JP2005171515A - 制振装置 - Google Patents

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Toshinori Sekine
俊典 関根
Toyonari Hamada
豊成 濱田
Junji Hashimoto
純二 橋本
Toshiharu Maeda
敏治 前田
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Edogawa Lumber Industrial Co Ltd
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Abstract

【課題】 本発明は制振装置の取付作業の手間を削減することを課題とする。
【解決手段】 制振装置10は、上梁18と天井板32との間に形成された天井空間34に設けられており、上記ブラケット30が一体化された連結金具22と、油圧ダンパ36と、上梁18の下面に締結されたダンパ支持部材38とから構成されている。連結金具22は、柱14,16の側面に締結される垂直締結部24と、上梁18の下面に締結される水平締結部26と、垂直締結部24と水平締結部26との間を結合する三角形状の結合部28と、垂直締結部24に起立したブラケット30とを有する。油圧ダンパ36を支持するブラケット30が連結金具22と一体に設けられているので、金具の個数を減らして取付作業の手間を削減することができると共に、油圧ダンパ36の取付位置を連結金具22から離間した位置に設定する必要がないので、油圧ダンパ36を上梁18に近い場所に設置することが可能になる。
【選択図】 図1

Description

本発明は制振装置に係り、特に梁と柱との間に形成される壁面空間に設けよう構成された制振装置に関する。
例えば、一般木造住宅などの構造物に取り付けられる制振装置としては、構造物の壁面に油圧ダンパからなる緩衝器を取り付けて揺れを減衰する構成のものがある。ところが、2階建て住宅の1階に自動車の車庫が設けられた場合、自動車が通過する出入口を大きな開口とする必要がある。そのような場合には、構造物の壁面に緩衝器を取り付けることが難しいので、例えば、天井の梁と天井を支持する柱との間に形成された空間の隅に制振装置を設置することが検討されている。
また、天井の隅部には、水平な梁と垂直な柱とを連結する連結金具が設けられており、この連結金具により梁と柱とを直角に結合した状態に保持している。そのため、制振装置の緩衝器は、連結金具と干渉しない位置に取り付ける必要がある。
この種の制振装置としては、例えば、梁と柱との間に形成される壁面空間の隅部に、緩衝器を45度の角度で傾斜した状態で取り付けるように構成されたものがある(例えば、特許文献1参照)。
この制振装置では、コイルバネを内蔵した緩衝器を天井の隅部に傾斜状態に取り付けるようになっており、地震による振動が柱や梁に伝搬すると、柱と梁との結合角度が90度から変化して緩衝器のコイルバネが弾性変形して振動エネルギを吸収するように構成されている。
実用新案登録第3069686号公報
しかしながら、上記従来の制振装置では、梁と柱とを連結する連結金具と別に緩衝器の一端部を梁に結合するための金具と、緩衝器の他端部を柱に結合するための金具とを正規位置に取り付ける必要があるので、取付作業に手間がかかるばかりか、梁と緩衝器の他端部との間隔が大きくなり、例えば、梁の横架位置が低い場所では、緩衝器を上記連結金具から離間した位置に取り付けると、緩衝器の取付位置が低くなって自動車に接触しないように取り付けることが難しいという問題がある。
さらに、柱及び梁に対して緩衝器を傾斜状態に取り付ける構成では、柱及び梁の水平変位に対して緩衝器の減衰動作ストロークが大きく取れないため、柱及び梁の水平方向の振動エネルギを効率良く吸収することができず、大きな地震が発生した場合に対応する充分な制振性能を得ることが難しかった。
そこで、本発明は上記課題を解決した制振装置を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、梁と柱とを連結する連結金具の前記柱に連結される側に、緩衝器の一端側を支持するブラケットを一体的に設け、前記緩衝器の他端側を前記梁に連結したことを特徴とするものである。
請求項2記載の発明は、前記緩衝器が前記梁に対して平行となるように、前記緩衝器の他端側に、前記梁に連結される取付部材を設けたことを特徴とするものである。
請求項3記載の発明は、前記連結金具と前記ブラケットとを、前記柱を挟持させて一体的に設けたことを特徴とするものである。
請求項4記載の発明は、前記連結金具、前記ブラケットおよび前記緩衝器を、前記梁と前記柱との間に形成される壁面空間の隅部に設けたことを特徴とするものである。
本発明によれば、緩衝器の一端側を支持するブラケットを連結金具と一体的に設けたため、金具の個数を減らして取付作業の手間を削減することができると共に、緩衝器の取付位置を連結金具から離間した位置に設定する必要がないので、緩衝器を天井に近い場所に設置することが可能になり、例えば、天井の低い車庫でも自動車と接触しない位置に取り付けることができる。また、連結金具を締結することにより緩衝器の取付位置も自動的に設定できるので、緩衝器を正規位置に容易に取り付けることができる。
また、緩衝器を水平状態に取り付けることが可能になり、柱及び梁の水平方向の振動エネルギを効率良く吸収することができ、大きな地震が発生した場合にも対応しうる制振性能を得ることできる。
以下、図面と共に本発明の各実施例について説明する。
図1は本発明になる制振装置の実施例1を示す正面図である。図2は実施例1の制振装置を拡大して示す図である。図3は連結金具の構成を示す斜視図である。図4はブラケットの構成を示す斜視図である。
図1及び図2に示されるように、制振装置10は、木造2階建て住宅の1階天井隅部に取り付けられている。この住宅では、1階が自動車12の車庫になっており、柱14と柱16との間に形成された空間が、自動車12が収納されるスペースになっている。
柱14,16の上端には、上梁18が横架されている。この上梁18は、2階の床を支える支持部材を兼ねている。そして、水平方向に延在する上梁18と、垂直方向に延在する柱14,16との連結部分20には、両者の連結角度を90度に保持すると共に、両者の抜け強度を保持するための連結金具22が取り付けられている。柱14,16の上端には、上梁18に設けられた凹部(図示せず)に嵌合する凸部(図示せず)が設けられているが、地震による水平方向の振動にも耐え得るように連結金具22によって補強されている。
図3に示されるように、連結金具22は、柱14,16の側面に締結される垂直締結部24と、上梁18の下面に締結される水平締結部26と、垂直締結部24と水平締結部26との間を結合する三角形状の結合部28と、垂直締結部24に起立したブラケット30とを有する。尚、垂直締結部24及び水平締結部26には、釘や木ねじ等の締結部材を挿通させるための孔が多数設けられている。
制振装置10は、上梁18と天井板32との間に形成された天井空間34に設けられており、上記ブラケット30が一体化された連結金具22と、油圧ダンパ(緩衝器)36と、上梁18の下面に締結されたダンパ支持部材38とから構成されている。
図4に示されるように、ダンパ支持部材38は、上梁18の下面及び前面に締結される締結部38aと、締結部38aより起立した腕部38bと、腕部38bの端部に設けられた支持部38cとを有する。また、締結部38aは、上梁18の下面及び前面に当接するようにL字形状に形成しても良いし、あるいは、図4中破線で示すように、上梁18の下面及び前面及び後面に当接するようにコ字形状に形成しても良い。尚、締結部38aには、釘や木ねじ等の締結部材を挿通させるための孔が多数設けられている。
油圧ダンパ36は、作動油が充填されたシリンダ36aと、シリンダ36a内を摺動すうピストン(図示せず)に連結されたピストンロッド36bと、シリンダ36aの端部に設けられたシリンダ連結部36cと、ピストンロッド36bの端部に設けられたロッド連結部36dとを有する。シリンダ連結部36cは、ブラケット30に回動可能に連結され、ロッド連結部36dは、ダンパ支持部材38の支持部38cに回動可能に連結されている。
ダンパ支持部材38の腕部38bの垂下方向長さは、連結金具22の水平締結部26からブラケット30までの距離と同一長さに形成されている。そのため、油圧ダンパ36は、水平状態となるように支持されており、ピストンロッド36bの摺動方向が地震の横揺れによる水平の振動方向と一致することになる。
すなわち、地震の横揺れによる水平の振動方向が油圧ダンパ36のピストン摺動方向と一致し、柱14,16の水平方向の振幅に応じた柱14,16と上梁18との相対変位に対して、油圧ダンパ36が減衰するように抵抗力を発生する。従って、油圧ダンパ36を従来のように傾斜して設ける場合よりも、ピストンロッド36bの減衰動作ストローク(水平方向の動作ストローク)が長くなり、その分、横揺れに対する制振効果を高め、大きな地震による水平振動に対して効果的に減衰させることが可能になる。
制振装置10では、油圧ダンパ36を支持するブラケット30が連結金具22と一体に設けられているので、従来のものよりも金具の個数を減らして取付作業の手間を削減することができると共に、油圧ダンパ36の取付位置を連結金具22から離間した位置に設定する必要がないので、油圧ダンパ36を上梁18に近い場所に設置することが可能になり、例えば、天井の低い車庫でも自動車12と接触しない位置に取り付けることができる。また、連結金具22を柱14と上梁18に締結することにより、ブラケット30の位置が自動的に設定されるため、油圧ダンパ36の取付位置を正確に設定でき、油圧ダンパ36を正規位置に容易に取り付けることができる。
図5は実施例2の制振装置の構成を示す正面図である。尚、図5において、上記実施例1と同一部分には、同一符号を付してその説明を省略する。
図5に示されるように、実施例2では、窓用アルミサッシ40の上下に形成された上部空間42と下部空間44の隅に形成された柱14,16と下梁17、上梁18との連結部分20には、上記制振装置10及び連結金具22が設けられている。
制振装置10は、油圧ダンパ36を支持するブラケット30が連結金具22と一体に設けられているので、上下方向の取付スペースが小さくて済み、窓用アルミサッシ40に干渉しないように取り付けることができる。
図6は実施例3の制振装置の構成を拡大して示す正面図である。尚、図6において、上記実施例1及び実施例2と同一部分には、同一符号を付してその説明を省略する。
図6に示されるように、実施例3の制振装置50では、柱14の左側面にL字状に形成された連結金具52が締結されており、この連結金具52には、垂直連結部24と水平連結部26との間を結合する三角形状の結合部を備えず、左右方向の揺動を上記実施例1の連結金具22よりも容易にしている。
また、柱14の右側面には、連結金具52とボルト54及びナット56により一体的に結合されたブラケット58を有する。このブラケット58は、油圧ダンパ36のシリンダ36aの端部を回動可能に支持する支持部58aを有する。尚、柱14には、予めボルト54を水平方向に挿通させるための孔14aが加工されている。
また、油圧ダンパ36のピストンロッド36bは、上梁18に締結された板部材60に連結されている。板部材60は、上端が締結金具62を介して上梁18に締結されており、下端にピストンロッド36bを回動可能に支持するブラケット64aを有する支持金具64が締結されている。
このように、ブラケット58は、連結金具52と別部品であるが、柱14の左右両側面でボルト54及びナット56により一体的に結合されるため、連結金具52を取り付けにくい場所にも油圧ダンパ36を取り付けることが可能になる。
また、ブラケット64aの高さ位置に合わせて板部材60の高さ寸法を任意の寸法に加工することが容易に行えるので、油圧ダンパ36は、どのような設置現場でも水平状態に取り付けられる。
そのため、油圧ダンパ36は、ピストンロッド36bの摺動方向が地震の横揺れによる水平の振動方向と一致することになり、その分横揺れに対する、制振効果を高め、大きな地震の横揺れによる水平振動に対して効果的に減衰させることが可能になる。
また、実施例3においては、連結金具52とブラケット58とを、柱14を挟持して固定するようにしたので、油圧ダンパ36のブラケット58を図6中右方向へ引張る作動に対して高強度を保持でき、油圧ダンパ36をより効果的に作動させることができる。
図7は実施例4の制振装置の構成を拡大して示す正面図である。尚、図7において、上記実施例1〜3と同一部分には、同一符号を付してその説明を省略する。
図7に示されるように、実施例4の制振装置70では、連結金具72と、上記油圧ダンパ36と、板部材60とから構成されている。連結金具72は、柱14に締結される締結部72aと、締結部72aより起立して油圧ダンパ36のシリンダ36aを支持するブラケット72bと、柱14の延在方向(上下方向)の保持力を発生させるためのロッド挿通部72cと、ナット受け部72dとを有する。
連結ロッド74は、上梁18の貫通孔18aに挿通され、且つ下端がロッド挿通部72cに挿通される。そして、連結ロッド74の下端に螺合されたナット76は、ナット受け部72dに当接する。
さらに、上梁18の上面に起立する柱78の側面には、連結金具80が締結されている。この連結金具80は、柱78に締結される締結部80aと、柱78の延在方向(上下方向)の保持力を発生させるためのロッド挿入部80cと、ナット受け部80dとを有する。
ナット受け部80cは、上梁18の貫通孔18aに挿通された連結ロッド74の上端が挿入されるロッド挿入部80dを有する。連結ロッド74は、上端がロッド挿通部80cに挿通され、連結ロッド74の上端に螺合されたナット82は、ナット受け部80dに当接する。
従って、連結ロッド74の両端に螺合されたナット76,82を締め付け方向に回すことにより連結金具72のナット受け部80dが上方に引張られ、連結金具80のナット受け部80dが下方に引張られる。これにより、柱14と柱78は、ナット76,82を締め付け力に応じた張力が上梁18を挟持する方向に作用することになり、上梁18と柱14,78を強固に連結することが可能になる。
このように構成した実施例4においても、上述した実施例1と同様の作用効果を奏することができる。
尚、上記実施例では、構造物として木造住宅に制振装置を取り付ける場合を一例として挙げたが、これに限らず、木造以外の住宅、例えば、軽量鉄骨を用いた構造物にも適用しても構わない。
また、上記実施例では、緩衝器として油圧ダンパを用いたものを示したが、これに限らず、例えば、摩擦式の緩衝器やバネ等の弾性部材を有する緩衝器等にも適用することもできる。
本発明になる制振装置の実施例1を示す正面図である。 実施例1の制振装置を拡大して示す図である。 連結金具の構成を示す斜視図である。 ブラケットの構成を示す斜視図である。 実施例2の制振装置の構成を示す正面図である。 実施例3の制振装置の構成を拡大して示す正面図である。 実施例4の制振装置の構成を拡大して示す正面図である。
符号の説明
10,50,70 制振装置
12 自動車
14,16,78 柱
20 連結部分
22,52,72,80 連結金具
24 垂直締結部
26 水平締結部
30,58,72b ブラケット
34 天井空間
36 油圧ダンパ
38 ダンパ支持部材
40 窓用アルミサッシ
42 上部空間
44 下部空間
54 ボルト
56 ナット
60 板部材
64 支持金具
74 連結ロッド
76,82 ナット

Claims (4)

  1. 梁と柱とを連結する連結金具の前記柱に連結される側に、緩衝器の一端側を支持するブラケットを一体的に設け、前記緩衝器の他端側を前記梁に連結したことを特徴とする制振装置。
  2. 前記緩衝器が前記梁に対して平行となるように、前記緩衝器の他端側に、前記梁に連結される取付部材を設けたことを特徴とする請求項1に記載の制振装置。
  3. 前記連結金具と前記ブラケットとを、前記柱を挟持させて一体的に設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の制振装置。
  4. 前記連結金具、前記ブラケットおよび前記緩衝器を、前記梁と前記柱との間に形成される壁面空間の隅部に設けたことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の制振装置。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007077572A (ja) * 2005-09-09 2007-03-29 Tokai Rubber Ind Ltd 建物の制震構造
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CN114395948A (zh) * 2022-01-05 2022-04-26 北京九州一轨环境科技股份有限公司 一种适用于减振轨道的调谐质量阻尼器减振控制装置

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