JP2005164711A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 特定の側端を用紙搬送方向前端にして前記排紙トレイに排出される特定方向排出用紙の片面にのみ画像を記録する場合に、給紙された特定方向排出用紙を両面搬送形式で搬送するように用紙搬送装置(3)を制御する用紙搬送制御手段(C3A)と、前記特定方向排出用紙の片面にのみ画像を記録する場合に、用紙反転路を経て前記画像記録領域に再送された特定方向排出用紙に画像を記録するように画像記録装置(2)を制御する画像記録制御手段(C3C)と、を備えたことを特徴とする画像形成装置(PR)。
【選択図】 図2
Description
本発明の画像形成装置は、電子写真方式またはインクジェット方式のプリンタ、複写機、複合機に好適に適用可能である。
一方、前記従来のフェイスダウントレイを備えた画像形成装置では、片面画像を印刷する際には、前記ページ順がずれる心配がないので、画像記録速度(生産性)を向上させるために、一面目に表面画像を記録している。
また、片面記録時には用紙搬送方向が入れ替わらず、両面記録時には用紙搬送方向が入れ替わるので、両面記録のページと、片面記録のページが混在する場合には、排紙トレイに積載された用紙束のパンチ孔の位置や用紙の表裏が揃わない。したがって、片面・両面記録混在時には、排紙トレイに積載された用紙束のパンチ孔の位置や表裏をユーザが揃え直す必要があり、面倒であるという問題もあった。
これらの問題を解決するために、両面記録時に裏面の画像から記録する画像形成装置において、下記の特許文献1記載の技術が従来公知である。
特許文献1には、片面記録時に特定方向排出用紙の表面に表面画像を記録する画像形成装置において、両面記録時に前記特定方向排出用紙を使用する場合には、給紙直後に用紙の表面が画像記録領域を通過する際に画像記録を禁止し、表裏反転後の用紙の裏面に裏面画像を記録し、さらに表裏反転させて、用紙の表面に表面画像を記録する技術が記載されている。
図11は図10の続きの説明図であり、図11Aは3枚目の用紙が排紙ロールにより搬送される状態の説明図、図11Bは3枚目の用紙が用紙反転路に搬送される状態の説明図、図11Cは3枚目の用紙がレジロールに搬送される状態の説明図、図11Dは3枚目の用紙の一面目に裏面画像が記録された状態の説明図、図11Eは一面目に画像が記録された3枚目の用紙が用紙反転路に搬送される状態の説明図、図11Fは一面目に画像が記録された3枚目の用紙がレジロールに搬送される状態の説明図、図11Gは3枚目の用紙の二面目に表面画像が記録された状態の説明図である。
前記技術的課題を解決するために本発明の画像形成装置(PR)は、
画像記録用の用紙を収容する用紙トレイ(YT1,YT2)を有し、前記用紙を用紙搬送装置(3)に給紙する給紙装置(1)と、
前記給紙装置(1)から給紙された前記用紙を、画像記録領域(Q)および排紙トレイ(Ht)に順次搬送する標準用紙搬送路と、前記画像記録領域(Q)を通過した用紙を反転させて前記画像記録領域(Q)に再送する用紙反転路(H3)と、前記標準用紙搬送路および用紙反転路(H3)において前記用紙を搬送する用紙搬送部材(R1,R2,R3,R4)とを有する前記用紙搬送装置(3)と、
前記画像記録領域(Q)を通過する前記用紙に、画像を記録する画像記録装置(2)と、
給紙された用紙を搬送して前記画像記録領域(Q)を通過させ、前記画像記録領域(Q)を通過した用紙を前記用紙反転路(H3)を経て前記画像記録領域(Q)に再送して前記画像記録領域(Q)を再度通過させ、前記排紙トレイ(Ht)に排出する両面搬送形式と、給紙された用紙を搬送して前記画像記録領域(Q)を通過させ、直接前記排紙トレイ(Ht)に排出する片面搬送形式とを有し、前記いずれかの搬送形式で前記用紙を搬送するように前記用紙搬送装置(3)の動作を制御する用紙搬送制御手段(C3A)と、
前記用紙の両面に画像の記録を行う両面記録を実行する際に、前記用紙の一面目に裏面の画像を記録し、前記用紙反転路(H3)に搬送されて表裏が反転した前記用紙の二面目に表面の画像を記録するように前記画像記録装置(2)を制御する画像記録制御手段(C3C)と、
特定の側端が用紙搬送方向前端となる状態で前記排紙トレイ(Ht)に排出される特定方向排出用紙を収容する前記用紙トレイ(YT1,YT2)と、
前記特定方向排出用紙の片面にのみ画像を記録する場合に、給紙された前記特定方向排出用紙を前記両面搬送形式で搬送するように前記用紙搬送装置(3)を制御する前記用紙搬送制御手段(C3A)と、
前記特定方向排出用紙の片面にのみ画像を記録する場合に、前記用紙反転路(H3)を経て前記画像記録領域(Q)に再送された前記特定方向排出用紙に画像を記録するように前記画像記録装置(2)を制御する前記画像記録制御手段(C3C)と、
を備えたことを特徴とする。
前記構成要件を備えた本発明の画像形成装置(PR)では、画像記録制御手段(C3C)は、前記用紙の両面に画像の記録を行う両面記録を実行する際に、前記用紙の一面目に裏面の画像を記録し、前記用紙反転路(H3)に搬送されて表裏が反転した前記用紙の二面目に表面の画像を記録するように前記画像記録装置(2)を制御する。画像記録用の用紙を収容する用紙トレイ(YT1,YT2)には、特定の側端を用紙搬送方向前端にして前記排紙トレイ(Ht)に排出される特定方向排出用紙が収容されている。用紙搬送制御手段(C3A)は、前記特定方向排出用紙の片面にのみ画像を記録する場合に、給紙された前記特定方向排出用紙を前記両面搬送形式で搬送するように前記用紙搬送装置(3)を制御する。そして、画像記録制御手段(C3C)は、前記特定方向排出用紙の片面にのみ画像を記録する場合に、前記用紙反転路(H3)を経て前記画像記録領域(Q)に再送された前記特定方向排出用紙に画像を記録するように画像記録装置(2)を制御する。
そして、本発明の画像形成装置(PR)では、特定方向排出用紙に両面記録をする場合に、通常の両面記録と同様の画像記録速度で記録できるので、両面記録時の生産性の低下することを防止できる。また、特定方向排出用紙が指定され且つ片面・両面記録混在時には、全ての用紙が両面搬送形式で搬送されるので、用紙が搬送される搬送経路内に複数の特定方向排出用紙を搬送するように構成した場合、従来技術と比較して生産性を向上させることができる。なお、特定方向排出用紙の片面にのみ画像記録を行う際に、画像記録領域(Q)に再送されるまでの間の用紙搬送速度を通常より速くした場合、特定方向排出用紙の生産性の低下も少なくすることができる。
本発明の形態1の画像形成装置(PR)は、前記本発明の画像形成装置(PR)において、
前記画像記録装置(2)によって画像が記録された画像記録面が下面になる状態で前記用紙が排出される前記排紙トレイ(Ht)、
を備えたことを特徴とする。
前記構成要件を備えた本発明の形態1の画像形成装置(PR)では、前記排紙トレイ(Ht)には、前記画像記録装置(2)によって画像が記録された画像記録面が下面になる状態で前記用紙が排出される。したがって、所謂フェイスダウントレイとしての排紙トレイ(Ht)には、両面記録時には裏面、表面の順に画像が記録され表面が下面になる状態で順次積載されるため、ページ順序が揃う。また、片面記録時には、表面が下面になる状態で順次積載されるため、ページ順が揃う。特定方向排出用紙に関しても同様であり、片面記録・両面記録が混在する場合でもページ順が揃う。この結果、ユーザは、排紙トレイ(Ht)に積載された用紙束のページ順を揃える必要が無くなるので、ページ順を揃える面倒な作業を無くし、作業効率を高めることができる。
本発明の形態2の画像形成装置(PR)は、前記本発明または本発明の形態1の画像形成装置(PR)において、
前記用紙トレイ(YT1,YT2)に収容されている用紙種類を記憶するトレイ収容用紙種類記憶手段(C2D)と、
給紙を行う前記用紙トレイ(YT1,YT2)が指定されているか否かを判別するトレイ指定判別手段(C2C)と、
給紙を行う前記用紙トレイ(YT1,YT2)が指定されると共に、前記特定方向排出用紙の片面にのみ画像を記録する場合に、前記用紙トレイ(YT1,YT2)に収容されている用紙種類に関わらず、指定された前記用紙トレイ(YT1,YT2)から給紙を行う前記給紙装置(1)と、
を備えたことを特徴とする。
前記構成要件を備えた本発明の形態2の画像形成装置(PR)では、トレイ収容用紙種類記憶手段(C2D)には、前記用紙トレイ(YT1,YT2)に収容されている用紙種類が記憶されている。トレイ指定判別手段(C2C)は、給紙を行う前記用紙トレイ(YT1,YT2)が指定されているか否かを判別する。そして、前記給紙装置(1)は、給紙を行う前記用紙トレイ(YT1,YT2)が指定されると共に、前記特定方向排出用紙の片面にのみ画像を記録する場合に、前記用紙トレイ(YT1,YT2)に収容されている用紙種類に関わらず、指定された前記用紙トレイ(YT1,YT2)から給紙を行う。
したがって、用紙トレイ(YT1,YT2)の指定がある場合には、指定された用紙トレイ(YT1,YT2)に収容されている用紙種類が特定方向排出用紙でなくても、ユーザの指定を優先して、強制的に指定された用紙トレイ(YT1,YT2)から給紙を行うことができる。
本発明の形態3の画像形成装置(PR)は、前記本発明及び本発明の形態1、2のいずれかの画像形成装置(PR)において、
前記排紙トレイ(Ht)の近傍に配置され、前記標準用紙搬送路から前記排紙トレイ(Ht)に排出される前記用紙を検出する排出用紙センサ(SN)と、
前記特定方向排出用紙の片面にのみ画像を記録する場合に、給紙された用紙を搬送して前記画像記録領域(Q)を通過する際には画像記録を実行せず、前記画像記録領域(Q)を通過した用紙を前記用紙反転路(H3)を経て前記画像記録領域(Q)に再送して前記画像記録領域(Q)を再度通過する際に前記特定方向排出用紙に画像を記録するように前記画像記録装置(2)を制御する前記画像記録制御手段(C3C)と、
前記用紙の用紙搬送方向前部を前記排紙トレイ(Ht)内に搬送した後で、前記用紙を前記用紙反転路(H3)に搬送する前記用紙搬送装置(3)と、
前記排出用紙センサ(SN)の用紙検出信号に応じて、画像記録枚数をカウントする記録枚数カウンタ(C4)であって、前記特定方向排出用紙の片面にのみ画像を記録する場合に、前記特定方向排出用紙が前記用紙反転路(H3)に搬送される際に前記排出用紙センサ(SN)に検出されても、画像記録枚数のカウントを実行しない前記記録枚数カウンタ(C4)と、
を備えたことを特徴とする。
前記構成要件を備えた本発明の形態3の画像形成装置(PR)では、排出用紙センサ(SN)は、前記排紙トレイ(Ht)の近傍に配置され、前記標準用紙搬送路から前記排紙トレイ(Ht)に排出される前記用紙を検出する。記録枚数カウンタ(C4)は、前記排出用紙センサ(SN)の用紙検出信号に応じて、画像記録枚数をカウントする。前記用紙搬送装置(3)は、前記用紙の用紙搬送方向前部を前記排紙トレイ(Ht)内に搬送した後で、前記用紙を前記用紙反転路(H3)に搬送する。そして、前記特定方向排出用紙の片面にのみ画像を記録する場合には、前記特定方向排出用紙が前記用紙反転路(H3)に搬送される際に前記排出用紙センサ(SN)に検出されても、前記記録枚数カウンタ(C4)は、画像記録枚数のカウントを実行しない。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、右方、左方、上方、下方、または、前側、後側、右側、左側、上側、下側とする。
また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
図1において、画像形成装置としてのプリンタPRは、UI(ユーザインタフェース)を有しており、コンピュータPCからプリンタPRのコントローラCに入力された画像データは、コントローラの一時記憶メモリに記憶される。前記コントローラCに入力された画像データは、ビットマップ画像データに変換されて、レーザ駆動データとしてレーザ駆動回路DLに出力される。前記レーザ駆動回路DLは、入力されたレーザ駆動データに応じたレーザ駆動信号をROS(静電潜像書込装置)のレーザダイオードに出力する。
前記コントローラCにより制御される電源回路Eは、現像用のトナーの帯電極性と逆極性の転写電圧を転写ロールTに印加する。
前記用紙トレイYT1,YT2、給紙ロールRk等により給紙装置1が構成されている。
前記転写領域Qでトナー像が転写された用紙Sは、共通用紙搬送路H2上に配置された定着装置(フューザ)Fに搬送され、前記定着装置Fを通過する時にトナー像が加熱定着される。
前記像担持体PR、帯電ロールCR、潜像書込装置ROS、転写ロールT、クリーナCL等により、用紙Sに画像を記録する画像記録装置2が構成されている。また、給紙搬送路H1及び共通搬送路H2により標準搬送路が構成されている。
前記排紙ロールR3の近傍には、排出される用紙を検出する排出センサSNが配置されている。前記排紙ロールR3の左方には、用紙反転路H3が形成されている。前記用紙反転路H3は、前記レジロールR2の上流まで延びており、用紙反転路H3上には反転路搬送ロール(用紙搬送部材)R4が配置されている。
前記搬送ロールR1、レジロールR2、排紙ロールR3、反転路搬送ロールR4、給紙搬送路H1、共通搬送路H2、用紙反転路H3等により用紙搬送装置3が構成されている。
図2は実施例1のプリンタの機能をブロック図(機能ブロック図)で示した図である。
図2において、プリンタPRのコントローラCは、外部との信号の入出力および入出力信号レベルの調節等を行うI/O(入出力インターフェース)、必要な処理を行うためのプログラムおよびデータ等が記憶されたROM(リードオンリーメモリ、記録媒体)、必要なデータを一時的に記憶するためのRAM(ランダムアクセスメモリ、記録媒体)、ROM等に記憶されたプログラムに応じた処理を行うCPU(中央演算処理装置)、ならびにクロック発振器等を有するマイクロコンピュータにより構成されており、前記ROM等に記憶されたプログラムを実行することにより種々の機能を実現することができる。
また、片面搬送形式制御手段C3A2は、給紙された用紙を搬送して前記転写領域Qを通過させ、直接排紙トレイHtに排出する片面搬送モード(片面搬送形式)が設定された場合に、前記片面搬送モードで用紙Sを搬送するように用紙搬送装置3の制御を行う。
また、片面記録時記録装置制御手段C3C2は、前記特定方向排出用紙以外の用紙Sに片面にのみ画像を記録する片面記録を実行する際に、給紙された用紙Sの一面目が転写領域Qを通過する際に画像を記録するように画像記録装置2を制御する。
前記装置制御手段C3は電源回路制御手段C3Dを有し、電源回路Eを介して、画像記録装置2の帯電ロールCRの帯電電圧や、現像器Dの現像電圧、転写ロールの転写電圧、定着装置Fのヒータの電流等の供給電圧・供給電流を制御する。
図3は実施例1の印刷処理のフローチャートである。
図3のフローチャートの各ST(ステップ)の処理は、プリンタPRのコントローラCのROM等に記憶されたプログラムに従って行われる。また、この処理はプリンタPRの他の各種処理と並行して実行される。
図3に示すフローチャートはプリンタPRの電源オンにより開始される。
ST2において、印刷対象(画像記録対象)のページ、即ち、画像データ中の未印刷ページの最初のページを片面記録する指定がされているか否かを判別する。ノー(N)の場合はST3に移り、イエス(Y)の場合はST4に移る。
ST4において、特定方向排出用紙で画像記録を行う指定がされているか否かを判別する。ノー(N)の場合はST5に移り、イエス(Y)の場合はST6に移る。
ST6において、用紙Sを給紙する用紙トレイYT1,YT2の指定がされているか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST7に移り、ノー(N)の場合はST8に移る。
ST7において、指定された用紙トレイを給紙トレイに設定する。即ち、指定された用紙トレイの用紙Sを給紙するように設定する。そして、ST10に移る。
ST9において、特定方向排出用紙Sが収容された用紙トレイが登録されているので、特定方向排出用紙Sが収容された用紙トレイを給紙トレイに設定する。そして、ST10に移る。
(1)用紙搬送モード(用紙搬送形式)を両面搬送モードに設定する。
(2)一面目に記録する画像として白紙画像(ダミー画像)を作成し、記録する。
(3)二面目に記録する画像として、印刷対象ページの画像データを作成し、記録する。
(4)枚数カウンタC4のカウント値(画像記録枚数)を1加算する。
ST11において、ジョブが終了したか否か、即ち、画像記録対象の残りページが残っているか否かを判別する。ノー(N)の場合(残りページ有りの場合)はST2に戻り、イエス(Y)の場合(残りページ無しの場合)はST1に戻る。
ST13において、エラーが解除されたか否かを判別する。実施例1のプリンタPRでは、(1)ユーザが特定方向排出用紙Sをいずれかの用紙トレイYT1,YT2にセットし、ユーザインタフェースUIから特定方向排出用紙Sが収容されたことを入力した場合や、(2)用紙トレイに収容された用紙種類の設定を特定方向排出用紙に変更する入力をユーザが行った場合、(3)画像データを削除して画像記録を止めた場合に、エラーが解除される。
ST14において、エラーフラグFL1を「0」とし、ST11に移る。
前記構成を備えた実施例1のプリンタ(画像形成装置)PRでは、コンピュータPCから送信された画像データに付加された各種指定データに応じて、片面記録または両面記録が実行される。両面記録が指定されている場合は、指定された種類の用紙Sが給紙され、一面目には裏面の画像が記録され、二面目に表面の画像が記録される。そして、フェイスダウントレイ(排紙トレイ)Htに、ページ順が揃った状態で順次排紙される(図3のST3参照)。
特定方向排出用紙Sに片面記録をする場合、用紙トレイには、両面記録時に裏面の画像が記録される面が一面目になるようにセットされているので、一面目に白紙画像を記録して(即ち、実質的な画像記録を行わず)、用紙反転路を通過後、表面画像が記録されるべき二面目に片面記録画像を記録する(図3のST10参照)。そして、二面目が下面になる状態で前記フェイスダウントレイHtに排紙される。したがって、この場合も、排紙トレイHtに積載された用紙束のページ順は揃う。
そして、実施例1のプリンタPRでは、特定方向排出用紙Sに両面記録をする場合に、通常の両面記録と同様の画像記録速度で記録できるので、生産性の低下することを防止できる。
また、実施例1のプリンタPRは、前記画像記録枚数カウンタC4によって、画像が記録された枚数をカウントできると共に、特定方向排出用紙Sに実質的な画像記録を実行しない場合にカウントすることを防止できる。この結果、正確な画像記録枚数をカウントでき、正確な画像記録枚数に応じた課金や画像記録枚数の管理を行うことができる。
この実施例2は、下記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成されている。
(プリンタの制御部の説明)
図4は実施例2のプリンタの機能をブロック図(機能ブロック図)で示した図であり、実施例1の図2に対応する図である。
図4において、実施例2のプリンタのコントローラCは、実施例1の各手段に加え、裏面画像無し判別フラグFL2を有している。裏面画像無し判別フラグFL2は、初期値は「0」であり、画像記録が実行された結果、裏面画像が全て記録された場合に「1」となる。
図5は実施例2のデータ判別手段により実行される画像記録設定処理のフローチャートである。
図5のフローチャートの各ST(ステップ)の処理は、プリンタPRのコントローラCのROM等に記憶されたプログラムに従って行われる。また、この処理はプリンタPRの他の各種処理(後述の図6〜図8の処理等)と並行して実行される。なお、前記図3に示す実施例1の印刷処理と同様の処理については、同一のST番号を付し、詳細な説明を省略する。
図5のST1において、画像データを受信し、ジョブが開始されたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST4′に移り、ノー(N)の場合はST1を繰り返す。
ST4′において、特定方向排出用紙で画像記録を行う指定がされているか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST21に移り、ノー(N)の場合はST26に移る。
ST21において、用紙Sの搬送形式を両面搬送形式に設定する。そしてST6に移る。
図5のST22において、図3のST2と同様に、印刷対象ページ(画像記録対象ページ)を片面記録する指定がされているか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST23に移り、ノー(N)の場合はST24に移る。
ST23において、次の処理(1),(2)を実行し、ST25に移る。
(1)表面画像に印刷対象ページである片面画像を設定する。
(2)裏面画像に白紙画像を設定する。
ST24において、ページ順に基づいて、印刷対象ページを表面画像に設定し、次のページを裏面画像に設定して、ST25に移る。
ST25において、設定がされていない残りページがあるか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST22に戻り、ノー(N)の場合はST1に戻る。
ST27において、次の処理(1)、(2)を実行し、ST29に移る。
(1)搬送形式を片面搬送形式に設定する。
(2)印刷対象ページの片面画像を表面画像に設定する。
ST28において、次の処理(1)、(2)を実行し、ST29に移る。
(1)搬送形式を両面搬送形式に設定する。
(2)ページ順に基づいて、印刷対象ページを表面画像に設定し、次のページを裏面画像に設定する。
ST29において、設定がされていない残りページがあるか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST26に戻り、ノー(N)の場合はST1に戻る。
図6は実施例2の画像記録制御手段により実行される画像記録装置制御処理のフローチャートである。
図6のフローチャートの各ST(ステップ)の処理は、プリンタPRのコントローラCのROM等に記憶されたプログラムに従って行われ、プリンタPRの他の各種処理(前記図5、後述の図7、図8の処理等)と並行して実行される。
図6に示すフローチャートはプリンタPRの電源オンにより開始される。
ST32において、両面搬送形式が設定されているか否かを判別する。即ち、前記図5の画像記録設定処理のST21、ST27、ST28により、両面搬送形式が設定されたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST33に移り、ノー(N)の場合はST43に移る。
ST33において、次の初期化処理(1)、(2)を実行する。
(1)裏面画像無し判別フラグFL2を「0」に初期化する。
(2)画像記録対象用紙枚数nを1に初期化する。
そして、ST34に移る。
ST35において、画像記録タイミングになったか否かを判別する。即ち、給紙または用紙反転路を搬送された用紙の位置に応じて予め設定されている画像記録動作(レーザLの書き込み開始等)を開始するタイミングになったか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST36に移り、ノー(N)の場合はST35を繰り返す。
ST36において、印刷対象の2nページの画像(裏面画像)の記録(レーザLによる静電潜像の書き込み等)を実行する。そして、ST38に移る。
一方、2nページがない場合(ST34でノー(N)の場合)には、ST37において、裏面画像無し判別フラグFL2=「1」として、ST38に移る。
ST40において、印刷対象の(2n−3)ページの画像(裏面画像)の記録を実行する。そして、ST41に移る。
ST41において、画像記録対象用紙枚数nの値を1加算する。即ちn=n+1とする。そしてST34に戻る。
一方、(2n−3)ページの画像が無い場合(ST38でノーの場合)、ST42において、裏面画像無し判別フラグFL2=「1」か否かを判別する。即ち、2nページの画像と、(2n−3)ページの画像の両方の画像が無くなったか否かを判別する。ノー(N)の場合はST41に移り、イエス(Y)の場合(即ち、ジョブ終了の場合)はST31に戻る。
ST44において、nページの画像(即ち、n枚目の片面画像)が存在するか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST45に移り、ノー(N)の場合(即ち、ジョブ終了の場合)はST31に戻る。
ST45において、ST35、ST39と同様に、画像記録タイミングになったか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST46に移り、ノー(N)の場合はST45を繰り返す。
ST46において、nページの片面画像を記録する。そして、ST47に移る。
ST47において、画像記録対象用紙枚数nの値を1加算する。即ちn=n+1とする。そしてST44に戻る。
図7は実施例2の給紙装置制御手段により実行される給紙装置制御処理のフローチャートである。
図7のフローチャートの各ST(ステップ)の処理は、プリンタPRのコントローラCのROM等に記憶されたプログラムに従って行われ、プリンタPRの他の各種処理(前記図5、図6や後述の図8の処理等)と並行して実行される。
図7に示すフローチャートはプリンタPRの電源オンにより開始される。
図7のST51において、画像データを受信し、ジョブが開始されたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST52に移り、ノー(N)の場合はST51を繰り返す。
ST53において、給紙装置1を駆動して、図5のST7、ST9で設定された給紙トレイから給紙を実行する。そして、ST54に移る。
ST54において、ジョブが終了したか否かを判別する。ノー(N)の場合はST52に戻り、イエス(Y)の場合はST51に戻る。
図8は実施例2の画像記録枚数カウンタにより実行される画像記録枚数カウント処理のフローチャートである。
図8のフローチャートの各ST(ステップ)の処理は、プリンタPRのコントローラCのROM等に記憶されたプログラムに従って行われ、プリンタPRの他の各種処理(前記図5〜図7の処理等)と並行して実行される。
図8に示すフローチャートはプリンタPRの電源オンにより開始される。
図8のST61において、画像データを受信し、ジョブが開始されたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST62に移り、ノー(N)の場合はST61を繰り返す。
ST63において、検出した用紙に記録された画像が、ST23で設定された白紙画像であるか否かを判別する。ノー(N)の場合はST64に移り、イエス(Y)の場合はST65に移る。
ST64において、画像記録枚数のカウント値を1加算する。そして、ST65に移る。
ST65において、ジョブが終了したか否かを判別する。ノー(N)の場合はST62に戻り、イエス(Y)の場合はST61に戻る。
前記構成を備えた実施例2のプリンタ(画像形成装置)PRでは、実施例1と同様に、両面記録または特定方向排出用紙が指定された場合、両面搬送形式で搬送され(ST21、ST28参照)、片面記録が指定された場合、片面搬送形式で搬送される(ST27参照)。また、実施例1では、印刷対象の用紙1枚毎に画像記録を実施したが、実施例2では、用紙搬送経路H1〜H3内に複数の用紙(最大3枚の用紙)を搬送して、生産性を高めている。次に、図9を使用して複数枚の用紙が用紙搬送経路H1〜H3内を搬送される状態を説明する。なお、理解の容易のために、特定方向排出用紙が指定され且つ、1枚目の用紙は両面記録が指定され、2枚目は片面記録が指定され、3枚目は両面記録が指定されている片面・両面混在時の場合について説明する。
図9Bにおいて、1枚目の用紙S1の第1面に裏面画像(2ページ目の画像)が記録される(図6のST36参照)。
図9Cにおいて、1枚目の用紙S1が用紙反転路H3の所定の位置まで搬送されると、2枚目の特定方向排出用紙S2が給紙される(図7のST53参照)。
図9Dにおいて、2枚目の用紙S2の裏面画像(4ページ目の画像)は白紙画像なので、2枚目の第1面には、画像が記録されずに(白紙画像が記録されて)、排紙ロールR3に搬送される(図6のST36参照)。このとき、白紙画像が用紙S2に記録されたので、画像記録枚数がカウントされない(図8のST63参照)。
図9Fにおいて、給紙された3枚目の用紙S3の第1面に裏面画像(6ページ目の画像)が記録される(図6のST36参照)。
図9Gにおいて、2枚目の用紙S2の第2面に表面画像(3ページ目の画像)が記録され(図6のST40参照)、排紙トレイHtに排紙される。なお、このとき、7ページ以降の画像が無いので、4枚目の用紙は給紙されない。
図9H、図9Iにおいて、用紙反転路H3を搬送されて、画像記録領域Qに再送された3枚目の用紙S3の第二面に、表面画像(5ページ目の画像)が記録され(図6のST40参照)、排紙トレイHtに排出される。
この結果、実施例2のプリンタPRは、片面・両面記録混在時に、用紙搬送経路内に複数の用紙を搬送するとページ順が揃わなくなる特許文献1記載の技術(前記図10、図11参照)と比較して、生産性を高めることができる。また、その他に、実施例2のプリンタPRは、前記実施例1のプリンタPRと同様の作用効果を奏する。
例えば、本発明は、プリンタPRに限定されず、複写機、FAX、複合機(プリンタ、スキャナ、複写機、FAX等のいずれか複数の機能を備えた装置)等の画像形成装置に適用可能である。
さらに、本発明は、電子写真方式の画像記録装置に限定されず、インクジェット記録方式の画像記録装置や、ドットインパクト方式、熱転写方式、その他の画像記録方式の画像記録装置にも適用可能である。
また、前記実施例1、2において、用紙搬送路H1〜H3内に最大3枚の用紙S1〜S3が搬送される場合について説明したが、用紙搬送路H1〜H3の長さ及び使用される用紙のサイズ(A4,B5等)に応じて、用紙搬送路H1〜H3内で搬送される用紙の数を多くすることも可能である。
2…画像記録装置、
3…用紙搬送装置、
C2C…トレイ指定判別手段、
C2D…トレイ収容用紙種類記憶手段、
C3A…用紙搬送制御手段、
C3C…画像記録制御手段、
C4…記録枚数カウンタ、
H3…用紙反転路、
Ht…排紙トレイ、
PR…画像形成装置、
Q…画像記録領域、
R1,R2,R3,R4…用紙搬送部材、
SN…排出用紙センサ、
YT1,YT2…用紙トレイ。
Claims (4)
- 画像記録用の用紙を収容する用紙トレイを有し、前記用紙を用紙搬送装置に給紙する給紙装置と、
前記給紙装置から給紙された前記用紙を、画像記録領域および排紙トレイに順次搬送する標準用紙搬送路と、前記画像記録領域を通過した用紙を反転させて前記画像記録領域に再送する用紙反転路と、前記標準用紙搬送路および用紙反転路において前記用紙を搬送する用紙搬送部材とを有する前記用紙搬送装置と、
前記画像記録領域を通過する前記用紙に、画像を記録する画像記録装置と、
給紙された用紙を搬送して前記画像記録領域を通過させ、前記画像記録領域を通過した用紙を前記用紙反転路を経て前記画像記録領域に再送して前記画像記録領域を再度通過させ、前記排紙トレイに排出する両面搬送形式と、給紙された用紙を搬送して前記画像記録領域を通過させ、直接前記排紙トレイに排出する片面搬送形式とを有し、前記いずれかの搬送形式で前記用紙を搬送するように前記用紙搬送装置の動作を制御する用紙搬送制御手段と、
前記用紙の両面に画像の記録を行う両面記録を実行する際に、前記用紙の一面目に裏面の画像を記録し、前記用紙反転路に搬送されて表裏が反転した前記用紙の二面目に表面の画像を記録するように前記画像記録装置を制御する画像記録制御手段と、
特定の側端が用紙搬送方向前端となる状態で前記排紙トレイに排出される特定方向排出用紙を収容する前記用紙トレイと、
前記特定方向排出用紙の片面にのみ画像を記録する場合に、給紙された前記特定方向排出用紙を前記両面搬送形式で搬送するように前記用紙搬送装置を制御する前記用紙搬送制御手段と、
前記特定方向排出用紙の片面にのみ画像を記録する場合に、前記用紙反転路を経て前記画像記録領域に再送された前記特定方向排出用紙に画像を記録するように前記画像記録装置を制御する前記画像記録制御手段と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 前記画像記録装置によって画像が記録された画像記録面が下面になる状態で前記用紙が排出される前記排紙トレイ、
を備えたことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。 - 給紙を行う前記用紙トレイが指定されているか否かを判別するトレイ指定判別手段と、
前記用紙トレイに収容されている用紙種類を記憶するトレイ収容用紙種類記憶手段と、
給紙を行う前記用紙トレイが指定されると共に、前記特定方向排出用紙の片面にのみ画像を記録する場合に、前記用紙トレイに収容されている用紙種類に関わらず、指定された前記用紙トレイから給紙を行う前記給紙装置と、
を備えたことを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装置。 - 前記排紙トレイの近傍に配置され、前記標準用紙搬送路から前記排紙トレイに排出される前記用紙を検出する排出用紙センサと、
前記特定方向排出用紙の片面にのみ画像を記録する場合に、給紙された用紙を搬送して前記画像記録領域を通過する際には画像記録を実行せず、前記画像記録領域を通過した用紙を前記用紙反転路を経て前記画像記録領域に再送して前記画像記録領域を再度通過する際に前記特定方向排出用紙に画像を記録するように前記画像記録装置を制御する前記画像記録制御手段と、
前記用紙の用紙搬送方向前部を前記排紙トレイ内に搬送した後で、前記用紙を前記用紙反転路に搬送する前記用紙搬送装置と、
前記排出用紙センサの用紙検出信号に応じて、画像記録枚数をカウントする記録枚数カウンタであって、前記特定方向排出用紙の片面にのみ画像を記録する場合に、前記特定方向排出用紙が前記用紙反転路に搬送される際に前記排出用紙センサに検出されても、画像記録枚数のカウントを実行しない前記記録枚数カウンタと、
を備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか記載の画像形成装置。
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