JP2005171425A - 印刷用塗被紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】 嵩高で、高い白紙光沢、高い平滑性を有する印刷用塗被紙を提供することにある。
【解決手段】 原紙の少なくとも片面に顔料と接着剤を主成分とする塗被液を少なくとも1層以上塗布、乾燥した塗被層を有する印刷用塗被紙において、最外塗被層中の顔料の2〜30質量%が、プラスチックピグメント又はサチンホワイトから選ばれる少なくとも1種であり、金属ロールと弾性合成樹脂製のチューブ状スリーブを備えたシューカレンダーで処理されたことを特徴とする。
【選択図】 なし。

Description

本発明は印刷用塗被紙に関し、嵩高でありながら優れた光沢、高い平滑性を有する印刷用塗被紙に関する。
近年、印刷物のビジュアル化、カラー化が進み、印刷用塗被紙の高品質化の要求が高まっており、白紙光沢度、平滑度、白色度等の白紙品質、および印刷光沢等の印刷仕上りにおける外観等の品質が重要視されているが、新たにページめくりの際の手触り感(紙腰)や、出版物の厚み、ボリューム感といった商品性についても重視されるようになり、以前にも増して、より優れた白紙品質・印刷適性はもちろんのこと、より嵩高な印刷用塗被紙についての要望も増加している。
一般に印刷用塗被紙は、原紙上に顔料と接着剤を主成分とする塗被液を塗布乾燥した後、スーパーカレンダ処理して製造されている。しかしながら、高ニップ圧でカレンダ処理されるため、紙層が潰され密度が高くなり、全体として嵩が出難くなり、いわゆる腰のない塗被紙しか得られず、このような塗被紙に印刷を施しても重量感が出ないという欠点がある。
塗被紙を嵩高化するためには、塗被組成物の塗被量を少なくすることによって達成することができる。これは、塗被紙全体に占める塗被層の比率が小さくなるためである。しかし、塗被層を少なくする事は同時に、塗被層による原紙の被覆性を低下させるため、白紙光沢度、平滑性、印刷光沢度などの印刷品質を低下せしめるため、目標とする品質を維持しながら塗被量を減少させることには限界がある。
あと、一般に、嵩高な塗被紙を製造するための手法としては、カレンダー処理による嵩の低下を最小限に押さえて、表面平滑性を付与する目的で、高温ロールによる熱カレンダー処理(高温ソフトカレンダー)を使用した塗被紙が記載されている(特許文献1、2、3を参照)。しかしながら、近年要求されているような軽量で、より嵩高で従来のような白紙光沢度を持つ印刷用塗被紙を得るためには、熱カレンダの処理温度を出来る限り高くし、より低い線圧で処理しなければならない。そのため、紙表面の凹凸に従い、紙厚だけでなく光沢度のプロファイルも悪化する問題が一層顕著になる傾向がある。また、チルドロールを高温にして使用するため、弾性ロールの寿命をさらに短命化させる傾向がある。近年、耐熱性樹脂の開発も進んでいるが、基本的には耐熱性を増加させると、樹脂層の硬度は高くなる傾向にあり、嵩高であり、優れた光沢度と平滑性を有する印刷用塗被紙は得られていない。
特許3371422号 特開平09−119090号公報 特許3448863号
最新のカレンダー形式として、シューカレンダー(ロングニップカレンダー)がある。シューカレンダーは、抄紙された後の紙の表面処理としては、チルドニップカレンダー、ソフトニップカレンダーおよびスーパーカレンダと比較して、嵩を保持することができ、優れた表面平滑性が得ることができると記載されている(特許文献4、5を参照)。また、塗被液を塗被、乾燥後にシューカレンダー処理することが記載されている(特許文献6、7を参照)が、これらは、主に厚紙、板紙に利用したものであり、嵩の保持と表面品質の均一性を主眼にしている。また、ソフトカレンダーよりシューカレンダーの方が、嵩高で紙厚、白紙光沢度の均一性が良好であることが記載されている(非特許文献1を参照)。このように、シューカレンダー処理は、嵩高で均一なプロファイルを得ることができることから原紙、厚紙、板紙のカレンダ処理として認識され始めている。しかし、シューカレンダーのニップ圧では、高い光沢を出すには必ずしも十分ではないため、優れた光沢を有する印刷用塗被紙を得る手段としては利用されていないのが現状である。
特許2800908号 特開2000−314941号公報 特表2002−519525号公報 特表2002−544409号公報 紙パ技協誌、53、(12)、71−77(1999)
本発明は、嵩高で、高い白紙光沢、高い平滑性を有する印刷用塗被紙を提供することにある。
本発明は、原紙の少なくとも片面に顔料と接着剤を主成分とする塗被液を少なくとも1層以上塗布、乾燥した塗被層を有する印刷用塗被紙において、最外塗被層中の顔料の2〜30質量%が、プラスチックピグメント又はサチンホワイトから選ばれる少なくとも1種であり、金属ロールと弾性合成樹脂製のチューブ状スリーブを備えたシューカレンダーで処理されたことを特徴とする。
前記印刷用塗被紙の白紙光沢がJIS P 8142(75°光沢度)に準じる光沢度で65%以上、緊度が1.05g/cm以下、PPS平滑度が0.2〜1.3μmである。
前記印刷用塗被紙の坪量が60〜500g/mである。
本発明に係る印刷用塗被紙は、緊度が1.05g/cm以下と低緊度(嵩高)でありながら、優れた白紙光沢、優れた平滑性を有する。
本発明の印刷用塗被紙において、原紙の少なくとも片面に1層以上の塗被層を設け、最外塗被層にプラスチックピグメント又はサチンホワイトから選ばれる少なくとも1種を最外塗被層中の顔料の2〜30質量%含有させることが必要であり、5〜15質量%の範囲で含有させることがより好ましい。因みに2質量%未満では十分な光沢発現効果が得られず、30質量%をこえると効果は飽和状態となったり、コスト高や塗被液の流動性にも問題が生じる。
前記最外塗被層に含有させるプラスチックピグメントの製造方法、形態、組成などについては特に限定されるものではないが、平均粒子径が0.1〜1.0μm、中空型のものが、加熱・加圧を受けた際に可塑化による変形が容易であり配列し易く、これを含有させると白紙光沢度をより向上させることができるので好ましい。
また、前記最外塗被層にサチンホワイトを含有することにより、白紙光沢度向上効果だけでなく、平滑性もより向上させることができる。好ましいサチンホワイトの平均粒子径は、X線透過式粒度分布測定における平均粒子径が0.1〜1.3μmの範囲で、特に0.3〜1.0μmの範囲にあることがより好ましい。
本発明において、平滑性、光沢性を高める点から、原紙に塗被液を塗被、乾燥した下塗り塗被層を設けることが好ましく、下塗り塗被層中にサチンホワイトを含有させることで、白紙光沢や平滑性が高まるのでさらに好ましい。なお、X線透過式粒度分布測定における平均粒子径が0.1〜1.3μmのサチンホワイトを全顔料対比2〜30質量%含有させることがより好ましい。
本発明における塗被層(下塗り塗被層〜最外塗被層)に含有する顔料としては、前記プラスチックピグメントやサチンホワイト以外に、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、クレー、焼成カオリン、構造化カオリン、デラミカオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナ、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、シリカ、アルミナ珪酸マグネシウム、珪酸カルシウム、ベントナイト、ゼオライト、セリサイト、スクメタイト、等の無機顔料、バインダーピグメント等の有機顔料等、通常の塗被紙分野に使用される顔料を使用することが可能であり、これらの中から1種あるいは2種以上を適宜選択して使用できる。
中でも、最外塗被層において含有される、プラスチックピグメント、サチンホワイト以外の顔料としては、白紙光沢度をより高める点から平均粒子径1.0μm以下の顔料を用いるのが好ましい。特に、微粒のカオリンが好ましく、平均粒子径としては、0.5μm以下、より好ましくは0.3μm以下であり、全顔料の50〜95質量%程度である。
本発明における塗被層(下塗り塗被層〜最外塗被層)に含有する接着剤としては、特に限定させるものではなく、通常の塗被紙分野で使用される接着剤、例えば水溶性接着剤として、酸化澱粉、エステル化澱粉、冷水可溶性澱粉などの各種澱粉類、カゼイン、大豆蛋白、合成蛋白などの蛋白質類、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロースなどのセルロース誘導体、ポリビニルアルコールやその変性品などを、また分散液系の接着剤として、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体などの共役ジエン系重合体ラテックス、アクリル系重合体ラテックス、エチレン−酢酸ビニル共重合体などのビニル系重合体ラテックスなどを使用することが可能であり、必要に応じてこれらの中から1種類あるいは2種類以上を適宜選択して使用する。
また本発明においては、印刷用塗被紙として必要とされる印刷強度を発現させるために、塗被層に接着剤を含有させるが、塗被層中の接着剤を全顔料に対して5〜20質量%、8〜15質量%とすることが特に好ましい。5質量%未満である場合には、塗被紙に対して充分な印刷強度を付与することが困難となり、他方、20質量%を越える場合には、平滑発現性が悪くなり、経済的にもこれ以上の使用は必要性に乏しい。
本発明の塗被層には、必要に応じて、青系統あるいは紫系統の染料や有色顔料、蛍光染料、増粘剤、保水剤、酸化防止剤、老化防止剤、導電誘導剤、消泡剤、紫外線吸収剤、分散剤、pH調整剤、離型剤、耐水化剤、撥水剤等の各種助剤を適宜配合することができる。
さらに本発明における原紙上に設けられる塗被層の総塗被量は、塗被紙の嵩高性(低密度性)を発現させるために、原紙に塗被層を設けた時の緊度(密度)が1.02g/cm以下であるように設定する必要がある。原紙層の密度よりも、塗被層の密度が高いため、塗被量を増やすと必然的に塗被紙の緊度(密度)も増加して、塗被紙の嵩高性が減少するため、塗被量を少なくする必要があるが、塗被量が少なすぎると原紙を被覆することができなくなり、塗被紙表面が悪くなるので、片面当たりの総塗被量を10g/m以上にする必要がある。
本発明における塗被層を設ける際の塗工方法については、通常の塗被紙製造分野で使用されている各種の塗工装置、例えばエアーナイフコーター、各種のブレードコーター、ゲートロールコーター、カーテンコーター等が適宜使用することができる。
また、本発明においては、塗被紙の嵩高性発現のために、緊度(密度)が低い原紙を用いることが有効であり、原紙の緊度(密度)として0.75g/cm以下であれば問題ないが、特に原紙の緊度(密度)として0.7g/cm以下あることが所望の効果を得るためには、特に好ましい。因みに、一般的な塗被紙に用いる原紙の緊度(密度)は0.7〜0.9g/cmであるが、原紙層の緊度(密度)が0.75g/cmを越える原紙を使用すると、最終製品に仕上げた場合に、所望の低い緊度(密度)とすることが難しくなるため、好ましくない。なお、原紙米坪としては40〜470g/cm程度である。
本発明における原紙については、原紙の緊度以外には特に限定がなく、酸性、中性〜アルカリ抄紙により製造された上質、中質、脱墨パルプ配合の原紙を適宜使用できる。なお、原紙緊度を低くするための方法としては、細胞膜の厚いパルプを選択して使用する、パルプの叩解を粗くする、アラミド繊維等の硬質パルプの配合、嵩高い填料を使用する、嵩高剤と呼ばれる繊維間結合を阻害する界面活性剤系の薬品を使用する、プレスでの初期脱水を少なくする、抄紙機のカレンダ圧を軽減する等の手段があり、最終製品の品質仕様を勘定し、上記の1つ、あるいは2つ以上の手段を組合せることにより、所望の原紙緊度(密度)に調整することができる。さらには、下塗り塗被層を設ける前に、原紙上に各種サイズプレス機およびロールコーターなどで澱粉等の天然接着剤やポリビニルアルコール等の合成接着剤を用いてサイズ処理を行なうことも可能である。
このようにして得られた塗被紙は、オンマシンまたはオフマシンの形式でシューカレンダー処理を行う。
本発明で用いられるシューカレンダーはシューロールと弾性樹脂製のエンドレスベルトを有し、更に必要に応じてその他の部材を有する。なお、本発明でいうエンドレスベルトとは、一般的な概念のエンドレスベルトの他に円筒状のスリーブの態様をも包含する。なお、シューロールにはエンドレスベルト(スリーブ)の他に加圧ユニット、および潤滑剤を循環させる循環システムを備える。
弾性樹脂製のエンドレスベルトは、例えば厚手の布等を支持体とし、該支持体上に弾性樹脂を被覆して形成することができる。弾性樹脂としては、例えば、エポキシ系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリイミドアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ブタジエン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ナイロン系樹脂、ポリエーテル系樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、一種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
エンドレスベルト(スリーブ)の硬度としては、シェア硬度D30〜80度が好ましく、40〜70度がより好ましい。シェア硬度が30度未満では、使用時に、エンドレスベルトに塑性変形が生じるため、シューロールの寿命が短くなることがある。また、高い表面平滑性・光沢度を有する印刷用塗被紙が得られないことがある。一方、シェア硬度が80度を超えると、エンドレスベルトの硬度が高すぎて、シューロールの形状の曲率がとり難くなることがある。
これらのシューロールに対応する金属ロールとしては、表面も平滑な円筒状又は円柱状のロールであり、その内部に加熱手段を有するものであれば、その材質等に特に制限はなく、公知の金属ロールを適宜選択して用いることができる。前記金属ロールの表面粗さは平滑なほど好ましく、具体的には、JIS B0601−1994で規定する表面粗さRa0.2μm以下、0.15μm以下がより好ましい。
金属ロールとシューロールにより形成されるニップ幅は、30〜300mmであり、好ましくは、50〜200mmである。ニップ幅が30mm未満の場合には、塗被紙がニップ部を通過する時間が短くなり、カレンダ処理効果が低くなり、所望の白紙光沢を得ることができないため、好ましくない。一方、前記ニップ幅が300mmを超える場合には、塗被紙のカレンダ処理時の線圧が低くなり、カレンダ処理効果が低くなるため、好ましくない。
シューカレンダーのニップ部を通過する際の通過の速度としては、100〜2000m/分が好ましく、300〜1500m/分がより好ましい。前記の通過速度が100m/分未満の場合には、生産効率が悪くなり、ニップ部を通過時間が長くなり、仕上り塗被紙の緊度が高くなり過ぎる。一方、2000m/分を超える場合は、ニップ部を通過する時間が短くなるため、カレンダ処理効果がでないことがある。
シューカレンダー処理時の線圧は100〜500kN/mが好ましく、200〜400kN/mがより好ましい。100kN/m未満では、カレンダ処理効果が低くなり、500kN/mを超える場合には、仕上り塗被紙の緊度が高くなり過ぎる。
シューカレンダーにおける金属ロールの表面温度は、100〜350℃が好ましく、150〜250℃がより好ましい。金属ロールの表面温度が100℃未満の場合は、塗被層を適度に可塑化することができず、一方、350℃以上になると所謂焼け現象が発生し塗被紙の白色度が低下するという難点がある。
原紙上に塗布液を塗布、乾燥して得られた塗被紙を上記条件でシューカレンダー処理することにより、白紙光沢度がJIS P 8142(75°光沢度)に準じる光沢度で65%以上、緊度が1.05g/cm以下、PPS平滑度が0.2〜1.3μmの印刷用塗被紙を得ることができる。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、勿論、本発明はそれらに限定されるものではない。なお、特に断わらない限り、例中の「部」および「%」はそれぞれ「質量部」、および「質量%」を示す。また、実施例や比較例で使用した顔料の粒子径は以下の方法で測定した。
・顔料の平均粒子径
ピロリン酸ソーダの0.1%液中に顔料を超音波で5分間分散処理し、X線透過式粒度分布測定装置(機種名:セディグラフ5100、マイクロメリティクス社製)を用いて沈降法により測定した。平均粒子径は粗粒子分からの累積質量が50%に相当する点での粒子径で示した。
実施例1
・最外塗被層用塗被液の調製
顔料として、平均粒子径0.24μmの微細カオリン(商品名:ハイドラグロス、ヒューバー社:米国)80%、平均粒子径0.8μmの重質炭酸カルシウム(商品名:ハイドロカーブ90、備北粉化社製)10%、および平均粒子径1.0μmの中空型プラスチックピグメント(商品名:AE851、JSR社製)10%からなる顔料スラリーに、顔料100部に対して、酸化澱粉(商品名:王子エースB、王子コーンスターチ社製)2部、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス(商品名:スマーテックスPA2323、日本エイアンドエル社製)13部(いずれも固形分換算)、および消泡剤、染料などの助剤を添加して、最終的には固形分濃度が58%の塗被液を調製した。
・印刷用塗被紙の作製
緊度が0.73g/cmである上質原紙(米坪72.5g/m)の上に、上記最外塗被層用塗被液を片面当たりの乾燥重量が16g/mとなるようにブレードコーターを使用して両面塗被、乾燥を行なって、最外塗被層を設けた。このときの緊度は1.02g/cmであった。このようにして得られた塗被紙を、ブランケット硬度シェアD50°、ニップ幅50mm、金属ロール温度200℃、線圧350kN/m、速度1000m/分で2タックのシューカレンダーに通紙して、最外塗被層の両面が金属ロールで処理されるようにして印刷用塗被紙を得た。
実施例2
実施例1の最外層塗被液の調製において、プラスチックピグメントを平均粒子径0.5μmのサチンホワイト(商品名:サチンホワイトBL、白石工業社製)に変更した以外は、実施例1と同様にして印刷用塗被紙を得た。
実施例3
・原紙と接する下塗り塗被層用塗被液の調製
顔料として、平均粒子径1.3μmの重質炭酸カルシウム(商品名:ハイドロカーブ60、備北粉化工業社製)100%からなる顔料スラリーに、顔料100部に対して、酸化澱粉(商品名:王子エースB、前出)4部、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス(商品名:スマーテックスPA2182−2、日本エイアンドエル社製)8部(いずれも固形分換算)、および消泡剤、染料などの助剤を添加し、最終的に固形分濃度60%の塗被液を調製した。
・印刷用塗被紙の作製
実施例2において、最外塗被層を形成する前に原紙上に前記下塗り塗被層用塗被液を片面当たり乾燥重量が8g/mとなるようにブレードコーターを使用して両面塗被、乾燥を行い、下塗り塗被層を設けた。次いで、実施例2と同じ最外塗被層用塗被液を片面当たりの乾燥重量が8g/mとなるようにブレードコーターを使用して両面塗被、乾燥を行なって、最外塗被層を設けた以外は、実施例2と同様にして印刷用塗被紙を得た。
実施例4
・印刷用塗被紙の作製
実施例1において、最外塗被層を形成する前に原紙上に実施例3と同じ下塗り塗被層用塗被液を片面当たり乾燥重量が8g/mとなるようにブレードコーターを使用して両面塗被、乾燥を行い、下塗り塗被層を設けた。次いで、実施例1と同じ最外塗被層用塗被液を片面当たりの乾燥重量が8g/mとなるようにブレードコーターを使用して両面塗被、乾燥を行なって、最外塗被層を設けた以外は、実施例1と同様にして印刷用塗被紙を得た。
実施例5
実施例4の塗被紙の作製において、原紙として、緊度0.67g/cmである上質原紙(米坪70.0g/m)を使用して塗被紙を作製した以外は、実施例4と同様にして塗被紙を作製した。このときの緊度は0.95g/cmであった。得られた塗被紙を金属ロール温度250℃、線圧350kN/m、速度500m/分でシューカレンダーに通紙して印刷用塗被紙を得た。
実施例6
実施例5の印刷用塗被紙の作製において、金属ロール温度150℃、線圧300kN/m、速度1000m/分でシューカレンダーに通紙した以外は、実施例5と同様にして印刷用塗被紙を得た。
実施例7
実施例4の下塗り塗被層用塗被液において、顔料として、平均粒子径1.3μmの重質炭酸カルシウム(商品名:ハイドロカーブ60、備北粉化工業社製)90%、および平均粒子径1.0μmのサチンホワイト(商品名:サチンホワイトB、白石工業社製)10%にした変更した以外は、実施例4と同様にして印刷用塗被紙を得た。
実施例8
実施例3の最外塗被層用塗被液において、平均粒子径1.0μmの中空型プラスチックピグメント(商品名:AE851、JSR社製)を5%追加し、平均粒子径0.5μmのサチンホワイト(商品名:サチンホワイトBL、白石工業社製)を5%に変更した以外は実施例3と同様にして印刷用塗被紙を得た。
比較例1
実施例4の最外塗被層用塗被液において、プラスチックピグメントを平均粒子径0.24μmの微細カオリン(商品名:ハイドラグロス、ヒューバー社:米国)に変更した以外は、実施例4と同様にして印刷用塗被紙を得た。
比較例2
実施例4の印刷用塗被紙の作製において、金属ロール表面温度70℃、線圧200kN/m、速度1200m/分でスーパーカレンダー(チルドロールとコットンロールが配列したもの)に通紙した以外は、実施例4と同様にして印刷用塗被紙を得た。
比較例3
実施例4の印刷用塗被紙の作製において、金属ロール表面温度を室温、線圧を自重、速度1200m/分でスーパーカレンダー(チルドロールとコットンロールが配列したもの)に通紙した以外は、実施例4と同様にして印刷用塗被紙を得た。
比較例4
実施例4の印刷用塗被紙の作製において、弾性ロール硬度シェアD91°、金属ロール表面温度200℃、線圧100kN/m、速度1000m/分でソフトカレンダーに通紙した以外は、実施例4と同様にして印刷用塗被紙を得た。
比較例5
実施例4の印刷用塗被紙の作製において、弾性ロール硬度シェアD91°、金属ロール表面温度150℃、線圧80kN/m、速度1000m/分でソフトカレンダーに通紙した以外は、実施例4と同様にして印刷用塗被紙を得た。
かくして得られた実施例1〜8および比較例1〜5の印刷用塗被紙について、下記のごとき評価を行ない、得られた結果を表1にまとめて示した。なお本発明における印刷用塗被紙の測定および評価については、特に記載ない限り、23℃、50RH%の環境下で行った。
・白紙光沢
JIS P 8142に準じて、光沢度計(機種:GM−26D型、株式会社村上色彩技術研究所製)を使用して両面を測定し、その平均を求めた。
・PPS平滑度
パーカープリントサーフ(PPS)表面平滑度試験機(機種:MODEL M−569型、MESSMER BUCHEL社製/英国)を用い、バッキングディスク:ソフトラバー、クランプ圧力:1MPaで5回平滑度測定を行ない、その平均を求めた。
Figure 2005171425

Claims (3)

  1. 原紙の少なくとも片面に顔料と接着剤を主成分とする塗被液を少なくとも1層以上塗布、乾燥した塗被層を有する印刷用塗被紙において、最外塗被層中の顔料の2〜30質量%が、プラスチックピグメント又はサチンホワイトから選ばれる少なくとも1種であり、金属ロールと弾性合成樹脂製のチューブ状スリーブを備えたシューカレンダーで処理されたことを特徴とする印刷用塗被紙。
  2. 前記印刷用塗被紙の白紙光沢がJIS P 8142(75°光沢度)に準じる光沢度で65%以上、緊度が1.05g/cm以下、PPS平滑度が0.2〜1.3μmである請求項1に記載の印刷用塗被紙。
  3. 前記印刷用塗被紙の坪量が60〜500g/mである請求項1または2に記載の印刷用塗被紙。
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