JP2005168571A - シュート - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 流下樋に配設されて遊技球を遊技機に流下させるシュートを、縦方向に複数段に重なる遊技球を横方向に移動可能とするように傾斜し、且つ遊技球の直径の2倍よりも短い幅を有する横方向球通路と、遊技球を縦方向に移動可能な縦方向球通路とを有し、横方向球通路の底面には、横方向球通路と縦方向球通路の交差位置に、横方向球通路の幅方向の端縁部から内側方向に遊技球の半径よりも大きな幅の切り欠き部が形成されているように構成することにより、構造を複雑化することなくコンパクト化を可能にするとともに、使用コストの上昇を抑えて、球詰まりを効果的に抑止可能なシュートが提供される。
【選択図】 図1
Description
この遊技球の循環補給過程において、シュートには、複数段に重なって進行する遊技球がシュート内の球通路で、遊技球の自重により自然と1段に整列できずに球詰まりを生じて、各遊技機への遊技球の移動が滞るという不具合があった。
この整列樋は、揺動体という部材を別途設けなければならないから、その構造が複雑になり、構造全体の大きさが大型化する。また、この整列樋は、整列樋に配設した揺動体の回動運動により、2段目のパチンコ玉の流下を阻止しようとするものであるから、揺動体の回動の程度を細かに調製しなければならないという欠点があった。
特許文献2の発明では、パチンコ玉補給路を備えた分離機の玉詰まりを防止するためには、玉均し装置を分離機に別途設ける必要があるため、分離機とその周囲の構造が複雑になり、その構造全体の大きさが大型化する。また、玉均し装置は、一端に錘を嵌着した腕部の揺動によってパチンコ玉を均すことを可能に構成しているから、錘を調整して揺動の程度を細かに調製しなければならないという欠点があった。
特許文献3の発明では、分流樋に球くずし部材を設けて構成しているため、分流樋の構造が複雑になり、その構造全体の大きさが大型化する。しかも、球くずし部材をモータ、ロータリーソレノイドなどの駆動手段により上下動可能に構成しているため、分流樋は使用コストのかかるものとなってしまうという欠点があった。
この補給シュートの玉止まり解消装置は、補給シュートの外側位置に設ける必要があるから、この配設のために別途スペースを要するうえ、補給シュートとその周囲全体の構造が複雑になり、さらにその構造全体の大きさも大型化するという欠点があった。
また、切り欠き部の幅と横方向球通路の幅の差を遊技球の半径よりも短く構成していることにより、より効率よく球詰まりを抑制可能となる。
また、本発明のシュートは、さらにリブを設けることにより、より効率よく球詰まりを抑制可能なものとなる。
さらに、本発明のシュートは、溝部を設けることにより、シュート内部に塵が侵入しても、溝部より塵をシュート外に出すことが可能となり、底面上にその塵が蓄積して、遊技球の進行が妨げられることを効果的に抑制できる。
また、本発明のシュートは、球詰まりを誘発させる遊技球の逆流を防止可能に構成することで、より効率よく球詰まりを抑制可能となる。
しかも、本発明に設けられる逆流防止弁の設置位置は、特に限定されず、整列球通路の長手方向内側位置等にも設けることが可能であるから、効率よく遊技球の逆流を抑制できる。
そして、本発明のシュートは、切り欠き部、リブや逆流防止弁の構造も複雑でないから、シュート全体構造をコンパクト化可能であり、また複雑な構造をとることなく球詰まりを抑制可能なものである。
図2は、本発明における実施例の1つを示す平面図である。
図3は、本発明における実施例の1つ示す斜視図である。
図4(a)は、図3のa-a断面図であり、図4(b)は、図3のb-b断面図である。
なお、カバー部材6において、底面構成部9b、上面構成部22b、底面構成部10bは、それらの突出方向を、側壁構成部7aと側壁構成部7bとを重ね合わせると底面構成部9a、上面構成部22a、底面構成部10aの突出方向に夫々相対向し、かつ、底面構成部9a、上面構成部22a、底面構成部10aに接触しない長さで突出しているように設けられる。
また、カバー部材6は、底面構成部9bの下端に相対向する壁部構成部8b上、上方位置に矩形状の逆流防止弁片12bを設けている。
シュート3は、球流下口19、底面9、壁部8と側壁7により横方向球通路Aを形成し、横方向球通路Aの下方位置で交差する縦方向球通路Bを形成し、底面10、上面22、側壁7により縦方向球通路と交差する整列球通路Cを形成し、整列球通路Cと交差して球流出口15内まで縦方向球通路Dを形成している。
横方向球通路A、縦方向球通路B、D、整列球通路Cは、遊技球の直径よりもやや大きな幅を備える。また、シュート3は、横方向球通路Aの高さについては、縦方向球通路Bとの交差位置において遊技球を2段重ねた高さよりやや大きく、整列球通路Cの高さについては、遊技球の直径よりもやや大きく構成している。
さらに、シュート3は、逆流防止弁片12aと逆流防止弁片12bにより逆流防止弁12を形成するとともに、整列球通路Dの底面10に相対向する上面22傾斜面下側に沿って球流出口構成部15直上よりやや上方位置に、上面22の幅と内外方向略同一幅の逆流防止弁13を形成している。なお、逆流防止弁13は、予めベース部材5に設けている。
流下樋2をF方向に流下してシュート3の球流入口14を通りシュート3内に分流された遊技球は、図6に示すように、球流下口19より流下すると、横方向球通路A内の底面9の溝部4上をこの傾斜に沿って1段若しくは2段に重なって横方向に進行し、底面9の下方端を越えると縦方向球通路B内を縦方向に進行し、底面10に衝突すると、整列球通路C内を底面10の傾斜に沿って横方向に1段で進行して、底面10の下方端を越えると縦方向球通路D内を縦方向に進行し、球流出口15より排出される。
シュート3において、複数段に重なって進行する遊技球が1段になるのは、横方向球通路Aから縦方向球通路Bへ遊技球の進行するときであり、このとき遊技球は、図7に示すように流下する。なお、図7(1)は、図6のА-А断面図、図7(2)は、図6のB-B断面図、図7(3)は、図6のC-C断面図である。
2段に重なる下側の遊技球は、図7(1)に示すように、横方向球通路Aの底面9の溝部4に沿うように図6での横方向に流下する。下側の遊技球は、その重心を溝部4の略中央においているが、底面9の底面構成部9a、9bに支持されてバランスの取れた状態にある。そして、その遊技球が、切り欠き部1の位置にさしかかると、図7(2)に示すように、これを支持する底面9が底面構成部9bのみとなるため、バランスを崩して、切り欠き部1方向に落ち込む。したがって、2段に重なって進行する遊技球同士の上下方向のバランスも崩れる。そして、後に続く遊技球も同様にバランスを崩して、切り欠き部1方向に落ち込む。すなわち、本発明のシュート3において、複数段に重なって進行する遊技球が横方向球通路Aから縦方向球通路Bへ進行して1段に整列する際、上下に重なって移動する遊技球が壁部8と底面9との間に嵌り込むとともに、これらの遊技球の流下する力が均衡してしまうことで、これらの遊技球の流下が滞るということが、生じ難くなる。このように、本発明のシュート3は、切り欠き部1を設けることにより、球詰まりの発生を抑制可能なものとなる。
したがって、本発明のシュート3は、リブ11を設けることにより、複数段に重なって進行する遊技球が横方向球通路Aから縦方向球通路Bへ進行して1段となるにあたり、球詰まりの発生を効率よく抑制可能となる。
シュート3内を通過して1段となった遊技球が、球流出口15より排出されると、蛇腹管16内を流下して各遊技機へ補給される。各遊技機へ遊技球が断続的に補給されている間、蛇腹管16は、遊技球の流下圧を下方向に受けて伸びた状態となっている。そして、各遊技機への遊技球の補給が停止する場合、蛇腹管16には元の状態に戻そうとして縮む力が上方向へ働き、蛇腹管16内に残留している遊技球が、上方向へ作用する力を受けて瞬間的に逆流することがある。このとき、シュート3内において、球流出口15に近い位置にある遊技球は、図8−1に示すように、蛇腹管16内の遊技球の逆流によって矢印に示すような逆流方向の力を受け、更にその逆流方向前方にある遊技球Pを逆流させようとする。このように遊技球の逆流方向に作用する力がシュート3内部の各遊技球に伝播すると、シュート3内部は、遊技球に対して流下方向に先行する遊技球を乗り上げ、そのままこれらの遊技球を底面と底面に相対向する面に挟持してなる状態を形成することがある。さらに、その状態で、乗り上がった遊技球と乗り上げられた遊技球の流下力のバランスが取られていると、シュート3内部は、その状態を維持してしまうことがある(以下、この状態をブリッジということがある。)。したがって、遊技機の逆流は、ブリッジを形成してシュート3内部に球詰まりを引き起こす原因となる。
シュート3において、球流出口15近くにある遊技球R1、R2は、蛇腹管16内を逆流する遊技球により上方向に作用する力を受けると矢印方向へ位置r1、r2を越えて逆流しようとする。このとき、その逆流方向前方にある遊技球Pは、遊技球R2の上側に位置しているため、遊技球R2の逆流に伴ってやや上向きの力を受けて、矢印方向に逆流しようとする。そして、シュート3において、遊技球Pが整列球通路C内を位置p1を越えて逆流しようとすると、上面22傾斜面下側に設けられた逆流防止弁13の球流出口15に近い側(遊技球の流下方向側)に遊技球Pの上側が当接し、遊技球Pの逆流が阻止される。
また、シュート3は、上面22に溝部4を設けており、遊技球Pが、遊技球R2の逆流に伴ってやや上向きの力を受けると、逆流防止弁13と溝部4によって形成された空隙に嵌るため、遊技球Pの逆流がより強固に阻止される。
したがって、シュート3は、逆流防止弁を逆流方向から遊技球に当接するように備えることで、整列球通路C内に遊技球Pが逆流することを抑え、ブリッジの発生を低減して、球詰まりを抑制可能なものである。
シュート3内において、蛇腹管16内を逆流する遊技球により逆流方向に作用する力が整列球通路C内の遊技球に伝播してしまった場合、遊技球が矢印方向に逆流しようとし、遊技球Qも逆流しようとする。このとき、逆流防止弁12の流下方向側に遊技球Qの上側が当接することにより、遊技球Qの逆流が阻止される。したがって、シュート3は、逆流防止弁12を逆流方向から遊技球に当接するように備えることで、縦方向球通路B内で遊技球Pが逆流することを抑え、ブリッジの発生を低減して、球詰まりを抑制可能なものである。
横方向球通路Aの幅は、遊技球の直径よりやや大きい程度に限られないが、遊技球の直径の2倍よりも短い幅であることが好ましい。横方向球通路Aの幅が遊技球の直径の2倍を超えると、シュート3は、幅方向に並んだ遊技球により球詰まりの生じやすいものとなる虞がある。
このシュート3は、切り欠き部1を、横方向球通路Aの底面9の幅方向端縁部(側壁構成部7a)から内側方向に遊技球の半径よりも大きな幅で、横方向球通路Aと縦方向球通路Bの交差位置に形成している。シュート3において、縦方向に複数段に重なって横方向球通路Aを移動する遊技球が側壁構成部7aに沿うように切り欠き部1にさしかかると、切り欠き部1を遊技球の半径よりも大きな幅で構成しているため、最下段の遊技球は切り欠き部1より下方向に落ち込む。したがって、このシュート3は、複数段に重なって進行する遊技球が横方向球通路Aから縦方向球通路Bへ進行して1段となるにあたり、球詰まりの発生を抑制可能なものである。しかも、このシュート3は、別途部材を設けずに球詰まりを効果的に防止可能となるから、シュートの構造を単純化ならびにコンパクト化を可能としつつ、その製造コストを抑制可能なものとなる。
なお、このシュート3において、切り欠き部1を、切り欠き部1の幅と横方向球通路Аの幅の差が遊技球の半径よりも短い幅で構成してもよい。このようなシュート3は、縦方向に複数段に重なって横方向球通路Aを移動する遊技球が側壁構成部7bに沿うように切り欠き部1にさしかかる場合であっても、最下段の遊技球を、切り欠き部1より下方向に落ち込ませること可能となる。したがって、このようなシュート3は、球詰まりを効率よく防止できる。
リブ11を設ける位置や形状は、複数段に重なって横方向に移動する遊技球のうち下から2段目の遊技球に当接するように設けていれば、その位置や形状は特に限定されないが、リブ11の内側方向先端位置と、これに相対向する側壁構成部7bとの間隔が、遊技球の直径以上であるように設けられることが好ましい。この間隔が遊技球の直径以下であると、下から2段目の遊技球が、リブ11と側壁構成部7bとの間に挟まる虞がある。
また、逆流防止弁13は、球流出口15直上よりやや上方位置に限定されず、球流出口15より縦方向球通路B側に離れた位置に設けてもよく、設置数も特に限定されず、いずれにおいても遊技球の逆流を阻止可能である。
また、本発明のシュート3は、上面22の幅と略同一幅の逆流防止弁13をベース部材5に設けているものにつき詳細に説明したが、逆流防止弁13を、カバー部材6に設けてもよく、ベース部材5とカバー部材6に分割して設けても良い。
2 流下樋
3 シュート
4 溝部
5 ベース部材
6 カバー部材
7 側壁
8 壁部
9、10 底面
11 リブ
12、13 逆流防止弁
14 球流入口
15 球流出口
16 蛇腹管
22 上面
Claims (5)
- 流下樋に配設されて遊技球を遊技機に流下させるシュートであって、縦方向に複数段に重なる遊技球を横方向に移動可能とするように傾斜し、且つ遊技球の直径の2倍よりも短い幅を有する横方向球通路と、遊技球を縦方向に移動可能な縦方向球通路とを有し、横方向球通路の底面には、横方向球通路と縦方向球通路の交差位置に、横方向球通路の幅方向の端縁部から内側方向に遊技球の半径よりも大きな幅の切り欠き部が形成されていることを特徴とするシュート。
- 切り欠き部の幅と横方向球通路の幅の差が遊技球の半径よりも短い請求項1記載のシュート。
- 横方向球通路は、幅方向に間隔を隔てて相対向する側壁を備え、切り欠き部に近い側の側壁に、横方向球通路と縦方向球通路の交差位置上方を複数段に重なって進行する遊技球のうち、下から2段目の遊技球に当接可能にリブを設けている請求項1又は2記載のシュート。
- 横方向球通路の底面の幅方向中央位置には、遊技球の直径よりも短い幅で横方向球通路を長手方向に横方向球通路と縦方向球通路の交差位置まで切り欠いた溝部が、切り欠き部に連通するように設けられている請求項1乃至3のいずれか1項に記載のシュート。
- 横方向球通路を移動する遊技球の移動方向に対向する壁部と、縦方向球通路から流下する遊技球を1段で横方向に移動可能な整列球通路を有するシュートであって、壁部、及び/又は、整列球通路の底面に相対向しつつ遊技球の直径よりも上方に離間した位置に、シュート内を逆流する遊技球の逆流方向から遊技球の上側に当接して、遊技球の逆流を阻止可能な逆流防止弁を設けた請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシュート。
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