JP2005170434A - キャリアテープ用発泡シート及びそれを使用したキャリアテープ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】発泡セルを有するプラスチック製発泡シート2の少なくとも片面に、実質的に発泡セルを有していないスキン層3が設けられており、該発泡シート2に該スキン層3を有する面に電子部品収納用の凹部を形成するキャリアテープ用発泡シートであって、前記発泡セルの平均径が0.01〜0.30mmであり、前記プラスチック製発泡シートの発泡倍率が1.1〜5.0倍とする。
【選択図】図2
Description
近年、電子部品の微細化が進むにつれて、プラスチック製シートに凹部を形成するよりも容易な加工方法で得られる、いわゆるパンチドキャリアテープが使用されている。パンチドキャリアテープは、0.3〜1mm程度の厚紙に打抜き加工を施して、一定の間隔で穿孔を形成したもので、その厚紙の片面にボトムテープと呼ばれるフィルムを貼り、該穿孔内に電子部品を収納した後、トップテープと呼ばれるフィルムを貼り合せて、電子部品が保持・搬送される。このパンチドキャリアテープは、主にコストメリットの点から、特に大きさが1mm以下のコンデンサーや抵抗部品等の微細なチップ部品を搬送する場合に多用されている。
かかる弊害は、従来のように、電子部品のサイズが比較的大きかったときは、あまり問題にならなかったが、電子部品の微細化が進んで、端子間距離が短くなり、接点の高さが低くなった現在では、導通不良や接着不良の問題が発生する確率が高くなってきており、今後さらに高まることが予想されている。
しかし、このキャリアテープは、電子部品収納用の凹部を形成することはできるものの、キャリアテープの寸法精度、特に、搬送用の送り穴に関する寸法精度を実用上満足させることが困難であり、そのため、キャリアテープからカバーテープを剥がして、電子部品を連続的に取り出し、電子回路基板に実装する際に不具合が生じる。
また、凹部に発泡セルが存在するため、電子部品を取り出す際に、電子部品が発泡セルに引っ掛ってしまい、電子部品を収納している凹部から、電子部品の確実・円滑な取り出し、及び実装ができない。
こうした問題を解消するには、基材である発泡シートの発泡倍率を著しく低くする必要があるが、そうすると、成形性、特に凹部の寸法精度が低下してしまうため、電子部品収納用の凹部を満足できる程度に成形することが困難となる。
さらに、上記キャリアテープは、その表面まで発泡していることから、表面に凹凸があり、その凹凸の存在によって、カバーテープとうまく貼り合わせることができなかったり、見かけ上、貼り合わせていても、表面の凸部では剥離強度が大きく、逆に、表面の凹部では剥離強度が小さいため、場所によって、剥離強度に大きなばらつきが認められる。そのため、電子部品実装時にカバーテープを剥離する際、収納部品が飛び出してしまったり、カバーテープが部品の保管・輸送中に剥がれて、収納部品が抜け落ちてしまう等の問題もあった。
このキャリアテープの場合は、実用上十分な寸法精度が得られ、電子部品収納用の凹部を満足できる程度に形成することができ、キャリアテープとしての機能は十分果たすことができる。
しかし、前述したように、このキャリアテープは、厚紙を使用していることから、端面や凹部断面から紙粉や繊維が発生し、それが電子部品に付着することによって、導通不良や基板への接着不良を引き起こすという問題点があった。
また、湿度の高い状態では、該キャリアテープの基材である厚紙が水分を吸収して膨張することにより、流れ方向(テープ送りを行う方向)の寸法が規格外となって実装不良を起こしたり、逆に乾燥状態では、厚紙が内包していた水分を放出して収縮し、その結果、流れ方向の寸法が変化して、不具合を起こすという問題点も指摘されている。
このような状況から、流れ方向の寸法精度に優れ、紙粉や繊維異物を発生することがなく、電子部品収納用の凹部の形成が容易で、しかも、カバーテープの剥離が安定していて、剥離強度のばらつきが少ないため、微細な電子部品であっても、安心して収納、搬送することができるキャリアテープ用シート、及びそれを使用、成形してなるキャリアテープが望まれてきた。
図1は、本発明のキャリアテープ用発泡シートの一例を示す断面図であり、この図1に示すように、本発明のキャリアテープ用発泡シート1は、発泡セル(気泡)を有するプラスチック製発泡シート2の少なくとも片面に(図1は片面のみ)、実質的に発泡セルを有していないスキン層3が設けられており、該発泡シート2に該スキン層3を有する面に電子部品収納用の凹部を形成するものである。
上記プラスチック製発泡シート2の材質としては、熱可塑性樹脂であればよく、特には、ポリカーボネート系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、及びポリ乳酸系樹脂のいずれか1種類を50重量%以上含む樹脂材料が、成形容易性等の点で好ましい。なお、該プラスチック製発泡シートには、必要に応じて、滑剤、可塑剤、酸化防止剤等の各種添加剤を添加することができる。
スキン層3の材質としては、熱可塑性樹脂を使用し、プラスチック製発泡シートの材質と同一であっても異なるものであっても差し支えない。
スキン層の表面抵抗値を104〜109Ω/□とする方法としては、例えば、スキン層の表面に帯電防止剤を塗布したり、導電性ポリマーを練り込む方法が挙げられる。
このようにして製造されたシートに対して、必要な幅にスリット加工を行い、その後、電子部品収納用の凹部を成形するための凸型と、該シート底面を保持する平型との間に、該シートを挟持し、凸型と平型とを押し付けて、スキン層の表面に電子部品収納用の凹部を形成することにより、本発明のキャアリアテープ用発泡シートが得られる。凸型の温度や上記シートの温度を、スキン層を構成する樹脂のガラス転移温度以上に加熱することで、耐熱性のある凹部を形成することができる。
さらに、その後、該キャアリアテープ用発泡シートを適宜成形することで、本発明のキャリアテープが得られる。このキャリアテープには、収納する電子部品よりも小さな貫通孔を凹部の底面に設け、また、搬送用送り穴をテープの両側等に加工することができる。
タンデム押出機の第一押出機にて、ポリプロピレン系樹脂(MFR:5.5g/10分(230℃、2.16kgf)、密度:0.90)に、発泡剤として超臨界二酸化炭素を溶融、分散混合し、第二押出機にて該樹脂を所望の発泡状態に適した状態に冷却しながらTダイから吐出させ、ローラーでピンチしながら引取り、両面にスキン層を有するキャリアテープ用発泡シート(総厚:1.20mm、発泡倍率:3倍、スキン層厚さ:0.10mm(片側)、発泡セルの平均径:0.25mm)を得た。ここで発泡セルの平均径は、プラスチック製発泡シートの厚さ、流れ方向に対するセル径の平均とする。
次に、上記発泡シートを8mm幅にスリット加工を行い、縦1.10mm、横0.60mm、深さ0.60mmの長方形の先端を有する凸型にて、該発泡シートに凹部を形成した。その後、送り穴(図示せず)を開けて、図2に示すようなキャリアテープを得た。
次に、カバーテープ(信越ポリマー社製、商品名、ASD)を上記キャリアテープに熱シールし、剥離強度を測定したところ、約20gfの剥離強度を示し、ばらつきが少なかった。さらに、凹部形成の容易性(○:容易、×:困難)、流れ方向の寸法精度(○:良好、×:不良)、及び実装機でのチップ立ちの有無について評価した。結果を表1に示す。
タンデム押出機の第一押出機にて、ポリスチレン系エラストマー樹脂(SBS系樹脂(スチレン/ブタジエン比=70/30)、MFR:5.0g/10分(200℃、5kgf)、密度:1.02)に、発泡剤として超臨界二酸化炭素を溶融、分散混合し、第二押出機にて該樹脂を所望の発泡状態に適した状態に冷却しながらTダイから吐出させ、ローラーでピンチしながら引取り、両面にスキン層を有するキャリアテープ用発泡シート(総厚:0.70mm、発泡倍率:2倍、スキン層厚さ:0.05mm(片側)、発泡セルの平均径:0.25mm)を得た。
次に、上記発泡シートのスキン層の表面にポリピロール系コーティング材をコーティングして、上記発泡シート表面に導電層を形成した。該表面の抵抗値は1.3×104Ω/□であった。
次に、上記発泡シートを8mm幅にスリット加工を行い、縦0.40mm、横0.20mm、深さ0.20mmの長方形の先端を有する凸型にて、該発泡シートに凹部を形成した。その後、送り穴(図示せず)を開けて、図2に示すようなキャリアテープを得た。
次に、実施例1と同様に、カバーテープ(前出)を上記キャリアテープに熱シールし、剥離強度を測定したところ、約20gfの剥離強度を示し、ばらつきが少なかった。さらに、実施例1と同様に、凹部形成の容易性、流れ方向の寸法精度、及び実装機でのチップ立ちの有無について評価した。結果を表1に示す。
実施例1と同様の材料、設備を用いて、両面にスキン層を有するキャリアテープ用発泡シート(総厚:0.65mm、発泡倍率:1.5倍、スキン層厚さ:0.10mm(片側)、発泡セルの平均径:0.005mm)を得た。
次に、上記発泡シートを8mm幅にスリット加工を行った後、該発泡シートに凹部を形成するため、縦1.10mm、横0.60mm、深さ0.60mmの長方形の先端を有する凸型にてプレス成形を行ったが、凸型の形状を十分に再現することができなかった。
次に、実施例1と同様に、凹部形成の容易性、流れ方向の寸法精度、及び実装機でのチップ立ちの有無について評価した。結果を表1に示す。
実施例2と同様の材料、設備を用いて、両面にスキン層を有するキャリアテープ用発泡シート(総厚:0. 42mm、発泡倍率:3倍、スキン層厚さ:0.10mm(片側)、発泡セルの平均径:0.45mm)を得た。
この発泡シートを8mm幅にスリット加工を行った後、縦0.4mm、横0.2mm、深さ0.60mmの長方形の先端を有する凸型にて、該発泡シートに凹部を形成した。しかし、発泡セルの影響を受け、凹部の形状がゆがみ、十分金型形状を再現することができなかった。
次に、実施例1と同様に、凹部形成の容易性、流れ方向の寸法精度、及び実装機でのチップ立ちの有無について評価した。結果を表1に示す。
実施例1と同様の材料、設備を用いて、スキン層を有しないキャリアテープ用発泡シート(総厚0.65mm、発泡セルの平均径:0.20mm、発泡倍率3倍)を得た。
この発泡シートを8mm幅にスリット加工を行った後、縦0.4mm、横0.2mm、深さ0.60mmの長方形の先端を有する凸型にて、該発泡シートに凹部を形成し、カバーテープ(前出)を熱シールした後、剥離強度を測定したところ、10gfから60gf程度に剥離強度が細かくばらつき、実装時にチップ立ちを起こして実装機がストップした。
次に、実施例1と同様に、凹部形成の容易性、流れ方向の寸法精度、及び実装機でのチップ立ちの有無について評価した。結果を表1に示す。
表1からわかるように、実施例に係るキャリアテープは、凹部形成が容易で、流れ方向の寸法精度に優れ、実装機でのチップ立ちの現象も発生しなかった。
2…発泡セルを有するプラスチック製発泡シート
3…スキン層
4…キャリアテープ
Claims (5)
- 発泡セルを有するプラスチック製発泡シートの少なくとも片面に、実質的に発泡セルを有していないスキン層が設けられており、該発泡シートに該スキン層を有する面に電子部品収納用の凹部を形成するキャリアテープ用発泡シートであって、前記発泡セルの平均径が0.01〜0.30mmであり、前記プラスチック製発泡シートの発泡倍率が1.1〜5.0倍であることを特徴とするキャリアテープ用発泡シート。
- プラスチック製発泡シートが、ポリカーボネート系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、及びポリ乳酸系樹脂のいずれか1種類を50重量%以上含有する請求項1に記載のキャリアテープ用発泡シート。
- スキン層の表面抵抗値が104〜1014Ω/□である請求項1又は2に記載のキャリアテープ用発泡シート。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のキャリアテープ用発泡シートを成形してなるキャリアテープ。
- 請求項4記載のキャリアテープに電子部品を収納し、カバーテープを貼り合せてなるキャリアテープ包装体。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2003411713A JP2005170434A (ja) | 2003-12-10 | 2003-12-10 | キャリアテープ用発泡シート及びそれを使用したキャリアテープ |
Applications Claiming Priority (1)
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Family Applications (1)
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---|---|---|---|---|
WO2006109666A1 (ja) * | 2005-04-08 | 2006-10-19 | Nitto Denko Corporation | 発泡部材、発泡部材積層体及び発泡部材が用いられた電気・電子機器類 |
JP2006341538A (ja) * | 2005-06-10 | 2006-12-21 | Sun-Lux Optical Co Ltd | 熱硬化性プラスチック材料の成形方法 |
JP2019010845A (ja) * | 2017-07-03 | 2019-01-24 | デンカ株式会社 | 積層シート |
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2003
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