JP2005171100A - ミクロ相分離構造形成剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(A1)対水接触角a1の表面を与える疎水化剤、および(B1)加水分解性基を有し、かつ加水分解されることにより前記疎水化剤(A1)の対水接触角a1よりも20度以上低い対水接触角b1をもつ表面を与える親水化剤からなるミクロ相分離構造形成剤。
【選択図】なし
Description
(A1)対水接触角a1の表面を与える疎水化剤、および
(B1)加水分解性基を有し、かつ加水分解されることにより前記疎水化剤(A1)の対水接触角a1よりも20度以上低い対水接触角b1をもつ表面を与える親水化剤
からなるミクロ相分離構造形成剤に関する(第1の発明)。
(A2)対水接触角a2の表面を与える疎水性ブロック、および
(B2)前記疎水性ブロック(A2)の対水接触角a2よりも20度以上低い対水接触角b2をもつ表面を与える親水性ブロック
からなるブロック共重合体またはグラフト共重合体(C)からなるミクロ相分離構造形成剤に関する(第2の発明)。
(I)対水接触角a1の表面を与える疎水化剤(A1)および加水分解性基を有し、かつ加水分解されることにより前記疎水化剤(A1)の対水接触角a1よりも20度以上低い対水接触角b1をもつ表面を与える親水化剤(B1)からなる一次ミクロ相分離構造形成剤(I−1)、または
対水接触角a2の表面を与える疎水性ブロック(A2)および該疎水性ブロック(A2)の対水接触角a2よりも20度以上低い対水接触角b2をもつ表面を与える親水性ブロック(B2)からなるブロック共重合体またはグラフト共重合体(C)からなる一次ミクロ相分離構造形成剤(I−2)と、
(II)疎水化剤(A1)または疎水性ブロック(A2)と相溶性を有しかつ該疎水化剤(A1)または疎水性ブロック(A2)の対水接触角よりも20度以上低い対水接触角をもつ表面を与える親水化剤(B1a)、
疎水化剤(A1)または疎水性ブロック(A2)と相溶性を有する疎水性ブロック(A2a)と該疎水化剤(A1)または疎水性ブロック(A2)の対水接触角よりも20度以上低い対水接触角をもつ表面を与える親水性ブロック(B2a)とからなるブロック共重合体またはグラフト共重合体(C1)、
疎水化剤(A1)または疎水性ブロック(A2)と相溶性を有しかつ該疎水化剤(A1)または疎水性ブロック(A2)の対水接触角よりも20度以上低い対水接触角の表面を与える親水性領域(B3)を有する異相構造粒子(IIIb)、
親水化剤(B1)または親水性ブロック(B2)と相溶性を有しかつ該親水化剤(B1)または親水性ブロック(B2)の対水接触角よりも20度以上高い対水接触角をもつ表面を与える疎水化剤(A1a)、
親水化剤(B1)または親水性ブロック(B2)と相溶性を有する親水性ブロック(B2a)と該親水化剤(B1)または親水性ブロック(B2)の対水接触角よりも20度以上高い対水接触角をもつ表面を与える疎水性ブロック(A2a)とからなるブロック共重合体またはグラフト共重合体(C2)、および
親水化剤(B1)または親水性ブロック(B2)と相溶性を有しかつ該親水化剤(B1)または親水性ブロック(B2)の対水接触角よりも20度以上高い対水接触角をもつ表面を与える疎水性領域(A3)を有する異相構造粒子(IIIa)
よりなる群から選ばれる少なくとも1種
からなる二次ミクロ相分離構造形成剤(II)
とからなる多重ミクロ相分離構造形成剤に関する(第3の発明)。
対水接触角a1の表面を与える疎水化剤(A1)、および
加水分解性基を有し、かつ加水分解されることにより前記疎水化剤(A1)の対水接触角a1よりも20度以上低い対水接触角b1をもつ表面を与える親水化剤(B1)
からなる一次ミクロ相分離構造形成剤(I−1)と、
疎水化剤(A1)と相溶性を有しかつ該疎水化剤(A1)の対水接触角a1よりも20度以上低い対水接触角b1−1をもつ表面を与える親水化剤(B1a)、および/または
親水化剤(B1)と相溶性を有しかつ該親水化剤(B1)の対水接触角b1よりも20度以上高い対水接触角a1−1をもつ表面を与える疎水化剤(A1a)
からなる二次ミクロ相分離構造形成剤(II−1)
とからなる多重ミクロ相分離構造形成剤に関する。
前記一次ミクロ相分離構造形成剤(I−1)と、
疎水化剤(A1)と相溶性を有する疎水性ブロック(A2a)と該疎水化剤(A1)の対水接触角a1よりも20度以上低い対水接触角b2−1をもつ表面を与える親水性ブロック(B2a)とからなるブロック共重合体またはグラフト共重合体(C1)、および/または
親水化剤(B1)と相溶性を有する親水性ブロック(B2a)と該親水化剤(B1)の対水接触角b1よりも20度以上高い対水接触角a2−1をもつ表面を与える疎水性ブロック(A2a)とからなるブロック共重合体またはグラフト共重合体(C2)
からなる二次ミクロ相分離構造形成剤(II−2)
からなる多重ミクロ相分離構造形成剤に関する。
対水接触角a2の表面を与える疎水性ブロック(A2)、および
該疎水性ブロック(A2)の対水接触角a2よりも20度以上低い対水接触角b2をもつ表面を与える親水性ブロック(B2)
からなるブロック共重合体またはグラフト共重合体(C)からなる一次ミクロ相分離構造形成剤(I−2)と、
疎水性ブロック(A2)と相溶性を有しかつ該疎水性ブロック(A2)の対水接触角a2よりも20度以上低い対水接触角b1−1をもつ表面を与える親水化剤(B1a)、および/または
親水性ブロック(B2)と相溶性を有しかつ該親水性ブロック(B2)の対水接触角b2よりも20度以上高い対水接触角a1−1をもつ表面を与える疎水化剤(A1a)
からなる二次ミクロ相分離構造形成剤(II−1)
とからなる多重ミクロ相分離構造形成剤に関する。
前記一次ミクロ相分離構造形成剤(I−2)と、
疎水性ブロック(A2)と相溶性を有する疎水性ブロック(A2a)と疎水性ブロック(A2)の対水接触角a2よりも20度以上低い対水接触角b2−1をもつ表面を与える親水性ブロック(B2a)とからなるブロック共重合体またはグラフト共重合体(C1)、および/または
親水性ブロック(B2)と相溶性を有する親水性ブロック(B2a)と親水性ブロック(B2)の対水接触角b2よりも20度以上高い対水接触角a2−1をもつ表面を与える疎水性ブロック(A2a)とからなるブロック共重合体またはグラフト共重合体(C2)
からなる二次ミクロ相分離構造形成剤(II−2)
からなる多重ミクロ相分離構造形成剤に関する。
前記一次ミクロ相分離構造形成剤(I−1)と、
親水化剤(B1)と相溶性を有しかつ該親水化剤(B1)の対水接触角b1よりも20度以上高い対水接触角a3をもつ表面を与える疎水性領域(A3)を有する異相構造粒子(IIIa)、および/または
疎水化剤(A1)と相溶性を有しかつ該疎水化剤(A1)の対水接触角a1よりも20度以上低い対水接触角b3の表面を与える親水性領域(B3)を有する異相構造粒子(IIIb)
からなる二次ミクロ相分離構造形成用粒子(III)
からなる多重ミクロ相分離構造形成剤に関する。
前記一次ミクロ相分離構造形成剤(I−2)と、
親水性ブロック(B2)と相溶性を有しかつ該親水性ブロック(B2)の対水接触角b2よりも20度以上高い対水接触角a3をもつ表面を与える疎水性領域(A3)を有する異相構造粒子(IIIa)、および/または
疎水性ブロック(A2)と相溶性を有しかつ該疎水性ブロック(A2)の対水接触角a2よりも20度以上低い対水接触角b3の表面を与える親水性領域(B3)を有する異相構造粒子(IIIb)
からなる二次ミクロ相分離構造形成用粒子(III)
からなる多重ミクロ相分離構造形成剤に関する。
対水接触角a1の表面を与える疎水化剤である。対水接触角a1は親水化剤(B1)の対水接触角b1との相対値および対象となる付着性物質の性状で決まるが、有効な非付着性を獲得するためにはa1−b1が20度以上である必要がある。
疎水化剤(A1−1)としては、特開2002−69246号公報に記載されている疎水性の含フッ素液状化合物、疎水性のシリコーン系液状化合物またはこれらの2種以上の混合物が好ましくあげられる。それらのうち疎水性の含フッ素液状化合物としては、表面張力30mN/m以下、好ましくは20mN/m以下のフルオロオレフィンまたはそのオリゴマー、含フッ素ポリエーテルまたはこれらの2種以上の混合物が、疎水性のシリコーン系液状化合物としては表面張力30mN/m以下、好ましくは25mN/m以下のオルガノシロキサン、その縮合物またはそれらの2種以上の混合物が好ましくあげられる。
疎水性の含フッ素液状化合物としては、たとえばWO94/17023号パンフレットに記載されているつぎの式(I)〜(IV)で示されるフルオロオレフィンまたはそのオリゴマー、または特開平6−264021号公報に記載されているつぎの式(V)で示される含フッ素ポリエーテル、さらには式(VI)で示されるフルオロオレフィンの液状低重合体が好ましくあげられる。
式(I):
(R6O)dR5
(式中、R5は部分的または完全にフッ素化された炭素数1〜50、好ましくは1〜35、さらに好ましくは2〜26の直鎖または分岐鎖状の飽和もしくは不飽和の1価の含フッ素脂肪族炭化水素基(部分的にフッ素原子以外のハロゲン原子または他の置換基で置換されていてもよく、構造中に1〜3個のOH基を有していてもよい)、または部分的にまたは完全にフッ素化された炭素数2〜700、好ましくは3〜300、さらに好ましくは5〜150の1価のポリエーテル基(部分的にフッ素原子以外のハロゲン原子または他の置換基で置換されていてもよく、構造中に1〜3個の不飽和結合を含んでいてもよく、また側鎖にエーテル結合を含んでいてもよい)、dは1または2、R6はd=1の場合、1価の有機基であって、具体的には部分的にハロゲン原子もしくは他の置換基で置換されていてもよい炭素数1〜30、好ましくは1〜10、さらに好ましくは1〜5の直鎖もしくは分岐鎖状の飽和もしくは不飽和の1価の脂肪族炭化水素基、または部分的にハロゲン原子もしくは他の置換基で置換されていてもよい炭素数2〜500、好ましくは10〜300、さらに好ましくは20〜200の1価のポリエーテル基であり、d=2の場合は2価の有機基であって、具体的には炭素数1〜10の直鎖もしくは分岐鎖状の飽和もしくは不飽和の2価の脂肪族炭化水素基(水素原子の一部がハロゲン原子または他の置換基で置換されていてもよい)、または炭素数2〜500、好ましくは10〜300、さらに好ましくは20〜200の2価のポリエーテル基(水素原子の一部がハロゲン原子または他の置換基で置換されていてもよい)であって、末端は水素原子、ハロゲン原子または水酸基などの他の置換基である)で示されるフルオロオレフィンまたはそのオリゴマー。
(R10OCH2)nR12(CH2OR11)m
(式中、R10およびR11は同じかまたは異なり、いずれも水素原子、部分的または完全にフッ素化された炭素数1〜50、好ましくは1〜35、さらに好ましくは2〜26の直鎖もしくは分岐鎖状の飽和もしくは不飽和の1価の脂肪族含フッ素炭化水素基(水素原子の一部がフッ素原子以外のハロゲン原子または他の置換基で置換されていてもよく、構造中に1〜3個のOH基を有していてもよい)、または部分的にまたは完全にフッ素化された炭素数2〜700、好ましくは3〜300、さらに好ましくは5〜150の1価のポリエーテル基(部分的にフッ素原子以外のハロゲン原子または他の置換基で置換されていてもよく、構造中に1〜3個の不飽和結合を含んでいてもよく、また側鎖にエーテル結合を含んでいてもよい)、nは0〜2の整数、mは1〜4の整数、n+m=1〜4、R12はn+m=4のとき=C=、n+m=3のとき=R13C−、n+m=2のときR13R14C=、n=0でm=1のときR13R14R15C−(R13、R14およびR15は同じかまたは異なりいずれもハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜5のアルキル基)である)で示されるフルオロオレフィンまたはそのオリゴマー。
R16−O−(A)n−R17
(式中、R16およびR17は同じかまたは異なり、いずれも水素原子、部分的または完全にフッ素化された炭素数1〜50、好ましくは1〜35、さらに好ましくは2〜26の直鎖もしくは分岐鎖状の飽和もしくは不飽和の1価の脂肪族含フッ素炭化水素基(水素原子の一部がフッ素原子以外のハロゲン原子または他の置換基で置換されていてもよく、構造中に1〜3個のOH基を有していてもよい)、または部分的にまたは完全にフッ素化された炭素数2〜700、好ましくは3〜300、さらに好ましくは5〜150の1価のポリエーテル基(部分的にフッ素原子以外のハロゲン原子または他の置換基で置換されていてもよく、構造中に1〜3個の不飽和結合を含んでいてもよく、また側鎖にエーテル結合を含んでいてもよい)、Aは炭素数2〜5のオキシアルキレン基(ただし、水素原子の一部が部分的または完全にフッ素化された炭素数1〜50、好ましくは1〜35、さらに好ましくは2〜26の直鎖もしくは分岐鎖状の飽和もしくは不飽和の1価の脂肪族含フッ素炭化水素基(水素原子の一部がフッ素原子以外のハロゲン原子または他の置換基で置換されていてもよく、構造中に1〜3個のOH基を有していてもよい)、または部分的にまたは完全にフッ素化された炭素数2〜700、好ましくは3〜300、さらに好ましくは5〜150の1価のポリエーテル基(部分的にフッ素原子以外のハロゲン原子または他の置換基で置換されていてもよく、構造中に1〜3個の不飽和結合を含んでいてもよく、また側鎖にエーテル結合を含んでいてもよい)、nは1〜30の整数)で示されるフルオロオレフィンまたはそのオリゴマー。
−(CF(CF3)CF2O)−、−(CF2O)−、−(CF2CF2O)−または−(CF2CF2CF2O)−で示される少なくとも1つのパーフルオロオキシアルキレン単位からなる含フッ素エーテル系オイル(繰返し単位の数は1〜1000)。
式(VI):CF2=CFClの低重合体。
疎水性のシリコーン系液状化合物としては、たとえば式(VII):
粒子径は疎水性部分を形成できる大きさであればよい。好ましくは5nm以上で250nm以下である。
たとえばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)粒子、変性PTFE粒子など
たとえばジメチルシリコーンやトリメチルシリコーンで表面処理されたコロイダルシリカなどの各種金属酸化物微粒子、金コロイド、銀コロイドなど
たとえばカーボンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーンなど。これらのうち導電性のものは形成された表面にさらに帯電防止効果を付与することができる。
たとえばシランカップリング剤などで表面処理された酸化チタンなど。この場合、光触媒作用を利用できる。
(A1−3−1)非加水分解性の置換基を有する加水分解性の疎水化剤およびその加水分解生成物
この加水分解性の疎水化剤としては、たとえば1〜3官能(加水分解性基を1〜3個有する)有機金属化合物、そのオリゴマー、またはコオリゴマーがあげられる。
加水分解性基を有し、かつ加水分解されることにより前記疎水化剤(A1)の対水接触角a1よりも20度以上低い対水接触角b1をもつ表面を与える親水化剤である。
式(1): X2 bM(OR41)aR42 c (1)
[式中、aは0または1〜6の整数、bは0または1〜5の整数、cは0または1〜6の整数(ただし、a+b+c≧3であり、aとcとは同時に0にはならない)、X2は同じかまたは異なりいずれも酸素原子、チッ素原子、フッ素原子および/または塩素原子を含んでいてもよい炭素数1〜5000の1価の有機基または水素原子、Mは少なくとも3価の原子価を有する金属原子、R41は同じかまたは異なりいずれも酸素原子、チッ素原子、フッ素原子および/または塩素原子を含んでいてもよい炭素数1〜1000の1価の有機基、シロキサン残基または水素原子、R42は同じかまたは異なりいずれも酸素原子、チッ素原子、フッ素原子および/または塩素原子を含んでいてもよいキレート化の能力を有する炭素数1〜20の有機基を表す]で示される有機金属化合物、そのオリゴマーまたは該有機金属化合物の2種以上からなるコオリゴマー。
であるのが好ましい。
(1)たとえばH(CH2)p、(CH3)2CH、H(CH2)pC=O、F(CF2)q(CH2)p、(CF3)2CH、H(CF2)q(CH2)p(式中、pは0または1〜6の整数、qは1〜10の整数、フッ素原子の一部は塩素原子で置換されていてもよい)など。これらの有機基は直鎖でも分岐鎖でもよい。
(2)たとえばNH2、第二級アミノ基、第三級アミノ基、OH、NCO、CO2H、CO2Na、CO2K、SO3H、SO2Na、SO3K、エポキシ基、オキシエチレン基(CH2CH2O)などの官能基を有する有機基など。
(3)たとえば酸素原子、チッ素原子、フッ素原子、塩素原子、ケイ素原子などを含んでいてもよい重合性の有機基。
加水分解性の化合物を使用するので有機溶剤型の塗料が好ましい。塗膜形成成分としては樹脂でもエラストマーでもよい。
X3−A−Y
(式中、X3またはYは同じかまたは異なり、いずれも水素原子、水酸基または有機基または式(XIII):
(R34O)2−Si−(R33)2
(式中、R33、R34は同じかまたは異なり水素原子または炭素数1〜500のアルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン化アルコキシ基、アリール基、アラルキル基、ポリカプロラクトン基、グリシジル基、メタクリロキシアルキル基、アクリロキシアルキル基、シクロヘキサンオキサイド基、ポリウレタン基、ポリエーテル基、またはこれらの2種以上の有機基)で示される2官能オルガノシロキサンの縮合物、特に平均縮合度が31以上である縮合物が好ましい。
エーテル結合(−O−C−)を含むシリコーン系重合体が含まれる。特に、重合体の粘度が25℃で25〜500000cst、さらには100〜100000cstのものが好ましい。
ウレタン結合(−NH−CO−)を含むシリコーン系重合体が含まれる。特に、重合体の粘度が25℃で25〜500000cst、さらには100〜100000cstのものが好ましい。
式(VII):
式(VIII):
式(IX):
式(X):
式(XI):
CF2=CFO−(CF2CF(CF3))m−O−(CF2)n−X6
(式中、X6はCN、COOH、COOR(Rは炭素数1〜10のフッ素原子を含んでいてもよいアルキル基)、mは0〜5、nは1〜3)、臭素含有単量体などがあげられ、通常、ヨウ素含有単量体などが好適である。
(1)VdF/TFE(0〜100/100〜0)、特にVdF/TFE(70〜99/30〜1)、PTFEまたはPVdF;
(2)エチレン/TFE/HFP(6〜43/40〜81/10〜30)、3,3,3−トリフルオロプロピレン−1,2−トリフルオロメチル−3,3,3−トリフルオロプロピレン−1/PAVE(40〜60/60〜40);
(3)TFE/CF2=CF−Rf 1(非エラストマー性を示す組成範囲、すなわち、CF2=CF−Rf 1が15モル%以下。Rfはパーフルオロアルキル基);
(4)VdF/TFE/CTFE(50〜99/30〜0/20〜1);
(5)VdF/TFE/HFP(60〜99/30〜0/10〜1);
(6)エチレン/TFE(30〜60/70〜40);
(7)ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE);
(8)エチレン/CTFE(30〜60/70〜40)
などがあげられる。
塗膜形成成分を使用しないで各種の物品の表面を処理(改質)する使用形態である。通常は溶媒に分散または溶解して使用する。
金属加工時の切削油や潤滑油などの加工油に添加することにより、加工品の表面にミクロ相分離構造を形成して防汚効果を付与することができる。
各種の有機または無機の成形材料に直接添加しておき、成形時に表面に浮き上がらせて成形品の表面をミクロ相分離構造とする形態である。
(A2)対水接触角a2の表面を与える疎水性ブロック、および
(B2)前記疎水性ブロック(A2)の対水接触角a2よりも20度以上低い対水接触角b2をもつ表面を与える親水性ブロック
からなるブロック共重合体またはグラフト共重合体(C)からなるミクロ相分離構造形成剤に関する。
一次ミクロ相分離構造形成剤(I)として、
対水接触角a1の表面を与える疎水化剤(A1)および加水分解性基を有し、かつ加水分解されることにより前記疎水化剤(A1)の対水接触角a1よりも20度以上低い対水接触角b1をもつ表面を与える親水化剤(B1)からなる一次ミクロ相分離構造形成剤(I−1)、または
対水接触角a2の表面を与える疎水性ブロック(A2)および該疎水性ブロック(A2)の対水接触角a2よりも20度以上低い対水接触角b2をもつ表面を与える親水性ブロック(B2)からなるブロック共重合体またはグラフト共重合体(C)からなる一次ミクロ相分離構造形成剤(I−2)を使用し、
二次ミクロ相分離構造形成剤(II)として、
疎水化剤(A1)または疎水性ブロック(A2)と相溶性を有しかつ該疎水化剤(A1)または疎水性ブロック(A2)の対水接触角よりも20度以上低い対水接触角をもつ表面を与える親水化剤(B1a)、
疎水化剤(A1)または疎水性ブロック(A2)と相溶性を有する疎水性ブロック(A2a)と該疎水化剤(A1)または疎水性ブロック(A2)の対水接触角よりも20度以上低い対水接触角をもつ表面を与える親水性ブロック(B2a)とからなるブロック共重合体またはグラフト共重合体(C1)、
疎水化剤(A1)または疎水性ブロック(A2)と相溶性を有しかつ該疎水化剤(A1)または疎水性ブロック(A2)の対水接触角よりも20度以上低い対水接触角の表面を与える親水性領域(B3)を有する異相構造粒子(IIIb)、
親水化剤(B1)または親水性ブロック(B2)と相溶性を有しかつ該親水化剤(B1)または親水性ブロック(B2)の対水接触角よりも20度以上高い対水接触角をもつ表面を与える疎水化剤(A1a)、
親水化剤(B1)または親水性ブロック(B2)と相溶性を有する親水性ブロック(B2a)と該親水化剤(B1)または親水性ブロック(B2)の対水接触角よりも20度以上高い対水接触角をもつ表面を与える疎水性ブロック(A2a)とからなるブロック共重合体またはグラフト共重合体(C2)、および
親水化剤(B1)または親水性ブロック(B2)と相溶性を有しかつ該親水化剤(B1)または親水性ブロック(B2)の対水接触角よりも20度以上高い対水接触角をもつ表面を与える疎水性領域(A3)を有する異相構造粒子(IIIa)
よりなる群から選ばれる少なくとも1種
からなる二次ミクロ相分離構造形成剤を使用するものである。
対水接触角a1の表面を与える疎水化剤(A1)、および
加水分解性基を有し、かつ加水分解されることにより前記疎水化剤(A1)の対水接触角a1よりも20度以上低い対水接触角b1をもつ表面を与える親水化剤(B1)
からなる一次ミクロ相分離構造形成剤(I−1)、すなわち第1の発明のミクロ相分離構造形成剤と、
疎水化剤(A1)と相溶性を有しかつ該疎水化剤(A1)の対水接触角a1よりも20度以上低い対水接触角b1−1をもつ表面を与える親水化剤(B1a)、および/または
親水化剤(B1)と相溶性を有しかつ該親水化剤(B1)の対水接触角b1よりも20度以上高い対水接触角a1−1をもつ表面を与える疎水化剤(A1a)
からなる二次ミクロ相分離構造形成剤(II−1)
とからなる多重ミクロ相分離構造形成剤に関する。
SP値の差(絶対値)が小さい方が相溶性がよく、差が大きくなるほど相溶性は低くなる。SP値は、定法で算出される。
第4の発明の限定されない具体的組合せの例としては、
(組合せ4−1)
疎水化剤A1:シリコン(Si)系疎水化剤
親水化剤B1:フッ素(Rf)系親水化剤
疎水化剤A1a:Rf系疎水化剤
親水化剤B1a:Si系親水化剤
(組合せ4−2)
疎水化剤A1:Rf系疎水化剤
親水化剤B1:Si系親水化剤
疎水化剤A1a:Si系疎水化剤
親水化剤B1a:Rf系親水化剤
などがあげられる。
対水接触角a1の表面を与える疎水化剤(A1)、および
加水分解性基を有し、かつ加水分解されることにより前記疎水化剤(A1)の対水接触角a1よりも20度以上低い対水接触角b1をもつ表面を与える親水化剤(B1)
からなる一次ミクロ相分離構造形成剤(I−1)、すなわち第1の発明のミクロ相分離構造形成剤と、
疎水化剤(A1)と相溶性を有する疎水性ブロック(A2a)と該疎水化剤(A1)の対水接触角a1よりも20度以上低い対水接触角b2−1をもつ表面を与える親水性ブロック(B2a)とからなるブロック共重合体またはグラフト共重合体(C1)、および/または
親水化剤(B1)と相溶性を有する親水性ブロック(B2a)と該親水化剤(B1)の対水接触角b1よりも20度以上高い対水接触角a2−1をもつ表面を与える疎水性ブロック(A2a)とからなるブロック共重合体またはグラフト共重合体(C2)
からなる二次ミクロ相分離構造形成剤(II−2)
からなる多重ミクロ相分離構造形成剤に関する。
同様に、一次親水性部分中に二次疎水性部分を形成する共重合体(C2)は、親水化剤(B1)との相溶性が良好な親水性ブロック(B2a)と、疎水化剤(A1)とはできるだけ非相溶性である疎水性ブロック(A2a)を有することが、共重合体(C2)が一次ミクロ相分離構造の親水性部分に取り込まれやすくなるために好ましい。
第5の発明の限定されない具体的組合せの例としては、
(組合せ5−1)
疎水化剤A1:Si系疎水化剤
親水化剤B1:Rf系親水化剤
疎水化剤A1a:Rf系疎水化剤−親水化剤共重合体
親水化剤B1a:Si系親水化剤−親水化剤共重合体
(組合せ5−2)
疎水化剤A1:Rf系疎水化剤
親水化剤B1:Si系親水化剤
疎水化剤A1a:Si系疎水化剤−親水化剤共重合体
親水化剤B1a:Rf系親水化剤−親水化剤共重合体
などがあげられる。
対水接触角a2の表面を与える疎水性ブロック(A2)、および
該疎水性ブロック(A2)の対水接触角a2よりも20度以上低い対水接触角b2をもつ表面を与える親水性ブロック(B2)
からなるブロック共重合体またはグラフト共重合体(C)からなる一次ミクロ相分離構造形成剤(I−2)、すなわち第2の発明のミクロ相分離構造形成剤と、
疎水性ブロック(A2)と相溶性を有しかつ該疎水性ブロック(A2)の対水接触角a2よりも20度以上低い対水接触角b1−1をもつ表面を与える親水化剤(B1a)、および/または
親水性ブロック(B2)と相溶性を有しかつ該親水性ブロック(B2)の対水接触角b2よりも20度以上高い対水接触角a1−1をもつ表面を与える疎水化剤(A1a)
からなる二次ミクロ相分離構造形成剤(II−1)
とからなる多重ミクロ相分離構造形成剤に関する。
疎水化剤(A1a)は親水性ブロック(B2)との相溶性が良好で、疎水性ブロック(A2)とはできるだけ非相溶性であることが、疎水化剤(A1a)が一次ミクロ相分離構造の親水性部分に取り込まれやすくなるために好ましい。
第6の発明の限定されない具体的組合せの例としては、
(組合せ6−1)
共重合体(C):Si系親水化剤−Rf系疎水化剤共重合体
疎水化剤A1a:Si系疎水化剤
親水化剤B1a:Rf系親水化剤
(組合せ6−2)
共重合体(C):Rf系親水化剤−Si系疎水化剤共重合体
疎水化剤A1a:Rf系疎水化剤
親水化剤B1a:Si系親水化剤
などがあげられる。
対水接触角a2の表面を与える疎水性ブロック(A2)、および
該疎水性ブロック(A2)の対水接触角a2よりも20度以上低い対水接触角b2をもつ表面を与える親水性ブロック(B2)
からなるブロック共重合体またはグラフト共重合体(C)からなる一次ミクロ相分離構造形成剤(I−2)と、
疎水性ブロック(A2)と相溶性を有する疎水性ブロック(A2a)と疎水性ブロック(A2)の対水接触角a2よりも20度以上低い対水接触角b2−1をもつ表面を与える親水性ブロック(B2a)とからなるブロック共重合体またはグラフト共重合体(C1)、および/または
親水性ブロック(B2)と相溶性を有する親水性ブロック(B2a)と親水性ブロック(B2)の対水接触角b2よりも20度以上高い対水接触角a2−1をもつ表面を与える疎水性ブロック(A2a)とからなるブロック共重合体またはグラフト共重合体(C2)
からなる二次ミクロ相分離構造形成剤(II−2)
からなる多重ミクロ相分離構造形成剤に関する。
同様に、一次親水性部分中に二次疎水性部分を形成する共重合体(C2)は、共重合体(C)の親水性ブロック(B2)との相溶性が良好な親水性ブロック(B2a)と、疎水性ブロック(A2)とはできるだけ非相溶性である疎水性ブロック(A2a)を有することが、共重合体(C2)が一次ミクロ相分離構造の親水性部分に取り込まれやすくなるために好ましい。
第7の発明の限定されない具体的組合せの例としては、
(組合せ7−1)
共重合体(C):Rf系疎水化剤−Si系親水化剤共重合体
共重合体(C1):Rf系疎水化剤−Rf系親水化剤共重合体
共重合体(C2):Si系疎水化剤−Si系親水化剤共重合体
(組合せ7−2)
共重合体(C):Si系疎水化剤−Si系親水化剤共重合体
共重合体(C1):Si系疎水化剤−Si系親水化剤共重合体
共重合体(C2)Rf系疎水化剤−Si系親水化剤共重合体
などがあげられる。
対水接触角a1の表面を与える疎水化剤(A1)、および
加水分解性基を有し、かつ加水分解されることにより前記疎水化剤(A1)の対水接触角a1よりも20度以上低い対水接触角b1をもつ表面を与える親水化剤(B1)
からなる一次ミクロ相分離構造形成剤(I−1)と、
親水化剤(B1)と相溶性を有しかつ該親水化剤(B1)の対水接触角b1よりも20度以上高い対水接触角a3をもつ表面を与える疎水性領域(A3)を有する異相構造粒子(IIIa)、および/または
疎水化剤(A1)と相溶性を有しかつ該疎水化剤(A1)の対水接触角a1よりも20度以上低い対水接触角b3の表面を与える親水性領域(B3)を有する異相構造粒子(IIIb)
からなる二次ミクロ相分離構造形成用粒子(III)
からなる多重ミクロ相分離構造形成剤に関する。
対水接触角a2の表面を与える疎水性ブロック(A2)、および
該疎水性ブロック(A2)の対水接触角a2よりも20度以上低い対水接触角b2をもつ表面を与える親水性ブロック(B2)
からなるブロック共重合体またはグラフト共重合体(C)からなる一次ミクロ相分離構造形成剤(I−2)と、
親水性ブロック(B2)と相溶性を有しかつ該親水性ブロック(B2)の対水接触角b2よりも20度以上高い対水接触角a3をもつ表面を与える疎水性領域(A3)を有する異相構造粒子(IIIa)、および/または
疎水性ブロック(A2)と相溶性を有しかつ該疎水性ブロック(A2)の対水接触角a2よりも20度以上低い対水接触角b3の表面を与える親水性領域(B3)を有する異相構造粒子(IIIb)
からなる二次ミクロ相分離構造形成用粒子(III)
からなる多重ミクロ相分離構造形成剤に関する。
また、異相構造粒子(IIIb)は疎水化剤(A1)または疎水性ブロック(A2)と相溶性を有しかつ該疎水化剤(A1)または疎水性ブロック(A2)の対水接触角a1よりも20度以上低い対水接触角b3をもつ表面を与える親水性領域(B3)を有する異相構造粒子である。親水性領域(B3)以外は疎水化剤(A1)または疎水性ブロック(A2)と相溶性を有する疎水性領域であることが好ましい。
第8および第9の発明で使用できる異相構造粒子は、上記の関係を満たすものであればよく、たとえば粒子表面が疎水性領域と親水性領域の海島構造となっているもの、疎水性の重合体と親水性の重合体が絡み合って粒子を形成しているものなどがあげられる。
特公平7−53862号公報に記載されている、1つの粒子内に疎水性と親水性の少なくとも2種の重合体を含み、かつ少なくとも2種の重合体のうちの疎水性重合体はポリフルオロアルキル基を有する重合体である重合体粒子が例示できる。
特開平8−7386号公報に記載されているフッ素系重合体粒子などが例示できる。
特開平9−262940号公報に記載されたアクリル系重合体(親水性)の分子鎖と含フッ素重合体(疎水性)の分子鎖とがからまりあった相溶体粒子などが例示できる。また、アクリル系単量体と多官能の単量体を共重合することによって含フッ素重合体との間に擬相互進入網目構造(S−IPN)を形成している粒子であってもよい。
たとえば、部分的に加水分解性脱離基を有する有機金属化合物粒子を加水分解して得られる粒子が例示できる。具体例としては、疎水化剤(A1)の例示として説明した加水分解性の疎水化剤(A1−3)の粒子などがあげられる。
たとえば、フッ素化合物やシリコーン化合物の側鎖や末端に適当な親水性基を配置した化合物(重合体)の粒子が例示できる。
固定型:
橋脚、コンクリートブロック、消波ブロック、防波堤などの水中構築物;
水門門扉、海上タンク、浮き桟橋などの港湾施設;
海底掘削設備、海中通信ケーブル施設などの海底作業施設;
導水路、覆水管、水室などの火力、原子力、海洋温度差発電施設;
プール、水槽、給水塔、下水道、雨どいなどの給排水および貯蔵施設;
システムキッチン、水洗便器、浴室、浴槽などの家庭内設備;
船舶の吃水部または船底、潜水艦の外装、スクリュー、プロペラ、錨などの船舶構造物または付属物
固定型:
定置網などの魚網、ブイ、生簀、ロープなどの漁業用物品;
覆水器、水室などの火力、原子力、海洋温度差発電用物品;
海中(水中)ケーブルなどの海底(水底)敷設物品;
底引き網、はえなわなどの漁業用物品;
こうした水面または水中で使用する物品または構造物に対しては、たとえばつぎのような水生生物や有機汚れが付着し、外観や機能を低下させる。
フジツボ類、ムラサキイガイ、イソギンチャク類、カキ、ホヤ、ヒドロ虫、コケムシ、各種水生微生物、各種海藻類(ミドリゲ、ホンダワラ、アオサ、アオノリなど)、各種珪藻類、環形動物(ウズマキゴカイ、シライトゴカイなど)、海綿動物(ユズダマカイメンなど)、その他の付着性生物など
浮遊油(鉱物油、植物油など)、廃棄食品類、樹脂類、し尿、生物の死ガイなど
さらにまた本発明によれば、生体適合性の物品を提供できる。本発明の形成剤を使用するときには、人工血管などの生体に移植する物品の表面を高度に疎水性とし、体内の親水性液体の膜をその表面に形成させないようにすることができる。
組織や細胞、菌の培養機器、生理物質分析機器などの医療関係の研究分析機器などがあげられる。
血球細胞、各種ウイルス、細菌など
各種タンパク質、各種酵素、各種ペプチド、各種アミノ酸、各種多糖類、各種核酸、コレステロール、脂肪分など
つぎの成分を攪拌混合して溶剤型の塗料組成物を調製した。
溶剤:酢酸ブチル/トルエン=50/50重量比
疎水性樹脂:大日本インキ化学工業(株)製の室温硬化型3級アミノ基含有アクリルシリコン樹脂のトルエン/イソブタノール溶液:固形分44重量%。商品名BZ−1161
硬化剤:シリコン系硬化剤(大日本インキ化学工業(株)製の商品名FZ−523)
親水化剤:メチルトリメトキシシランとSi(OCH2CF2CF3)4の共縮合物(対水接触角:60度以下)
疎水化剤:含フッ素ポリエーテル(ダイキン工業(株)製のデムナムS−20。対水接触角:80度以上)
溶剤400重量部に対し、疎水性樹脂(硬化剤入り)100重量部と親水化剤2重量部および疎水化剤4重量部を混合して、塗料組成物を調製した。
親水化剤および疎水化剤のいずれも配合せず、溶剤を400重量部、疎水性樹脂100重量部で塗料組成物を調製し、実施例1と同様にしてサンプルを作製した。
親水化剤を配合せず、溶剤を400重量部、疎水性樹脂100重量部および疎水化剤4重量部で塗料組成物を調製し、実施例1と同様にしてサンプルを作製した。
疎水化剤を配合せず、溶剤を400重量部、疎水性樹脂100重量部および親水化剤2重量部で塗料組成物を調製し、実施例1と同様にしてサンプルを作製した。
実施例1および比較例1〜3のサンプルについて、付着性物質の非付着性をつぎの手順で評価した。結果を表1に示す。
試験1:煙草の煙による汚染試験
サンプルおよびブランク(未処理ポリスチレン板)を喫煙室(約10m2)内の壁に立て掛け、扇風機で風を当てながら3ヵ月放置し、試験開始前と終了後の色差(ΔE)を光度計(日本電色工業(株)製のカラーメータZ2000を用い、JIS Z8722に準拠して表面の反射率から調べる。
Claims (11)
- (A1)対水接触角a1の表面を与える疎水化剤、および
(B1)加水分解性基を有し、かつ加水分解されることにより前記疎水化剤(A1)の対水接触角a1よりも20度以上低い対水接触角b1をもつ表面を与える親水化剤
からなるミクロ相分離構造形成剤。 - (A2)対水接触角a2の表面を与える疎水性ブロック、および
(B2)該疎水性ブロック(A2)の対水接触角a2よりも20度以上低い対水接触角b2をもつ表面を与える親水性ブロック
からなるブロック共重合体またはグラフト共重合体(C)からなるミクロ相分離構造形成剤。 - (I)対水接触角a1の表面を与える疎水化剤(A1)および加水分解性基を有し、かつ加水分解されることにより前記疎水化剤(A1)の対水接触角a1よりも20度以上低い対水接触角b1をもつ表面を与える親水化剤(B1)からなる一次ミクロ相分離構造形成剤(I−1)、または
対水接触角a2の表面を与える疎水性ブロック(A2)および該疎水性ブロック(A2)の対水接触角a2よりも20度以上低い対水接触角b2をもつ表面を与える親水性ブロック(B2)からなるブロック共重合体またはグラフト共重合体(C)からなる一次ミクロ相分離構造形成剤(I−2)と、
(II)疎水化剤(A1)または疎水性ブロック(A2)と相溶性を有しかつ該疎水化剤(A1)または疎水性ブロック(A2)の対水接触角よりも20度以上低い対水接触角をもつ表面を与える親水化剤(B1a)、
疎水化剤(A1)または疎水性ブロック(A2)と相溶性を有する疎水性ブロック(A2a)と該疎水化剤(A1)または疎水性ブロック(A2)の対水接触角よりも20度以上低い対水接触角をもつ表面を与える親水性ブロック(B2a)とからなるブロック共重合体またはグラフト共重合体(C1)、
疎水化剤(A1)または疎水性ブロック(A2)と相溶性を有しかつ該疎水化剤(A1)または疎水性ブロック(A2)の対水接触角よりも20度以上低い対水接触角の表面を与える親水性領域(B3)を有する異相構造粒子(IIIb)、
親水化剤(B1)または親水性ブロック(B2)と相溶性を有しかつ該親水化剤(B1)または親水性ブロック(B2)の対水接触角よりも20度以上高い対水接触角をもつ表面を与える疎水化剤(A1a)、
親水化剤(B1)または親水性ブロック(B2)と相溶性を有する親水性ブロック(B2a)と該親水化剤(B1)または親水性ブロック(B2)の対水接触角よりも20度以上高い対水接触角をもつ表面を与える疎水性ブロック(A2a)とからなるブロック共重合体またはグラフト共重合体(C2)、および
親水化剤(B1)または親水性ブロック(B2)と相溶性を有しかつ該親水化剤(B1)または親水性ブロック(B2)の対水接触角よりも20度以上高い対水接触角をもつ表面を与える疎水性領域(A3)を有する異相構造粒子(IIIa)
よりなる群から選ばれる少なくとも1種
からなる二次ミクロ相分離構造形成剤(II)
とからなる多重ミクロ相分離構造形成剤。 - 対水接触角a1の表面を与える疎水化剤(A1)、および
加水分解性基を有し、かつ加水分解されることにより前記疎水化剤(A1)の対水接触角a1よりも20度以上低い対水接触角b1をもつ表面を与える親水化剤(B1)
からなる一次ミクロ相分離構造形成剤(I−1)と、
疎水化剤(A1)と相溶性を有しかつ該疎水化剤(A1)の対水接触角a1よりも20度以上低い対水接触角b1−1をもつ表面を与える親水化剤(B1a)、および/または
親水化剤(B1)と相溶性を有しかつ該親水化剤(B1)の対水接触角b1よりも20度以上高い対水接触角a1−1をもつ表面を与える疎水化剤(A1a)
からなる二次ミクロ相分離構造形成剤(II−1)
とからなる多重ミクロ相分離構造形成剤。 - 対水接触角a1の表面を与える疎水化剤(A1)、および
加水分解性基を有し、かつ加水分解されることにより前記疎水化剤(A1)の対水接触角a1よりも20度以上低い対水接触角b1をもつ表面を与える親水化剤(B1)
からなる一次ミクロ相分離構造形成剤(I−1)と、
疎水化剤(A1)と相溶性を有する疎水性ブロック(A2a)と該疎水化剤(A1)の対水接触角a1よりも20度以上低い対水接触角b2−1をもつ表面を与える親水性ブロック(B2a)とからなるブロック共重合体またはグラフト共重合体(C1)、および/または
親水化剤(B1)と相溶性を有する親水性ブロック(B2a)と該親水化剤(B1)の対水接触角b1よりも20度以上高い対水接触角a2−1をもつ表面を与える疎水性ブロック(A2a)とからなるブロック共重合体またはグラフト共重合体(C2)
からなる二次ミクロ相分離構造形成剤(II−2)
からなる多重ミクロ相分離構造形成剤。 - 対水接触角a2の表面を与える疎水性ブロック(A2)、および
該疎水性ブロック(A2)の対水接触角a2よりも20度以上低い対水接触角b2をもつ表面を与える親水性ブロック(B2)
からなるブロック共重合体またはグラフト共重合体(C)からなる一次ミクロ相分離構造形成剤(I−2)と、
疎水性ブロック(A2)と相溶性を有しかつ該疎水性ブロック(A2)の対水接触角a2よりも20度以上低い対水接触角b1−1をもつ表面を与える親水化剤(B1a)、および/または
親水性ブロック(B2)と相溶性を有しかつ該親水性ブロック(B2)の対水接触角b2よりも20度以上高い対水接触角a1−1をもつ表面を与える疎水化剤(A1a)
からなる二次ミクロ相分離構造形成剤(II−1)
とからなる多重ミクロ相分離構造形成剤。 - 対水接触角a2の表面を与える疎水性ブロック(A2)、および
該疎水性ブロック(A2)の対水接触角a2よりも20度以上低い対水接触角b2をもつ表面を与える親水性ブロック(B2)
からなるブロック共重合体またはグラフト共重合体(C)からなる一次ミクロ相分離構造形成剤(I−2)と、
疎水性ブロック(A2)と相溶性を有する疎水性ブロック(A2a)と疎水性ブロック(A2)の対水接触角a2よりも20度以上低い対水接触角b2−1をもつ表面を与える親水性ブロック(B2a)とからなるブロック共重合体またはグラフト共重合体(C1)、および/または
親水性ブロック(B2)と相溶性を有する親水性ブロック(B2a)と親水性ブロック(B2)の対水接触角b2よりも20度以上高い対水接触角a2−1をもつ表面を与える疎水性ブロック(A2a)とからなるブロック共重合体またはグラフト共重合体(C2)
からなる二次ミクロ相分離構造形成剤(II−2)
からなる多重ミクロ相分離構造形成剤。 - 対水接触角a1の表面を与える疎水化剤(A1)、および
加水分解性基を有し、かつ加水分解されることにより前記疎水化剤(A1)の対水接触角a1よりも20度以上低い対水接触角b1をもつ表面を与える親水化剤(B1)
からなる一次ミクロ相分離構造形成剤(I−1)と、
親水化剤(B1)と相溶性を有しかつ該親水化剤(B1)の対水接触角b1よりも20度以上高い対水接触角a3をもつ表面を与える疎水性領域(A3)を有する異相構造粒子(IIIa)、および/または
疎水化剤(A1)と相溶性を有しかつ該疎水化剤(A1)の対水接触角a1よりも20度以上低い対水接触角b3の表面を与える親水性領域(B3)を有する異相構造粒子(IIIb)
からなる二次ミクロ相分離構造形成用粒子(III)
からなる多重ミクロ相分離構造形成剤。 - 対水接触角a2の表面を与える疎水性ブロック(A2)、および
該疎水性ブロック(A2)の対水接触角a2よりも20度以上低い対水接触角b2をもつ表面を与える親水性ブロック(B2)
からなるブロック共重合体またはグラフト共重合体(C)からなる一次ミクロ相分離構造形成剤(I−2)と、
親水性ブロック(B2)と相溶性を有しかつ該親水性ブロック(B2)の対水接触角b2よりも20度以上高い対水接触角a3をもつ表面を与える疎水性領域(A3)を有する異相構造粒子(IIIa)、および/または
疎水性ブロック(A2)と相溶性を有しかつ該疎水性ブロック(A2)の対水接触角a2よりも20度以上低い対水接触角b3の表面を与える親水性領域(B3)を有する異相構造粒子(IIIb)
からなる二次ミクロ相分離構造形成用粒子(III)
からなる多重ミクロ相分離構造形成剤。 - 請求項1または2記載のミクロ相分離構造形成剤により形成されたミクロ相分離構造を表面に有する物品。
- 請求項3〜9のいずれかに記載の多重ミクロ相分離構造形成剤により形成された多重ミクロ相分離構造を表面に有する物品。
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