JP2005164762A - 光接続構造およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 剥離や表面凹凸による光散乱が生じない鏡面を真空プロセスを用いることなく、無電解めっきにより形成する。
【解決手段】 コア部3とクラッド部2、4との界面で全反射されながら光が伝搬される光導波路と、コア部3の端面に対向して、1または2以上の凹窩5aを有する傾斜面5にめっき膜が形成されてなる鏡面6とを有し、コア部3を伝搬される光が鏡面6で反射されて光路が変換される。感光性樹脂からなるコア部端面の対向面を露光・エッチングして凹窩を有する傾斜面を形成し、パラジウムを付着させて焼成した後に無電解めっきにより傾斜面に金属膜を形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば光配線と電気配線とが形成されている光電気回路モジュールなどに用いられ、光電変換素子と光導波路との間の入出光を精度良く光接続するための光接続構造およびその製造方法に関する。
21世紀の高度情報化社会においては、情報ニーズの高度化、多様化およびデジタル化が進み、ネットワークを介して流通される情報量は現在とは比較にならないほど増大すると予測されている。このような膨大な情報を円滑に伝送・処理するためには、通信装置やコンピュータの処理能力を飛躍的に向上させる必要がある。
半導体集積回路(LSI)などの電気素子の性能については着実に向上しているが、それらの電気素子間を接続する電気配線において、信号伝送速度や処理速度の高速化に伴うクロストーク、電磁輻射、ノイズなどの問題がボトルネックとなっている。この問題を解決するために、電気配線の一部を光導波路により光信号を伝送する光配線に置き換えて、電気信号の代わりに光信号を利用することが考えられている。
光導波路は、コア層(コア部)とその周囲に設けられたクラッド層(クラッド部)とからなり、コア層の屈折率をクラッド層よりも大きくすることによって、光信号はコア層とクラッド層との界面で全反射しながら伝搬される。
光配線と電気配線とが形成されている光電気回路基板に対して、発光素子や受光素子などの光電変換素子と、これらの光電変換素子を制御するための電子部品を搭載する際に、従来から電気回路基板の実装のために用いられている表面実装技術を適用できることが好ましい。
そのためには、光電気回路基板面と平行に配線されている光配線と基板表面に実装されている光電変換素子とを光結合(光接続)させる必要があり、光配線上に光路を90°変換させるためのミラー(鏡面)などを形成する必要がある。例えば、基板上に面受光型フォトダイオードが実装されている場合には、面受光型フォトダイオード下面の受光面に光を入射させるために、光導波路端部に対向して45°傾斜させた反射面(鏡面)を有するミラーを形成し、そのミラーによって光路方向を変えた光は光導波路内を伝播してその端面から出射する。この出射した光をフォトダイオード下面の受光面に入射させる方法が考えられる。
このようなミラーの形成方法については、様々な提案が為されている。例えば半導体用ダイサーを用いて光配線に45°傾斜させた端面(傾斜面)を形成し、その傾斜面に金属膜を蒸着してミラーを形成する方法や、基板を傾斜させてドライエッチングを行うことにより45°傾斜させた端面(傾斜面)を形成し、その傾斜面に金属膜を蒸着してミラーを形成する方法などが挙げられる。
当初は、このような光配線として石英製の光ファイバーが用いられていたが、配線数が増加すると接続が困難になるため、最近では高分子系材料を用いた光導波路が検討されている。このような高分子系材料としては、例えばポリメチルメタクリレート(PMMA)、エポキシ樹脂、ポリイミド、ポリシランなどが用いられている。特に、これらの高分子系材料の中でも、紫外線露光により屈折率変化を生じると共に、アルカリ性水溶液によってエッチングが可能であることから、近年、ポリシランが注目されている。
以下に、高分子系材料のポリシランを用いて光導波路を形成する方法について、図8(a)〜図8(f)を用いて詳細に説明する。
まず、図8(a)に示すように、基板51上にポリシランを主成分とする溶液をスピンコートして加熱処理することにより、クラッド部52となる屈折率が約1.58(波長633nm)のポリシラン膜を形成する。
次に、図8(b)に示すように、クラッド部52上に高屈折率膜形成用のポリシランを主成分とする溶液をスピンコートし、これを予備乾燥して溶媒成分を除去することにより、高屈折率ポリシラン膜53を形成する。
さらに、図8(c)に示すように、ポリシラン膜53上にフォトマスク54を配置し、このフォトマスク54を通して紫外線をポリシラン膜53に照射して選択的に露光部53aを形成する。このフォトマスク54には、コア部となる部分が露光されないようにパターン54aが形成されている。
さらに、図8(d)に示すように、アルカリ性水溶液によって露光部53aをエッチング除去し、焼成することにより屈折率が約1.6mm(波長633nm)のコア部53bを形成する。
さらに、図8(e)に示すように、半導体用ダイサーまたはドライエッチングによりコア部53bに基板表面から45°傾斜させた傾斜面55を形成する。
さらに、図8(f)に示すように、その45°傾斜面55に金属膜を蒸着してミラー56を形成し、クラッド部52およびコア部53b上に上記と同様の方法でクラッド部57を形成することにより、光導波路を作製することができる。
次に、ポリシラン膜上に金属パターンを形成する方法としては、例えば特許文献1に、ポリシラン膜の金属パターン形成領域を露光して、その露光部に標準電極電位が低い金属を吸着させ、無電解めっきにより金属パターンを形成する方法が開示されている。この方法によれば、標準電極電位が小さい金属が吸着されている部分に密着性に優れた金属パターンを形成することができる。
以下に、この特許文献1に開示されているポリシラン膜上に金属パターンを形成する方法を用いて、光路変換のためのミラーを形成する方法について、図9(a)〜図9(d)を用いて詳細に説明する。
まず、図9(a)に示すように、基板51上にクラッド部52を形成し、このクラッド部52上に高屈折率ポリシラン膜53を形成して、半導体用ダイサーまたはドライエッチングにより基板表面から45°傾斜させた傾斜面58を形成する。このポリシラン膜53上にフォトマスク59を配置し、フォトマスク59の開口部59aを通して傾斜面58に紫外線UVを照射する。このように、フォトマスク59には、傾斜面58が露光されるように開口部59aを有するパターン59bが形成されている。
次に、図9(b)に示すように、露光部(傾斜面58)とパラジウム塩などが含まれた溶液とを接触させることにより、無電解めっき用触媒としてのパラジウム60を露光部に吸着させる。
さらに、図9(c)に示すように、この基板部を無電解めっき液と接触させてその傾斜面58にめっき膜60aを形成することにより、傾斜面58上にミラーを作製することができる。その後、ポリシラン膜53を焼成することにより、図9(d)に示すようなコア部53bを形成する。
特開2000−356782号公報
しかしながら、上記図8に示す従来技術では、半導体用ダイサーやドライエッチングにより光配線に45°傾斜面55を形成し、その45°傾斜面55に金属膜を蒸着してミラー56を形成する。このため、蒸着装置やスパッタリング装置などのように真空状態で金属膜を傾斜面上に形成する装置が必要となり、製造コストの低コスト化を図ることが困難である。
上記図9に示す従来技術では、傾斜面58にめっき膜60aを形成した後に、ポリシラン膜53の焼成工程を行う。ポリシラン膜53は、焼成によって側鎖の炭化水素基が脱離したり、主鎖が切断されたり、酸化されたりすることによって無機化が進行して体積が約5%〜15%収縮する。このため、図9(d)に示すように、傾斜面58とその上に形成されためっき膜60aとの体積変化の差によってめっき膜60aの外周部に応力が生じ、めっき膜60aが反って傾斜面58から剥離するおそれがある。
そこで、本願発明者らは、傾斜面58のポリシリコン膜とめっき膜60aとの密着性を向上させるため、傾斜面58への紫外線照射時間を長くして、めっき膜60aとポリシラン膜(コア部53b)との接触面積を増加させることを試みた。しかしながら、この場合には、図10に示すように、傾斜面58のポリシラン膜上にパラジウムなどの無電解めっき用触媒を付着させる際に、ポリシラン膜表面に凹凸61が生じるという現象が見られた。このような凹凸表面を有するポリシラン膜表面に無電解めっきを施すと、めっき膜表面も凹凸になって、ミラー部での光散乱が生じて光の伝搬損失が大きくなるという問題が生じた。
本発明は、上記従来の問題を解決するもので、真空状態で金属膜を形成する装置を用いることなく、従来のような剥離や表面凹凸による光散乱が生じない鏡面を作製できて、より良好に光信号を伝搬させて光接続できる光接続構造およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の光接続構造は、コア部の周囲にクラッド部が設けられ、光が該コア部とクラッド部との界面で全反射しながら伝搬される光導波路と、該光導波路のコア部の端面に、傾斜した状態で対向した鏡面とを有し、該鏡面で光を反射させて該鏡面と該コア部の端面との間で光接続する光接続構造において、該鏡面は、少なくとも一つの膜剥がれ防止構造を有する傾斜面にめっき膜が形成されて構成されており、そのことにより上記目的が達成される。
また、好ましくは、本発明の光接続構造における膜剥がれ防止構造は凹窩である。
さらに、好ましくは、本発明の光接続構造におけるコア部は感光性樹脂で構成されている。
さらに、好ましくは、本発明の光接続構造における傾斜面は、前記コア部と同じ感光性樹脂で構成されている。
さらに、好ましくは、本発明の光接続構造におけるコア部およびクラッド部はポリシランで構成されている。
さらに、好ましくは、本発明の光接続構造におけるめっき膜は、その最下層が銅またはニッケル−リンで構成され、その最上層が金または銀で構成されている。
さらに、好ましくは、本発明の光接続構造における無電解めっき用触媒はパラジウムである。即ち、上記傾斜面には、無電解めっき用触媒としてパラジウムが付着している。
さらに、好ましくは、本発明の光接続構造における凹窩は、前記傾斜面の外周縁部分に設けられている。
さらに、好ましくは、本発明の光接続構造における傾斜面上に、前記コア部が形成されている基板面に対して垂直方向に他のコア部が形成されている。
本発明の光接続構造の製造方法は、コア部の周囲にクラッド部が設けられ、光が該コア部とクラッド部との界面で全反射しながら伝搬される光導波路と、該光導波路のコア部の端面に、傾斜した状態で対向した鏡面で光を反射させて、該鏡面と該コア部の端面との間で光接続する光接続構造を製造する光接続構造の製造方法において、該クラッド部のうちの下部クラッド部上に該コア部を形成する工程と、該コア部の端面に傾斜した状態で対向するように、少なくとも一つの凹窩を有する傾斜面を形成する傾斜面形成工程と、該傾斜面の表面に無電解めっき用触媒を付着させる無電解めっき用触媒付着工程と、該無電解めっき用触媒付着工程の後に、該コア部と傾斜面とが形成された基板部を焼成する基板部焼成工程と、該傾斜面に無電解めっきにより鏡面を作製する鏡面作製工程とを有し、そのことにより上記目的が達成される。
また、好ましくは、本発明の光接続構造の製造方法における傾斜面形成工程は、前記コア部の端面に傾斜した状態で対向するように、感光性樹脂膜を形成してその所定部を露光およびエッチングすることにより前記傾斜面および凹窩を形成する。
さらに、好ましくは、本発明の光接続構造の製造方法において、感光性樹脂膜を露光する際に、光透過率が連続的に変化する領域を有し、該領域の一部に光透過率が周囲よりも高い部分を有するフォトマスクを用いて露光する。
さらに、好ましくは、本発明の光接続構造の製造方法におけるフォトマスクにおいて前記光透過率が周囲よりも高い部分は、前記光透過率が連続的に変化する領域の外周縁部に形成されている。
さらに、好ましくは、本発明の光接続構造の製造方法におけるコア部が感光性樹脂からなり、前記傾斜面を該コア部と同じ感光性樹脂によって形成する。
さらに、好ましくは、本発明の光接続構造の製造方法における鏡面作製工程では、前記傾斜面に少なくとも2回の無電解めっきを施すことにより、最下層が銅またはニッケル−リンで構成され、最上層が金または銀で構成される鏡面を形成する。
さらに、好ましくは、本発明の光接続構造の製造方法において、鏡面作製工程の後に、前記傾斜面のめっき膜上以外のコア部上を覆うように、前記クラッド部のうち上部クラッド部を形成する工程を更に有する。
上記構成により、以下に、本発明の作用について説明する。
本発明にあっては、コア部の周囲にクラッド部が設けられ、光がコア部とクラッド部との界面で全反射しながら伝搬される光導波路を有する光接続構造において、そのコア部の端面に対向して鏡面(ミラー)が設けられている。この鏡面は、例えばコア部が形成されている基板面に対して45°に傾斜して形成されており、コア部を伝搬される光は、鏡面で反射されて光路方向が変えられる。鏡面で光路方向が変えられた光は、例えば基板面に対して垂直方向に形成された他のコア部を通って、その上に受光面を下面に向けて配置されたフォトダイオードなどの受光素子に入射される。または、発光面を下面に向けて配置された半導体レーザなどの発光素子から出射された光は、基板面に対して垂直方向に形成された他のコア部内を通って鏡面で光路方向が90°変えられて、コア部の端面から入射して伝播する。
この鏡面は、少なくとも一つ(1または2以上)の膜剥がれ防止構造(たとえば凹窩)を有する傾斜面にめっき膜が形成されている。傾斜面は、例えばポリシランなどからなる下部クラッド部およびコア部が形成された基板部上に感光性樹脂膜を形成して、そのコア部の端面と傾斜した状態で対向するように、その感光性樹脂膜を光透過率が例えば0%〜100%へと連続的に変化する領域(グレーマスクパターン)を有するフォトマスクを用いて露光およびエッチングすることによって形成される。この傾斜面は、コア部と同じ感光性樹脂を用いて、コア部と同時に形成される。
このとき、グレーマスクパターン領域の一部に、光透過率が周囲よりも高い部分を設けておくことにより、傾斜面に少なくとも一つの凹窩を形成する。この凹窩が設けられていることによって、めっき膜の傾斜面への密着力が向上し、めっき膜の傾斜面からの剥離を防ぐことができる。この凹窩は、傾斜面の外周部に設けることによって、凹窩によって大きな光伝搬損失が生じないようにすることができる。
この傾斜面に、パラジウムなどの無電解めっき用触媒(標準電極電位が小さい金属または金属コロイド)を付着させて、基板部を約250℃〜350℃で焼成した後、無電解めっきにより傾斜面に鏡面を作製する。
凹窩を有する傾斜面にパラジウムを付着させる工程では、例えば塩化パラジウムと塩化第一スズとの混合溶液に基板部を浸漬させる。このとき、露光部はアルカリ水溶液などによってエッチングされているが、エッチング表面のポリシラン膜にはシラノール基(Si−OH)が残留しているため、このシラノール基によって金属が吸着され、エッチング部表面にパラジウムが付着する。
基板を焼成する工程では、コア部のポリシラン膜が焼成されて側鎖の炭化水素基が脱離したり、主鎖が切断されたり、酸化されたりして無機化が進行し、体積収縮が生じる。しかし、傾斜面に付着されたパラジウムは傾斜面の表面にまばらに点在しているため、その後で形成される無電解めっき膜がコア部のポリシラン膜の体積収縮による影響を受けることはない。
無電解めっき工程では、無電解めっき液に基板部を浸漬させることによって、パラジウムの触媒作用によって無電解めっき金属が析出され、その後はめっき金属の自己触媒作用によりめっき膜が成長される。
例えば、基板部を無電解銅めっき液に浸漬させた場合には、銅めっき膜はパラジウムが付着された面に析出する。このとき、凹窩を有する傾斜面だけでなく、コア部の端面にも無電解めっき膜が形成されるので、例えば基板部表面にフォトレジスト膜を形成してコア部の端面部分のフォトレジスト膜を除去し、酸で処理することによりコア部の端面に形成された銅めっき膜を除去する。銅めっき膜上に他の無電解めっき膜を積層することにより鏡面(ミラー)が形成される。ミラーを構成する金属膜は、例えば金/ニッケル/銅、銀/ニッケル/銅、銀/銅などの積層構造を用いることができる。
また、基板部を無電解ニッケルめっき液に浸漬させた場合にも、ニッケル−リンめっき膜が、パラジウムが付着された面に析出される。このとき、凹窩を有する傾斜面だけでなく、コア部の端面にも無電解めっき膜が形成されるので、例えば基板部表面にフォトレジスト膜を形成してコア部の端面部分のフォトレジスト膜を除去し、酸で処理することによりコア部端面に形成されたニッケル−リンめっき膜を除去する。そして、ニッケル−リンめっき膜上に他の無電解めっき膜を積層することにより鏡面(ミラー)が形成される。ミラーを構成する金属膜は、例えば金/ニッケル−リン、銀/ニッケル−リンなどの積層構造を用いることができる。
この無電解めっき工程の間、露光部は既にエッチング除去されているため、傾斜面に凹凸が生じることはなく、無電解めっきによる鏡面が凹凸になることもない。
以上により、本発明によれば、ポリシランを用いて光導波路を作製する際に、コア部端面に対向するように、少なくとも一つの凹窩を有する傾斜面を形成し、その傾斜面の表面にパラジウムを付着させて基板部を焼成し、無電解めっきにより傾斜面に鏡面(金属膜)を作製することによって、ポリシランと金属膜との密着力を向上させることができる。これによって、ポリシランの焼成工程における体積収縮によるめっき膜剥離やその後のクラッド部の形成工程におけるめっき膜の剥離を防止することができる。
また、無電解めっき工程の間、露光部は既にエッチング除去されているため、傾斜面に凹凸が生じることはない。
したがって、鏡面(ミラー)の剥離や凹凸に起因する光の透過または散乱による伝搬損失の増加を防ぐことができる。また、蒸着機やスパッタリング装置などのような真空装置を用いることなく、無電解めっきにより鏡面を作製することができるため、光配線と電気配線とが形成されている光電気回路モジュールの低コスト化を図ることができる。
さらに、最下層の金属膜を銅またはニッケル−リンにすることによって、めっき膜がパラジウムの付着されたエッチング面にのみ析出され、不要な場所にめっき膜が析出されることを抑制することができる。また、最上層の金属膜として、反射率が高い金または銀などを用いることによって、光反射率が高い鏡面を作製することができる。
以下に、例えば光電気回路モジュールなどに用いる本発明の光接続構造およびその製造方法の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の光接続構造の一実施形態における概略構成を示す断面図である。
図1に示すように、本実施形態の光配線構造10として、基板1上に設けられた下部クラッド部2、光が伝播されるコア部3,3A,3Bおよび上部クラッド部4からなる光導波路と、コア部3A,3B内の各傾斜面5にそれぞれ設けられた鏡面6とを、入出力用の電極7に接続された発光素子としての面発光型レーザ8と、受光素子としての面受光受光ダイオード9との間に配設している。
これらの下部クラッド部2および上部クラッド部4はコア部3,3A,3Bの周囲に設けられており、コア部3,3A、3Bと下部クラッド部2および上部クラッド部4との界面で光が全反射しながらコア部3,3A、3B内をそれぞれ伝搬する。
コア部3の一方の端面E1に傾斜した状態で対向し、かつコア部3Aの端面E2にも傾斜した状態で対向するように、少なくとも一つ(ここでは四つ)の膜剥がれ防止構造(例えば凹窩5a)を有する傾斜面5が基板1面に対して内角約45°に傾斜して設けられている。その傾斜面5上に無電解めっき膜からなる鏡面6が設けられている。また同様に、コア部3の他方の端面E3に傾斜した状態で対向し、かつコア部3Bの端面E4にも傾斜した状態で対向するように、少なくとも一つの凹窩5aを有する傾斜面5が基板1面に対して内角約45°に傾斜して設けられている。その傾斜面5に無電解めっき膜からなる鏡面6が設けられている。コア部3A,3Bをそれぞれ伝搬する光は鏡面6で反射して光路方向を変える。
このように、傾斜面5上には、基板1面に対して垂直方向に上部クラッド部4の表面まで延びるコア部3A,3Bが設けられている。また、上部クラッド部4の上にはコア部3A,3Bの各端面をそれぞれ中心として電極7が設けられている。この電極7を介して図1左側のコア部3Aの端面上には、発光素子としての面発光型レーザ8がその発光面を下面に向けてコア部3Aの端面と対向配置され、図1右側のコア部3B上には受光素子としての面受光型ダイオード(光検出器)9がその受光面を下面に向けてコア部3Bの端面と対向配置されている。
上記構成により、まず、例えば面発光型レーザ8からレーザ光が下方に向けて出射されると、レーザ光はコア部3Aの端面から入射してコア部3A内を伝搬し、図1左側の傾斜面5の表面に形成された鏡面6に到達する。この到達したレーザ光は鏡面6で反射して光路方向が90°変えられる。
光路方向が90°変えられたレーザ光は、コア部3の端面から入射してコア部3内を伝搬し、図1右側の傾斜面5の表面に形成された鏡面6に到達する。この到達したレーザ光は鏡面6で反射して光路方向が再び90°だけ変えられる。光路方向が変えられたレーザ光は、コア部3B内を伝搬して、コア部3Bの端面E4から外部に出射される。
さらに、コア部3Bの端面E4から出射したレーザ光は、面受光型受光ダイオード9に入射して電気信号に変換される。
ここで、本実施形態の光接続構造10の製造方法について、図2〜図5を用いて詳細に説明する。
まず、図2(a)に示すような石英基板1上に、図2(b)に示すように、ポリシランを主成分とする溶液(例えば日本ペイント製グラシアWG−005)を膜厚約10μmになるようにスピンナーを用いてスピンコートして約250℃で予備乾燥し、次に約350℃で焼成することにより、下部クラッド部2となる屈折率が約1.58(波長633nm)の透明なポリシラン膜を形成する。
次に、図2(c)に示すように、クラッド部よりも屈折率が高いコア部を形成するため、下部クラッド部2上に高屈折率膜形成用のポリシランを主成分とする溶液(例えば日本ペイント製グラシアWG−004)を膜厚約20μmとなるようにスピンナーを用いてスピンコートして、約250℃で予備乾燥して溶媒成分を除去することにより、高屈折率ポリシラン膜3aを形成する。
次に、図2(d)に示すように、ポリシラン膜3a上にフォトマスク11を配置し、図3(e)に示すように、フォトマスク11を通して紫外線UVをポリシラン膜3aに照射して選択的に露光部12を形成する。光源としては、500WのディープUV用ランプを用い、波長300nm〜400nmの紫外線照射光量がポリシラン膜1μm当たり200mJ/cmとなるように露光した。また、フォトマスク11には、コア部3となる部分が露光されないようにコア部形成用パターン11aが形成されると共に、コア部3の端面と対向する傾斜面5となる約20μmの部分は、グレーマスクパターン11bが形成されている。
図6は、図2(d)のフォトマスク11のパターン例を示す平面図である。
図6に示すように、フォトマスク11には、コア部3となる部分が露光されないようにするコア部形成用パターン11aと、グレーマスクパターン11bとが形成されている。グレーマスクパターン11bは、光透過率が図6で左右方向に連続的に変化する領域であり、その領域の外周縁部(四隅部分)に、周囲よりも光透過率が高い直径約2μmの円形状の凹窩形成用パターン11cが設けられている。
図7は、図6のグレーマスクパターン11bのX−X’断面部分の光透過率を示すグラフである。なお、図7では、縦軸は光透過率、横軸は図6のX−X’方向の位置である。
図7に示すように、グレーマスクパターン11bは、図6のX−X’方向に光透過率が0%から100%に連続的に変化している。凹窩形成用パターン11cは、傾斜面上部に設けられる二つの光透過率が約30%であり、傾斜面下部に設けられる二つの光透過率が約100%になるように形成されている。
次に、露光後のポリシラン膜3aをアルカリ性水溶液(例えば水酸化テトラメチルアンモニウムの約10%〜20%水溶液)に浸漬することによって、図3(f)に示すように、露光部12の部分はエッチング除去され、未露光部は溶解せずに残される。また、コア部3aの端面E1と傾斜した状態で対向する傾斜面5となる部分はグレーマスクパターン11bを通して露光されているため、エッチングによってコア部3aの端面E1と対向するように四つの凹窩5aを有する45°の傾斜面5が形成される。コア部3aはポリシラン膜などの感光性樹脂からなり、四つの凹窩5aはディープUV照射およびエッチングにより傾斜面と同時に形成されるため、製造工程が増加することはない。これらのエッチング表面には、シラノール基(Si−OH)が僅かに残存しており、これにパラジウム塩などを吸着させることができる。
さらに、塩化パラジウム約0.03%、塩化第一スズ約2%、塩酸約20%の触媒液に、この基板部を約25℃で約5分間浸漬し、水洗後、約10%の塩酸水溶液に基板部を約2分間浸漬し、再度水洗を行うことによって、図3(g)に示すように、コア部3aの端面とそれに傾斜して対向する傾斜面5にパラジウム13が析出した状態となる。このとき、露光部12は既にエッチング除去されているため、傾斜面5に凹凸が生じることはなかった。
さらに、この基板部を約350℃で約30分間焼成することにより、図3(h)に示すように屈折率が約1.6mm(波長633nm)のコア部3を形成することができる。
さらに、この基板部を水洗後、硫酸銅約1%、ロシェル塩約4%、ホルムアルデヒド約1%、水酸化ナトリウム約1%などを含む無電解銅めっき液に約25℃で15分間浸漬する。これにより、パラジウム13の触媒(無電解めっき用触媒;標準電極電位が小さい金属または金属コロイド)の作用により無電解銅めっきが析出され、その後、銅の自己触媒作用により銅めっき膜が成長される。その結果、図4(i)に示すように、コア部3の端面とそれに傾斜して対向する傾斜面5に厚み約0.2μmの銅めっき膜6aが形成される。このとき、傾斜面5に凹窩5aが形成されているため、銅めっき膜6aの傾斜面5に対する密着力が向上している。
さらに、図4(j)に示すように、フォトレジスト膜14をスピンコートした後に、コア部3の端面のフォトレジスト膜を紫外線露光およびアルカリ現像して露出させる。基板部を硝酸水溶液に浸漬することによって、コア部3の端面に析出された銅めっき膜6aをエッチング除去する。その後、アセトンなどを用いてフォトレジスト膜14を除去する。なお、このフォトレジスト膜14を露光する際には、波長約440nmの紫外線を用いるため、コア部3のポリシランが露光されることはない。
さらに、この基板部を水洗後、約10%の硫酸水溶液で洗浄し、再度、水洗を行って、塩化パラジウムを約0.02%含む触媒液に基板部を約25℃で5分間浸漬する。これにより、傾斜面5の銅めっき6aとパラジウムイオンとの置換反応が起こり、銅めっき膜6a上にパラジウムが析出する。
さらに、この基板部を水洗後、硝酸ニッケル約2%、ホスフィン酸ナトリウム約1.5%、クエン酸ナトリウム約3%などを含む無電解ニッケルめっき液に約80℃で5分間浸漬する。これにより、コア部3の端面に対向する傾斜面5に厚み約2μmのニッケル−リンめっき膜が形成される。
さらに、この基板部を水洗後、シアン化金カリウム約0.1%、シアン化ナトリウム約1%などを含む金めっき液に約85℃で10分間浸漬する。次に、亜硫酸金ナトリウム約1%、ジメチルアミンボラン約2%などを含む無電解金めっき液に約60℃で60分間浸漬する。これにより、図4(k)に示すように、コア部3の端面E1に対向する傾斜面5に厚み約0.5μmの金めっき膜が形成され、最下層が銅で最表面(最上層)が金からなる鏡面6(ミラー)が形成される。
さらに、図4(l)に示すように、コア部3と同様に高屈折率膜形成用のポリシランを主成分とする溶液(例えば日本ペイント製グラシアWG−004)を膜厚約30μmとなるようにスピンナーを用いてスピンコートして、約250℃で予備乾燥して溶媒成分を除去することにより、高屈折率ポリシラン膜4aを形成する。
その後、図5(m)に示すように、ポリシラン膜4a上にフォトマスク15を配置し、フォトマスク15を通して紫外線UVをポリシラン膜4aに照射して選択的に露光部と未露光部16とを形成する。光源としては、500WのディープUV用ランプを用い、波長300nm〜400nmの紫外線照射光量がポリシラン膜1μm当たり200mJ/cmとなるように露光した。また、フォトマスク15には、鏡面6上のポリシラン膜(未露光部16)が露光されないようにコア部形成用パターン15aが形成されている。即ち、傾斜面5の鏡面6上以外のコア部3上を覆うように、上部クラッド部4を形成する。
さらに、この基板部を約350℃で約30分間焼成することにより、図5(n)に示すように、上部クラッド部4とコア部3Aを形成して光導波路を作製する。このとき、傾斜面5には四つの凹窩5aが形成されているため、その上に形成されるめっき膜はポリシランとの密着力が向上しており、鏡面6の剥離などは生じない。また、凹窩5aは傾斜面5の四隅に形成されており、かつ、面積が小さいため、鏡面6に若干の凹窩部が残っていても、光伝搬損失に大きな影響は生じない。
なお、上記ポリシランを主成分とする溶液を膜厚約30μmとなるようにスピンナーを用いてスピンコートし、約250℃で予備乾燥して高屈折率ポリシラン膜4aを形成し、フォトマスク15を通して紫外線UVを照射して露光した後、露光されたポリシラン膜をアルカリ性水溶液でエッチング除去し、約350℃で基板部を焼成することにより、光導波路を作製することもできる。
また、上記めっき液として厚膜用の無電解銅めっき液を用いて約2μm〜3μmの厚膜の銅めっき膜を形成し、次に硝酸銀約1%、水酸化アンモニウム約7%、亜硫酸ナトリウム約10%などを含む銀めっき液に浸漬して銅めっき膜上に銀めっきを施すことも可能である。また、上記金めっき液の代りに銀めっき液を用いて、ニッケル−リンめっき膜上に銀めっきを施すことも可能である。
さらに、パラジウムを傾斜面5上に析出させた後、基板部を焼成し、無電解めっき液に浸漬するときに、無電解ニッケル−リンめっき液を用いることも可能である。
この場合には、基板部を水洗後、硝酸ニッケル約2%、ホスフィン酸ナトリウム約1.5%、クエン酸ナトリウム約3%などを含む無電解ニッケルめっき液に約80℃で5分間浸漬する。これにより、パラジウムの触媒作用により無電解ニッケルめっきが析出し、その後はニッケルの自己触媒作用によりめっき膜が成長する。その結果、コア部3の端面とそれに対向する傾斜面5に厚み約2μmのニッケル−リンめっき膜が形成される。
さらに、上記と同様に、フォトレジスト膜を用いてコア部3の端面に析出されたニッケル−リンめっき膜をエッチング除去し、アセトンなどを用いてフォトレジスト膜を除去する。
次に、この基板部を水洗後、シアン化金カリウム約0.1%、シアン化ナトリウム約1%などを含む金めっき液に約85℃で10分間浸漬する。さらに、亜硫酸金ナトリウム約1%、ジメチルアミンボラン約2%などを含む無電解金めっき液に約60℃で60分間浸漬する。これにより、コア部3の端面に傾斜して対向する傾斜面5に厚み約0.5μmの金めっき膜が形成され、最下層がニッケル−リンで最表面(最上層)が金からなる鏡面6(ミラー)が形成されることになる。
以上により、本実施形態によれば、コア部3とクラッド部2、4との界面で全反射しながら光が伝搬される光導波路と、コア部3の端面に傾斜した状態で対向して、少なくとも一つの凹窩5aを有する傾斜面5にめっき膜が形成されてなる鏡面6とを有し、コア部3を伝搬する光が鏡面6で反射して光路方向が変えられる。感光性樹脂からなるコア部3の端面の対向面部分を露光・エッチングして凹窩を有する傾斜面を形成し、パラジウムを付着させて焼成した後に無電解めっきにより傾斜面に金属膜を形成する。これによって、剥離や表面凹凸による光散乱が生じない鏡面を真空プロセスを用いることなく、無電解めっきにより形成する。
なお、以上のように、本発明の好ましい実施形態を用いて本発明を例示してきたが、本発明は、この実施形態に限定して解釈されるべきものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。本明細書において引用した特許、特許出願および文献は、その内容自体が具体的に本明細書に記載されているのと同様にその内容が本明細書に対する参考として援用されるべきであることが理解される。
例えば光配線と電気配線とが形成されている光電気回路モジュールなどに用いられ、光電変換素子と光導波路との間の入出光を精度良く光接続するための光接続構造およびその製造方法の分野において、鏡面6の剥離や凹凸に起因する光の透過または散乱による伝搬損失の増加を防ぐことができる。また、蒸着機やスパッタリング装置などのような真空装置を用いることなく、無電解めっきにより鏡面6を作製することができる。よって、光配線と電気配線とが形成されている光電気回路モジュールを備えた通信装置やコンピュータなどの電子情報機器において、無電解めっきによる低コストの製造方法により、電気配線によるクロストークや電磁複写、ノイズなどの問題や光配線による光信号の伝搬損失を防いで、処理能力を大幅に向上させた光接続構造を実現することができる。
本発明の光接続構造の一実施形態における概略構成を示す断面図である。 (a)〜(d)は、本発明の光接続構造の製造方法(その1)における実施形態について説明するための断面図である。 (e)〜(h)は、本発明の光接続構造の製造方法(その2)における実施形態について説明するための断面図である。 (i)〜(l)は、本発明の光接続構造の製造方法(その3)における実施形態について説明するための断面図である。 (m)および(n)は、本発明の光接続構造の製造方法(その4)における実施形態について説明するための断面図である。 図2(d)のフォトマスクのパターンの一例を示す平面図である。 図6のX−X’断面部分の各位置に対する光透過率を示すグラフである。 (a)〜(f)は、従来の光導波路の製造方法について説明するための断面図である。 (a)〜(d)は、従来の他の光導波路の製造方法とその問題点について説明するための断面図である。 従来の他の光導波路の製造方法の問題点について説明するための図である。
符号の説明
1 基板
2 下部クラッド部
3,3A,3B コア部
3a 高屈折率ポリシラン膜
4 上部クラッド部
4a 高屈折率ポリシラン膜
5 傾斜面
5a 凹窩
6 鏡面
6a 銅めっき
7 電極
8 面発光型レーザ
9 面受光型ダイオード
10 光接続構造
11 フォトマスク
11a コア部形成用パターン
11b グレーマスクパターン
11c 凹窩形成用パターン
12 露光部
13 パラジウム
14 フォトレジスト
15 フォトマスク
15a コア部形成用パターン
16 未露光部
UV ディープ紫外線

Claims (16)

  1. コア部の周囲にクラッド部が設けられ、光が該コア部とクラッド部との界面で全反射しながら伝搬される光導波路と、該光導波路のコア部の端面に、傾斜した状態で対向した鏡面とを有し、該鏡面で光を反射させて該鏡面と該コア部の端面との間で光接続する光接続構造において、
    該鏡面は、少なくとも一つの膜剥がれ防止構造を有する傾斜面にめっき膜が形成されて構成されている光接続構造。
  2. 前記膜剥がれ防止構造は凹窩である請求項1に記載の光接続構造。
  3. 前記コア部は感光性樹脂で構成されている請求項1に記載の光接続構造。
  4. 前記傾斜面は、前記コア部と同じ感光性樹脂で構成されている請求項3に記載の光接続構造。
  5. 前記コア部およびクラッド部はポリシランで構成されている請求項1,3および4のいずれかに記載の光接続構造。
  6. 前記めっき膜は、その最下層が銅またはニッケル−リンで構成され、その最上層が金または銀で構成されている請求項1に記載の光接続構造。
  7. 前記傾斜面には、無電解めっき用触媒としてパラジウムが付着している請求項1または4に記載の光接続構造。
  8. 前記凹窩は、前記傾斜面の外周縁部分に設けられている請求項2に記載の光接続構造。
  9. 前記傾斜面上に、前記コア部が形成されている基板面に対して垂直方向に他のコア部が形成されている請求項1、4および7のいずれかに記載の光接続構造。
  10. コア部の周囲にクラッド部が設けられ、光が該コア部とクラッド部との界面で全反射しながら伝搬される光導波路と、該光導波路のコア部の端面に、傾斜した状態で対向した鏡面で光を反射させて、該鏡面と該コア部の端面との間で光接続する光接続構造を製造する光接続構造の製造方法において、
    該クラッド部のうちの下部クラッド部上に該コア部を形成する工程と、
    該コア部の端面に傾斜した状態で対向するように、少なくとも一つの凹窩を有する傾斜面を形成する傾斜面形成工程と、
    該傾斜面の表面に無電解めっき用触媒を付着させる無電解めっき用触媒付着工程と、
    該無電解めっき用触媒付着工程の後に、該コア部と傾斜面とが形成された基板部を焼成する基板部焼成工程と、
    該傾斜面に無電解めっきにより鏡面を作製する鏡面作製工程とを有する光接続構造の製造方法。
  11. 前記傾斜面形成工程は、前記コア部の端面に傾斜した状態で対向するように、感光性樹脂膜を形成してその所定部を露光およびエッチングすることにより前記傾斜面および凹窩を形成する請求項10に記載の光接続構造の製造方法。
  12. 前記感光性樹脂膜を露光する際に、光透過率が連続的に変化する領域を有し、該領域の一部に光透過率が周囲よりも高い部分を有するフォトマスクを用いて露光する請求項11に記載の光接続構造の製造方法。
  13. 前記フォトマスクにおいて前記光透過率が周囲よりも高い部分は、前記光透過率が連続的に変化する領域の外周縁部に形成されている請求項12に記載の光接続構造の製造方法。
  14. 前記コア部が感光性樹脂からなり、前記傾斜面を該コア部と同じ感光性樹脂によって形成する請求項10または11に記載の光接続構造の製造方法。
  15. 前記鏡面作製工程では、前記傾斜面に少なくとも2回の無電解めっきを施すことにより、最下層が銅またはニッケル−リンで構成され、最上層が金または銀で構成される鏡面を形成する請求項10または11に記載の光接続構造の製造方法。
  16. 前記鏡面作製工程の後に、前記傾斜面のめっき膜上以外のコア部上を覆うように、前記クラッド部のうち上部クラッド部を形成する工程を更に有する請求項10に記載の光接続構造の製造方法。
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