JP2005170101A - グローブボックス - Google Patents

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Kazuyasu Maeda
一康 前田
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Inoue MTP KK
Inoac Corp
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Abstract

【課題】 必要に応じてボックス仕様とトレイ仕様とに使い分けすることができて、使用性を向上させることもできるグローブボックスを提供する。
【解決手段】 グローブボックス12のボックス本体13の開口部13aに、開閉蓋14を下端部において支軸15を中心に開閉回動可能に配設する。ボックス本体13の下部には、開閉蓋14を収容可能にした収容室16を形成する。収容室16と対応してボックス本体13の側壁には、開閉蓋14の支軸15を収容室16の奥部までガイドするためのガイド部17を設ける。開閉蓋14をボックス本体13の開口部13aの閉成位置から開放位置に回動させた後、ガイド部17に沿って収容室16内の収容位置に移動配置することにより、ボックス本体13をトレイとして使用できるようにする。
【選択図】 図3

Description

この発明は、乗用車等の車両において、インストルメントパネルの一部に設けられるグローブボックスに関するものである。
一般に、自動車等の車両においては、車室内の助手席の前方に位置するように、インストルメントパネルの一部にグローブボックスのボックス本体が設けられ、そのボックス本体の後面側開口部に開閉蓋が下端部にて開閉回動可能に取り付けられている。なお、位置関係の記述において、前後関係を示すとき、それは車両の前後方向に合わせて用いるものとする。
ところが、この種のグローブボックスでは、ボックス本体内に収納物を出し入れするごとに開閉蓋を開閉する必要があるため、出し入れ頻度の高い場合には、開閉蓋の開閉が煩わしいという問題があった。また、運転席の乗員が出し入れする場合には、助手席側に体を曲げる無理な姿勢を強いられて、特に煩わしい。さらに、開閉蓋が車両の後方側へ大きく開放されて突出されるため、助手席の乗員の膝に当たり易くて居住性が悪いという問題もあった。
このような問題点に対処するため、例えば前記のような構成のボックス本体の上部にアッパーボックスを並設し、そのアッパーボックスの後面側開口部の部分にアッパー蓋を上端部にて開閉回動可能に取り付けたグローブボックスも従来から提案されている。また、ボックス本体の下部にロアトレイを車両後方側に向かって突設した構成も従来から提案されている。
さらに、車両におけるグローブボックス等の開閉蓋の開閉機構としては、例えば特許文献1及び特許文献2に開示されるような構成のものが提案されている。すなわち、特許文献1の構成では、カーナビゲーションシステムの液晶表示パネルを収容するためのケース本体の後面側開口部に、開閉蓋が開閉移動可能に配設されている。そして、開閉蓋がケース本体の開口部に沿った閉成位置に移動されることにより開口部が閉成され、開閉蓋がケース本体の上面に沿った開放位置に移動されることにより開口部が開放されるようになっている。
一方、特許文献2の構成では、グローブボックスにおけるボックス本体の前壁、両側壁及び天井板が一体に形成され、両側板間には後部底板及び前部底板がそれぞれ折り畳み可能に支持されている。また、後部底板の端部には開閉蓋が折り畳み可能に支持されている。そして、グローブボックスの不使用時に、ボックス本体の前部底板を前壁の後面に沿った位置に折り畳むとともに、後部底板及び開閉蓋を天井板の下面に沿った位置に折り畳むようになっている。
特開2003−276515号公報 特開2003−267143号公報
しかしながら、前述した各種の従来構成においては、次のような問題があった。
まず、ボックス本体にアッパーボックスを並設するとともに、その部分にアッパー蓋を設けた構成では、そのアッパーボックスの使用時にアッパー蓋が上部後方側に開放されるため、助手席の乗員の膝と当たるのを回避することはできる。しかし、収納物を出し入れする度に依然としてアッパー蓋を開閉する必要があるため、操作が面倒で使用性の向上を図ることができなかった。
また、ロアトレイを突設した構成では、そのロアトレイの使用時に蓋を開閉する必要がないため、使用性を向上させることはできるが、ロアトレイが車両後方側に突出して配置されているため、助手席の乗員の膝に当たり易くて居住性が悪くなった。
さらに、特許文献1の構成には、カーナビゲーションシステムの液晶表示パネルを収容するためのケース本体の開口部を開閉する場合、開閉蓋を邪魔にならない位置に移動配置する構造は示されているが、グローブボックスに関連する構成は設けられていない。
また、特許文献2の構成では、グローブボックスの不使用時に、ボックス本体の前部底板、後部底板及び開閉蓋を折り畳むことにより、助手席の乗員の足元付近に広い空間を確保することはできる。ところが、開閉蓋等を折り畳むことなくこのグローブボックスを通常のグローブボックスと同様に使用する場合は、前述した開閉蓋を有する従来のグローブボックスと同様な問題点を有していて、使用性及び居住性を向上させることはできなかった。
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的は、必要に応じてボックス仕様とトレイ仕様とに使い分けすることができて、使用性を向上させることができるとともに、開閉蓋が助手席の乗員の膝に当たるのを抑制することができて、居住性を向上させることもできるグローブボックスを提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、ボックス本体の開口部に開閉蓋をその支軸を中心に開閉回動可能に設けたグローブボックスにおいて、前記開閉蓋の支軸側におけるボックス本体の端部に、開閉蓋を収容可能にした収容室を区画形成し、その収容室と対応してボックス本体の側壁には、開閉蓋の支軸を収容室の奥部までガイドするためのガイド部を設けたことを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記開閉蓋の支軸を開閉蓋の下端部に設け、収容室をボックス本体の下部に設けたことを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記開閉蓋の支軸の近傍位置にガイドピンを設け、前記ガイド部は、支軸をガイドする第1ガイド溝と、ガイドピンをガイドする第2ガイド溝とにより構成し、第2ガイド溝の端部には、ボックス本体の開口部における開閉蓋の開閉回動範囲を規定するための規定部を形成したことを特徴とするものである。
(作用)
請求項1及び請求項2に記載の発明においては、開閉蓋の支軸をボックス本体の後部開口部側に位置させれば、開閉蓋を有する通常のグローブボックスとして使用できる。また、開閉蓋の支軸をガイド部に沿って収容室の奥部に位置させれば、開閉蓋が収容室内に収容される。よって、グローブボックスを必要に応じてボックス仕様とトレイ仕様とに使い分けすることができる。このため、運転席の乗員がグローブボックスを使用する場合や使用頻度の高い場合には、トレイ仕様に設定することにより、開閉蓋を頻繁に開閉することなく、ボックス本体内に収納物を容易に出し入れすることができて、使用性を向上させることができる。また、開閉蓋を開放状態から収容室内に収容することができるため、開閉蓋が助手席の乗員の膝に当たるのを抑制することができて、居住性を向上させることもできる。
請求項3に記載の発明においては、支軸と第1ガイド溝との係合、及びガイドピンと第2ガイド溝との係合により、開閉蓋を2点で移動可能に支持できて、その開閉蓋を収容室内に対して出し入れすることができる。また、ガイドピントと第2ガイド溝の規定部との係合により、開閉蓋の開閉回動範囲を規定して、ボックス本体の開口部を円滑かつ確実に開閉することができる。
以上のように、この発明によれば、必要に応じてボックス仕様とトレイ仕様とに使い分けすることができて、使用性を向上させることができるとともに、開閉蓋が開放状態で助手席の乗員の膝に当たるのを抑制することができて、居住性を向上させることもできる。
以下に、この発明の一実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1〜図3に示すように、車両の室内において助手席の前方に位置するように、インストルメントパネル11の一部にはグローブボックス12が配設されている。このグローブボックス12は、インストルメントパネル11の取付用透孔部11aに嵌着されたボックス本体13と、そのボックス本体13の後面側開口部13aに下端両側部の支軸15を中心にして開閉回動可能に取り付けられた開閉蓋14とから構成されている。そして、ボックス仕様として、開閉蓋14を図2に鎖線で示す閉成位置P1と実線で示す開放位置P2とに開閉回動させて、車室内に常備する物や乗車時に車室内に持ち込む物等をボックス本体13内に収納できるようになっている。
前記開閉蓋14の支軸15側に対応位置するように、ボックス本体13の下端部には開閉蓋14を収容するための収容室16が区画形成されている。収容室16と対応するように、ボックス本体13の両側壁には開閉蓋14の支軸15を収容室16の奥部までガイドするためのガイド部17が設けられている。そして、開閉蓋14を図7に鎖線で示す開放位置P2から実線で示す収容室16内の収容位置P3に押し込むことにより、このグローブボックス12がボックス仕様からトレイ仕様に変更されて、開閉蓋14を開閉操作することなく、ボックス本体13内に収納物を出し入れできるようになっている。
図3〜図5及び図8に示すように、開閉蓋14の下端両側内面には支軸15に近接して一対のガイド板18が突設され、それらのガイド板18の先端対向面にはガイドピン19が突出形成されている。また、前記ガイド部17は、両支軸15をガイドするようにボックス本体13の両側壁に形成された左右一対の第1ガイド溝20と、両ガイドピン19をガイドするようにボックス本体13の両側壁に形成された同じく左右一対の第2ガイド溝21とにより構成されている。なお、図3に2点鎖線で示すように、前記ガイド板18は、ボックス本体13の両側壁に形成された第3ガイド溝26から外部上方へ突出している。そして、前記支軸15がボックス本体13の内側から前記第1ガイド溝20に係合するとともに、ガイドピン19がボックス本体13の外側から第2ガイド溝21に係合している。
前記各第1ガイド溝20には、前後方向へ水平に延びる水平溝部20aと、その水平溝部20aの後端部から下部後方に向かって斜状に延びる傾斜溝部20bとが設けられている。また、各第2ガイド溝21にも、前後方向へ水平に延びる水平溝部21aと、その水平溝部21aの後端部から下部後方に向かって斜状に延びる傾斜溝部21bとが設けられている。さらに、各第2ガイド溝21の傾斜溝部21bの後端部には、第1ガイド溝20側の傾斜溝部20bの後端部を中心にして円弧状に延びる規定部21cが延長形成されている。
そして、図4及び図5に示すように、ボックス仕様において開閉蓋14を開放位置P2と閉成位置P1との間で開閉回動させたときには、支軸15が第1ガイド溝20の傾斜溝部20bの後端部に位置した状態で、ガイドピン19が第2ガイド溝21の規定部21cに沿ってその両端部間で移動される。これにより、支軸15を中心とした開閉蓋14の開閉回動がガイドされるとともに、その開閉回動範囲が所定角度に規定されるようになっている。
また、図4及び図8に示すように、開閉蓋14を開放位置P2から収容位置P3に移動させて、ボックス仕様からトレイ仕様に変更するときには、支軸15及びガイドピン19が各ガイド溝20,21の傾斜溝部20b,21b及び水平溝部20a,21aに沿って、水平溝部20a,21aの前端部まで移動される。これにより、倒伏姿勢(開放状態)の開閉蓋14の収容室16内への収容移動がガイドされるようになっている。
開閉蓋14の前面上部には、開閉蓋14を開閉するための手掛け部25が形成されている。
図3に示すように、前記開閉蓋14の上端両側面には一対の係止部材22が出没可能に突設されている。この係止部材22と係脱可能に対応するように、ボックス本体13の開口部13a付近の両側壁には上下各一対の係合孔23,24が形成されている。そして、開閉蓋14が閉成位置P1に回動されたときには、両係止部材22が上部係合孔23に係合することにより、開閉蓋14が閉成位置P1に係止保持される。また、開閉蓋14が収容位置P3に移動されたときには、両係止部材22が下部係合孔24に係合することにより、開閉蓋14が収容位置P3に係止保持されるようになっている。
次に、前記のように構成されたグローブボックス12の作用を説明する。
さて、図1及び図2に示す状態では、グローブボックス12が通常のボックス仕様に設定されて、開閉蓋14がボックス本体13の開口部13aの外側に開閉可能に配設されている。従って、この状態で開閉蓋14を図2に鎖線で示す閉成位置P1と実線で示す開放位置P2とに開閉回動させることにより、車室内に常備する物や乗車時に車室内に持ち込む物等をボックス本体13内に容易に収納することができる。
また、この開閉蓋14の開閉回動時には、図4及び図5に示すように、支軸15が第1ガイド溝20の傾斜溝部20bの後端部に位置した状態で、ガイドピン19が第2ガイド溝21の規定部21cに沿ってその両端部間で移動される。よって、開閉蓋14を所定角度の開閉回動範囲で安定して円滑に開閉させることができる。
一方、グローブボックス12を運転席の乗員が使用したり、運転席または助手席の乗員が頻繁に使用したりする場合には、開閉蓋14を図6及び図7に鎖線で示す開放位置P2から実線で示す収容室16内の収容位置P3に押し込むと、グローブボックス12がボックス仕様からトレイ仕様に変更される。この場合、図4及び図8に示すように、支軸15及びガイドピン19が各ガイド溝20,21の傾斜溝部20b,21b及び水平溝部20a,21aに沿って、水平溝部20a,21aの前端部まで移動される。よって、開閉蓋14を支軸15及びガイドピン19の2点で支持しながら収容室16内の奥部まで容易にかつ拗れたりすることなく円滑に移動させることができる。
そして、このトレイ仕様の状態で、開閉蓋14を開閉操作することなく、ボックス本体13内に収納物を容易に出し入れすることができる。また、この状態では開閉蓋14が開放位置P2から収容室16内の収容位置P3に収容配置されて、前方没入状態に位置しているため、開閉蓋14が助手席の乗員の膝に当たって邪魔になるおそれはない。
さらに、このトレイ仕様の状態からボックス仕様にする場合には、開閉蓋14を図7に実線で示す収容位置P3から鎖線で示す開放位置P2に引き出した後、図2に鎖線で示す閉成位置P1に回動させる。これにより、ボックス本体13の開口部13aが閉成される。従って、ボックス本体13内の収納物を車外から見えないように隠蔽することができる。
(変更例)
なお、この実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ ボックス本体13の上部または側部に収容室を並設するとともに、開閉蓋を閉成位置P1、開放位置P2及び収容室内の収容位置P3に移動させて、ボックス仕様とトレイ仕様とに変更して使用できるように構成すること。言い換えれば、収容室及び開閉蓋を前記実施形態とは異なり、ボックス本体の上部側または側部側に設けること。従って、開閉蓋がボックス本体の上部側に設けられた場合は、その開閉蓋の上端部が回動中心になり、開閉蓋がボックス本体の側部側に設けられた場合は、その開閉蓋の側端部が回動中心になる。
・ この発明のグローブボックスをインストルメントパネル以外の部分、例えばオーバーヘッドコンソールに組み込むこと。このように構成した場合には、ボックス本体が上下方向に薄い扁平形状になる。
・ ボックス本体13と収容室16との間の区画壁を除去し、ボックス本体と収容室とを連続した空間とすること。このように構成すれば、ボックス仕様の際においてボックス本体の容積を大きくすることができる。また、開閉蓋がボックス本体の下部に支持されている場合には、トレイ仕様において、収容室内に収容された開閉蓋がトレイの底壁を構成する。
一実施形態のグローブボックスを開閉蓋の開放状態で示す要部斜視図。 図1の状態のグローブボックスの要部断面図。 同グローブボックスの要部分解斜視図。 開閉蓋のガイド構成を開閉蓋の開放状態にて示す要部断面図。 同ガイド構成を開閉蓋の閉成状態にて示す要部断面図。 グローブボックスをトレイとして使用している状態を示す要部斜視図。 図6の状態のグローブボックスの要部断面図。 開閉蓋のガイド構成をトレイとしての使用状態にて示す要部断面図。
符号の説明
11…インストルメントパネル、12…グローブボックス、13…ボックス本体、13a…開口部、14…開閉蓋、15…支軸、16…収容室、17…ガイド部、19…ガイドピン、20…第1ガイド溝、21…第2ガイド溝、21c…規定部、P1…閉成位置、P2…開放位置、P3…収容位置。

Claims (3)

  1. ボックス本体の開口部に開閉蓋をその支軸を中心に開閉回動可能に設けたグローブボックスにおいて、
    前記開閉蓋の支軸側におけるボックス本体の端部に、開閉蓋を収容可能にした収容室を区画形成し、その収容室と対応してボックス本体の側壁には、開閉蓋の支軸を収容室の奥部までガイドするためのガイド部を設けたことを特徴とするグローブボックス。
  2. 前記開閉蓋の支軸を開閉蓋の下端部に設け、収容室をボックス本体の下部に設けたことを特徴とする請求項1に記載のグローブボックス。
  3. 前記開閉蓋の支軸の近傍位置にガイドピンを設け、前記ガイド部は、支軸をガイドする第1ガイド溝と、ガイドピンをガイドする第2ガイド溝とにより構成し、第2ガイド溝の端部には、ボックス本体の開口部における開閉蓋の開閉回動範囲を規定するための規定部を形成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のグローブボックス。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012224256A (ja) * 2011-04-21 2012-11-15 Kojima Press Industry Co Ltd 車両用収納ボックス装置

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