しい両凹の負レンズ14と、物体側に凸面を向けたメニスカスの正レンズ15とからなる。第3群G13は、両凹の負レンズ16a及び両凸の正レンズ16bの接合レンズ16からなる。
第4群G14は、像面側に曲率半径の小さい凸面を向けた両凸の正レンズ17と、両面の曲率半径が等しい両凸の正レンズ18と、両凸の正レンズ19a及び両凹の負レンズ19bの接合レンズ19と、物体側に曲率半径の小さい凸面を向けた両凸の正レンズ20と、両凸の正レンズ21aと両凹の負レンズ21bの接合レンズ21と、両凸の正レンズ22とからなる。平行平面板23は、撮像素子のカバーガラスとして設けられる。以下の表に、ズームレンズ10のレンズデータを示す。
図2において、接合レンズ21と正レンズ22との間の空気間隔D1は、第4群G14内で最も長く、第4群G14は、この空気間隔D1を介して像面側レンズ群G14aと、物体側レンズ群G14bとに分けられる。物体側レンズ群G14aは固定され、像面側レンズ群G14b、すなわち正レンズ22は光軸A1と平行な光軸方向、及び光軸A1に垂直な方向とに移動可能に設けられる。正レンズ22は、例えばテレビカメラ等にズームレンズ10を取り付ける際、その像面側曲面から撮像素子の撮像面までの距離と、ズームレンズ10のバックフォーカスとを一致させるバックフォーカス調整を行うために光軸方向に動かされる。
正レンズ22は、シフト機構30に連結されている。シフト機構30は、例えばモータを備え、このモータの駆動により正レンズ22を光軸A1と垂直な方向に移動させる。シフト機構30は、手ブレ検知機構31から入力される駆動信号により作動する。手ブレ検知機構31は、例えば加速度センサを備え、ズームレンズ10に与えられた振動を検出し、この振動により像面上で発生する画像のブレを打ち消す方向に正レンズ22を移動させるための駆動信号をシフト機構30に入力する。
ズームレンズ10のバックフォーカスをBf(mm)、第4群G14の像面側レンズ群G14a(すなわち正レンズ22)のバックフォーカスをBf4b(mm)とすると、これらの値は、それぞれ
Bf=35.423
Bf4b=46.507
となり、2つの値の比[Bf4b/Bf]は、
Bf4b/Bf=1.313
となり、本発明に好適なズームレンズの条件
1.0<Bf4b/Bf<1.5
を満たす。また、接合レンズ21と正レンズ22との間の空気間隔D1は、バックフォーカス調整を行わない状態で10.241mmである。図示しているように、絞り開放時において、ズームレンズ10に入射する中心光束(光軸A1上の無限遠にある物点から出た光線束を指す)が接合レンズ21を出射するときの光軸からの高さをHa(mm)とし、この中心光束が接合レンズ21から正レンズ22に入射するときの光軸からの高さをHb(mm)とすると、これらの値はそれぞれ
Ha=12.102
Hb=11.794
となり、これらの値の差の絶対値[|Ha−Hb|]は、
|Ha−Hb|=0.308
であり、[Bf/Fn]の値は、上記表2より
Bf/Fn=21.47
となる。従って、
0.02×Bf/Fn=0.429となり、
|Ha−Hb|<0.02×(Bf/Fn)
の条件を満たす。
Bf=35.423
Bf4b=46.507
となり、2つの値の比[Bf4b/Bf]は、
Bf4b/Bf=1.313
となり、本発明に好適なズームレンズの条件
1.0<Bf4b/Bf<1.5
を満たす。また、接合レンズ21と正レンズ22との間の空気間隔D1は、バックフォーカス調整を行わない状態で10.241mmである。図示しているように、絞り開放時において、ズームレンズ10に入射する中心光束(光軸A1上の無限遠にある物点から出た光線束を指す)が接合レンズ21を出射するときの光軸からの高さをHa(mm)とし、この中心光束が接合レンズ21から正レンズ22に入射するときの光軸からの高さをHb(mm)とすると、これらの値はそれぞれ
Ha=12.102
Hb=11.794
となり、これらの値の差の絶対値[|Ha−Hb|]は、
|Ha−Hb|=0.308
であり、[Bf/Fn]の値は、上記表2より
Bf/Fn=21.47
となる。従って、
0.02×Bf/Fn=0.429となり、
|Ha−Hb|<0.02×(Bf/Fn)
の条件を満たす。
ズームレンズ10により形成される像を光軸と垂直な方向(横方向)に例えば0.1mm移動させることを想定し、第4群G14内の特定のレンズを単独で横方向に移動させるときに必要となるレンズの移動量は、
正レンズ17を移動させる場合:0.108mm
正レンズ18を移動させる場合:0.208mm
接合レンズ19を移動させる場合:−0.244mm
正レンズ20を移動させる場合:0.083mm
接合レンズ21を移動させる場合:−0.112mm
正レンズ22を移動させる場合:0.130mm
となる。物体側レンズ群G14a内のレンズを移動させる場合、像の移動量に対してレンズの移動量が最も小さいのは正レンズ20である。
正レンズ17を移動させる場合:0.108mm
正レンズ18を移動させる場合:0.208mm
接合レンズ19を移動させる場合:−0.244mm
正レンズ20を移動させる場合:0.083mm
接合レンズ21を移動させる場合:−0.112mm
正レンズ22を移動させる場合:0.130mm
となる。物体側レンズ群G14a内のレンズを移動させる場合、像の移動量に対してレンズの移動量が最も小さいのは正レンズ20である。
図3はレンズの移動前(偏心したレンズがない場合)と、レンズの移動後(偏心したレンズがある場合)とにおける性能変化を示すために、広角端における6割像高での上下のコマ収差を示したものである。図3(a)は、レンズ移動前の収差図、図3(b)は本発明の実施例として正レンズ22を移動させた場合の収差図、図3(c)は比較例として正レンズ20を移動させた場合の収差図である。物体側レンズ群G14a内にある正レンズ20を移動した場合に比べ、像面側レンズ群G14bである正レンズ22を移動した場合の収差の変化は小さいことがわかる。
本発明に好適なズームレンズの第2の形態について説明する。ズームレンズ40は、物体側から順に正、負、負、正の屈折力を有する第1群G51〜第4群G54からなる。第1群G51はフォーカスレンズ、第2群G52はバリエータ、第3群G53はコンペンセータ、第4群G54はリレーレンズである。第3群G53と第4群G54の間に絞りが設けられる。
第1群G51は、両凹の負レンズ51と両凸の正レンズ52〜55、物体側に凸面を向けたメニスカスの正レンズ56からなる。このうち、正レンズ54〜56がフォーカシングの際に光軸方向に移動する。第2群G52は、像面側に凹面を向けたメニスカスの負レンズ57及び58、像面側に凸面を向けたメニスカスの正レンズ59aと両凹の負レンズ59bの接合レンズ59、メニスカスの正レンズ60とからなる。第3群G53は、両凹の負レンズ61aと両凸の正レンズ61bの接合レンズ61からなる。
第4群G54は、像面側に曲率半径の小さい凸面を向けたメニスカスの正レンズ62と、両凸の正レンズ63aとメニスカスの負レンズ63bの接合レンズ63、物体側に曲率半径の小さい凸面を向けた両凸の正レンズ64と、両凸の正レンズ65aと両凹の負レンズ65bの接合レンズ65と、両凸の正レンズ66aとメニスカスの負レンズ66bの接合レンズ66と、両凸の正レンズ67とからなる。正レンズ67の像面側には三色分解プリズム68が配置される。以下にズームレンズ50のレンズデータを示す。
図4において、接合レンズ63と正レンズ64との間の空気間隔D1は、第4群G54内で最も長く、第4群G54は、この空気間隔D1を介して物体側レンズ群G54aと、像面側レンズ群G54bとに分けられる。物体側レンズ群G54aは固定される。像面側レンズG54bは、バックフォーカス調整のために光軸A1と平行な光軸方向に動かされるとともに、シフト機構(図示なし)に連結されて手ブレ等の振動発生時に光軸A1に垂直な方向とに動かされる。
ズームレンズ50のバックフォーカスをBf(mm)、第4群G54の像面側レンズ群G54bのバックフォーカスをBf4b(mm)とすると、これらの値は、それぞれ
Bf=39.585
Bf4b=40.554
となり、2つの値の比[Bf4b/Bf]は、
Bf4b/Bf=1.024
となり、本発明による像ブレ補正に好適なズームレンズの条件
1.0<Bf4b/Bf<1.5
を満たす。また、接合レンズ63の負レンズ63bと正レンズ64との間の空気間隔D1は、上記表3よりバックフォーカス調整を行わない初期状態で33.430mmである。絞り開放時に、ズームレンズ50に入射する中心光束が負レンズ63bを出射するときの光軸からの高さをHa(mm)とし、この中心光束が負レンズ63bから正レンズ64に入射するときの光軸からの高さをHb(mm)とすると、これらの値はそれぞれ
Ha=12.576
Hb=12.811
となり、これらの値の差の絶対値[|Ha−Hb|]は、
|Ha−Hb|=0.235
であり、[Bf/Fn]の値は、上記表4より
Bf/Fn=17.83
となる。従って、
0.02×Bf/Fn=0.357となり、
|Ha−Hb|<0.02×(Bf/Fn)
の条件を満たす。
Bf=39.585
Bf4b=40.554
となり、2つの値の比[Bf4b/Bf]は、
Bf4b/Bf=1.024
となり、本発明による像ブレ補正に好適なズームレンズの条件
1.0<Bf4b/Bf<1.5
を満たす。また、接合レンズ63の負レンズ63bと正レンズ64との間の空気間隔D1は、上記表3よりバックフォーカス調整を行わない初期状態で33.430mmである。絞り開放時に、ズームレンズ50に入射する中心光束が負レンズ63bを出射するときの光軸からの高さをHa(mm)とし、この中心光束が負レンズ63bから正レンズ64に入射するときの光軸からの高さをHb(mm)とすると、これらの値はそれぞれ
Ha=12.576
Hb=12.811
となり、これらの値の差の絶対値[|Ha−Hb|]は、
|Ha−Hb|=0.235
であり、[Bf/Fn]の値は、上記表4より
Bf/Fn=17.83
となる。従って、
0.02×Bf/Fn=0.357となり、
|Ha−Hb|<0.02×(Bf/Fn)
の条件を満たす。
ズームレンズ50の像を光軸に対して垂直方向に例えば0.1mm移動させることを想定したとき、第4群G54の像面側レンズ群G54b内の特定のレンズを個別に移動させる場合と、像面側レンズ群G54bを全て一体に移動させる場合とで必要な垂直方向のレンズ移動量は、
正レンズ64を単独で移動させる場合:0.078mm
接合レンズ65を単独で移動させる場合:−0.056mm
接合レンズ66を単独で移動させる場合:0.095mm
正レンズ67を単独で移動させる場合:0.233mm
像面側レンズ群G54bを一体に移動させる場合:0.102mm
となる。
正レンズ64を単独で移動させる場合:0.078mm
接合レンズ65を単独で移動させる場合:−0.056mm
接合レンズ66を単独で移動させる場合:0.095mm
正レンズ67を単独で移動させる場合:0.233mm
像面側レンズ群G54bを一体に移動させる場合:0.102mm
となる。
図6はレンズを移動する前後における性能変化を比較するために、広角端における6割像高での上下のコマ収差を示したものである。図6(a)は、レンズ移動前の収差図、図6(b)は本発明の実施例として像面側レンズ群G54bを一体に移動させた場合の収差図、図6(c)は比較例として正レンズ64を単独で移動させた場合の収差図である。なお、正レンズ64を単独で移動させる場合と、正レンズ64を含む像面側レンズ群G54bを一体に移動させる場合とを比較し、アフォーカル性の確保された同じ光線が入射するときに、移動させるレンズの違いが収差変動に及ぼす影響を示す。各図より、正レンズ64を単独で移動する場合に比べ、像面側レンズ群G54bを一体に移動する場合の収差の変化は小さいことがわかる。これは、最も空気間隔の長い位置を基準として、これよりも像面側に配置される全てのレンズを移動させる本発明は、収差変動を最も小さくする上で有効であることを表す。
10,50 ズームレンズ
G14,G54 第4群
G14b,G54b 像面側レンズ群
G14,G54 第4群
G14b,G54b 像面側レンズ群
Claims (6)
- 外部から与えられた振動による像面上での画像のブレを検出し、一部の光学系をその光軸と垂直な方向へ移動して画像のブレを補正する防振ズームレンズにおいて、
正の屈折力を有する第1群と、負の屈折力を有する第2群と、負の屈折力を有する第3群と、正の屈折力を有する第4群とを備え、
前記第2群は光軸方向に移動して変倍を行うバリエータ、前記第3群は前記第2群の移動に伴って光軸方向に移動する像面の位置を補正するコンペンセータであって、
前記第4群は、その内部における最も長い空気間隔を介して物体側と像面側に設けられた、それぞれ正の屈折力を有する物体側レンズ群と像面側レンズ群とからなり、
前記第4群の像面側レンズ群を光軸に対して垂直な方向に移動させることにより画像のブレを補正する補正手段を備えたことを特徴とする防振ズームレンズ。 - 前記ズームレンズは、全系のバックフォーカスをBf、前記第4群の像面側レンズ群のバックフォーカスをBf4bとするとき、
1.0<Bf4b/Bf<1.5
を満たすことを特徴とする請求項1記載の防振ズームレンズ。 - 前記ズームレンズは、短焦点側における開放絞り値をFnとし、前記第4群の物体側レンズ群の最も像面側における中心光束の光軸からの高さをHa、前記第4群の像面側レンズ群の最も物体側における中心光束の光軸からの高さをHbとするとき、
|Ha−Hb|<0.02×(Bf/Fn)
を満たすことを特徴とする請求項1又は2記載の防振ズームレンズ。 - 前記第4群の像面側レンズ群は、1枚の正レンズであることを特徴とする請求項1ないし3にいずれか1つ記載の防振ズームレンズ。
- 前記第4群の物体側レンズ群は、物体側から順に、像面側に曲率半径の小さい凸面を向けた第1の正レンズと、両凸形状をした第2の正レンズと、正レンズと負レンズからなる第1の接合レンズと、物体側に曲率半径の小さい凸面を向けた第3の正レンズと、正レンズと負レンズからなる第2の接合レンズで構成されていることを特徴とする請求項4記載の防振ズームレンズ。
- 前記第1群は、物体側から順に、負レンズと正レンズの接合レンズ、物体側に凸面を向けたメニスカスの正レンズで構成され、
前記第2群は、第1の負レンズ、第2の負レンズ、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズで構成され、
前記第3群は、両凹の負レンズと正レンズの接合レンズで構成されることを特徴とする請求項4記載の防振ズームレンズ。
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