JP2005164939A - 画像表示装置およびその駆動方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 従来、表示パネルにおける焼付きの防止或いは取り除きは、十分なものとはいえなかった。
【解決手段】 以前に表示された第1画像の映像信号を記憶する映像信号記憶部508と、前記第1画像における明るい表示領域の周辺領域を検出する領域検出部504と、前記検出された領域に対する輝度補正を行って前記画像表示装置に表示する第2画像を生成する画像生成部506,507と、を備えるように構成する。
【選択図】 図21

Description

本発明は、画像表示装置およびその駆動方法に関し、特に、プラズマディスプレイパネル(PDP:Plasma Display Panel)を駆動するのに適した画像表示装置およびその駆動方法に関する。
近年、平面型の画像表示装置として面放電を行う交流型プラズマディスプレイ装置が実用化され、パーソナルコンピュータやワークステーション等の画像表示装置、平面型の壁掛けテレビジョン、或いは、広告や情報等を表示するための装置として広く使用されて来ている。ところで、例えば、プラズマディスプレイ装置において、特定の固定画像を長時間表示すると、表示の見え方等に関わらず以前の表示状態が何らかの形で見える焼付き現象が生じる。そこで、表示パネルの焼付きを有効に除くことのできる画像表示装置およびその駆動方法の提供が要望されている。
従来、平面型の画像表示装置として面放電を行うプラズマディスプレイ装置が実用化され、画面上の全画素を表示データに応じて同時に発光させるようになっている。面放電を行うプラズマディスプレイ装置は、前面ガラス基板の内面に1対の電極が形成され、内部に希ガスが封入された構造となっている。電極間に電圧を印加すると、電極面上に形成された誘電体層および保護層の表面で面放電が起こり、紫外線が発生する。背面ガラス基板の内面には、3原色である赤色(R)、緑色(G)および青色(B)の蛍光体が塗布されており、紫外線によりこれらの蛍光体を励起発光させることによってカラー表示を行うようになっている。
図1はプラズマディスプレイパネルの一例を模式的に示す図であり、三電極面放電AC型プラズマディスプレイパネルを示すものである。
図1において、参照符号10はプラズマディスプレイパネル(PDP)、11は前面側の基板、12はX電極用の透明電極、13はX電極用のバス電極、14はY電極用の透明電極、15はY電極用のバス電極、16は背面側の基板、17はアドレス電極、18は隔壁(リブ)、そして、19R,19G,19Bは蛍光体層を示している。なお、実際のPDP10は、X電極およびY電極上に誘電体層並びに保護膜が設けられ、また、アドレス電極上に誘電体層が設けられている。さらに、X電極(12,13)およびY電極(14,15)が設けられた前面側の基板11とアドレス電極17が設けられた背面側の基板16との間には、ネオンとキセノンの混合ガスなどの放電ガスが充填され、X電極およびY電極とアドレス電極との交差部の放電空間が1つの放電セルを構成することになる。
なお、PDP10の構造は、従来例でも本発明に係る画像表示装置の表示パネルでも同様である。なお、本発明は、PDP10以外にも後述するような白表示部の周辺部で大きな焼付き現象を生じる他の様々な表示パネルを備えた画像表示装置に対しても幅広く適用することが可能である。
図2はプラズマディスプレイ装置における階調駆動シーケンスの一例を示す図である。
図2に示されるように、プラズマディスプレイ装置における階調駆動シーケンスは、1フィールド(フレーム)をそれぞれ所定の輝度の重みを有する複数のサブフィールド(サブフレーム)SF1〜SFnで構成し、各サブフィールドの組み合わせにより所望の階調表示を行うようになっている。具体的に、複数のサブフィールドとしては、例えば、2の巾乗の輝度重みを有する8つのサブフィールドSF1〜SF8(維持放電の回数の比が1:2:4:8:16:32:64:128)により256階調の表示を行うようになっている。
図3は従来のプラズマディスプレイ装置の駆動方法を説明するための図である。
図2および図3に示されるように、各サブフィールド(例えば、SF1〜SF8)は、それぞれ表示領域における全てのセルの壁電荷を均一にする初期化過程(リセット期間)TR、点灯セルを選択するアドレス過程(アドレス期間)TA、および、選択されたセルを輝度に応じた回数だけ放電(点灯)させる表示過程(維持放電期間)TSで構成され、各サブフィールドの表示毎に輝度に応じてセルを点灯させ、例えば、8つのサブフィールド(SF1〜SF8)を表示することで1フィールドの表示を行うようになっている。
すなわち、初期化過程TRのパルスP1において、先ず、セルに壁電荷を書き込む。次に、初期化過程TRのパルス2において、壁電荷を消去しながら壁電圧を調整する。さらに、続くアドレス過程TAにおいて、Y電極(14,15)に対して順次スキャンパルスを印加し、同時に、表示データに基づいて点灯させるべきセルに対してアドレスパルスを印加してアドレス放電を起こし、壁電荷を蓄積する。
そして、続く表示過程TSにおいて、X電極およびY電極(表示電極)に維持放電パルス(表示放電パルス)を印加して、アドレス放電により壁電荷が蓄積されていたセルのみ点灯する。この維持放電パルスの回数により、セルの輝度が制御される。
図4はプラズマディスプレイ装置の一例の全体構成を概略的に示すブロック図であり、例えば、前述した図1に示すようなPDP10を使用したプラズマディスプレイ装置100の一例を概略的に示すものである。
プラズマディスプレイ装置100は、PDP10と、該PDP10の各セルを駆動するためのX側ドライバ32,Y側ドライバ33およびアドレスドライバ34と、これら各ドライバを制御する制御回路31とを備えている。制御回路31には、TVチューナやコンピュータ等の外部装置からR,G,Bの3色の輝度レベルを示す多値画像データであるフィールドデータDf、および、各種の同期信号(クロック信号CLK,水平同期信号Hsync,垂直同期信号Vsync)が入力される。そして、制御回路31は、上記フィールドデータDfおよび各種の同期信号からそれぞれのドライバ32〜34に適した制御信号を出力して所定の画像表示を行うようになっている。
Y側ドライバ33はY電極を制御するもので、スキャンドライバ331および共通ドライバ332を備え、また、X側ドライバ32はX電極を制御するもので、共通ドライバ320を備えている。
なお、図4に示すプラズマディスプレイ装置は、単なる一例であり、後述する本発明は図4に示すようなプラズマディスプレイ装置以外にも様々な構成のプラズマディスプレイ装置に対して幅広く適用することができる。
ところで、例えば、PDP10において、同じ内容の表示が長く続くと、表示面の焼付き現象が生じる。この焼付き現象は、同じ内容の表示が長く続くと、表示内容が変わった後も、以前の表示内容がうっすらと残っているように見える現象である。このような表示の不具合は、固定表示時間が比較的短い場合には、セル状態の可逆的な乱れを原因とする一時的な現象に留まり、固定でない表示を続けるうちに徐々に解消する。しかしながら、固定表示時間が比較的長い場合には、表示面の焼付きとなってしまう。
従って、このような状況になる恐れがある用途に、PDPを用いる場合には、焼付き対策が必要である。一般的な対策としては、画面を暗くしたり、表示を休止したりするパワーセーブ、および、動画像を表示するスクリーンセーバがある。
具体的に、従来、ドットマトリックス方式による情報画像表示装置において、同一文字を長時間表示した場合の焼付きに対して、情報画像表示装置の全面または一部を所定の時間だけ点灯して焼付きを軽減し、さらに、各ドットをランダムに点灯して瞬間的な消費電力を低くなるようにした情報画像表示装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、従来、表示器における同一個所が高輝度でかつ長時間点灯された場合に、表示器に印加される映像信号の極性を反転して焼付きを生じないようにした表示器の保護回路が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
さらに、従来、液晶表示素子の焼付きを防止または回復させるのに有効なスクリーンセーバ機能として、バックライトを非点灯にすると共に、表示エリア内で全面白表示と全面黒表示を交互に行うようにした液晶画像表示装置も提案されている(例えば、特許文献3参照)。
また、従来、PDPにおける点灯時間の長い特定の表示ドットの輝度が低下する焼付き現象を防止するために、設定された時間間隔で検出した輝度データの表示ドット別の輝度積算値を生成し、この輝度積算値に対応する補正値により輝度データを表示ドット別に補正するようにしたプラズマディスプレイパネル輝度補正装置および方法が提案されている(例えば、特許文献4参照)。
さらに、従来、映像信号の画像アスペクト比の違いにより陰極線管の表示画面に焼付きの度合いが異なる領域が発生しても、表示画面に映し出される映像の表示品位の劣化を抑制する画像表示装置が提案されている。すなわち、この従来の画像表示装置は、画像出力面からの画像の輝度を検出し、この検出された輝度に基づいて画像出力面の各領域から出力させる画像の輝度を調節して当該各領域間の輝度差を補正することにより、画像出力面が焼付きによってその一部の領域の輝度性能が劣化しても、表示される画像上では輝度差による境界線の発生を低減するものである(例えば、特許文献5参照)。
また、従来、蛍光体を発光に利用している画像表示装置において、高輝度パターンを長時間表示することにより発生した焼付きを、簡単な補正手段を用いて目立たなくするものとして、発光輝度が低下した画素を検出してそのアドレスを記憶し、その発光輝度が低下したアドレス以外の画素の発光輝度を該発光輝度が低下した画素の発光輝度に合わせるものも提案されている(例えば、特許文献6参照)。
さらに、長時間特定の固定パターンを表示した後でも焼付きが目立たなくなるように、焼付き検出回路からの情報により次に入力される画面のプライミング波形を調整するものも提案されている(例えば、特許文献7参照)。すなわち、同じ内容の表示が長く続いた後に暗い画像を表示する場合には、自動的に初期化過程の駆動波形を調節し、発光輝度レベルを低減して全体的に背景輝度を下げて焼付きを目立たなくする技術が開示されている。
なお、本明細書では、表示の見え方等に関わらず、以前の表示状態が何らかの形で見える現象を、総称して焼付きと呼ぶことにする。
さらに、従来、市販されているプラズマディスプレイ装置において、焼付きや残像を低減するために、カラーリバース(表示画像の補色画像を自動作成して焼付きや残像を軽減する)、ピクセルシフト(画像の表示位置を自動的に動かし、焼付きや残像を軽減する)、および、ホワイトバック(内蔵のシグナルジェネレーターによって「全白画面」を表示して残像を短時間で取り除く)といったスクリーンセーバ機能を持たせることが知られている(例えば、非特許文献1〜3参照)。
特開平08−030226号公報 特許第3389957号明細書(特開平08−211858号公報) 特開平09−251153号公報 特許第3230498号明細書(特開2000−132139号公報) 特開2001−045327号公報 特開2001−175221号公報 特開2002−366084号公報 "HITACHI:プラズマディスプレイシステム よくある質問",2003年、インターネット<URL:http://www.hitachi.co.jp/Prod/pdp/faq/07.html> "業務用 42型 プラズマディスプレイ「GD−V4211PZ」",2000年11月13日 報道発表、インターネット<URL:http://www.jvc-victor.co.jp/products/pro/GD-V4211PZ.html> "松下電器産業株式会社",2003年、インターネット<URL:http://www.matsushita.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/jn010615-2/jn010615-2-2.html>
上述したように、従来、例えば、プラズマディスプレイパネル(PDP)の焼付きを低減し或いは目立たなくするために様々な提案がなされている。
しかしながら、前述した従来の画像表示装置およびその駆動方法においても、依然として表示パネルの焼付きが残存することがあり、さらなる表示パネルの焼付き対策が必要とされている。特に、後述するように、表示パネルに固定画像(白表示部)を長時間表示した後、表示パネル全体に黒表示を行った場合、白表示部の周辺部の輝度が固定表示をしていた白表示部に対応する部分の輝度よりもさらに高くなることがあり、このような白表示部の周辺部の焼付き現象(広い意味の焼付き現象)に対して、従来の画像表示装置は十分なものとはいえなかった。
本発明は、表示パネルの焼付きを有効に除くことのできる画像表示装置およびその駆動方法の提供を目的とする。
本発明の第1の形態によれば、以前に入力された映像信号に応じて画像表示装置に表示した第1画像を記憶する第1画像記憶段階と、前記第1画像における明るい表示領域の周辺領域を検出する領域検出段階と、前記検出された領域に対する輝度補正を行って前記画像表示装置に第2画像を表示する第2画像表示段階と、を備えることを特徴とする画像表示装置の駆動方法が提供される。
本発明の第2の形態によれば、以前に表示された第1画像の映像信号を記憶する映像信号記憶部と、前記第1画像における明るい表示領域の周辺領域を検出する領域検出部と、前記検出された領域に対する輝度補正を行って前記画像表示装置に表示する第2画像を生成する第2画像生成部と、を備えることを特徴とする画像表示装置が提供される。
前述したように、固定表示パターンの周辺部が明るくなる現象は、パネル内の化学反応によって生じると考えられ、例えば、従来技術のように黒表示時の輝度を表示面全体に渡って下げると、確かに焼付きは目立たなくなるが、決して無くなることはない。
ところが一方では、固定表示パターンの輝度レベル・表示時間から、明るくなる周辺部の範囲を予測できる場合には、画像処理を施せば、焼付きは視認できない程度にまで低減させることが可能である。
そこで、本発明は、以前に入力された映像信号に応じて画像表示装置に表示した第1画像を記憶し、第1画像における明るい表示領域の周辺領域を検出してその検出された領域に対する輝度補正を行って画像表示装置に第2画像を表示する。
本発明によれば、表示パネルの焼付き(明るい表示領域の周辺領域における広い意味の焼付き現象)を有効に除くことのできる画像表示装置およびその駆動方法を提供することができる。
まず、本発明に係る画像表示装置およびその駆動方法の実施例を詳述する前に、本発明の原理構成を、図面を参照して詳述する。
図5はプラズマディスプレイパネルにおける白ウィンドウ固定表示の点灯状態を示す図である。
図5は、表示パネル(例えば、図4のPDP10)に白ウィンドウ固定表示を行った場合、すなわち、PDP10の中央に矩形の白表示部(白表示領域:白ウィンドウ)R2を表示し、その他の領域を黒表示部(黒表示領域)R1として長時間の固定表示を行った場合を示している。
図6は図5に示す白ウィンドウ固定表示を行った後のプラズマディスプレイパネルにおける黒表示の点灯状態を示す図であり、図7は図6に示すプラズマディスプレイパネルのA−A’線で切断した輝度レベル分布の一例を示す図である。
図6および図7に示されるように、本発明者は、表示パネル10に固定画像(白表示部R2)を長時間表示した後、表示パネル10全体に黒表示を行った場合、白表示部R2による焼付き現象(固定表示をしていた白表示部R2に対応する部分の輝度が高くなる現象)だけでなく、固定表示を行っていた白表示部R2の周辺部(周辺領域)R3の輝度が、固定表示をしていた白表示部R2に対応する部分の輝度よりもさらに高くなることを実験的に確認した。すなわち、白ウィンドウ固定表示の後に黒表示を行った場合、白ウィンドウ固定表示を行っていたときは黒表示部R1に含まれていた白表示部R2の周辺部R3の輝度が、固定表示をしていた白表示部R2に対応する部分の輝度よりもさらに高くなることが分かった。これは、従来から知られていた焼付き現象とは異なるものである。ただし、本明細書では、この周辺部R3の輝度が高くなる現象も広い意味の焼付き現象として説明する。
上述した表示パネルの一部に白ウィンドウ固定表示を行った後に表示パネル全体に黒表示を行った場合、白表示部(白ウィンドウ)R2の周辺部R3の輝度が白表示部R2よりも高くなるという現象(広い意味の焼付き現象)は、その根本原因は不明であるが、表示パネル内の残留不純物等が引き金となって、放電の際にパネル内表面に化合物を生成し、さらに、放電によってこの化合物が周囲に飛散するために生じると考えられる。なお、この現象は、PDP10においては明確に確認することができるが、有機ELパネル等の他の画像表示装置においても生じ得るものである。
図8は図6に示すプラズマディスプレイパネルのA−A’線で切断した輝度レベル分布の他の例を示す図である。
例えば、PDP10に封入されるガス、セル構造、或いは、駆動波形等が異なると、上述した図7に示すような輝度レベル分布は図8に示すような形状に変化することもある。すなわち、図7と図8との比較から明らかなように、表示パネルの構造や駆動方式が異なると、例えば、白表示部R2のエッジ部(エッジ領域)R4の輝度が、白表示部R2から離れた黒表示部R1の輝度よりは少し高いが白表示部R2の中央の輝度よりは十分に低い輝度になる。このように、表示パネルの構造や駆動方式を変化させた場合にも、前述した白表示部R2の周辺部R3の輝度が高くなるという現象が確認される。
なお、上述した白表示部R2の周辺部R3で生じる焼付き現象に類似した輝度の変化は、表示パネルの構造や駆動波形等によっても異なるが、例えば、図7に示す輝度レベル分布は、例えば、白ウィンドウ固定表示を数分程度行った場合にも生じ、また、図8に示す輝度レベル分布は、例えば、白ウィンドウ固定表示を数十〜数百時間行った場合に生じる傾向がある。また、数分の白ウィンドウ固定表示を行った場合と数十〜数百時間の白ウィンドウ固定表示を行った場合とでは、固定表示の時間が長い方が白表示部R2の周辺部R3で輝度が高くなる領域が広くなる傾向がある。なお、上述した輝度が高くなる固定表示の周辺部分(R3)の範囲は、固定表示部(白表示部)R2の表示率や表示時間によって変化するが、例えば、表示率が数パーセントで表示時間が数分であれば、輝度が高くなる固定表示の周辺部R3の範囲は1〜3画素程度となり、また、例えば、固定表示を行う時間が数十〜数百時間になると、輝度が高くなる固定表示の周辺部R3の範囲は数十画素程度となる。
図9はプラズマディスプレイパネルにおける固定表示部の輝度レベルと明るい周辺部の画素範囲との関係を示す図であり、また、図10はプラズマディスプレイパネルにおける固定表示部の表示時間と明るい周辺部の画素範囲との関係を示す図であり、具体的に、対角42インチのPDP(プラズマディスプレイ装置)における例を示すものである。
図9に示されるように、PDPにおいて、固定表示部の輝度レベルが大きい程、明るい周辺部の画素範囲も広く(例えば、数十画素)なり、また、図10に示されるように、固定表示部の表示時間が長い程、明るい周辺部の画素範囲も広く(例えば、数十画素)なる。
すなわち、図9に示すPDPにおける固定表示部の輝度レベルと明るい周辺部の画素範囲との関係、および、図10に示すPDPにおける固定表示部の表示時間と明るい周辺部の画素範囲との関係は予め分かっているために、固定表示後の明るくなる周辺部の範囲を予め予想することができる。これは、以前に入力されていた表示画像(第1画像)の輝度分布、表示時間に基づいて輝度補償用画像を生成し、入力画像に対してこの輝度補償用画像を重畳して画像表示装置に表示画像(第2画像)を表示し、焼付き(明るい表示領域の周辺領域における広い意味の焼付き現象)を効果的に軽減することができる。
なお、輝度補償用画像としては、様々なものを適用することができ、以前に入力された表示画像の明るい部分とその周辺部分を暗くした画像、或いは、以前に入力された表示画像の明るい部分の周辺部分を暗くした画像等を適用して画像表示装置に表示画像(第2画像)を表示することができる。
以下、本発明に係る画像表示装置およびその駆動方法の各実施例を添付図面を参照して詳述する。
図11は本発明に係る画像表示装置の駆動方法により白ウィンドウ固定表示に対して生成される焼付き防止用画像の第1の例を示す図である。
図11に示されるように、表示パネル10に固定画像(白表示部R2:第1画像)を長時間表示した白ウィンドウ固定表示に対する焼付き防止用画像の第1の例は、白表示部R2および黒表示部R1に対してはそのままの輝度の画像(輝度:±0)を表示し、周辺部R3に対しては輝度を下げた画像(例えば、輝度を−1した画像)を表示するようになっている。すなわち、図5に示すような白表示部R2の白ウィンドウ固定画像(第1画像)を長時間表示した後、周辺部R3に対する輝度補正を行った画像(第2画像)を表示するようになっている。
図12は本発明に係る画像表示装置の駆動方法により白ウィンドウ固定表示に対して生成される焼付き防止用画像の第2の例を示す図である。
図12と図11との比較から明らかなように、図12に示す焼付き防止用画像の第2の例では、黒表示部R1に対してはそのままの輝度の画像(輝度:±0)を表示し、白表示部R2および周辺部R3に対しては輝度を下げた画像(例えば、輝度を−1した画像)を表示するようになっている。すなわち、図5に示すような長時間の白ウィンドウ固定表示を行った後、白表示部R2および周辺部R3に対する輝度補正を行った画像を表示するようになっている。
このように、例えば、長時間の白ウィンドウの固定表示を行った後は、図7或いは図8を参照して説明したように、固定表示されていた白表示部R2の周辺部R3が最も明るくなり、次いで固定表示されていた白表示部R2が明るくなるため、周辺部R3だけに対して、或いは、白表示部R2および周辺部R3の両方に対して輝度補正を行った画像を表示するようになっている。これにより、表示パネルの焼付きを有効に除くことができる。
図13は本発明に係る画像表示装置の駆動方法により白ウィンドウ固定表示に対して生成される焼付き防止用画像の第3の例を示す図であり、また、図14は本発明に係る画像表示装置の駆動方法により白ウィンドウ固定表示に対して生成される焼付き防止用画像の第4の例を示す図である。
図13と図11との比較から明らかなように、図13に示す焼付き防止用画像の第3の例では、周辺部R3に対してはそのままの輝度の画像(輝度:±0)を表示し、黒表示部R1および白表示部R2に対しては輝度を上げた画像(例えば、輝度を+1した画像)を表示するようになっている。これにより、図11と同様の効果を得ることができる。
さらに、図14と図12との比較から明らかなように、図13に示す焼付き防止用画像の第4の例では、白表示部R2および周辺部R3に対してはそのままの輝度の画像(輝度:±0)を表示し、黒表示部R1に対しては輝度を上げた画像(例えば、輝度を+1した画像)を表示するようになっている。これにより、図12と同様の効果を得ることができる。
上述した図13および14に示す焼付き防止用画像の第3および第4の例は、例えば、固定表示の後に表示される画像が、全黒表示等の輝度の減算ができない画像の場合に有効である。
以上において、長時間表示した固定画像(第1画像)の後に表示される画像(第2画像)は、例えば、その固定画像とその次の画像を比較判別した結果に基づいて、或いは、固定画像の輝度分布や表示時間に基づいて表示を行うことができる。また、画像表示装置に表示された画像を積算して、前述したような固定画像(第1画像)に対する画像(第2画像)の表示を行うこともできる。
さらに、所定の時間且つ所定の明るさで固定表示された部分を検出して第2画像の表示を行うこともできる。ここで、画像表示装置に対する第2画像の表示を、検出された所定の時間且つ所定の明るさで固定表示された部分が暗い明るさの画像を表示するタイミングで表示するのが好ましい。また、第2画像を所定の時間幅(例えば、1秒間隔)で表示したり、或いは、第2画像の表示をユーザが外部から操作できるようにすることも可能である。
図15は本発明に係る画像表示装置の駆動方法により白ウィンドウ固定表示に対して生成される焼付き防止用画像の第5の例を示す図であり、また、図16は本発明に係る画像表示装置の駆動方法により白ウィンドウ固定表示に対して生成される焼付き防止用画像の第6の例を示す図であり、そして、図17は図15および図16に示す焼付き防止用画像における輝度パターンNの一例を示す図である。
図15に示されるように、表示パネル10に固定画像(白表示部R2)を長時間表示した白ウィンドウ固定表示に対する焼付き防止用画像の第5の例は、白表示部R2および黒表示部R1に対してはそのままの画像(輝度:±0)を表示し、周辺部R3に対してはパターンNの輝度を重畳した画像を表示するようになっている。すなわち、周辺部R3に対して輝度パターンNに応じた輝度補正を行った画像を表示するようになっている。
さらに、図16示されるように、焼付き防止用画像の第6の例では、白表示部R2および周辺部R3に対してパターンNの輝度を重畳した画像を表示するようになっている。すなわち、白表示部R2および周辺部R3に対して輝度パターンNに応じた輝度補正を行った画像を表示するようになっている。
図17に示されるように、輝度パターンNは、例えば、輝度がそのまま(±0)の部分と輝度を−1した部分が交互になっている市松模様のパターンとされ、該市松模様のパターンN1とその反転パターン(パターンN1において、輝度が±0の部分の輝度を−1とし、輝度が−1の部分の輝度を±0としたパターン)N2を交互に繰り返し、周辺部R3、或いは、白表示部R2および周辺部R3に重畳して画像表示を行うようになっている。
ここで、図17に示す周辺部R3、或いは、白表示部R2および周辺部R3に重畳する輝度パターンN1およびN2は、例えば、1フィールド毎に入れ替えて画像表示を行ってもよいが、時間をカウントして一定時間毎に入れ替えてもよい。また、輝度パターンN(N1,N2)は、輝度が±0の部分と輝度が−1の部分とが1画素毎に変化する市松模様のパターンでもよいが、輝度が±0の部分と輝度が−1の部分とが複数画素のブロック毎(例えば、2×2画素、或いは、3×3画素のブロック毎)に変化する市松模様のパターンとすることもできる。なお、図17では、輝度パターンNの一例として市松模様を挙げているが、市松模様以外のパターンであってもよく、さらに、様々なパターンの組み合わせとすることも可能である。
また、図17のような市松模様のパターンの場合、輝度がそのまま(±0)の部分は、入力信号をそのまま出力するだけの処理であるため記憶部に記憶する必要はなく、輝度を−1するパターン配列だけを記憶すればよい。さらに、図17においては、パターンN1とパターンN2は反転の関係となるため、一方のパターンのみを記憶して、非反転・反転を交互に選択するだけで済むことになる。
図18は本発明に係る画像表示装置の駆動方法により白ウィンドウ固定表示に対して生成される焼付き防止用画像の第7の例を示す図であり、また、図19は本発明に係る画像表示装置の駆動方法により白ウィンドウ固定表示に対して生成される焼付き防止用画像の第8の例を示す図であり、そして、図20は図18および図19に示す焼付き防止用画像における輝度パターンPの一例を示す図である。
図18に示されるように、表示パネル10に固定画像(白表示部R2)を長時間表示した白ウィンドウ固定表示に対する焼付き防止用画像の第7の例は、周辺部R3に対してはそのままの画像(輝度:±0)を表示し、白表示部R2および黒表示部R1に対しては輝度パターンPに応じた輝度補正を行った画像を表示するようになっている。
さらに、図19示されるように、焼付き防止用画像の第8の例では、白表示部R2および周辺部R3に対してはそのままの画像(輝度:±0)を表示し、黒表示部R1に対しては輝度パターンPに応じた輝度補正を行った画像を表示するようになっている。
図20に示されるように、輝度パターンPは、前述した図17に示す輝度パターンNにおいて輝度を−1した部分を+1したものであり、例えば、輝度がそのまま(±0)の部分と輝度を+1した部分が交互になっている市松模様のパターンとされ、該市松模様のパターンP1とその反転パターンP2を交互に繰り返し、白表示部R2および黒表示部R1、或いは、黒表示部R1に重畳して画像表示を行うようになっている。
ここで、図20に示す白表示部R2および黒表示部R1、或いは、黒表示部R1に重畳する輝度パターンP1およびP2は、例えば、1フィールド毎に入れ替えて画像表示を行ってもよいが、時間をカウントして一定時間毎に入れ替えてもよい。また、輝度パターンP(P1,P2)は、輝度が±0の部分と輝度が+1の部分とが1画素毎に変化する市松模様のパターンでもよいが、輝度が±0の部分と輝度が+1の部分とが複数画素のブロック毎に変化する市松模様のパターンとすることもでき、市松模様以外のパターン、或いは、様々なパターンの組み合わせとすることも可能である。なお、輝度パターンPに関しても、輝度を+1するパターン配列だけを記憶すればよく、また、一方のパターンのみを記憶して非反転・反転を交互に選択するといった処理だけで済むのは、前述した輝度パターンNと同様である。
以下、本発明に係る画像表示装置の各実施例を説明する。
図21は本発明に係る画像表示装置におけるデータフローの第1の例を示すブロック図である。図21において、参照符号500は画像表示装置(図4における100に対応)、501は表示部(図4におけるPDP10、制御回路31、X側ドライバ32、Y側ドライバ33およびアドレス側ドライバ34に対応)、502は映像信号入力部、503は映像信号出力制御部、504は信号処理制御部、505は画像処理部、506は第2画像生成部、507は補正演算部、そして、508は映像信号記憶部を示している。なお、映像信号入力部502、映像信号出力制御部503、信号処理制御部504、画像処理部505、第2画像生成部506、補正演算部507および映像信号記憶部508は、図4における制御回路31に対応する。さらに、後述する画像表示装置におけるデータフローの各例における比較判別部509、輝度分布判定部510、表示時間判定部511、映像信号積算部512、記録保持部513、焼付き検出回路514、タイマー515、外部切替えスイッチ516および画像パターン記憶部517も、図4における制御回路31に対応する。
映像信号入力部502は、外部からの映像信号を受け取って映像信号を映像信号出力制御部503、信号処理制御部504および画像処理部505に供給する。信号処理制御部504は、例えば、外部からのクロック信号や水平および垂直同期信号等を受け取って種々の信号処理を行い、画像処理部505および映像信号出力制御部503を介して表示画像を表示部501に表示させる。なお、映像信号出力制御部503は、表示する画像の信号を表示部501の各ドライバ(図4におけるX側ドライバ32、Y側ドライバ33およびアドレス側ドライバ34)に対応した信号に変換して出力するものである。
映像信号記憶部508は、例えば、以前に表示された固定画像(第1画像)の映像信号を記憶し、また、補正演算部507は、例えば、固定画像における明るい表示領域の周辺領域、或いは、明るい表示領域およびその周辺領域を検出して補正を行う領域を演算し、そして、第2画像生成部506は、検出された領域に対する輝度補正を行って表示部501に表示する画像(第2画像)を生成する。なお、第2画像生成部506で生成される第2画像は、例えば、後に表示する画像において、以前に表示された固定画像(第1画像)の明るい表示領域の周辺領域に対応する部分の輝度を低減するといった処理が行われた画像である。この第2画像の例に関しては、前に、図11〜図14を参照して説明した通りである。
図22は本発明に係る画像表示装置におけるデータフローの第2の例を示すブロック図である。図22に示す第2の例は、図21に対してさらに比較判別部509を備えている。
比較判別部509は、映像信号記憶部508に記憶されている映像信号の以前に表示された固定画像(第1画像)と、信号処理制御部504からの後に入力される映像信号に応じて表示される画像とを比較判別する。この比較判別部509の比較結果に応じて、例えば、表示部501に対する第2画像を、固定表示された部分が暗い明るさの画像を表示するタイミングで表示するように制御することが可能になり、より一層効果的な焼付きの防止が可能になる。
図23は本発明に係る画像表示装置におけるデータフローの第3の例を示すブロック図である。図23に示す第3の例は、図22に対してさらに輝度分布判定部510を備えている。
輝度分布判定部510は、映像信号記憶部508に記憶されている映像信号の以前に表示された固定画像(第1画像)の輝度分布を判定するもので、第2画像は、この第1画像の輝度分布に基づいて生成されるようになっている。これにより、焼付きの防止処理を効果的に行うことが可能になる。
図24は本発明に係る画像表示装置におけるデータフローの第4の例を示すブロック図である。図24に示す第4の例は、図22に対してさらに表示時間判定部511を備えている。
表示時間判定部511は、映像信号記憶部508に記憶されている以前に表示された固定画像(第1画像)の映像信号から第1画像の表示時間を判定するもので、第2画像は、第1画像の表示時間に基づいて輝度補正が行われて生成されるようになっている。このように、固定画像の表示時間を判定して第2画像の生成を行うことで、より一層効果的な焼付きの防止を行うことが可能になる。
図25は本発明に係る画像表示装置におけるデータフローの第5の例を示すブロック図である。図25に示す第5の例は、図22に対してさらに映像信号積算部512および記録保持部513を備えている。
映像信号積算部512は、映像信号記憶部508に記憶されている映像信号から表示部501に表示された画像を積算し、また、記録保持部513は、映像信号積算部512で積算された積算映像信号を記録保持する。ここで、映像信号積算部512は、例えば、表示部(表示パネル)501の各絵素(画素を構成しているR,G,B3つのサブピクセル)毎の総点灯時間を積算する。そして、第2画像は、記録保持部513に保持された積算映像信号を用いて生成されるようになっている。このように、積算された積算映像信号を用いて第2画像の生成を行うことにより、より精密な画像処理が可能となり、焼付きの防止を一層効果的に行ってパネルの長寿命化を図ることが可能になる。
図26は本発明に係る画像表示装置におけるデータフローの第6の例を示すブロック図である。図26に示す第6の例は、図25に対してさらに焼付き検出回路514を備えている。
焼付き検出回路514は、表示部501の表示画面において、所定の時間且つ所定の明るさで固定表示された部分を検出するもので、第2画像は、この焼付き検出回路514の出力を用いて生成されることになる。ここで、焼付き検出回路514による固定表示部分の検出は、例えば、図9および図10に示されるような特性を考慮して焼付き検出回路514自体に予めLUT(ルックアップテーブル)として設けておき、このLUTとの比較を行って検出するようにしてもよい。なお、焼付き検出回路514により検出された所定の時間且つ所定の明るさで固定表示された部分は、暗い明るさの画像を表示するタイミングで表示されるようにするのが好ましい。
このように、焼付き検出回路により所定の時間且つ所定の明るさで固定表示された部分を検出して第2画像の生成を行うことにより、焼付きの生じる個所(所定の時間且つ所定の明るさで固定表示された部分の周辺部を含む広い意味での焼付き部分)を特定してより効果的な焼付き防止を行うことが可能になる。
図27は本発明に係る画像表示装置におけるデータフローの第7の例を示すブロック図である。図27に示す第7の例は、図26に対してさらにタイマー515を備えている。
タイマー515は、第2画像を表示する時間幅を制御するためのものであり、例えば、1秒間に1回の割合(すなわち、1秒間の60フィールドにおける1フィールド)で第2画像の表示を行わせるために使用される。このように、例えば、輝度補正された第2画像を1秒間或いは数秒間に1回程度の割合で表示してもユーザに違和感を与えることはなく、有効に焼付きを防止することが可能になる。
図28は本発明に係る画像表示装置におけるデータフローの第8の例を示すブロック図である。図28に示す第8の例は、図27に対してさらに外部切替えスイッチ516を備えている。
外部切替えスイッチ516は、第2画像の表示をユーザが外部から操作するためのものであり、ユーザは、必要に応じて外部切替えスイッチ516を介して第2画像の表示を強制的に行わせることができるようになっている。
図29は本発明に係る画像表示装置におけるデータフローの第9の例を示すブロック図である。図29に示す第9の例は、図28に対してさらに画像パターン記憶部517を備えている。
画像パターン記憶部517は、予め設定された少なくとも1つの画像パターンを記憶するもので、例えば、図17を参照して説明したような市松模様パターン等を記憶するものである。そして、第2画像は、輝度補正を行う領域に対して画像パターン記憶部517に記憶された画像パターンとの重畳が行われて生成されることになる。なお、画像パターン記憶部517に予め記憶しておく画像パターンとしては、市松模様パターンの他に様々なものがあるのは前述した通りである。
以上において、図21〜図29では、主として新たなブロックを順に追加するようにして説明したが、必ずしもそれ以前の図面で追加されたブロックが前提となるものではなく、例えば、図28の第8の例で追加した外部切替えスイッチ516は、図21に対して直接設けることができるのはいうまでもない。また、以上の説明では、本発明に係る画像表示装置としてプラズマディスプレイ装置を説明したが、本発明の適用はプラズマディスプレイ装置に限定されるものではない。
(付記1) 以前に入力された映像信号に応じて画像表示装置に表示した第1画像を記憶する第1画像記憶段階と、
前記第1画像における明るい表示領域の周辺領域を検出する領域検出段階と、
前記検出された領域に対する輝度補正を行って前記画像表示装置に第2画像を表示する第2画像表示段階と、を備えることを特徴とする画像表示装置の駆動方法。
(付記2) 付記1に記載の画像表示装置の駆動方法において、前記第2画像は、前記第1画像における明るい表示領域の周辺領域の輝度が暗くなっていることを特徴とする画像表示装置の駆動方法。
(付記3) 付記1に記載の画像表示装置の駆動方法において、前記第2画像は、前記第1画像における明るい表示領域の周辺領域を除く領域の輝度が明るくなっていることを特徴とする画像表示装置の駆動方法。
(付記4) 付記1に記載の画像表示装置の駆動方法において、前記第2画像は、前記第1画像における明るい表示領域の周辺領域が所定の輝度パターンになっていることを特徴とする画像表示装置の駆動方法。
(付記5) 付記1に記載の画像表示装置の駆動方法において、
前記領域検出段階は、前記明るい表示領域の周辺部と共に当該明るい表示領域も検出し、且つ、
前記第2画像表示段階は、前記明るい表示領域の周辺部と共に当該明るい表示領域に対しても輝度補正を行って前記画像表示装置に前記第2画像を表示することを特徴とする画像表示装置の駆動方法。
(付記6) 付記5に記載の画像表示装置の駆動方法において、前記第2画像は、前記第1画像における明るい表示領域および該明るい表示領域の周辺領域の輝度が暗くなっていることを特徴とする画像表示装置の駆動方法。
(付記7) 付記5に記載の画像表示装置の駆動方法において、前記第2画像は、前記第1画像における明るい表示領域および該明るい表示領域の周辺領域を除く領域の輝度が明るくなっていることを特徴とする画像表示装置の駆動方法。
(付記8) 付記5に記載の画像表示装置の駆動方法において、前記第2画像は、前記第1画像における明るい表示領域および該明るい表示領域の周辺領域が所定の輝度パターンになっていることを特徴とする画像表示装置の駆動方法。
(付記9) 付記1項に記載の画像表示装置の駆動方法において、前記第2画像表示段階は、前記輝度補正を行う領域に対して、予め設定された少なくとも1つの画像パターンと重畳して前記第2画像の表示を行うことを特徴とする画像表示装置の駆動方法。
(付記10) 付記1に記載の画像表示装置の駆動方法において、前記第2画像表示段階は、さらに、前記以前に入力された映像信号に応じて表示した第1画像と、後に入力される映像信号に応じて表示される画像とを比較判別して前記第2画像の表示を行うことを特徴とする画像表示装置の駆動方法。
(付記11) 付記1に記載の画像表示装置の駆動方法において、前記第2画像表示段階は、前記第1画像の輝度分布に基づいて前記第2画像の表示を行うことを特徴とする画像表示装置の駆動方法。
(付記12) 付記1に記載の画像表示装置の駆動方法において、前記第2画像表示段階は、前記第1画像の表示時間に基づいて前記第2画像の表示を行うことを特徴とする画像表示装置の駆動方法。
(付記13) 付記1に記載の画像表示装置の駆動方法において、さらに、
前記画像表示装置に表示された画像を積算する映像信号積算段階と、
該積算された積算映像信号を記録保持する記録保持段階と、を備え、前記第2画像表示段階は、前記記録された積算映像信号を用いて前記第2画像の表示を行うことを特徴とする画像表示装置の駆動方法。
(付記14) 付記1に記載の画像表示装置の駆動方法において、さらに、
前記画像表示装置の画面において、所定の時間且つ所定の明るさで固定表示された部分を検出する焼付き検出段階を備え、前記第2画像表示段階は、前記検出された所定の時間且つ所定の明るさで固定表示された部分の情報を用いて前記第2画像の表示を行うことを特徴とする画像表示装置の駆動方法。
(付記15) 付記14に記載の画像表示装置の駆動方法において、前記第2画像表示段階は、前記検出された所定の時間且つ所定の明るさで固定表示された部分が、暗い明るさの画像を表示するタイミングで前記第2画像の表示を行うことを特徴とする画像表示装置の駆動方法。
(付記16) 付記1に記載の画像表示装置の駆動方法において、前記第2画像表示段階は、所定の時間幅で前記第2画像の表示を行うことを特徴とする画像表示装置の駆動方法。
(付記17) 付記1に記載の画像表示装置の駆動方法において、前記第2画像表示段階は、外部からの操作に従って前記第2画像の表示を行うことを特徴とする画像表示装置の駆動方法。
(付記18) 付記1〜17のいずれか1項に記載の画像表示装置の駆動方法において、前記画像表示装置は、プラズマディスプレイ装置であることを特徴とする画像表示装置の駆動方法。
(付記19) 以前に表示された第1画像の映像信号を記憶する映像信号記憶部と、
前記第1画像における明るい表示領域の周辺領域を検出する領域検出部と、
前記検出された領域に対する輝度補正を行って前記画像表示装置に表示する第2画像を生成する第2画像生成部と、を備えることを特徴とする画像表示装置。
(付記20) 付記19に記載の画像表示装置において、
前記領域検出部は、前記明るい表示領域の周辺部と共に当該明るい表示領域も検出し、且つ、
前記第2画像生成部は、前記明るい表示領域の周辺部と共に当該明るい表示領域に対しても輝度補正を行って前記第2画像を生成することを特徴とする画像表示装置。
(付記21) 付記19に記載の画像表示装置において、さらに、予め設定された少なくとも1つの画像パターンを記憶する画像パターン記憶部を備え、前記第2画像生成部は、前記輝度補正を行う領域に対して、前記画像パターン記憶部に記憶された画像パターンとの重畳を行って前記第2画像を生成することを特徴とする画像表示装置。
(付記22) 付記19に記載の画像表示装置において、さらに、前記第2画像を表示する時間幅を制御するためのタイマーを備えることを特徴とする画像表示装置。
(付記23) 付記19に記載の画像表示装置において、さらに、前記第2画像を表示する時間幅を外部から制御するためのスイッチを備えることを特徴とする画像表示装置。
(付記24) 付記19〜23のいずれか1項に記載の画像表示装置において、該画像表示装置は、プラズマディスプレイ装置であることを特徴とする画像表示装置。
本発明は、プラズマディスプレイ装置を初めとする画像表示装置に幅広く適用することができ、例えば、パーソナルコンピュータやワークステーション等のディスプレイ装置、平面型の壁掛けテレビジョン、或いは、広告や情報等を表示するための装置として利用される画像表示装置に対して適用することができる。
プラズマディスプレイパネルの一例を模式的に示す図である。 プラズマディスプレイ装置における階調駆動シーケンスの一例を示す図である。 従来のプラズマディスプレイ装置の駆動方法を説明するための図である。 プラズマディスプレイ装置の一例の全体構成を概略的に示すブロック図である。 プラズマディスプレイパネルにおける白ウィンドウ固定表示の点灯状態を示す図である。 図5に示す白ウィンドウ固定表示を行った後のプラズマディスプレイパネルにおける黒表示の点灯状態を示す図である。 図6に示すプラズマディスプレイパネルのA−A’線で切断した輝度レベル分布の一例を示す図である。 図6に示すプラズマディスプレイパネルのA−A’線で切断した輝度レベル分布の他の例を示す図である。 プラズマディスプレイパネルにおける固定表示部の輝度レベルと明るい周辺部の画素範囲との関係を示す図である。 プラズマディスプレイパネルにおける固定表示部の表示時間と明るい周辺部の画素範囲との関係を示す図である。 本発明に係る画像表示装置の駆動方法により白ウィンドウ固定表示に対して生成される焼付き防止用画像の第1の例を示す図である。 本発明に係る画像表示装置の駆動方法により白ウィンドウ固定表示に対して生成される焼付き防止用画像の第2の例を示す図である。 本発明に係る画像表示装置の駆動方法により白ウィンドウ固定表示に対して生成される焼付き防止用画像の第3の例を示す図である。 本発明に係る画像表示装置の駆動方法により白ウィンドウ固定表示に対して生成される焼付き防止用画像の第4の例を示す図である。 本発明に係る画像表示装置の駆動方法により白ウィンドウ固定表示に対して生成される焼付き防止用画像の第5の例を示す図である。 本発明に係る画像表示装置の駆動方法により白ウィンドウ固定表示に対して生成される焼付き防止用画像の第6の例を示す図である。 図15および図16に示す焼付き防止用画像におけるパターンNの一例を示す図である。 本発明に係る画像表示装置の駆動方法により白ウィンドウ固定表示に対して生成される焼付き防止用画像の第7の例を示す図である。 本発明に係る画像表示装置の駆動方法により白ウィンドウ固定表示に対して生成される焼付き防止用画像の第8の例を示す図である。 図18および図19に示す焼付き防止用画像におけるパターンPの一例を示す図である。 本発明に係る画像表示装置におけるデータフローの第1の例を示すブロック図である。 本発明に係る画像表示装置におけるデータフローの第2の例を示すブロック図である。 本発明に係る画像表示装置におけるデータフローの第3の例を示すブロック図である。 本発明に係る画像表示装置におけるデータフローの第4の例を示すブロック図である。 本発明に係る画像表示装置におけるデータフローの第5の例を示すブロック図である。 本発明に係る画像表示装置におけるデータフローの第6の例を示すブロック図である。 本発明に係る画像表示装置におけるデータフローの第7の例を示すブロック図である。 本発明に係る画像表示装置におけるデータフローの第8の例を示すブロック図である。 本発明に係る画像表示装置におけるデータフローの第9の例を示すブロック図である。
符号の説明
10…PDP(プラズマディスプレイパネル)
11…前面側の基板
12…X電極用の透明電極
13…X電極用のバス電極
14…Y電極用の透明電極
15…Y電極用のバス電極
16…背面側の基板
17…アドレス電極
18…隔壁(リブ)
19R,19G,19B…蛍光体層
31…制御回路
32…X側ドライバ
33…Y側ドライバ
34…アドレスドライバ
100…プラズマディスプレイ装置
320…X側ドライバの共通ドライバ
331…スキャンドライバ
332…Y側ドライバの共通ドライバ
500…画像表示装置
501…表示部
502…映像信号入力部
503…映像信号出力制御部
504…信号処理制御部
505…画像処理部
506…第2画像生成部
507…補正演算部
508…映像信号記憶部
509…比較判別部
510…輝度分布判定部
511…表示時間判定部
512…映像信号積算部
513…記録保持部
514…焼付き検出回路
515…タイマー
516…外部切替えスイッチ
517…画像パターン記憶部
R1…黒表示部(黒表示領域)
R2…白表示部(白表示領域)
R3…白表示部の周辺部(白表示領域の周辺領域)
R4…白表示部のエッジ部(白表示領域のエッジ領域)

Claims (14)

  1. 以前に入力された映像信号に応じて画像表示装置に表示した第1画像を記憶する第1画像記憶段階と、
    前記第1画像における明るい表示領域の周辺領域を検出する領域検出段階と、
    前記検出された領域に対する輝度補正を行って前記画像表示装置に第2画像を表示する第2画像表示段階と、を備えることを特徴とする画像表示装置の駆動方法。
  2. 請求項1に記載の画像表示装置の駆動方法において、
    前記領域検出段階は、前記明るい表示領域の周辺部と共に当該明るい表示領域も検出し、且つ、
    前記第2画像表示段階は、前記明るい表示領域の周辺部と共に当該明るい表示領域に対しても輝度補正を行って前記画像表示装置に前記第2画像を表示することを特徴とする画像表示装置の駆動方法。
  3. 請求項1項に記載の画像表示装置の駆動方法において、前記第2画像表示段階は、前記輝度補正を行う領域に対して、予め設定された少なくとも1つの画像パターンと重畳して前記第2画像の表示を行うことを特徴とする画像表示装置の駆動方法。
  4. 請求項1に記載の画像表示装置の駆動方法において、前記第2画像表示段階は、さらに、前記以前に入力された映像信号に応じて表示した第1画像と、後に入力される映像信号に応じて表示される画像とを比較判別して前記第2画像の表示を行うことを特徴とする画像表示装置の駆動方法。
  5. 請求項1に記載の画像表示装置の駆動方法において、前記第2画像表示段階は、前記第1画像の輝度分布に基づいて前記第2画像の表示を行うことを特徴とする画像表示装置の駆動方法。
  6. 請求項1に記載の画像表示装置の駆動方法において、前記第2画像表示段階は、前記第1画像の表示時間に基づいて前記第2画像の表示を行うことを特徴とする画像表示装置の駆動方法。
  7. 請求項1に記載の画像表示装置の駆動方法において、さらに、
    前記画像表示装置に表示された画像を積算する映像信号積算段階と、
    該積算された積算映像信号を記録保持する記録保持段階と、を備え、前記第2画像表示段階は、前記記録された積算映像信号を用いて前記第2画像の表示を行うことを特徴とする画像表示装置の駆動方法。
  8. 請求項1に記載の画像表示装置の駆動方法において、さらに、
    前記画像表示装置の画面において、所定の時間且つ所定の明るさで固定表示された部分を検出する焼付き検出段階を備え、前記第2画像表示段階は、前記検出された所定の時間且つ所定の明るさで固定表示された部分の情報を用いて前記第2画像の表示を行うことを特徴とする画像表示装置の駆動方法。
  9. 請求項8に記載の画像表示装置の駆動方法において、前記第2画像表示段階は、前記検出された所定の時間且つ所定の明るさで固定表示された部分が、暗い明るさの画像を表示するタイミングで前記第2画像の表示を行うことを特徴とする画像表示装置の駆動方法。
  10. 以前に表示された第1画像の映像信号を記憶する映像信号記憶部と、
    前記第1画像における明るい表示領域の周辺領域を検出する領域検出部と、
    前記検出された領域に対する輝度補正を行って前記画像表示装置に表示する第2画像を生成する第2画像生成部と、を備えることを特徴とする画像表示装置。
  11. 請求項10に記載の画像表示装置において、
    前記領域検出部は、前記明るい表示領域の周辺部と共に当該明るい表示領域も検出し、且つ、
    前記第2画像生成部は、前記明るい表示領域の周辺部と共に当該明るい表示領域に対しても輝度補正を行って前記第2画像を生成することを特徴とする画像表示装置。
  12. 請求項10に記載の画像表示装置において、さらに、予め設定された少なくとも1つの画像パターンを記憶する画像パターン記憶部を備え、前記第2画像生成部は、前記輝度補正を行う領域に対して、前記画像パターン記憶部に記憶された画像パターンとの重畳を行って前記第2画像を生成することを特徴とする画像表示装置。
  13. 請求項10に記載の画像表示装置において、さらに、前記第2画像を表示する時間幅を制御するためのタイマーを備えることを特徴とする画像表示装置。
  14. 請求項10に記載の画像表示装置において、さらに、前記第2画像を表示する時間幅を外部から制御するためのスイッチを備えることを特徴とする画像表示装置。
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