JPH09211059A - ワイヤーハーネスの導通検査方法および導通検査器 - Google Patents

ワイヤーハーネスの導通検査方法および導通検査器

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JPH09211059A
JPH09211059A JP8021468A JP2146896A JPH09211059A JP H09211059 A JPH09211059 A JP H09211059A JP 8021468 A JP8021468 A JP 8021468A JP 2146896 A JP2146896 A JP 2146896A JP H09211059 A JPH09211059 A JP H09211059A
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JP
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terminal
terminal fitting
contact
tongue piece
continuity
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Application number
JP8021468A
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English (en)
Inventor
Hideo Tanaka
秀男 田中
Isato Hashimoto
勇人 橋本
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Publication date
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  • Testing Of Short-Circuits, Discontinuities, Leakage, Or Incorrect Line Connections (AREA)
  • Manufacturing Of Electrical Connectors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】従来のコネクタの導通検査と同時に雌型端子金
具の変形の有無を確実に検査できる導通検査器を提供す
る。 【解決手段】一の端子金具23に対して、端子本体25
との導通および舌片26との導通を調べるための2つの
検査回路を設けた。当該2つの検査回路が同時に閉じて
いることを検出した場合に、被検査体が導通検査に合格
できることとした。それ以外の場合には、舌片26に異
常変形が生じていることを検知でき、被検査体としての
ワイヤーハーネスを不良品として区別できるようにし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ワイヤーハーネ
スの導通検査の際に使用される導通検査器に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】ワイヤーハーネスは、一般に多数の電線
を構成要素として含んでおり、その両端には、ワイヤー
ハーネス相互間や他の電装部品との電気的接続を行うた
めのコネクタが設けられている。このコネクタは、電線
の端部に予め圧着された端子金具と、これを収容するハ
ウジングとを有している。ハウジングおよび端子金具
は、それぞれ、雄型または雌型のものがあり、通常、雌
型のハウジングに雄型の端子金具が装着され、雄型のハ
ウジングに雌型の端子金具が装着される。そして、雄・
雌のハウジング同士を嵌め合わせると、各雄型端子金具
と各雌型端子金具とが嵌合して接触し、両者間の電気的
接続が達成される。
【0003】ワイヤーハーネスの製造工程においては、
導通検査、すなわち、各電線の両端に圧着された端子金
具がハウジングの所定の端子挿入孔に正確に挿入装着さ
れているかどうかの検査が行われる。この導通検査は、
従来から図6のようにして行われている。同図を参照し
て、参照符号1は、ワイヤーハーネスを構成する一の電
線を示しており、参照符号2a,2bは、この電線1の
両端部にそれぞれ圧着された雌型端子金具および雄型端
子金具を示している。雌型端子金具2aは、図示してい
ないが、ワイヤーハーネスの一端側に設けられるコネク
タの雄型ハウジングの端子挿入孔に挿入されており、雄
型端子金具2bは、他端側の雌型ハウジングの端子挿入
孔に挿入されている。また、参照符号3は、電線1につ
いての導通を検査するための検査回路を示している。そ
して、この検査回路3の両端には、コンタクトプローブ
3a,3bが配置されている。
【0004】なお、簡略化のため、同図においては、単
一の電線1についてのみ図示したが、実際には、ハウジ
ング内に多数の端子金具が装着されていると共に、検査
回路3も各電線ごとに別々に接続されている。また、各
検査回路3は、判定部Dに接続されており、この判定部
Dは、各検査回路3が閉じているか開いているかを判定
することができる。
【0005】導通検査をする際には、コンタクトプロー
ブ3a,3bを、上記一端側の雄型ハウジングおよび他
端輪の雌型ハウジングの、それぞれ対応する端子挿入孔
に差し込んで、各端子挿入孔に挿入されている端子金具
2a,2bの任意の部分に接触させる。そして、判定部
Dによって検査回路3が閉じられていることが判定され
れば、電線1の導通が良好であることを検知することが
できる。上記両ハウジングに挿着されているすべての電
線について導通が良好であることが検知できれば、当該
ワイヤーハーネスは、導通検査に合格できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
導通検査においては、コンタクトプローブを端子金具の
任意の部分に接触させるだけで簡単に検査を行うことが
できるが、特に端子金具が雌型のものである場合に、以
下のおよびに示すような問題があった。まず、雌型
端子金具は、端子本体6と、この端子本体6に設けられ
た舌片7とを有している。端子本体6は、嵌合される雄
型端子金具を収容するものであり、舌片7は、端子本内
6との間で、挿入された雄型端子金具を所定の接圧力で
弾性的に挟持するものである。
【0007】 従来の導通検査では、コンタクトプロ
ーブを端子金具の文意の部分に静的に接触させるだけで
導通の有無を検査する。このため、舌片7が変形してい
ても導通が良好であれば、ワイヤーハーネスは、検査に
合格してしまうという問題があった。 ところで、舌片7は、何らかの理由により図7に示
すように変形している場合がある。舌片7が変形してい
ると、雄型端子金具8と端子本体6との間に隙間が形成
されるため、有効に雄型端子金具8を接圧できない。こ
のため、嵌合時に雄・雌の端子金具同士の一応の電気的
接続が達成できるとしても、当該ワイヤーハーネスを実
際に機器に組み付けた場合、特に自動車に組み付けた場
合には、雌型端子金具の接圧力が不十分なために、振動
や外力によって端子金具間の電気的接続が瞬断されてし
まうことがあるという問題があった。
【0008】一方、これらの問題を解決するため、従来
では、特開平1−150828号公報に開示されたコネ
クタの端子検査装置が提供されている。図8に、このコ
ネクタの端子検査装置の原理図を示す。この装置では、
端子金具の接圧状態を検査することによって、端子金具
が異常な変形を起こしているか否かを判断するようにな
っている。
【0009】同図を参照して、この装置は、矢印の方向
にのみ移動可能な雄タブ9aと、雄タブ9aの後端に対
向して配置され、雄タブ9aの後端との距離を測定する
測定手段9bとを備えている。雄タブ9aは、ばねSに
よって常時測定手段9b側に付勢されている。測定手段
9bは、雄タブ9aの後端との距離の変化を静電容量の
変化でとらえるセンサ9cと、このセンサ9cの出力を
増幅するアンプ(図示せず)とからなっている(同公報
第3頁右上第4行から第8行を参照)。
【0010】そして、検査される端子金具Tを、上記雄
タブ9aに嵌め込むと、雄タブ9aの先端が端子金具T
の舌片7によって接圧挟持される。この状態で、端子金
具Tを雄タブ9aから引き抜く方向に引っ張れば、舌片
7によって挟持された雄タブ9aが、ばねSの弾性力に
抗して端子金具Tの抜き方向に移動され、雄タブ9aの
後端とセンサ9cとの距離が大きくなる。このまま端子
金具Tを引っ張れば、やがて舌片7による挟持力よりも
ばねSの弾性力のほうが大きくなり、雄タブ9aが端子
金具Tから抜けて元の位置に戻る。
【0011】このように、雄タブ9aの後端とセンサ9
cとの距離の変化を静電容量の変化として測定し、これ
によって上記接圧力を知ることができる。そして、測定
された接圧力が規定の接圧力以下であれば、端子金具T
が異常な変形を起こしていることが分かる。ところが、
このコネクタの端子検査装置では、各雄タブ9aについ
てセンサ9cとアンプとを設置するする必要があり、非
常にコストが高くなる。しかも、端子金具の異常を検知
することができても、ワイヤーハーネスの導通検査をす
ることができないという問題がある。
【0012】そこで、この発明の目的は、端子金具の異
常な変形を確実に検知することができる導通検査器を提
供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の目的を達成する
ため、請求項1に係るワイヤーハーネスの導通検査方法
は、雄型端子金具が挿入される端子本体と、端子本体内
に突出形成され、端子本体との間で、挿入された雄型端
子金具を所定の接圧力で弾性的に挟持する舌片とを有す
る雌型端子金具を含むコネクタを備えたワイヤーハーネ
スの導通検査方法であって、端子本体および舌片にそれ
ぞれ対応され、且つ互いに電気的に絶縁された一対の電
極を備えた接触体を、端子金具と舌片との間に挿入し、
両方の電極と雌型端子金具との電気的導通を同時に得る
ことができるか否かによって、導通検査の合否を決定す
ることを検出することを特徴とするものである。
【0014】この構成によれば、次の作用を奏する。ま
ず、雌型端子金具の舌片に異常な変形が生じていないと
仮定すると、雌型端子金具に接触体を挿入した場合、一
対の電極のうち一方の電極は、端子本体と接触し、他方
の電極は、舌片と接触する。従って、両方の電極と雌型
端子金具との電気的導通を同時に得ることが可能であ
る。これに対し、雌型端子金具の舌片に異常変形が生じ
ていると仮定すると、舌片と端子本体との間の隙間が広
がっていることになる。このため、雌型端子金具に接触
体を挿入したときに、一対の電極のうちいずれか一方の
電極のみしか雌型端子金具と接触することができない。
従って、いずれか一方の電極と雌型端子金具との電気的
導通を得ることが可能である。
【0015】また、雌型端子金具に接触体を挿入したと
きに、いずれの電極も雌型端子金具との電気的導通を得
ることができなければ、誤装着等によって雌型端子金具
がコネクタハウジングの所定の位置に装着されていない
状態であることが考えられる。なお、極めて稀なケース
として、いずれの電極も雌型端子金具との電気的導通を
得ることができない場合には、舌片の変形が著しいため
に、接触片が舌片および端子本体のいずれにも接触しな
い状態で雌型端子金具に挿入された状態となっている場
合も考えられる。
【0016】本発明の目的を達成するため請求項2に係
る導通検査器は、雄型端子金具が挿入される端子本体
と、端子本体内に突出形成され、端子本体との間で、挿
入された雄型端子金具を所定の接圧力で弾性的に挟持す
る舌片とを有する雌型端子金具を含むコネクタを備えた
ワイヤーハーネスの導通検査に適用される導通検査器で
あって、複数の雌型端子金具が、コネクタハウジングの
対応する端子挿入孔にそれぞれ挿着されたコネクタを保
持するコネクタ保持部と、コネクタ保持部に対向配置さ
れ、上記複数の雌型端子金具にそれぞれ対応した複数の
接触体が各雌型端子金具側に突出した状態で並設された
検査部と、コネクタ保持部と検査部とを、接触体が突出
する方向に沿って相対的に近接/離反させる接離機構と
を有し、各接触体は、端子本体と舌片との間に挿入され
た際に、端子本体および舌片にそれぞれ接触し得る、互
いに電気的に絶縁された一対の電極面を有することを特
徴とするものである。
【0017】この構成によれば、次の作用を奏する。被
検査体としてのワイヤーハーネスに備えられたコネクタ
をコネクタ保持部によって保持し、接離機構を介して検
査部をコネクタ保持部に近接させることによって、各雌
型端子金具に対してそれぞれ対応する接触体を、端子本
体と舌片との間に挿入させることができる。このとき、
雌型端子金具の舌片に異常な変形が生じていないと仮定
すると、雌型端子金具に接触体を挿入した場合、一方の
電極面は、端子本体と接触し、他方の電極面は、舌片と
接触する。従って、両電極面と雌型端子金具との電気的
導通を同時に得ることが可能である。これに対し、雌型
端子金具の舌片に異常変形が生じていると仮定すると、
舌片と端子本体との間の隙間が広がっていることにな
る。このため、雌型端子金具に接触体を挿入したとき
に、両電極面のうちいずれか一方の電極面のみしか雌型
端子金具と接触することができない。従って、いずれか
一方の電極面と雌型端子金具との電気的導通を得ること
が可能である。
【0018】また、雌型端子金具に接触体を挿入したと
きに、いずれの電極面も雌型端子金具との電気的導通を
得ることができなければ、誤装着等によって雌型端子金
具がコネクタハウジングの所定の位置に挿着されていな
い状態であることが考えられる。なお、極めて稀なケー
スとして、いずれの電極面も雌型端子金具との電気的導
通を得ることができない場合には、舌片の変形が著しい
ために、両電極面が雌型端子金具のどこにも接触しない
状態で接触体が雌型端子金具に挿入された状態となって
いる場合も考えられる。
【0019】本発明の目的を達成するため、請求項3に
係る導通検査器は、請求項2記載の導通検査器におい
て、各接触体は、端子本体と舌片との間に挿入し得る絶
縁板と、絶縁板の端子本体側および舌片側の面にそれぞ
れ形成された、金属泊を含む第1および第2の電極とを
有していることを特徴とするものである。この構成によ
れば、請求項2に係る発明と同様の作用を奏する。すな
わち、接触体を雌型端子金具に挿入した場合、雌型端子
金具の舌片に異常な変形が生じていないと仮定すると、
第1の電極が端子本体と接触し、第2の電極が舌片と接
触する。これにより、両電極と雌型端子金具との電気的
導通を同時に得ることが可能である。これに対し、雌型
端子金具の舌片に異常変形が生じていると仮定すると、
第1または第2の電極のうちいずれか一方の電極のみし
か雌型端子金具と接触することができない。これによ
り、いずれか一方の電極と雌型端子金具との電気的導通
を得ることが可能である。加えて、本請求項に係る発明
では、絶縁板の両側に金属泊を配置するという極簡単な
構造を採用することによって、接触体を簡単に構成する
ことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、この発
明の一実施形態に係る導通検査器を用いて、ワイヤーハ
ーネスの導通検査を行なっている状態を示した斜視図で
ある。(1) 導通検査の概要と導通検査器の概略構成 図1を参照して、本実施形態に係る導通検査器10は、
複数の雌型端子金具(図示せず)を含むコネクタ11が
備えられたワイヤーハーネス14の導通検査に適用され
るものである。本実施形態において導通検査とは、ワイ
ヤーハーネス14に含まれる各電線15の端部に圧着さ
れた雌型端子金具が、それぞれ、ハウジング12の対応
する端子挿入孔13に間違いなく挿着されているかどう
かを検査するものであり、具体的には、各雌型端子金具
と、導通検査器10に備えられた接触体20との電気的
導通の有無を調べることである。
【0021】本実施形態の特徴とするところは、接触体
20は、各雌型端子金具に対応させて複数設けられ、各
接触体20は、第1電極21および第2電極22(図4
参照)を備えており、これら2つの電極21,22が同
時に雌型端子金具との電気的導通を得られたかどうかを
基準として、上記導通の有無および雌型端子金具の異常
変形の有無を検知することができるようになっている点
にある。
【0022】次に、導通検査器10の概略構成およびコ
ネクタ11について説明する。コネクタ11は、ハウジ
ング12と、各電線15の端部に圧着された雌型端子金
具(以下、単に「端子金具」という。)とを有してい
る。図2は、この端子金具23を模式的に示した一部断
面側面図である。図2を参照して、端子金具23は、内
部に雄型端子金具を収容するための収容室24が形成さ
れた端子本体25と、この端子本体25に一体に形成さ
れた舌片26とを有している。舌片26は、白抜き矢印
の方向に弾性変形が可能となっており、端子本体25と
の間で、端子本体25に挿入される雄型端子金具を所定
の接圧力で挟持するようになっている。
【0023】再び図1を参照して、導通検査器10は、
レール27が形成されたベース部材28と、レール27
の所定位置に位置決めされた状態で取り付けられたコネ
クタ保持部29と、このコネクタ保持部29と対向配置
され、レール27に対してスライド可能に取り付けられ
た検査部30と、この検査部30をレール27に沿って
スライドさせることによって、検査部30とコネクタ保
持部29との距離を変化させる接離機構31とを有して
いる。
【0024】そして、この導通検査器10をコネクタ1
1に接続すると共に、検査すべきワイヤーハーネス14
に備えられた他のコネクタ(図1では、簡略化のため単
一のコネクタ11のみ図示している)には、当該コネク
タの仕様に対応した別の仕様の導通検査器をそれぞれ接
続することにより、各コネクタ間における電気的導通の
有無を確認することができるようになっている。
【0025】(2) 導通検査器の各部の説明 以下、導通検査器10について詳しく説明する。コネク
タ保持部29は、本体32と、この本体32の前面に、
たとえばねじ35を用いて取り付けられた位置決め板3
3とを有している。本体32は、二点鎖線の矢印が示す
ように、上方からコネクタ11を収容することができる
ようになっている。本体32は、コネクタ11を収容す
ることができる収容室34を有している。この収容室3
4は、コネクタ11をぴったりと収容することができる
ように、コネクタ11のハウジング12の外形形状に対
応させて形成されている。従って、この収容室34にコ
ネクタ11を嵌め込めば、本体32と位置決め板33と
により、コネクタ11の前面を検査部30と対向させた
状態(図2で説明した端子金具23と検査部30とを対
向させた状態)で位置決め固定することができるように
なっている。なお、ハウジング12の外形形状が変われ
ば、これに対応させて収容室34の内面形状は設計変更
される。
【0026】検査部30は、前面(コネクタ保持部29
と対向する面)36に凹陥部37が設けられた外箱38
と、外箱38に装備された複数の接触体20とを有して
いる。外箱38は、レール27に対してスライド自在に
取り付けられており、これにより、検査部30全体がコ
ネクタ保持部29に対して近接または離反することがで
きるようになっている。
【0027】上記凹陥部37は、コネクタ11のハウジ
ング12を前面側からぴったりと挿入することができる
大きさに形成されている。各接触体20は、この凹陥部
37内の所定の位置に並設されている。すなわち、各接
触体20は、コネクタ保持部29によってコネクタ11
を保持したときに、ハウジング12に挿着された各端子
金具23の位置に対応する位置に設置されており、コネ
クタ保持部29に向かって突出された状態で取り付けら
れている。
【0028】図3は、複数の接触体20を含む検査電極
ユニット39の斜視図である。図に示すように、各接触
体20は、それぞれ別々に設置されているのではなく、
所定数ごとに一体的に形成されており、検査電極ユニッ
ト39を構成している。本実施形態では、コネクタ11
に10本の電線15が接続されているので、接触体20
は、10個必要である。そして、各接触体20が端子金
具23に対応できるように、5個づつ一体的に形成され
ている。つまり、検査部30の外箱38には、所定の間
隔をあけて、一対の検査電極ユニット39(各ユニット
を区別するため、便宜上、一方側ユニットに参照符号4
4,他方側に参照符号45を付す。)が並設されてい
る。前記所定の間隔は、ハウジング12に整列状態で挿
着された端子金具23の列の間隔に対応している。
【0029】また、図4は、コネクタ保持部29に保持
されたコネクタ11の端子金具23と検査部30との位
置関係を模式的に示す図である。図3および図4を参照
して、検査電極ユニット44,45についてさらに詳し
く説明する。各検査電極ユニット44,45は、電気的
絶縁性を有するベース板40と、これに設けられた第1
電極21および第2電極22と、各電極21,22に接
続されたリード線41,42とを有している。
【0030】ベース板40の前方側(コネクタ保持部2
9と対向する側)の縁部は、くし状に形成されており、
5つの突出片43が設けられている。第1電極21およ
び第2電極22は、たとえば銅箔により構成されてい
る。たとえば、第1電極21および第2電極22は、プ
リント配線板におけるファインラインのファインパター
ン形成によって構成することができる。つまり、本実施
形態では、ベース板40の突出片43と、第1電極21
および第2電極22とにより接触体20が構成されてい
る。なお、接触体20の耐久性を向上させるため、この
部分にはんだリベラ加工を施すこともできる。
【0031】ベース板40の板厚寸法は、端子金具23
の端子本体25と舌片26との両方に接触し得るように
設定されている。これにより、接触体20を端子金具2
3に挿入する際には、所定の押圧力で押し込む必要があ
る。そして、端子金具23に押し込まれた接触体20
は、端子本体25と舌片26との間で、上記所定の接圧
力で挟持される。なお、ベース板40の板厚寸法は、端
子金具23と実際に嵌合する雄型端子金具の寸法に対応
させておくのが好ましい。
【0032】また、図4に注目して、検査電極ユニット
44,45の間に上記所定の間隔を形成するため、スペ
ーサ70,71が介在されている。そして、検査部30
の外箱38の外方からボルト72をねじ込むことによっ
て、スペーサ70,71が固定されている。これによ
り、各検査電極ユニット44,45の間に、上記所定の
間隔が維持されている。
【0033】第1電極21は、検査電極ユニット44の
手前側(図3において図示している側)および検査電極
ユニット45の裏面側(図3において図示している側の
反対側)に形成されている。また、第2電極22は、検
査電極ユニット45の手前側(図3において図示してい
る側)および検査電極ユニット44の裏面側(図3にお
いて図示している側の反対側)に形成されている。つま
り、両検査電極ユニット44,45は、第2電極22が
互いに対向するように配置されている。これは、コネク
タ11のハウジング12に挿着されている端子金具23
の向きに対応させたものである(図4参照)。
【0034】なお、コネクタ11が他の仕様のものに変
更された場合は、これに応じて接触体20の個数,配置
位置および形状等、並びに検査部30の凹陥部37の内
面形状,その他関連する事項について所要の設計変更を
施せば良い。また、本実施形態では、ベース板40の突
出片43,第1電極21および第2電極22により接触
体20を構成したが、接触体20の構造は他の構造、た
とえば、2枚の金属板および、これらの間に挿入される
絶縁シートをいわゆるサンドイッチ状に重ね合わせると
いう構造にすることもできる。
【0035】図3に示すように、5本のリード線41
は、各第1電極21に一対一に対応して接続されてい
る。同じく、5本のリード線42は、各第2電極22に
一対一に対応して接続されている。これらリード線4
1,42の接続は、たとえばはんだ付けにより行うこと
ができる。また、場合によっては、はんだ付け部分を保
護するため、当該部分にホットメルト加工を施しても良
い。なお、図1では、リード線41,42の本数は簡略
化のため省略されている。
【0036】各リード線41,42は、図示しない導通
判定部に接続されており、各電線15ごとに(端子金具
23ごとに)独立した導通検査回路が構成されている。
つまり、当該導通判定部は、各端子金具23ごとの導通
の有無、すなわち、所定の端子金具23がハウジング1
2の所定の端子挿入孔13に挿入されているかどうか、
および各端子金具23ごとに、舌片26の異常変形が生
じていないかを判定することができ、しかも、これら判
定結果を所定の表示装置により表示することができるよ
うになっている。
【0037】図5は、導通検査回路80の原理を示す図
である。なお、図5では、一の電線15に対応した一の
導通検査回路80のみを示しているが、実際には、この
ような導通検査回路80がすべての電線15に対して構
成されている。同図を参照して、参照符号82は、電線
15の、端子金具23が設けられた側と反対側に圧着さ
れた雄型端子金具を示している。この雄端子金具82
は、他のコネクタに装着されており、当該他のコネクタ
は、これに対応する他の導通検査器にセットされてい
る。また、参照符号83は、雄端子金具82に接触し得
るコンタクトプローブを示している。
【0038】各導通検査回路80は、端子金具23とこ
れに対応する接触体20との間でそれぞれ2つの回路を
構成している。つまり、第1電極41と端子金具23と
の間で第1の回路48が構成され、また、第2電極42
と端子金具23との間で第2の回路49が構成されてい
る。参照符号47,50は、上記表示装置に含まれる表
示灯を示しており、上記回路48,49が閉じている場
合にそれぞれ点灯するようになっている。また、参照符
号51は、端子変形検査回路80に電源を供給するため
の電池を示している。
【0039】導通判定部は、各導通検査回路80につい
て、上記第1および第2の回路48,49が閉じている
かどうかを判定する。第1および第2の回路48,49
が同時に閉じていれば、表示灯47,50は同時に点灯
する。これにより、導通判定部は、一の導通検査回路8
0が良好に閉じていること、すなわち、接触体20が端
子本体25と舌片26とに同時に接触していると判断す
る。
【0040】これに対し、舌片26に異常変形が生じて
いれば、舌片26と端子本体25との間の隙間が広がっ
ていることになる。このため、端子金具23に接触体2
0を挿入したときに、いずれか一方の電極のみしか端子
金具23と接触することができないので、いずれか一方
の表示灯47,50のみが点灯する。これにより、当該
電線15について導通不良であることを検知することが
できる。
【0041】再び図1を参照して、接離機構31は、カ
ムレバー60とばね61とを有している。カムレバー6
0は、ベース部材28の基端部にピン62を介して回動
可能に取り付けられている。このカムレバー60を白抜
き矢印の方向に回動起立させれば、カムレバー60が検
査部30の外箱38に押し付けられ、検査部30全体が
レール27に沿ってコネクタ保持部29側へ近接移動さ
れる。また、ばね61は、コネクタ保持部29と検査部
30との間に介在されており、検査部30を常時コネク
タ保持部29から離反させる方向に付勢している。従っ
て、カムレバー60を起立させれば、ばね61の弾性力
に抗して検査部30がコネクタ保持部29に近接し、一
方、カムレバー60を倒伏すれば、上記ばね61の弾性
力によって、検査部30がコネクタ保持部29から元の
位置まで自動的に離反されるようになっている。
【0042】(3) 作用・効果 以上のような構成を有する導通検査器10によれば、次
のような作用効果を奏する。まず、図1を参照して、コ
ネクタ11をコネクタ保持部29によって保持し、カム
レバー60を操作してコネクタ保持部29に保持された
コネクタ11と検査部30とを近接させる。これによ
り、各接触体20は、それぞれ対応する端子金具23に
挿入される。
【0043】そして、一の導通検査回路80について、
第1の回路48および第2の回路49(図5参照)の両
方が同時に閉じられていることを導通判定部によって検
出できれば、当該接触体20は、端子金具23の端子本
体25および舌片26の両方に接触していること、すな
わち、舌片26に異常変形が生じておらず、舌片26と
端子本体25との間に、雄端子金具を所要の接圧力で挟
持するための適性な隙間が形成されていることが検知で
きる。そして、すべての導通検査回路80について、2
つの回路48,49が同時に閉じられていることを検出
することによって、被検査体としてのワイヤーハーネス
は、導通検査に合格できる。
【0044】一方、第1の回路48および第2の回路4
9の両方が同時に閉じられていない場合には、当該接触
体20は、端子金具23の端子本体25および舌片26
の両方に同時に接触していないこと、すなわち、舌片2
6に異常変形が生じており、舌片26と端子本体25と
の間に、雄端子金具を所要の接圧力で挟持するための適
正な隙間が形成されていないことを検知することがで
き、当該導通検査に合格することはできない。
【0045】なお、第1の回路48および第2の回路4
9の両方が同時に閉じられていない場合には、端子金具
23の誤装着、すなわち、所定の端子挿入孔に挿入され
ていないことも考えられる。かかる場合には、導通検査
器10からコネクタ11を取り外して目視により調べ、
誤装着であることが確認できれば、直ちに手直し作業を
することができる。
【0046】このように、本実施形態では、一の端子金
具23についての導通検査をする際に、端子変形の有無
を検査するために回路48,49を2つ使用し、端子本
体25との導通の有無、および舌片26との導通の有無
を検査する。これにより、端子金具25および舌片26
と同時に導通が得られない場合には、舌片26の異常変
形を検知するものである。その結果、このような異常変
形を起こした端子金具23を含むワイヤーハーネスを、
不良品として確実に排除することができる。しかも、端
子本体25および舌片26との導通をとるために、ベー
ス板40の両側に、銅箔からなる第1および第2電極2
1,22を配置するという極簡単な構造を採用している
ので、導通検査器10のコストの上昇を抑えることがで
きるという利点もある。
【0047】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、端子本体
および舌片のそれぞれについて導通が得られているか否
かを接触体によって検査することができる。従って、雌
型端子金具の端子本体と舌片とに同時に導通が得られて
いないことを検出することによって、各雌型端子金具が
正常にコネクタハウジングに装着されてはいるが、舌片
の異常変形のために舌片と端子本体との間の隙間が広が
り、その結果、雄型端子金具を挟持するための接圧力が
低下しているような状態を検知することができる。従っ
て、このような舌片が異常変形した雌型端子金具を含む
ワイヤーハーネスを、不良品として排除することができ
る。
【0048】請求項2に係る発明によれば、各雌型端子
金具に対して接触体を挿入した場合に、一方の電極面が
端子本体と接触し、且つ他方の電極面が舌片と接触する
ことによって、両電極面と雌型端子金具との電気的導通
を得ることができれば、各雌型端子金具について異常変
形が生じていないことを検知することができる。一方、
各雌型端子金具について、いずれか一方の電極面のみし
か雌型端子金具との間で電気的導通を得ることができな
ければ、その雌型端子金具の舌片に異常変形が生じてお
り、雄型端子金具を挟持するための接圧力が低下してい
ることを検知することができる。従って、このような舌
片が異常変形した雌型端子金具を含むワイヤーハーネス
を、不良品として排除することができる。
【0049】請求項3に係る発明によれば、請求項2に
係る発明と同様の効果を奏する。加えて、絶縁板と、こ
れの両側に形成した、金属泊を含む第1および第2の電
極とによって、簡単に接触体を構成することができるか
ら、導通検査器の構造を簡素化してコストの上昇を抑え
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る導通検査器の外観斜
視図である。
【図2】雌型端子金具の構造を模式的に示した一部断面
側面図である。
【図3】検査電極ユニットの斜視図である。
【図4】保持されたコネクタと検査部との位置関係を模
式的に示した一部断面平面図である。
【図5】導通判定部における導通検査回路を模式的に示
した図である。
【図6】従来の導通検査の原理を示した図である。
【図7】雌型端子金具の舌片に異常変形が生じている場
合の、雄型端子金具との嵌合状態を示す一部断面側面図
である。
【図8】従来のコネツタの端子検査装置の原理図であ
る。
【符号の説明】
10 導通検査器 11 コネクタ 12 ハウジング 13 端子挿入孔 14 ワイヤーハーネス 15 電線 20 接触体 21 第1電極 22 第2電極 23 端子金具 25 端子本体 26 舌片 29 コネクタ保持部 30 検査部 31 接離機構 39 検査電極ユニット 40 ベース板 48 第1の回路 49 第2の回路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】雄型端子金具が挿入される端子本体と、端
    子本体内に突出形成され、端子本体との間で、挿入され
    た雄型端子金具を所定の接圧力で弾性的に挟持する舌片
    とを有する雌型端子金具を含むコネクタを備えたワイヤ
    ーハーネスの導通検査方法であって、 端子本体および舌片にそれぞれ対応され、且つ互いに電
    気的に絶縁された一対の電極を備えた接触体を、端子本
    体と舌片との間に挿入し、両方の電極と雌型端子金具と
    の電気的導通を同時に得ることができるか否かによっ
    て、導通検査の合否を決定することを特徴とするワイヤ
    ーハーネスの導通検査方法。
  2. 【請求項2】雄型端子金具が挿入される端子本体と、端
    子本体内に突出形成され、端子本体との間で、挿入され
    た雄型端子金具を所定の接圧力で弾性的に挟持する舌片
    とを有する雌型端子金具を含むコネクタを備えたワイヤ
    ーハーネスの導通検査に適用される導通検査器であっ
    て、 複数の雌型端子金具が、コネクタハウジングの対応する
    端子挿入孔にそれぞれ挿着されたコネクタを保持するコ
    ネクタ保持部と、 コネクタ保持部に対向配置され、上記複数の雌型端子金
    具にそれぞれ対応した複数の接触体が各雌型端子金具側
    に突出した状態で並設された検査部と、 コネクタ保持部と検査部とを、接触体が突出する方向に
    沿って相対的に近接/離反させる接離機構とを有し、 各接触体は、 端子本体と舌片との間に挿入された際に、端子本体およ
    び舌片にそれぞれ接触し得る、互いに電気的に絶縁され
    た一対の電極面を有することを特徴とする導通検査器。
  3. 【請求項3】請求項2記載の導通検査器において、 各接触体は、 端子本体と舌片との間に挿入し得る絶縁板と、 絶縁板の端子本体側および舌片側の面にそれぞれ形成さ
    れた、金属泊を含む第1および第2の電極とを有してい
    ることを特徴とする導通検査器。
JP8021468A 1996-02-07 1996-02-07 ワイヤーハーネスの導通検査方法および導通検査器 Pending JPH09211059A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100351106B1 (ko) * 2000-12-20 2002-09-05 경신공업 주식회사 자동차용 와이어링 하네스의 조립 및 회로검사 지그
WO2005052609A1 (ja) * 2003-11-28 2005-06-09 Sumitomo Wiring Systems, Ltd. 検査信号供給装置及び検査信号印加方法

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