JPH10237364A - 親水性塗膜形成性塗料用組成物 - Google Patents

親水性塗膜形成性塗料用組成物

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JPH10237364A
JPH10237364A JP9350660A JP35066097A JPH10237364A JP H10237364 A JPH10237364 A JP H10237364A JP 9350660 A JP9350660 A JP 9350660A JP 35066097 A JP35066097 A JP 35066097A JP H10237364 A JPH10237364 A JP H10237364A
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JP
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atom
och
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oligomer
coating
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JP9350660A
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Inventor
Yasushi Yonei
康史 米井
Haruhiko Mori
晴彦 毛利
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 親水性塗膜の親水性を損なわずにレベリング
外観に優れた消泡性の高い塗料用組成物、たとえば汚染
付着防止性の塗料用組成物を提供する。 【解決手段】 塗料用樹脂と、加水分解脱離基をもつ有
機金属化合物(A)、そのオリゴマーまたは該有機金属
化合物(A)の2種以上からなるコオリゴマーと、加水
分解脱離基をもつ有機金属化合物(B)、そのオリゴマ
ーまたは該有機金属化合物(B)の2種以上からなるコ
オリゴマーとを含有し、該有機金属化合物(B)の加水
分解脱離基の少なくとも1つの炭素数が4以上でありか
つ有機金属化合物(A)のいずれの加水分解脱離基の炭
素数よりも多いことを特徴とする塗料用組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、親水性塗膜形成性
塗料用組成物に関する。さらに詳しくは、建築建材、土
木、重防食、自動車などの親水性塗膜を形成する塗料と
して好適でかつ塗料調製時の消泡性に優れた塗料用組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、超耐候性塗料用樹脂として水酸基
やカルボキシル基を有する溶剤可溶なフルオロオレフィ
ン共重合体が使用され実績を伸ばしている。たとえば特
公昭60−21686号公報、特開平3−121107
号公報、特開平4−279612号公報、特開平4−2
8707号公報などに提案されているフルオロオレフィ
ンとビニルエーテルやビニルエステルなどとの共重合体
は通常の塗料用溶剤に可溶で、イソシアネートやメラミ
ンなどの硬化剤と組み合わせることにより、焼付けや常
温で硬化でき、耐候性などに優れた塗膜を形成すること
が知られている。
【0003】しかし、これらの塗膜は屋外に暴露した
際、大気中の汚れや雨筋汚れが付着し堆積しやすい(す
なわち、防汚染付着性がわるい)という問題を有してい
る。カーボン汚れやマジック汚れの拭き取り性(汚染除
去性)などを改良するために、たとえば特開平4−17
3881号公報では、フルオロオレフィン共重合体とシ
ラン化合物との反応物が検討されている。また、米国特
許第3429845号明細書や特開平4−275379
号公報では、シリケート(モノマー)やシリケート縮合
物(オリゴマー)に水と触媒(塩酸など)を添加しアル
コール中で加水分解させたもの(加水分解物)と水酸基
含有フルオロオレフィン共重合体との組成物が提案され
ている。しかし、これらは前記防汚染付着性を改良する
という効果はえられない。
【0004】このようにシラン化合物を硬化部位として
用いた例としては、その他に特公昭45−11309
号、特開平5−78612号、特開昭61−25885
2号、特開昭62−116673号、特開昭64−75
575号、特開平2−232221号、特開平2−24
0153号、特開平4−211482号、特開平4−6
5476号、特開平4−292677号各公報などで提
案されているが、アルコール、水を多量に含むため硬化
不充分である。あるいはあらかじめシリケートが水酸基
を有するためまたは高温焼付けを必要とするためシリケ
ートの表面への移行が抑制される。またシラン化合物が
非加水分解性基を有するため親水性が不充分であるなど
の問題点があり、これらのため前記と同様に防汚染付着
性は改良されていない。
【0005】また、アクリル、アクリルシリコン、無機
系素材などその他の塗料でも状況はおなじで、著しく防
汚染付着性の改良されたものはほとんど知られていな
い。
【0006】また、重合や顔料分散時の脱水剤としてシ
ラン化合物が利用されることもあるが、製造中にほとん
どのシラン化合物が水分と反応することもあり、これか
ら製造された塗料自体は防汚染付着性の改良にはほとん
ど効果がえられていないのが現状である。
【0007】また、前記防汚染付着性を改良する目的
で、たとえばWO 94/06870号、WO 95/
02645号、特開平7−48540号、特開平7−1
02211号、特開平7−136584号、特開平7−
173429号、特開平7−82520号、特開平7−
109435号、特開平7−60184号各公報などに
記載されている有機金属化合物を用いる提案もあるが、
表面親水性およびその再現性、防汚染付着性、硬化性、
相溶性、リコート性、貯蔵安定性、ポットライフ、色別
れ防止性、消泡性、塗装作業性、塗膜表面の割れなどの
点で満足できるものではない。
【0008】そこで本発明者らは、大気中の汚れや雨筋
汚れが付着かつ堆積しない、防汚染付着性に著しく優れ
た親水性の塗膜を形成しうる塗料用組成物および該組成
物に配合するための汚染付着防止剤を開発したが、消泡
剤添加時の防汚染付着性に問題が残っていた。
【0009】塗料用組成物を調製するばあい、各塗料成
分や添加剤を撹拌混合する。このとき混合時の起泡およ
び塗装後の泡残りを防止する目的で消泡剤の添加は必須
であり、従来よりシリコーン系消泡剤、シリカ配合シリ
コーン系消泡剤、アクリル系消泡剤などの疎水性消砲剤
が使用されている。
【0010】しかし、消泡作用は消泡剤がもつ疎水性部
分により生ずるため、消泡された塗料用組成物を塗布し
てえられる塗膜表面は、消泡剤の影響により疎水性にな
りやすい。このため、親水性の塗膜を形成しようとして
も、塗膜の親水性が消泡剤の存在により減殺されてしま
い、防汚染付着性が有効に発揮できない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は表面が親水化
された塗膜の親水性を損わずしかも優れた消泡機能をも
つ塗料用組成物を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、塗料用樹脂
と、加水分解脱離基をもつ有機金属化合物(A)、その
オリゴマーまたは該有機金属化合物(A)の2種以上か
らなるコオリゴマーと、加水分解脱離基をもつ有機金属
化合物(B)、そのオリゴマーまたは該有機金属化合物
(B)の2種以上からなるコオリゴマーとを含有し、該
有機金属化合物(B)の加水分解脱離基の少なくとも1
つの炭素数が4以上でありかつ有機金属化合物(A)の
いずれの加水分解脱離基の炭素数よりも多いことを特徴
とする塗料用組成物に関する。
【0013】前記有機金属化合物(A)の加水分解脱離
基の炭素数が1〜100であり、有機金属化合物(B)
の加水分解脱離基の少なくともひとつの炭素数が4〜1
000であるのが好ましい。さらに前記有機金属化合物
(A)のすべての加水分解脱離基の炭素数が3以下であ
り、有機金属化合物(B)の少なくとも1つの加水分解
脱離基の炭素数が4以上であるのが好ましい。
【0014】さらにまた本発明は、塗料用樹脂、式
(1): X1 b1(OR1a2 c (1) [式中、aは0または1〜6の整数、bは0または1〜
5の整数、cは0または1〜6の整数(ただし、a+b
+c≧3であり、aとcとは同時に0にはならない)、
1は同じかまたは異なりいずれも酸素原子、チッ素原
子、フッ素原子、ケイ素原子および/または塩素原子を
含んでいてもよい炭素数1〜5000の1価の有機基ま
たは水素原子、M1は少なくとも3価の原子価を有する
金属原子、R1は同じかまたは異なりいずれも酸素原
子、チッ素原子、フッ素原子および/または塩素原子を
含んでいてもよい炭素数1〜100の1価の有機基、シ
ロキサン残基または水素原子、R2は同じかまたは異な
りいずれも酸素原子、チッ素原子、フッ素原子および/
または塩素原子を含んでいてもよいキレート化の能力を
有する炭素数1〜1000の有機基を表す]で示される
有機金属化合物、そのオリゴマーまたは該有機金属化合
物の2種以上からなるコオリゴマー、および式(2): X2 e2(OR15d16 f (2) [式中、dは0または1〜6の整数、eは0または1〜
5の整数、fは0または1〜6の整数(ただし、d+e
+f≧3であり、dとfとは同時に0にはならない)、
2は同じかまたは異なりいずれも酸素原子、チッ素原
子、フッ素原子、ケイ素原子および/または塩素原子を
含んでいてもよい炭素数1〜5000の1価の有機基ま
たは水素原子、M2は少なくとも3価の原子価を有する
金属原子、R15は同じかまたは異なりいずれも酸素原
子、チッ素原子、フッ素原子および/または塩素原子を
含んでいてもよい炭素数1〜1000の1価の有機基、
シロキサン残基または水素原子(ただしR15の少なくと
もひとつの炭素数は4以上でありかつR1のいずれの炭
素数よりも多い)、R16は同じかまたは異なりいずれも
酸素原子、チッ素原子、フッ素原子および/または塩素
原子を含んでいてもよいキレート化の能力を有する炭素
数1〜1000の有機基を表す]で示される有機金属化
合物、そのオリゴマーまたは該有機金属化合物の2種以
上からなるコオリゴマーを含む親水性塗膜形成性塗料用
組成物に関する。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の塗料用組成物は、塗料用
樹脂と、加水分解脱離基をもつ少なくとも2種の有機金
属化合物(A)および(B)を含有するものである。そ
して、有機金属化合物(B)の少なくともひとつの加水
分解脱離基の炭素数が4以上であることにより、その加
水分解脱離基が加水分解前の塗料混合時に消泡作用を発
揮する。一方、有機金属化合物(A)は塗膜が形成され
たのち塗膜表面に表出し、加水分解を受けることにより
塗膜表面を親水化する働きをする。
【0016】好ましい本発明の塗料用組成物は、塗料用
樹脂、前記式(1)で示される有機金属化合物、そのオ
リゴマーまたは該有機金属化合物の2種以上からなるコ
オリゴマー(以下、「化合物1」という)および前記式
(2)で示される有機金属化合物、そのオリゴマーまた
は該有機金属化合物のオリゴマー(以下、「化合物2」
という)からなる。
【0017】化合物1は塗膜に親水性を与え、塗膜に汚
染付着防止能および雨筋汚れ付着防止能に優れた塗膜を
形成させる作用をもつ。
【0018】まず、化合物1について説明する。
【0019】前記aは、表面濃縮性、加水分解性、脱離
性の点から0または1〜6の整数であり、2〜4の整数
であることが好ましい。
【0020】前記bは、表面濃縮性、親水性の点から0
または1〜5の整数であり、0〜1の整数であることが
好ましい。
【0021】前記cは表面濃縮性、加水分解性、脱離性
の点から0または1〜6の整数であり、0〜3の整数で
あることが好ましい。
【0022】なお、a、bおよびcの合計量は、金属原
子M1の原子価で決まる量であるが、式(1)において
はOR1またはR2のいずれか一方は、防汚染付着性、表
面濃縮性、加水分解性のために必要であるので、aおよ
びcが同時に0になることはなく、a、bおよびcの合
計量は少なくとも3である。
【0023】前記X1は、水素原子でもよく、またたと
えばつぎの(1)〜(3)にあげるような酸素原子、チ
ッ素原子、フッ素原子、ケイ素原子および/または塩素
原子を含んでいてもよい炭素数1〜5000の1価の有
機基であることが好ましい。
【0024】(1)前記有機基X1は、たとえばH(C
2p、(CH32CH、H(CH2pC=O、F(C
2q(CH2p、(CF32CH、H(CF2q(C
2p(式中、pは0または1〜6の整数、qは1〜1
0の整数、フッ素原子の一部は塩素原子で置換されてい
てもよい)などがあげられ、これらの有機基は直鎖でも
分岐鎖でもよい。
【0025】これらの具体例は、たとえばCH3、CH3
CH2、CH3CH2CH2、(CH32CH、CF3
2、CF3CF2CH2、(CF32CH、F(CF24
CH2CH2、F(CF28CH2CH2、H(CF24
2などがあげられるが、表面濃縮性、加水分解性、脱
離性の点からCF3CF2CH2、(CF32CHが好ま
しい。
【0026】(2)また前記有機基X1は、たとえばN
2、第二級アミノ基、第三級アミノ基、OH、NC
O、CO2H、CO2Na、CO2K、SO3H、SO2
a、SO3K、エポキシ基、オキシエチレン基(CH2
2O)などの官能基を有する有機基などがあげられ
る。
【0027】これらの具体例は、たとえばH2N(C
23、OCN(CH23、CH3O(CH2CH2O)
(CH23、CH3O(CH2CH2O)5(CH23、C
3O(CH2CH2O)10(CH23
【0028】
【化1】
【0029】などがあげられるが、親水性、相溶性、密
着性の点からOCN(CH23、CH 3O(CH2CH2
O)5(CH23が好ましい。
【0030】(3)また前記有機基X1は、たとえば酸
素原子、チッ素原子、フッ素原子、ケイ素原子、塩素原
子、ケイ素原子などを含んでいてもよい重合性の有機基
があげられる。
【0031】これらの具体例は、たとえばCH2=C
(CH3)CO2(CH23、CH2=CH、CH2=CH
CH2、CH2=CHO(CH23、CH2=CHOCO
(CH23、CH2=CHC64、CH2=CHCO
2(CH23などがあげられるが、重合性、入手の容易
さの点からCH2=C(CH3)CO2(CH23、CH2
=CHO(CH23が好ましい。
【0032】なお、本発明においては、このような重合
性の有機基を有する式(1)で示される化合物を重合ま
たは共重合してえられ、分子量が2000〜20万、好
ましくは5000〜20000の重合体または共重合体
も好ましいものである。
【0033】前記R1は、同じかまたは異なりいずれも
酸素原子、チッ素原子、フッ素原子および/または塩素
原子を含んでいてもよく、表面濃縮性、加水分解性、脱
離性の点から炭素数1〜100の1価の有機基、シロキ
サン残基または水素原子である。
【0034】前記R1のうちの1価の有機基は、たとえ
ばH(CH2m、(CH32CH、H(CH2mC=
O、F(CF2n(CH2m、(CF32CH、H(C
2n(CH2m、F(CF2n(CH2mC=O、H
(CF2n(CH2mC=O、(F(CF2n(C
2m2N、((CF32CH)2N、(H(CF2n
(CH2m2N、F(CF2nO(CF(CF3)CF
2O)mCF(CF3)C=O、(F(CF2n(CH2
m2C=N、((CF32CH)2C=N、(H(C
2n(CH2m2C=N、F(CF2n(CH2m
C=ONR3、H(CF2n(CH2mC=ONR3、F
(CF2n(CH2mC=CH2、H(CF2n(CH2m
C=CH2、F(CF2n(CH2mC=CF2、H(C
2n(CH2mC=CF2(式中、mは0または1〜
6の整数、nは1〜10の整数、R3は炭素数1〜6の
アルキル基を表し、アルキル基は直鎖でも分岐鎖でもよ
い)で示されるものが好ましい。
【0035】これらの有機基の具体例としては、たとえ
ばCF3CH2、CF3CF2CH2、CF3(CF22CH
2、CF3(CF23CH2CH2、(CF32CH、CF
3(CF27CH2CH2、H(CF22CH2、H(CF
23CH2、H(CF24CH2、CF3C=O、CF3
2C=O、CF3(CF26C=O、CF3(CF27
C=Oなどがあげられるが、表面濃縮性、加水分解性、
脱離性の点からCF3CH2、CF3CF2CH2、CF
3(CF22CH2、CF3(CF23CH2CH2、CF3
C=O、CF3CF2C=Oが好ましくCF3CH2、CF
3CF2CH2がさらに好ましい。
【0036】前記R1のうちのシロキサン残基は、たと
えば(Si(OR12O)n1(式中、R1は前記した
1のうちの1価の有機基と同じ)などがあげられる。
【0037】前記R2は、同じかまたは異なっていても
よく、フッ素原子および/または塩素原子を含んでいて
もよいキレート化の能力を有しており、表面濃縮性、加
水分解性、脱離性の点から炭素数が1〜20であり、2
〜10であることが好ましい有機基である。
【0038】本発明においては、このようなキレート化
の能力を有する有機基が結合している汚染付着防止剤を
用いることにより、貯蔵安定性、反応性、溶解性、相溶
性により優れているという効果がえられる。
【0039】このようなキレート化の能力を有する有機
基になりうる化合物としては、たとえば2,4−ペンタ
ンジオン、2,4−ヘプタンジオンなどのβ−ジケトン
類、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸
ブチルなどのケトステル類、乳酸、乳酸メチル、乳酸エ
チル、乳酸アンモニウム塩、サリチル酸、サリチル酸メ
チル、サリチル酸エチル、リンゴ酸、リンゴ酸エチル、
酒石酸、酒石酸エチルなどのヒドロキシカルボン酸類ま
たはそのエステル、塩類、4−ヒドロキシ−4−メチル
−2−ペンタノン、4−ヒドロキシ−2−ペンタノン、
4−ヒドロキシ−2−ヘプタノン、4−ヒドロキシ−4
−メチル−2−ヘプタノンなどのケトアルコール類、モ
ノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノ
ールアミン、N−メチルモノエタノールアミン、N−エ
チルモノエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノー
ルアミン、N,N−ジエチルエタノールアミンなどのア
ミノアルコール類、マロン酸ジエチル、メチロールメラ
ミン、メチロール尿素、メチロールアクリルアミドなど
のエノール性活性水素化合物類などが好ましく、これら
の水素原子の全部または一部がフッ素原子および/また
は塩素原子で置換された化合物、β−ジケトン類、ケト
エステル類などが表面濃縮性または安定性の点からさら
に好ましい。
【0040】前記金属原子M1は、たとえばB、Al、
Ga、In、Tl、Sc、Y、La、Ac、Si、G
e、Sn、Pb、Ti、Zr、Hf、As、Sb、B
i、V、Nb、Ta、Te、Po、Cr、Mo、W、A
t、Mn、Tc、Re、Fe、Co、Ni、Ru、R
h、Pd、Os、Ir、Ptなどがあげられるが、合成
および入手の容易さの点からAl、Ti、B、Zrまた
はSiが好ましい。
【0041】式(1)で示される有機金属化合物、その
オリゴマーまたは該有機金属化合物の2種以上からなる
オリゴマーは、たとえばつぎのような有機金属化合物ま
たはそれらからえられるオリゴマーもしくはコオリゴマ
ーなどがあげられる。
【0042】式(1)においてbが0のばあい
【0043】
【化2】
【0044】B(OCH33、B(OCH2CF2
33、B(OCH(CF323、B(OCH2CH2
8173、B(OCH2CF2CF32(OCH3)、
B(OCH(CF322(OCH3)、B(OCH2CH
28172(OCH3)、B(OCH2CF2CF3
2(OH)、B(OCH(CF322(OH)、B(O
CH2CH28172(OH)、B(OCOCF33
B(OCOC253、B(OCOC8173、B(O
COCF32(OCH3)、B(OCOC252(OC
3)、B(OCOC8172(OCH3)、Al(OC
2CF2CF33、Al(OCH(CF323、Al
(OCH2CH28173、Al(OCH2CF2
32(OCH3)、Al(OCH(CF3)2)2(OC
3)、Al(OCH2CH28172(OCH3)、A
l(OCH2CF2CF32(OH)、Al(OCH(C
322(OH)、Al(OCH2CH2817
2(OH)、Al(OCH2CF2CF32(OH)、A
l(OCH(CF322(OH)、Al(OCH2CH
28172(OH)、Al(OCOCF33、Al
(OCOC253、Al(OCOC8173、Al
(OCOCF32(OCH3)、Al(OCOC252
(OCH3)、Al(OCOC8172(OCH3)、A
l(CF3COCHCOCF33、Al(CF3COCH
COCF32(CH3COCHCOCH3)、Al(CF
3COCHCOOC253、Al(CF3COCHCO
OC253、Al(CF3COCHCOOC25
2(CH3COCHCOCH3)、Al(CF3COCHC
OCF32(OH)、Al(CF3COCHCOOC2
52(OH)、Ti(OCH2CF2CF34、Ti(O
CH(CF324、Ti(OCH2CH28174
Ti(OCH2CF2CF32(OCH32、Ti(OC
H(CF322(OCH32、Ti(OCH2CH28
172(OCH32、Ti(OCH2CF2CF3
2(OCH(CH322、Ti(OCH(CF322
(OCH(CH322、Ti(OCH2CH2817
2(OCH(CH322、Ti(OCH2CF2CF32
(OH)2、Ti(OCH(CF322(OH)2、T
i(OCH2CH28172(OH)2、Ti(OCO
CF34、Ti(OCOC254、Ti(OCOC8
174、Ti(OCOCF32(OCH32、Ti(O
COC252(OCH32、Ti(OCOC8172
(OCH32、Ti(CF3COCHCOCF32(O
CH(CH322、Ti(CF3COCHCOOC
252(OCH(CH322 式(1)においてbが1のばあい HSi(OCH2CF33、HSi(OCH2CF2
33、HSi(OCH(CF323、HSi(OC
2CH28173、HSi(OCH2CF2CF3
2(OCH3)、HSi(OCH(CF322(OC
3)、HSi(OCH2CH28172(OCH3)、
HSi(OCH2CF2CF32(OH)、HSi(OC
H(CF322(OH)、HSi(OCH2CH28
172(OH)、HSi(OCOCF33、HSi(O
COC253、HSi(OCOC8173、HSi
(OCOCF32(OCH3)、HSi(OCOC
252(OCH3)、HSi(OCOC8172(OC
3)、CH3Si(OCH33、CH3Si(OCH2
33、CH3Si(OCH2CF2CF33、CH3Si
(OCH(CF32)3、CH3Si(OCH2CH28
173、CH3Si(OCH2CF2CF32(OC
3)、CH3Si(OCH(CF322(OCH3)、
CH3Si(OCH2CH28172(OCH3)、CH
3Si(OCHCF2CF32(OH)、CH3Si(O
CH(CF322(OH)、CH3Si(OCH2CH2
8172(OH)、CH3Si(OCOCF33、C
3Si(OCOC253、CH3Si(OCOC
8173、CH3Si(OCOCF32(OCH3)、C
3Si(OCOC252(OCH3)、CH3Si(O
COC8172(OCH3)、H2N(CH23Si(O
CH2CF33、H2N(CH23Si(OCH2CF2
33、H2N(CH23Si(OCH(CF323
2N(CH23Si(OCH2CH28173、H2
(CH23Si(OCH2CF2CF32(OCH3)、
2N(CH23Si(OCH(CF322(OC
3)、H2N(CH23Si(OCH2CH28172
(OCH3)、H2N(CH23Si(OCH2CF2CF
32(OH)、H2N(CH23Si(OCH(CF3
22(OH)、H2N(CH23Si(OCH2CH28
172(OH)、H2N(CH23Si(OCOC
33、H2N(CH23Si(OCOC253、H2
N(CH23Si(OCOC8173、H2N(CH2
3Si(OCOCF32(OCH3)、H2N(CH23
Si(OCOC252(OCH3)、H2N(CH23
Si(OCOC8172(OCH3)、OCN(CH2
3Si(OCH2CF33、OCN(CH23Si(OC
2CF2CF33、OCN(CH23Si(OCH(C
323、OCN(CH23Si(OCH2CH28
173、OCN(CH23Si(OCH2CF2CF32
(OCH3)、OCN(CH23Si(OCH(CF3
22(OCH3)、OCN(CH23Si(OCH2CH
28172(OCH3)、OCN(CH23Si(OC
OCF33、OCN(CH23Si(OCOC
8173、OCN(CH23Si(OCOCF32(O
CH3)、OCN(CH23Si(OCOC252(O
CH3)、OCN(CH23Si(OCOC817
2(OCH3)、CH3O(CH2CH2O)g(CH23
i(OCH2CF33、CH3O(CH2CH2O)g(C
23Si(OCH2CF2CF33、CH3O(CH2
2O)g(CH23Si(OCH(CF323、CH3
O(CH2CH2O)g(CH23Si(OCH2CH28
173、CH3O(CH2CH2O)g(CH23Si
(OCH2CF2CF32(OCH3)、CH3O(CH2
2O)g(CH23Si(OCH(CF322(OC
3)、CH3O(CH2CH2O)g(CH23Si(O
CH2CH2817)2(OCH3)、CH3O(CH2CH2
O)g(CH23Si(OCH2CF2CF32(O
H)、CH3O(CH2CH2O)g(CH23Si(OC
H(CF322(OH)、CH3O(CH2CH2O)g
(CH23Si(OCH2CH28172(OH)、C
3O(CH2CH2O)g(CH23Si(OCOC
33、CH3O(CH2CH2O)g(CH23Si(O
COC253、CH3O(CH2CH2O)g(CH23
Si(OCOC8173、CH3O(CH2CH2O)g
(CH23Si(OCOCF32(OCH3)、CH3
(CH2CH2O)g(CH23Si(OCOC25
2(OCH3)、CH3O(CH2CH2O)g(CH23
i(OCOC8172(OCH3) (式中、gは1〜100の整数)、 CH2=C(CH3)CO2(CH23Si(OCH2CF
33、CH2=C(CH3)CO2(CH23Si(OC
2CF2CF33、CH2=C(CH3)CO2(CH2
3Si(OCH(CF323、CH2=C(CH3)CO
2(CH23Si(OCH2CH28173、CH2=C
(CH3)CO2(CH23Si(OCH2CF2CF32
(OCH3)、CH2=C(CH3)CO2(CH23Si
(OCH(CF322(OCH3)、CH2=C(C
3)CO2(CH23Si(OCH2CH2817
2(OCH3)、CH2=C(CH3)CO2(CH23Si
(OCH2CF2CF32(OH)、CH2=C(CH3
CO2(CH23Si(OCH(CF322(OH)、
CH2=C(CH3)CO2(CH23Si(OCH2CH
28172(OH)、CH2=C(CH3)CO2(CH
23Si(OCOCF33、CH2=C(CH3)CO2
(CH23Si(OCOC253、CH2=C(C
3)CO2(CH23Si(OCOC8173、CH2
=C(CH3)CO2(CH23Si(OCOCF3
2(OCH3)、CH2=C(CH3)CO2(CH23
i(OCOC252(OCH3)、CH2=C(CH3
CO2(CH23Si(OCOC8172(OCH3) 前記コオリゴマーのうちで、前記式(1)においてbお
よびcが同時に0でかつMがSiであるときの有機金属
化合物からえられるコオリゴマー以外のコオリゴマーの
原料のひとつとして、つぎにあげるような化合物などが
あげられる。
【0045】Si(OCH34、Si(OC254
Si(OCH2CF2CF34、Si(OCH(C
324、Si(OCH2CH28174、Si(O
CH2CF2CF2H)4、Si(OCH248H)4、S
i(OCH2CF2CF32(OCH32、Si(OCH
(CF322(OCH32、Si(OCH2CH28
172(OCH32、Si(OCH2CF2CF2H)
2(OCH32、Si(OCH2CF2CH2H)2(OC4
92、Si(OCH2CF2CF32(OH)2、Si
(OCH(CF322(OH)2、Si(OCH2CH2
8172(OH)2、Si(OCH2CF2CF2H)2
(ON=CCH3(C25))2、Si(OCOC
34、Si(OCOC254、Si(OCOC
8174、Si(OCOCF32(OCH32、Si
(OCOC252(OCH32、Si(OCOC
8172(OCH32、Si(OCH2CF2CF3
3(OCH2CH2)hOCH3、Si(OCH(C
32)3(OCH2CH2)hOCH3、Si(OCH2
28173(OCH2CH2)hOCH3、Si(OC
2CF2CF32(OCH3)(OCH2CH2)hOC
3、Si(OCH(CF322(OCH3)(OCH2
CH2)hOCH3、Si(OCH2CH28172(O
CH3)(OCH2CH2)hOCH3、Si(OCH2
2CF32(OH)(OCH2CH2)hOCH3、Si
(OCH(CF322(OH)(OCH2CH2)hO
CH3、Si(OCH2CH28172(OH)(OC
2CH2)hOCH3、Si(OCOCF33(OCH2
CH2)hOCH3、Si(OCOC253(OCH2
2)hOCH3、Si(OCOC8173(OCH2
2)hOCH3、Si(OCOCF32(OCH3
(OCH2CH2)hOCH3、Si(OCOC25
2(OCH3)(OCH2CH2)hOCH3、Si(OC
OC8172(OCH3)(OCH2CH2)hOCH3 Si(OCH34、Si(OC254、Si(OC4
94、Si(ON=CCH3(C25))4 (式中、hは1〜100の整数) 以上の有機金属化合物のうち、R1の炭素数が1〜3の
ものが好ましい。
【0046】また、本発明におけるオリゴマーまたはコ
オリゴマーとしては、直鎖状、分岐鎖状、環状、三次元
化などのオリゴマーまたはコオリゴマーがあげられる。
【0047】本発明におけるオリゴマーまたはコオリゴ
マーの重合度としては2〜100が好ましく、4〜20
であることがさらに好ましい。重合度が小さくなるとオ
リゴマーまたはコオリゴマーが低沸点となりやすく、塗
装時に揮発しやすくなり、塗膜に取り込まれにくくな
る。重合度が100を超えると、合成時に重合度の制御
が困難となったり、オリゴマーまたはコオリゴマーの粘
度が高くなりやすく、作業性に劣る傾向がある。ただ
し、オリゴマーまたはコオリゴマーが、式(1)におい
てaが4、bとcが0およびM1がSiでフッ素原子を
有しているとき、その重合度は塗膜外観、耐タレ性、耐
アルカリ性の点から2〜40であることが好ましく、た
とえば
【0048】
【化3】
【0049】などがあげられる。
【0050】前記式(1)で示される有機金属化合物
は、該有機金属化合物を構成する金属のハロゲン化物、
アルキル金属、金属アルコキシド、金属キレートなどの
1種または2種以上と該有機金属化合物の有機基に該当
するアルコール、カルボン酸、オキシム、β−ジケト
ン、β−ケトエステル、アルカリ金属アルコキシド、カ
ルボン酸のアルカリ金属塩などの1種または2種以上と
を必要により触媒の存在下、通常は1気圧付近で−20
〜100℃、好ましくは0〜80℃の温度で撹拌下、好
ましくは乾燥した不活性ガスの雰囲気下で反応させる方
法により合成することができ、また反応溶剤を用いるこ
とができる。
【0051】このような合成法において、温度を0〜2
00℃、好ましくは20〜150℃とし、式(1)で示
される有機金属化合物に反応溶液がなるべく均一になる
ように徐々に水を加えることにより式(1)で示される
有機金属化合物が水と反応して加水分解するとほぼ同時
に縮合し、該有機金属化合物のオリゴマーがえられる。
【0052】また、このような合成法において式(1)
で示される有機金属化合物を2種以上用いることにより
コオリゴマーがえられる。なお、コオリゴマーはその分
子鎖中に2種以上の金属を含んでいてもよい。
【0053】本発明におけるオリゴマーおよびコオリゴ
マーの重合度は、反応させる水とたとえば式(1)で示
される有機金属化合物とのモル比により制御できる。た
とえば[H2O]/[式(1)で示される有機金属化合
物]=0.4〜0.95の範囲内のモル比で反応させる
と、重合度が2〜20程度のオリゴマーまたはコオリゴ
マーがえられる。また、前記モル比を0.94〜1.0
の範囲内とすることにより、重合度が20を超え100
以下のオリゴマーまたはコオリゴマーがえられる。な
お、前記コオリゴマーとして、式(1)で示される2種
の有機金属化合物を用いてえられるコオリゴマーを構成
するユニットの組成比(モル比)は1/9〜9/1であ
ることが好ましい。
【0054】前記触媒としては、たとえば塩酸、硫酸、
酢酸、パラトルエンスルホン酸、アンモニア、トリメチ
ルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、1,
8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7(D
BU)、(−)−スパルテイン、4−N,N−ジメチル
アミノピリジン、モノエタノールアミン、トリエタノー
ルアミン、N,N,N´,N´−テトラメチルエチレン
ジアミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水
素ナトリウム、カリウムt−ブトキシド、ナトリウムエ
トキシド、水酸化テトラメチルアンモニウム、硫酸水素
テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモ
ニウム、硫酸水素テトラブチルアンモニウムなどの酸/
アルカリ類、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズ
アセテート、ジオクチルスズマレエート、テトライソプ
ロピルチタネート、テトラブチルチタネートなどの有機
金属化合物/有機金属塩類があげられるが、触媒残渣を
生成物から除去しやすいという点から塩酸、アンモニ
ア、トリエチルアミンが好ましい。
【0055】前記反応溶剤としてはメタノール、エタノ
ール、イソプロパノール、n−ブタノール、t−ブタノ
ール、オクタノール、2,2,2−トリフルオロエタノ
ール、2,2,3,3,3−ペンタフルオロエタノール
などのアルコール類、テトラヒドロフラン、1,4−ジ
オキサン、テトラヒドロピランなどのエーテル類、アセ
トン、酢酸2−メトキシエチルなどのケトン/エステル
類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル
アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N−メチルピ
ロリドン、ポリオキサゾリンなどのアミド類、酢酸、ト
リフルオロ酢酸、F(CF28COOHなどのカルボン
酸類、トリフルオロメチルベンゼン、m−ビストリフル
オロメチルベンゼンなどの含フッ素芳香族類などがあげ
られるが、溶解力が高いという点から2,2,2−トリ
フルオロエタノール、2,2,3,3,3−ペンタフル
オロエタノール、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキ
サン、テトラヒドロピランが好ましい。
【0056】前記式(1)で示される化合物1は塗膜中
で加水分解して塗膜表面を親水性とし、塗膜に優れた防
汚染付着性、低帯電性、防くもり性を与えうる。
【0057】式(1)で示される化合物1においてR1
およびR2のうちの少なくともひとつがフッ素原子を有
していることにより、たとえば表面濃縮性、表面親水化
の再現性に優れているという効果がえられる。
【0058】また、式(1)で示される化合物1中のフ
ッ素原子の含有率が、少なくとも5重量%、好ましくは
15〜60重量%であることにより、たとえば表面濃縮
性、表面親水化の再現性に優れているという効果がえら
れる。
【0059】また、式(1)において、aが4、bとc
が0およびM1がSiでフッ素原子を有する有機金属化
合物のオリゴマーまたは該有機金属化合物の2種以上か
らなるコオリゴマーの重合度が2以上100以下である
ことにより、たとえば塗膜外観、耐タレ性、耐アルカリ
性に優れているという効果がえられる。
【0060】前記式(2)で示される化合物2はR15
よび/またはR16の長鎖の疎水基により消泡作用を発揮
し、かつ塗膜を形成したのちR15および/またはR16
加水分解により離脱した親水性となる。したがって、化
合物1で付与された塗膜表面の親水性を損うことがな
い。
【0061】化合物2としてはつぎのものが好ましい。
【0062】前記dは、表面濃縮性、加水分解性、脱離
性の点から0または1〜6の整数であり、2〜4の整数
であることが好ましい。
【0063】前記eは、表面濃縮性、親水性の点から0
または1〜5の整数であり、0〜1の整数であることが
好ましい。
【0064】前記fは表面濃縮性、加水分解性、脱離性
の点から0または1〜6の整数であり、0〜3の整数で
あることが好ましい。
【0065】なお、d、eおよびfの合計量は、金属原
子M2の原子価で決まる量であるが、式(1)において
はOR15またはR16のいずれか一方は、防汚染付着性、
表面濃縮性、加水分解性のために必要であるので、dお
よびfが同時に0になることはなく、d、eおよびfの
合計量は少なくとも3である。
【0066】前記X2は、水素原子でもよく、またたと
えばつぎの(4)〜(6)にあげるような酸素原子、チ
ッ素原子、フッ素原子、ケイ素原子および/または塩素
原子を含んでいてもよい炭素数1〜5000の1価の有
機基であることが好ましい。
【0067】(4)前記有機基X2は、たとえばH(C
2p、(CH32CH、H(CH2pC=O、F(C
2q(CH2p、(CF32CH、H(CF2q(C
2p(式中、pは0または1〜6の整数、qは1〜1
0の整数、フッ素原子の一部は塩素原子で置換されてい
てもよい)などがあげられ、これらの有機基は直鎖でも
分岐鎖でもよい。
【0068】これらの具体例は、たとえばCH3、CH3
CH2、CH3CH2CH2、(CH32CH、CF3
2、CF3CF2CH2、(CF32CH、F(CF24
CH2CH2、F(CF28CH2CH2、H(CF24
2などがあげられるが、表面濃縮性、加水分解性、脱
離性の点からCF3CF2CH2、(CF32CHが好ま
しい。
【0069】(5)また前記有機基X2は、たとえばN
2、第二級アミノ基、第三級アミノ基、OH、NC
O、CO2H、CO2Na、CO2K、SO3H、SO2
a、SO3K、エポキシ基、オキシエチレン基(CH2
2O)などの官能基を有する有機基などがあげられ
る。
【0070】これらの具体例は、たとえばH2N(C
23、OCN(CH23、CH3O(CH2CH2O)
(CH23、CH3O(CH2CH2O)5(CH23、C
3O(CH2CH2O)10(CH23
【0071】
【化4】
【0072】などがあげられるが、親水性、相溶性、密
着性の点からOCN(CH23、CH3O(CH2CH2
O)5(CH23が好ましい。
【0073】(6)また前記有機基X2は、たとえば酸
素原子、チッ素原子、フッ素原子、塩素原子、ケイ素原
子などを含んでいてもよい重合性の有機基があげられ
る。
【0074】これらの具体例は、たとえばCH2=C
(CH3)CO2(CH23、CH2=CH、CH2=CH
CH2、CH2=CHO(CH23、CH2=CHOCO
(CH23、CH2=CHC64、CH2=CHCO
2(CH23などがあげられるが、重合性、入手の容易
さの点からCH2=C(CH3)CO2(CH23、CH2
=CHO(CH23が好ましい。
【0075】なお、本発明においては、このような重合
性の有機基を有する式(2)で示される化合物を重合ま
たは共重合してえられ、分子量が2000〜20万、好
ましくは5000〜20000の重合体または共重合体
も好ましいものである。
【0076】前記R15は、同じかまたは異なりいずれも
酸素原子、チッ素原子、フッ素原子および/または塩素
原子を含んでいてもよく、表面濃縮性、加水分解性、脱
離性の点から炭素数1〜1000の1価の有機基、シロ
キサン残基または水素原子であり、前記炭素数としては
4〜100であることが好ましく、4〜20であること
がさらに好ましい。しかし、R15の少なくともひとつは
炭素数4以上でかつ化合物1のR1のすべての炭素数よ
りも多くなくてはならない。
【0077】前記R15としてはR1と同じものがあげら
れるが、少なくともひとつは、つぎに示すような炭素数
が4以上のものである必要がある。炭素数4以上の1価
の有機基は、たとえばH(CH2p、(CH32CH、
H(CH2pC=O、F(CF2q(CH2p、(CF
32CH、H(CF2q(CH2p、F(CF2q(C
2pC=O、H(CF2q(CH2pC=O、(F
(CF2q(CH2p2N、((CF32CH)2N、
(H(CF2q(CH2p2N、F(CF2qO(C
F(CF3)CF2O)pCF(CF3)C=O、(F(C
2q(CH2p2C=N、((CF32CH)2C=
N、(H(CF2q(CH2p2C=N、F(CF2
q(CH2pC=ONR3、H(CF2q(CH2pC=
ONR3、F(CF2q(CH2pC=CH2、H(CF
2q(CH2pC=CH2、F(CF2q(CH2p
=CF2、H(CF2q(CH2pC=CF2(式中、p
は0または1〜6の整数、qは1〜10の整数、R3
炭素数1〜6のアルキル基を表し、アルキル基は直鎖で
も分岐鎖でもよい。ただし、有機基中の炭素数の合計は
4以上である)で示されるものが好ましい。
【0078】これらの炭素数4以上の有機基の具体例と
しては、たとえばCF3(CF22CH2、CF3(C
23CH2CH2、CF3(CF27CH2CH2、CF3
(CF29CH2CH2、H(CF23CH2、H(C
24CH2、CF3(CF26C=O、CF3(CF2
7C=Oなどがあげられるが、消泡性、表面濃縮性、加
水分解性、脱離性の点からCF3(CF23CH2
2、CF3(CF25CH2CH2、CF3(CF27
2CH2、CF3(CF29CH2CH2が好ましい。
【0079】前記R15のうちのシロキサン残基は、たと
えば(Si(OR152O)n15(式中、R15は前記し
たR15のうちの1価の有機基と同じ)などがあげられ
る。
【0080】前記R16は、同じかまたは異なっていても
よく、フッ素原子および/または塩素原子を含んでいて
もよいキレート化の能力を有しており、表面濃縮性、加
水分解性、脱離性の点から炭素数が4〜20であり、4
〜10であることが好ましい有機基である。
【0081】本発明においては、このようなキレート化
の能力を有する有機基が結合している汚染付着防止剤を
用いることにより、貯蔵安定性、反応性、溶解性、相溶
性により優れているという効果がえられる。
【0082】このようなキレート化の能力を有する有機
基になりうる化合物としては、たとえば2,4−ペンタ
ンジオン、2,4−ヘプタンジオンなどのβ−ジケトン
類、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸
ブチルなどのケトステル類、乳酸、乳酸メチル、乳酸エ
チル、乳酸アンモニウム塩、サリチル酸、サリチル酸メ
チル、サリチル酸エチル、リンゴ酸、リンゴ酸エチル、
酒石酸、酒石酸エチルなどのヒドロキシカルボン酸類ま
たはそのエステル、塩類、4−ヒドロキシ−4−メチル
−2−ペンタノン、4−ヒドロキシ−2−ペンタノン、
4−ヒドロキシ−2−ヘプタノン、4−ヒドロキシ−4
−メチル−2−ヘプタノンなどのケトアルコール類、モ
ノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノ
ールアミン、N−メチルモノエタノールアミン、N−エ
チルモノエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノー
ルアミン、N,N−ジエチルエタノールアミンなどのア
ミノアルコール類、マロン酸ジエチル、メチロールメラ
ミン、メチロール尿素、メチロールアクリルアミドなど
のエノール性活性水素化合物類などが好ましく、これら
の水素原子の全部または一部がフッ素原子および/また
は塩素原子で置換された化合物、β−ジケトン類、ケト
エステル類などが表面濃縮性または安全性の点からさら
に好ましい。
【0083】前記金属原子M2は、たとえばB、Al、
Ga、In、Tl、Sc、Y、La、Ac、Si、G
e、Sn、Pb、Ti、Zr、Hf、As、Sb、B
i、V、Nb、Ta、Te、Po、Cr、Mo、W、A
t、Mn、Tc、Re、Fe、Co、Ni、Ru、R
h、Pd、Os、Ir、Ptなどがあげられるが、合成
および入手の容易さの点からAl、Ti、B、Zrまた
はSiが好ましい。
【0084】式(2)で示される化合物2の好ましいも
のとしては、たとえばつぎのようなものがあげられる。
【0085】式(2)においてeが0のばあい
【0086】
【化5】
【0087】(式中、rは1〜6の整数、sは1〜10
の整数。ただし少なくとも1つはr+s≧4)、 B(OCH2CH28173、B(OCH2CH28
172(OCH3)、B(OCH2CH28172(O
H)、B(OCOC8173、B(OCOC817
2(OCH3)、Al(OCH2CH28173、Al
(OCH2CH28172(OCH3)、Al(OCH2
CH28172(OH)、Al(OCH2CH2
8172(OH)、Al(OCOC8173、Al(O
COC8172(OCH3)、Al(CF3COCHCO
CF33、Al(CF3COCHCOCF32(CH3
OCHCOCH3)、Al(CF3COCHCOOC
253、Al(CF3COCHCOOC253、Al
(CF3COCHCOOC252(CH3COCHCO
CH3)、Al(CF3COCHCOCF32(OH)、
Al(CF3COCHCOOC252(OH)、Ti
(OCH2CH28174、Ti(OCH2CH28
172(OCH32、Ti(OCH2CH2817
2(OCH(CH322、Ti(OCH2CH2
8172(OH)2、Ti(OCOC8174、Ti
(OCOC8172(OCH32、Ti(CF3COC
HCOCF32(OCH(CH322、Ti(CF3
OCHCOOC252(OCH(CH322 式(2)においてeが1のばあい HSi(OCH2CH28173、HSi(OCH2
28172(OCH3)、HSi(OCH2CH28
172(OH)、HSi(OCOC8173、HSi
(OCOC8172(OCH3)、CH3Si(OCH2
CH28173、CH3Si(OCH2CH28172
(OCH3)、CH3Si(OCH2CH28172(O
H)、CH3Si(OCOC8173、CH3Si(OC
OC8172(OCH3)、H2N(CH23Si(OC
2CH28173、H2N(CH23Si(OCH2
28172(OCH3)、H2N(CH23Si(O
CH2CH28172(OH)、H2N(CH23Si
(OCOC8173、H2N(CH23Si(OCOC8
172(OCH3)、OCN(CH23Si(OCH2
CH28173、OCN(CH23Si(OCH2CH
28172(OCH3)、OCN(CH23Si(OC
OC8173、OCN(CH23Si(OCOC
8172(OCH3)、CH3O(CH2CH2O)g(C
23Si(OCH2CH28173、CH3O(CH2
CH2O)g(CH23Si(OCH2CH2817)2(O
CH3)、CH3O(CH2CH2O)g(CH23Si(O
CH2CH28172(OH)、CH3O(CH2CH2
O)g(CH23Si(OCOC8173、CH3O(C
2CH2O)g(CH23Si(OCOC8172(O
CH3) (式中、gは1〜100の整数)、 CH2=C(CH3)CO2(CH23Si(OCH2CH
28173、CH2=C(CH3)CO2(CH23Si
(OCH2CH28172(OCH3)、CH2=C(CH
3)CO2(CH23Si(OCH2CH28172(O
H)、CH2=C(CH3)CO2(CH23Si(OC
OC8173、CH2=C(CH3)CO2(CH23
i(OCOC8172(OCH3) 前記コオリゴマーのうちで、前記式(2)においてeお
よびfが同時に0でかつM2がSiであるときの有機金
属化合物からえられるコオリゴマー以外のコオリゴマー
の原料のひとつとして、つぎにあげるような化合物など
があげられる。
【0088】Si(OCH34、Si(OC254
Si(OCH2CF2CF34、Si(OCH(C
324、Si(OCH2CH28174、Si(O
CH2CF2CF2H)4、Si(OCH248H)4、S
i(OCH2CF2CF32(OCH32、Si(OCH
(CF322(OCH32、Si(OCH2CH28
172(OCH32、Si(OCH2CF2CF2H)
2(OCH32、Si(OCH2CF2CH2H)2(OC4
92、Si(OCH2CF2CF32(OH)2、Si
(OCH(CF322(OH)2、Si(OCH2CH2
8172(OH)2、Si(OCH2CF2CF2H)2
(ON=CCH3(C25))2、Si(OCOC
34、Si(OCOC254、Si(OCOC
8174、Si(OCOCF32(OCH32、Si
(OCOC252(OCH32、Si(OCOC
8172(OCH32、Si(OCH2CF2CF3
3(OCH2CH2)hOCH3、Si(OCH(C
32)3(OCH2CH2)hOCH3、Si(OCH2
28173(OCH2CH2)hOCH3、Si(OC
2CF2CF32(OCH3)(OCH2CH2)hOC
3、Si(OCH(CF322(OCH3)(OCH2
CH2)hOCH3、Si(OCH2CH28172(O
CH3)(OCH2CH2)hOCH3、Si(OCH2
2CF32(OH)(OCH2CH2)hOCH3、Si
(OCH(CF322(OH)(OCH2CH2)hO
CH3、Si(OCH2CH28172(OH)(OC
2CH2)hOCH3、Si(OCOCF33(OCH2
CH2)hOCH3、Si(OCOC253(OCH2
2)hOCH3、Si(OCOC8173(OCH2
2)hOCH3、Si(OCOCF32(OCH3
(OCH2CH2)hOCH3、Si(OCOC25
2(OCH3)(OCH2CH2)hOCH3、Si(OC
OC8172(OCH3)(OCH2CH2)hOCH3 Si(OCH34、Si(OC254、Si(OC4
94、Si(ON=CCH3(C25))4 (式中、hは1〜100の整数) また、本発明におけるオリゴマーまたはコオリゴマーと
しては、直鎖状、分岐鎖状、環状、三次元化などのオリ
ゴマーまたはコオリゴマーがあげられる。
【0089】本発明におけるオリゴマーまたはコオリゴ
マーの重合度としては2〜100が好ましく、2〜40
であることがさらに好ましい。重合度が小さくなるとオ
リゴマーまたはコオリゴマーが低沸点となりやすく、塗
装時に揮発しやすくなり、塗膜に取り込まれにくくなる
と共に、消泡性も低下する。重合度が100を超える
と、合成時に重合度の制御が困難となったり、オリゴマ
ーまたはコオリゴマーの粘度が高くなりやすく、作業性
に劣る傾向がある。ただし、オリゴマーまたはコオリゴ
マーが、式(2)においてdが4、eとfが0およびM
2がSiでフッ素原子を有しているとき、その重合度は
塗膜外観、耐タレ性、耐アルカリ性の点から2〜40で
あることが好ましく、たとえば
【0090】
【化6】
【0091】などがあげられる。
【0092】前記式(2)で示される化合物2は、化合
物1と同様の方法で製造できる。
【0093】本発明の塗料用組成物は、さらに塗料用樹
脂と、要すれば硬化剤および/または硬化触媒、さらに
はフロン系溶剤とからなるものであり、消泡性に優れ、
該組成物からえられる塗膜は親水性の表面を有し、防汚
染付着性、低帯電性、防くもり性に著しく優れた効果を
奏する。
【0094】前記塗料用樹脂としては、たとえば溶剤可
溶性で、水酸基および/またはカルボキシル基を有する
フルオロオレフィン共重合体、アクリルポリオール樹
脂、アクリルシリコン樹脂、フッ素シリコーン樹脂、無
機系素材または官能基を有していないフッ化ビニリデン
の単独重合体もしくは共重合体などがあげられるが、使
用実績の点から水酸基および/またはカルボキシル基を
有するフルオロオレフィン共重合体、アクリルポリオー
ル樹脂が好ましい。
【0095】前記塗料用樹脂としてはその他に、官能基
を有しないフッ素樹脂(特公昭43−10363号、特
開平3−28206号、特開平4−189879号など
の各公報に記載のフッ化ビニリデンの単独重合体または
共重合体など)があげられ、前記の官能基を有する樹脂
にブレンドすることもできる。また、官能基を有しない
樹脂を用いるばあいは、本発明の塗料用組成物には硬化
剤や硬化触媒を用いる必要は限らずしもない。
【0096】前記水酸基および/またはカルボキシル基
を有するフルオロオレフィン共重合体としては、たとえ
ば特公昭60−21686号、特開平3−121107
号、特開平4−279612号、特開平4−28707
号、特開平2−232221号などの各公報に記載され
ているようなものがあげられ、該共重合体の数平均分子
量(GPCによる)としては、1000〜100000
であり、1500〜30000が好ましい。前記分子量
が1000未満であれば硬化性、耐候性が不充分になる
傾向があり、100000を超えると作業性、塗装性に
問題が生じる傾向がある。
【0097】前記共重合体の水酸基価としては、0〜2
00(mgKOH/g)であり、0〜150(mgKO
H/g)であることが好ましい。前記水酸基が少なくな
ると硬化不良になりやすい傾向があり、200(mgK
OH/g)を超えると塗膜の可撓性に問題が生じる傾向
がある。
【0098】前記共重合体の酸価としては、0〜200
(mgKOH/g)であり、0〜100(mgKOH/
g)であることがさらに好ましい。前記酸価が少なくな
ると硬化不良となりやすい傾向があり、200(mgK
OH/g)を超えると塗膜の可撓性に問題が生じる傾向
がある。
【0099】なお、前記共重合体のひとつとして、防汚
染付着性、汚染除去性、防錆性の点からテトラフルオロ
エチレン共重合体を用いることもできる。
【0100】前記共重合体としては、たとえばダイキン
工業(株)製ゼッフル、旭硝子(株)製ルミフロン、セ
ントラル硝子(株)製セフラルコート、大日本インキ化
学工業(株)製フルオネート、東亜合成(株)製ザフロ
ンなどの市販品があげられる。
【0101】前記アクリルポリオール樹脂としては、た
とえば下記水酸基含有重合性不飽和単量体(a)および
必要に応じてその他の重合性不飽和単量体(b)を単量
体成分とする重合体であればよい。また、塗料用樹脂と
して、水溶性および/または水分散性樹脂が好ましい。
水溶性および/または水分散性樹脂としては、たとえば
アクリルエマルジョン、水溶性アクリル樹脂、アクリル
シリコーンエマルジョン、フッ素樹脂エマルジョン、水
溶性フッ素樹脂、これらの架橋硬化型タイプなどがあげ
られる。
【0102】前記アクリルエマルジョン、水溶性アクリ
ル樹脂の市販品または試作品としては、たとえば住友バ
イエルウレタン製バイヒドロールTPLS−2940、
TPLS−2052などがあげられる。
【0103】前記フッ素樹脂エマルジョンとしては、た
とえば特開平7−53911号公報記載のフルオロオレ
フィン共重合体などがあげられる。さらに、特願平5−
236493号明細書記載の水分散性フッ化ビニリデン
共重合体水性組成物およびそのフッ化ビニリデン共重合
体水性分散液をシードにして水酸基などの官能基を有す
るモノマーを後重合した水性組成物などがあげられ、よ
り好ましい。
【0104】前記水溶性フッ素樹脂としては、たとえば
特開昭62−143915号公報記載の水酸基および/
またはカルボキシル基含有のフルオロエチレン共重合体
などがあげられ、より好ましい。
【0105】単量体(a)としては、下記式(7)〜
(10)で表わされる化合物をあげることができる。
【0106】
【化7】
【0107】[式中、R4は水素原子またはヒドロキシ
アルキル基を示す。]
【0108】
【化8】
【0109】[式中、R4は前記に同じ。]
【0110】
【化9】
【0111】[式中、Zは水素原子またはメチル基を示
し、mは2〜8の整数、pは2〜18の整数、qは0〜
7の整数を示す。]
【0112】
【化10】
【0113】[式中、Zは前記に同じ、T1およびT
2は、同一もしくは異なって、炭素数1〜20の2価の
炭化水素基を示す。sおよびvはそれぞれ0〜10の整
数を示す。ただし、sとvの和は、1〜10である。] 式(7)および(8)における、ヒドロキシアルキル基
は、アルキル部分の炭素数が1〜6のヒドロキシアルキ
ル基である。具体的には、−C24OH、−C36
H、−C48OHなどをあげることができる。
【0114】式(10)における炭素数1〜20の2価
の炭化水素基としては、たとえば
【0115】
【化11】
【0116】などをあげることができる。
【0117】式(7)の単量体成分としては、たとえば CH2=CHOH、 CH2=CHO(CH24OH などをあげることができる。
【0118】式(8)の単量体成分としては、たとえば
【0119】
【化12】
【0120】などをあげることができる。
【0121】式(9)の単量体成分としては、たとえば
【0122】
【化13】
【0123】などをあげることができる。
【0124】式(10)の単量体成分としては、たとえ
【0125】
【化14】
【0126】などをあげることができる。
【0127】さらに、前記以外にも前記式(7)〜(1
0)で表わされる水酸基含有不飽和単量体とε−カプロ
ラクトン、γ−バレロラクトンなどのラクトン類との付
加物などが使用できる。
【0128】その他の重合性不飽和単量体(b) 下記(b−1)〜(b−9)のものをあげることができ
る。
【0129】(b−1)オレフィン系化合物:たとえば
エチレン、プロピレン、ブチレン、イソプレン、クロロ
プレンなど。
【0130】(b−2)ビニルエーテルおよびアリルエ
ーテル:たとえばエチルビニルエーテル、プロピルビニ
ルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、ブチルビニ
ルエーテル、tert−ブチルビニルエーテル、ペンチ
ルビニルエーテル、ヘキシルビニルエーテル、イソヘキ
シルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、4−メ
チル−1−ペンチルビニルエーテルなどの鎖状アルキル
ビニルエーテル類、シクロペンチルビニルエーテル、シ
クロヘキシルビニルエーテルなどのシクロアルキルビニ
ルエーテル類、フェニルビニルエーテル、o−,m−,
p−トリビニルエーテル類などのアリールビニルエーテ
ル類、ベンジルビニルエーテル、フェネチルビニルエー
テルなどのアラルキルビニルエーテル類など。
【0131】(b−3)ビニルエステルおよびプロペニ
ルエステル;たとえば酢酸ビニル、乳酸ビニル、酪酸ビ
ニル、イソ酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、イソカプロ
ン酸ビニル、ピバリック酸ビニル、カプリン酸ビニルな
どのビニルエステル類および酢酸イソプロペニル、プロ
ピオン酸イソプロペニルなどのプロペニルエステルな
ど。
【0132】(b−4):アクリル酸またはメタクリル
酸のエステル:たとえばアクリル酸メチル、アクリル酸
エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピ
ル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル
酸オクチル、アクリル酸ラウリル、メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタ
クリル酸イソプロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリ
ル酸ヘキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ラ
ウリルなどのアクリル酸またはメタクリル酸の炭素数1
〜18のアルキルエステル;アクリル酸メトキシブチ
ル、メタクリル酸メトキシブチル、アクリル酸メトキシ
エチル、メタクリル酸メトキシエチル、アクリル酸エト
キシブチル、メタクリル酸エトキシブチルなどのアクリ
ル酸またはメタクリル酸の炭素数2〜18のアルコキシ
アルキルエステル類など。
【0133】(b−5)ビニル芳香族化合物:たとえば
スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−
クロルスチレンなど。
【0134】(b−6)その他:アクリロニトリル、メ
タクリルロニトリルなど。
【0135】(b−7)カルボキシル基含有単量体:式
(11):
【0136】
【化15】
【0137】(式中、R5、R6およびR7は同じかまた
は異なり、いずれも水素原子、アルキル基、フェニル
基、カルボキシル基またはエステル基であり、nは0ま
たは1である)または式(12):
【0138】
【化16】
【0139】(式中、R13およびR14は同じかまたは異
なり、いずれも飽和または不飽和の直鎖または環状アル
キル基、nは0または1、mは0または1である)で表
わされるカルボキシル基含有ビニル単量体があげられ
る。具体例としては、たとえばアクリル酸、メタクリル
酸、ビニル酢酸、クロトン酸、桂皮酸、3−アリルオキ
シプロピオン酸、イタコン酸、イタコン酸モノエステ
ル、マレイン酸、マレイン酸モノエステル、マレイン酸
無水物、フマル酸、フマル酸モノエステル、フタル酸ビ
ニル、ピロメリット酸ビニルなどがあげられる。
【0140】(b−8)エポキシ基含有単量体:
【0141】
【化17】
【0142】(b−9)アミノ含有単量体:
【0143】
【化18】
【0144】前記アクリルポリオール樹脂としては、水
酸基、カルボキシル基、エポキシ基、アミノ基を有して
いてもよい。
【0145】前記アクリルポリオール樹脂の水酸基価と
しては0〜200(mgKOH/g)であり、0〜10
0(mgKOH/g)であることが好ましい。前記水酸
基価が少なくなると硬化不良になりやすい傾向があり、
200(mgKOH/g)を超えると塗膜の可撓性に問
題が生じる傾向がある。
【0146】前記アクリルポリオール樹脂の酸価として
は、0〜200(mgKOH/g)であり、0〜100
(mgKOH/g)であることがさらに好ましい。前記
酸価が少なくなると硬化不良となりやすい傾向があり、
200(mgKOH/g)を超えると塗膜の可撓性に問
題が生じる傾向がある。
【0147】前記アクリルポリオール樹脂としては、た
とえば三菱レーヨン(株)製ダイヤナール、大日本イン
キ化学工業(株)製アクリディック、日立化成工業
(株)ヒタロイド、三井東圧化学(株)製オレスターな
どの市販品を用いることができる。
【0148】前記アクリルシリコン樹脂としては、たと
えばつぎにあげるようなアクリルシリコンモノマーを式
(7)〜(10)の化合物および/またはその他重合性
不飽和単量体(b)と共に重合したものであればよい。
【0149】1分子中に、少なくとも1個のシラン基
と、ラジカル重合性不飽和基とを有する化合物である。
ラジカル重合性不飽和基としては、たとえば
【0150】
【化19】
【0151】[式中、R8は水素原子またはメチル基で
ある]などをあげることができる。
【0152】ラジカル重合性不飽和基が
【0153】
【化20】
【0154】のシラン基含有重合性不飽和単量体として
は、たとえば下記式(13)で表わされる化合物をあげ
ることができる。
【0155】
【化21】
【0156】[式中、R9は炭素数1〜20の炭化水素
基を示し、Yは同一または異なって、水素原子、水酸
基、加水分解性基、炭素数1〜8のアルキル基、アリー
ル基またはアラルキル基を示す。ただし、Yの少なくと
も1個は水素原子、水酸基または加水分解性基であ
る。] 式(13)で表わされる化合物の具体例としては、たと
えばγ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシ
シラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリプロポ
キシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチル
ジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピル
メチルジエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプ
ロピルメチルジプロポキシシラン、γ−(メタ)アクリ
ロキシブチルフェニルジメトキシシラン、γ−(メタ)
アクリロキシブチルフェニルジエトキシシラン、γ−
(メタ)アクリロキシブチルフェニルジプロポキシシラ
ン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルジメチルメトキ
シシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルジメチル
エトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルフ
ェニルメチルメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキ
シプロピルフェニルメチルエトキシシラン、γ−(メ
タ)アクリロキシプロピルトリシラノール、γ−(メ
タ)アクリロキシプロピルメチルジヒドロキシシラン、
γ−(メタ)アクリロキシブチルフェニルジヒドロキシ
シラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルジメチルヒ
ドロキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルフ
ェニルメチルヒドロキシシランなどがあげられる。
【0157】前記アクリルシリコン樹脂は加水分解性シ
リル基、水酸基、エポキシ基を有してもよい。
【0158】前記アクリルシリコン樹脂としては、たと
えば鐘淵化学工業(株)製ゼムラック、三洋化成工業
(株)製クリヤマーなどの市販品を用いることができ
る。
【0159】本発明においては、前記塗料用樹脂として
非含フッ素の非加水分解性基含有金属(Si、Ti、A
lなど)アルコキシド、非含フッ素の非加水分解性基含
有オルガノポリシロキサン、非含フッ素の金属(Si、
Ti、Alなど)アルコキシドなどの無機系素材も用い
られうる。
【0160】前記無機系素材としては、たとえばグンゼ
産業(株)発売エコルトン、日本合成ゴム(株)製グラ
スカ、トウペ(株)製ポーセリン、日本油脂(株)製ベ
ルクリーン、ベルハード、東レ・ダウコーニング・シリ
コーン(株)製SH、SRおよびDCシリーズ、信越化
学工業(株)製KRシリーズ、味の素(株)製プレンア
クト、日本曹達(株)製有機チタネート、川研ファイン
ケミカル(株)製アルミニウムアルコレートおよびアル
ミニウムキレート化合物、北興化学工業(株)製ジルコ
ニウムアルコキサイド、日本ユニカー(株)製複合変性
シリコーンオイルならびにMMCAなどの市販品を用い
ることができる。
【0161】前記フッ素シリコーン樹脂としては、たと
えば特開平4−279612号公報に記載のものなどが
あげられる。
【0162】前記硬化剤としては、たとえばイソシアネ
ート化合物、ブロックイソシアネート化合物、メラミン
樹脂、二塩基酸、非加水分解性基含有シラン化合物、エ
ポキシ樹脂または酸無水物などがあげられるが、耐候
性、耐酸性雨性の点からイソシアネート、ブロックイソ
シアネート、エポキシ樹脂が好ましい。
【0163】前記イソシアネート化合物、ブロックイソ
シアネート化合物としては、たとえば2,4−トリレン
ジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4´−ジイ
ソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロ
ンジイソシアネート、リジンメチルエステルジイソシア
ネート、メチルシクロヘキシルジイソシアネート、トリ
メチルヘキサメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレ
ンジイソシアネート、n−ペンタン−1,4−ジイソシ
アネート、これらの三量体、これらのアダクト体やビュ
ウレット体、これらの重合体で2個以上のイソシアネー
ト基を有するもの、さらにブロック化されたイソシアネ
ート類などがあげられるが、これらに限定されるもので
はない。
【0164】イソシアネートと塗料用樹脂との混合割合
はNCO/OH(モル比)で0.5〜5.0が好まし
く、さらに0.8〜1.2がより好ましい。また、イソ
シアネートが湿気硬化タイプのばあいは1.1〜1.5
が好ましい。
【0165】前記メラミン樹脂としては、たとえばメラ
ミン樹脂のほか、メラミンをメチロール化したメチロー
ル化メラミン樹脂、メチロール化メラミンをメタノー
ル、エタノール、ブタノールなどのアルコール類でエー
テル化したアルキルエーテル化メラミン樹脂などがあげ
られるが、これらに限定されるものではない。
【0166】前記エポキシ化合物としては、たとえば
【0167】
【化22】
【0168】などがあげられるがこれらに限定されるも
のではない。
【0169】前記酸無水物としては、たとえば無水フタ
ル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水
1,2−シクロヘキシルジカルボン酸、無水コハク酸、
無水マレイン酸などがあげられるがこれらに限定される
ものではない。
【0170】また、フマル酸、コハク酸、アジピン酸、
アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、1,2−シ
クロヘキシルジカルボン酸などの二塩基酸も硬化剤とし
て用いられる。
【0171】硬化触媒としては、たとえば有機スズ化合
物、有機酸性リン酸エステル、有機チタネート化合物、
酸性リン酸エステルとアミンとの反応物、飽和または不
飽和の多価カルボン酸またはその酸無水物、有機スルホ
ン酸、アミン系化合物、アルミニウムキレート化合物、
チタニウムキレート化合物、ジルコニウムキレート化合
物などがあげられる。
【0172】前記有機スズ化合物の具体例としては、ジ
ブチルスズジラウレート、ジブチルスズマレエート、ジ
オクチルスズマレエート、ジブチルスズジアセテートな
どがあげられる。
【0173】前記有機酸性リン酸エステルの具体例とし
ては、
【0174】
【化23】
【0175】などがあげられる。
【0176】前記有機チタネート化合物としては、たと
えばテトラブチルチタネート、テトライソプロピルチタ
ネート、トリエタノールアミンチタネートなどのチタン
酸エステルがあげられる。
【0177】さらに前記アミン系化合物の具体例として
は、たとえばブチルアミン、オクチルアミン、ジブチル
アミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、
トリエタノールアミン、ジエチレントリアミン、トリエ
チレンテトラミン、オレイルアミン、シクロヘキシルア
ミン、ベンジルアミン、ジエチルアミノプロピルアミ
ン、キシリレンジアミン、トリエチレンジアミン、グア
ニジン、ジフェニルグアニジン、2,4,6−トリス
(ジメチルアミノメチル)フェノール、モルホリン、N
−メチルモルホリン、1,8−ジアザビシクロ(5.
4.0)ウンデセン−7(DBU)などのアミン系化合
物、さらにはそれらのカルボン酸などの塩、過剰のポリ
アミンと多塩基酸よりえられる低分量ポリアミド樹脂、
過剰のポリアミンとエポキシ化合物の反応生成物などが
あげられる。
【0178】前記キレート化合物の具体例としてはアル
ミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、アルミニ
ウムトリス(アセチルアセトナート)、ジルコニウムテ
トラキス(アセチルアセトナート)、ジイソプロポキシ
・ビス(エチルアセトアセテート)チタネートなどがあ
げられる。
【0179】硬化触媒は1種を用いてもよく、2種以上
を併用してもよい。好ましい硬化触媒としては、有機ス
ズ化合物、アルミニウムキレート化合物があげられる。
【0180】本発明における、前記塗料用樹脂と硬化剤
および/または硬化触媒との組み合わせとしては、とく
に限定されないが好ましい組み合わせとしてはつぎのよ
うなものがあげられる。
【0181】水酸基および/またはカルボキシル基を有
するフルオロオレフィン共重合体またはアクリルポリオ
ール樹脂のばあい、これらが水酸基を有するときの硬化
剤としてはイソシアネート化合物、ブロックイソシアネ
ート化合物またはメラミン樹脂であり、カルボキシル基
を有するときの硬化剤としてはメラミン樹脂またはエポ
キシ化合物である。なお、これらの系においては硬化触
媒も併用できる。
【0182】アクリルシリコーン樹脂、フッ素シリコー
ン樹脂または無機系素材のばあいは硬化触媒を用いれば
よい。
【0183】前記フロン系溶剤としては、常温で液体の
ものが望ましく、トリクロロフルオロエタン、テトラク
ロロジフルオロエタン、トリクロロトリフルオロエタ
ン、ジブロモテトラフルオロエタン、HCFC−12
3、HCFC−141b、HCFC−225、ジクロロ
ヘキサフルオロシクロブタン、テトラクロロヘキサフル
オロブタン、パーフルオロペンタン、パーフルオロヘキ
サン、パーフルオロヘプタン、パーフルオロオクタンな
どがあげられるが、前記化合物1および/または2、さ
らには塗料用樹脂、硬化剤をよく溶解させるためには、
フッ素原子、塩素原子、炭素原子を同時に含むことが望
ましく、HCFC−123、HCFC−141b、HC
FC−225、テトラクロロヘキサフルオロブタンが好
ましい。
【0184】また、これらフロン系溶剤を2種以上組み
合せるか、あるいは炭化水素系の有機溶剤と組み合せる
ことも可能である。前記塗料用樹脂とフロン系溶剤の配
合割合としては、塗料用樹脂100重量部に対し0.1
〜50重量部、塗膜外観の点から0.1〜20重量部が
好ましい。
【0185】前記塗料用樹脂と前記消泡性化合物2との
配合割合としては、塗料用樹脂100重量部に対して化
合物2が0.01〜5重量部であり、0.1〜2重量部
であることが好ましい。0.01重量部未満であると消
泡性が低くなる傾向があり、5重量部を超えると親水性
が低下したり、塗膜にハジキが発生しやすくなる傾向が
ある。
【0186】汚染付着防止性の化合物1の配合割合は、
塗料用樹脂100重量部に対して0.1〜80重量部、
好ましくは1〜50重量部である。0.1重量部未満で
あると防汚染付着性が低くなる傾向があり、80重量部
を超えると塗膜の外観不良、樹脂との相溶性が低下する
傾向がある。
【0187】本発明においては、前記塗料用組成物に有
機溶剤を配合することができる。
【0188】前記有機溶剤としては、たとえばキシレ
ン、トルエン、ソルベッソ100、ソルベッソ150、
ヘキサンなどの炭化水素系溶剤、酢酸メチル、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、酢酸エチレングリコールモノメチルエ
ーテル、酢酸エチレングリコールモノエチルエーテル、
酢酸エチレングリコールモノブチルエーテル、酢酸ジエ
チレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジエチレン
グリコールモノエチルエーテル、酢酸ジエチレングリコ
ールモノブチルエーテル、酢酸エチレングリコール、酢
酸ジエチレングリコールなどのエステル系溶剤、ジメチ
ルエーテル、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、エ
チレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコ
ールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチ
ルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エ
チレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコー
ルジブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチル
エーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、
ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレン
グリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジ
エチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテ
ル、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶剤、メチル
エチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトンなど
のケトン系溶剤、N,N−ジメチルアセトアミド、N−
メチルアセトアミド、アセトアミド、N,N−ジメチル
ホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N−メ
チルホルムアミドなどのアミド系溶剤、ジメチルスルホ
キシドなどのスルホン酸エステル系溶剤、メタノール、
エタノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレン
グリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリ
コール(重合度3〜100)、CF3CH2OH、F(C
22CH2OH、(CF32CHOH、F(CF23
CH2OH、F(CF2425OH、H(CF22
2OH、H(CF23CH2OH、H(CF24CH2
OHなどのアルコール系溶剤などがあげられるが、相溶
性、塗膜外観、貯蔵安定性の点から低級アルコール、低
級フッ素アルコールなどのアルコール系溶剤が好まし
い。
【0189】前記塗料用樹脂とアルコール系溶剤との配
合割合としては、塗料用樹脂100重量部に対してアル
コール1〜50重量部であり、硬化性、塗膜外観の点か
ら1〜25重量部であることがさらに好ましい。
【0190】また、硬化剤が常温硬化型のイソシアネー
トなどのようにアルコールと反応性の高いばあいには、
さらに1〜15重量部が好ましく、アルコールの種類も
2級または3級アルコールが好ましい。
【0191】本発明の塗料用組成物は、溶剤溶解性やレ
ベリング性に優れ、形成された塗膜は高度の耐候性を有
し、防汚染付着性や耐薬品性、光学的性質、機械的性
質、基材への密着性、耐熱黄変性などに優れたものであ
り、通常の硬化用組成物と同じく建材、内装材などの屋
内用あるいは建材、自動車、航空機、船舶、電車などの
屋外用の塗料として金属、コンクリート、プラスチック
などに直接、あるいはウォッシュプライマー、錆止め塗
料、エポキシ樹脂、アクリル樹脂塗料、ポリエステル樹
脂塗料などの下塗り塗料の上に重ねて塗装することがで
きる。さらにシーリング剤やフィルム形成剤としても使
用できる。
【0192】また塗料組成は、クリヤー、ソリッド、充
填剤(フィラー)配合など種々の形態を採用できる。
【0193】塗装方法については、スプレー、ハケ、ロ
ーラ、カーテンフロー、ロール、ディップなど種々の方
法が用いられる。
【0194】他の塗装方法として、屋外・屋内用塗料が
塗装された物品または屋外・屋内用物品に、化合物1
(たとえば後述する合成例A−8の化合物)および/ま
たは化合物2を前記フロン系溶剤、有機溶剤(酢酸ブチ
ル、キシレン、メタノール、イソプロパノールなど)お
よび/または水に濃度1〜0.01重量%で分散または
溶解させた組成物を上記塗装方法で塗装することも可能
であるが、塗装工程が増加する、造膜性に劣るなどの課
題がある。
【0195】本発明の塗料用組成物には、たとえば顔
料、顔料分散剤、増粘剤、レベリング剤、消泡剤、造膜
助剤、紫外線吸収剤、HALS、艶消し剤、フィラー、
コロイダルシリカ、防カビ剤、シランカップリング剤、
皮張り防止剤、酸化防止剤、難燃剤、垂れ防止剤、帯電
防止剤、防錆剤、水溶性樹脂(ポリビニルアルコール、
ポリエチレンオキサイドなど)などの塗料用添加剤を配
合することもできる。ただし、他の消泡剤は形成される
塗膜の親水性を損わない量とする必要がある。
【0196】前記顔料としては、たとえば酸化チタン、
酸化鉄、アルミメタリック顔料、カーボンブラック、焼
成顔料、フタロシアニン系顔料、有機顔料、体質顔料な
どがあげられる。
【0197】前記酸化チタンとしては、たとえば石原産
業(株)製タイペークCR−90、CR−93、CR−
95、CR−97などがあげられる。
【0198】前記酸化鉄としては、たとえば戸田工業
(株)製トダカラー120ED、140ED、160E
D、KN−R、KN−V、チタン工業(株)製TARO
XのLL−XLO、HY−100、HY−200、BL
−100、BL−500などがあげられる。
【0199】前記アルミメタリック顔料としては、たと
えば東洋アルミニウム(株)製アルペースト0100M
A、0700M、0200M、0215M、1950
M、1900M、1100M、1109M、1200
M、8820YF、7080N、MG600、1700
Nなどがあげられる。
【0200】前記カーボンブラックとしては、たとえば
三菱化学(株)製MA7、MA11、MA100、OI
L7B、OIL30B、OIL31Bなどがあげられ
る。
【0201】前記焼成顔料としては、たとえば大日精化
(株)製ダイピロキサイド#9510、#9512、#
9410、#9310などがあげられる。
【0202】前記フタロシアニン系顔料としては、たと
えば大日精化(株)製#5195N、#5370などが
あげられる。
【0203】前記体質顔料としては、たとえば、アスベ
ステン、炭酸カルシウム、沈降性炭酸カルシウム、クレ
ー、カオリン、陶土、珪酸アルミニウム、珪藻土、ホワ
イトカーボン、シリカ白、含水微粉珪酸、ベントナイ
ト、タルク、珪酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、バ
ライト粉、硫酸バリウム、沈降性硫酸バリウムなどがあ
げられる。
【0204】前記顔料分散剤としては、たとえばビック
ケミー・ジャパン(株)製Anti−Terra−P、
Anti−Terra−U、Anti−Terra−2
03/204、Disperbyk、Disperby
k−101、Disperbyk−110、Dispe
rbyk130、Disperbyk161、Disp
erbyk−164、Disperbyk−170、B
ykumen、BYK−P104/P105、BYK−
104S、BYK−240S、Lactimonなどが
あげられる。
【0205】前記レベリング剤としては、たとえばビッ
クケミー・ジャパン(株)製BYK−300、BYK−
302、BYK−306、BYK−307、BYK−3
35、BYK−310、BYK−320、BYK−32
2、BYK−323、BYK−324、BYK−32
5、BYK−330、BYK−331、BYK−33
3、BYK−344、BYK−370、BYK−35
4、BYK−355、BYK−358などがあげられ
る。
【0206】前記増粘剤としては、たとえば楠本化成
(株)製ディスパロン#6900−20X、#6900
−10S、#4200−20、#4200−10、NL
ケミカルズ(株)製ベントンSD−1、SD−2、SD
−3、#27、#34、#38、MPA−2000Xな
どがあげられる。
【0207】前記消泡剤としては、たとえばビックケミ
ー・ジャパン(株)製BYK−051、BYK−05
2、BYK−053、BYK−055、BYK−05
7、BYK−065、BYK−066、BYK−07
0、BYK−077、BYK−080、BYK−08
8、BYK−141、ダウコーニングアジア(株)製の
ペインダット54、ペインダットS、DB−100、O
C−2コンパウンド、FS544、FS011、FS8
0、FS81、DKQ1−071、DKQ1−108
6、ペインダット7などがあげられるが、前記のとお
り、形成される塗膜の親水性を損わない量とする必要が
ある。
【0208】前記紫外線吸収剤としては、たとえばベン
ゾフェノン系およびベンゾトリアゾール系のものが好適
であり、これらのうちでもベンゾフェノン系では、2,
2´−ジヒドロキシ−4,4´−ジメトキシベンゾフェ
ノン、2,2´−ジヒドロキシ−4−メチトキベンゾフ
ェノンおよび2,2´,4,4´−テトラヒドロキシベ
ンゾフェノンが、ベンゾトリアゾール系では2−(2´
−ヒドロキシ−5´−メチルフェニル)ベンゾトリアゾ
ール、2−(2´−ヒドロキシ−5´−メチルフェニ
ル)−5,6−ジクロルベンゾトリアゾール)、2−
(2´−ヒドロキシ−5´−tert−ブチルフェニ
ル)ベンゾトリアゾール、2−(2´−ヒドロキシ−3
´,5´−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロ
ル−ベンゾトリアゾール、2−(2´−ヒドロキシ−5
´−フェニルフェニル)−5−クロルベンゾトリアゾー
ル、2−(2´−ヒドロキシ−3´−tertブチルフ
ェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2´
−ヒドロキシ−3´,5´−ジtertブチルフェニ
ル)ベンゾトリアゾールおよび2−(2´−ヒドロキシ
−5´−tertオクチルフェニル)ベンゾトリアゾー
ルが有効である。
【0209】とくに好適な紫外線吸収剤は、式(1
4):
【0210】
【化24】
【0211】(式中、R10およびR11は同じかまたは異
なり、いずれも水素原子、低級アルキル基、殊に分岐鎖
状の低級アルキル基、またはアリール基、とくにフェニ
ル基を表わし、Xは水素原子またはハロゲン原子、とく
に塩素原子である)で示されるタイプのものである。
【0212】前記HALSとしては、たとえばチバ・ガ
イギー(株)製チヌビン−770、292、62212
3、440などがあげられる。
【0213】前記艶消し剤としては、たとえばヘキスト
インダストリー(株)製セリダスト#3620、#96
15A、#9612A、#3715、#3910など、
ヘキストワックスPE520、ホワイトカーボンなどが
あげられる。
【0214】前記シランカップリング剤としては、たと
えばメチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシ
ラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルメトキシ
シラン、ビニルトリメトキシシラン、3−(グリシジル
オキシ)プロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミ
ノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、
3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルト
リメトキシシラン、3−トリメトキシシリルプロピルイ
ソシアネート、3−トリエトキシシリルプロピルイソシ
アネート、メチルトリス(エチルメチルケトオキシム)
シランなどがあげられ、アルキルケトオキシム基または
イソシアネート基を含有するものが好ましい。
【0215】本発明の塗料用組成物は、各種基材に塗装
することができるが、塗装する基材としては、たとえば
金属系基材、セメント系基材、プラスチック系基材など
があげられる。
【0216】前記金属系基材としては、たとえば鉄およ
びその化成処理物またはメッキ物、アルミおよびその化
成処理物、ステンレス鋼およびその化成処理物などがあ
げられる。
【0217】前記セメント系基材としては、たとえばセ
メント類、石灰類、セッコウ類、コンクリート、セメン
トモルタル、石綿スレート、石膏ボードなどがあげられ
る。
【0218】前記プラスチック系基材としては、たとえ
ばポリ塩化ビニル類、ポリエステル類、ポリカーボネー
ト類、アクリル類、ポリオレフィン類、ポリスチレン
類、ポリウレタン類、ポリアミド類、ナイロン類、天然
ゴム類、ウレタンゴム類、ABS樹脂類などがあげられ
る。
【0219】基材が金属系基材のばあいは、たとえばつ
ぎのような下塗り塗料、中塗り塗料を塗装したのちに、
本発明の塗料用組成物を塗装するのが、防食性、相間密
着性の点から好ましい。
【0220】このばあい、ジンクリッチペイント塗料が
下塗り塗料として好ましい。
【0221】有機質系のジンクリッチペイントのビヒク
ルとしては、たとえばエポキシ樹脂−ポリアミド樹脂の
組合せ、塩化ゴム、ポリスチレン樹脂、シリコーン樹脂
などがあげられ、また無機質系のジンクリッチペイント
のビヒクルとしてはエチルシリケート、ナトリウムシリ
ケート、リチウムシリケート、カリウムシリケート、ア
ンモニウムシリケートなどがあげられる。とくに本発明
のごとき目的に対して好ましいビヒクルは、エポキシ樹
脂−ポリアミド樹脂の組合せ、エチルシリケート、カリ
ウムシリケート、リチウムシリケートである。
【0222】その他下塗り塗料、中塗り塗料の例として
は、好ましくはエポキシ樹脂(タール変性、ウレタン変
性を含む)、ビニル系樹脂(タール変性、アクリル樹脂
を含む)、塩化ゴム、ポリウレタン樹脂、およびフェノ
ール樹脂から選ばれた少くとも1種の合成樹脂に、通常
使用される着色顔料、体質顔料、沈殿防止剤、分散剤、
硬化剤、硬化促進剤、希釈剤、溶剤などを混練してえら
れる塗料である。
【0223】前記エポキシ樹脂とは、分子中に2個以上
のエポキシ基を有する、通常塗料用に使用される樹脂で
ある。
【0224】前記エポキシ樹脂としては、たとえばビス
フェノール型エポキシ樹脂としては、一般に市販されて
いるシエル化学(株)製の商品名エピコート828、同
834、同836、同1001、同1004、同DX−
255、チバガイギー(株)製の商品名アラルダイトG
Y−260、ダウ・ケミカル(株)製の商品名DER3
30、同331、同337:大日本インキ化学工業
(株)製の商品名エピクロン800など、フェノールノ
ボラック型エポキシ樹脂として一般に市販されているダ
ウ・ケミカル(株)製の商品名DEN431、同43
8、ポリグリコール型エポキシ樹脂として、市販されて
いるチバガイギー(株)製の商品名アラルダイトCT−
508、ダウケミカル(株)製の商品名DER−73
2、同736、エステル型エポキシ樹脂として、たとえ
ば大日本インキ化学工業(株)製の商品名エピクロン2
00、同400;線状脂肪族エポキシ樹脂として、たと
えば日本曹達(株)製の商品名BF−1000のごとき
エポキシ化ポリブタジエンなどをあげることができる。
【0225】さらにこれらの樹脂から、容易に類推され
るエポキシ系化合物、ならびに前記エポキシ樹脂の誘導
体も同様に使用可能であり本発明の技術的範囲内に含ま
れる。
【0226】たとえばポリオール型エポキシ樹脂、脂環
式エポキシ樹脂、ハロゲン含有エポキシ樹脂などが含ま
れる。
【0227】前記エポキシ樹脂には天然アスファルト、
アスファルタイト、アスファルト性パイロビチュメン、
タール、コールタール、人造アスファルト、ピッチなど
の歴青質を混合することができる。
【0228】また、前記エポキシ樹脂の硬化剤として
は、アミンアダクト、ポリアミド樹脂など通常塗料用に
使用されるものが使用可能である。
【0229】前記硬化剤としては、たとえばポリアミド
樹脂として一般に市販されている富士化成工業(株)製
商品名トーマイドY−25、同245、同2400、同
2500、第一ゼネラル(株)製商品名ゼナミド200
0、バーサミド115、同125、三和化学(株)製商
品名サンマイド320、同330、同X2000、シェ
ル化学(株)製商品名エピキュアー3255、同425
5、アミンアダクト樹脂として富士化学工業(株)製商
品名トーマイド238、フジキュアー202、旭電化
(株)製商品名アデカハードナーEH−531、脂肪族
ポリアミンとして三和化学(株)製商品名サンマイドT
−100、同D−100、同P−100、複素環状ジア
ミン誘導体として味の素(株)製エポメートB−00
2、同C−002、同S−005などがあげられる。
【0230】前記硬化剤のエポキシ樹脂に対する添加量
は当量前後、すなわちエポキシ樹脂1当量に対して0.
7〜1.3当量程度の範囲である。
【0231】また、ポリイソシアネートを前記エポキシ
樹脂の硬化剤として使用することもできる。
【0232】本発明に使用されるビニル系樹脂として
は、たとえば塩化ビニル、塩化ビニリデン、酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、スチレン、ビニルトルエン、
ビニルアルコール、アクリル酸、メタクリル酸、無水マ
レイン酸、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸
アルキルエステルなどのモノマーの1種もしくは2種以
上の共重合体であり、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体樹脂、アクリル樹脂などがあげられ
る。
【0233】また、本発明に使用される塩化ゴム樹脂と
は天然ゴムの塩素化物で通常塩素含量65〜68%の化
合物である。
【0234】塩化ゴムはロジン、クマロン−インデン樹
脂、フェノール樹脂、塩化ビニル樹脂、石油樹脂、ニト
リルゴム、クロロプレンゴム、アルキド樹脂と混合して
使用することができる。
【0235】また、塩化パラフィン、塩化ジフェニル、
ジオクチルフタレート、トリクレジルフォスフェートな
どの可塑剤と混合して使用される。
【0236】さらに、本発明に使用されるポリウレタン
樹脂とは、分子中に2個以上の活性水素を有する化合
物、たとえば多塩基酸と多価アルコールからえられるポ
リエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリ
オキシアルキレングリコール、アクリルポリオールなど
を主剤とし、前述した分子中に2個以上のイソシアネー
ト基を有するポリイソシアネートを硬化剤とした組成物
である。
【0237】基材がセメント系基材のばあいは、たとえ
ばつぎのような下塗り塗料、中塗り塗料を塗装したのち
に、本発明の塗料用組成物を塗装するのが好ましい。
【0238】下塗り塗料としては、未硬化型合成樹脂エ
マルジョン系複層仕上げ塗料、反応硬化形水溶性エポキ
シ樹脂複層模様仕上げ塗料および反応硬化形溶剤系エポ
キシ樹脂複層仕上げ塗料などの複層仕上げ塗料を用いる
ことがとくに好ましい。前記未硬化型合成樹脂エマルジ
ョンの樹脂成分としては、たとえばアクリル系樹脂、酢
酸ビニル系樹脂およびこれらの変性樹脂などが包含され
る。また、前記反応硬化型水性または溶剤系のエポキシ
樹脂の硬化系としては、たとえばエポキシ−ポリアミン
系、エポキシ−ポリアミド系、エポキシ−ポリアミンポ
リアミド系などが包含される。
【0239】下塗り塗料をセメント系基材に塗装する方
法は、たとえば吹付け塗装、ローラー塗装などにより行
うことができる。塗布量は通常0.5〜2.0kg/m
2で充分と思われる。また、乾燥は通常1〜3日行われ
るのが一般的である。
【0240】前記下塗り塗料をセメント系基材に塗装す
る前に、一般的に建築用下地処理に使用されている従来
から公知のプライマー、サーフェサーシーラーなどを塗
装しておくことができる。また、前記下塗り塗料以外に
も溶剤形エポキシ樹脂系などのシーラーに直接もしくは
該シーラーを塗布し、つぎにイソシアネート硬化型樹脂
塗料などで平滑仕上げを行なったものも包含される。
【0241】本発明の塗料用組成物を下塗り塗膜に塗装
する方法は、たとえばローラー塗装、刷毛塗装、吹付け
塗装などにより行うことができる。塗布量は0.05〜
0.5kg/m2、好ましくは0.1〜0.3kg/m2
である。また、乾燥は、常温で1日以上で硬化塗膜が形
成できる。
【0242】改修塗装方法としてはセメント系基材に塗
装した建築外装用塗膜の旧上塗り塗膜に必要に応じて下
地処理を行なったのち、本発明の塗料用組成物を塗装し
改修を行なう方法がある。
【0243】前記方法において旧上塗り塗膜としては、
とくに限定されないが前記の本発明の塗料用組成物に使
用されるような硬化型フッ素塗料、硬化型アクリル塗
料、アクリルシリコン塗料、カルボニル−ヒドラジド硬
化型水性塗料、酢酸ビニル変性アクリル樹脂系塗料など
の非架橋溶剤系塗料およびアクリル樹脂系水性塗料など
の非架橋水性塗料によって形成された塗膜であることが
とくに好ましい。
【0244】また、前記カルボニル−ヒドラジド硬化系
水性塗料としては、カルボニル基含有共重合体水分散液
にジヒドラジド架橋剤およびヒドラジン残基を有する水
性ポリウレタン樹脂を配合してなるもの(たとえば特願
平4−171683号公報)があげられる。前記旧上塗
り塗膜とセメント系基材との間にはプライマー、サーフ
ェサーが塗装されていても、また、このものの上に複層
塗材が塗装されていてもよい。
【0245】旧上塗り塗膜に必要に応じて行なう下地処
理は、たとえば下記の下地処理剤を塗布することによっ
て実施できる。該下地処理剤としては、たとえばセメン
ト系(たとえばセメント/合成樹脂エマルジョン系な
ど)のフィラーまたはサーフェサー、反応硬化樹脂系
(たとえばエポキシポリアミン系、エポキシポリアミド
系など)の浸透形シーラーなどが好ましい例としてあげ
られる。
【0246】下地処理方法は前記下地処理剤をたとえば
ローラー、刷毛などで塗装することによって実施でき
る。また、下地処理剤の塗布量は、たとえばフィラーの
ものでは0.3〜2.0kg/m2、サーフェサーでは
0.1〜1.0kg/m2、浸透形シーラーでは0.0
1〜0.5kg/m2で充分と考える。
【0247】また、これらの下地処理剤を塗装したの
ち、さらにポリイソシアネート硬化型溶剤系塗料を塗装
することができる。この塗料の塗装方法は、たとえばロ
ーラー、刷毛、吹付けによって行なうことができる。ま
た、塗布量は0.05〜0.5kg/m2で充分と考え
る。前記下地処理剤およびポリイソシアネート硬化型溶
剤系塗料の乾燥は通常1〜3回行なわれる。また、本発
明の塗料用組成物の塗装、乾燥は前記した本発明の塗料
用組成物と同様の方法で行なうことができる。
【0248】基材がプラスチック系基材であるばあいも
前記金属系基材、セメント系基材に使用される下塗り塗
料、中塗り塗料を塗装したのちに、本発明の塗料用組成
物を塗装することもできる。
【0249】基材がプラスチック系基材のうちでもフィ
ルム、シートであるばあいの塗装方法としては、たとえ
ばグラビアコーティング法、ドクターブレード法、ロー
ルコート法、リバースロール法、エヤーナイフコート法
などもあげられ、これらの塗装方法のばあい、塗装膜厚
としては塗膜外観、塗装性の点から1〜20μm、好ま
しくは1〜10μmが適当である。
【0250】本発明の塗料用組成物が塗装された物品の
用途としては、たとえば建築用防水シート、トンネル用
防水シート、農業用ビニールシート、農業用ビニールフ
ィルム、養生シート、建築用保護シート、車両用保護シ
ート、メッシュシート、メッシュスクリーン、ポリカー
ボネート屋根、アクリルボード壁、ポリカーボネート
壁、ガードレール、信号機、トンネル内壁、トンネル内
装板、道路標識、案内板、高速道路側壁、高速道路防音
壁、道路灯、橋梁、橋桁、橋脚、煙突、壁紙、畳、マッ
ト、テーブルクロス、換気扇、マーキングフィルム、ジ
オメンブレン、広告板、郵便ポスト、電柱、テント、自
動車、航空機、船舶、電車などがあげられる。
【0251】本発明の塗料用組成物において、(A)汚
染付着防止性化合物1、(B)消泡性化合物2、(C)
塗料用樹脂、要すれば(D)硬化剤および/または硬化
触媒の組合せとして、つぎのものが好ましくあげられ
る。またいずれの組合せでも(A)成分と(B)成分と
(D)成分を予め混合したものは、塗料の2液化の点で
優れている。さらにフロン系溶剤を混合すると混合液の
安定性、塗膜外観(はじき)の点でさらに優れている。
また塗料用樹脂が、アクリルシリコン樹脂または無機系
素材であるばあい、塗料の1液化の点で優れている。
【0252】 (1) (A1)前記式(1)(とくにb=1〜5、M1がB、Al、Ti、Zrまたは Si)でR1およびR2のうちの少なくともひとつがフッ素原子を含む基であるも の 1〜100部 (B1)前記式(2)(とくにe=1〜5、M2がB、Al、Ti、Zrまたは Si)でR15およびR16のうちの少なくともひとつがフッ素原子を含む基であり 、しかもR15のうちの少なくともひとつの炭素数が4以上でかつR1のいずれの 炭素数よりも多いもの 0.01〜20部 (C1)溶剤可溶性で水酸基および/またはカルボキシル基を有するフルオロオ レフィン共重合体、アクリルシリコン樹脂、無機系素材または官能基を有してい ないフッ化ビニリデンの単独重合体もしくは共重合体 100部 (D)硬化剤および/または硬化触媒 0.001〜100部 この組成物からえられる塗膜は防汚染付着性、耐候性に
優れている。
【0253】より好ましくは、 (A2)前記式(1)(とくにb=1〜5、M1がB、Al、Ti、Zrまたは Si)のオリゴマーまたはコオリゴマーで、R1およびR2のうちの少なくともひ とつがフッ素原子を含む基であるもの 1〜100部 (B2)前記式(2)(とくにe=1〜5、M2がB、Al、Ti、Zrまたは Si)でR15およびR16のうちの少なくともひとつがフッ素原子を含む基であり 、しかもR15のうちの少なくともひとつの炭素数が4以上でかつR1のいずれの 炭素数よりも多いもの 0.01〜20部 (C1)溶剤可溶性で水酸基および/またはカルボキシル基を有するフルオロオ レフィン共重合体、アクリルシリコン樹脂、無機系素材または官能基を有してい ないフッ化ビニリデンの単独重合体もしくは共重合体 100部 (D)硬化剤および/または硬化触媒 0.001〜100部 この組成物からえられる塗膜は初期および経時での防汚
染付着性、耐候性に優れている。
【0254】さらに好ましくは、 (A3)前記式(1)(とくにb=1〜5、M1がB、Al、Ti、Zrまたは Si)のコオリゴマーで、M1が2種以上の金属であり、R1およびR2のうちの 少なくともひとつがフッ素原子を含む基であるもの 1〜100部 (B3)前記式(2)(とくにe=1〜5、M2がB、Al、Ti、Zrまたは Si)でR15およびR16のうちの少なくともひとつがフッ素原子を含む基であり 、しかもR15のうちの少なくともひとつの炭素数が4以上でかつR1のいずれの 炭素数よりも多いもの 0.01〜20部 (C1)溶剤可溶性で水酸基および/またはカルボキシル基を有するフルオロオ レフィン共重合体、アクリルシリコン樹脂、無機系素材または官能基を有してい ないフッ化ビニリデンの単独重合体もしくは共重合体 100部 (D)硬化剤および/または硬化触媒 0.001〜100部 この組成物は硬化性に優れ、塗膜は初期および経時での
防汚染付着性、耐候性、可撓性、硬度に優れている。
【0255】 (2) (A1)前記式(1)(とくにb=1〜5、M1がB、Al、Ti、Zrまたは Si、X1のうちの少なくともひとつはポリマー鎖であるもの)でR1およびR2 のうち少なくともひとつがフッ素原子を含む基であるもの 1〜100部 (B1)前記式(2)(とくにe=1〜5、M2がB、Al、Ti、Zrまたは Si)でR15およびR16のうちの少なくともひとつがフッ素原子を含む基であり 、しかもR15のうちの少なくともひとつの炭素数が4以上でかつR1のいずれの 炭素数よりも多いもの 0.01〜20部 (C1)溶剤可溶性で水酸基および/またはカルボキシル基を有するフルオロオ レフィン共重合体、アクリルシリコン樹脂、無機系素材または官能基を有してい ないフッ化ビニリデンの単独重合体もしくは共重合体 100部 (D)硬化剤および/または硬化触媒 0.001〜100部 この組成物は相溶性に優れ、塗膜は防汚染付着性、耐候
性に優れている。
【0256】より好ましくは、 (A2)前記式(1)(とくにb=1〜5、M1がB、Al、Ti、Zrまたは Si、X1のうちの少なくともひとつはポリマー鎖であるもの)のオリゴマーま たはコオリゴマーで、R1およびR2のうちの少なくともひとつがフッ素原子を含 む基であるもの 1〜100部 (B2)前記式(2)(とくにe=1〜5、M2がB、Al、Ti、Zrまたは Si)でR15およびR16のうちの少なくともひとつがフッ素原子を含む基であり 、しかもR15のうちの少なくともひとつの炭素数が4以上でかつR1のいずれの 炭素数よりも多いもの 0.01〜20部 (C1)溶剤可溶性で水酸基および/またはカルボキシル基を有するフルオロオ レフィン共重合体、アクリルシリコン樹脂、無機系素材または官能基を有してい ないフッ化ビニリデンの単独重合体もしくは共重合体 100部 (D)硬化剤および/または硬化触媒 0.001〜100部 この組成物は相溶性に優れ、塗膜は初期および経時での
防汚染付着性、耐候性に優れている。
【0257】さらに好ましくは、 (A3)前記式(1)(とくにb=1〜5、M1がB、Al、Ti、Zrまたは Si、X1のうちの少なくともひとつはポリマー鎖であるもの)のコオリゴマー で、M1が2種以上の金属であり、R1およびR2のうちの少なくともひとつがフ ッ素原子を含む基であるもの 1〜100部 (B3)前記式(2)(とくにe=1〜5、M2がB、Al、Ti、Zrまたは Si)でR15およびR16のうちの少なくともひとつがフッ素原子を含む基であり 、しかもR15のうちの少なくともひとつの炭素数が4以上でかつR1のいずれの 炭素数よりも多いもの 0.01〜20部 (C1)溶剤可溶性で水酸基および/またはカルボキシル基を有するフルオロオ レフィン共重合体、アクリルシリコン樹脂、無機系素材または官能基を有してい ないフッ化ビニリデンの単独重合体もしくは共重合体 100部 (D)硬化剤および/または硬化触媒 0.001〜100部 この組成物は相溶性、硬化性に優れ、塗膜は初期および
経時での防汚染付着性、耐候性、可撓性、硬度に優れて
いる。
【0258】 (3) (A1)前記式(1)(とくにb=1〜5、M1がB、Al、Ti、Zrまたは Si、X1のうちの少なくともひとつは官能基を有する基であるもの)でR1およ びR2のうち少なくともひとつがフッ素原子を含む基であるもの 1〜100部 (B1)前記式(2)(とくにe=1〜5、M2がB、Al、Ti、Zrまたは Si)でR15およびR16のうちの少なくともひとつがフッ素原子を含む基であり 、しかもR15のうちの少なくともひとつの炭素数が4以上でかつR1のいずれの 炭素数よりも多いもの 0.01〜20部 (C1)溶剤可溶性で水酸基および/またはカルボキシル基を有するフルオロオ レフィン共重合体、アクリルシリコン樹脂、無機系素材または官能基を有してい ないフッ化ビニリデンの単独重合体もしくは共重合体 100部 (D)硬化剤および/または硬化触媒 0.001〜100部 この組成物は相溶性に優れ、塗膜は防汚染付着性、耐候
性、塗膜外観に優れている。
【0259】より好ましくは、 (A2)前記式(1)(とくにb=1〜5、M1がB、Al、Ti、Zrまたは Si、X1のうちの少なくともひとつは官能基を有する基であるもの)のオリゴ マーまたはコオリゴマーで、R1およびR2のうちの少なくともひとつがフッ素原 子を含む基であるもの 1〜100部 (B2)前記式(2)(とくにe=1〜5、M2がB、Al、Ti、Zrまたは Si)でR15およびR16のうちの少なくともひとつがフッ素原子を含む基であり 、しかもR15のうちの少なくともひとつの炭素数が4以上でかつR1のいずれの 炭素数よりも多いもの 0.01〜20部 (C1)溶剤可溶性で水酸基および/またはカルボキシル基を有するフルオロオ レフィン共重合体、アクリルシリコン樹脂、無機系素材または官能基を有してい ないフッ化ビニリデンの単独重合体もしくは共重合体 100部 (D)硬化剤および/または硬化触媒 0.001〜100部 この組成物は相溶性に優れ、塗膜は初期および経時での
防汚染付着性、耐候性、塗膜外観に優れている。
【0260】さらに好ましくは、 (A3)前記式(1)(とくにb=1〜5、M1がB、Al、Ti、Zrまたは Si、X1のうちの少なくともひとつは官能基を有する基であるもの)のコオリ ゴマーで、M1が2種以上の金属であり、R1およびR2のうちの少なくともひと つがフッ素原子を含む基であるもの 1〜100部 (B3)前記式(2)(とくにe=1〜5、M2がB、Al、Ti、Zrまたは Si)でR15およびR16のうちの少なくともひとつがフッ素原子を含む基であり 、しかもR15のうちの少なくともひとつの炭素数が4以上でかつR1のいずれの 炭素数よりも多いもの 0.01〜20部 (C1)溶剤可溶性で水酸基および/またはカルボキシル基を有するフルオロオ レフィン共重合体、アクリルシリコン樹脂、無機系素材または官能基を有してい ないフッ化ビニリデンの単独重合体もしくは共重合体 100部 (D)硬化剤および/または硬化触媒 0.001〜100部 この組成物は相溶性、硬化性に優れ、塗膜は初期および
経時での防汚染付着性、耐候性、可撓性、硬度、塗膜外
観に優れている。
【0261】 (4) (A1)前記式(1)(とくにb=0、M1がB、Al、Ti、ZrまたはSi )でR1およびR2のうちの少なくともひとつがフッ素原子を含む基であるもの 1〜100部 (B1)前記式(2)(とくにe=1〜5、M2がB、Al、Ti、Zrまたは Si)でR15およびR16のうちの少なくともひとつがフッ素原子を含む基であり 、しかもR15のうちの少なくともひとつの炭素数が4以上でかつR1のいずれの 炭素数よりも多いもの 0.01〜20部 (C1)溶剤可溶性で水酸基および/またはカルボキシル基を有するフルオロオ レフィン共重合体、アクリルシリコン樹脂、無機系素材または官能基を有してい ないフッ化ビニリデンの単独重合体もしくは共重合体 100部 (D)硬化剤および/または硬化触媒 0.001〜100部 この組成物からえられる塗膜は塗膜表面親水化性、防汚
染付着性、耐候性に優れている。
【0262】より好ましくは、 (A2)前記式(1)(とくにb=0、M1がB、Al、Ti、ZrまたはSi )のオリゴマーまたはコオリゴマーで、R1およびR2のうちの少なくともひとつ がフッ素原子を含む基であるもの 1〜100部 (B2)前記式(2)(とくにe=1〜5、M2がB、Al、Ti、Zrまたは Si)でR15およびR16のうちの少なくともひとつがフッ素原子を含む基であり 、しかもR15のうちの少なくともひとつの炭素数が4以上でかつR1のいずれの 炭素数よりも多いもの 0.01〜20部 (C1)溶剤可溶性で水酸基および/またはカルボキシル基を有するフルオロオ レフィン共重合体、アクリルシリコン樹脂、無機系素材または官能基を有してい ないフッ化ビニリデンの単独重合体もしくは共重合体 100部 (D)硬化剤および/または硬化触媒 0.001〜100部 この組成物からえられる塗膜は初期および経時での塗膜
表面親水化性、初期および経時での防汚染付着性、耐候
性に優れている。
【0263】さらに好ましくは、 (A3)前記式(1)(とくにb=0、M1がB、Al、Ti、ZrまたはSi )のコオリゴマーで、M1が2種以上の金属であり、R1およびR2のうちの少な くともひとつがフッ素原子を含む基であるもの 1〜100部 (B3)前記式(2)(とくにe=1〜5、M2がB、Al、Ti、Zrまたは Si)でR15およびR16のうちの少なくともひとつがフッ素原子を含む基であり 、しかもR15のうちの少なくともひとつの炭素数が4以上でかつR1のいずれの 炭素数よりも多いもの 0.01〜20部 (C1)溶剤可溶性で水酸基および/またはカルボキシル基を有するフルオロオ レフィン共重合体、アクリルシリコン樹脂、無機系素材または官能基を有してい ないフッ化ビニリデンの単独重合体もしくは共重合体 100部 (D)硬化剤および/または硬化触媒 0.001〜100部 この組成物は硬化性に優れ、塗膜は初期および経時での
塗膜表面親水化性、初期および経時での防汚染付着性、
耐候性、可撓性、硬度に優れている。
【0264】とくに好ましくは、 (A4)前記式(1)(とくにb=0、M1がSiおよびTi)のコオリゴマー で、M1が2種以上の金属であり、R1およびR2のうち少なくとも1つがフッ素 原子を含む基であるもの 1〜100部 (B4)前記式(2)(とくにe=1〜5、M2がB、Al、Ti、Zrまたは Si)でR15およびR16のうちの少なくともひとつがフッ素原子を含む基であり 、しかもR15のうちの少なくともひとつの炭素数が4以上でかつR1のいずれの 炭素数よりも多いもの 0.01〜20部 (C1)溶剤可溶性で水酸基および/またはカルボキシル基を有するフルオロオ レフィン共重合体、アクリルシリコン樹脂、無機系素材または官能基を有してい ないフッ化ビニリデンの単独重合体もしくは共重合体 100部 (D)硬化剤および/または硬化触媒 0.001〜100部 この組成物は原料の入手が容易で、製造が容易であり、
硬化性に優れ、塗膜は初期および経時での塗膜表面親水
化性、初期および経時での防汚染付着性、耐候性、可撓
性、硬度に優れている。
【0265】 (5) (A1)前記式(1)(とくにb=1〜5、M1がB、Al、Ti、Zrまたは Si)と前記式(1)(とくにb=0、M1がB、Al、Ti、ZrまたはSi )とのコオリゴマーで、R1およびR2のうち少なくともひとつがフッ素原子を含 む基であるもの 1〜100部 (B1)前記式(2)(とくにe=1〜5、M2がB、Al、Ti、Zrまたは Si)でR15およびR16のうちの少なくともひとつがフッ素原子を含む基であり 、しかもR15のうちの少なくともひとつの炭素数が4以上でかつR1のいずれの 炭素数よりも多いもの 0.01〜20部 (C1)溶剤可溶性で水酸基および/またはカルボキシル基を有するフルオロオ レフィン共重合体、アクリルシリコン樹脂、無機系素材または官能基を有してい ないフッ化ビニリデンの単独重合体もしくは共重合体 100部 (D)硬化剤および/または硬化触媒 0.001〜100部 この組成物は塗装作業性に優れ、塗膜は初期および経時
での防汚染付着性、耐候性に優れている。
【0266】より好ましくは、 (A2)前記式(1)(とくにb=1〜5、M1がB、Al、Ti、Zrまたは Si)と前記式(1)(とくにb=0、M1がB、Al、Ti、ZrまたはSi )とのコオリゴマーで、M1が2種以上の金属であり、R1およびR2のうちの少 なくともひとつがフッ素原子を含む基であるもの 1〜100部 (B1)前記式(2)(とくにe=1〜5、M2がB、Al、Ti、Zrまたは Si)でR15およびR16のうちの少なくともひとつがフッ素原子を含む基であり 、しかもR15のうちの少なくともひとつの炭素数が4以上でかつR1のいずれの 炭素数よりも多いもの 0.01〜20部 (C1)溶剤可溶性で水酸基および/またはカルボキシル基を有するフルオロオ レフィン共重合体、アクリルシリコン樹脂、無機系素材または官能基を有してい ないフッ化ビニリデンの単独重合体もしくは共重合体 100部 (D)硬化剤および/または硬化触媒 0.001〜100部 この組成物は塗装作業性、硬化性に優れ、塗膜は初期お
よび経時での防汚染付着性、耐候性、可撓性、硬度に優
れている。
【0267】さらに好ましくは、 (A3)前記式(1)(とくにb=1、M1がSi)と前記式(1)(とくにb =0、M1がSi)とのコオリゴマーで、R1およびR2のうち少なくとも1つが フッ素原子を含む基であるもの 1〜100部 (B3)前記式(2)(とくにe=1〜5、M2がB、Al、Ti、Zrまたは Si)でR15およびR16のうちの少なくともひとつがフッ素原子を含む基であり 、しかもR15のうちの少なくともひとつの炭素数が4以上でかつR1のいずれの 炭素数よりも多いもの 0.01〜20部 (C1)溶剤可溶性で水酸基および/またはカルボキシル基を有するフルオロオ レフィン共重合体、アクリルシリコン樹脂、無機系素材または官能基を有してい ないフッ化ビニリデンの単独重合体もしくは共重合体 100部 (D)硬化剤および/または硬化触媒 0.001〜100部 この組成物は原料の入手が容易で、製造が容易であり、
塗装作業性に優れ、塗膜は初期および経時での防汚染付
着性、耐候性に優れている。
【0268】 (6) (A1)前記式(1)(とくにb=1〜5、M1がB、Al、Ti、Zrまたは Si、X1のうち少なくともひとつは官能基を有する基であるもの)と前記式( 1)(とくにb=0、M1がB、Al、Ti、ZrまたはSi)とのコオリゴマ ーで、R1およびR2のうち少なくともひとつがフッ素原子を含む基であるもの 1〜100部 (B1)前記式(2)(とくにe=1〜5、M2がB、Al、Ti、Zrまたは Si)でR15およびR16のうちの少なくともひとつがフッ素原子を含む基であり 、しかもR15のうちの少なくともひとつの炭素数が4以上でかつR1のいずれの 炭素数よりも多いもの 0.01〜20部 (C1)溶剤可溶性で水酸基および/またはカルボキシル基を有するフルオロオ レフィン共重合体、アクリルシリコン樹脂、無機系素材または官能基を有してい ないフッ化ビニリデンの単独重合体もしくは共重合体 100部 (D)硬化剤および/または硬化触媒 0.001〜100部 この組成物は塗装作業性、消泡性、色分かれ防止性、相
溶性に優れ、塗膜は初期および経時での防汚染付着性、
耐候性、塗膜外観、リコート性に優れている。
【0269】より好ましくは、 (A2)前記式(1)(とくにb=1〜5、M1がB、Al、Ti、Zrまたは Si、X1のうち少なくともひとつは官能基を有する基であるもの)と前記式( 1)(とくにb=0、M1がB、Al、Ti、ZrまたはSiX)とのコオリゴ マーで、M1が2種以上の金属であり、R1およびR2のうちの少なくともひとつ がフッ素原子を含む基であるもの 1〜100部 (B2)前記式(2)(とくにe=1〜5、M2がB、Al、Ti、Zrまたは Si)でR15およびR16のうちの少なくともひとつがフッ素原子を含む基であり 、しかもR15のうちの少なくともひとつの炭素数が4以上でかつR1のいずれの 炭素数よりも多いもの 0.01〜20部 (C1)溶剤可溶性で水酸基および/またはカルボキシル基を有するフルオロオ レフィン共重合体、アクリルシリコン樹脂、無機系素材または官能基を有してい ないフッ化ビニリデンの単独重合体もしくは共重合体 100部 (D)硬化剤および/または硬化触媒 0.001〜100部 この組成物は塗装作業性、消泡性、色分かれ防止性、相
溶性、硬化性に優れ、塗膜は初期および経時での防汚染
付着性、耐候性、可撓性、硬度、塗膜外観、リコート性
に優れている。
【0270】さらに好ましくは、 (A3)前記式(1)(とくにb=1、M1がSi、X1は官能基を有する基であ るもの)と前記式(1)(とくにb=0、M1がSi)とのコオリゴマーで、R1 およびR2のうち少なくとも1つがフッ素原子を含む基であるもの 1〜100部 (B3)前記式(2)(とくにe=1〜5、M2がB、Al、Ti、Zrまたは Si)でR15およびR16のうちの少なくともひとつがフッ素原子を含む基であり 、しかもR15のうちの少なくともひとつの炭素数が4以上でかつR1のいずれの 炭素数よりも多いもの 0.01〜20部 (C1)溶剤可溶性で水酸基および/またはカルボキシル基を有するフルオロオ レフィン共重合体、アクリルシリコン樹脂、無機系素材または官能基を有してい ないフッ化ビニリデンの単独重合体もしくは共重合体 100部 (D)硬化剤および/または硬化触媒 0.001〜100部 この組成物は原料の入手が容易で、製造が容易であり、
塗装作業性、消泡性、色分かれ防止性、相溶性に優れ、
塗膜は初期および経時での防汚染付着性、耐候性、塗膜
外観、リコート性に優れている。
【0271】 (7) (A1)前記式(1)(とくにb=0、c>0、M1がB、Al、Ti、Zr、 Si)でR1およびR2のうち少なくともひとつがフッ素原子を含む基であるもの 1〜100部 (B1)前記式(2)(とくにe=1〜5、M2がB、Al、Ti、Zrまたは Si)でR15およびR16のうちの少なくともひとつがフッ素原子を含む基であり 、しかもR15のうちの少なくともひとつの炭素数が4以上でかつR1のいずれの 炭素数よりも多いもの 0.01〜20部 (C1)溶剤可溶性で水酸基および/またはカルボキシル基を有するフルオロオ レフィン共重合体、アクリルシリコン樹脂、無機系素材または官能基を有してい ないフッ化ビニリデンの単独重合体もしくは共重合体 100部 (D)硬化剤および/または硬化触媒 0.001〜100部 この組成物は貯蔵安定性、ポットライフに優れ、塗膜は
塗膜表面親水化性、防汚染付着性、耐候性に優れてい
る。
【0272】より好ましくは、 (A2)前記式(1)(とくにb=0、c>0、M1がB、Al、Ti、Zr、 Si)のオリゴマーまたはコオリゴマーで、R1およびR2のうちの少なくともひ とつがフッ素原子を含む基であるもの 1〜100部 (B2)前記式(2)(とくにe=1〜5、M2がB、Al、Ti、Zrまたは Si)でR15およびR16のうちの少なくともひとつがフッ素原子を含む基であり 、しかもR15のうちの少なくともひとつの炭素数が4以上でかつR1のいずれの 炭素数よりも多いもの 0.01〜20部 (C1)溶剤可溶性で水酸基および/またはカルボキシル基を有するフルオロオ レフィン共重合体、アクリルシリコン樹脂、無機系素材または官能基を有してい ないフッ化ビニリデンの単独重合体もしくは共重合体 100部 (D)硬化剤および/または硬化触媒 0.001〜100部 この組成物は貯蔵安定性、ポットライフに優れ、塗膜は
初期および経時での塗膜表面親水化性、初期および経時
での防汚染付着性、耐候性に優れている。
【0273】さらに好ましくは、 (A3)前記式(1)(とくにb=0、c>0、M1がB、Al、Ti、Zr、 Si)のコオリゴマーで、M1が2種以上の金属であり、R1およびR2のうちの 少なくともひとつがフッ素原子を含む基であるもの 1〜100部 (B3)前記式(2)(とくにe=1〜5、M2がB、Al、Ti、Zrまたは Si)でR15およびR16のうちの少なくともひとつがフッ素原子を含む基であり 、しかもR15のうちの少なくともひとつの炭素数が4以上でかつR1のいずれの 炭素数よりも多いもの 0.01〜20部 (C1)溶剤可溶性で水酸基および/またはカルボキシル基を有するフルオロオ レフィン共重合体、アクリルシリコン樹脂、無機系素材または官能基を有してい ないフッ化ビニリデンの単独重合体もしくは共重合体 100部 (D)硬化剤および/または硬化触媒 0.001〜100部 この組成物は硬化性、貯蔵安定性、ポットライフに優
れ、塗膜は初期および経時での塗膜表面親水化性、初期
および経時での防汚染付着性、耐候性、可撓性、硬度に
優れている。
【0274】とくに好ましくは、 (A4)前記式(1)(とくにb=0、c>0、M1がTiおよびSi)のコオ リゴマーで、M1が2種以上の金属であり、R1およびR2のうち少なくともひと つがフッ素原子を含む基であるもの 1〜100部 (B4)前記式(2)(とくにe=1〜5、M2がB、Al、Ti、Zrまたは Si)でR15およびR16のうちの少なくともひとつがフッ素原子を含む基であり 、しかもR15のうちの少なくともひとつの炭素数が4以上でかつR1のいずれの 炭素数よりも多いもの 0.01〜20部 (C1)溶剤可溶性で水酸基および/またはカルボキシル基を有するフルオロオ レフィン共重合体、アクリルシリコン樹脂、無機系素材または官能基を有してい ないフッ化ビニリデンの単独重合体もしくは共重合体 100部 (D)硬化剤および/または硬化触媒 0.001〜100部 この組成物は原料の入手が容易で、製造が容易であり、
硬化性、貯蔵安定性、ポットライフに優れ、塗膜は初期
および経時での塗膜表面親水化性、初期および経時での
防汚染付着性、耐候性、可撓性、硬度に優れている。
【0275】 (8) (A1)前記式(1)(とくにb=1〜5、M1がB、Al、Ti、Zr、Si )と前記式(1)とくに(b=0、c>0、M1がB、Al、Ti、Zr、Si )とのコオリゴマーで、R1およびR2のうちの少なくともひとつがフッ素原子を 含む基であるもの 1〜100部 (B1)前記式(2)(とくにe=1〜5、M2がB、Al、Ti、Zrまたは Si)でR15およびR16のうちの少なくともひとつがフッ素原子を含む基であり 、しかもR15のうちの少なくともひとつの炭素数が4以上でかつR1のいずれの 炭素数よりも多いもの 0.01〜20部 (C1)溶剤可溶性で水酸基および/またはカルボキシル基を有するフルオロオ レフィン共重合体、アクリルシリコン樹脂、無機系素材または官能基を有してい ないフッ化ビニリデンの単独重合体もしくは共重合体 100部 (D)硬化剤および/または硬化触媒 0.001〜100部 この組成物は塗装作業性、貯蔵安定性、ポットライフに
優れ、塗膜は初期および経時での防汚染付着性、耐候性
に優れている。
【0276】より好ましくは、 (A2)前記式(1)(とくにb=1〜5、M1がB、Al、Ti、Zr、Si )と前記式(1)(とくにb=0、c>0、M1がB、Al、Ti、Zr、Si )とのコオリゴマーで、Mが2種以上の金属であり、R1およびR2のうちの少な くともひとつがフッ素原子を含む基であるもの 1〜100部 (B2)前記式(2)(とくにe=1〜5、M2がB、Al、Ti、Zrまたは Si)でR15およびR16のうちの少なくともひとつがフッ素原子を含む基であり 、しかもR15のうちの少なくともひとつの炭素数が4以上でかつR1のいずれの 炭素数よりも多いもの 0.01〜20部 (C1)溶剤可溶性で水酸基および/またはカルボキシル基を有するフルオロオ レフィン共重合体、アクリルシリコン樹脂、無機系素材または官能基を有してい ないフッ化ビニリデンの単独重合体もしくは共重合体 100部 (D)硬化剤および/または硬化触媒 0.001〜100部 この組成物は塗装作業性、硬化性、貯蔵安定性、ポット
ライフに優れ、塗膜は初期および経時での防染付着性、
耐候性、可撓性、硬度に優れている。
【0277】さらに好ましくは、 (A3)前記式(1)(とくにb=1、M1がSi)と前記式(1)(特にb= 0、c>0、M1がTiまたはAl)とのコオリゴマーで、M1が2種以上の金属 であり、R1およびR2のうちの少なくともひとつがフッ素原子を含む基であるも の 1〜100部 (B3)前記式(2)(とくにe=1〜5、M2がB、Al、Ti、Zrまたは Si)でR15およびR16のうちの少なくともひとつがフッ素原子を含む基であり 、しかもR15のうちの少なくともひとつの炭素数が4以上でかつR1のいずれの 炭素数よりも多いもの 0.01〜20部 (C1)溶剤可溶性で水酸基および/またはカルボキシル基を有するフルオロオ レフィン共重合体、アクリルシリコン樹脂、無機系素材または官能基を有してい ないフッ化ビニリデンの単独重合体もしくは共重合体 100部 (D)硬化剤および/または硬化触媒 0.001〜100部 この組成物は原料の入手が容易で、製造が容易であり、
塗装作業性、硬化性、貯蔵安定性、ポットライフに優
れ、塗膜は初期および経時での防汚染付着性、耐候性、
可撓性、硬度に優れている。
【0278】 (9) (A1)前記式(1)(とくにb=1〜5、M1がB、Al、Ti、Zr、Si 、X1のうち少なくとも1つは官能基を有する基であるもの)と前記式(1)( とくにb=0、c>0、M1がB、Al、Ti、Zr、Si)とのコオリゴマー で、R1およびR2のうちの少なくともひとつがフッ素原子を含む基であるもの 1〜100部 (B1)前記式(2)(とくにe=1〜5、M2がB、Al、Ti、Zrまたは Si)でR15およびR16のうちの少なくともひとつがフッ素原子を含む基であり 、しかもR15のうちの少なくともひとつの炭素数が4以上でかつR1のいずれの 炭素数よりも多いもの 0.01〜20部 (C1)溶剤可溶性で水酸基および/またはカルボキシル基を有するフルオロオ レフィン共重合体、アクリルシリコン樹脂、無機系素材またはまたは官能基を有 していないフッ化ビニリデンの単独重合体もしくは共重合体 100部 (D)硬化剤および/または硬化触媒 0.001〜100部 この組成物は塗装作業性、消泡性、色分かれ性、相溶
性、貯蔵安定性、ポットライフに優れ、塗膜は初期およ
び経時での防汚染付着性、耐候性、塗膜外観、リコート
性に優れている。
【0279】より好ましくは、 (A2)前記式(1)(とくにb=1〜5、M1がB、Al、Ti、Zr、Si 、X1のうち少なくとも1つは官能基を有する基であるもの)と前記式(1)( とくにb=0、c>0、M1がB、Al、Ti、Zr、Si)とのコオリゴマー で、M1が2種以上の金属であり、R1およびR2のうち少なくともひとつがフッ 素原子を含む基であるもの 1〜100部 (B2)前記式(2)(とくにe=1〜5、M2がB、Al、Ti、Zrまたは Si)でR15およびR16のうちの少なくともひとつがフッ素原子を含む基であり 、しかもR15のうちの少なくともひとつの炭素数が4以上でかつR1のいずれの 炭素数よりも多いもの 0.01〜20部 (C1)溶剤可溶性で水酸基および/またはカルボキシル基を有するフルオロオ レフィン共重合体、アクリルシリコン樹脂、無機系素材または官能基を有してい ないフッ化ビニリデンの単独重合体もしくは共重合体 100部 (D)硬化剤および/または硬化触媒 0.001〜100部 この組成物は塗装作業性、消泡性、色分かれ性、相溶
性、硬化性、貯蔵安定性、ポットライフに優れ、塗膜は
初期および経時での防汚染付着性、耐候性、可撓性、硬
度、塗膜外観、リコート性に優れている。
【0280】さらに好ましくは、 (A3)前記式(1)(とくにb=1、M1がSi、X1は官能基を有する基であ るもの)と前記式(1)(とくにb=0、c>0、M1がAlまたはTi)との コオリゴマーで、M1が2種以上の金属であり、R1およびR2のうちの少なくと もひとつがフッ素原子を含む基であるもの 1〜100部 (B3)前記式(2)(とくにe=1〜5、M2がB、Al、Ti、Zrまたは Si)でR15およびR16のうちの少なくともひとつがフッ素原子を含む基であり 、しかもR15のうちの少なくともひとつの炭素数が4以上でかつR1のいずれの 炭素数よりも多いもの 0.01〜20部 (C1)溶剤可溶性で水酸基および/またはカルボキシル基を有するフルオロオ レフィン共重合体、アクリルシリコン樹脂、無機系素材または官能基を有してい ないフッ化ビニリデンの単独重合体もしくは共重合体 100部 (D)硬化剤および/または硬化触媒 0.001〜100部 この組成物は原料の入手が容易で、製造が容易であり、
塗装作業性、消泡性、色分かれ性、相溶性、硬化性、貯
蔵安定性、ポットライフに優れ、塗膜は初期および経時
での防汚染付着性、耐候性、可撓性、硬度、塗膜外観、
リコート性に優れている。
【0281】 (10) (A1)前記式(1)(とくにa=4、b=c=0、M1がSi)のオリゴマー またはコオリゴマー(いずれも重合度は20を超え100以下)で、R1のうち の少なくともひとつがフッ素原子を含む基であるもの 1〜100部 (B1)前記式(2)(とくにe=1〜5、M2がB、Al、Ti、Zrまたは Si)でR15およびR16のうちの少なくともひとつがフッ素原子を含む基であり 、しかもR15のうちの少なくともひとつの炭素数が4以上でかつR1のいずれの 炭素数よりも多いもの 0.01〜20部 (C1)溶剤可溶性で水酸基および/またはカルボキシル基を有するフルオロオ レフィン共重合体、アクリルシリコン樹脂、無機系素材または官能基を有してい ないフッ化ビニリデンの単独重合体もしくは共重合体 100部 (D)硬化剤および/または硬化触媒 0.001〜100部 この組成物からえられる塗膜は防汚染付着性、耐候性に
優れている。
【0282】より好ましくは、 (A2)前記式(1)(とくにa=4、b=c=0、M1がSi)のオリゴマー またはコオリゴマー(いずれも重合度は20を超え100以下)で、R1のうち の少なくともひとつがフッ素原子を含む基であるもの 1〜100部 (B2)前記式(2)(とくにe=1〜5、M2がB、Al、Ti、Zrまたは Si)でR15およびR16のうちの少なくともひとつがフッ素原子を含む基であり 、しかもR15のうちの少なくともひとつの炭素数が4以上でかつR1のいずれの 炭素数よりも多いもの 0.01〜20部 (C1)溶剤可溶性で水酸基および/またはカルボキシル基を有するフルオロオ レフィン共重合体、アクリルシリコン樹脂、無機系素材または官能基を有してい ないフッ化ビニリデンの単独重合体もしくは共重合体 100部 (D)硬化剤および/または硬化触媒 0.001〜100部 この組成物からえられる塗膜は初期および経時での防汚
染付着性、塗膜外観、耐候性に優れている。
【0283】さらに好ましくは、 (A3)前記式(1)(とくにa=4、b=c=0、M1がSi)のコオリゴマ ー(重合度は20を超え100以下)で、R1のうちの少なくともひとつがフッ 素原子を含む基であるもの 1〜100部 (B3)前記式(2)(とくにe=1〜5、M2がB、Al、Ti、Zrまたは Si)でR15およびR16のうちの少なくともひとつがフッ素原子を含む基であり 、しかもR15のうちの少なくともひとつの炭素数が4以上でかつR1のいずれの 炭素数よりも多いもの 0.01〜20部 (C1)溶剤可溶性で水酸基および/またはカルボキシル基を有するフルオロオ レフィン共重合体、アクリルシリコン樹脂、無機系素材または官能基を有してい ないフッ化ビニリデンの単独重合体もしくは共重合体 100部 (D)硬化剤および/または硬化触媒 0.001〜100部 この組成物は硬化性に優れ、塗膜は初期および経時での
防汚染付着性、耐アルカリ性、塗膜外観、耐タレ性、耐
候性、可撓性、硬度に優れている。
【0284】
【実施例】つぎに、本発明を実施例に基づいてさらに具
体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるも
のではない。
【0285】(化合物1の合成) 合成例A−1 3リットルのガラス製3つ口フラスコにメチルトリメト
キシシランの136g、Si(OCH2CF2CF34
1872g、テトラヒドロフランの1000gを入れよ
く撹拌しながら、水51.5gと37%塩酸3.94g
とテトラヒドロフラン500gとの混合物を室温で30
分かけて滴下した。これを67℃で3時間かけて加熱撹
拌し、つぎに揮発成分を留去しながら100℃まで加熱
した。最後に減圧して窒素置換した。つぎにフラスコ内
から液状の生成物(コオリゴマー)をとりだした(収量
1200g)。
【0286】合成例A−2 3リットルのガラス製3つ口フラスコにB(OC49
3の230g、Si(OCH2CF2CF34の1872
g、テトラヒドロフランの1000gを入れよく撹拌し
ながら、水51.5gと37%塩酸3.94gとテトラ
ヒドロフラン500gとの混合物を室温で30分かけて
滴下した。これを67℃で3時間かけて加熱撹拌し、つ
ぎに揮発成分を留去しながら100℃まで加熱した。最
後に減圧して窒素置換した。つぎにフラスコ内から液状
の生成物(コオリゴマー)を採取した(収量1280
g)。
【0287】合成例A−3 撹拌機、10段精留塔、滴下漏斗、温度計付の2リット
ルのガラス製4つ口フラスコにメチルトリメトキシシラ
ンの63.9g、Si(OCH34の500g、メタノ
ールの300gを入れよく撹拌しながら、水59.0g
と35%塩酸0.392gとメタノール200gとの混
合物を室温で30分かけて滴下した。これを撹拌下に3
時間かけて加熱還流し、つぎに揮発成分を留去しながら
100℃まで加熱した。最後に減圧して窒素置換した。
つぎにCF3CF2CH2OHの1191gと硫酸0.1
84gとの混合物を反応混合物に10分かけて滴下し
た。これをさらに撹拌しながら1時間かけて加熱還流
し、つぎに揮発成分を精留塔を用いて10時間かけて留
去した。最後に加熱(100℃)および減圧(300m
mHg)して窒素置換し、液状の生成物(6〜10量体
が主成分のコオリゴマー)をえた(収量781g)。こ
の粗生成物にキョーワード500(協和化学工業(株)
製Mg6Al2(OH)16CO3・4H2O)を40g加
え、80℃で1時間撹拌した。これをPTFEメンブラ
ンフィルター(孔径3.0μm)で濾過して、精製物を
えた。
【0288】合成例A−4 撹拌機、5段精留塔、滴下漏斗、温度計付の3リットル
のガラス製4つ口フラスコにX−12−641(信越化
学工業(株)製のポリエチレンオキシド3官能シランカ
ップリング剤)の1225.6g、Si(OC254
の1000g、エタノールの500gを入れよく撹拌し
ながら、水74.4gと35%塩酸5.56gとエタノ
ール500gとの混合物を室温で30分かけて滴下し
た。これを撹拌下に3時間かけて加熱還流し、つぎに揮
発成分を留去しながら100℃まで加熱した。最後に減
圧して窒素置換した。つぎにCF3CF2CH2OHの7
04gと硫酸0.131gとの混合物を反応混合物に1
0分かけて滴下した。これをさらに撹拌しながら1時間
かけて加熱還流し、つぎに揮発成分を精留塔を用いて1
0時間かけて留去した。最後に加熱(100℃)および
減圧(300mmHg)して窒素置換し、液状の生成物
(10〜20量体が主成分のコオリゴマー)をえた(収
量1160g)。この粗生成物に前記キョーワード50
0を55g加え、80℃で1時間かけて撹拌した。これ
をPTFEメンブランフィルター(孔径3.0μm)で
濾過して、精製物をえた。
【0289】合成例A−5 撹拌機、5段精留塔、滴下漏斗、温度計付の3リットル
のガラス製4つ口フラスコにX−12−641の122
5.6g、Si(OC254の1000g、エタノー
ルの500gを入れよく撹拌しながら、水74.4gと
35%塩酸5.56gとエタノール500gとの混合物
を室温で30分かけて滴下した。これを撹拌下に3時間
かけて加熱還流し、つぎに揮発成分を留去しながら15
0℃まで加熱した。最後に減圧して窒素置換した。つぎ
にH(CF22CH2OHの866gおよび2−ブタノ
ンオキシムの25.8gの混合物を反応混合物に10分
かけて滴下した。これをさらに撹拌しながら1時間かけ
て加熱還流し、つぎに揮発成分を精留塔を用いて5時間
かけて留去した。最後に加熱(100℃)および減圧
(300mmHg)して窒素置換し、液状の生成物(1
0〜20量体が主成分のコオリゴマー)をえた(収量2
980g)。
【0290】合成例A−6 撹拌機、還流塔、滴下漏斗、温度計付の3リットルのガ
ラス製4つ口フラスコにメチルシリケート56(三菱化
学(株)製メチルシリケートオリゴマー)の1000
g、T−50(日本曹達(株)製のジ−i−プロポキシ
ビス(アセチルアセトナト)チタン)の720g、エタ
ノール500gを入れよく撹拌しながら、水34gと3
5%塩酸5.56gとを室温で30分かけて滴下した。
これを撹拌下に30分間かけて加熱還流し、つぎに揮発
成分を留去しながら100℃まで加熱した。最後に減圧
して窒素置換した。つぎにH(CF24CH2OHの1
000gを入れよく撹拌しながら1時間かけて加熱還流
した。つぎに揮発成分を3時間かけて留去した。最後に
加熱(100℃)および減圧(300mmHg)して窒
素置換し、液状の生成物(10〜20量体が主成分のコ
オリゴマー)えた(収量1960g)。
【0291】合成例A−7 撹拌機、還流塔、滴下漏斗、温度計付の5リットルのガ
ラス製4つ口フラスコにメチルシリケート51(コルコ
ート社製、4量体)の500gに硫酸0.42gを加え
よく撹拌した。これを80℃に加熱し、水16.7gと
2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパノール44
70gの混合物を30分かけて滴下した。さらにこの反
応混合物を1時間還流させ、80〜120℃で揮発成分
を蒸留し、最後に減圧150mmHgにして揮発成分を
留去し、粗生成物(得量821g、重合度20〜50の
コオリゴマーを主成分とする)をえた。つぎに、ダイヤ
イオンWA−21(三菱化学(株)製陰イオン交換樹
脂)の300mlをカラムに充填し、メタノール100
0mlで洗浄し、さらに2,2,3,3,3−ペンタフ
ルオロプロパノール300mlで洗浄したものに、粗生
成物を通じて脱酸処理した。
【0292】合成例A−8 撹拌機、還流塔、滴下漏斗、温度計付の3リットルのガ
ラス製4つ口フラスコにメチルシリケート51の500
g、CF3CF2CH2OHの2430gを入れよく撹拌
しながら1時間かけて加熱還流した。つぎに揮発成分を
3時間かけて留去した。最後に加熱(100℃)および
減圧(300mmHg)して窒素置換し、液状の生成物
(1〜10量体が主成分のコオリゴマー)えた(収量8
20g)。
【0293】合成例A−9 化合物1としてメチルシリケート56の2000gを用
い、これに触媒としてALCH−TR20(川研ファイ
ンケミカル(株)製のアルミニウムトリス(エチルアセ
トアセテート)の20.7gを混合した。
【0294】合成例A−10 撹拌機、5段精留塔、滴下漏斗、温度計付の3リットル
のガラス製4つ口フラスコにMF−50(信越化学工業
(株)製のカチオン系3官能シランカップリング剤)の
462g、メチルシリケート51の1000g、エタノ
ールの500gを入れよく撹拌しながら、水29.0g
と35%塩酸5.56gとエタノール500gとの混合
物を室温で30分かけて滴下した。これを撹拌下に3時
間かけて加熱還流し、つぎに揮発成分を留去しながら1
00℃まで加熱した。最後に減圧して窒素置換した。つ
ぎにCF3CF2CH2OHの4470gと硫酸0.13
1gとの混合物を反応混合物に10分かけて滴下した。
これをさらに撹拌しながら1時間かけて加熱還流し、つ
ぎに揮発成分を精留塔を用いて10時間かけて留去し
た。最後に加熱(100℃)および減圧(300mmH
g)して窒素置換し、液状の生成物(10〜20量体が
主成分のコオリゴマー)をえた(収量1283g)。こ
の粗生成物に前記キョーワード500を55g加え、8
0℃で1時間かけて撹拌した。これをPTFEメンブラ
ンフィルター(孔径3.0μm)で濾過して、精製物を
えた。
【0295】(化合物2の合成例) 合成例B−1 撹拌機、還流塔、滴下漏斗、温度計付の5リットルのガ
ラス製4つ口フラスコにSi(OCH34の500g、
メタノール300gを入れよく撹拌しながら、水53.
3g、35%塩酸0.392g、メタノール200gの
混合物を30分間かけて滴下し、撹拌下に3時間還流し
た。つぎに揮発成分を留去しながら100℃まで加熱
し、最後に減圧して窒素置換した。つぎに硫酸0.42
gとCF3(CF23(CH22OH 840gの混合
物を30分かけて滴下した。さらにこの反応混合物を1
時間還流させ、120〜150℃で揮発成分を蒸留し、
最後に80〜100℃にしてから減圧150mmHgに
して揮発成分を留去し、粗生成物(得量1260g、重
合度20〜50のコオリゴマーを主成分とする)をえ
た。つぎに、ダイヤイオンWA−21(三菱化学(株)
製陰イオン交換樹脂)の300mlをカラムに充填し、
メタノール1000mlで洗浄したものに、粗生成物を
通じて脱酸処理した。
【0296】合成例B−2 撹拌機、還流塔、滴下漏斗、温度計付の5リットルのガ
ラス製4つ口フラスコにメチルシリケート56の500
gに硫酸0.42gを加えよく撹拌した。これにCF3
(CF25(CH22OH 1170gを30分かけて
滴下した。さらにこの反応混合物を1時間還流させ、1
20〜150℃で揮発成分を蒸留し、最後に80〜10
0℃にしてから減圧150mmHgにして揮発成分を留
去し、粗生成物(得量1490g)をえた。つぎに、ダ
イヤイオンWA−21(三菱化学(株)製陰イオン交換
樹脂)の300mlをカラムに充填し、メタノール10
00mlで洗浄したものに、粗生成物を通じて脱酸処理
した。
【0297】合成例B−3 撹拌機、還流塔、滴下漏斗、温度計付の5リットルのガ
ラス製4つ口フラスコにメチルシリケート51の500
gにCF3(CF27(CH22OH 1500gを3
0分かけて滴下した。さらにこの反応混合物を1時間還
流させ、150〜180℃で12〜14時間かけて揮発
成分を蒸留し、最後に80〜100℃にしてから減圧1
50mmHgにして揮発成分を留去し、生成物(得量1
850g)をえた。
【0298】合成例B−4 撹拌機、還流塔、滴下漏斗、温度計付の3リットルのガ
ラス製4つ口フラスコにSi(OCH34の500gに
CF3(CF29(CH22OH 1830gを30分
かけて滴下した。さらにこの反応混合物を1時間還流さ
せ、150〜180℃で12〜14時間かけて揮発成分
を蒸留し、最後に80〜100℃にしてから減圧150
mmHgにして揮発成分を留去し、生成物(得量121
0g)をえた。
【0299】合成例B−5 撹拌機、還流塔、滴下漏斗、温度計付の3リットルのガ
ラス製4つ口フラスコにメチルシリケート56の500
gに硫酸0.42gを入れてよく撹拌し、MB−11
(日本油脂(株)製のポリプロピレングリコール)の1
000g、CF3(CF27(CH22OHの1500
gを入れよく撹拌しながら1時間かけて加熱還流した。
つぎに揮発成分を120〜150℃で3時間かけて留去
した。最後に加熱(80〜100℃)および減圧(30
0mmHg)して窒素置換し、液状の生成物(収量25
00g)をえた。
【0300】合成例B−6 撹拌機、還流塔、滴下漏斗、温度計付の1リットルのガ
ラス製4つ口フラスコにKBM−503(信越化学工業
(株)製のアクリル3官能シランカップリング剤)の1
24gにキシレン500gとAIBN 6.2gを加え
よく撹拌した。これを80℃に加熱し、3時間反応させ
てアクリルシリコーンオリゴマーをえた。さらにCF3
(CF27(CH22OH 280gを30分かけて滴
下した。さらにこの反応混合物を1時間還流させ、12
0〜150℃で12〜14時間かけて揮発成分を蒸留
し、最後に80〜100℃にしてから減圧150mmH
gにして揮発成分を留去し、生成物(得量380g)を
えた。
【0301】合成例B−7 撹拌機、還流塔、滴下漏斗、温度計付の3リットルのガ
ラス製4つ口フラスコにメチルシリケート51の500
g、B(OC493の176g、エタノールの500
gを入れよく撹拌しながら、水41.4gと35%塩酸
5.56gとエタノール500gとの混合物を室温で3
0分かけて滴下した。これを撹拌下に3時間かけて加熱
還流し、つぎに揮発成分を留去しながら150℃まで加
熱した。最後に減圧して窒素置換した。つぎにCF
3(CF27(CH22OHの2000gを反応混合物
に10分かけて滴下した。これをさらに撹拌しながら1
時間かけて加熱還流し、120〜150℃で12〜14
時間かけて揮発成分を蒸留し、最後に加熱(80〜10
0℃)および減圧(300mmHg)して揮発成分を留
去し、液状の生成物(収量2420g)をえた。
【0302】合成例B−8 撹拌機、還流塔、滴下漏斗、温度計付の3リットルのガ
ラス製4つ口フラスコにメチルシリケート51の500
g、ASBD(川研ファインケミカル(株)製のアルミ
ニウムsecブチレート)312g、エタノールの50
0gを入れよく撹拌しながら、水15.6gと35%塩
酸5.56gとエタノール500gとの混合物を室温で
30分かけて滴下した。これを撹拌下に3時間かけて加
熱還流し、つぎに揮発成分を留去しながら150℃まで
加熱した。最後に減圧して窒素置換した。つぎにCF3
(CF27(CH22OHの1500gおよびベンジル
アルコールの500gの混合物を反応混合物に10分か
けて滴下した。これをさらに撹拌しながら1時間かけて
加熱還流し、つぎに揮発成分を120〜150℃で12
〜14時間かけて蒸留し、最後に加熱(80〜100
℃)および減圧(300mmHg)して揮発成分を留去
し、液状の生成物(収量2510g)をえた。
【0303】実施例1 ゼッフルGK−500(固形分60重量%)208gに
CR−95(酸化チタン、石原産業(株)製)250
g、酢酸ブチル100g、ガラスビーズ800gを加
え、卓上グラインドミル(三枚羽式)により1500r
pmで1時間かけて撹拌分散した。ガラスビーズをろ別
により取り除き、分散液429.4gをえた。これにG
K−500を224.7g、酢酸ブチル115.4gを
加えてよく混合し、これをGK−500白ベース(顔料
/樹脂=0.833重量比)とした。この白ベース10
0gに、合成例A−1でえられた化合物1の4.5g
(フッ素樹脂100重量部に対し15重量部)とタケネ
ートD−140Nの12.7g(NCO/OH=1)お
よび酢酸ブチル6.4gからなる溶液、さらに酢酸ブチ
ル20gを混合した。さらに、合成例B−5でえられた
化合物2(消泡性化合物)0.6gを加えてよく振盪混
合した。この塗装用組成物をローラー塗装によりAM−
712処理アルミニウム板(7×15×0.5cm)に
塗装し、室温で1週間かけて硬化乾燥させ塗装膜厚約4
0μmの塗板としつぎの試験を行なった。結果を表1に
示す。
【0304】(消泡性)塗料用組成物を20cm×30
cmの縁付ブリキ板にローラー(好川産業(株)製のス
モールローラーSY11M)にて微風を当てながら塗装
し、室温で1時間乾燥(指触乾燥)後、その塗膜表面の
泡残りの程度を目視により観察した。
【0305】評価 A:泡残りなし B:泡残り1〜9箇所 C:泡残り10〜30箇所 D:泡残り31箇所以上 (レベリング外観)消泡性試験と同様にローラー塗装後
1週間放置して塗膜の外観を目視で観察した。
【0306】評価 A:レベリング異常なし B:多少「寄り(ラウンド)」がある。
【0307】C:「寄り(ラウンド)」が顕著にある。
【0308】(初期対水接触角)消泡性試験で作製した
塗板を大阪府下の建築物3階屋上で南面30°傾斜の条
件で1週間曝露した。この試験塗板の塗膜表面に約0.
03mlの脱イオン水の水滴を形成し、20℃にて水滴
の接触角を接触角測定器(協和科学(株)製のコンタク
タングルメータDCAA型)で測定した。
【0309】(汚染付着防止性)消泡性試験で作製した
塗板を大阪府下の建築物3階屋上で南面30°傾斜の条
件で3カ月間および6カ月間屋外曝露したのち、汚染付
着防止性と外観について評価した。汚染付着防止性は、
塗板の初期明度と曝露後の明度との差(ΔL*)を測定
した。
【0310】評価 A:ΔL*が0〜2未満 B:ΔL*が2〜4未満 C:ΔL*が4〜7未満 D:ΔL*が7〜10未満 E:ΔL*が10以上 実施例2〜10 塗料用樹脂、汚染付着防止性化合物1および消泡性化合
物2を表1に示す種類と量用いたほかは実施例1と同様
にして塗膜を形成し、各試験を行なった。結果を表1に
示す。
【0311】なお、表1に示す樹脂、硬化剤および市販
の消泡剤は、それぞれつぎのものである。
【0312】樹脂1:テトラフルオロエチレン系フッ素
樹脂ポリオール(ダイキン工業(株)製のゼッフルGK
500) 樹脂2:ビニリデン系フッ素樹脂/アクリル樹脂(ダイ
キン工業(株)製のゼッフルLC940) 樹脂3:テトラフルオロエチレン系フッ素樹脂ポリオー
ル/アクリル樹脂(ダイキン工業(株)製のゼッフルG
K010) 樹脂4:クロロトリフルオロエチレン系フッ素樹脂ポリ
オール(旭硝子(株)製のルミフロンLF−200) 樹脂5:アクリルシリコーン樹脂(鐘淵化学工業(株)
製のゼムラックYC3623) 樹脂6:アクリルウレタン樹脂(大日本インキ化学
(株)製のアクリリックA−801) 硬化剤1:イソホロンジイソシアネート系硬化剤(武田
薬品工業(株)製のタケネートD−140N) 硬化剤2:ヘキサメチレンジイソシアネート系硬化剤
(日本ポリウレタン(株)製のコロネートHX) 硬化剤3:ジブチル錫ラウレートの1%キシレン溶液 市販消泡剤:自己乳化型シリカ・シリコーン系消泡剤
(ダウコーニングアジア(株)製のFS544)
【0313】
【表1】
【0314】
【発明の効果】本発明によれば、汚染付着防止能をもつ
親水性塗膜の親水性を損わずにレベリング外観に優れた
消泡性の高い塗料用組成物を提供できる。さらには、樹
脂の耐候性を向上させることが可能である。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗料用樹脂と、加水分解脱離基をもつ有
    機金属化合物(A)、そのオリゴマーまたは該有機金属
    化合物(A)の2種以上からなるコオリゴマーと、加水
    分解脱離基をもつ有機金属化合物(B)、そのオリゴマ
    ーまたは該有機金属化合物(B)の2種以上からなるコ
    オリゴマーとを含有し、該有機金属化合物(B)の加水
    分解脱離基の少なくとも1つの炭素数が4以上でありか
    つ有機金属化合物(A)のいずれの加水分解脱離基の炭
    素数よりも多いことを特徴とする塗料用組成物。
  2. 【請求項2】 前記有機金属化合物(A)の加水分解脱
    離基の炭素数が1〜100であり、有機金属化合物
    (B)の加水分解脱離基の少なくともひとつの炭素数が
    4〜1000である請求項1記載の塗料用組成物。
  3. 【請求項3】 前記有機金属化合物(A)のすべての加
    水分解脱離基の炭素数が3以下であり、有機金属化合物
    (B)の少なくとも1つの加水分解脱離基の炭素数が4
    以上である請求項1記載の塗料用組成物。
  4. 【請求項4】 塗料用樹脂、式(1): X1 b1(OR1a2 c (1) [式中、aは0または1〜6の整数、bは0または1〜
    5の整数、cは0または1〜6の整数(ただし、a+b
    +c≧3であり、aとcとは同時に0にはならない)、
    1は同じかまたは異なりいずれも酸素原子、チッ素原
    子、フッ素原子、ケイ素原子および/または塩素原子を
    含んでいてもよい炭素数1〜5000の1価の有機基ま
    たは水素原子、M1は少なくとも3価の原子価を有する
    金属原子、R1は同じかまたは異なりいずれも酸素原
    子、チッ素原子、フッ素原子および/または塩素原子を
    含んでいてもよい炭素数1〜100の1価の有機基、シ
    ロキサン残基または水素原子、R2は同じかまたは異な
    りいずれも酸素原子、チッ素原子、フッ素原子および/
    または塩素原子を含んでいてもよいキレート化の能力を
    有する炭素数1〜1000の有機基を表す]で示される
    有機金属化合物、そのオリゴマーまたは該有機金属化合
    物の2種以上からなるコオリゴマー、および式(2): X2 e2(OR15d16 f (2) [式中、dは0または1〜6の整数、eは0または1〜
    5の整数、fは0または1〜6の整数(ただし、d+e
    +f≧3であり、dとfとは同時に0にはならない)、
    2は同じかまたは異なりいずれも酸素原子、チッ素原
    子、フッ素原子、ケイ素原子および/または塩素原子を
    含んでいてもよい炭素数1〜5000の1価の有機基ま
    たは水素原子、M2は少なくとも3価の原子価を有する
    金属原子、R15は同じかまたは異なりいずれも酸素原
    子、チッ素原子、フッ素原子および/または塩素原子を
    含んでいてもよい炭素数1〜1000の1価の有機基、
    シロキサン残基または水素原子(ただし、R15の少なく
    ともひとつの炭素数は4以上でありかつR1のいずれの
    炭素数よりも多い)、R16は同じかまたは異なりいずれ
    も酸素原子、チッ素原子、フッ素原子および/または塩
    素原子を含んでいてもよいキレート化の能力を有する炭
    素数1〜1000の有機基を表す]で示される有機金属
    化合物、そのオリゴマーまたは該有機金属化合物の2種
    以上からなるコオリゴマーを含む親水性塗膜形成性塗料
    用組成物。
  5. 【請求項5】 前記式(2)において、R15またはR16
    の少なくとも一方が炭素数4〜20のフルオロアルキル
    基を有している請求項4記載の塗料用組成物。
  6. 【請求項6】 前記塗料用樹脂100重量部に対し、式
    (2)の化合物を0.01〜20重量部含む請求項4ま
    たは5記載の塗料用組成物。
  7. 【請求項7】 前記式(1)および(2)において、金
    属原子M1およびM2が、アルミニウム原子、チタン原
    子、ホウ素原子、ジルコニウム原子またはケイ素原子で
    ある請求項4〜6のいずれかに記載の塗料用組成物。
  8. 【請求項8】 前記式(1)および(2)で示される有
    機金属化合物、そのオリゴマーまたは該有機金属化合物
    の2種以上からなるコオリゴマーにおいて、R1および
    2のうちの少なくともひとつならびにR15およびR16
    のうちの少なくともひとつがフッ素原子を有している請
    求項4〜7のいずれかに記載の塗料用組成物。
  9. 【請求項9】 前記式(1)および(2)で示される有
    機金属化合物、そのオリゴマーまたは該有機金属化合物
    の2種以上からなるコオリゴマー中のフッ素原子の含有
    率が少なくとも5重量%である請求項4〜8のいずれか
    に記載の塗料用組成物。
  10. 【請求項10】 オリゴマーまたはコオリゴマーが、式
    (1)および(2)においてaおよびdが4、bとcお
    よびeとfが0ならびにM1およびM2がSiである有機
    金属化合物のオリゴマーまたは該有機金属化合物の2種
    以上からなるコオリゴマーであり、かつ重合度が2以上
    100以下である請求項8または9記載の塗料用組成
    物。
  11. 【請求項11】 硬化剤および/または硬化触媒を含む
    請求項1〜10のいずれかに記載の塗料用組成物。
  12. 【請求項12】 フロン系溶剤を含む請求項1〜11の
    いずれかに記載の塗料用組成物。
  13. 【請求項13】 塗料用樹脂が、溶剤可溶性で水酸基お
    よび/またはカルボキシル基を有するフルオロオレフィ
    ン共重合体、アクリルポリオール樹脂、アクリルシリコ
    ン樹脂、無機系素材または官能基を有していないフッ化
    ビニリデンの単独重合体もしくは共重合体である請求項
    11または12記載の塗料用組成物。
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