JP2006342433A - 印刷用塗被紙 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
緊度0.75g/cm3以下の原紙の少なくとも片面に、顔料と接着剤を主成分とする塗被層を2層以上設けた緊度1.05g/cm3以下の印刷用塗被紙において、上塗り塗被層と接する下塗り塗被層の顔料成分を、沈降方式により測定した平均粒子径が、0.1〜1.3μmの範囲にある白色顔料で構成させ、下塗り塗被層の顔料成分の一種として、特定条件を満足するデラミカオリンを下塗り塗被層中の全顔料の50質量%以上含有し、前記下塗り塗被層の接着剤成分の量が、顔料成分100質量部当たり、10〜20質量部の範囲である印刷用塗被紙。
【選択図】 なし
Description
3CaO・Al2O3・3CaSO4・31〜32H2O (1)
デラミネーテッドカオリン:光散乱方式により測定した平均粒子径d501が2.0〜5.0μmの範囲内にあり、沈降方式により測定した平均粒子径d502が0.30〜0.55μmの範囲内にあり、しかも、平均粒子径d501と平均粒子径d502の比(d501/d502)が4以上であるデラミネーテッドカオリン。
前記下塗り塗被層に含まれる白色顔料の1〜30質量%が、サチンホワイトであることが好ましい。
下塗り塗被層の接着剤成分には、分散粒子の粒子径が50〜120nm、特に50〜100nmの分散型の接着剤を使用することが好ましく、水溶性接着剤を併用する場合には、その量を顔料成分100質量部当たり7質量部以下とすることが好ましい。
上塗り塗被層の顔料成分は、その1〜30質量%がサチンホワイトであることが好ましい。
上塗り塗被層の顔料成分は、その1〜30質量%がプラスチックピグメントであることが好ましい。
上塗り塗被層の接着剤成分には、分散粒子の粒子径が50〜120nm、特に50〜100nmの分散型の接着剤を使用することが好ましく、水溶性接着剤を併用する場合には、その量を顔料成分100質量部当たり4質量部以下とすることが好ましい。
本発明の印刷用塗被紙において、下塗り塗被層を構成する顔料成分は、それが如何なる種類のものであっても、平均粒子径が0.1〜1.3μmの範囲、好ましくは0.3〜1.0μmの範囲にある。下塗り塗被層を構成する顔料成分の平均粒子径が1.3μmを超える場合は、下塗り塗被層自体に優れた平滑性を付与することが難しく、0.1μm未満である場合は、平滑性を付与する上では好ましいが、下塗り塗被層の形成に比較的多量の接着剤を必要とするため、経済性で不利がある。
また、アスペクト比測定は、技術的難易度が高く費用と時間がかかる問題点がある。(特許文献19を参照)
上記した分散型接着剤と共に少量の水溶性接着剤を併用することができる。水溶性接着剤としては、酸化澱粉、エステル化澱粉、冷水可溶性澱粉などの各種澱粉類、カゼイン、大豆蛋白、合成蛋白などの蛋白質類、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロースなどのセルロース誘導体、ポリビニルアルコールやその変性品などが例示できる。
水溶性接着剤を併用する場合は、その含有量を顔料成分100質量部当たり、7質量部以下、特に4質量部以下とすることが好ましい。7質量部を超えると下塗り塗被層の平滑性が劣るため好ましくない。少量の水溶性接着剤を分散型接着剤と併用することは、下塗り塗被層を形成する塗被液(coating mixture)の増粘、保水に有効である。
上塗り塗被層の接着剤成分が、何れの分散型接着剤を使用する場合でも、分散した接着剤粒子の粒子径は、50〜120nm、特に50〜90nmの範囲であることが好ましい。
水溶性接着剤を併用する場合は、その含有量を顔料成分100質量部当たり、特に4質量部以下とすることが好ましい。4質量部を超えると上塗り塗被層の平滑性が劣るため好ましくない。少量の水溶性接着剤を分散型接着剤と併用することは、上塗り塗被層を形成する塗被液(coating mixture)の増粘、保水に有効である。
本発明では、下塗り塗被層及び上塗り塗被層にそれぞれ含まれる顔料成分の平均粒子径を特定するとともに、その下塗り塗被層及び上塗り塗被層を、比較的緊度の低い原紙の片面又は両面に設けているため、カレンダに格別高い押圧力を採用しない限り、当業界で常用されているカレンダ仕上げによって、緊度が1.05g/cm3以下である印刷用塗被紙を得ることができる。
(株)島津製作所製のレーザー回折式粒度分布測定装置SALD−2000を使用して、顔料の粒度分布を測定し、50累積質量%に該当する平均粒子径(d501)を測定した。なお、測定に供した顔料分散液は、分散剤(ポリアクリル酸ナトリウム)を対顔料0.05%添加し、顔料固形分濃度が1%になるように希釈して得た。さらに必要に応じて、当該測定装置で測定可能な領域にまで希釈した。
米国 マイクロメリティックス社製のセディグラフ5100を使用して、顔料の粒度分布を測定し、50累積質量%に該当する平均粒子径(d502)を求めた。なお、測定に供した顔料分散液は、分散剤(ポリアクリル酸ナトリウム)を対顔料0.05%添加して調製した顔料スラリーを、燐酸塩系分散剤(ナンカリン)の0.1%水溶液で、顔料固形分濃度が約5%になるよう希釈して得た。
共重合体ラテックスを含む試料を、透過型電子顕微鏡にて倍率5万倍で写真撮影し、得られた顕微鏡写真から共重合体ラテックス粒子を測定し、数平均で求めた。
・第1塗被液の調製
分散剤としてポリアクリル酸ナトリウムを、分散するデラミカオリンに対して0.1部添加した水溶液に、デラミカオリン(商品名:コンツアー1160、d501:2.7μm、d502:0.38μm、d501/d502:7.1、イメリス社製)90部、重質炭酸カルシウム(商品名:ハイドロカーブ60、d502:1.3μm、備北粉化工業社製)10部を順次添加し、コーレス分散機で分散し、顔料スラリーを調製した。このスラリーに、顔料100部に対して、酸化澱粉(商品名:エースB、王子コーンスターチ社製)4.0部、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス(商品名:スマーテックスPA2182−2、粒子径:100nm、日本エイアンドエル社製)10部(いずれも固形分換算)、さらに、助剤として消泡剤及び染料を添加し、最終的に固形分濃度54%の第1塗被液を調製した。
分散剤としてポリアクリル酸ナトリウムを、分散する顔料に対して0.1部添加した水溶液に、顔料として、微細カオリン(商品名:カオグロス、d502:0.4μm、ヒューバー社製:米国)80部、および重質炭酸カルシウム(商品名:ハイドロカーブ90、d502:0.8μm、備北粉化工業社製)20部を順次添加し、コーレス分散機で分散し、顔料スラリーを調製した。このスラリーに、顔料100部に対して、酸化澱粉(商品名:王子エースB、前出)2部、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス(商品名:スマーテックスPA2323、アクリロニトリルモノマー含有量:21質量%、粒子径:89nm、日本エイアンドエル社製)12部(いずれも固形分換算)、さらに、助剤として消泡剤及び染料を添加し、最終的には固形分濃度が59%の第2塗被液を調製した。
緊度が0.73g/cm3である上質原紙(米坪72.5g/m2)の両面に、前記第1塗被液を片面当たりの乾燥重量が6g/m2となるようにブレードコーターを使用して塗工し、これを乾燥して下塗り塗被層を設けた。次いで、各下塗り塗被層上に前記第2塗被液を片面当たりの乾燥重量が9g/m2となるようにブレードコーターを使用して塗工し、これを乾燥して上塗り塗被層を設けた。このようにして得られた塗被紙を、温度35℃、線圧80KN/mでスーパーカレンダに通紙して、緊度1.03g/cm3の印刷用塗被紙を得た。
実施例1で使用した第2塗被液の顔料成分を、微細カオリン(商品名:カオグロス、前出)80部と、重質炭酸カルシウム(商品名:ハイドロカーブ90、前出)10部と、サチンホワイト(商品名:サチンホワイトB、d502:1.0μm、白石工業社製)10部とからなる顔料成分に変更し、最終的な固形濃度54%の塗被液とした以外は、実施例1と同様にして印刷用塗被紙を得た。
実施例2で使用した第1塗被液の顔料成分を、デラミカオリン(商品名:コンツアー2070、d501:2.1μm、d502:0.47μm、d501/d502:4.5、イメリス社製)90部と、重質炭酸カルシウム(商品名:ハイドロカーブ60、d502:1.3μm、前出)10部とからなる顔料成分に変更し、最終的な固形濃度54%の塗被液とした以外は、実施例2と同様にして印刷用塗被紙を得た。
実施例2で使用した第1塗被液の顔料成分を、デラミカオリン(商品名:コンツアー2000、d501:3.6μm、d502:0.47μm、d501/d502:7.7、イメリス社製)90部と、重質炭酸カルシウム(商品名:ハイドロカーブ60、前出)10部とからなる顔料成分に変更し、最終的な固形濃度54%の塗被液とした以外は、実施例2と同様にして印刷用塗被紙を得た。
実施例2で使用した第1塗被液の顔料成分を、デラミカオリン(商品名:コンツアー2070、前出)60部と、重質炭酸カルシウム(商品名:ハイドロカーブ60、前出)40部とからなる顔料成分に変更し、最終的な固形濃度54%の塗被液とした以外は、実施例2と同様にして印刷用塗被紙を得た。
実施例2で使用した第1塗被液の顔料成分を、デラミカオリン(商品名:コンツアー1160、前出)90部と、重質炭酸カルシウム(商品名:ハイドロカーブ90、前出)10部とからなる顔料成分に変更し、最終的な固形濃度54%の塗被液とした以外は、実施例2と同様にして印刷用塗被紙を得た。
実施例2で使用した第1塗被液の接着剤成分を、酸化澱粉(商品名:王子エースB、前出)0.1部、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス(商品名:スマーテックスPA2182−2、前出)12部(いずれも固形分換算)に変更し、最終的な固形濃度54%の塗被液とした以外は、実施例2と同様にして印刷用塗被紙を得た。
実施例2で使用した第1塗被液の顔料成分を、デラミカオリン(商品名:コンツアー1160、前出)80部、重質炭酸カルシウム(商品名:ハイドロカーブ60、前出)10部と、サチンホワイト(商品名:サチンホワイトB、前出)10部とからなる顔料成分に変更し、最終的な固形濃度53%の塗被液とした以外は、実施例2と同様にして印刷用塗被紙を得た。
実施例8で使用した第2塗被液の接着剤成分を、酸化澱粉(商品名:王子エースB、前出)2部、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス(商品名:T−2629M、アクリロニトリルモノマー含有量:17質量%、平均粒子径:125nm、ジェイエスアール社製)12部(いずれも固形分換算)に変更した以外は、実施例8と同様にして印刷用塗被紙を得た。
実施例8で使用した第2塗被液の顔料成分を、微細カオリン(商品名:カオグロス、前出)80部、重質炭酸カルシウム(商品名:ハイドロカーブ90、前出)10部と、プラスチックピグメント(商品名:AE851、d502:1.1μm、空隙率50%、JSR社製)10部とからなる顔料成分に変更し、最終的な固形濃度54%の塗被液とした以外は、実施例8と同様にして印刷用塗被紙を得た。
実施例8で使用した第1塗被液の顔料成分を、デラミカオリン(商品名:コンツアー1160、前出)60部と、重質炭酸カルシウム(商品名:ハイドロカーブ60、前出)10部と、サチンホワイト(商品名:サチンホワイトB、前出)30部とからなる顔料成分に変更し、最終的な固形濃度44%の塗被液とした以外は、実施例8と同様にして印刷用塗被紙を得た。
実施例8の印刷用塗被紙の作製において、下塗り塗被層の塗被量(片面当たりの乾燥重量)を9g/m2とした以外は、実施例8と同様にして印刷用塗被紙を得た。
実施例2で使用した第1塗被液の顔料成分を、デラミカオリン(商品名:コンツアー1160、前出)80部と、重質炭酸カルシウム(商品名:ハイドロカーブ90、前出)10部と、サチンホワイト(商品名:サチンホワイトB、前出)10部とからなる顔料成分に変更し、最終的な固形濃度53%の塗被液を調製し、次いで印刷用塗被紙の作製において、原紙として、緊度が0.67g/cm3である上質原紙(米坪70.0g/m2)を使用した以外は、実施例2と同様にして印刷用塗被紙を得た。
実施例2で使用した第1塗被液の顔料成分を、デラミカオリン(商品名:コンツアー1160、前出)90部と、重質炭酸カルシウム(商品名:B21、d502:2.1μm、王子製紙米子工場自製)10部とからなる顔料成分に変更し、最終的な固形濃度54%の塗被液とした以外は、実施例2と同様にして印刷用塗被紙を得た。
実施例2で使用した第1塗被液の顔料成分を、d501が3.7μm、d502が0.95μm、d501/d502が3.9であるデラミネーテッドカオリン(商品名:カピムNP、d501:3.7μm、d502:0.95μm、d501/d502:3.9、イメリス社製)90部と、重質炭酸カルシウム(商品名:ハイドロカーブ60、前出)10部とからなる顔料成分に変更し、最終的な固形濃度54%の塗被液とした以外は、実施例2と同様にして印刷用塗被紙を得た。
実施例2で使用した第1塗被液の顔料成分を、デラミカオリン(商品名:カピムDG、d501:2.3μm、d502:0.61μm、d501/d502:3.8、イメリス社製)90部と、重質炭酸カルシウム(商品名:ハイドロカーブ60、前出)10部とからなる顔料成分に変更し、最終的な固形濃度54%の塗被液とした以外は、実施例2と同様にして印刷用塗被紙を得た。
実施例2で使用した第1塗被液の顔料成分を、デラミカオリン(商品名:ニューサーフ、d501:5.6μm、d502:2.1μm、d501/d502:2.7、エンゲルハード社製)90部と、重質炭酸カルシウム(商品名:ハイドロカーブ60、前出)10部とからなる顔料成分に変更し、最終的な固形濃度54%の塗被液とした以外は、実施例2と同様にして印刷用塗被紙を得た。
実施例2で使用した第1塗被液の顔料成分を、微粒カオリン(商品名:ミラグロス、d501:1.8μm、d502:0.24μm、d501/d502:7.5、エンゲルハード社製)90部と、重質炭酸カルシウム(商品名:ハイドロカーブ60、前出)10部とからなる顔料成分に変更し、最終的な固形濃度54%の塗被液とした以外は、実施例2と同様にして印刷用塗被紙を得た。
実施例2で使用した第1塗被液の顔料成分を、d501が2.4μm、d502が0.61μm、d501/d502が3.9であるエンジニアードカオリン(商品名:エクシロン、d501:2.4μm、d502:0.61μm、d501/d502:3.9、エンゲルハード社製)90部と、重質炭酸カルシウム(商品名:ハイドロカーブ60、前出)10部とからなる顔料成分に変更し、最終的な固形濃度54%の塗被液とした以外は、実施例2と同様にして印刷用塗被紙を得た。
実施例5で使用した第1塗被液の顔料成分において、デラミカオリン(商品名:コンツアー2070、前出)60部のうち、30部を微粒カオリン(商品名:ミラグロス、前出)に変更して最終的な固形濃度54%の塗被液とした以外は、実施例5と同様にして印刷用塗被紙を得た。
実施例2で使用した第1塗被液の接着剤成分を、酸化澱粉(商品名:王子エースB、前出)8部、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス(商品名:スマーテックスPA2182−2、前出)8部(いずれも固形分換算)に変更して、最終的な固形濃度54%の塗被液とした以外は、実施例2と同様にして印刷用塗被紙を得た。
・粗粒サチンホワイト顔料スラリーの調製
容積が250リットルの反応槽(コーレス攪拌槽)に90kg(90リットル)の水を入れ、これに攪拌しながら、分級処理を行っていない(粒径が直径1〜4cmの大きさのものが混在している)塊状の生石灰(CaO、足立石灰工業社製)10kgを投入した。次いで、攪拌を続けながら溶解し液の温度を上昇させ、85〜95℃の範囲に1時間保持した後に、30℃に冷却した。次に、攪拌を更に激しくしながら硫酸バンドの水溶液(水50kg(50リットル)に対して、Al2(SO4)3・18H2O 25kgを溶解したもの)58.3kgを約1kg/分の送液量で徐々に添加し、サチンホワイトの懸濁液を得た。
この懸濁液をフィルタープレスで搾水し、固形分濃度32%のケーキ状のサチンホワイトを得。次にこのサチンホワイトの固形分100部当りポリカルボン酸ナトリウム(商品名:アロンT−40、東亜合成社製)3部及び水を加えて固形分濃度20%とした後、サンドグラインダーに通してサチンホワイトの分散液を得、更にこの分散液を150メッシュのスクリーンメッシュ処理を行い、固形分濃度20%のサチンホワイト顔料スラリーを得た。この顔料スラリーから得たサチンホワイトのX線透過式粒度分布測定による平均粒子径は、3.0μmであった。
実施例2で使用した第2塗被液の顔料成分を、微細カオリン(商品名:カオグロス、前出)10部と、重質炭酸カルシウム(商品名:ハイドロカーブ90、前出)80部と、サチンホワイト(商品名:サチンホワイトB、前出)10部とからなる顔料成分に変更し、最終的な固形濃度59%の塗被液とした以外は、実施例2と同様にして印刷用塗被紙を得た。
実施例15で使用した第1塗被液の顔料成分を、デラミカオリン(商品名:コンツアー1160、前出)80部と、重質炭酸カルシウム(商品名:ハイドロカーブ90、前出)10部と、サチンホワイト(商品名:サチンホワイトB、前出)10部とからなる顔料成分に変更し、最終的な固形濃度59%の塗被液とした以外は、実施例15と同様にして印刷用塗被紙を得た。
実施例15で使用した第1塗被液の顔料成分を、デラミカオリン(商品名:カピムNP、前出)90部と、重質炭酸カルシウム(商品名:ハイドロカーブ60、前出)10部とからなる顔料成分に変更し、最終的な固形濃度54%の塗被液とした以外は、実施例15と同様にして印刷用塗被紙を得た。
実施例15で使用した第1塗被液の顔料成分を、微粒カオリン(商品名:ミラグロス、前出)90部と、重質炭酸カルシウム(商品名:ハイドロカーブ60、前出)10部とからなる顔料成分に変更し、最終的な固形濃度54%の塗被液とした以外は、実施例15と同様にして印刷用塗被紙を得た。
実施例1〜16及び比較例1〜10で得た各印刷用塗被紙の品質を、下記の項目で評価した。評価は、特に記載ない限り、23℃、50RH%の環境下で行った。結果を(表1)〜(表4)に示す。
パーカープリントサーフ(PPS)表面平滑度試験機(機種名:MODEL M−569型、MESSMER BUCHEL社製、英国)を用い、バッキングディスク:ソフトラバー、クランプ圧力:0.98MPaで5回平滑度測定を行ない、その平均を求めた。平滑度は、下塗り塗被層を設けた後、上塗り塗被層を設けた後、およびカレンダー仕上げ後の3点で、それぞれ実施した。
最終のカレンダー仕上げ後の塗被層表面を肉眼で観察し、平滑性を4段階評価した。
◎:平滑性が特に優れる。
○:平滑性が優れる。
△:平滑性がやや劣る。
×:平滑性が劣る。
カレンダー処理した各塗被紙の上塗り層表面を肉眼で観察し、ストリークの有無を調べた。
○:ストリークなし。
△:ストリークあり。
カレンダー処理前後の各塗被紙の光沢を、TAPPI試験法:T 480 om−92(TAPPI Test Method T 480 om−92)に準じて、光沢度計(型式:GM−26D、村上色彩技術研究所社製)にて測定した。
RI印刷機にて、印刷インキ(商品名:Values−G 墨 Sタイプ、大日本インキ化学工業社製)を0.1cc使用して、各塗被紙に印刷を行い、塗被紙のインキ転写面を肉眼で観察し、転写したインキ濃度(インキ着肉性)と、濃度の均一性(印刷平滑性)とから、塗被紙の印刷適性を4段階評価した。
◎:印刷適性が特に優れる。
○:印刷適性が優れる。
△:印刷適性がやや劣る。
×:印刷適性が劣る。
印刷インキ(商品名:Values−G 墨 Sタイプ、大日本インキ化学社製)を0.7ccを使用して各塗被紙に印刷を施し、印刷物を24時間静置乾燥した。その後、各塗被紙の印刷面の60°光沢を、JIS Z8741−1997に準拠して測定した。
カレンダー処理後の印刷用塗被紙および原紙の緊度は、ISO 534:1988の規定に従って測定した。
Claims (9)
- 緊度0.75g/cm3以下の原紙の少なくとも片面に、顔料と接着剤を主成分とする塗被層を2層設けた緊度1.05g/cm3以下の印刷用塗被紙において、上塗り塗被層と接する下塗り塗被層の顔料成分を、沈降方式により測定した平均粒子径が、0.1〜1.3μmの範囲にある白色顔料で構成させ、下塗り塗被層の顔料成分の一種として、下記条件を満足するデラミネーテッドカオリンを下塗り塗被層中の全顔料の50質量%以上含有し、前記下塗り塗被層の接着剤成分の量が、顔料成分100質量部当たり、10〜20質量部の範囲であることを特徴とする印刷用塗被紙。
デラミネーテッドカオリン:光散乱方式により測定した平均粒子径d501が2.0〜5.0μmの範囲内にあり、沈降方式により測定した平均粒子径d502が0.30〜0.55μmの範囲内にあり、しかも、平均粒子径d501と平均粒子径d502の比(d501/d502)が4以上であるデラミネーテッドカオリン。 - 前記下塗り塗被層に含まれる白色顔料の1〜30質量%が、サチンホワイトである請求項1に記載の印刷用塗被紙。
- 前記下塗り塗被層の接着剤成分が、粒子径が50〜120nmの分散型接着剤を含有する請求項1記載の印刷用塗被紙。
- 前記下塗り塗被層の接着剤成分が、水溶性接着剤と分散型接着剤からなり、水溶性接着剤の量が、下塗り塗被層に含まれる顔料成分100質量部当たり7質量部以下である請求項3記載の印刷用塗被紙。
- 前記下塗り塗被層表面のPPS平滑度が、2.0〜3.5μmの範囲である請求項1から4のいずれか一項に記載の印刷用塗被紙。
- 前記上塗り塗被層の顔料成分が、沈降方式により測定した平均粒子径が、0.1〜1.3μmの範囲にある白色顔料であり、前記上塗り塗被層の接着剤成分の量が、白色顔料100質量部当たり、10〜20質量部の範囲である請求項1記載の印刷用塗被紙。
- 前記上塗り塗被層に含まれる白色顔料の1〜30質量%が、サチンホワイトである請求項6に記載の印刷用塗被紙。
- 前記上塗り塗被層に含まれる白色顔料の1〜30質量%が、プラスチックピグメントである請求項6に記載の印刷用塗被紙。
- 前記上塗り塗被層の接着剤成分が、水溶性接着剤と分散型接着剤からなり、水溶性接着剤の量が、上塗り塗被層に含まれる顔料成分100質量部当たり4質量部以下である請求項1記載の印刷用塗被紙。
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