JP2005166939A - 半導体発光素子駆動回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ジッタの少ない理想的な光出力波形を得ることが可能な半導体発光素子駆動回路を提供する。
【解決手段】 本発明の半導体発光素子駆動回路は、半導体発光素子、半導体受光素子、バイアス電流設定トランジスタ、及びクロスポイント制御回路を備える。半導体発光素子は、変調電流及びバイアス電流が供給されることによって光出力を発生する。半導体受光素子は、半導体発光素子による光出力を受けることによって光電流を出力する。バイアス電流設定トランジスタは、制御端子に供給されるバイアス電流設定信号に基づいて半導体発光素子に供給するバイアス電流を設定する。クロスポイント制御回路は、半導体受光素子によって出力される光電流に対応する電気信号に基づいて光出力波形のクロスポイントが所定のレベルになるように、バイアス電流設定トランジスタの制御端子にバイアス電流設定信号を供給する。
【選択図】 図1
【解決手段】 本発明の半導体発光素子駆動回路は、半導体発光素子、半導体受光素子、バイアス電流設定トランジスタ、及びクロスポイント制御回路を備える。半導体発光素子は、変調電流及びバイアス電流が供給されることによって光出力を発生する。半導体受光素子は、半導体発光素子による光出力を受けることによって光電流を出力する。バイアス電流設定トランジスタは、制御端子に供給されるバイアス電流設定信号に基づいて半導体発光素子に供給するバイアス電流を設定する。クロスポイント制御回路は、半導体受光素子によって出力される光電流に対応する電気信号に基づいて光出力波形のクロスポイントが所定のレベルになるように、バイアス電流設定トランジスタの制御端子にバイアス電流設定信号を供給する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、半導体発光素子の光出力を制御するための半導体発光素子駆動回路に関するものである。
従来の半導体発光素子駆動回路では、半導体受光素子が半導体発光素子からの光出力を受け、光出力の強度に応じた電気信号を出力する。この半導体発光素子駆動回路は、半導体受光素子からの電気信号に基づいて光出力のピーク値及びボトム値を検出し、半導体発光素子に供給するバイアス電流及び変調電流に帰還を掛ける。また、光出力の平均値及びボトム値に基づいて、バイアス電流及び変調電流に帰還を掛ける半導体発光素子駆動回路もある(例えば、特許文献1〜5)。
特許第2613670号公報
特開平10−144986号公報
特開平05−291661号公報
特開平09−092916号公報
特開平10−013359号公報
半導体発光素子は、閾値電流以上の電流が供給されたときに発光する。すなわち、光出力を0とするためのバイアス電流値は、この閾値電流以下であれば良く、一義的に決定されない。したがって、従来の半導体発光素子駆動回路では、バイアス電流を閾値電流に近づけて制御することが困難であった。
ところで、バイアス電流が閾値電流より大きい場合には、半導体発光素子の共振器内でのキャリア数の変動が大きくなるために、光出力のロー・レベルが不安定になり、また、光出力波形にジッタが現れる。一方、バイアス電流が閾値電流より小さい場合には、キャリアが共振器に供給されるまでの時間とキャリアが共振器内に供給されてから光子に変換されるまでの時間差が大きくなるために、ジッタが増加する。
本発明は、ジッタの少ない理想的な光出力波形を得ることが可能な半導体発光素子駆動回路を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の半導体発光素子駆動回路は、半導体発光素子と、半導体受光素子と、バイアス電流設定トランジスタと、クロスポイント制御回路とを備える。半導体発光素子は、変調電流及びバイアス電流が供給されることによって光出力を発生する。半導体受光素子は、半導体発光素子による光出力を受けることによって、光電流を出力する。バイアス電流設定トランジスタは、制御端子を有する。バイアス電流設定トランジスタは、制御端子に供給されるバイアス電流設定信号に基づいて、半導体発光素子に供給するバイアス電流を設定する。クロスポイント制御回路は、半導体受光素子によって出力される光電流に対応する電気信号に基づいて、光出力波形のクロスポイントが光出力波形におけるロー・レベルとハイ・レベルとの間の所定のレベルになるように、バイアス電流設定トランジスタの制御端子にバイアス電流設定信号を入力する。
バイアス電流が閾値電流より大きい場合、また、小さい場合のいずれにおいても、光出力波形にジッタが現れる。光出力波形にジッタが現れると、光出力波形のロー・レベルからハイ・レベルへの立上りとハイ・レベルからロー・レベルへの立下りとの交点であるクロスポイントが、ロー・レベルとハイ・レベルの間の50%に位置しない。本発明によれば、クロスポイントを制御するためのクロスポイント制御回路を備えるので、クロスポイントを50%に近づけることができる。その結果、この半導体発光素子駆動回路は、理想的な光出力が得られるように、バイアス電流を設定することができる。
本発明の半導体発光素子駆動回路は、変調電流設定トランジスタと、平均値制御回路とを更に備えることができる。変調電流設定トランジスタは、制御端子を有する。変調電流設定トランジスタは、制御端子に供給される変調電流設定信号に基づいて、半導体発光素子に供給する変調電流を設定する。平均値制御回路は、上記の電気信号の平均値が所定の値になるように、変調電流設定トランジスタの制御端子に変調電流設定信号を入力する。
本発明の半導体発光素子駆動回路は、バイアス電流の上限値を規定するバイアス電流上限値規定回路を更に備えることができる。
バイアス電流上限値規定回路によって、バイアス電流の上限値を規定することができるので、バイアス電流を閾値電流に安定に近づけることができる。
本発明の半導体発光素子駆動回路において、バイアス電流上限値制御回路は、上記の電気信号のボトム値を検出し、ボトム値と所定の基準電圧値との比較に基づいて、バイアス電流設定信号を制御するボトムモニタ回路であることができる。
本発明の半導体発光素子駆動回路において、バイアス電流上限値規定回路は、クロスポイント制御回路とバイアス電流設定トランジスタとの間に接続され、バイアス電流の上限値を規定するバイアス電流リミッタ回路であることができる。
本発明の半導体発光素子駆動回路は、クロスポイント制御回路を備えるので、バイアス電流を閾値電流に近づけることができる。したがって、この半導体発光素子駆動回路によれば、ジッタの少ない理想的な光出力が得られる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、各図面において同一又は相当の部分に対しては同一の符号を附すこととする。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態にかかる半導体発光素子駆動回路1の回路図である。半導体発光素子駆動回路1は、半導体発光素子2と、駆動回路部4と、半導体受光素子6と、トランスインピーダンスアンプ部(以下、「TIA」という)8と、平均値制御回路10と、クロスポイント制御回路12とを備える。
半導体発光素子2は、駆動回路部4によって供給される変調電流Im、及びバイアス電流Ibが供給されることによって光出力を発生する。
駆動回路部4は、差動信号生成部14と、差動対部16と、変調電流設定トランジスタ18と、バイアス電流設定トランジスタ20とを有している。
差動信号生成部14は、入力端子22に供給される入力変調信号を受ける。差動信号生成部14は、入力変調信号を正相及び逆相の差動信号に変換して、差動信号を差動対部16に供給する。
差動対部16は、差動対を構成するトランジスタ26及び28を有している。トランジスタ26及び28の制御端子には、差動信号生成部14からの差動信号が供給される。
トランジスタ26の一方の電流端子(コレクタ)には、半導体発光素子2の一方の電極(カソード)が接続されている。半導体発光素子2の他方の電極は、第1の電源線30に接続されている。トランジスタ28の一方の電極(コレクタ)も、第1の電源線30に接続されている。
トランジスタ26及び28の他方の電流端子(エミッタ)は、共通ノード32に接続されている。共通ノード32には、変調電流設定トランジスタ18の一方の電流端子(コレクタ)が接続されている。変調電流設定トランジスタ18の他方の電流端子(エミッタ)は、第2の電源線34に接続されている。変調電流設定トランジスタ18の制御端子には、平均値制御回路10が接続されている。平均値制御回路10によって変調電流設定トランジスタ18の制御端子に変調電流設定信号Vmが入力されることによって、半導体発光素子2に供給される変調電流Imが設定される。
半導体発光素子2の一方の電極(カソード)には、バイアス電流設定トランジスタ20の一方の電流端子(コレクタ)が接続されている。バイアス電流設定トランジスタ20の他方の電流端子は、第2の電源線34に接続されている。バイアス電流設定トランジスタ20の制御端子(ベース)には、クロスポイント制御回路12が接続されている。バイアス電流設定トランジスタ20の制御端子に入力されるバイアス電流設定信号Vbによって、バイアス電流Ibが設定される。
半導体受光素子6は、半導体発光素子2からの光出力Lを受ける。半導体受光素子6は、光出力Lの強度に応じた光電流Ipdを生成する。光電流Ipdは、TIA8に供給される。
TIA8は、オペアンプ8a及び抵抗8bを有している。TIA8は、半導体受光素子6からの光電流Ipdを電圧信号V1に変換する。半導体発光素子駆動回路1では、TIA8に、平均値制御回路10及びクロスポイント制御回路12が接続されている。TIA8からの電圧信号V1は、平均値制御回路10及びクロスポイント制御回路12に入力される。
平均値制御回路10は、ローパスフィルタ部36と、反転増幅部38とを有する。ローパスフィルタ部36は、オペアンプ36a、抵抗36b,36c,36d、及びコンデンサ36eを有している。ローパスフィルタ部36は、所定の時定数の積分回路を構成している。したがって、ローパスフィルタ部36は、TIA8からの電圧信号V1の平均値に相当する電圧信号V2を出力することができる。
反転増幅部38は、オペアンプ38a、抵抗38b,38c、及び38dを有している。反転増幅部38は、ローパスフィルタ部36によって出力される電圧信号V2と基準電圧Vrefmとの差分に基づく変調電流設定信号Vmを出力する。反転増幅部38によって出力された変調電流設定信号Vmは、変調電流設定トランジスタの制御端子に入力される。これによって、予め定められた平均値の光出力が得られるように、半導体発光素子2へ供給される変調電流が制御される。
クロスポイント制御回路12は、差動信号生成アンプ40と、結合コンデンサ42,44と、アンプ46と、低域通過フィルタ部48と、差動アンプ50とを有する。
差動信号生成アンプ40は、入力端子と、正出力及び負出力を出力するための二つの出力端子とを有する。差動信号生成アンプ40は、TIA8からの電圧信号V1を入力端子に受け、正出力及び負出力から差動信号V3、V4を出力する。
結合コンデンサ42及び44は、差動信号生成アンプ40からの差動信号V3,V4の直流分をカットする。直流分がカットされた差動信号は、アンプ46を介し、差動信号V5,V6として低域通過フィルタ部48に出力される。
低域通過フィルタ部48は、抵抗48a,48b、及びバイパスコンデンサ48cとを有しており、低域通過フィルタを構成している。低域通過フィルタ部48は、アンプ46からの差動信号V5,V6の各々の平均値に相当する電圧信号V7,V8を生成するために設けられている。低域通過フィルタ部48の低域通過フィルタの時定数は、半導体発光素子2の送信信号の基準周波数に対して十分に大きい値であれば良い。例えば基準周波数が2GHzの場合には、時定数は1μsで十分な値となる。
なお、低域通過フィルタ部48では、二つの信号線の間にバイパスコンデンサ48cを設けることによって、低域通過フィルタを構成しているが、バイパスコンデンサ48cに代えて、両信号線と第1の電源線30又は第2の電源線34との間にコンデンサを挿入することによっても、低域通過フィルタを構成することができる。
差動アンプ50は、オペアンプ50a、抵抗50b,50c,50dを有している。差動アンプ50は、電圧信号V7とV8の差を増幅する。半導体発光素子駆動回路1では、差動アンプ50からの出力がバイアス電流設定信号Vbとして、バイアス電流設定トランジスタ20の制御端子に入力される。
以下、半導体発光素子駆動回路1の作用について説明する。半導体発光素子駆動回路1では、変調電流及びバイアス電流を供給されることによって、半導体発光素子2が光出力を発生する。半導体受光素子6は、半導体発光素子2からの光出力を受けることによって、光電流Ipdを出力する。光電流Ipdは、TIA8によって電圧信号V1に変換され、電圧信号V1は、平均値制御回路10及びクロスポイント制御回路12に入力される。
平均値制御回路10では、ローパスフィルタ部36が、電圧信号V1の低域を濾過し、電圧信号V1の平均値に相当する電圧信号V2を反転増幅部38に出力する。反転増幅部38は、電圧信号V2と基準電圧Vrefmとの差分に基づく変調電流設定信号Vmを変調電流設定トランジスタ17の制御端子に入力する。基準電圧Vrefmは、半導体発光素子2の光出力の平均値が所定の値になるように設定された基準電圧である。平均値制御回路10では、半導体発光素子2の光出力の平均値に相当する電圧信号V2と、基準電圧Vrefmとの差が変調電流設定信号Vmとして帰還されるので、半導体発光素子2からの光出力の平均値が所定の値に近づくように制御される。
クロスポイント制御回路12では、電圧信号V1を受けた差動信号生成アンプ40が、正出力及び負出力から差動信号V3,V4を出力する。差動信号V3,V4は、結合コンデンサ42、44によって直流分を除去されて、アンプ46を介して、電圧信号V5,V6とされる。低域通過フィルタ部48は、電圧信号V5,V6それぞれの平均値に相当する電圧信号V7,V8を出力する。差動アンプ50は、電圧信号V7,V8の差を増幅したバイアス電流設定信号Vbをバイアス電流設定トランジスタ20の制御端子に入力する。すなわち、クロスポイント制御回路12では、半導体受光素子6からの光電流に基づく電圧信号V1の差動信号V3,V4を生成して、それぞれの差動信号の平均値を同一とするようにバイアス電流に帰還が施す。したがって、半導体発光素子2の光出力のクロスポイントが50%の位置となるように、バイアス電流に帰還が施される。これによって、ジッタの少ない理想的な光出力が得られるように、半導体発光素子2に供給されるバイアス電流が制御される。
[第2の実施形態]
図2は、本発明の第2の実施形態にかかる半導体発光素子駆動回路1bの回路図である。半導体発光素子駆動回路1bは、第1の実施形態の半導体発光素子駆動回路1と同様に、半導体発光素子2と、駆動回路部4と、半導体受光素子6と、TIA8と、平均値制御回路10と、クロスポイント制御回路12とを備える。半導体発光素子駆動回路1bは、更にボトムモニタ回路60を備える。
ボトムモニタ回路60は、バッファアンプ62と、平滑化回路64と、差動増幅部66と、アンプ68と、トランジスタ70とを有している。
バッファアンプ62は、TIA8からの電圧信号を増幅し、平滑化回路64に入力する。バッファアンプ62は、入力インピーダンス及び出力インピーダンスが大きいことが要求される。また、バッファアンプ62は、理想的には、光出力に応答可能な帯域特性を有することが好ましい。これによって、平滑化回路64のコンデンサ64bへの充電時間を短くすることができる。
平滑化回路64は、ダイオード64aとコンデンサ64bとを有している。平滑化回路64は、ピークホールド回路を構成する。平滑化回路64では、コンデンサ64bが、バッファアンプ64からの信号によって充電される。コンデンサ64bの放電は、ダイオード64aによって阻害される。平滑化回路64の次段の入力インピーダンスが高くされることによって、コンデンサ64bの放電パスが実質的になくなるので、平滑化回路64は良好なピークホールド特性を得ることができる。
差動増幅部66は、オペアンプ66aと抵抗66bとを有している。差動増幅部66は、コンデンサ64bの電圧、すなわち、平滑化回路62の出力と基準電圧Vrefbと差を増幅して、バイアス電流設定トランジスタ20の制御端子に出力する。
TIA8の出力は、半導体発光素子2の光出力が大きくなると減少する。すなわち、TIA8の出力は、半導体発光素子2の光出力に対して位相が反転された出力である。このボトムモニタ回路60では、半導体発光素子2の光出力が小さくなることによって平滑化回路62の出力が大きくなると、差動増幅部66の出力が大きくなる。その結果、バイアス電流設定トランジスタ20の制御端子に入力されるバイアス電流設定信号Vbが増加することによって、光出力のロー・レベルが増加する。
一方、半導体発光素子2の光出力が大きくなることによって平滑化回路62の出力が小さくなると、差動増幅部66の出力が小さくなる。その結果、バイアス電流設定トランジスタ20の制御端子に入力されるバイアス電流設定信号Vbが減少することによって、光出力のロー・レベルが減少する。
半導体発光素子駆動回路1bは、以上の動作によって、バイアス電流を閾値電流に安定して近づけることができる。
アンプ68は、バイアス電流設定トランジスタ20の制御端子に接続されている。アンプ68は、バイアス電流設定トランジスタ20への入力、すなわち、バイアス電流設定信号Vbの位相を反転し、その出力を半導体受光素子6に並列接続されたトランジスタ70に入力する。
バイアス電流Ibが閾値電流Ithより小さくなることによって半導体発光素子2の光出力が減少し、バイアス電流設定信号Vbが大きくなると、アンプ68からトランジスタ70に入力される電圧が増加し、トランジスタ70がOnになる。トランジスタ70がOnになると、トランジスタ70を流れる電流がTIA8に供給される。これによって、バイアス電流Ibが閾値電流Ith以下の場合に、半導体発光素子2の光出力が0となっても、TIA8に供給される電流が補われる。一方、バイアス電流Ibが閾値電流Ithより大きい場合には、トランジスタ70がOffになって、半導体受光素子6からの光電流IpdがTIA8に供給される。このように、半導体発光素子駆動回路1bは、バイアス電流Ibと閾値電流Ithとの関係によって、TIA8に入力する電流を切り替えることができる。したがって、バイアス電流Ibが値電流Ithより小さい場合でも、帰還制御が可能とされている。
[第3の実施形態]
図3は、本発明の第3の実施形態にかかる半導体発光素子駆動回路1cの回路図である。半導体発光素子駆動回路1cは、第1の実施形態の半導体発光素子駆動回路1と同様に、半導体発光素子2と、駆動回路部4と、半導体受光素子6と、TIA8と、平均値制御回路10と、クロスポイント制御回路12とを備える。半導体発光素子駆動回路1cは、更にアンプ68と、トランジスタ70と、バイアス電流リミッタ回路72とを備える。
アンプ68及びトランジスタ70は、第2実施形態と同様のものである。すなわち、バイアス電流設定トランジスタ20の入力(バイアス電流設定信号Vb)が、アンプ68を介することによって位相が反転されて、半導体受光素子6と並列接続されたトランジスタ70の制御端子に入力される。
バイアス電流リミッタ回路72は、クロスポイント制御回路12の後段に接続されている。バイアス電流リミッタ回路72は、抵抗74と、トランジスタ76とを有する。
抵抗74は、バイアス電流設定トランジスタ20の他方の電流端子(エミッタ)と第2の電源線34との間に接続されている。抵抗74の一端にトランジスタ76のベースが、抵抗74の他端にトランジスタ76のエミッタが接続されている。トランジスタ76のコレクタは、バイアス電流設定トランジスタ20の制御端子に接続されている。
バイアス電流Ibが増加することによって、抵抗74における電位降下がトランジスタ76のOn電圧になると、トランジスタ76がOnになり、電流がトランジスタ76に分岐する。したがって、半導体発光素子2に流れるバイアス電流は、バイアス電流リミッタ回路72によって制限される。バイアス電流リミッタ回路72によって制限されるバイアス電流の値は、抵抗74の抵抗値によって調整される。
このように、半導体発光素子駆動回路1cは、バイアス電流リミッタ回路72を更に備えるので、半導体発光素子2に流れるバイアス電流の値を閾値電流に安定して近づけることができる。
1…半導体発光素子駆動回路、2…半導体発光素子、4…駆動回路部、6…半導体受光素子、8…トランスインピーダンスアンプ(TIA)、10…平均値制御回路、12…クロスポイント制御回路。
Claims (5)
- 半導体発光素子と、
前記半導体発光素子による光出力を受けることによって光電流を出力する半導体受光素子と、
制御端子を有し、該制御端子に供給されるバイアス電流設定信号に基づいて、前記半導体発光素子に供給するバイアス電流を設定するバイアス電流設定トランジスタと、
前記半導体受光素子によって出力される前記光電流に対応する電気信号に基づいて、光出力波形のクロスポイントが該光出力波形におけるロー・レベルとハイ・レベルとの間の所定のレベルになるように、前記バイアス電流設定トランジスタの制御端子にバイアス電流設定信号を入力するクロスポイント制御回路と
を備える半導体発光素子駆動回路。 - 制御端子を有し、該制御端子に供給される変調電流設定信号に基づいて、前記半導体発光素子に供給する変調電流を設定する変調電流設定トランジスタと、
前記電気信号の平均値が所定の値になるように、前記変調電流設定トランジスタの制御端子に変調電流設定信号を入力する平均値制御回路と
を更に備える、請求項1に記載の半導体発光素子駆動回路。 - 前記バイアス電流の上限値を規定するバイアス電流上限値規定回路を更に備える、請求項1または2に記載の半導体発光素子駆動回路。
- 前記バイアス電流上限値制御回路は、前記電気信号のボトム値を検出し、該ボトム値と所定の基準電圧値との比較に基づいて、前記バイアス電流設定信号を制御するボトムモニタ回路である、請求項3に記載の半導体発光素子駆動回路。
- 前記バイアス電流上限値規定回路は、前記クロスポイント制御回路とバイアス電流設定トランジスタとの間に接続され、前記バイアス電流の上限値を規定するバイアス電流リミッタ回路である、請求項3に記載の半導体発光素子駆動回路。
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