JP2005163548A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

内燃機関の制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005163548A
JP2005163548A JP2003399465A JP2003399465A JP2005163548A JP 2005163548 A JP2005163548 A JP 2005163548A JP 2003399465 A JP2003399465 A JP 2003399465A JP 2003399465 A JP2003399465 A JP 2003399465A JP 2005163548 A JP2005163548 A JP 2005163548A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
injection
internal combustion
combustion engine
fuel
exhaust
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2003399465A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshinobu Hashimoto
佳宜 橋本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2003399465A priority Critical patent/JP2005163548A/ja
Publication of JP2005163548A publication Critical patent/JP2005163548A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/40Engine management systems

Abstract

【課題】 内燃機関の燃料噴射手段により主噴射に加えて副噴射が行われる場合に、ピストンに与えるダメージを抑制しつつ副噴射を行うことができる技術を提供する。
【解決手段】 ステップS101において排気系の昇温制御が必要であると判定され、ステップS102において、内燃機関1の運転状態が低・中負荷域にあると判定された場合には、ターボチャージャのノズルベーンの開度を小さくすること、排気絞り弁を絞ること、VVT機構を制御することのうち少なくともいずれか1つが実行された後、ステップS104において、ビゴム噴射を実行する。このようにビゴム噴射を行うことにより、ビゴム噴射が行われない場合に比べてビゴム噴射が行われるタイミングでの筒内圧を高くすることができ、ビゴム噴射による噴霧の勢いを抑えることができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関する。
従来の内燃機関において、気筒内に燃料を噴射する燃料噴射手段により、圧縮上死点近傍で行われる主噴射に加えて排気行程又は吸気行程の上死点近傍で気筒内に副次的に燃料を噴射する副噴射(いわゆるビゴム噴射)を行わせることにより、気筒から排出される排気中の炭化水素(HC)を増加させて、HCを触媒内で反応させることにより、触媒の床温を上昇させる技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−4902号公報 特開2001−280165号公報 特開2001−329900号公報 特開2001−342820号公報
ところで、ビゴム噴射が行われる排気行程又は吸気行程の上死点近傍においては、筒内圧は略大気圧の状態となっている。
このような状態で、気筒内に燃料が噴射される場合、燃料が、例えばガソリンのように蒸発し易く、また、燃料噴射弁から噴射された場合の噴射圧が比較的低いものであれば、特に問題となるものではないが、例えば、軽油のように蒸発し難くい燃料を使用し、気筒内に高圧の燃料を噴射するディーゼルエンジンにおいては以下のような問題が生じることが懸念される。
すなわち、筒内圧が略大気圧のような状態で、高圧の燃料が筒内に噴射された場合、噴霧の貫徹力が大きい(燃料が略高圧の状態のままピストンに噴き付けられる)ため、ピストンにおいて噴霧が噴き付けられる部分が侵食(浸食)されるおそれがあり、ピストン頂面に設けられたキャビティの周縁のピストンリップ部に噴霧が噴き付けられた場合にはピストンリップ部が損傷してしまうおそれがある。
本発明は、上記したような事情に鑑みてなされたものであり、内燃機関の燃料噴射手段により主噴射に加えて副噴射が行われる場合に、ピストンに与えるダメージを抑制しつつ副噴射を行うことができる技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は以下の構成を採用した。
本発明に係る内燃機関の制御装置にあっては、排気行程又は吸気行程の上死点近傍で気筒内に副次的に燃料を噴射する副噴射、いわゆるビゴム(VIGOM)噴射が行われた場合には、ビゴム噴射が行われない場合に比べてビゴム噴射が行われるタイミングでの筒内圧を高くすることにより、ビゴム噴射による噴霧の勢いを抑えて噴霧到達距離を短くして、噴射された燃料によってピストンが侵食(損傷)してしまうことを抑制するものである。
すなわち、本発明に係る内燃機関の制御装置は、
内燃機関の運転状態を検出する機関運転状態検出手段と、
前記機関運転状態検出手段により検出された機関運転状態に基づいて、気筒内に燃料を噴射する燃料噴射手段により、圧縮上死点近傍で行われる主噴射に加えて排気行程又は吸気行程の上死点近傍で気筒内に副次的に燃料を噴射する副噴射を行わせる燃料噴射制御手段と、
前記燃料噴射制御手段によって前記燃料噴射手段による副噴射が行われる場合に、副噴射が行われない場合に比べて副噴射が行われるタイミングでの筒内圧を高くする筒内圧調整手段と、
を備えることを特徴とする。
ここで、副噴射(ビゴム噴射)が行われる場合に、副噴射が行われない場合に比べて副噴射が行われるタイミングでの筒内圧を高くするとは、ビゴム噴射が行われるタイミングでの筒内圧を、そのタイミング(当該ビゴム噴射が行われる運転状態と同じ運転状態において、当該ビゴム噴射が行われるタイミングと同じタイミング)でビゴム噴射が行われなかったと仮定した場合の筒内圧よりも高い状態にすることを意味するものである。筒内圧を高い状態にするとは、低い状態にある筒内圧を高い状態にすることや、高い状態にある筒内圧を高い状態に保つ(保持する、維持する)ことを意味するものである。ビゴム噴射が行われるタイミングとしては、排気行程又は吸気行程の上死点近傍で行われるもので、このタイミングにおいては、通常、気筒内は略大気圧、または、略大気圧に近い状態となっている。したがって、この場合には、ビゴム噴射が行われない場合に比べて筒内圧を高くするとは、略大気圧、または、略大気圧に近い状態よりも筒内圧を高くする、または、筒内圧を高い状態に保つことをいう。また、少なくともビゴム噴射が行われるタイミングにおいて、筒内圧が高くなっていればよい。
また、筒内圧調整手段としては、内燃機関の排気通路に設けられ該排気通路を通過する排気の量を調整する排気絞り弁や、吸気の過給圧を所望の圧力とすべくタービンホイールに吹き付けられる内燃機関の排気の流速を可変とする可変容量型過給機(可変ノズルベーン式)や、吸排気バルブの開閉タイミングを可変とするバルブタイミング可変機構などを例示することができる。これら排気絞り弁と可変容量型過給機とバルブタイミング可変機構とのうち少なくとも一つが予め内燃機関に設けられているものであれば、それを利用して筒内圧を高くすることができる。
ビゴム噴射は、主として内燃機関の排気系に設けられる排気浄化装置の温度を上昇させる(排気浄化装置の温度を高温に維持することも含む)目的で行われるものである。排気浄化装置の温度を上昇させる場合としては、排気浄化装置としての吸蔵還元型NOx触媒の硫黄被毒回復制御における昇温制御時や、排気浄化装置としてのパティキュレートフィルタに捕集されている煤等の粒子状物質(PM:Particulate Matter)を除去するPM再生処理制御における昇温制御時等を例示することができる。
そして、ビゴム噴射においては、排気行程又は吸気行程の上死点近傍で噴射された燃料の未燃分が吸蔵還元型NOx触媒に供給され、それが吸蔵還元型NOx触媒上で酸化反応を起こし、以って該触媒の温度を上昇させることができるものである。
ここで、ビゴム噴射及び主噴射の噴射時期を図3を用いて説明する。図3(B)は内燃機関における吸入行程、圧縮行程、膨張行程(爆発行程)及び排気行程の4サイクルを示す図であり、これに対して、図3(A)は排気バルブ及び吸気バルブの開弁状態を示す図、図3(C)はビゴム噴射及び主噴射の噴射時期を示す図となっている。
ビゴム噴射の噴射時期については、排気行程又は吸気行程の上死点近傍、特に、噴射された燃料がピストンの頂面に設けられたキャビティ内に噴き付けられるタイミングで行われることが好ましい。このタイミングは、燃料噴射弁の燃料を噴射する噴霧角や、キャビ
ティの形状など内燃機関の仕様に基づいて適宜決定されるとよいが、燃焼の安定性を維持するため、図3に示すように、排気上死点の前後約30度の範囲内が好ましい。このように、ピストン頂面のキャビティ内に燃料を噴射することにより、噴射された燃料が液状のまま直接気筒内壁に到達してしまうことを抑制することができる。したがって、噴射された燃料によって気筒壁面の潤滑油膜が洗い流されてしまい油膜切れが生じてしまう現象(ボアフラッシング)を防止することができる。
また、ビゴム噴射の噴射時期は、上述した排気上死点の前後約30度の範囲のうち、排気上死点の前である程好ましい。排気上死点の前である程、気筒内の温度は高い状態にあるので、排気上死点の前でビゴム噴射を行うことにより、噴射された燃料をより蒸発し易くすることができる。
また、排気行程又は吸気行程の上死点近傍で噴射された燃料がその後の行程で蒸発して着火し易いものとなり燃焼を安定させるので、図3に示すように、主噴射時期を遅延(遅角)させることにより、ピストン運動に消費されるエネルギ量が減少し、それに伴い温度上昇した排気が吸蔵還元型NOx触媒に到達することにより該触媒の温度を上昇させることができる。
ここで、硫黄被毒回復制御やPM再生処理制御が実行される条件について説明する。
硫黄被毒回復制御が実行される条件としては、硫黄被毒が解消されていない期間が所定期間に達しているか、あるいは硫黄被毒が解消されていない間に車輌が走行した距離が所定距離に達しているか等の条件を例示することができる。
また、PM再生処理制御が実行される条件としては、パティキュレートフィルタに捕集されているPM量が、所定量以上であるという条件を例示することができる。当該所定量は、PMがパティキュレートフィルタに捕集されることによりパティキュレートフィルタの目詰まりを起こし、この目詰まりが排気抵抗の増加を生じさせ、内燃機関の出力低下を生じさせてしまう量である。パティキュレートフィルタに捕集されているPM量が所定量以上であるか否かを判定する方法としては、内燃機関の運転状態、例えば、機関回転数とトルクとPM量との関係を予め導き出しマップ化しておき、そのマップと機関回転数とトルクとからPM量を算出し、前回のPM再生処理制御実行終了時から内燃機関の運転状態に基づいて算出されるPM量を積算していくことによって推定する方法、パティキュレートフィルタの前後差圧(フィルタより上流の排気圧力とフィルタより下流の排気圧力との差圧)が所定圧以上であるときにパティキュレートフィルタに捕集されているPM量が所定量以上であると判定する方法、あるいは、前回のPM再生処理制御実行終了時からの燃料噴射量(吸入空気量等でもよい)の積算値が所定量以上であるときにパティキュレートフィルタに捕集されているPM量が所定量以上であると判定する方法等を例示することができる。
内燃機関の運転状態が上述したような条件にある場合に、昇温制御としてビゴム噴射が行われる。
すなわち、上記の構成において、前記燃料噴射制御手段は、前記機関運転状態検出手段により、内燃機関の排気通路に設けられた吸蔵還元型NOx触媒に吸蔵(吸収、吸着)されている硫黄成分を放出させ、該吸蔵還元型NOx触媒を硫黄被毒から回復させる硫黄被毒回復制御が行われるべきであることが検出された場合に、副噴射を行わせるとよい。
また、上記の構成において、前記燃料噴射制御手段は、前記機関運転状態検出手段により、内燃機関の排気通路に設けられて排気中に含まれる粒子状物質を捕集するパティキュ
レートフィルタに捕集されている粒子状物質の量が所定量より多い場合であって該粒子状物質の酸化除去が行われるべきであることが検出された場合に、副噴射を行わせてもよい。
また、上記の構成において、前記筒内圧調整手段は、前記燃料噴射手段により副噴射が行われる場合の噴射量に基づいて、筒内圧を高くすることも好ましい。
燃料噴射手段により副噴射が行われる場合の噴射量が少量であって、ピストンにダメージを与えるおそれのない場合には、筒内圧を高くする必要がないので、例えば、ピストンにダメージを与えるおそれのある噴射量を予め求めておき、副噴射の噴射量が当該噴射量(所定噴射量)以上となった場合に、筒内圧を高くするようにするとよい。また、副噴射の噴射量が所定噴射量以上の場合には、噴射量が多い程、筒内圧が高くなるようにしてもよい。
なお、上記各構成は、可能な限り組み合わせて採用し得る。
本発明によれば、内燃機関の燃料噴射手段により主噴射に加えて副噴射が行われる場合に、ピストンに与えるダメージを抑制しつつ副噴射を行うことが可能となる。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を例示的に詳しく説明する。
図1において、内燃機関1は、燃料供給系10、気筒(燃焼室)20、吸気系30及び排気系40等を主要部として構成される直列4気筒のディーゼルエンジンである。まず、本実施の形態に係る内燃機関1の基本構造及び機能について説明する。
燃料供給系10は、サプライポンプ11、コモンレール12、燃料噴射弁13、機関燃料通路14等を備えて構成される。
サプライポンプ11は、燃料タンク(図示略)から汲み上げた燃料を高圧にし、機関燃料通路14を介してコモンレール12に供給する。コモンレール12は、サプライポンプ11から供給された高圧燃料を所定圧力に保持(蓄圧)する蓄圧室としての機能を有し、この蓄圧した燃料を各燃料噴射弁13に分配する。燃料噴射弁13は、その内部に電磁ソレノイド(図示略)を備えた電磁弁であり、適宜開弁して気筒20内に燃料を噴射供給する。
吸気系30は、各気筒20内に供給される吸入空気の通路(吸気通路)を形成する。一方、排気系40は、各気筒20から排出される排気ガスの通路(排気通路)を形成する。また、内燃機関1には、気筒20の吸気系30と排気系40とを連通する排気還流通路(EGR通路)60が形成されている。このEGR通路60は、排気の一部を適宜吸気系30に戻す機能を有する。
そして、排気系40において、同排気系40及びEGR通路60の連絡部位の下流には、排気中のNOx(窒素酸化物)を浄化する機能を備えた吸蔵還元型NOx触媒(以下、NOx触媒という場合もある)、又は、吸蔵還元型NOx触媒を担持したパティキュレートフィルタを備えた排気浄化装置41が設けられている。
また、この内燃機関1には、可変ノズルベーン式の可変容量型過給機(ターボチャージ
ャ)50が設けられる場合がある。ターボチャージャ50は、シャフト51を介して連結された回転体52,53を備える。一方の回転体(タービンホイール)52は排気系40内の排気に晒され、他方の回転体(コンプレッサホイール)53は、吸気系30内の吸気に晒される。このような構成を有するターボチャージャ50は、タービンホイール52が受ける排気流(排気圧)を利用してコンプレッサホイール53を回転させ、吸気圧を高めるといったいわゆる過給を行う。また、タービンホイール52が設けられるタービンハウジング54には、タービンハウジング54内の排気通路(ノズル通路)の断面積を変更させるノズルベーンが内装されている。
また、この内燃機関1の排気系40には、排気系40の排気通路を通過する排気の量を調整する排気絞り弁42が設けられている場合がある。この排気絞り弁42は、その開度を無段階に調節することのできる電子制御式の開閉弁である。なお、図1においては、排気絞り弁42は排気浄化装置41の下流側に配設されているが、排気浄化装置41の上流側に配設されるものであってもよい。
また、この内燃機関1には、各気筒20に対応して設けられた吸排気バルブの開閉動作タイミングを可変制御するバルブタイミング可変機構(以下、VVT機構という)が搭載されている場合がある。VVT機構は、内燃機関1の吸排気カムシャフトの先端部に当該吸排気カムシャフトと相対回転可能にそれぞれ装着されている。そして、VVT機構は油圧駆動されて、吸排気カムシャフトとの相対的な回転位相を所望の状態に調整する機能を有するものである。
内燃機関1においては、これらターボチャージャ50と排気絞り弁42とVVT機構とのうち少なくともいずれか1つが、本実施の形態の特徴となる筒内圧調整制御のために設けられている。
以上述べたように構成された内燃機関1には、該内燃機関1を制御するためのECU70が併設されている。このECU70は、中央処理装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)及びバックアップRAM等からなる論理演算回路を備え、各種センサの信号に基づいて、例えば、内燃機関1の運転状態を検出し、内燃機関1の各種構成要素を統括制御する。
ECU70には、内燃機関1に取り付けられたクランクポジションセンサ(図示略)、内燃機関1内を循環する冷却水の温度(冷却水温)に応じた信号を出力する水温センサ(図示略)、吸気通路を通じて気筒20に導入される空気の流量(吸入空気量)に応じた信号を出力するエアフロメータ(図示略)、運転者によるアクセルペダル(図示略)の踏込量に応じた信号を出力するアクセルポジションセンサ(図示略)等、各種センサが電気配線を介して接続され、上記した各種センサの出力信号がECU70に入力されるようになっている。
また、ECU70は、一定時間毎に実行すべき基本ルーチンにおいて、各種センサの出力信号の入力、機関回転数の演算、トルクの演算、燃料噴射量の演算、燃料噴射時期の演算などを実行する。基本ルーチンにおいてECU70が入力した各種信号やECU70が演算して得られた各種制御値は、該ECU70のRAMに一時的に記憶される。
更に、ECU70は、各種のセンサやスイッチからの信号の入力、一定時間の経過、或いはクランクポジションセンサからのパルス信号の入力などをトリガとした割り込み処理において、RAMから各種制御値を読み出し、それら制御値に従って燃料噴射弁13,ターボチャージャ50のノズルベーン,排気絞り弁42,VVT機構などを制御し、さらに、燃料噴射弁13によりビゴム噴射が行われる場合には、以下に述べるような、筒内圧を
調整する筒内圧調整制御を実行する。
ここで、ECU70や、内燃機関1の運転状態に関する情報を提供する各種センサは、本発明に係る機関運転状態検出手段を構成している。また、ECU70や、ECU70が燃料噴射弁13の駆動状態を決定する上で参照する内燃機関1の運転状態に関する情報を提供する各種センサは、本発明に係る燃料噴射制御手段を構成している。
まず、燃料噴射制御の概要について説明する。
ECU70は、各種センサの検出信号から把握される内燃機関1の運転状態に基づき燃料噴射制御を実施する。本実施の形態において燃料噴射制御とは、各燃料噴射弁13を通じた各気筒20内への燃料噴射の実施に関し、燃料の噴射量、噴射時期、噴射パターンといったパラメータを設定し、これら設定されたパラメータに基づいて個々の燃料噴射弁13の開閉弁操作を実行する一連の処理をいう。
ECU70は、このような一連の処理を、内燃機関1の運転中所定時間毎に繰り返し行う。燃料の噴射量及び噴射時期は、基本的にはアクセルペダルの踏み込み量および機関回転数に基づき、予め設定されたマップ(図示略)を参照して決定する。そして、燃料の噴射パターンの設定に関し、ECU70は、圧縮上死点近傍での燃料噴射を主噴射として各気筒について行うことで機関出力を得る他、主噴射に加えて副次的に行う燃料噴射を、ビゴム噴射として適宜選択された時期、選択された気筒について行う。
このビゴム噴射は、排気系の温度を上昇させる必要が生じた場合、例えば、排気浄化装置41に設けられたNOx触媒の硫黄被毒回復制御における昇温制御時や、排気浄化装置41に設けられたパティキュレートフィルタに捕集されているPMを除去するPM再生処理制御における昇温制御時等に行われる。
ここで、硫黄被毒回復制御について説明する。内燃機関1の燃料には硫黄成分が含まれているのが通常であり、排気中にはNOxの他、このような燃料中の硫黄成分を起源とする硫黄成分(SOx(硫黄酸化物)やSなど)も存在する。排気中に存在する硫黄成分(SOxやSなど)は、NOxに比べてより高い効率でNOx触媒に吸収され、しかも、同触媒に吸蔵(吸収、吸着)されているNOxを放出するために十分な条件下(排気中の酸素濃度が所定値を下回る条件下)にあっても当該触媒から容易には放出されない。このため、機関運転の継続に伴い、排気中の硫黄成分が徐々にNOx触媒に堆積していく、いわゆる硫黄被毒が生じることとなる。
そこで、硫黄被毒を防止或いは抑制するための方策として、NOx触媒の温度を上昇させ(昇温制御)、排気の空燃比(排気空燃比)を理論空燃比(ストイキ)若しくはストイキより少し濃いリッチと、リーンとを交互に繰り返す制御(硫黄被毒回復制御)が行われる。
また、PM再生処理制御について説明する。パティキュレートフィルタ(以下、フィルタという場合もある)は、内燃機関1の排気通路に設けられて、排気中に含まれる煤等のPMを捕集するものであるが、フィルタが捕集可能なPM量には限りがあるため、フィルタに捕集されているPMを該フィルタから適宜除去させる必要がある。そこで、フィルタに捕集されているPMを除去する方法(PM再生処理)として、フィルタ内が酸化雰囲気(すなわち、酸素過剰な雰囲気)の状態で、PMが酸化可能な温度域までフィルタを昇温させる(昇温制御)ことにより、PMを酸化・除去している。
次に、筒内圧調整制御について説明する。本実施の形態においては、ビゴム噴射が行わ
れる場合に、ビゴム噴射が行われない場合よりも気筒20における筒内圧が高くなるようにするものである。
筒内圧を高くする手段としては、ECU70によって、ターボチャージャ50のノズルベーンを制御すること、排気絞り弁42の絞りを制御すること、VVT機構を制御することのうち少なくともいずれか1つが実行される。ここで、ECU70や、ターボチャージャ50のノズルベーンを制御する手段や、排気絞り弁42の絞りを制御する手段や、VVT機構を制御する手段は、筒内圧調整手段を構成している。
ECU70がターボチャージャ50のノズルベーンの開度を小さくする(ノズルベーンを閉じる)ことにより、タービンハウジング54内の排気通路(ノズル通路)の断面積が小さくなるので、ターボチャージャ50よりも上流側の排気通路内の背圧を高くすることができる。この時に、内燃機関1の排気バルブを開弁状態にして(ビゴム噴射を行うタイミングにおいて排気バルブが開弁状態にある場合もある)、背圧の高い前記排気通路と気筒20とを連通することによって、筒内圧を高くすることができる。
また、ECU70が排気絞り弁42を絞ることにより、排気通路を通過する排気の量を絞ることができるので、排気絞り弁42よりも上流側の排気通路内の背圧を高くすることができる。この時に、内燃機関1の排気バルブを開弁状態にして(ビゴム噴射を行うタイミングにおいて排気バルブが開弁状態にある場合もある)、背圧の高い前記排気通路と気筒20とを連通することによって、筒内圧を高くすることができる。
また、ECU70がVVT機構を制御して、吸気バルブの開弁時のバルブタイミングを遅角させることと、排気バルブの閉弁時のバルブタイミングを進角させることとのうち少なくともいずれか一方を行うことによって、筒内の燃焼ガスが排出され難くなるので、燃料の燃焼によって高圧となっている筒内圧が大気圧まで下がってしまうことを抑える(筒内圧を下がり難くする、筒内圧を大気圧以上に保つ(維持する))ことができる。また、排気バルブと吸気バルブとが共に閉弁状態となる(バルブオーバーラップ期間をなくす)ような方向にバルブタイミングが調整されるとよい。排気バルブと吸気バルブとが共に閉弁状態となれば、筒内を密閉することができるので筒内圧を保つことが可能となる。また、上死点より早い時期に共に閉弁状態となれば、ピストンにより圧縮されることで筒内圧をさらに高くすることができる。
図2は、ECU70を通じて所定時間毎に実行される筒内圧調整制御ルーチンを示すフローチャートである。
本ルーチンに処理が移行すると、ECU70は先ずステップS101において、排気系の昇温制御が必要であるかどうかを判定する。昇温制御が必要であると判定された場合にはステップS102に移行し、必要ないと判定された場合には本ルーチンを一旦抜ける。
ステップS102においては、内燃機関1の運転状態が低・中負荷域にあるかどうかを判定する。
機関運転状態が高負荷域の場合に、主噴射に加えてビゴム噴射が行われると、機関燃焼に供される混合気の空燃比(A/F)が過濃となって(A/Fが低く(リッチに)なりすぎて)スモークが発生してしまうことが懸念される。そこで、スモークが発生しないような機関運転状態のとき、すなわち、機関運転状態が低・中負荷域の場合に、主噴射に加えてビゴム噴射を行うようにしている。
また、機関回転数や機関負荷に対して、良好な燃焼状態となる噴射パターン(主噴射の
み行う場合や、主噴射に加えてビゴム噴射を行う場合など)を予め求め、機関回転数と機関負荷と噴射パターンとの関係をマップ化してROMに記憶させておくとよい。そして、このマップと機関回転数と機関負荷とから噴射パターンを求め、スモークが発生しないような機関運転状態かどうか、すなわち、ビゴム噴射を行う機関運転状態であるかどうかを判定してもよい。
ステップS102の判定が肯定である場合にはステップS103に移行し、その判定が否定である場合には本ルーチンを一旦抜ける。
ステップS103においては、ターボチャージャ50のノズルベーンの開度を小さくすること、排気絞り弁42を絞ること、VVT機構を制御することのうち少なくともいずれか1つが実行される。
そして、続くステップS104において、ビゴム噴射を実行する。
このように、本実施の形態によれば、ビゴム噴射が行われる場合に、ビゴム噴射が行われなかった場合よりも気筒20の筒内圧が高くなるようにしたので、ビゴム噴射による噴霧の勢いを抑えて噴霧到達距離を短くすることができ、ビゴム噴射による噴霧が高圧の状態でピストンに噴き付けられることを抑制することができる。したがって、ピストンに与えるダメージを抑制することが可能となり、ピストンが侵食され、損傷してしまうことを抑制することが可能となる。
なお、本実施の形態の燃料噴射制御において、ビゴム噴射が行われる場合の噴射量が少量であって、ピストンにダメージを与えるおそれのない場合には、筒内圧を高くする必要がないので、例えば、ピストンにダメージを与えるおそれのある噴射量を予め求めておき、ビゴム噴射の噴射量が当該噴射量(所定噴射量)以上となった場合に、筒内圧を高くするようにしてもよい。また、副噴射の噴射量が所定噴射量以上の場合には、噴射量が多い程、筒内圧が高くなるようにしてもよい。
本発明の実施の形態に係る内燃機関を示す概略図。 本発明の実施の形態に係る内燃機関の筒内圧調整制御ルーチンを示すフローチャート図。 本発明においてビゴム噴射及び主噴射の噴射時期を説明するための図。
符号の説明
1 内燃機関
10 燃料供給系
11 サプライポンプ
12 コモンレール
13 燃料噴射弁
14 機関燃料通路
20 気筒
30 吸気系
40 排気系
41 排気浄化装置
42 排気絞り弁
50 ターボチャージャ
51 シャフト
52 タービンホイール
53 コンプレッサホイール
54 タービンハウジング
60 EGR通路
70 ECU

Claims (5)

  1. 内燃機関の運転状態を検出する機関運転状態検出手段と、
    前記機関運転状態検出手段により検出された機関運転状態に基づいて、気筒内に燃料を噴射する燃料噴射手段により、圧縮上死点近傍で行われる主噴射に加えて排気行程又は吸気行程の上死点近傍で気筒内に副次的に燃料を噴射する副噴射を行わせる燃料噴射制御手段と、
    前記燃料噴射制御手段によって前記燃料噴射手段による副噴射が行われる場合に、副噴射が行われない場合に比べて副噴射が行われるタイミングでの筒内圧を高くする筒内圧調整手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記燃料噴射手段により排気行程又は吸気行程の上死点近傍で副噴射が行われるタイミングは、噴射された燃料がピストンの頂面に設けられたキャビティ内に噴き付けられるタイミングであることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記燃料噴射制御手段は、前記機関運転状態検出手段により、内燃機関の排気通路に設けられた吸蔵還元型NOx触媒に吸蔵されている硫黄成分を放出させ、該吸蔵還元型NOx触媒を硫黄被毒から回復させる硫黄被毒回復制御が行われるべきであることが検出された場合に、副噴射を行わせることを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記燃料噴射制御手段は、前記機関運転状態検出手段により、内燃機関の排気通路に設けられて排気中に含まれる粒子状物質を捕集するパティキュレートフィルタに捕集されている粒子状物質の量が所定量より多い場合であって該粒子状物質の酸化除去が行われるべきであることが検出された場合に、副噴射を行わせることを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記筒内圧調整手段は、前記燃料噴射手段により副噴射が行われる場合の噴射量に基づいて、筒内圧を高くすることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の内燃機関の制御装置。
JP2003399465A 2003-11-28 2003-11-28 内燃機関の制御装置 Withdrawn JP2005163548A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003399465A JP2005163548A (ja) 2003-11-28 2003-11-28 内燃機関の制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003399465A JP2005163548A (ja) 2003-11-28 2003-11-28 内燃機関の制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005163548A true JP2005163548A (ja) 2005-06-23

Family

ID=34724008

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003399465A Withdrawn JP2005163548A (ja) 2003-11-28 2003-11-28 内燃機関の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005163548A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007255211A (ja) * 2006-03-20 2007-10-04 Toyota Motor Corp 圧縮着火内燃機関の制御装置
JP2008063987A (ja) * 2006-09-06 2008-03-21 Toyota Motor Corp 内燃機関の排気浄化システム
JP2008169747A (ja) * 2007-01-11 2008-07-24 Toyota Motor Corp 内燃機関の制御装置
WO2009079347A2 (en) * 2007-12-14 2009-06-25 Gm Global Technology Operations, Inc. Method and apparatus for injecting fuel into a compression-ignition engine

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007255211A (ja) * 2006-03-20 2007-10-04 Toyota Motor Corp 圧縮着火内燃機関の制御装置
JP2008063987A (ja) * 2006-09-06 2008-03-21 Toyota Motor Corp 内燃機関の排気浄化システム
JP2008169747A (ja) * 2007-01-11 2008-07-24 Toyota Motor Corp 内燃機関の制御装置
WO2009079347A2 (en) * 2007-12-14 2009-06-25 Gm Global Technology Operations, Inc. Method and apparatus for injecting fuel into a compression-ignition engine
WO2009079347A3 (en) * 2007-12-14 2009-08-13 Gm Global Tech Operations Inc Method and apparatus for injecting fuel into a compression-ignition engine
US7740000B2 (en) 2007-12-14 2010-06-22 Gm Global Technology Operations, Inc. Method and apparatus for injecting fuel into a compression-ignition engine

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4119927B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP3945526B2 (ja) 燃料添加装置
EP1733130B1 (en) Exhaust gas control apparatus and exhaust gas control method for internal combustion engine
US20090044517A1 (en) Exhaust gas purification system for an internal combustion engine
JP5846286B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
EP1925798B1 (en) Exhaust gas purifying device for an internal combustion engine
JP6358191B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP4400535B2 (ja) 内燃機関の燃料噴射制御装置
JP5776619B2 (ja) 排気浄化装置
JP5846300B2 (ja) 内燃機関の制御装置
EP2639420B1 (en) Exhaust-gas purifier for internal combustion engine
JP2005163548A (ja) 内燃機関の制御装置
JP6270247B1 (ja) エンジンの排気浄化装置
JP2004285947A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2010024844A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2007099079A (ja) 排気浄化装置の制御装置
JP4062229B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP4500765B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2007255308A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP4344729B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP2004346877A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2005320940A (ja) 内燃機関の排気還流システム
JP2008169747A (ja) 内燃機関の制御装置
JP4328758B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP2006266219A (ja) 後処理装置の昇温制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20070206