JP2005164842A - シャッタ装置及びこれを含む光学機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 セクタを高速で駆動できると共に絞り状態も簡単に形成できるシャッタ装置を提供する。
【解決手段】 シャッタ開口4を備えた基板3上に、前記シャッタ開口4を開閉する揺動自在のセクタ10、20と、該セクタ10、20を駆動する作動部材5と、該作動部材5を駆動するアクチュエータとが備わっており、前記セクタ10,20は前記作動部材5が係合する貫通孔12、22を備え、該貫通孔12,22は前記作動部材5を無負荷で移動させる加速領域と、該加速領域に連続して形成され、前記作動部材5の移動に伴って前記セクタが所定軌跡を移動するように形成したカム溝を備えた揺動領域とを含んでいるシャッタ装置1である。
【選択図】 図2

Description

本発明は光学機器用のシャッタ装置に関する。より詳細にはデジタルカメラやビデオカメラ等の光学機器に好適に使用できるシャッタ装置に関する。
近年、デジタルカメラ等に組み込まれるシャッタ装置は小型化と共に、シャッタスピードの高速化が図られている。これに関連する技術は、例えば特許文献1に開示されている。特許文献1で開示するシャッタ装置は、露光用の開口部を揺動により開閉する2枚のシャッタ羽根を備えている。このシャッタ羽根はそれぞれが連結孔を備え、この連結孔に往復動される駆動ピンが挿通されており、駆動ピンの移動に伴ってシャッタ羽根が開口部を開閉するように構成されている。上記連結孔は、閉じ動作の際に駆動ピンが係合する閉じ側内縁部と、開き動作の際に駆動ピンが係合する開き側内縁部とが形成されている。そして、閉じ側内縁部には、閉じ方向と逆向きに後退する後退内縁部が形成されている。
上記のように後退内縁部を設けることによりシャッタ開口を高速で閉じることができるようにしている。さらに、上記閉じ側内縁部と開き側内縁部との間に、駆動ピンが遊動し得る遊び代Wが形成されている。このように遊び代Wを設けることで駆動ピンの動き始めでの負荷を軽減し、駆動ピンが十分に加速してからシャッタ羽根の閉じ動作を行うようにしてシャッタスピードの高速化を図っている。
また、特許文献2も駆動ピンの起動時での負荷を軽減したシャッタ装置について開示している。この特許文献2で開示するシャッタもセクタが貫通孔(特許文献1の連結孔に相当)を備え、この貫通孔に駆動ピンが貫通されている。この貫通孔は駆動ピンの起動直後は実質的に無負荷駆動されるに十分な大ききに設定されている。このシャッタ装置も駆動ピンが十分に加速してからセクタを駆動してシャッタスピードの高速化を図っている。
特開2002−162666号 公報 特開2002−277927号 公報
前述した従来技術で開示するシャッタ装置は、同じ形状のシャッタ羽根を対称的に配置し、このシャッタ羽根に形成した連結孔(貫通孔)に駆動ピンを挿通して往復動させることでシャッタ開口を開閉するという構成である。すなわち、駆動ピンが開方向へ駆動されると左右のシャッタ羽根がシャッタ開口を開き、駆動ピンが逆向きの閉方向へ駆動されるとシャッタ羽根がシャッタ開口を閉じるという単純な構造である。
しかしながら、近年においては小型であっても小絞り等のように異なる絞り状態が形成できるより高機能なシャッタ装置が望まれるようになっている。上記従来のシャッタ装置では、シャッタ羽根に形成した広めの貫通孔に高速化した駆動ピンを衝突させるのでシャッタ羽根を高速に閉じることはできる。しかし、絞り状態を変更する機能は備えていない。このようなシャッタ装置に、絞り機能を付加するには別に絞り羽根を配置し、これを駆動させる構造が必要となる。この場合、構造が大型化及び複雑化して小型化の要請に反するものとなる。
そこで、本発明の目的は、上記した従来の課題を解決し、セクタを高速で駆動できると共に絞り状態も簡単に形成できるシャッタ装置を提供することである。
上記目的は、セクタを駆動する作動部材と、該作動部材を駆動するアクチュエータとが備わっており、前記セクタは前記作動部材が係合する貫通孔を備え、該貫通孔は前記作動部材を無負荷で移動させる加速領域と、該加速領域に連続して形成され、前記作動部材の移動に伴って前記セクタが所定軌跡を移動するように形成したカム溝を備えた揺動領域とを含んでいるシャッタ装置によって達成できる。
本発明によると、作動部材が加速領域で加速されてから揺動領域へと進入するという状態を形成できる。揺動領域にはカム溝が形成されているので、作動部材の移動に伴ってセクタを所望位置へ高速に揺動させることができる。よって、セクタを所望位置へ高速移動させるシャッタ装置を提供できる。
前記作動部材を前記アクチュエータのロータ軸に固定され円弧状の軌跡で移動する駆動ピンでとし、前記加速領域は前記駆動ピンの軌跡に対応した円弧形状に形成したシャッタ構造とすることができる。そして、前記加速領域で前記作動部材が加速されるように該作動部材の始点位置が前記加速領域の端部に設定され、前記揺動領域は前記セクタを揺動して前記シャッタ開口を全閉状態とする全閉用カム溝を含んでいればシャッタ開口を高速で閉じるシャッタ装置とすることができる。
さらに、前記セクタにはシャッタ羽根及び小絞り羽根を含み、前記揺動領域は前記全閉用カム溝に連続して前記小絞り羽根を前記シャッタ開口に位置させる小絞り用カム溝をさらに含んでもよい。このように構成すれば、小絞り状態も形成できるシャッタ装置となる。
また、複数枚のセクタを含み、これらセクタの前記貫通孔に前記作動部材が係合しており、作動部材が一方向へ移動される間に、全開状態、全閉状態、小絞り状態を形成するように設定され、全開状態から全閉状態となるときには、前記作動部材が前記加速領域から前記揺動領域に入って、前記セクタで前記シャッタ開口を高速に閉じるように前記貫通孔が形成されているシャッタ装置を形成することもできる。また、前記揺動領域と前記加速領域との間には、前記加速領域へ向う前記作動部材への負荷を軽減させる拡幅領域が形成されていてもよい。このような構造を採用すると、作動部材を円滑に駆動できる。
前記セクタが、前記シャッタ開口を閉じる位置に移動したときに該シャッタ開口に掛からない領域に肉抜き穴を有している構造を採用した場合にはセクタ移動をさらに高速化することができる。
上述した構成のシャッタ装置であればセクタを高速移動させ、また、所望の位置に移動させることもできるので、このシャッタ装置を含むデジタルカメラ等の光学機器であれば、鮮明な撮影画像を得ることができる。
以上説明したように、本発明によれば、セクタを高速に駆動することができ、さらに所望の軌跡でセクタを揺動することが可能なシャッタ装置を提供できる。
以下図面を参照して本発明の形態について説明する。本発明の具体的な実施形態を示す前に、本発明の理解を容易にするため図1を参照して本発明で採用する基本概念を説明する。図1は、1枚のセクタをカム機構を用いて駆動する場合について示した図である。図1(A)はセクタ100を高速で駆動させる構成を模式的に示した図である。また、図1(B)は、図1(A)に示したセクタ100をスムーズに揺動させるために改良を加えたセクタの模式図である。
図1(A)で示すセクタ100は、図示しない基板の固定軸(支軸)101に軸支され揺動自在である。セクタ100は、所定の軌跡(例えば円弧)を描いて移動する作動部材115が係合する貫通孔110を有している。作動部材115が時計方向CWへ移動するとこれに伴ってセクタ100も時計方向へ揺動するように構成されている。このセクタ100の貫通孔110は、特殊な形状に形成されている。貫通孔110の前部には加速領域111が形成されている。この加速領域は作動部材115の軌跡に沿った形状に成形されている。この加速領域では、作動部材115が無負荷の状態で移動できる。よって、この加速領域の端部111−Sを始点位置として作動部材115を移動させることで、セクタ100を揺動させる前に作動部材115を加速できる。
そして、この貫通孔110には、上記加速領域111に連続して揺動領域112が形成されている。この揺動領域112は作動部材115がこの領域を移動したときにセクタ100を所定の軌跡で揺動させるようなカム溝が形成されている。図1(A)では揺動領域112を簡易化して図示している。この揺動領域112を直線、曲線、円弧等を組合せたカム溝で形成することで、セクタ100を所望の軌跡で揺動することができる。
例えば、このセクタ100は、図1(A)に示すように、加速領域111の端部111−Sに作動部材115が在るときをシャッタ開口の全開と対応させる。そして、揺動領域112にはセクタ100を所定位置に誘導するカム溝(カム曲線)を設定しておく。このように構成すると、加速領域111で十分に加速した作動部材115が揺動領域112に入るので、セクタ100を所定位置まで高速移動できる。この所望位置をシャッタ開口を全閉位置とすれば、高速でシャッタを閉じる構造を実現できる。
図1(A)に示した構成では、加速領域111で加速した作動部材115を揺動領域112に誘導することでセクタ100の揺動を始めてから所望位置へと高速で誘導できる。このように図1(A)で示す構成は、従来技術のようにセクタに形成した広めの貫通孔に駆動ピンを高速で衝突させてセクタを閉じるという単純な構造ではない。この構成は、高速化した作動部材115を揺動領域112に誘導してセクタ100をカム溝に沿って所定位置へと移動させる。よって、本セクタ100の構造は、シャッタ開口を高速で閉じるという形態以外でも、セクタを所定位置へ高速で移動させたい場合に広く応用できる。
また、揺動領域112内に異なる形状のカム溝を連続して形成することで、セクタ100を任意の位置へ連続的に誘導できる。例えば揺動領域112にセクタ100をシャッタ開口を閉じる位置に誘導するカム溝と、他のセクタがシャッタ開口を閉じる動作中にセクタ100を他のセクタの補助のためシャッタ開口の近傍位置まで誘導するカム溝とを含めることができる。このように構成すると1枚のセクタが複数の役割を果たすように構成できる。
図1(A)は、1枚のセクタ100を駆動する例を示しているが、作動部材115によって駆動するセクタを複数枚とし、各セクタに設ける貫通孔の形状を適宜に変更することで全開、全閉、絞りという複数の状態を形成することができる。また、セクタに小絞り羽根を採用して小絞り状態を形成することもできる。
なお、図1(B)はセクタ100の構成として、より好ましい形状を例示している。作動部材115が時計方向(右回り)へ移動すると、前述したように加速領域111から揺動領域112に入ってセクタ100を所定位置へと揺動する。一般にカム溝は、図1(A)に示すように、カムフォロアとなる作動部材115が移動できる程度の溝幅を持って形成される。しかし、本セクタ100の場合、時計方向へ移動した作動部材115−2を反時計方向CCWへ戻すときに、揺動領域112から加速領域111へ入る位置(115−1)で大きな負荷が掛かり変形する。これを軽減するために斜線116で示す部分を削除して、溝幅を拡大している。このように貫通孔110の形状を変更すると作動部材115の往復動をスムーズに行えるようになる。このように形成した貫通孔110では、作動部材115が往路と復路で異なる経路を通過することになる。
以下説明するシャッタ装置は、図1で説明したセクタ構成を利用するシャッタ装置である。図1では説明の理解を容易にするためセクタ1枚を動かす場合を示したが、以下で示すシャッタ装置は複数のセクタを同時に動かすように組合せることでシャッタ開口の全開、全閉及び絞りの状態を形成する。
以下、図面に基づいて一実施形態のシャッタ装置を説明する。図2は本発明に係るシャッタ装置1が全開状態にあるときの様子を示した図である。図3は、図2のシャッタ装置1に含まれる構成の一部を取り出して示した図である。図4は、図2のシャッタ装置が備えるシャッタ基板とモータとの配置関係を平面視により示した図である。さらに、図5はシャッタ装置1が全閉状態にあるときを示した図である。図6はシャッタ装置1が小絞り状態にあるときを示した図である。
先ず、図2において、本シャッタ装置1はセクタ3枚構成のシャッタ装置である。シャッタ装置1は、シャッタ基板3と、3枚のセクタ10、20、30を備えている。セクタ10は第1シャッタ羽根であり、セクタ20は小絞り穴を備えた小絞り羽根である。セクタ30は第2シャッタ羽根である。このシャッタ装置1では第1セクタ10と第2セクタ20とが前述した新規な貫通孔を備えたセクタである。
図2では、各セクタを確認し易いように、第1セクタ10に関する部分を実線、第2セクタ20に関する部分を長い破線、第3セクタに関する部分を点線で示している。なお、シャッタ基板3の中央には、シャッタ開口4が形成されている。
第1セクタ10は、固定軸11を中心に揺動自在に構成され、貫通孔12を備えている。第2セクタ20は、固定軸21を中心に揺動自在に構成され、貫通孔22を備えると共に小絞り開口23を有している。第3セクタ30は、固定軸31を中心に揺動自在に構成され、貫通孔32を備えている。上記3個の貫通孔12、22、32には、アクチュエータとしてのステップモータ(図4参照)によって、円弧状の軌跡を描いて揺動する作動部材としての駆動ピン5が係合している。すなわち、1つの駆動ピン5が3個の貫通孔12、22、32を貫通し、この駆動ピン5の移動により全てのセクタ10、20、30が所定位置に移動されるように構成されている。
図3は、図2に示した各部構成が確認し易いように取り出して示した図である。(A)は第1セクタ10、(B)は第2セクタ20、(C)は第3セクタ30を示している。また、(D)は円弧状の軌跡を描いて移動する駆動ピン5の移動範囲を拡大して示している。5−1の位置が図2に示す全開の位置である。5−2の位置が、この後に図5で示す全閉位置である。5−3の位置が、この後に図6で示す小絞り位置である。本シャッタ装置1では、駆動ピン5が一方向へ移動する間に各セクタ10、20,30により全開、全閉、小絞りの状態が形成される。
特に、第1セクタ10及び第2セクタ20の貫通孔12、22は、前述した加速領域を備えており、図2に示した全開状態で駆動ピン5が移動を開始したときに無負荷状態の駆動を可能とする。これにより十分に加速した駆動ピン5が揺動領域へと入って、シャッタ開口4を高速に閉じるという動作が実行される。この点については、後述する動作の説明で明らかとする。なお、図3(D)は、駆動ピン5を駆動するステップモータ7及びこのステップモータ7から延びたアーム部8を示している。駆動ピン5はアーム部8の他端に固定されている。よって、ステップモータ7のロータ軸が所定範囲で回転すると、アーム部8先端の駆動ピン5が図示のように円弧上を揺動する。
図4は、図2に示したシャッタ装置1が備えるシャッタ基板3とステップモータ7との配置関係を平面視で模式的に示した図である。ステップモータ7は、ロータ702、この外周にU字状のステータ703を備えている。図3は、このステータ703の端部側を示している。このステータ703には2個のコイル704、705が巻回されている。これらのコイル704、705は制御回路706により駆動制御されている。
シャッタ基板3は、上記のようにシャッタ開口4を備えているがこの図4では示されていない。シャッタ基板3の前面側には前記した3枚のセクタ10、20、30が基板面に沿うように配置されている。これらのセクタは、シャッタ基板3側から第1セクタ10、第2セクタ20、第3セクタ30である。シャッタ基板3の背面側には上記ステップモータ7が配置されている。
この図4では穴の位置は確認できないが、第1セクタ10は基板3に設けた固定軸11に係合する穴、及びステップモータ7のロータ軸707に接続された駆動ピン5に係合する貫通孔を備えている。また、第2セクタ20は基板3に設けた固定軸21に嵌合する穴、及び上記駆動ピン5に係合する貫通孔を備えている。同様に、第3セクタ30も基板3に設けた固定軸31に嵌合する穴、及び上記駆動ピン5に係合する貫通孔を備えている。これらセクタ10,20、30は、前述したように駆動ピン5の揺動に伴って、それぞれが独自の軌跡を描いて揺動する。これらのセクタ10、20、30の動作は、この後に示す図5から図7により明らかとなる。
基板3の背面側に配置しているステップモータ7のロータ軸707には、半径方向に延出したアーム部8が接続されている。このアーム部8の端部からはシャッタ基板3側に設けた扇形状の開口708を通り反対側まで延在した駆動ピン5が接続されている。前面側に出たこの駆動ピン5に、セクタ10、20、30のそれぞれに設けた貫通穴が係合している。よって、ステップモータ7のロータ軸707が回動したときには、駆動ピン5がこれに伴って移動し、さらにセクタ10,20,30が所定の軌跡で揺動する。
本シャッタ装置1では、第1セクタ10と第2セクタ20とが、図1で説明したセクタと同様の動作をするように設計されている。すなわち、第1セクタ10と第2セクタ20とが備える貫通孔12、22は、加速領域と揺動領域を備えている。なお、図2に示すように、第3セクタ30の貫通孔32は駆動ピン5の移動方向と交差する方向へ延びているが、この貫通孔32の形状は直線状であり駆動ピン5への負荷が少ない形状とされている。図2(全開)、図5(全閉)及び図6(小絞り)を参照して説明する。
図2の全開状態では駆動ピン5が移動範囲の右端にある。このときには各セクタ10、20、30は貫通孔12、22、32の形状に基づいて、シャッタ開口4を開く位置に移動される。貫通孔12、22のそれぞれに注目すると、駆動ピン5が移動する方向へ円弧状の加速域が形成されている。この点については、図7を示して説明する。
図7(A)は、図2で示す全開状態での第1セクタ10の貫通孔12及び第2セクタ20の貫通孔22と、駆動ピン5との位置関係を拡大して示した図である。図7(B)は図5で示す全閉状態での第1セクタ10の貫通孔12及び第2セクタ20の貫通孔22と、駆動ピン5との位置関係を拡大して示した図である。また、図7(C)は全開状態と全閉状態とで変化が確認できるように第1セクタ10の貫通孔12と駆動ピン5とでの相対位置関係を示した図である。同様に図7(D)は全開状態と全閉状態とで変化が確認できるように第2セクタ20の貫通孔22と駆動ピン5とでの相対位置関係を示した図である。
図7(A)の全閉状態では、駆動ピン5が右端に位置している。第1セクタ10の貫通孔12及び第2セクタ20の貫通孔22ともに駆動ピン5に負荷を掛けない形状に成形されている。図7(C)においてαで示す領域が貫通孔12の加速領域、図7(D)においてβで示す領域が貫通孔22の加速領域であり、これらの加速領域は駆動ピン5の移動軌跡に対応した形状に成形されている。よって、駆動ピン5は位置(5−1)を初期位置として、無負荷の状態で移動を開始できる。
駆動ピン5は加速が十分についた状態で、加速領域α、βに連続する揺動領域に進入することができる。図7(C)においてγで示す領域が貫通孔12の第1の揺動領域、図7(D)においてδで示す領域が貫通孔22の第1の揺動領域である。すなわち、図7(C)及び(D)で示すように駆動ピン5は矢印の経路を辿ることで、加速した状態で第1の揺動領域γ、δに入る。この第1の揺動領域γ、δには、セクタ10及びセクタ20をシャッタ開口へ誘導するカム溝が形成されている。よって、セクタ10,20を高速に揺動して、図7(A)の全開状態から7(B)の全閉状態へと素早く変化させることができる。なお、本シャッタ装置1では第3セクタ30を備えているので、実際の全閉状態では3枚のセクタが協働して図5に示す全閉状態が形成される。
また、第1、第2セクタ10、20の貫通孔12、22の第1揺動領域γ、δに連続して、図6に示す小絞り状態を形成するための第2の揺動領域がさらに形成されている。この第2の揺動領域には小絞り状態を形成するため、第1、第2セクタ10、20を揺動するカム溝が形成されている。よって、駆動ピン5が図7(B)に示す位置(5−2)から位置(5−3)へと進むと図6に示した小絞り状態が形成される。なお、図7から確認できるように、小絞りから全閉へと駆動ピン5を誘導する貫通孔12、22の形状は、通常のカム溝形状となっている。小絞りから全閉とするときに高速にセクタを動かす場合には、その端部に加速領域を設けることもできる。
さらに、図7(C),(D)を参照して、全閉状態から全開状態へ戻る際の駆動ピン5の経路について説明する。図5の全閉状態から図2の全開状態へと戻る場合、駆動ピン5が図7(C),(D)で右図から左図の状態へ戻ることになる。その際、両貫通孔12、22で斜線の部分121、221で駆動ピン5への負荷が大きくとなる。そこで、本シャッタ装置1ではこの部分121,221を削り落して溝幅を拡大している。よって、駆動ピン5は円滑に全閉位置に戻ることができる。
本シャッタ装置1はセクタ移動の高速化を図るための他の構成を含んでいる。この点について説明する。図3(B)示した第2セクタ20は、小絞り開口23とは別に、セクタを切り欠いて形成した肉抜き穴25が形成されている。この肉抜き穴25は、図2(全開)、図5(全閉)、図6(小絞り)とセクタ20が揺動しても、シャッタ開口の開閉や絞りに影響しない領域に形成されている。このように肉抜き穴25をセクタ20に形成することで、重量を低減して移動の高速化を図ることができる。特にセクタ20は小絞り開口23を設けるために一定の面積が必要となり、他のセクタと比較して重量が大きくなる傾向がある。しかし、このように肉抜き穴を形成することで重量の増加を抑制できる。もちろん、他のセクタに上記と同様の肉抜き穴を形成してもよい。
以上のようにシャッタ装置1は、貫通孔内に加速領域と揺動領域とを備えるので、セクタを高速に移動して全閉状態を形成できる。よって、シャッタスピードの高速化を図ることができる。さらに、揺動領域に異なるカム溝を形成することでセクタを所望位置に移動して全閉以外の絞り状態も簡単に形成することもできる。このようなシャッタ装置1を内蔵する光学機器であれば、鮮明な撮影画像を得ることができる。
以上、本発明の好ましい一実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
本発明で採用する基本概念を説明するために示した図である。 本発明に係るシャッタ装置が全開状態にあるときの様子を示した図である。 図2のシャッタ装置に含まれる構成の一部を取り出して示した図である。 図1のシャッタ装置が備えるシャッタ基板とモータとの配置関係を平面視により示した図である。 シャッタ装置が全閉状態にあるときの様子を示した図である。 シャッタ装置が小絞り状態にあるときの様子を示した図である。 第1セクタの貫通孔及び第2セクタの貫通孔と、駆動ピンとの位関係を示した図である。
符号の説明
1 シャッタ装置
3 シャッタ基板
4 シャッタ開口
5 駆動ピン
7 ステップモータ
10 第1セクタ
11 固定軸
12 貫通孔
20 第2セクタ
21 固定軸
22 貫通孔
30 第3セクタ
31 固定軸
32 貫通孔
α、β 加速領域
γ、δ 揺動領域

Claims (8)

  1. セクタを駆動する作動部材と、該作動部材を駆動するアクチュエータとが備わっており、
    前記セクタは前記作動部材が係合する貫通孔を備え、該貫通孔は前記作動部材を無負荷で移動させる加速領域と、該加速領域に連続して形成され、前記作動部材の移動に伴って前記セクタが所定軌跡を移動するように形成したカム溝を備えた揺動領域とを含んでいることを特徴とするシャッタ装置。
  2. 前記作動部材は前記アクチュエータのロータ軸に固定され円弧状の軌跡で移動する駆動ピンであり、前記加速領域は前記駆動ピンの軌跡に対応した円弧形状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のシャッタ装置。
  3. 前記加速領域で前記作動部材が加速されるように該作動部材の始点位置が前記加速領域の端部に設定され、前記揺動領域は前記セクタを揺動して前記シャッタ開口を全閉状態とする全閉用カム溝を含んでいることを特徴とする請求項1に記載のシャッタ装置。
  4. 前記セクタにはシャッタ羽根及び小絞り羽根を含み、前記揺動領域は前記全閉用カム溝に連続して前記小絞り羽根を前記シャッタ開口に位置させる小絞り用カム溝をさらに含んでいることを特徴とする請求項3に記載のシャッタ装置。
  5. 複数枚のセクタを含み、これらセクタの前記貫通孔に前記作動部材が係合しており、作動部材が一方向へ移動される間に、全開状態、全閉状態、小絞り状態を形成するように設定され、
    全開状態から全閉状態となるときには、前記作動部材が前記加速領域から前記揺動領域に入って、前記セクタで前記シャッタ開口を高速に閉じるように前記貫通孔が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のシャッタ装置。
  6. 前記揺動領域と前記加速領域との間には、前記加速領域へ向う前記作動部材への負荷を軽減させる拡幅領域が形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のシャッタ装置。
  7. 前記セクタは、前記シャッタ開口を閉じる位置に移動したときに該シャッタ開口に掛からない領域に肉抜き穴を有していることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のシャッタ装置。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載のシャッタ装置を含むことを特徴とする光学機器。
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