JP2005165197A - ベルト搬送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ベルト体による被搬送部材の搬送不良、搬送時の異音の発生を防止する。
【解決手段】回転可能な回転部材11と、回転可能なベルト体27と、回転部材をベルト体を介して加圧して、被搬送部材Pを挟持搬送するニップ部Nを形成する加圧部材24と、を有し、ベルト体の加圧部材と摺擦する摺擦面には潤滑剤が塗布されているベルト搬送装置において、潤滑剤を貯留する貯留手段R1・R2は、ベルト体の回転方向と直交する方向のベルト体の内側の少なくとも一方の端部に配置される。
【選択図】図5

Description

本発明は、複写機・プリンタなどの画像形成装置において使用されるベルト搬送装置に関する。
より詳しくは、ベルト搬送方式を用いる加熱定着装置、あるいはベルト体を用いた転写装置いわゆる転写ベルト装置などのベルト搬送装置に関する。
従来、複写機・プリンタなどの画像形成装置において、記録材上に転写方式または直接方式で形成担持させた未定着トナー画像を記録材面上に加熱定着させる定着装置としては、ベルト搬送方式の加熱定着装置が広く使用されている。
ベルト搬送方式の加熱定着装置は、ハロゲンヒータ等の加熱体(発熱体)を内包し、該加熱体で加熱されて所定の定着温度に加熱温調維持される回転部材としてのヒートローラと、該ヒートローラと並行に配列された加圧部材としての加圧パッドを有し、該加圧パッドでベルト体(以下ベルトと記す)をヒートローラに圧接させたベルトユニットとを基本構成とし、ヒートローラとベルトを記録材搬送方向に回転させ、ヒートローラとベルトとの圧接部である定着ニップ部(加熱ニップ部)に画像定着すべき未定着トナー画像を形成担持させた被搬送部材としての記録材を導入して挟持搬送させることにより、ヒートローラの熱と、定着ニップ部の加圧力にて未定着トナー画像を記録材面に加熱加圧定着させるものである。
上記ベルト搬送方式の加熱定着装置(以下ベルト搬送装置と記す)の一例を図15及び図16に示す。図15はベルト搬送装置の概略構成斜視図であり、図16は同装置の縦断面図である。
1は円筒状のローラ11の内部に加熱体としてのヒータ12を有するヒートローラ、2はヒートローラ1に加圧されるベルトユニットである。
ベルトユニット2において、21は金属板で断面略凹字形状に形成したステーであり、該ステーの左右の側壁の外壁面には略円弧状に形成されたベルト搬送ガイド手段としてのベルトガイド22・23が設けられている。24はシリコンゴムで形成された加圧パッドであり、ステー21上に支持されたパッド台25上に一体的に取り付けられている。26は内部に塗布潤滑剤であるシリコンオイルを浸潤させた潤滑剤塗布手段としてのオイル塗布フェルトであり、ステー21の背面に設けられている。
上記のベルトガイド22・23、加圧パッド24及びオイル塗布フェルト26を備えてなるステー21には、可撓性フィルムにより円筒状に形成されたベルト27を外嵌させてある。ベルト27の内周長はベルトガイド22・23の円弧状のベルト摺動面を当該ベルト摺動面と同一の曲率で結んだ場合の仮想円の外周長よりも例えば約2mm程度大きくしてあり、従ってベルト27は上記のステー21に対して周長が余裕をもってルーズに外嵌している。
加圧パッド24はベルトユニット2が不図示の加圧バネの加圧力によりヒートローラ1に加圧されることによって、該ヒートローラの外周面の曲率に倣うように変形しつつニップ部Nを形成する。
上記のベルト搬送装置では、図16に示されるように、ヒートローラ1を矢示Aの時計方向に回転駆動させたときの回転力をニップ部(以下ニップと記す)Nにおいてベルト27に伝達して該ベルトを反時計方向に従動回転させ、給紙ガイドT1からニップNに給紙される記録材Pをヒートローラ1とベルト27とで挟持し該記録材に対するヒートローラ及びベルトの摩擦抵抗を利用して記録材を搬送させ、ヒートローラの熱とニップNの加圧力にて未定着トナー画像tを記録材面に加熱・加圧定着させて、トナー画像定着後の記録材を排紙ガイドT2に送り出している。なお、T3はニップの反対側でヒートローラ1を略全長に亘って覆う断熱カバーである。
上記のベルト搬送装置においては、オイル塗布フェルト26をベルト27のベルト内周面に接触させることにより当該ベルト内周面にシリコンオイルを塗布している。このため、べルト内周面と加圧パッド表面との摺動摩擦抵抗を低減することができ、ヒートローラ1の回転駆動により低負荷でベルト27を加圧パッド表面に対して反時計方向Bに摺動搬送することが可能である。
ニップNよりもベルト3の搬送方向(反時計方向B)上流側に位置するベルトガイド22のベルト摺動面には、図15に示されるように、ベルト搬送方向Bと直交する方向すなわちベルト幅方向(ベルトユニット長手方向)にガイドリブ22aが所定の間隔をおいて複数形成されている。これらのガイドリブ22aはベルト搬送方向Bと平行に形成されており、例えば特許文献1に開示されているベルト搬送方式の定着装置においてベルトガイドに設けられた凹溝と同様に、オイル塗布フェルト26によりベルト内周面に塗布されたシリコンオイルをベルト幅方向の両端部に向かって流出することを防止している。
特開2002−148985号公報
上記のベルト搬送装置においては、ベルトユニットのベルトガイドにおいて、ベルト搬送動作に伴いオイル塗布フェルトでベルト内周面に塗布されたシリコンオイルがベルトガイドのベルト摺動面に設けられたガイドリブの作用によりベルト幅方向両端部に向かって流出することを防止できるけれども、ベルトガイドのガイドリブ間を通って加圧パッド表面に進入したシリコンオイルがニップ内のニップ加圧力によりベルト幅方向の両端部に向かって流出することが考えられる。この場合、ベルト両端部に流出したオイルがベルト端面を経てベルト外周面に回りこんでしまうことにより、ヒートローラの表面にまで付着することになり、ヒートローラと記録材の摩擦抵抗を著しく低下させてスリップ現象を発生させてしまい、画像不良、記録材搬送不良となる恐れがある。
またシリコンオイルの流出量がオイル塗布フェルトのオイル浸潤量を超えてしまうとシリコンオイルがオイル塗布フェルトから枯渇してしまい、ベルト内周面と加圧パッド表面の潤滑効果が次第に低下して、ベルトの摺動摩擦抵抗が増加することにより、ベルトの搬送不良、異音を発生させてしまう。
本発明は、上記の点に鑑みて為されたもので、ニップにおいて潤滑剤のベルト外周面への回り込みを防止して、ベルト体による被搬送部材の搬送不良、搬送時の異音の発生を防止できるベルト搬送装置を提供することを目的とする。
本発明は下記の構成を特徴とするベルト搬送装置である。
(1)回転可能な回転部材と、回転可能なベルト体と、回転部材をベルト体を介して加圧して、被搬送部材を挟持搬送するニップ部を形成する加圧部材と、を有し、ベルト体の加圧部材と摺擦する摺擦面には潤滑剤が塗布されているベルト搬送装置において、
潤滑剤を貯留する貯留手段は、ベルト体の回転方向と直交する方向のベルト体の内側の少なくとも一方の端部に配置されていることを特徴とするベルト搬送装置。
(2)ベルト体の内面に接触して、潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手段を有することを特徴とする(1)に記載のベルト搬送装置。
(3)前記加圧部材のベルト搬送方向と直交する方向の少なくとも片側端部側において、前記ベルト体と前記加圧部材との間の潤滑剤をベルト面から回収して前記潤滑剤貯留手段へ貯留するための潤滑剤貯留促進手段を設けたことを特徴とする(1)または(2)に記載のベルト搬送装置。
(4)前記潤滑剤貯留促進手段は前記加圧部材の端部表面に形成された溝形状であることを特徴とする(3)に記載のベルト搬送装置。
(5)前記貯留手段に貯留された潤滑剤を前記潤滑剤塗布手段に回収するための潤滑剤回収手段を設けたことを特徴とする(1)から(4)の何れかに記載のベルト搬送装置。
(6)前記ベルト体の前記加圧部材に対する摺動搬送面を案内するベルト搬送ガイド手段のベルト搬送ガイド面に、ベルト搬送方向下流側に向かって長手方向中央寄りに傾斜したガイドリブを設けたことを特徴とする(1)から(5)の何れかに記載のベルト搬送装置。
(7)前記加圧部材のニップ形成部表面に、ベルト搬送方向下流側に向かって長手方向中央寄りに傾斜した溝形状を設けたことを特徴とする(1)から(6)の何れかに記載のベルト搬送装置。
(8)前記ベルト体のベルト搬送方向と直交する方向の少なくとも片側端部にベルトの片寄りを規制するためのベルト片寄り規制手段を設けたことを特徴とする(1)から(7)の何れかに記載のベルト搬送装置。
(9)前記回転部材は発熱体を内部に有するヒートローラであることを特徴とする(1)から(8)の何れかに記載のベルト搬送装置。
即ち、加圧部材とベルト体との間で当該加圧部材のベルト搬送方向と直交する方向に進入した潤滑剤を貯留手段に貯留してベルト外周面への潤滑剤の回り込みを防止する。これにより、回転部材と被搬送部材との摩擦抵抗低下によるスリップ現象を原因とする、被搬送部材の搬送不良および搬送時の異音の発生を防止することができる。
また、ベルト体と加圧部材との間の潤滑剤を貯留促進手段によりベルト面から回収して貯留手段へ貯留し、該貯留手段に貯留された潤滑剤を潤滑剤回収手段により潤滑剤塗布手段に回収することで、潤滑剤の枯渇を防止できる。これにより、加圧部材とベルト体の潤滑効果低下によるベルトの搬送不良、搬送時の異音を防止することができる。
以下、本発明を添付図面に基づいて詳細に説明する。
(1)ベルト搬送装置例
図1は本実施例のベルト搬送装置の記録材入口側の外観斜視図、図2は同装置の記録材出口側の外観斜視図である。図3は同装置の縦断面図、図4はベルトユニットとこれをヒートローラに加圧させる加圧アームとの分解斜視図である。
本実施例では説明の簡略化のため従来のベルト搬送装置と共通の部品・部材には同じ符号を付す。
図1及び図2において、回転部材としての円筒状のローラ11の内部に発熱体としてのヒータ12を備えるヒートローラ1は、長手方向の一端及び他端がそれぞれ耐熱軸受け3・4を介して側板5・6に回転自在に支持されている。
ベルト体を有するベルトユニット2は、図3に示されるように、金属板で断面略凹字形状に形成したステー21の長手方向両端部に、図4に示される低摩擦係数の樹脂で形成されたフランジ28・29を保持している。ステー21の左右の側壁には平板状のパットホルダ30が保持されており、該パットホルダ上に加圧部材としての加圧パッド24と潤滑剤塗布手段であるオイル塗布フェルト26を取り付けている。
加圧パッド24は、硬度5°程度の柔軟なシリコンゴムで形成されており、記録材出口寄りのベルト搬送方向下流側に配設されている。
オイル塗布フェルト26は、オイルの浸潤に適した材質のフェルトで形成されており、記録材入口寄りのベルト搬送方向上流側に配設されている。
ステー21の左右の側壁の外壁面にはそれぞれベルトガイド22・23が設けられている。ベルト搬送方向上流側のベルトガイド22のベルト摺動面には図4に示されるようにガイドリブ22aがベルト幅方向に所定の間隔をおいて複数形成されている。本例ではガイドリブ22aはベルト搬送方向Bと平行に形成されている。
可撓性フィルムにより円筒状に形成されたベルト27は、上記のベルトガイド22・23、加圧パッド24及びオイル塗布フェルト26を備えてなるステー21に前述したようにルーズに外嵌させてある。
ベルトユニット2は、図4に示されるように、フランジ28・29において加圧アーム7・8によりベルト27を介してヒートローラ1に加圧される。すなわち、フランジ28・29の外周に形成されたアーム溝28a・29aは加圧アーム7・8の略U字形状の保持部7a・8aによって保持され、該加圧アームの一端に設けられたフック部7b・8bを図1および図2に示す側板5・6のベルト搬送方向上流側の内面に設けた加圧支持軸5a・6aに揺動可能に支持させ、該加圧アームの他端に設けられた被加圧部7c・8cを側板のベルト搬送方向下流側の内面に設けたバネ支持軸5b・6bに保持させて、該被加圧部をバネ支持軸に支持させた加圧バネ9・10でヒートローラ側に加圧している。
したがって、加圧アーム7・8は、側板5・6にそれぞれ保持された加圧支持軸5a・6aを中心に揺動可能に支持され、加圧バネ9・10の加圧力によってベルトユニット2を常にヒートローラ1に加圧している。これによって、加圧パッド24はヒートローラ1の外周面の曲率に倣うように変形し該ヒートローラとの間にベルト27を介してニップ部Nを形成し、オイル塗布フェルト26はベルト内周面に接触してオイルを塗布する。
本例のベルト搬送装置は、図3に示されるように、ヒートローラ1がヒータ12で加熱されて所定の定着温度に加熱温調維持され、ヒートローラ1を駆動モータMで時計方向Aに回転駆動してベルトユニット2のベルト27を反時計方向Bに従動回転させ、ヒートローラとベルトとの間のニップNに画像定着すべき未定着トナー画像tを形成担持させた被搬送部材としての記録材Pを導入して挟持搬送させることにより、ヒートローラ1の熱と、ニップNの加圧力にて未定着トナー画像tを記録材面に加熱加圧定着させる。
(2)ベルトユニットのオイル貯留・回収構造
図5〜9はベルトユニットのオイル貯留・回収構造を示す図であり、図5はベルトをニップ領域で切欠いて加圧パッドとオイル塗布フェルトの配置形態を示すベルトユニットの一部切欠き平面図、図6はベルトユニットの一端部のオイル貯留・回収構造を示す外観斜視図、図7はベルトユニットの他端部のオイル貯留・回収構造を示す外観斜視図、図8は図3のG−G断面図、図9は図3のF−F断面図である。
図5に示されるように、加圧パッド24のベルト搬送方向上流側近傍にはオイル塗布フェルト26が配置されており、ベルト27の搬送動作中にオイル塗布フェルト26により供給されたシリコンオイルが当該ベルトのベルト内周面と加圧パッド表面の摩擦抵抗を低減させている。このようにオイル塗布フェルト26を加圧パッド24に近接配置することで、該オイル塗布フェルトからシリコンオイルをベルト内周面を介して加圧パッド表面に効率良く供給することができる。
ステー21上に保持されたパッドホルダ30の両端部には、図5〜図9に示されるように、潤滑剤貯留手段であるオイル貯留部R1・R2を形成するための貯留壁32・33が形成されている。貯留壁32・33の形状は加圧パッド24の長手方向端面と略平行な平板状とされ、高さはベルト27の内周面に接触しない高さとされる。貯留壁32・33はステー21の両側壁の内壁面に当接されて取り付けられることによって、ステーの両側壁と加圧パッド端部との間に水密のオイル貯留部R1・R2を形成する。
オイル塗布フェルト26の両端部には当該オイル塗布フェルトとで略T字形状をなす潤滑剤回収手段としてのオイル回収部26a・26bが設けられている。オイル回収部26a・26bはそれぞれ対応するオイル貯留部R1・R2内に位置されている。
ベルト27の両端部は貯留壁32・33の外側に位置し、該両端部にはフッ素系耐熱ゴムを用いたリング形状を成した寄り規制リブ31がベルト27の内周面に耐熱接着剤により接着されている。この寄り規制リブ31は、ベルト27が搬送動作中に幅方向に変位した場合に、その内面が図8および図9に示すフランジ28・29若しくは貯留壁32・33の外壁面に接触することによって、ベルト27の幅方向への変位に伴う挙動を安定化させる。
加圧パッド24の一端部及び他端部には、それぞれ、図5に示されるように、ベルト搬送方向Bに対してベルト搬送方向下流側に向かって傾斜した潤滑剤貯留促進手段としてのオイル回収溝34・35が複数に設けられている。各端部のおいてオイル回収溝34・35は平行とされ、ベルト搬送方向Bに対する傾斜角度はベルト搬送の負荷抵抗を無視できる程度の角度、例えば45〜60°程度とされる。これらのオイル回収溝34・35はそれぞれ対応するオイル貯留部R1・R2側に開口している。
また、加圧パッド24のニップ形成部表面には、ベルト搬送方向Bに対してベルト搬送方向上流側が長手方向中央寄りに傾斜したオイル溝36・37が複数設けられている。図示例では、加圧パッド24の一端部側のオイル溝36の傾斜方向と他端側のオイル溝37の傾斜方向は加圧パッド24の長手方向の中心線Lに対して線対称である。加圧パッド24の一端部側のオイル溝36はそれぞれ平行とされ、他端部側のオイル溝37もそれぞれ平行とされる。またオイル溝36・37のベルト搬送方向Bに対する傾斜角度はベルト搬送の負荷抵抗を無視できる程度の角度、例えば60°程度とされる。これらのオイル溝36・37は加圧パッド24表面に対して100μm程度の深さで形成されている。
次に、図3、図5、図10〜図13を参照して、本例のベルト搬送装置によるオイルの挙動について述べる。
図10は図3のH−H断面図、図11は図10のJ−J断面図、図12は図10のK−K断面図である。
図3においてベルト搬送方向上流側に位置するオイル塗布フェルト26によりベルト27の内周面に供給されたシリコンオイルは、ニップN内に進入した際に、ニップ圧の影響でニップN領域の周囲に向かって流出しようとする。
そのシリコンオイルのうち、ベルト搬送方向Bに対して上流側に逆流するオイルは再びオイル塗布フェルト26により回収され、下流側に流れようとするオイルは加圧パッド24表面のオイル溝36・37の傾斜方向に沿ってすなわち斜め中央に向かって流れる。またニップNから図5に示す加圧パッド24の長手方向D・Eに向かって流れるオイルのうち一部は上記オイル溝36・37に流れ込み下流側への流れに合流するが、該オイル溝からあふれたオイルはさらに長手方向D・Eに向かう。
上記のオイルのうち、加圧パッド24の長手方向Dに向かうオイルは、図10及び図11に示されるように、加圧パッド24の一端部において、オイル回収溝34間のパッド表面角部34aとベルト27の内周面との摺擦により掻きとられて、オイル回収溝34の側面部を伝ってオイル貯留部R1に流れ込み、オイル貯留部R1の下部においてオイル回収部26aにより再びオイル塗布フェルト26に浸潤する。
一方、加圧パッド24の長手方向Eに向かうオイルは、図10及び図12に示されるように、加圧パッド24の他端部において、オイル回収溝35間のパッド表面角部35aとベルト27の内周面との摺擦により掻きとられて、オイル回収溝35の側面部を伝ってオイル貯留部R2に流れ込み、オイル貯留部R2の下部においてオイル回収部26bにより再びオイル塗布フェルト26に浸潤する。
前述のようにオイル溝36・37は加圧パッド24表面に対して100μm程度の深さで形成されており、また加圧パッド24自体が硬度5°程度の柔軟なシリコンゴムで形成されているのでニップ圧分布にはほとんど影響されない。またオイル溝36・37はベルト搬送方向Bに対して60°程度の傾斜をもって形成されているのでベルト搬送への負荷抵抗は無視できる程度であり、効率よくベルト搬送方向下流側中央寄りに向かってオイルの流れを形成することができる。
またオイル回収溝34・35もベルト搬送方向Bに対して45〜60°程度の傾斜をもって形成されているのでベルト搬送への負荷抵抗は無視できる程度であり、効率よくオイル貯留部R1・R2に向かってオイルの流れを形成することができる。
またオイル回収溝34・35により回収されないわずかなオイルはベルト寄り規制リブ31の内壁により外側への流出が阻まれベルト外周面への回り込みをほぼ解消することが可能である。
本例のベルト搬送装置によれば、加圧パッド24のパッド表面に進入したオイルがニップ内でニップ加圧力により当該加圧パッドの長手方向において矢印D及びE方向に流出することを防止するとともに、加圧パッド24の両端部においてベルト内周面から掻きとることにより、オイルのベルト外周面への回り込みやオイルの枯渇を効率よく防止することができるので、ヒートローラ1と記録材Pとの間の摩擦抵抗低下によるスリップ現象を原因とする、画像不良、記録材搬送不良を防止できるとともに、ベルト内周面と加圧パッド24表面の潤滑効果低下によるベルトの搬送不良、搬送時の異音をも防止することができる。
また図4及び図5に示したベルトガイド22のベルトガイド面(ベルト摺動面)に設けたガイドリブ22aもまた、加圧パッド24表面に設けられたオイル溝部36・37と同様ベルト搬送方向下流側に向かって長手方向中央寄りに傾斜させることで、さらなるオイル流出防止効果を得ることができる。
図13及び図14を用いて本例のベルト搬送装置を説明する。
なお、従来のベルト搬送装置および実施例1のベルト搬送装置と同じ部材・部品については同一の符号を付して説明を省略する。
実施例1では、ベルトガイド22・23、加圧パッド24及びオイル塗布フェルト26を備えてなるステー21に可撓性フィルムにより円筒状に形成されたベルト27をルーズに外嵌させてベルトユニット2を構成し、該ベルトユニット2をヒートローラ1に加圧させてなるベルト搬送装置を例に取り説明したが、本発明はもちろん上記装置に限定されたものではなく、本実施例のようにベルト27にテンションを作用させて当該ベルトを懸架させたベルト搬送装置にも適用できる。
ヒートローラ1に対して同様に加圧されるベルトユニット2は第1実施例と同一のオイル流出対策を施されたものであるが、ベルト搬送方向Bにおいて加圧パッド24の下流には当該加圧パッドの加圧力の略2倍程度の加圧力をもって加圧されているSUS材を用いた分離ローラ40が設けられており、記録材の排紙分離性を向上させている。また分離ローラ40と略三角形状を成すように配置された入り口ローラ41、テンションローラ42の上記3本の回転可能な従動ローラ40〜41にベルト27が約14.71〜49.03N(1.5〜5kgf)程度のテンションを付与されて懸架されている。
本実施例においてもオイル塗布フェルト26によりベルト27の内周面に供給されたシリコンオイルがベルト内周面と加圧パッド24表面の摩擦抵抗を低減させている。
本実施例のようなテンションを作用させて懸架させたベルトを使用したベルト搬送装置は、実施例1で述べた、ステー21にベルト27をルーズに外嵌させたいわゆるフリーベルトを用いたベルト搬送装置に比較して、よりベルト搬送速度が高速でかつ加圧力の高い高速複写機や、より高画質を要求される高速フルカラー複写機などで使用されるので、高耐久性、高画質などがより求められるが、本発明によるオイル流出防止を実施することにより信頼性の高いベルト搬送定着装置を提供できる。
すなわちニップ部内におけるオイルの枯渇を防止できるのでより高い加圧力を付与された場合でも、摺動摩擦抵抗が増加することのない低負荷でベルトを搬送することができ、装置の耐久性を向上させることができる。
またオイルのベルト外周面への回り込みを防止することができるので、記録材へのオイル付着や記録材スリップを発生させずにヒートローラ1により安定した記録材搬送、高画質定着を実現できる。
[その他]
1)本発明によるベルト搬送装置は加熱定着装置に限定して使用されるものではなく、同様にベルトを用いた転写装置いわゆる転写ベルト装置やその他画像形成装置に使用されるベルト搬送装置において汎用的に使用可能なことはもちろんである。
2)転写ベルト装置の場合には例として前記ヒートローラが感光ドラム、加圧パッドが転写ローラに置き換わったような構成が考えられる。
3)加圧パッド24の両端部にオイル貯留部R1・R2を設けたが、加圧パッド24の何れか一方の端部にオイル貯留部を設けてもよい。この場合、そのオイル貯留部側のオイル溝は加圧パッドの全長に亘って設けられる。
4)オイル塗布フェルト26は加圧パッド24の隣に配置したが、これに限らず従来のベルト搬送装置のようのステー21の裏面に配置してもよい。
5)本発明のベルト搬送装置は、ベルト27としてロール巻きにした長尺の有端フィルムを用い、これを繰り出し軸側からニップ部を経由させて巻き取り軸側へ所定の速度で走行させるように構成したものであってもよい。
実施例1のベルト搬送装置の記録材入口側の外観斜視図 実施例1のベルト搬送装置の記録材出口側の外観斜視図 実施例1のベルト搬送装置の縦断面図 ベルトユニットとこれをヒートローラに加圧させる加圧アームとの分解斜視図 ベルトをニップ領域で切欠いて加圧パッドとオイル塗布フェルトの配置形態を示すベルトユニットの一部切欠き平面図 ベルトユニットの一端部のオイル貯留・回収構造を示す外観斜視図 ベルトユニットの他端部のオイル貯留・回収構造を示す外観斜視図 図3のG−G断面図 図3のF−F断面図 図3のH−H断面図 図10のJ−J断面図 図10のK−K断面図 実施例2のベルト搬送装置の概略構成斜視図 実施例2のベルト搬送装置の縦断面図 従来のベルト搬送装置の概略構成斜視図 従来のベルト搬送装置の縦断面図
符号の説明
1:ヒートローラ
22:ベルトガイド
24:加圧パッド
26:オイル塗布フェルト
26a・26b:オイル回収部
27:ベルト
31:寄り規制リブ
34・35:オイル回収溝
36・37:オイル溝
N:ニップ部
R1・R2:オイル貯留部

Claims (9)

  1. 回転可能な回転部材と、回転可能なベルト体と、回転部材をベルト体を介して加圧して、被搬送部材を挟持搬送するニップ部を形成する加圧部材と、を有し、ベルト体の加圧部材と摺擦する摺擦面には潤滑剤が塗布されているベルト搬送装置において、
    潤滑剤を貯留する貯留手段は、ベルト体の回転方向と直交する方向のベルト体の内側の少なくとも一方の端部に配置されていることを特徴とするベルト搬送装置。
  2. ベルト体の内面に接触して、潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手段を有することを特徴とする請求項1に記載のベルト搬送装置。
  3. 前記加圧部材のベルト搬送方向と直交する方向の少なくとも片側端部側において、前記ベルト体と前記加圧部材との間の潤滑剤をベルト面から回収して前記潤滑剤貯留手段へ貯留するための潤滑剤貯留促進手段を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載のベルト搬送装置。
  4. 前記潤滑剤貯留促進手段は前記加圧部材の端部表面に形成された溝形状であることを特徴とする請求項3に記載のベルト搬送装置。
  5. 前記貯留手段に貯留された潤滑剤を前記潤滑剤塗布手段に回収するための潤滑剤回収手段を設けたことを特徴とする請求項1から4の何れかに記載のベルト搬送装置。
  6. 前記ベルト体の前記加圧部材に対する摺動搬送面を案内するベルト搬送ガイド手段のベルト搬送ガイド面に、ベルト搬送方向下流側に向かって長手方向中央寄りに傾斜したガイドリブを設けたことを特徴とする請求項1から5の何れかに記載のベルト搬送装置。
  7. 前記加圧部材のニップ形成部表面に、ベルト搬送方向下流側に向かって長手方向中央寄りに傾斜した溝形状を設けたことを特徴とする請求項1から6の何れかに記載のベルト搬送装置。
  8. 前記ベルト体のベルト搬送方向と直交する方向の少なくとも片側端部にベルトの片寄りを規制するためのベルト片寄り規制手段を設けたことを特徴とする請求項1から7の何れかに記載のベルト搬送装置。
  9. 前記回転部材は発熱体を内部に有するヒートローラであることを特徴とする請求項1から8の何れかに記載のベルト搬送装置。
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