JP2005166776A - 液浸露光装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ウエハ周辺部の露光を可能とする。また、液浸剤の蒸発によってできるウォータマークの発生を抑止する。
【解決手段】 露光時にウエハが移動する範囲全体を覆うカバーを設置し、常に液浸剤がウエハ全面を覆う状態を作る。
【選択図】 図1
【解決手段】 露光時にウエハが移動する範囲全体を覆うカバーを設置し、常に液浸剤がウエハ全面を覆う状態を作る。
【選択図】 図1
Description
本発明は、例えば、ICやLSI等の半導体チップ、液晶パネル等の表示素子、磁気ヘッド等の検出素子、およびCCD等の撮像素子といった各種デバイスの製造に用いられる露光装置に関する。
近年、半導体集積回路の高密度、高速化に伴い、集積回路のパターン線幅が縮小され、半導体製造方法にもいっそうの高性能化が求められている。このため、半導体製造工程中のリソグラフィー工程のうち、レジストパターンの形成に用いる露光装置にも、光源にKrFレーザー(248nm)、ArFレーザー(193nm)と順に波長の短いものを用いた装置が実用化されている。さらに短波長化として、F2レーザー(157nm)などの極紫外線やEUV(13.5nm)を用いた露光装置の実用化に向けて開発が行われている。
しかし、F2レーザーを用いた露光装置には、非常に厳しいスペックが要求されており、開発に非常に時間を要している。一方、半導体デバイスの微細化は進んでおり、半導体製造現場からの要求に露光装置開発が追いつかない状況が生まれつつある。そこで、ArFレーザーを用いて更なる高解像度化を達成する手段として、投影レンズの下面と非露光基板であるウエハとの間を液体で満たす方法が提案されている。液体は一般に屈折率が1より大きいため、投影露光光学系のNAが見かけ上1以上となり、従来の解像限界を超えた解像度を達成することができる。レンズとウエハの間に満たす液体(一般には液浸剤と言われる)は、水が良いとされている。
従来提案されている液浸露光装置の構成としては、図6に示したような、レンズとウエハの間に液浸剤を満たすために、ウエハ保持部を液浸液で満たしたプール方式のもの(例えば、特許文献1参照。)や、図7に示したような、レンズの下面のみに液浸剤を注入し、ウエハの移動と同期して、液浸剤の供給、回収を行うローカルフィル方式(例えば、特許文献2参照。)が提案されている。
図6に従来例のプール方式を説明した図を示した。図中の1はウエハ、2はレチクル、3は投影レンズ、4は照明系、5はウエハステージ、6はステージ定盤、7は液浸剤である。ウエハステージに液槽を設置し、内部に液浸剤を入れ、液面より下に投影レンズの最終面を配置することによって、投影レンズ下面とウエハ表面との間を液浸剤で満たしている。
図7は、ローカルフィル方式を表した図である。供給ノズル11より液浸剤を投影レンズとウエハの隙間の注入し、露光後にウエハが移動した所で回収ノズル12により液浸剤を吸引して取り去ることにより、液浸剤を満たすことを実現している。
特開平06−124873号公報
国際公開第99/49504号パンフレット
しかしながら、従来提案されている液浸露光方法では以下のような問題があった。
プール方式においては、液浸剤で満たされた液槽内にウエハが配置されるため、搬送時には、液浸剤を抜き取るなどの手段が必要であることと、ウエハ保持面が液浸剤でぬれてしまうため、その結果ウエハの裏面にも液浸剤が付着することとなり、装置内外のコンタミネーション、パーティクル汚染の原因となってしまうことである。
ローカルフィル方式においては、ウエハの周辺部を露光する場合に投影レンズの一部しかウエハと重ならない時には、回収ノズル、供給ノズルのいずれかが機能しないため、液浸剤でレンズとウエハ間を満たすことが出来ないという問題がある。ウエハ移動時に十分に液浸剤を供給することができず、レンズとウエハの間に空気が入り込むことによって、露光が出来なくなるという問題もある。また、露光後回収ノズルによって、液浸剤を回収しても、完全に液浸剤を取り去ることが出来ず、ウエハ表面に液浸剤が残留してしまう。他のショットの露光をおこなっている間に液浸剤が蒸発して、ウォータマークが発生してしまい、コンタミネーションの原因となったり、気化熱によってウエハ温度が低下することによってウエハが歪み、重ね合せ精度が劣化するという問題も生じる場合もある。
本発明は、上記問題点を鑑みてなされたものである。本発明は、レチクルを照明する照明手段、これによって照明されたレチクル上のパターンをウエハ上に投影する投影光学手段、ウエハを所定位置に位置決めする位置決め手段、投影光学手段とウエハの間を液体で満たす手段を備えた液浸投影露光装置において、投影光学手段はウエハの露光面に対向した位置に露光面に平行な平面の光学素子を有する。さらに、該光学素子の周囲には、前記光学素子平面と同一平面を形成する平面部材が設置されていることを特徴とする。
上記構成により、レンズとウエハとの間に常に安定した液浸剤を存在させることが可能となり、ウエハ周辺部への転写が可能な液浸投影露光装置を実現できる。さらには、液浸剤による装置、ウエハの汚染を抑制した液浸投影露光装置を実現できる。その結果、デバイス生産の歩留まりが向上し、デバイス生産性が向上することにより、高性能な半導体デバイス等をより低コストで生産することが可能となる。
(第一の実施例)
図1に第一の実施形態を示した。液浸露光装置の概略を示している。本発明の説明に必要な部分の露光装置の主要部のみを抽出しており、本発明の本質を説明するに不要な部分は省略している。
図1に第一の実施形態を示した。液浸露光装置の概略を示している。本発明の説明に必要な部分の露光装置の主要部のみを抽出しており、本発明の本質を説明するに不要な部分は省略している。
1は半導体デバイス回路を形成するためのウエハである。2は回路パターンを描画したレチクル、3は投影レンズである。4は照明系であり、光源やシャッタ照明光学レンズなどからなる。5はウエハステージ、6はステージ定盤である。101は、カバーである。
照明系4は、レチクル2の上部に位置し、レーザー光源から発光したビームを成形してレチクル面へ照射する。レチクル面には、レチクル2が設置されている。レチクル7はレチクルステージ(不図示)に搭載されており、移動可能である。投影レンズ3はレチクル2上に描画されたパターンをウエハ1の表面に縮小し結像するための光学系である。20枚程度のレンズから形成されており、最も下部に位置するレンズ(最終レンズ)から液浸剤を介して時に100μmの位置に結像面が形成されるように設計製作されている。ウエハ1は、ウエハステージ5の上に真空吸着手段などの保持手段によって、保持されており、ウエハステージ5はステージ定盤6の表面のXY平面に沿って移動する。ウエハステージ5は、XY平面を移動すると共に、ウエハ1の姿勢を変える機能も有している。これは、ウエハ1の表面を常に結像位置に保つためである。また、ウエハの有する楔状の厚さむらを補正し、ウエハ1の表面と最終レンズ面と後述のカバー101で形成する100μmの隙間を該平行に保つ役割も併せ持っている。
投影レンズ3の最終レンズのウエハ側表面は、平面に加工されている。さらに最終レンズ表面と同一平面状に鏡筒端部も加工されている。鏡筒の端部に連続して、鏡筒外周部から外側にカバー101が設置されている。以降文中の説明においては、最終レンズ表面、鏡筒端部およびカバー101の下面から形成される平面を、便宜上、最終レンズ面と称する。
カバー101は、露光時にウエハ1がスキャンやステップ移動する移動範囲全体を覆う大きさを有している。図2にウエハ1を見下ろす方向から見た図を示す。図中鎖線で表した範囲は、実際の露光時にウエハ1が移動する範囲を示している。カバー101はウエハ移動範囲を含む大きさを有している。よって、露光時にカバー101の覆う範囲の外側にウエハ表面が露出することは無い。そして、最終レンズ面とウエハ1との間は、液浸剤7が満たされている。つまり、ウエハ1の表面全体には、常に液浸剤7が100μmの厚さで存在している状態となる。
露光ステップは以下の通りである。ウエハ1を装置に搬入しウエハステージ5に保持する。ウエハ1の受け渡しは、ウエハステージ5を下降させ、カバー101とのウエハチャック(不図示)との間に十分な空間を確保してから行う。ウエハ1の保持動作が完了したのちに、最終レンズ面とウエハ1との隙間を100μmに設定し、該平行に位置と姿勢を制御する。次に不図示の液浸剤供給手段によって、最終レンズ面とウエハ1との間の空間に液浸剤7を注入する。液浸剤7が満たされた後は、ステップアンドスキャン方式によって、逐次ウエハを露光して行く。具体的には、アライメント計測を行い、位置補正データを取得後、ウエハのショットレイアウトにしたがって、レチクルステージ(不図示)とウエハステージ5を同期動作させながら、一フィールド毎に走査露光を行う。全フィールドの露光完了後は、液浸剤7を回収し、ウエハを搬出して一連の動作は完了する。そして、次のウエハを搬入し、同じ動作を繰返す。なお、最終レンズ面とウエハとの隙間を100μmに設定する工程と液浸剤供給の工程は、上記の順序に限らない。また、液浸剤回収工程とウエハ回収の工程の順序も上記に限らない。
本実施例に示した露光装置の構成にすることにより、スキャン露光時の移動や、ステップの移動の際も液浸剤7はウエハ1と一体に移動することができ、ウエハ表面の状態は一定に保つことができる。つまり、ウエハ1の端部に近いところでも、液浸剤7は、最終レンズ面とウエハ1との間に安定して存在し続けることが出来るので、ウエハ1端部の露光も、ウエハ1の中心部の露光と同等に行うことが出来る。さらに、ウエハのどの位置を露光している時でも最終レンズ面とウエハ1との間に存在する液浸剤の体積は変化しないため、露光範囲のみを液浸剤7を満たすローカルフィルと言われる方法に比べて、気泡の混入の可能性が低くなる。
また、ローカルフィル方式の場合、露光が終了した領域が露光終了直後に、液浸剤は回収手段によって回収され、ウエハ表面が雰囲気中に露出することになる。しかし、液浸剤を完全に回収することは困難であり、微小量の液浸剤がウエハ表面に残留することが予想される。そして、他のフィールドを露光している間に、離散的に残留した液浸剤が蒸発することによりウエハの温度が低下し、熱ひずみが発生し、パターン位置精度が悪化する可能性があった。また、液親剤中の成分が析出してコンタミネーション(ウォータマーク)となり、歩留まり低下の原因となることが予想される。本実施例の液浸露光装置の場合、ウエハが搬入後から露光完了まで、100μm程度の隙間に液浸剤を閉じ込めることになるため、表面からの液浸剤の蒸発は無く、熱歪みの影響が低減される。さらに、露光終了後迅速に液浸剤の回収プロセスに移行できるので、ウエハ表面にウォータマークが発生することもない。
また、本実施例のカバー101の下面に撥水性のコーティングを付加するとよい。カバー101側の撥水性が高い場合、ウエハが移動した時にも液浸剤がウエハと同時に移動し易くなり、周囲へ液浸剤が漏れ落ちる可能性が低くなるからである。
上記実施例においては、カバー101は剛性の高い板状の物として説明したが、必ずしも高剛性である必要は無く、シート状の柔軟な材質でもよい。例えば、フッ素樹脂シートなどである。この場合は、ウエハ上に液浸剤を滴下した後に、上方からシートでおおいかぶせる動作を行ってもよい。その場合は、シートを上下させる機構、シートの周囲を保持する部材が付加される。
尚、本実施例においては、露光光源はArFレーザー等の極紫外線を用い、レチクルパターンを縮小投影し、レチクルとウエハを同期させて走査するスキャン露光方式としたが、光源はレーザーに限ることは無く他の波長の光源、例えば、ハロゲンランプ等を用いてもよい。また、パターンを一括転写するステップ露光方式にも適用可能であることは言うまでもない。
(第二の実施例)
図3に第二実施形態を示した。第一の実施例と同じく、液浸露光装置の概略を表している。主要部のみを抽出しており、詳細は省略している。第一の実施例との差異は、カバー101が本実施例では、多孔質材から形成されている点である。以下に順を追って説明する。
図3に第二実施形態を示した。第一の実施例と同じく、液浸露光装置の概略を表している。主要部のみを抽出しており、詳細は省略している。第一の実施例との差異は、カバー101が本実施例では、多孔質材から形成されている点である。以下に順を追って説明する。
図中、第一に実施例と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付してあり、説明は省略する。201は多孔質プレートであり、その周辺部には側壁202が配置されている。203はノズルであり、多孔質プレート201の上方に配置されている。第一の実施例と同様に投影レンズ3の最も下部に位置するレンズ(最終レンズ)の表面は、平面に加工され、さらに同一平面上に連続して多孔質プレート201の下面が設定されている。以降、文中の説明においては、最終レンズ表面、鏡筒端部および多孔質プレート201の下面から形成される平面を、便宜上、最終レンズ面、と称する。
多孔質プレート201は、内部に微小な空間が存在する多孔質の材料で形成されており、内部に液浸剤7を保持することができる。側壁202は、中空ではなく、液体を透過しない材料で形成されており、多孔質プレート201内部の液浸剤7が側面から流れ出るのを防ぐ役割を持っている。
多孔質プレート201は、露光時にウエハ1が移動する範囲全体を覆う大きさを有している。第一の実施例で説明したカバー101と同様の大きさである。露光時に多孔質プレート201の覆う範囲の外側にウエハ表面が露出することは無い。そして、最終レンズ面とウエハ1との間は、液浸剤7が満たされている。つまり、ウエハ1の表面全体には、常に液浸剤7が100μmの厚さで存在している状態となる。
ノズル203は液浸剤7を多孔質プレート201の上面から滴下することによって、多孔質プレートの空間に液浸剤7を供給する機能を有している。ノズル203からの供給する液浸剤7の量によって多孔質プレート201が含有できる液浸剤7の量を調整可能としている。
ウエハステージ5が移動すると、ウエハ1と対向する最終レンズ面の位置は順時変わって行く。そのため、多孔質プレート201の下面側に液浸剤7が残留する可能性があるが、多孔質であるため、液体を保持する能力が高く、仮に液浸剤7が残留しても多孔質内の空間に取り込まれるため、ステージ定盤側に落下する可能性はきわめて低くなる。
逆に、ウエハステージ5が移動しても、最終レンズ面側に液浸剤7が残留することによって、最終レンズ面とウエハ1との隙間の液浸剤が流失しても、多孔質プレート201から速やかに液浸剤7が補充される。
露光ステップは以下の通りである。ウエハ1を装置に搬入しウエハステージ5に保持する。ウエハ1の受け渡しは、ウエハステージ5を下降させ、多孔質プレート201とウエハチャック(不図示)との間に十分な空間を確保してから行う。ウエハ1の保持動作が完了したのちに、最終レンズ面とウエハ1との隙間を100μmに設定し、該平行に位置と姿勢を制御する。次に不図示の液浸剤供給手段によって、最終レンズ面とウエハ1との間の空間に液浸剤7を注入する。最終レンズ面とウエハとの間に、液浸剤7が満たされたのちは、ステップアンドスキャン方式によって、逐次ウエハを露光して行く。具体的には、アライメント計測を行い、位置補正データを取得後、ウエハのショットレイアウトにしたがって、レチクルステージ(不図示)とウエハステージ5を同期動作させながら、一フィールド毎に走査露光を行う。全フィールドの露光完了後は、液浸剤7を回収し、ウエハを搬出して一連の動作は完了する。後は、次のウエハを搬入し、同じ動作を繰返す。なお、最終レンズ面とウエハとの隙間を100μmに設定する工程と液浸剤供給の工程は、上記の順序に限らない。また、液浸剤回収工程とウエハ回収の工程の順序も上記に限らない。
上記の露光ステップの説明では、不図示の液浸剤供給手段によって液浸剤を注入していたが、ノズル203から供給することによって最終レンズ面とウエハの間に液浸剤7を満たしても良い。
本実施例に示した露光装置構成により、ウエハステージ5が移動しても、常に最終レンズ面とウエハ1表面との間は液浸剤7によって満たすことができ、ウエハ表面の状態は一定に保つことができる。つまり、ウエハ1の端部に近いところでも、液浸剤7は、最終レンズ面とウエハ1との間に安定して存在し続けることが出来るので、ウエハ1端部の露光も、ウエハ1の中心部の露光と同等に行うことが出来る。さらに、ウエハのどの位置を露光している時でも常に多孔質内の微小空間によって、液浸剤7が供給、回収されることにより、ノズルによって液浸剤7を供給、回収するローカルフィル方式に比べて、気泡混入の可能性が低くなる。また、常にウエハ1の表面全体が液浸剤7で覆われている状態を保つことができるので、液浸剤7の気化熱による温度低下などが生じることはない。
上記実施例に示した構成に付加して、多孔質プレート201の上面に真空吸引手段を設けてもよい。装置を停止状態にする時や、誤って液浸剤が供給過多になったときに、多孔質プレート内の液浸剤を回収することが可能となる。
尚、本実施例においては、露光光源はArFレーザー等の極紫外線を用い、レチクルパターンを縮小投影し、レチクルとウエハを同期させて走査するスキャン露光方式としたが、光源はレーザーに限ることは無く、他の波長の光源、例えば、ハロゲンランプ等を用いてもよい。また、パターンを一括転写するステップ露光方式に適用可能であることは言うまでもない。
(第三の実施例)
図4に第三の実施例を示した。液浸露光装置の概略を表している。主要部のみを抽出しており、詳細は省略している。第二の実施例との差異は、ウエハの上方に、平行して位置する多孔質プレートが、多数の細管を束ねた構造(図中、細管アレイ300)になっている点である。細管毎にバルブが設置されており制御機構によって開閉可能である。以下に順を追って説明する。
図4に第三の実施例を示した。液浸露光装置の概略を表している。主要部のみを抽出しており、詳細は省略している。第二の実施例との差異は、ウエハの上方に、平行して位置する多孔質プレートが、多数の細管を束ねた構造(図中、細管アレイ300)になっている点である。細管毎にバルブが設置されており制御機構によって開閉可能である。以下に順を追って説明する。
図中、他の実施例と同じ部材については、同じ符号を付してある。よって、説明は省略する。図4の300は細管アレイであり、細管302を多数束ねた構造となっている。細管アレイ300の下面は、平面となっている。第一、第二の実施例と同様に投影レンズ3の最終レンズの表面は平面に加工され、同一平面上に連続して細管アレイ300の下面が設定されている。以降文中の説明においては、最終レンズ表面、鏡筒端部および細管アレイ300の下面から形成される平面を、便宜上、最終レンズ面と称する。
細管アレイ300は、表面張力によって内部に液体を保持することができる多数の細管302を連続的に並べた構造となっており、さらに、細管302にはそれぞれに対応したマイクロバルブ301が接続、もしくは内蔵されている。細管302の端部は、ウエハ1の表面から100μmの位置あり、他方は雰囲気中に解放されている。マイクロバルブ301を開放した時は、細管の上下が連通状態となり内部の液浸剤7が流れ出る。また、マイクロバルブ301が閉じた状態では、内部の液浸剤7は、細管302に保持される構造となっている。マイクロバルブ301は不図示の制御部により開閉される。
細管アレイ300は、露光時にウエハ1が移動する範囲の全体を覆う大きさを有している。第一の実施例で説明したカバー101と同様の大きさである。よって、露光時に細管アレイ300の覆う範囲の外側にウエハ表面が露出することは無い。最終レンズ面とウエハ1との間は、液浸剤7が満たされている。つまり、ウエハ1の表面全体には、常に液浸剤7が100μmの厚さで存在している状態となる。細管アレイ300のウエハに対向していない部分に位置する細管については、それぞれ対応するマイクロバルブを閉じることによって、外部に液浸剤7流出するのを防いでいる。図5にウエハ1を見下ろす方向から見た図を示す。
図5の太線は、ウエハ1の外周部を表している。細管アレイ300は一部のみを示している。細管302は、六角形の断面構造をしており、それぞれが液浸材7の保持を行う。細管断面を灰色で示したものは、ウエハ1との対向から外れたところに位置するもので、対応するマイクロバルブ301は閉じられていることを示している。マイクロバルブ301を閉じることによって、液浸剤7漏れ出すことはない。マイクロバルブ301を開放するか閉じるかはウエハステージ5のXY位置に応じて判断され、不図示の制御部によって駆動される構造となっている。ウエハステージ5が移動して、ウエハ1と対向する最終レンズ面の位置は順時変わって行く時に、もともとウエハ1との間に存在した液浸剤7が残留する可能性があるが、マイクロバルブ301を閉じることによって液浸剤7が保持されるため、ステージ定盤側に落下する可能性はきわめて低くなる。逆に、ウエハステージ5が移動した時に最終レンズ面とウエハ1との隙間の液浸剤が流失しても、ウエハ1と対向している細管を通して速やかに液浸剤7補充される。
露光ステップは以下の通りである。ウエハ1を装置に搬入しウエハステージ5に保持する。ウエハ1の受け渡しは、ウエハステージ5を下降させ、細管アレイ300とウエハチャック(不図示)との間に十分な空間を確保してから行う。ウエハ1の保持動作が完了したのちに、最終レンズ面とウエハ1との隙間を100μmに設定し、該平行に位置と姿勢を制御する。次にウエハ1と対向した位置の細管のマイクロバルブを開放する。細管を通して液浸剤7が、最終レンズ面とウエハとの間に満たされる。その後は、ステップアンドスキャン方式によって、逐次ウエハを露光して行く。具体的には、アライメント計測を行い、位置補正データを取得後、ウエハのショットレイアウトにしたがって、レチクルステージ(不図示)とウエハステージ5を同期動作させながら、一フィールド毎に走査露光を行う。ウエハステージ5が移動する時は、のXY位置にあわせて、ウエハと対向しない位マイクロバルブは、常に閉じる制御を行う。全フィールドの露光完了後は、全マイクロバルブを閉じ、液浸剤7を回収し、ウエハを搬出して一連の動作は完了する。後は、次のウエハを搬入し、同じ動作を繰返す。なお、最終レンズ面とウエハとの隙間を100μmに設定する工程と液浸剤供給の工程は、上記の順序に限らない。また、液浸剤回収工程とウエハ回収の工程の順序も上記に限らない。
上記の露光ステップでは、細管302を通して、液浸剤7を注入していたが、別途供給手段を設置しても良い。
本実施例に示した露光装置の構成にすることにより、スキャン露光時の移動や、ステップの移動の際も、最終レンズ面とウエハ1表面との間は液浸剤7によって満たすことができ、ウエハ表面の状態は一定に保つことができる。つまり、ウエハ1の端部に近いところでも、液浸剤7は、最終レンズ面とウエハ1との間に安定して存在し続けることが出来るので、ウエハ1端部の露光も、ウエハ1の中心部の露光と同等に行うことが出来る。さらに、ウエハのどの位置を露光している時でも常に細管302を通して液浸剤7が供給、回収されることにより、ローカルフィル方式に比べて、気泡混入の可能性が低くなる。また、常にウエハ1の表面全体が液浸剤7で覆われている状態を保つことができるので、ウエハ表面からの液浸剤の蒸発は無く、熱歪みの影響が低減される。さらに、露光終了後迅速に液浸剤の回収プロセスに移行できるので、ウエハ表面にウォータマークが発生することもない。
上記実施例に示した構成に付加して、細管アレイ300の上面に真空吸引手段を設けてもよい。その場合は、マイクロバルブ301を開放すると、細管302が負圧なり、細管内とその外側の液浸剤7を回収することが可能となる。装置を停止状態にする時や、誤って多量の液浸剤を供給してしまったときなどに有効である。
尚、本実施例においては、露光光源はArFレーザー等の極紫外線を用い、レチクルパターンを縮小投影し、レチクルとウエハを同期させて走査するスキャン露光方式としたが、光源はレーザーに限ることは無く、他の波長の光源、例えば、ハロゲンランプ等を用いてもよい、また、パターンを一括転写するステップ露光方式に適用可能であることは言うまでもない。
また、細管302の断面形状は六角形としたが、円形など他の形でも本発明の有効性には何ら変わりがない。
1 ウエハ
2 レチクル
3 投影レンズ
4 照明系
5 ウエハステージ
6 ステージ定盤
7 液浸剤
101 カバー
201 多孔質プレート
300 細管アレイ
2 レチクル
3 投影レンズ
4 照明系
5 ウエハステージ
6 ステージ定盤
7 液浸剤
101 カバー
201 多孔質プレート
300 細管アレイ
Claims (5)
- レチクルを照明する照明手段、これによって照明されたレチクル上のパターンをウエハ上に投影する投影光学手段、ウエハを所定位置に位置決めする位置決め手段、投影光学手段とウエハの間を液体で満たす手段を備えた液浸投影露光装置において、投影光学手段はウエハの露光面に対向した位置に露光面に平行な平面の光学素子を有する。さらに、該光学素子の周囲には、前記光学素子平面と同一平面を形成する平面部材が設置されていることを特徴とする。
- 請求項1の投影露光装置であって、前記平面部材の大きさが、ウエハ直径の2倍から前記投影光学手段の照射距離を減した距離よりも大きいことを特徴とする。
- 請求項1および請求項2の液浸投影露光装置であって、前記平面部材が多孔質材で形成されていることを特徴とする。
- 請求項1および請求項2の液浸投影露光装置であって、前記平面部材が複数の細管によって形成されており、細管に弁が接続されていることを特徴とする。
- 請求項3および請求項4の液浸投影露光装置であって、前記平面部材の一方の面に真空形成手段が接続されていることを特徴とする。
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