JP2005164395A - 搬送波位相式gps測位装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 短時間で精度良く整数値バイアスを決定すること。
【解決手段】 本発明による搬送波位相式GPS測位装置は、1時刻での移動局側の衛星信号の搬送波位相の積算値データを取得し、前記1時刻以前の複数の時刻での基地局側の搬送波位相の積算値データに、前記1時刻での移動局側の搬送波位相の積算値データを関連付けて、移動局が観測する衛星信号の搬送波位相の積算値に含まれている整数値バイアスを推定する。
【選択図】 図5

Description

本発明は、搬送波位相式による測位法により移動局の位置を検出する搬送波位相式GPS測位装置及び方法等に関する。
近年、測量の分野では、搬送波位相によるGPS測量が広く利用されている。この搬送波位相によるGPS測量では、基準側の受信機と測位側の受信機とが、複数の衛星から送られる衛星信号を同時に受信し、基準側と測位側とで各衛星信号の搬送波位相の積算値をそれぞれ独立に算出する。この搬送波位相の積算値(以下、単に“位相積算値”)には、搬送波の波長の整数倍に相当する不確定な要素(整数値搬送波位相アンビギュイティ(以下、単に“整数値バイアス”と称される)が含まれている。
この整数値バイアスを確定する技術として、カルマンフィルタを用いる技術が知られている。この技術では、測位側の位置と整数値バイアスを状態変数とし、基準側に対する測位側の位相積算値の二重位相差を観測量として、観測を重ねる毎に前記状態変数を更新する追尾フィルタが構成される。また、整数値バイアスを確定するその他の技術として、整数値バイアスを含んだ搬送波の二重位相差を用いて、最小二乗法により所定の条件で二重位相差の整数値バイアスを求める技術が知られている。
ところで、整数値バイアス確定後若しくは確定中に電波の途切れ(サイクルストリップ)が生じた場合、電波の途切れが回復した際に、再び整数値バイアスを確定し直す必要が生ずる。しかしながら、上述の技術は、測位側が長時間固定されていることを前提とした測量の分野での技術であるため、整数値バイアスを再確定するのに非常に時間がかかるという問題点がある。
これに対して、電波の途切れが回復した際に、IMU(慣性装置)の出力位置を中心として位置の誤差分散を半径とする探索空間を設定し、この探索空間内に解を有する整数値バイアス候補の中から整数値バイアスを決定する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−99910号公報
しかしながら、上述の従来技術は、RTK測位装置以外にIMUを必要とし、また、電波の途切れ中にIMUが単独で計測した位置の誤差分散が算出されなければならない。また、長時間電波が途切れた場合には、その分だけ探索空間が広がることとなり、短時間で整数値バイアスを再決定することが困難となるという問題点もある。
そこで、本発明は、短時間で整数値バイアスを決定/再決定することができる搬送波位相式GPS測位装置、搬送波位相式GPS測位方法、搬送波位相式GPS測位システム及び基地局の提供を目的とする、
上記課題を解決するため、本発明の一局面によれば、固定局である基地局の衛星からの受信データに基づいて導出された所定時間に亘る分散度合いデータに、移動局が前記所定時間よりも短い時間に亘って同衛星から受信したデータを関連付けて、移動局が観測する衛星信号の搬送波位相の積算値に含まれている整数値バイアスを推定する整数値バイアス推定手段と、
整数値バイアス推定手段により推定された整数値バイアスを用いて移動局の位置を検出する位置検出手段とを含むことを特徴とする、搬送波位相式GPS測位装置が提供される。
本局面によれば、前記所定時間よりも短い時間に亘った移動局側でのサンプリングデータを使用して整数値バイアスが推定されるので、整数値バイアス推定までの時間が短縮される。本局面による搬送波位相式GPS測位装置は、基地局からデータ供給される移動局で具現化されてよく、若しくは、移動局側からデータ供給される基地局で具現化されてもよく、又は、基地局及び移動局の双方からデータ供給される他の別の施設で具現化されてよい。尚、前記分散度合いデータに関連付けられる移動局側のデータは、必ずしも前記分散度合いデータと同一種のデータである必要は無い。
本局面において、効果的には、精度向上の観点から、異常値が除外された分散度合いデータが整数値バイアスの推定に用いられる。また、衛星からの電波受信が基地局側で一時的に遮断された場合には、当該遮断前のデータが前記分散度合いデータから除外されてよい。
また、本局面において、前記所定時間に亘る分散度合いデータは、該所定時間中の複数の時刻での衛星信号の搬送波位相の積算値データであってよい。この場合、前記整数値バイアス推定手段は、該複数の時刻での基地局側の搬送波位相の積算値データに、前記複数の時刻より少ない数の時刻での移動局側の搬送波位相の積算値データを関連付けて、移動局が観測する衛星信号の搬送波位相の積算値に含まれている整数値バイアスを推定してよい。或いは、前記整数値バイアス推定手段は、該複数の時刻での基地局側の搬送波位相の積算値データに、1時刻での移動局側の搬送波位相の積算値データを関連付けて、移動局が観測する衛星信号の搬送波位相の積算値に含まれている整数値バイアスを推定してよい。後者の場合、シングルエポック測位が可能となる。
また、本局面において、前記位置検出手段は、前記整数値バイアス推定手段による整数値バイアスの推定後、移動局側の観測データのみに基づいて移動局の位置を検出してよい。これにより、整数値バイアス推定後における移動局と基準局との間の通信データ量が大幅に低減される。
また、本局面による搬送波位相式GPS測位装置は、移動局の移動の有無を検出すると共に、該移動時の移動局の動的状態量を検出する動的状態量検出手段と、
移動局が停止している間、該停止中の複数時刻に亘る基地局側の搬送波位相の積算値データと移動局側の搬送波位相の積算値データとに基づいて、移動局が観測する衛星信号の搬送波位相の積算値に含まれている整数値バイアスを推定する第2の整数値バイアス推定手段と、
移動局が移動している間、前記動的状態量の検出結果を考慮して、移動局が観測する衛星信号の搬送波位相の積算値に含まれている整数値バイアスを推定する第3の整数値バイアス推定手段とを更に含んでよい。
この局面において、各整数値バイアス推定手段は、互いに独立して並列的に各推定処理を実行してよい。この局面によれば、互いに依存性の無い複数の整数値バイアスが推定されるので、これらを比較検証することで適切な整数値バイアスを利用することが可能となり、測位の精度及び信頼性が増す。例えば、前記位置検出手段は、前記第2若しくは第3の整数値バイアス推定手段によって整数値バイアスが推定された後は、前記第1の整数値バイアス推定手段によって推定された整数値バイアスに代えて、前記第2若しくは第3の整数値バイアス推定手段によって推定された整数値バイアスを用いて移動局の位置を検出してよい。また、移動体が車両である場合であって、車輪速センサに基づいて所定値以上のスリップ率が検出された場合、前記第3の整数値バイアス推定手段による整数値バイアス推定処理が初期化(キャンセル)されてよい。この場合、前記第3の整数値バイアス推定手段によって整数値バイアスが再び推定されるまでは、前記第1の整数値バイアス推定手段によって推定された整数値バイアスを用いて移動局の位置が検出されてよい。但し、第2の整数値バイアス推定手段により既に整数値バイアスが推定されている場合には、当該第2の整数値バイアス推定手段によって推定された整数値バイアスを用いて移動局の位置が検出されてよい。尚、第3の整数値バイアス推定手段によれば、移動局の動的状態量が考慮されるので、測位側である移動局が移動中であっても、整数値バイアスを高精度に推定することができる。
また、本局面において、通信可能な領域に基準局が複数存在する場合、移動局が観測している衛星と共通の衛星をより多く観測している基準局が選択され、該選択された基準局の分散度合いデータが用いられてよい。また、前記共通の衛星を同一数観測している基準局が複数存在する場合、各共通の衛星との間の受信強度のうちの最低受信強度が最も強い基準局が選択され、該選択された基準局の分散度合いデータが用いられてよい。或いは、必要な数の共通の衛星を受信し、且つ、各共通の衛星との間の受信強度が所定値を超えている基準局が、通信可能な領域に複数存在する場合、移動局に距離が最も近い基準局が選択され、該選択された基準局の分散度合いデータが用いられてよい。これにより、移動局の移動に伴い基準局を切り替える場合においても、当該切り替え時に整数値バイアス推定精度が悪化するのが防止される。
尚、上記局面による搬送波位相式GPS測位装置は、移動局としての車両のナビゲーション装置に実装されてよく、若しくは、他の移動体(例えば、歩行ロボット、携帯電話、PDA等)に実装されてよく、或いは、移動局との間で双方向通信可能な施設(固定局を含む)で実現されてもよい。
本発明のその他の一局面によれば、固定局である基地局の衛星からの受信データに基づいて導出された所定時間に亘る分散度合いデータに、移動局が前記所定時間より短い時間に亘って同衛星から受信したデータを関連付けて、移動局が観測する衛星信号の搬送波位相の積算値に含まれている整数値バイアスを推定するステップと、
推定された整数値バイアスを用いて移動局の位置を検出するステップとを含むことを特徴とする、搬送波位相式GPS測位方法、若しくは、
1時刻での移動局側の搬送波位相の積算値データを取得するステップと、
前記1時刻以前の複数の時刻での基地局側の搬送波位相の積算値データを取得するステップと、
該複数の時刻での基地局側の搬送波位相の積算値データに、前記1時刻での移動局側の搬送波位相の積算値データを関連付けて、移動局が観測する衛星信号の搬送波位相の積算値に含まれている整数値バイアスを推定するステップとを含むことを特徴とする、搬送波位相式GPS測位方法が提供される。
また、本発明のその他の一局面によれば、衛星からの受信データに基づいて所定時間に亘る分散度合いデータを導出する基準局と、
移動体に搭載される請求項1乃至12の何れかに記載の搬送波位相式GPS測位装置と、
前記搬送波位相式GPS測位装置と前記基準局との間での通信を可能とする通信路とを含む、搬送波位相式GPS測位システムが提供される。
また、本発明のその他の一局面によれば、移動体に搭載される請求項1乃至12の何れかに記載の搬送波位相式GPS測位装置に前記分散度合いデータを送る基準局、若しくは、
1時刻での移動局側の搬送波位相の積算値データを取得する手段と、
前記1時刻以前の複数の時刻での基地局側の搬送波位相の積算値データに、前記1時刻での移動局側の搬送波位相の積算値データを関連付けて、移動局が観測する衛星信号の搬送波位相の積算値に含まれている整数値バイアスを推定する整数値バイアス推定手段と、
前記整数値バイアス推定手段により推定された整数値バイアスを用いて移動局の位置を検出する位置検出手段と、
前記位置検出手段により検出された位置を移動局に送信する送信手段とを含む、基準局が提供される。
本発明によれば、短時間で精度良く整数値バイアスを決定することができる。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。
図1は、本発明に係る搬送波位相式GPS測位システムの構成図である。図1に示すように、搬送波位相式GPS測位システムは、地球周りを周回するGPS衛星10と、地球上の所定位置(既知点)に設置される固定型の基準局20と、地球上に位置し地球上を移動しうる移動局30とから構成される。
GPS衛星10は、航法メッセージを地球に向けて常時放送する。航法メッセージには、対応するGPS衛星10に関する軌道情報、時計の補正値、電離層の補正係数が含まれている。航法メッセージは、C/Aコードにより拡散されL1搬送波(周波数:1575.42MHz)に乗せられて、地球に向けて常時放送されている。
尚、現在、24個のGPS衛星10が高度約20,000kmの上空で地球を一周しており、各4個のGPS衛星10が55度ずつ傾いた6つの地球周回軌道面に均等に配置されている。従って、天空が開けている場所であれば、地球上のどの場所にいても、常時、少なくとも5個以上のGPS衛星10が観測可能である。
図2は、図1の搬送波位相式GPS測位システムのより詳細な構成図である。移動局30は、GPS受信機32を備える。GPS受信機32内には、その周波数がGPS衛星10の搬送周波数と一致する発振器(図示せず)が内蔵されている。GPS受信機32は、GPSアンテナ32aを介してGPS衛星10から受信した電波を中間周波数に変換後、GPS受信機32内で発生させたC/Aコードを用いてC/Aコード同期を行い、航法メッセージを取り出す。
また、GPS受信機32は、各GPS衛星10からの搬送波に基づいて、搬送波位相の位相積算値Φiuを計測する。尚、位相積算値Φiuについて、添え字i(=1,2,・・・)は、各GPS衛星10に割り当てられた番号を示し、添え字uは移動局30側での積算値であることを示す。位相積算値Φiuは、次式に示すように、搬送波受信時刻tでの発振器の位相Θiu(t)と、GPS衛星10での衛星信号発生時の搬送波位相Θiu(t−τ)との差として得られる。
Φiu(t)=Θiu(t)−Θiu(t−τ)+Niu+εiu(t) 式(1)
ここで、τは、GPS衛星10からGPS受信機32までのトラベル時間を示し、εiuは、ノイズ(誤差)を表わす。尚、位相差の観測開始時点では、GPS受信機32は、搬送波位相の1波長以内の位相を正確に測定できるが、それが何波長目に相当するかを確定できない。このため、位相積算値Φiu(t)には、上式に示すように、不確定な要素として整数値バイアスNiuが導入される。
移動局30は、また、携帯電話等の通信機33を備える。通信機33は、後述する如く、基準局20側の携帯電話基地局等のような通信施設23と双方向通信を行うように構成されている。
基準局20は、GPSアンテナ22aを備えるGPS受信機22を有する。GPS受信機22は、移動局30のGPS受信機32と同様に、各GPS衛星10からの搬送波に基づいて、次式に示すように、時刻tにおける搬送波位相の積算値Φib(t)を計測する。
Φib(t)=Θib(t)−Θib(t−τ)+Nib+εib(t) 式(2)
尚、Nibは、整数値バイアスを示し、εibは、ノイズ(誤差)を表わす。尚、位相積算値Φibについて、添え字bは基準局20側での積算値であることを示す。基準局20は、計測した位相積算値Φibを通信施設23を介して移動局30に送信する。尚、基準局20は、所定領域に複数設置されている。各基準局20と通信施設23(複数も可)とは、図2に示すように、インターネット等のネットワークを介して接続されてよく、若しくは、各基準局20毎に通信施設23が設けられてもよい。前者の構成では、移動局30は、通信施設23との間で通信可能な状態である限り、各基準局20が受信した情報を得ることができる。
図3は、移動局30に搭載される本発明による搬送波位相式GPS測位装置34の一実施例を示す機能ブロック図である。本実施例の搬送波位相式GPS測位装置34は、演算器40を中心に構成され、演算器40には、上述のGPS受信機32及び通信機33に接続されている。演算器40には、更に、移動局30に搭載される各種センサ50が接続される。尚、演算器40は、GPS受信機32に内蔵されるものであってもよい。また、移動局30が車両の場合、GPS受信機32及び演算器40及び/又は通信機33は、ナビゲーション装置内に実装されてよい。
演算器40は、マイクロコンピューターから構成されてよく、図3に示すように、衛星位置算出部42と、動的状態量導入部44と、状態変数導出部46と、整数値バイアス推定部48とを含む。
衛星位置算出部42は、GPS受信機32が受信した航法メッセージの軌道情報に基づいて、観測可能な各GPS衛星10の、時刻tにおけるワールド座標系での位置(X(t)、Y(t)、Z(t))を計算する。尚、GPS衛星10は、人工衛星の1つであるので、その運動は、地球重心を含む一定面内(軌道面)に限定される。また、GPS衛星10の軌道は地球重心を1つの焦点とする楕円運動であり、ケプラーの方程式を逐次数値計算することで、軌道面上でのGPS衛星10の位置が計算できる。また、搬送波受信時刻tでの各GPS衛星10の位置(X(t)、Y(t)、Z(t))は、GPS衛星10の軌道面とワールド座標系の赤道面が回転関係にあることを考慮して、軌道面上でのGPS衛星10の位置を3次元的な回転座標変換することで得られる。尚、ワールド座標系とは、図4に示すように、地球重心を原点として、赤道面内で互いに直交するX軸及びY軸、並びに、この両軸に直交するZ軸により定義される。
動的状態量導入部44は、所定周期で入力される各種センサ50の出力信号に基づいて、移動局30の所定の動的状態量を算出し、後述する状態変数導出部46への既知入力を作成する。例えば、移動局30が車両の場合、動的状態量導入部44は、車両の非駆動輪に設定された2つの車輪速センサや、ヨーレートセンサ、左右G加速度センサ、方位角計等の各種センサ50の出力信号に基づいて、搬送波受信時刻tでの車両の前後速度Vx(t)及び車両の左右速度Vy(t)を算出する。
車両の速度ベクトル(Vx(t)、Vy(t))は、車体を基準としたボディ座標系(図4参照)に基づいているため、動的状態量導入部44は、速度ベクトル(Vx(t)、Vy(t))を、ローカル座標系を介してワールド座標系へと座標変換する。通常、座標の回転変換は、オイラー角を用いて実現できるが、ここでは、ボディ座標系からローカル座標系への変換に関しては、ロール角及びピッチ角が小さいとしてヨー角ψ(t)のみで実現することとする(但し、ロール角及びピッチ角を考慮することも、ヨー角を無視することも当然に可能である。)。また、ローカル座標系からワールド座標系への変換に関しては、車両位置の経度φ(t)及び緯度λ(t)を用いた変換で実現される。
具体的には、ワールド座標系における車両位置を(X、Y、Z)とし、車両位置の経度及び緯度を(φ、λ)とすると、ワールド座標系で表わした車両の速度ベクトルd/dt[X、Y、Z]は、次式の通りである。
d/dt[X、Y、Z=rot(φ、λ)・rot(ψ)・[Vx、Vy] 式(3)
ここで、[]は行列の転置を意味し、rot(φ、λ)及びrot(ψ)は、次の通りとする。
Figure 2005164395

尚、経度φ(t)及び緯度λ(t)は、測量が既に完了している所定地点の既知の経度及び緯度(固定値)であってよい。但し、経度φ(t)及び緯度λ(t)は、単独測位により得られる移動局30の経度φ(t)及び緯度λ(t)(変動値)であってもよい。また、ヨー角度ψ(t)は、ヨー角速度(ヨーレートセンサの検出信号)を積分することで算出されてよく、若しくは、方位角計を用いて決定されてもよい。
上記式(3)の右辺を入力U01、U02及びU03と置いて、離散化すれば次のようになる。
(t)=X(tn−1)+DT・U01 式(4)
(t)=Y(tn−1)+DT・U02 式(5)
(t)=Z(tn−1)+DT・U03 式(6)
よって、最終的な既知入力は、次の通りとなる。
U=[DT・U01、DT・U02、DT・U03] 式(6−1)
尚、上式において、DTは、サンプル時間(データ更新間隔)であり、t=tn−1+DTである。尚、以下では、説明上、サンプル時間DTは、上述のGPS受信機22,32による位相積算値の演算周期と同一であるとする。
整数値バイアス推定部48は、2種類の位相積算値、即ち、移動局30が通信機33を介して受信する基準局20側の位相積算値Φib、及び、移動局30側の位相積算値Φiuを用いて、整数値バイアスを推定する。具体的には、時刻tにおける2つのGPS衛星10、10(i=j、h、但し、j≠h)に関する位相積算値の2重位相差は、次式となる。
Φjhbu=(Φjb(t)−Φju(t))−(Φhb(t)−Φhu(t)) 式(7)
一方、位相積算値の2重位相差Φjhbuは、(GPS衛星10とGPS受信機22若しくは32との距離)=(搬送波の波長L)×(位相積算値)という物理的な意味合いから、次のようになる。
Figure 2005164395
ここで、式(8)における[X(t)、Y(t)、Z(t)]は、時刻tにおける基準局20のワールド座標系における座標値(既知)であり、[X(t)、Y(t)、Z(t)]は、時刻tにおける移動局30の座標値(未知)であり、[X(t)、Y(t)、Z(t)]及び[X(t)、Y(t)、Z(t)]は、時刻tにおける各GPS衛星10、10の座標値(衛星位置算出部42により算出)である。Njhbuは、整数値バイアスの2重位相差である(即ち、Njhbu=(Njb−Nju)−(Nhb−Nhu))。
整数値バイアス推定部48は、2つのGPS衛星10、10の異なる4個以上の組み合せに対して、式(7)により各2重位相差Φjhbuを算出し、式(8)の関係式を導出する。例えば、5つのGPS衛星101〜5が観測可能な状況下では、GPS衛星10を参照衛星として、Φ12bu、Φ13bu、Φ14bu、Φ15buに対する上記算出が実行される。
このようにして、整数値バイアス推定部48は、受信開始時刻から所定周期毎(t=t、...、t)に、各時刻における2重位相差Φjhbuを算出していく(式(8)の関係式を導出していく)。そして、整数値バイアス推定部48は、長時間(t=t〜t)に亘る多サンプルのデータに対してεjhbuの分散を求め(例えば、周知のカルマンフィルタや最小2乗法等の推定技術を用いて)、整数値バイアスNju、Nhuを確定する(図7を用いて後述する処理概要参照)。他言すると、整数値バイアス推定部48は、少なくとも整数値バイアスNju、Nhuを確定するまで、各時刻毎の2重位相差Φjhbuを蓄積していく必要がある。尚、基準局20に関する整数値バイアスNju、Nhuは、基準局20側で既に確定されており、既知である(整数値バイアス推定部48は、基準局20から通信により取得している)。整数値バイアスNju、Nhuが確定されると、以後、周知の干渉測位法により、正確な移動局30の座標値が算出可能となる。
ところで、実際の測位においては、電波遮断により、GPS衛星10とGPS受信機22若しくは32との間で通信が不能となる状態が生じうる。かかる場合、再び整数値バイアスを確定する必要が生ずるが、この再確定処理は、可能な限り短時間でなされることが望ましい。しかしながら、上述の確定手法では、上述の如く長時間(t=t〜t)のデータが必要であり、整数値バイアスを再確定するのに長時間(例えば60秒程度)を要することになる。かかる議論は、測位中に必要なGPS衛星との通信が不能となる場合のみならず、測位の開始時においても同様に当てはまる。
これに対して、本実施例によれば、以下で詳説する特徴的な確定手法により、短時間での整数値バイアスの再確定処理を可能とする。以下、本実施例による特徴的な確定手法を説明する。尚、以下の説明では、上述の確定手法を“時系列対応型確定手法”と称して区別する。
図5は、本実施例の搬送波位相式GPS測位装置34(整数値バイアス推定部48)による特徴的な整数値バイアス確定手法のフローチャートである。尚、整数値バイアス推定部48は、図5の処理ルーチンとは別に、上述の時系列対応型確定手法による整数値バイアス確定処理及び整数値バイアス確定後の移動局30の位置算出処理を実行していてよい。
本処理ルーチンは、先ず、ステップ100において、電波遮断があった場合、若しくは、車両のイグニションスイッチがオンとされた場合に、起動される。尚、ここでいう電波遮断とは、移動局30のGPS受信機32が、測位継続に必要なGPS衛星10からのGPS信号を受信できなくなった状態をいう(サイクルストリップと称される位相積算値が不連続となる状態を含む)。尚、この場合、上述の時系列対応型確定手法による整数値バイアス確定処理若しくは整数値バイアス確定後の移動局30の位置算出処理が実質的に不能となる。
電波遮断があった場合、ステップ105においてGPS衛星10との受信が再開・開始された時点で(本例では、t=tとする)、ステップ110以後の処理に進む。車両のイグニションスイッチがオンとされた場合、直接ステップ110以後の処理に進む。
ステップ110では、整数値バイアス推定部48に、基準局20側で算出されているt=t以前(本例では、t=tn−aからt=tまで)の位相積算値Φib(tn−a)、...、Φib(t)が供給される。尚、これらのデータは、基準局20側に適切な要求信号を送出して取得してもよく、或いは、移動局30が基準局20側からデータを常時受信している構成では、移動局30側で記憶しておいた記憶データ(所定のメモリ内の記憶データ)から読み出してもよい。後者の場合、現時刻より前の位相積算値Φib(tn−a)、...、Φib(tn−1)が読み出されてもよい。
続くステップ120では、整数値バイアス推定部48に、受信が再開・開始された時点(t=t)の移動局30側の位相積算値Φiu(t)が供給される。
続くステップ130では、整数値バイアス推定部48は、ステップ110及びステップ120で取得した位相積算値のみに基づいて、整数値バイアスを再確定・確定する。この際に採用される手法は、上述の時系列対応型確定手法とは、位相積算値の2重位相差を算出する際に使用する位相積算値Φの組み合せ方が異なる。具体的には、ステップ130においては、例として2つのGPS衛星10、10(i=j、h、但し、j≠h)に関する位相積算値の2重位相差は、次式のように算出される。
Φjhbu=(Φjb(t)−Φju(t))−(Φhb(t)−Φhu(t)) 式(9)
この際、式(9)のΦjb(t)には、上記ステップ110で得たΦjb(tn−a)、...、Φjb(t)がそれぞれ代入され、式(9)のΦhb(t)には、上記ステップ110で得たΦhb(tn−a)、...、Φhb(t)がそれぞれ代入される。従って、この時点t=tで、位相積算値の2重位相差Φjhbuが、複数個(本例では、a+1個)生成される。尚、式(9)のΦju(t)及びΦhu(t)は、上記ステップ120で得た時刻t=tにおけるΦju(t)及びΦhu(t)である。
これに対応して、上記式(8)の関係式がa+1個導出される。この際、式(8)における[X(t)、Y(t)、Z(t)]には、時刻t=tn−a〜tにおける基準局20の座標値(既知)が代入され、基準局20に対する[X(t)、Y(t)、Z(t)]及び[X(t)、Y(t)、Z(t)]には、時刻t=tn−a〜tにおける各GPS衛星10、10の座標値(既知)がそれぞれ代入されるが、移動局30に対する[X(t)、Y(t)、Z(t)]及び[X(t)、Y(t)、Z(t)]には、常に時刻t=tにおける各GPS衛星10、10の座標値(即ち、[X(t)、Y(t)、Z(t)]及び[X(t)、Y(t)、Z(t)])がそれぞれ代入され、[X(t)、Y(t)、Z(t)]は、常に時刻t=tにおける移動局30の座標値(未知)である。一般的に示すと、次の通りである。
Figure 2005164395
そして、整数値バイアス推定部48は、これらのデータに対してεjhbuの分散を求め(例えば、周知のカルマンフィルタや最小2乗法等の推定技術を用いて)、整数値バイアスNju、Nhuを確定する。ここで注目すべきことは、本実施例の確定方法によれば、時刻t=t以降のデータを必要とすることなく、受信が再開・開始された時点(t=t)で、整数値バイアスを確定することができることである(即ち、シングルエポック測位が実現できることである)。これにより、車両始動時やサイクルストリップ後の回復時に速やかに(瞬時に)測位を開始・再開することが可能となる。
尚、整数値バイアスは、実際には整数値であるので、ステップ130では、更に、カルマンフィルタ等により導出した実数解に対して最も近い整数解(即ち、波数)を求める。この手法としては、整数値バイアスの無相関化をはかり、整数解の探索空間を狭めて解を特定するLA
MBDA法等が使用されてよい。整数値バイアスが確定されると、以後、ステップ140において、周知の干渉測位法(キネマティック法(RTK−GPS測位アルゴリズム))により測位が開始・再開され、正確な移動局30の位置が算出される。尚、このようにして検出された移動局30の位置は、種々の制御や情報提示のために供されてよく、例えばナビゲーション装置の画面上や携帯電話の地図上に出力・表示されてよい。
以上説明したように、本実施例によれば、ある時刻における移動局30側のデータと、当該時刻以前のデータを含む基準局20側のデータを効率的に組み合せることで、少ない量の移動局30側のデータで整数値バイアスを確定することができる。従って、測位開始時やサイクルストリップ後の回復時に速やかに(瞬時に)整数値バイアスを確定することができ、測位を開始・再開することができる。
尚、上記処理ルーチンにおいて、基準局20から取得する位相積算値は、必ずしも時刻t=tn−a〜tまでの全ての位相積算値である必要はなく、一部の位相積算値が欠落していてもよい。即ち、基準局20から取得する位相積算値の数は、上述のステップ130の処理により信頼性の高い整数値バイアスを確定できる限り、如何なる数であってもよい。
また、上記処理ルーチンにおいて、移動局30が基準局20から位相積算値そのものを取得するのに代って、基準局20から位相積算値の分散度合いに関するデータを取得してもよい。例えば、整数値バイアス推定部48が上記ステップ130の処理の過程で作成する共分散行列等を基準局20側で作成できる場合(そのためには、位相積算値Φiu(t)を基準局20側に送る必要がある)、それを基準局20側から移動局30に送信してもよい。また、同様の観点から、移動局30が位相積算値Φiu(t)を基準局20側に送り、基準局20側で上記ステップ130の処理及び移動局30の位置算出処理を実行し、基準局20から処理結果(整数値バイアス及び/又は移動局30の位置)のみが移動局30に送信されてもよい。この場合、移動局30側の処理負担が大幅に低減されるとともに、基準局20と移動局30との間のデータ通信量が大幅に低減される。
また、上記処理ルーチンにおいて、整数値バイアスを確定する際に使用する移動局30側の位相積算は、必ずしも1つである必要はなく(上記例では、位相積算値Φiu(t)のみ)、2個以上の位相積算値(但し、上記例では、a+1個未満)が同様の態様で使用されてもよい。例えば時刻t=t以降のデータを用いる場合、整数値バイアス確定までの時間が増加するが、基準局20側から取得する位相積算値の数が少なくても、多くの組み合せが作成でき、同様に、信頼性の高い整数値バイアスを確定することが可能である。
また、上記処理ルーチンにおいて、例えば5つのGPS衛星101〜5が観測可能な状況下で、GPS衛星10に関してサイクルストリップが生じた場合、必ずしもGPS衛星10以外の位相積算値に対しても同様の処理が実行される必要はない。この場合、例えば、位相積算値の2重位相差Φ12buについては、Φ1u(t)、Φ2u(t)を用いて上記式(9)及び上記式(10)が適用され、他の位相積算値の2重位相差Φ13bu(Φ14bu、Φ15buも同様)については、Φ1u(tn−a)、...、Φ1u(t)、Φ3u(tn−a)、...、Φ3u(t)を用いて上記式(7)及び上記式(8)が適用されてよい。この場合、これらのデータを複合的に用いて、整数値バイアスNju、Nhuの推定処理が実行されることになる。
図6は、図5のステップ140の後(時刻t=t後)に選択的に実行されてよい処理を示すフローチャートである。例えば、図6の処理ルーチンは、上記ステップ120により得た位相積算値Φiu(t)やそれを基に算出された移動局30の位置に明らかに異常がある場合(例えば、サイクルストリップ間の移動局30の位置変化が、移動局30の移動速度では実現されえない場合)に実行されてよい。
ステップ150では、時刻t=tの次のサンプル時刻t=tn+1において、整数値バイアス推定部48に移動局30側の位相積算値Φiu(tn+1)が供給される。尚、時刻t=tの後、サイクルストリップにより再度移動局30側の位相積算値が観測できない場合、図5の処理ルーチンが再度起動されることになる。
ステップ160では、整数値バイアス推定部48に、基準局20側で算出されているt=tn+1以前(本例では、t=tn−a−1からt=tn+1まで)の位相積算値Φib(tn−a−1)、...、Φib(tn+1)が供給される。尚、同様に、これらの基準局20側のデータは、移動局30側が適切な要求信号を送出して基準局20側から取得してもよく、或いは、基準局20側からデータを常時受信している構成では、移動局30側で記憶しておいた記憶データ(所定のメモリ内の記憶データ)から読み出してもよい。
続くステップ170では、上記図5のステップ130と同様の処理が、位相積算値Φiu(tn+1)を用いて実行される。即ち、上記式(9)及び式(10)において、tに代えてtn+1が導入される。そして、整数値バイアス推定部48は、上述の如くこれらのデータに対して処理を実行し、整数値バイアスNju、Nhuを確定する。尚、本ステップ170においては、今回の処理で得た位相積算値データに加えて、以前に得た位相積算値データ(今回の処理ルーチンが初回である場合、ステップ130で得た位相積算値データ、初回でない場合、ステップ130で得た位相積算値データ及び今回以前のステップ170で得た位相積算値データ)を複合的に用いて、整数値バイアスNju、Nhuの推定処理が実行されてもよい。
続くステップ180では、前回の確定した整数値バイアスの値と今回の値とが比較検証される。例えば、サイクルストリップ間の移動局30の速度履歴等から上記ステップ130により得た整数値バイアスに明らかに異常であると判断できる場合、今回の整数値バイアスを用いて測位が継続されてよい(上記ステップ140参照)。
以後、ステップ150乃至180の処理は、本処理ルーチンと並列的に実行されている上述の時系列対応型確定手法により整数値バイアスが確定されるまで(ステップ190)、t=t以降の各時刻t=tn+m(m=2、3...)で繰り返し実行される。
上述の時系列対応型確定手法により整数値バイアスが確定されると、ステップ200において、双方の確定手法により確定された整数値バイアスが比較検証され、以後、時系列対応型確定手法により確定された整数値バイアスを用いて(即ち、整数値バイアスの引継ぎが実行されうる)、周知の干渉測位法により測位が継続されてよい。
図7は、図5(及び図6)の処理と並列的に実行されてよい上述の時系列対応型確定手法による整数値バイアス確定処理を示すフローチャートである。
先ず、ステップ300では、移動局30が移動しているか否かが判断される。この判断は、車輪速センサ(移動局30が車両の場合)や画像処理等により実現されてよい。
移動局30が静止していると判断された場合、ステップ310において、静止モデルを用いて、上述の時系列対応型確定手法による整数値バイアス確定処理が実行される。本ステップ310の処理中に移動局30の移動が生じた場合(ステップ320)、処理が中止・初期化される。一方、整数値バイアスが確定されるまで移動局30が静止した状態であった場合には、ステップ370に進み、ステップ370では、確定された整数値バイアスの値が、上記図5又は図6の処理により得られた整数値バイアスの値と比較検証される(上記ステップ200参照)。
ステップ300で移動局30が移動していると判断された場合、ステップ340において、移動モデルを用いて、上述の時系列対応型確定手法による整数値バイアス確定処理が実行される。具体的には、整数値バイアス推定部48は、動的状態量導入部44によって導出された既知入力(上記式(6−1)参照)を用いて、次の状態方程式を設定する。
η(t)=η(tn−1)+U(tn−1)+W(tn−1) 式(11)
ここで、η(t)は、時刻t=tでの状態変数を表わし、移動局30の位置[X(t)、Y(t)、Z(t)]、及び、整数値バイアスの2重位相差Nijbuである。また、U及びWは、それぞれ、上述の既知入力及び外乱(システム雑音:正規性白色雑音)である。尚、静止モデルでは、式(11)の既知入力U(tn−1)の項が存在しない。
また、整数値バイアス推定部48は、次の観測方程式を設定する(静止モデルの場合も同様)。
Z(t)=H(t)・η(t)+V(t) 式(12)
を用いて、ここで、Z及びVは、それぞれ、観測量及び観測ノイズ(正規性白色雑音)を示す。観測量Zは、位相積算値の2重位相差(上記式(7)参照)である。上記式(11)の状態方程式は線形であるが、観測量Zは、状態変数X、Y及びZに関して非線形であるため、式(8)の各項が状態変数X、Y及びZのそれぞれで偏微分され、式(12)のHが求められる。
従って、上記式(11)の状態方程式及び上記式(12)の観測方程式にカルマンフィルタを適用すると、以下の式が得られる。
時間更新として、
η(t(−)=η(tn−1(+)+U(tn−1) 式(13)
P(t(−)=P(tn−1(+)+Q(tn−1) 式(14)
また、観測更新として、
K(t)=P(t(−)・H(t)・(H(t)・P(t(−)・H(t)+R(t))−1 式(15)
η(t(+)=η(t(−)+K(t)・(Z(t)−H(t)・η(t(−)) 式(16)
P(t(+)=P(t(−)−K(t)・H(t)・P(t(−) 式(17)
ここで、Q,Rは、外乱の共分散行列及び観測ノイズの共分散行列をそれぞれ表わす。尚、上記式(13)及び式(16)がフィルタ方程式、上記式(15)がフィルタゲイン、上記式(14)及び式(17)が共分散方程式となる。また、上付き文字で示す(−)及び(+)は、更新前後を示す。尚、静止モデルでは、式(13)のU(tn−1)の項が存在しない。
この結果、整数値バイアスの推定値は、実数解として求められる。しかし、整数値バイアスは、実際には整数値であるので、求めた実数解に対して最も近い整数解(即ち、波数)を求める。この手法としては、整数値バイアスの無相関化をはかり、整数解の探索空間を狭めて解を特定するLA・MBDA法等が使用されてよい。
本ステップ340の処理中、移動局30のスリップ率が所定値以上となった場合(ステップ350)、移動モデル(即ち、上述の既知入力)の信頼性が落ちるため、整数値バイアスの確定処理が中止・初期化される(ステップ360)。移動局30のスリップ率は、移動局30が車両の場合、ABS制御の分野で知られているように、車輪速センサ(や加速度センサ等)の出力値に基づいて検出されてよい。
一方、ステップ340の処理中、移動局30のスリップ率が所定値以上とならなかった場合、ステップ370に進み、ステップ370では、確定された整数値バイアスの値が、上記図5又は図6の処理により得られた整数値バイアスの値と比較検証される(上記ステップ200参照)。
尚、上記ステップ330及びステップ360により処理が中止された場合は、その後、何れかのモデルにより整数値バイアスが確定されるまで、上記図5又は図6の処理により得られた整数値バイアスが使用されてよい。また、図7の処理中にサイクルストリップが生じた場合には、上記ステップ330及びステップ360と同様に処理が中止・初期化され、その後、何れかのモデルにより整数値バイアスが確定されるまで、上記図5又は図6の処理により得られた整数値バイアスが使用されてよい。
以上のように、本実施例によれば、移動モデルを導入することで(即ち、既知の外部入力U(t)をカルマンフィルタに入力することで)、移動局30の移動中においても整数値バイアスを高精度に確定することができる。また、移動局30の移動状況に応じて移動モデル及び静止モデルを使い分けることで、整数値バイアスの推定精度が向上する(但し、移動局30が停止している場合に移動モデルの既知入力をゼロとすることで、移動モデルのみを用いてもよい)。また、上記図5及び図6の処理と、図7の処理とを並列的に実行することで、互いに依存しない整数値バイアスの値を比較検証し、適切な整数値バイアスを選択して測位を実現することも可能となり、測位の信頼性が向上する。尚、この観点から、GPS受信機22、32が、GPS衛星10から発射されるL1波及びL2波の双方を受信可能な2周波受信機である場合には、L1波及びL2波のそれぞれに対して上述と同様の推定処理が同時に並列的に実行されてよい。この場合、双方の周期の和(ワイドレーン)が作成できるので、これを用いて整数解の候補を一層絞り込むことが可能となる。
図8は、上述の図5(図6及び図7)の移動局30側の処理に関連して実行される基準局20側の処理を示すフローチャートである。
ステップ400では、通常の処理として、各基準局20は、各GPS衛星10からのGPS信号に基づいて計測された位相積算値Φibを、各GPS衛星10毎に且つ各時刻毎にそれぞれ記憶・管理する。尚、この処理は、各基準局20を統括管理するセンター施設(図示せず)により実行されてもよい。本ステップ400の処理は、あるGPS衛星10に関するデータにサイクルストリップが発生しない限り(ステップ410)、継続的に実行される(但し、新たなデータが作成される毎に所定時間前のデータから順次消去されていってもよい)。尚、各基準局20と各GPS衛星10との間の各整数値バイアスNibは、初期段階のステップ400の処理中に導出されていてよい。また、各基準局20は、計測された位相積算値Φibの信頼性を判断してよく、例えば異常値が存在していると判断できる場合には、当該異常値を記憶しないこととしてよく、或いは、当該異常値を移動局30に送信しないこととしてよい。
本ステップ400により記憶・導出されたデータは、基準局20の通信施設23を介して、上述の如く移動局30からの要求に応じて当該移動局30に送信されてよく(上記ステップ110等参照)、或いは、各GPS衛星10からの受信サイクル毎にブロードキャストされてよい。尚、前者の場合、送信先の移動局30の特定は、移動局30からの要求信号に含まれるIDコードにより実現されてよい。また、前者の場合、基準局20は、移動局30からの要求に応じて、特定のデータのみを移動局30に送信してもよい。
上記ステップ400において、あるGPS衛星10に関してサイクルストリップが発生したことが検出された場合、ステップ420に進み、基準局20は、当該GPS衛星10に関するサイクルストリップ発生以前に記憶したデータを消去する。
以上のように、本実施例によれば、移動局30にサイクルストリップ発生以前のデータが送信されることが無くなる。但し、サイクルストリップ発生以前に記憶したデータを保持するが、かかるデータを移動局30に送信しないこととしてもよい(即ち、サイクルストリップ後の回復後のデータのみを送信する)。これにより、移動局30側は、要求信号を送出するだけで信頼性の高い基準局20側のデータのみを得ることができ、基準局20側から送られてくるデータの信頼性をチェックする負担が無くなる。
図9は、複数の基準局20との間で通信可能な状況にある際の移動局30側の処理を示すフローチャートである。
ステップ500では、先ず、移動局30と複数の基準局20との間で通信可能であるか否かが判断される。複数の基準局20との間で通信可能となった場合、ステップ510において、移動局30が捕捉しているGPS衛星10と、各基準局20が捕捉しているGPS衛星10との対応関係が検出される。この際、移動局30と基準局20とで共通に受信しているGPS衛星10(以下、「共通衛星10」という)の数が特定される。
続くステップ520において、共通衛星10を最も多く受信している基準局20が唯一存在すると判断された場合、移動局30は、当該基準局20のデータを採用して上述の図5(図6及び図7)を実行する。例えば、移動局30が7つのGPS衛星101〜7を観測可能な状態にある場合であって、ある基準局20が、GPS衛星101〜6を受信しており、その他の基準局20が、GPS衛星101〜5及び108〜11を受信している場合、最も多い(この場合、6個)共通衛星101〜6を受信している基準局20が選択される。
一方、共通衛星10を最も多く受信している基準局20が多数存在すると判断された場合、ステップ530に進む。ステップ530では、各共通衛星10に対する信号受信強度が当該多数の基準局20間で比較される。当該多数の基準局20の各信号受信強度は、当該多数の基準局20側で計測され、移動局30に送信されてよい。
続くステップ540において、各共通衛星10を基準値以上の受信状態で受信している基準局20が唯一存在すると判断された場合、移動局30は、当該基準局20のデータを採用して上述の図5(図6及び図7)を実行する。この際、各共通衛星に対する信号受信強度のうちの最低値が最も大きい基準局20が選択されてよい(この場合、以下のステップ550は不要)。
一方、共通衛星10を最も良好な受信状態で受信している基準局20が多数存在すると判断された場合、ステップ550に進む。ステップ550では、移動局30との距離が当該多数の基準局20間で比較される。続くステップ560では、移動局30との距離が最も小さい基準局20が選択される。この結果、移動局30は、距離が最も小さい基準局20のデータを採用して上述の図5(図6及び図7)を実行する。
以上のように、本実施例によれば、通信可能な複数の基準局20の中から最も適切な基準局20のデータが使用されるので、移動局30の移動に伴い基準局20を切り替える場合においても、当該切り替え時に整数値バイアス推定精度や位置検出精度が悪化するのが防止される。尚、基準局20の選択時の優先順位(即ち、共通衛星10の数、受信強度、距離)は、必ずしも上述の実施例の通りである必要はなく、例えば、共通衛星10の数が必要数以上あり、且つ、受信強度が所定の下限値を超えていることを前提として、移動局30との距離が最も小さい基準局20を優先的に選択してもよい。この場合(距離を優先する場合)、電離層屈折効果や対流圏屈折効果の影響を最小化することができ、整数値バイアス推定精度等が向上する。また、本実施例において、共通衛星10の数が必要数以上あり、且つ、受信強度が許容値を超えている基準局20が複数ある場合、当該複数の基準局20のデータを独立的に用いて上述の図5(図6及び図7)の処理を並列的に実行してもよい。
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、上述した実施例では、上記式(11)の状態方程式及び上記式(12)の観測方程式にカルマンフィルタを適用するものであったが、最小2乗法等の他の推定手法を適用して状態量を推定することも可能である。
また、上述した実施例では、上述の如く2重位相差を取ることでGPS受信機22,32内での発振器の初期位相、及び、時計誤差等の影響を消去しているが、GPS衛星10の初期位相及びGPS時計誤差のみを消去できる一重位相差を取る構成であってもよい。また、本実施例では、電離層屈折効果、対流圏屈折効果及びマルチパスの影響を無視しているが、これらを考慮するものであってもよい。
また、上述の説明では、便宜上、GPS衛星10を参照衛星としている場合があるが、移動局30と基準局20の位置等に依存して、他のGPS衛星10が参照衛星となりえる。また、移動局30と基準局20において共通のGPS衛星に関する2重位相差が4個以上確保される限り、2重位相差を取る際のGPS衛星の組み合わせは任意である。
上述の説明では、移動局30の例として車両を挙げたが、移動局30は、受信機32及び/又は演算器40が実装されたホークリフト、ロボットや、受信機32及び/又は演算器40を内蔵する携帯電話等の情報端末を含む。
本発明に係る搬送波位相式GPS測位システムの構成図である。 図1の搬送波位相式GPS測位システムのより詳細な構成図である。 移動局30に搭載される本発明による搬送波位相式GPS測位装置34の一実施例を示す機能ブロック図である。 ワールド座標系とローカル座標系との関係、及び、ローカル座標系とボディ座標との関係を示す図である。 本実施例の搬送波位相式GPS測位装置34による特徴的な整数値バイアス確定手法のフローチャート(その1)である。 本実施例の搬送波位相式GPS測位装置34による特徴的な整数値バイアス確定手法のフローチャート(その2)である。 図5(及び図6)の処理と並列的に実行されてよい時系列対応型確定手法による整数値バイアス確定処理を示すフローチャートである。 図5(図6及び図7)の移動局30側の処理に関連して実行される基準局20側の処理を示すフローチャートである。 複数の基準局20との間で通信可能な状況にある際の移動局30側の処理を示すフローチャートである。
符号の説明
10 GPS衛星
20 基準局
22 基準局側GPS受信機
30 移動局
32 移動局側GPS受信機
34 搬送波位相式GPS測位装置
40 演算器
42 衛星位置算出部
44 動的状態量導入部
46 状態変数導出部
48 整数値バイアス推定部

Claims (17)

  1. 固定局である基地局の衛星からの受信データに基づいて導出された所定時間に亘る分散度合いデータに、移動局が前記所定時間よりも短い時間に亘って同衛星から受信したデータを関連付けて、移動局が観測する衛星信号の搬送波位相の積算値に含まれている整数値バイアスを推定する整数値バイアス推定手段と、
    整数値バイアス推定手段により推定された整数値バイアスを用いて移動局の位置を検出する位置検出手段とを含むことを特徴とする、搬送波位相式GPS測位装置。
  2. 異常値が除外された分散度合いデータが用いられる、請求項1記載の搬送波位相式GPS測位装置。
  3. 衛星からの電波受信が基地局側で一時的に遮断された場合、当該遮断前のデータが前記分散度合いデータから除外される、請求項1記載の搬送波位相式GPS測位装置。
  4. 前記所定時間に亘る分散度合いデータは、該所定時間中の複数の時刻での衛星信号の搬送波位相の積算値データであり、
    前記整数値バイアス推定手段は、該複数の時刻での基地局側の搬送波位相の積算値データに、前記複数の時刻より少ない数の時刻での移動局側の搬送波位相の積算値データを関連付けて、移動局が観測する衛星信号の搬送波位相の積算値に含まれている整数値バイアスを推定することを特徴とする、請求項1記載の搬送波位相式GPS測位装置。
  5. 前記所定時間に亘る分散度合いデータは、該所定時間中の複数の時刻での衛星信号の搬送波位相の積算値データであり、
    前記整数値バイアス推定手段は、該複数の時刻での基地局側の搬送波位相の積算値データに、1時刻での移動局側の搬送波位相の積算値データを関連付けて、移動局が観測する衛星信号の搬送波位相の積算値に含まれている整数値バイアスを推定することを特徴とする、請求項3記載の搬送波位相式GPS測位装置。
  6. 前記位置検出手段は、前記整数値バイアス推定手段による整数値バイアスの推定後、移動局側の観測データのみに基づいて移動局の位置を検出する、請求項1記載の搬送波位相式GPS測位装置。
  7. 移動局の移動の有無を検出すると共に、該移動時の移動局の動的状態量を検出する動的状態量検出手段と、
    移動局が停止している間、該停止中の複数時刻に亘る基地局側の搬送波位相の積算値データと移動局側の搬送波位相の積算値データとに基づいて、移動局が観測する衛星信号の搬送波位相の積算値に含まれている整数値バイアスを推定する第2の整数値バイアス推定手段と、
    移動局が移動している間、前記動的状態量の検出結果を考慮して、移動局が観測する衛星信号の搬送波位相の積算値に含まれている整数値バイアスを推定する第3の整数値バイアス推定手段とを更に含む、請求項4記載の搬送波位相式GPS測位装置。
  8. 前記位置検出手段は、前記第2若しくは第3の整数値バイアス推定手段によって整数値バイアスが推定された後は、前記第1の整数値バイアス推定手段によって推定された整数値バイアスに代えて、前記第2若しくは第3の整数値バイアス推定手段によって推定された整数値バイアスを用いて移動局の位置を検出する、請求項7記載の搬送波位相式GPS測位装置。
  9. 前記移動局は、車輪を有する車両であり、前記動的状態量検出手段は、車輪の回転速度を検出する車輪速センサに少なくとも基づいて、動的状態量を検出しており、
    前記車輪速センサに基づいて所定値以上のスリップ率が検出された場合、前記第3の整数値バイアス推定手段による整数値バイアス推定処理が初期化され、前記位置検出手段は、前記第3の整数値バイアス推定手段によって整数値バイアスが再び推定されるまで、前記第1の整数値バイアス推定手段によって推定された整数値バイアスを用いて移動局の位置を検出する、請求項7記載の搬送波位相式GPS測位装置。
  10. 通信可能な領域に基準局が複数存在する場合、移動局が観測している衛星と共通の衛星をより多く観測している基準局が選択され、該選択された基準局の分散度合いデータが用いられる、請求項1記載の搬送波位相式GPS測位装置。
  11. 前記共通の衛星を同一数観測している基準局が複数存在する場合、各共通の衛星との間の受信強度のうちの最低受信強度が最も強い基準局が選択され、該選択された基準局の分散度合いデータが用いられる、請求項10記載の搬送波位相式GPS測位装置。
  12. 必要な数の共通の衛星を受信し、且つ、各共通の衛星との間の受信強度が所定値を超えている基準局が、通信可能な領域に複数存在する場合、移動局に距離が最も近い基準局が選択され、該選択された基準局の分散度合いデータが用いられる、請求項1記載の搬送波位相式GPS測位装置。
  13. 固定局である基地局の衛星からの受信データに基づいて導出された所定時間に亘る分散度合いデータに、移動局が前記所定時間より短い時間に亘って同衛星から受信したデータを関連付けて、移動局が観測する衛星信号の搬送波位相の積算値に含まれている整数値バイアスを推定するステップと、
    推定された整数値バイアスを用いて移動局の位置を検出するステップとを含むことを特徴とする、搬送波位相式GPS測位方法。
  14. 1時刻での移動局側の搬送波位相の積算値データを取得するステップと、
    前記1時刻以前の複数の時刻での基地局側の搬送波位相の積算値データを取得するステップと、
    該複数の時刻での基地局側の搬送波位相の積算値データに、前記1時刻での移動局側の搬送波位相の積算値データを関連付けて、移動局が観測する衛星信号の搬送波位相の積算値に含まれている整数値バイアスを推定するステップとを含むことを特徴とする、搬送波位相式GPS測位方法。
  15. 衛星からの受信データに基づいて所定時間に亘る分散度合いデータを導出する基準局と、
    移動体に搭載される請求項1乃至12の何れかに記載の搬送波位相式GPS測位装置と、
    前記搬送波位相式GPS測位装置と前記基準局との間での通信を可能とする通信路とを含む、搬送波位相式GPS測位システム。
  16. 移動体に搭載される請求項1乃至12の何れかに記載の搬送波位相式GPS測位装置に前記分散度合いデータを送る基準局。
  17. 1時刻での移動局側の搬送波位相の積算値データを取得する手段と、
    前記1時刻以前の複数の時刻での基地局側の搬送波位相の積算値データに、前記1時刻での移動局側の搬送波位相の積算値データを関連付けて、移動局が観測する衛星信号の搬送波位相の積算値に含まれている整数値バイアスを推定する整数値バイアス推定手段と、
    前記整数値バイアス推定手段により推定された整数値バイアスを用いて移動局の位置を検出する位置検出手段と、
    前記位置検出手段により検出された位置を移動局に送信する送信手段とを含む、基準局。
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