JP2005164280A - 検査信号供給装置及び検査信号印加方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 コンタクトを損傷などすることなく、ワイヤハーネスを構成する切圧電線に非接触で検査信号を印加することのできる切圧電線架台を提供する。
【解決手段】 切圧電線架台500を作業台600近傍に設置し、多数の切圧電線を切圧電線保持部550に懸け渡す。懸け渡した切圧電線のうちコネクタに装着する切圧電線(作業用の切圧電線)300を先端部の作業電線保持部560に移動させ、給電部570配設部位で懸け渡した状態とする。この状態で検査信号の給電を行うと、給電部570に懸け渡された作業用切圧電線に検査信号が印加され、切圧電線に直接電気的に非接触で、両端の端子部で検査信号を検出させることができ、ワイヤハーネスの製造時において、ワイヤハーネスの製造工程で特別の検査工程によることなく組み立て不良を未然に検出することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ワイヤハーネスを構成する切圧電線へ検査信号を印加する検査信号印加方法、並びに切圧電線に検査信号を供給する検査信号供給装置に関するものである。
ワイヤハーネスの製造において、コネクタに挿入するべき端子が固着された切圧電線は、種類ごとに分けられて電線架台に保持された状態とし、コネクタへ装着するべき端子の装着された切圧電線を電線架台から取り出して端子をコネクハウジング内に装着していた。
例えば、特許文献1に記載の装置は、電線の両端に組み付ける一対以上のコネクタを作業台上に係止する係止部と、コネクタ内に装着する端子の固着された切圧電線を必要数保持する列状に並べられた樋状の電線架台を備え、複数の電線架台のうち点滅している電線架台より電線を取り出して、その一端を案内されているコネクタハウジングのキャビティに挿入する様にして、誤配線の発生を防いでいた。
そして特許文献1に記載の装置は、コネクタへの装着後にタッチ板をタッチして装着終了を指示し、次のワイヤの挿入ガイダンスを行っていた。
また、特許文献2に記載の装置は、切圧電線が電線架台端部に設けられたゲートを通過したか否かで正しい切圧電線が取り出されたか否かを確認していた。
特開2001−43950 特開平5−297046号
しかしながら特許文献1及び特許文献2に記載の装置は、ワイヤの挿入位置をガイダンスするのみであり、実際に製作される作業工程で切圧電線の状態を検出することはできず、誤配線を防止するのには不完全であった。
また、特許文献2に記載の装置も単に正しい切圧電線が電線架台から間違いなく正確に取り出されたか否か判別できるのみであった。
即ち、従来は、正しくコネクタに装着するか否かの検査は、例えば、電線架台から正しい切圧電線が取り出されたか否かで行われているのみであった。このように、従来は切圧電線の端子が確実にコネクタの所望の位置に装着されたか否かを製造途中で検査することはできなかった。
これは、切圧電線に検査信号を供給できる方法が限られていたからである。即ち、従来は、切圧電線に検査信号を供給するには、端部に固着されている端子部と検査信号供給源とをプローブなどを介して直接接触させ、電気的に接続しなければならなかったため、作業中の切圧電線では位置も不定であり検査信号は作業終了後にコネクタハウジングに装着された端子にプローブなどを介して直接接触させて行っていた。
この結果、具体的な導通検査は、必要とされる切圧電線端子のコネクタへの装着がハーネス両端ですべて終了した後であり、ワイヤハーネスの両端の切圧電線端子の装着されたコネクタに導通検査装置側の治具を装着し、例えばコネクタのコンタクト(又は電線の線番)毎に検査信号を供給して、他方のコネクタ側で検査信号が検出されるか否かで導通を検査して誤配線の有無を検査するのが一般的であった。
ワイヤハーネスの製造途中で、検査対象切圧電線に検査信号を供給し、検査対象の切圧電線に検査信号を印加しながら切圧電線端子をコネクタに挿入できれば、コネクタへの端子装着状態の検査も可能となる。従って、検査信号供給源と切圧電線とが非接触で、検査対象切圧電線にワイヤに検査信号を印加できれば誤配線の検査が可能となり、両端に端子が装着されているような切圧電線にも確実に検査信号を供給できる検査信号供給装置及び検査信号印加方法の実現が望まれていた。
本発明は上述した課題に鑑みてなされたもので、検査信号供給源と切圧電線とが非接触でありながら検査対象切圧電線に検査信号を印加可能とし、切圧電線をコネクタに装着する際の配線の検査が可能な切圧電線への検査信号供給装置及び検査信号印加方法を提供することを目的とする。
係る目的を達成する一手段として例えば以下の構成を備える。
即ち、ワイヤハーネスを構成する、少なくとも一方端部に端子が固着された切圧電線に検査信号を印加する検査信号印加方法であって、交流信号を検査信号とすると共に、作業対象となる切圧電線の被覆材に接触あるいは近接するように導電材で形成された給電部を位置決めし、前記位置決め状態を維持して前記給電部に検査信号を供給し、前記切圧電線に当該切圧電線の端子及び内部導体に非接触で検査信号を印加する検査信号印加方法であることを特徴とする。
また、ワイヤハーネスを構成する、少なくとも一方端部に端子が固着された切圧電線に交流検査信号を印加可能な検査信号供給装置であって、少なくとも一部は検査信号が供給可能な導電材で形成される給電手段と、前記給電手段の導電材部分の少なくとも一部を切圧電線の被覆材に接触あるいは近接位置に位置決めする位置決め手段とを備え、前記切圧電線に当該切圧電線の端子及び内部導体に非接触で検査信号を印加した状態で端部端子を前記コネクタハウジングに装着可能とすることを特徴とする。
そして例えば、前記位置決め手段は、切圧電線を懸け保持可能な懸け保持部を備え、前記懸け保持部の少なくとも切圧電線を懸け保持面近傍に前記給電手段の導電材を配設し、前記切圧電線を懸け保持した状態で前記切圧電線に検査信号を印加し、検査信号を印加した状態に維持して端子をコネクタハウジング内に装着可能とすることを特徴とする。
また例えば、前記懸け保持部は、複数の切圧電線を懸け保持可能な断面ほぼかまぼこ状に形成されている切圧電線保持部を有し、前記切圧電線保持部に連続する先端部近傍に上部に前記導電材が配設された給電手段が配設されていることを特徴とする。
更に例えば、前記給電手段は指サック状に形成される導電材料で形成され、前記位置決め手段は、作業者が作業時に装着可能な手袋状に形成され、切圧電線をつまむ指部先端部に絶縁層を介して前記給電手段を保持可能であり、少なくとも前記指部先端部絶縁層と作業者当接面間に導電材料で形成され接地レベルに維持可能なシールド部材が配設されていることを特徴とする。
本発明によれば、ワイヤハーネスを構成する切圧電線に非接触で例えば切圧電線の中間部からであっても検査信号を印加することができ、例えば切圧電線の両端に端子を装着し、両端の端子がそれぞれコネクタハウジング内にある場合であっても、端子に非接触で切圧電線に検査信号を印加でき、それぞれの両端のコネクタへの装着位置をも検査可能とできる。
この場合であっても、端子に直接接触させて検査信号を供給する必要が無く、端子先端のコンタクトを損傷などすることもなく、信頼性の高いワイヤハーネスの製作が可能となる。
本発明に係る一発明の実施の形態例を以下、図面を参照して詳細に説明する。
〔第1の実施の形態例〕
まず、本発明の切圧電線への検査信号供給装置の例として、切圧電線を懸け保持可能な切圧電線架台に適用した第1の実施の形態例を説明する。本発明に係る一発明の実施の形態例の切圧電線架台の構成例を図1に示す。図1は本発明に係る一発明の実施の形態例の切圧電線架台の構成例を示す図であり、検査信号が印加された切圧電線端子のコネクタへの装着状態検査装置の構成は省略して表している。
図1において、500は本実施の形態例の切圧電線架台、600はワイヤハーネスを組み立てるための作業台、710は作業台600上に配設されたワイヤハーネスの一方端部を構成するAコネクタ、720は作業台600上に配設されたワイヤハーネスの他方端部を構成するBコネクタである。
切圧電線架台500において、510は土台部、520は土台部510より立設する立ち上がりアーム部であり土台部510とアーム部520で切圧電線保持部550を係止する係止部を構成している。
550は切圧電線をほぼ接触させた状態で懸け保持することができる切圧電線保持部(懸け保持部)、560は切圧電線保持部550に連続した前方部に配設されている少なくとも先端部近傍に検査信号が給電される信号導電部を構成する給電部570が配設されている作業電線保持部(接触部)である。
570は切圧電線保持部550の少なくとも上面に形成された切圧電線に検査信号を印加する給電部、551,552、561は切圧電線保持部550両端に形成されたガイド板であり、切圧電線保持部550に懸けられた切圧電線が離脱するのを防止している。
本実施の形態例では、実際にワイヤハーネスを製造する場合には、切圧電線架台500を作業台600近傍に設置する。作業台600では、コネクタをそれぞれ別の場所に2箇所あるいはそれ以上セットすることが可能に構成されており、それぞれのコネクタ近傍には、詳細を後述する装着状態確認装置が配置されており、それぞれのコネクタに対する切圧電線端子の装着状態が確認可能に構成されている。
なお、図1には切圧電線架台500のみが表されているが、実際には、切圧電線架台500のほか、ワイヤハーネスを構成する各種の複数の切圧電線を保持する切圧電線架台が切圧電線種類数作業台600近傍に配置されており、コネクタに装着する切圧電線種別に従って次に作業するべき切圧電線が保持されている切圧電線架台を順次選択し、選択した切圧電線架台より切圧電線を取り出している。
図1に示す切圧電線架台500を用いてワイヤハーネスを製作するには、まず、多数の切圧電線を切圧電線保持部550に懸け渡す。
そしてこの懸け渡した切圧電線のうちコネクタに装着する切圧電線(作業用の切圧電線)300を先端部の作業電線保持部560に移動させ、給電部570配設部位で懸け渡した状態とする。
この状態で検査信号の給電を行うと、給電部570に懸け渡された作業用切圧電線に検査信号が印加され、切圧電線に直接電気的に非接触で、検査信号が供給できる。よって、切圧電線の両端部で検査信号を検出させることができ、例えば後述する検査装置を使用することにより、ワイヤハーネスの製造時において、ワイヤハーネスの製造工程で特別の検査工程によることなく組み立て不良を未然に検出することができる。
なお、コネクタ710,720は、詳細を後述するコネクタ収納部に収納されている。また、図1の例ではコネクタは2つ設置されているが、ハーネスの仕様に従って1つあるいは3つ以上であっても良い。
切圧電線架台500は、切圧電線を懸ける懸け保持部550を備え、懸け保持部550の一部あるいは図1に示すように懸け保持部550先端部近傍に給電部570を有するものであっても良い。
切圧電線が懸けられる部分に給電部570を有する構成とすることにより、切圧電線の両端に端子が設けられた切圧電線300であっても、途中で引っかかって取り出せないようなことがない。
更に、切圧電線中間部に給電部570を配する構成とするため、切圧電線の両端に端子が装着されていても、検査信号を切圧電線の内部導体に非接触で供給でき、切圧電線の両端のそれぞれの端子をそれぞれ所定のコネクタに装着する様な場合にあってもそれぞれの両端の端子のそれぞれのコネクタへの装着の良否を検査可能となる。
以上の切圧電線架台500を用いたワイヤハーネス製造現場において、切圧電線端部に装着されている端子のコネクタハウジングへの装着状態を確認する装着状態確認装置の構成例を図2を参照して説明する。
図2は本発明に係る一発明の実施の形態例の切圧電線架台を用いたコネクタへのハーネスを構成する切圧電線端部に装着されている端子の装着状態を検出する端子の装着状態確認装置の基本原理を説明するための模式図である。
本実施の形態例の切圧電線架台を用いたコネクタハウジングへの切圧電線端子装着状態確認装置は、切圧電線端子がコネクタハウジングの正しい位置に装着されたか否かをコネクタハウジング及び端子に非接触で判定できる装置であり、この端子の装着状態確認装置を用いればワイヤハーネスの製造工程で切圧電線端子をコネクタへ装着する時に正しく装着されたか否かを判別することができ、後工程でコネクタへの装着状態のチェックが不要になる。
図2において、10は検査対象のワイヤハーネスの端部を構成するコネクタハウジング(以下「コネクタ」と称す。)であり、コネクタ10内の所定位置には、予め予定されている仕様の切圧電線300の一方端部に固着されている端子が所定深さまで挿入される。
このコネクタに装着される作業用の切圧電線300は、予め所定長さに切断され、端部にはコネクタ10内に装着されるべき所定仕様の端子が例えば圧着などによって固着されている。
20a,20bはコネクタ10の対向する一方側面、例えばコネクタ10が上面視長方形であれば長辺両側面の外壁近傍に配設されるY軸センサ板、30a,30bはコネクタ10の対向する他方側面、例えばコネクタ10が上面視長方形であれば短辺両側面の外壁近傍に配設されるX軸センサ板である。
40a,40bはコネクタ10の対応するコネクタとの係合面(図1では底部面)に近接して配設される2枚の導電板を一定距離離反してほぼ並行となるように位置決めしたZ軸センサ板であり、例えば図1の例では絶縁シートの両面にセンサ板を形成して一定距離離反した構成としている。しかし、以上の例に限定されるものではない。
500は図1に示す本実施の形態例の切圧電線架台であり、コネクタ10内に装着される端子の固着された複数の切圧電線を懸け保持する。
図2の例は説明の簡単のために1つの切圧電線架台のみ例示されているが、実際の作業現場では、少なくともコネクタ10に装着される切圧電線の本数分それぞれの切圧電線保持に適した切圧電線架台が備えられている。
切圧電線架台500の作業電線保持部560の少なくとも一部(例えば先端部近傍)には、交流信号を送信し、収納状態の切圧電線に交流信号を印加するための給電部570が備えられており、作業用切圧電線300と例えば静電結合可能な状態で懸け保持される。
この結果、切圧電線の端部の端子をコネクタ10の所定位置に装着する過程のすべての状態時に、少なくとも切圧電線の一部は給電部位置にあり、給電部が駆動されている状態である場合には、コネクタに装着される切圧電線には交流信号が印加された状態に維持される。
コネクタ10の各側面近傍にはセンサ板(20a,20b,30a,30b)が、底部面(相手方コネクタとの接合面)近傍には、センサ板(40a,40b)が配設されており、本実施の形態例の切圧電線架台500により交流信号が印加されている切圧電線端子がコネクタ10に装着される場合には、端子よりの信号がそれぞれのセンサ板(20a,20b,30a,30b,40a,40b)で検知され、検出信号が得られる。具体的には、端子からの距離に応じて異なる検出信号が検出される。
100は検査装置の制御を司る検査制御部、170は切圧電線架台500の給電部570に対する交流検査信号の給電制御を司る給電制御部であり、検査制御部100の制御で次にコネクタ内に装着するべき切圧電線を保持する切圧電線架台にのみ給電を行うように制御する。また、検査制御部100は、給電を行わない他の切圧電線架台の給電部を接地又は接地レベルに近い状態に短絡する様に制御する。
本実施の形態例の検査制御部100では、センサ板(20a,20b,30a,30b,40a,40b)のうちの対向する一対のセンサ板で検出される検出信号の値をもとに、センサ板間の距離を基準にしたセンサ板と端子との相対距離を検出することとしている。これにより、切圧電線架台500の給電部から切圧電線に印加される交流信号のレベル差(印加信号強度のばらつき)の影響を軽減している。
Y軸センサ板20a,20bによりコネクタ10内のY軸方向(短辺方向)の位置を検出し、X軸センサ板30a,30bによりコネクタ10内のX軸方向(長辺方向)の位置を検出することにより、交流検査信号が印加された端子のコネクタ10内の挿入位置を特定することができ、正しい位置に挿入されたか否かを検出できる。
更に、コネクタ10の底部近傍に2枚のZ軸センサ板40a,40bを配設することにより、Z軸センサ板40a,40bの検出結果から端子が各Z軸センサからどの距離まで挿入されたか、即ち、コネクタ10内のどの位置まで挿入されたかを検出することが可能となり、正確に所定位置まで挿入されたか、あるいは挿入が不十分であるかを判定できる。
更に、各センサ板の検出電圧は切圧電線端子に対する対向面積で決まるので、例えば一部に孔が配設されていても、一部に切欠が形成されていても検出結果に与える影響はごくわずかであり、ほとんど無視できる。
図2に示す検査制御部100の検査信号処理部の詳細構成を図3を参照して以下に説明する。図3は本実施の形態例の検査制御部の信号処理部の詳細構成を説明するための図である。
図3において、111〜116はセンサ板(20a,20b,30a,30b,40a,40b)よりの検出信号を増幅する増幅器A〜F、121〜126はセンサ板(20a,20b,30a,30b,40a,40b)よりの検出信号のピーク値を検出するためのピーク検出回路A〜Fである。
131はX軸センサ板30a,30bよりのピーク検出信号Vx1,VX2を入力しその検出値を(Vx1+Vx2)して加算するX軸加算回路、132はY軸センサ板20a,20bよりのピーク検出信号Vy1,Vy2を入力しその検出値を(Vy1+Vy2)して加算するY軸加算回路、133はZ軸センサ板40a,40bよりのピーク検出信号Vz1,Vz2を入力しその差分(Vz1−Vz2)を出力するZ軸減算回路である。
141はX軸加算回路131の出力と、一方のX軸センサ板(例えば30b)よりのピーク検出信号値を入力し、X軸加算回路131よりのX軸加算信号(Vx1+Vx2)を分母とし、一方のX軸センサ板(例えば30b)よりのピーク検出信号(Vx2)を分子とする{Vx2/(Vx1+Vx2)}を求めるX軸割算回路である。
X軸割算回路141の出力は、X軸センサ板30a,30bの検出信号の相対変化を表しており、給電部より切圧電線に印加される(給電される)交流信号の強度変化の影響を相殺することができる。この結果、X軸割算回路141の出力はコネクタ10内のX軸方向の位置に直接対応した信号レベルとなるため、X軸割算回路141の出力よりコネクタ10内に装着される切圧電線端子のX軸方向位置を非接触で検知できる。
142はY軸加算回路132よりの出力と、一方のY軸センサ板(例えば20b)よりのピーク検出信号値を入力し、Y軸加算回路132よりのY軸加算信号(Vy1+Vy2)を分母とし、一方のY軸センサ板(例えば20b)よりのピーク検出信号(Vy2)を分子とする{Vy2/(Vy1+Vy2)}を求めるY軸割算回路である。
Y軸割算回路142の出力は、Y軸センサ板20a,20bの検出信号の相対変化を表しており、給電部より切圧電線に印加される(給電される)交流信号の強度変化の影響を相殺することができる。この結果、Y軸割算回路142の出力はコネクタ10内のY軸方向の位置に直接対応した信号レベルとなるため、Y軸割算回路142の出力よりコネクタ10内に装着される切圧電線端子のY軸方向位置を非接触で検知できる。
X軸割算回路141の出力とY軸割算回路142の出力よりコネクタ10内への切圧電線端子のX−Y方向の装着位置(二次元位置)を非接触で検知できる。
更に、143はZ軸減算回路133よりのZ軸差分信号(Vz1−Vz2)を分母とし、Z軸センサ板40bよりの検出信号(Vz2)を分子とする{Vz2/(Vz1−Vz2)}を求めるZ軸割算回路である。
Z軸割算回路143の出力は、Z軸センサ板40a,40bの検出信号の相対変化を表しており、給電部より切圧電線に印加される(給電される)信号の強度変化の影響を相殺することができる。この結果、Z軸割算回路143の出力は、切圧電線端子のそれぞれのZ軸センサ板40a,40bよりの距離に比例した信号レベルとなるため、Z軸割算回路143の出力より切圧電線端子がコネクタ10内にどれだけ挿入されたか検知することができ、正しい装着位置まで挿入されたか否かを非接触で検知できる。
以上の回路構成としたのは、X軸センサ板、Y軸センサ板では、X又はYをnとすると
〔1/{(1/Vn2)+(1/Vn1)}〕/Vn1
={(Vn1×Vn2)/(Vn1+Vn2)}/Vn1
=(Vn2)/(Vn1+Vn2)
が成り立ち、Z軸センサ板では
〔1/{(1/Vz2)−(1/Vz1)}〕/Vz1
={(Vz1×Vz2)/(Vz1−Vz2)}/Vz1
=(Vz2)/(Vz1−Vz2)
が成り立つからである。
本実施の形態例においては、Z軸センサ40bは、いわばコネクタ側からみてZ軸センサ40aの裏側に位置するが、コネクタ10は非導電材料で成型されており、また、Z軸センサ板40a,40bは共にハイインピーダンス状態に維持されているため、Z軸センサ40bにおける端子よりの交流信号の検出値は多少Z軸センサ40aの影響を受けても、端子よりの交流信号の影響がZ軸センサ板40aで遮断されてしまうことはなく、確実に一定レベルの値が検出できる。この結果、Z軸センサ40aとZ軸センサ40bの検出値の相対的な関係は端子の挿入位置のみで定まり、ほぼ正確にコネクタ10内への端子の挿入位置を検出できる。
即ち、Z軸センサ40aの存在によりZ軸センサ40bから交流信号が検出できないといったことはなく、Z軸センサ40aの存在によりZ軸センサ40bの検出レベルがやや下がることはあっても、確実に一定レベルの値が検出できる。
これは、コネクタ10に挿入される端子が最初の端子でない場合であっても同じであり、すでに何本かの端子がコネクタ10内に装着されている場合には装着されている端子の位置及び数によりセンサ板での検出レベルに変動があっても、それぞれの場合の端子挿入位置が正しいか否かは正確に識別できる。
検査制御部における検査結果の例を図4に示す。図4は本実施の形態例の検査制御部における検出結果例を説明するための図である。
図4の例は、コネクタハウジングの端子保持部(キャビティ)を図2に示すように、格子状のキャビティを有した構成とし、端子をキャビティ位置(1,2)から順次移動して挿入した場合のハードウエア演算回路で処理した例(単位は“V”である。)である。
切圧電線に交流検査信号を供給するのに、静電結合を利用しているため、検査信号のレベルを一定にすることができず、大きく変動することが予想される。このため、切圧電線に20Vp−pの検査信号を与えた場合と、10Vp−pの検査信号を与えた場合において、それぞれコネクタハウジングの各キャビティ内へ端子を挿入した場合の検出結果を比較している。
図4の例では上段が20Vp−pの検査信号を与えた場合の検査信号検知結果と演算後の割算回路出力例、下段が10Vp−pの検査信号を与えた場合の検査信号検知結果と演算後の割算回路出力例であり、このように切圧電線へ与える検査信号レベルが大きく変動した場合であっても、割算回路出力電圧X1の変動は4%未満であり、キャビティ位置に固有の検出結果が得られる。
検出結果を表1に示す。表1において、縦軸はX電圧演算値、横軸はキャビティの端子挿入列位置を示しており、第1列から第6列のそれぞれにおける端子挿入位置を示しており、図4の下段に示す左端が第1列で、右端が第6列となっている。
Figure 2005164280
表1における割算器の演算値Xとキャビティ位置の関係を表2に示す。
Figure 2005164280
図4下段に示すように、演算結果とキャビティ位置の関係は上記グラフの通りである。
コネクタハウジングは、約2.5mmピッチで等間隔にキャビティを有しているので、Xの演算値とキャビティ位置には比例関係があり、更に表2に示すコネクタハウジングの上下段、供給電圧に影響されずにほぼ同じ値であることから、Xの演算値により端子が挿入されたキャビティの特定が可能である。
これはY軸センサ板20a,20b、Z軸センサ板40a,40bであっても全く同様であり、切圧電線に供給される検査信号に変動があっても、安定した検出結果が得られる装着状態確認装置としている。
以上から、X軸センサ板30a,30bにより列方向の各キャビティへの挿入位置を特定し、Y軸センサ板20a,20bにより行方向のキャビティへの挿入位置を特定し、Z軸センサ板40a,40bにより挿入深さ特定することができる。
なお、製造工程で使用する検査装置においては、切圧電線を装着する製造現場において、図5に示すコネクタ保持部内にコネクタを収納する。図5は本実施の形態例のコネクタ保持部の例を示す図である。コネクタ10をコネクタ保持部60のコネクタ収納部61内に位置決め収納し、各センサ板をコネクタの側面近傍あるいは底面近傍に位置決めする必要がある。このため、本実施の形態例ではコネクタを保持すると共に、センサ板を位置決めするためにコネクタ保持部を用いている。
本実施の形態例のコネクタ保持部60においては、コネクタ保持部60の側壁部分に各センサ板を配置し、コネクタの大きさがコネクタ収納部61の大きさとほぼ同じ場合にはそのまま中に収納することにより良好な検査ができる。
また、コネクタ保持部60の側面にはX軸センサ板30a,30bとY軸センサ板20a,20bがそれぞれ固着されており、コネクタ収納部60に収納保持されたコネクタ側面とほぼ一定距離となるように構成されている。
従って、切圧電線装着時にコネクタ保持部60のコネクタ収納部61に単にコネクタ10を収納して保持させるのみで切圧電線の装着検査が可能となる。
以上の構成を備える本実施の形態例装置の切圧電線架台を用いたコネクタ10への切圧電線端子装着制御を、図6のフローチャートを参照して以下に説明する。図6は本実施の形態例装置の切圧電線架台を用いたコネクタ10への切圧電線端子装着制御を説明するためのフローチャートである。
まずステップS1において、ワイヤハーネスを構成するコネクタ10に装着するべき切圧電線を少なくとも必要な数分切圧電線架台500に懸け渡したり、他の切圧電線架台に収納したりする。この切圧電線の両端部には、コネクタ10に装着する端子が圧着などで固着されている。
続いてステップS2において、ワイヤハーネスの端部を構成するコネクタ10を、コネクタ保持部の所定のコネクタ収納部内に収納する。
これは、手動で位置決めしても、あるいは作業ロボットで自動的に位置決めさしたものであっても良い。このコネクタ10の収納が正しく行われた場合にはこれを検出してステップS3以下の処理に移行すればよい。
コネクタの収納が行われると、ステップS3に示すように、給電制御部170に指示して切圧電線架台500の給電部570に所定周波数の交流信号である検査信号を供給し、作業位置に懸け渡されている切圧電線に検査信号を印加する。作業者は、懸け渡されている切圧電線の少なくとも1本を作業電線保持部560に引き出す。
これにより、次にコネクタに装着されるべき切圧電線に交流信号が発信され、作業電線保持部560位置にある切圧電線300は給電部よりの交流信号が印加された状態となる。
本実施の形態例では、検査信号としては数10V以下の電圧レベルの交流信号、例えば1KHz程度の信号とすることができる。しかも、切圧電線300に印加される検査信号は大きな電力が必要ではなく、切圧電線のみならず切圧電線端部の端子に直接触れても、作業者が感電するようなおそれがなく、安全性が確保できる。
なお、切圧電線架台にインジケータを付加し、次にコネクタに装着するべき切圧電線端子を保持する切圧電線架台を目視確認可能に表示する(給電部に交流信号が印加されている切圧電線架台のインジケータを発光させる)ことが望ましい。
このように発光制御することにより、作業者は切圧電線架台のインジケータを確認することにより間違いなく次にコネクタ10に装着するべき切圧電線を保持する切圧電線架台を確認できる。
次にステップS4において、検査制御部100を駆動し、端子挿入位置(装着状態)の検出を開始する。
そしてステップS5において、作業者による切圧電線端子の装着作業が行われることになる。同時に、ステップS6に示すように、検査制御部100による端子挿入位置(装着状態)の検出が行われる。検査制御部100では上述した動作により、ピーク検出回路A〜F(121〜126)が各センサ板よりの検出信号のピーク検出を行い、各センサ板の検出したピーク値より端子のコネクタへの挿入位置、挿入深さを検出する。
そして切圧電線端子のコネクタへの装着が行われ、装着位置の検出が終了するとステップS7に進み、検査制御部100が、交流信号の印加された切圧電線端子の予め定められたコネクタ位置への挿入がなされ、挿入の深さも適切な位置まで行われたことを検出したか否かを判断する。
この切圧電線端子のコネクタ10への装着の終了検出は、例えば、Z軸センサ板40aのピーク検出電圧Vz1が所定の値を超えた後、一定時間が経過したかどうかで判定することが望ましい。
又は、一定時間が経過しても切圧電線端子の所望位置、深さへの装着が検出されない場合にも装着終了としてもよい。さらに、切圧電線端子がコネクタ10内に装着され、端子の位置が一定時間変化しない状態となったときに装着完了としてもよい。
即ち、各センサ板(20a,20b,30a,30b,40a,40b)よりの検出信号レベルが一定レベル以上で且つ一定時間変化しない状態となったときに切圧電線端子の挿入完了と判断することが考えられる。以上の各方法のいくつかを組み合わせて装着終了と判断することが望ましい。
本実施の形態例では、正常位置への装着でない場合、あるいは挿入深さが十分でない場合、端子が変形している様な場合には、それぞれのセンサ板(20a,20b,30a,30b,40a,40b)よりの検出信号が正常な場合と異なる。
このため、予め正常位置へ正常な端子を挿入したときの検出信号値を測定しておき、正常な端子を誤った位置、例えば隣の位置に挿入したときの検出信号値とを比較、あるいは、変形している端子を正常な位置に挿入した場合の検出信号値とを比較し、これらの測定検出信号値から正常な位置に正常な端子を挿入したと判別するための閾値を求め、検出信号値が上記閾値の範囲内か、あるいは範囲外かで良否判定を行うことができる。
これを利用して例えば挿入位置の判断は、予め正確な位置へ正しい切圧電線端子を挿入したときの検出結果と、作業者による切圧電線端子の装着時の検出結果とを比較して行い、誤差が所定の範囲内に収まっている場合には正常な装着と判断する。
ステップS7において、交流信号の印加された切圧電線端子の予め定められたコネクタ位置への挿入がなされ、挿入の深さも適切な位置まで行われたことを検出していない場合にはステップS8に進み、不良原因を特定する。
例えば、ほとんど端子の挿入を検知できなかった場合には、切圧電線端子を取り出す切圧電線架台を間違え、装着するべきでない切圧電線端子を装着したと判断し、X−Y検出値の相違はコネクタへの挿入位置の間違いと判断し、誤って挿入されたコネクタ位置を特定する。
また、Z軸センサ板40a,40bの検出値の不足は端子挿入の不良と判断することなどが挙げられる。
そして続くステップS9で作業者に不良発生及びその原因を報知する。不良発生は警報音での報知及び誤り箇所の点滅表示のほか、例えば不図示の表示パネルでの原因表示を行い、不良箇所及び正しい挿入位置の表示等を行う。
作業者は、このエラー報知を受けてその後必要なエラー処理を行う。例えば、挿入が不十分である場合には十分に奥まで挿入し、挿入位置が誤っている場合には挿入した切圧電線端子を取り外し、新たな別の切圧電線端子をコネクタ10に挿入することになる。
一方、ステップS7で検査制御部100が、交流信号の印加された切圧電線端子の予め定められたコネクタ位置への挿入がなされ、挿入の深さも適切な位置まで行われたことを検出した場合にはステップS10に進み、コネクタ10への切圧電線端子の装着がすべて終了したか否かを判断する。コネクタ10への切圧電線端子の装着がすべて終了した場合にはその旨を例えば終了音で報知し、当該コネクタへの端子の装着を終了する。
ステップS10において、コネクタ10への切圧電線端子の装着がすべて終了していない場合にはステップS15に進み、次に装着するべき切圧電線端子を保持している切圧電線架台とコネクタ10内に収納する位置を特定し、ステップS3に進む。
以上説明したように本実施の形態例によれば、コネクタに装着する切圧電線を保持する切圧電線架台500の切圧電線保持部の一部に導電域(給電部)を設け、該導電域に低電圧の交流信号を検査信号として供給するのみで、切圧電線保持部に保持されている切圧電線の導電材に他の導電材などを接触させることなく、切圧電線の端子間の中間部分から完全非接触で検査信号を印加することができ、検査信号の印加された切圧電線端子がコネクタに装着された時にセンサ板で端子の挿入状態を検出することができる。
このように、切圧電線に非接触で検査信号を印加することができるため、切圧電線の両端に端子が装着されている場合であっても中間部の被覆を介して切圧電線に検査信号を印加することができ、同時に両端の端子のコネクタへの装着状態を検査することも可能となる。このため、ワイヤハーネスの製造過程で切圧電線の正誤、挿入位置の正誤などが検査でき、効率の良いワイヤハーネス製造ができる。
また、上述したようにコネクタに装着するハーネスの中間部分から検査信号を印加できるため、長さの異なるハーネスが混在しているような場合であっても全く同様に検査を行うことができる。
また、本実施の形態例においては、検査制御部100において各対となるセンサ板の検出信号の相対値、例えば差分値を利用することにより、切圧電線に印加される検査信号(交流信号)の変動やバラツキの影響がでないように制御することが可能となり、検査信号の供給効率の変動などの影響を最小限に抑えた、信頼性の高い装置が提供できる。
このため、例えば切圧電線に直接検査信号供給のためのプローブなどを接触させることなく、良好な検査信号供給が可能となる。
更に、本実施の形態例では、作業電線保持部560に架け渡された切圧電線300の中間部が給電部570に密着した状態となり、良好な検査信号の印加が実現する。
なお、切圧電線架台の切圧電線保持部550、作業電線保持部560の形状は図1に示す表面がかまぼこ形(アーチ状)の形状に限定されるものではなく、流線型であっても、円柱状であってもよく、角形形状であってもよい。切圧電線を懸けられるものであれば台面長方形形状であっても良い。
このように本実施の形態例の切圧電線架台は、両端に切圧電線端子が装着されている場合のみならず、切圧電線が途中で分岐して、コネクタ装着時に切圧電線が途中で引っかかるおそれがあるような切圧電線であっても、確実に保持しつつコネクタへの装着および取り外しができる。
以上の説明では、給電部の表面構造について説明を行わなかったが、給電部は導電材料が表面に露出していても、あるいは絶縁材料でコーティングされていても良い。これは、検査信号を切圧電線に印加するのが非接触で行えるため、電磁波が伝わる形態であれば任意の形状、構造とできるからである。
また、例え給電部表面の劣化があっても、給電部としての性能にほとんど影響がなく、安定した給電性能を維持できる。
〔第2の実施の形態例〕
以上の説明は、かまぼこ形の切圧電線架台により切圧電線中間部に検査信号を印加する例について説明した。しかし本発明は以上の例に限定されるものではなく、切圧電線の端部をつまんで端子をコネクタに装着する作業者の手先(指部分)を介して切圧電線に検査信号を供給する構成としてもよい。
このように構成することにより、切圧電線架台などの切圧電線保持部に特別の構成を備えることなく、確実に切圧電線に検査信号を供給することができる。
切圧電線の端部をつまんで端子をコネクタに装着する作業者の手先(指部分)を介して切圧電線に検査信号を供給する本発明に係る第2の実施の形態例を図7を参照して以下に説明する。図7は本発明に係る第2の実施の形態例の切圧電線に検査信号を供給する構成を説明するための図である。
第2の実施の形態例も検査信号を切圧電線に印加する構成以外は上述した第1の実施の形態例と同様の構成をそのまま適用することができる。従って、以下の説明は上述した第1の実施の形態例と異なる構成のみ説明を行い、共通部分の説明を省略する。
図7において、750が作業者の手にはめて用いる手袋であり、手袋を構成している縫製材の表面あるいは縫製材を多重構造としてその中間部に導電シートを配設する。
図7の例では761,762,763の三層構造の縫製材を用いて手袋状に成形しており、中間部は導電シート762で構成されている。なお、導電シート762はすべての部分で電気的に導通状態になるように縫製されている。
そして、導電シート762の一部762aは接続部として外部に引き出されており、接地レベルに維持されたクリップ770を接続することにより手袋750が作業者の手からシールドされた状態とすることが可能である。
そして、ワイヤハーネス製作時には、例えば親指と人差し指部分に導電材料で構成された検査信号の給電部を構成する指サック781,782で被覆する。指サックは導電材料で形成されており、それぞれが検査信号供給部に接続され、検査信号供給部からの検査信号が供給されると、作業中の指サック781,782を介してつままれている切圧電線に交流検査信号が印加できる。
なお、従来は導電性材料で形成された指サックは主に静電気による生産障害を防ぐために用いられていたが、本発明者は導電性指サックに検査信号を供給して積極的に近接する電線に検査信号を印加するという正反対の使用方法を見いだしたことから、簡単な構成で確実に切圧電線に検査信号を印加することができるようになった。
なお、この指サックは、一体型に成形されている場合に限定される者ではなく、導電性テープを指に巻き付けて指部先部分を覆ったものであっても良い。
さらには、導電性材料で形成されているものであれば指先部分が除かれた指サックであっても良い。この指サックを手袋750に装着した場合には、指先部分がより自由に成るため、作業効率がより向上する。
即ち、この手袋750を装着して導電シート762を接地レベルに接続すると共に、指サック781,782を装着して指サック781,782と検査信号供給部を接続する。そしてコネクタハウジングに装着するべき切圧電線をこの手袋750をはめた作業者がコネクタハウジング内に装着するべき切圧電線の端子近傍をつまみ、コネクタハウジングの所定位置につまんでいる端子を挿入する。
このとき、切圧電線と指サック781,782とは接触した状態であるが、指サック781,782に検査信号が供給されていれば、検査信号は切圧電線に印加される。このため、端子部に検査信号が印加された状態になり、コネクタハウジング内の正しい位置に端子が挿入されたかを検査することが可能となる。なお、このとき、端子の根本部分を直接つまんでも検査信号の供給効率が変化するのみであり何ら問題はない。
以上説明した様に第2の実施の形態例によれば、切圧電線に検査信号を印加するために特別複雑な治具を備えることなく、作業者が作業により手が荒れるのを防ぐ手袋を利用して切圧電線の導体に検査プローブを接触などさせること無く確実に検査信号を印加することができる。特に通常通りにワイヤハーネス製造作業を行いながら切圧電線に検査信号を印加することができ、検査信号の検出装置を備えるのみで確実にワイヤハーネスの製造工程において切圧電線の誤挿入を検査できる。
なお、以上の説明においては、手袋を三層構造として中間層に導電シートを配設したが、本発明は以上の例に限定されるものではなく、手袋全体を導電材料(導電ゴムなど)で形成してもよい。この場合には容易に手袋を接地レベルに維持することができる。
この場合には、指先部分に装着される検査信号が供給される給電部である例えば指サックなどは、手袋との接触面には絶縁層が設けられ、手袋部分と電気的に非接触状態とする必要がある。
絶縁層は、例えば指全体を覆う薄い絶縁材料で作られた指サックとし、指サックの上に導電性小型指サックを装着したものであっても良い。このように構成することにより手袋の構成を簡略化でき、市販の導電性手袋の一部を接地レベルの接地線と端部クリップ等を介して接続しても良い。
本発明に係る一発明の実施の形態例の切圧電線架台の構成例を示す図である。 本発明に係る一発明の実施の形態例の切圧電線架台を用いたコネクタへのハーネス端子装着状態を検出する端子の装着状態確認装置の基本原理を説明するための模式図である。
本実施の形態例の検査制御部の検査信号処理部の詳細構成を説明するための図である。 本実施の形態例の検査制御部における検出例を示す図である。 本実施の形態例のコネクタ保持部の例を示す図である。
本実施の形態例装置の切圧電線架台を用いたコネクタへの切圧電線端子装着制御を説明するためのフローチャートである。 本発明に係る第2の実施の形態例の切圧電線に検査信号を供給する構成を説明するための図である。
符号の説明
10、710、720 コネクタハウジング(コネクタ)
20a,20b Y軸センサ板
30a,30b X軸センサ板
40a,40b Z軸センサ板
60 コネクタ保持部
61 コネクタ収納部
100 検査制御部
111〜116 増幅器A〜F
121〜126 ピーク検出回路A〜F
131 X軸加算回路
132 Y軸加算回路
133 Z軸差分回路
141 X軸割算回路
142 Y軸割算回路
143 Z軸割算回路
200 挿入位置指示部
300 切圧電線
500 切圧電線架台
510 土台部
520 立ち上がりアーム部
530 切圧電線保持部
551,552 ガイド板
560 作業電線保持部
570 給電部
600 作業台
710,720 コネクタ
750 手袋
781,782 指サック

Claims (5)

  1. ワイヤハーネスを構成する、少なくとも一方端部に端子が固着された切圧電線に検査信号を印加する検査信号印加方法であって、
    交流信号を検査信号とすると共に、作業対象となる切圧電線の被覆材に接触あるいは近接するように導電材で形成された給電部を位置決めし、前記位置決め状態を維持して前記給電部に検査信号を供給し、前記切圧電線に当該切圧電線の端子及び内部導体に非接触で検査信号を印加することを特徴とする検査信号印加方法。
  2. ワイヤハーネスを構成する、少なくとも一方端部に端子が固着された切圧電線に交流検査信号を印加可能な検査信号印加装置であって、
    少なくとも一部は検査信号が供給可能な導電材で形成される給電手段と、
    前記給電手段の導電材部分の少なくとも一部を切圧電線の被覆材に接触あるいは近接位置に位置決めする位置決め手段とを備え、
    前記切圧電線に当該切圧電線の端子及び内部導体に非接触で検査信号を印加した状態で端部端子を前記コネクタハウジングに装着可能とすることを特徴とする検査信号供給装置。
  3. 前記位置決め手段は、切圧電線を懸け保持可能な懸け保持部を備え、前記懸け保持部の少なくとも切圧電線を懸け保持面近傍に前記給電手段の導電材を配設し、
    前記切圧電線を懸け保持した状態で前記切圧電線に検査信号を印加し、検査信号を印加した状態に維持して端子をコネクタハウジング内に装着可能とすることを特徴とする請求項2記載の検査信号供給装置。
  4. 前記懸け保持部は、複数の切圧電線を懸け保持可能な断面ほぼかまぼこ状に形成されている切圧電線保持部を有し、
    前記切圧電線保持部に連続する先端部近傍に上部に前記導電材が配設された給電手段が配設されていることを特徴とする請求項3記載の検査信号供給装置。
  5. 前記給電手段は指サック状に形成される導電材料で形成され、
    前記位置決め手段は、作業者が作業時に装着可能な手袋状に形成され、切圧電線をつまむ指部先端部に絶縁層を介して前記給電手段を保持可能であり、少なくとも前記指部先端部絶縁層と作業者当接面間に導電材料で形成され接地レベルに維持可能なシールド部材が配設されていることを特徴とする請求項2記載の検査信号供給装置。
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