JP2005163238A - 組成物、疎水性繊維用の耐光堅牢度向上剤、及びそれを用いる染色方法 - Google Patents

組成物、疎水性繊維用の耐光堅牢度向上剤、及びそれを用いる染色方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005163238A
JP2005163238A JP2003406186A JP2003406186A JP2005163238A JP 2005163238 A JP2005163238 A JP 2005163238A JP 2003406186 A JP2003406186 A JP 2003406186A JP 2003406186 A JP2003406186 A JP 2003406186A JP 2005163238 A JP2005163238 A JP 2005163238A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
general formula
group
carbon atoms
composition
light fastness
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003406186A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4548820B2 (ja
Inventor
Kiyoto Izutsu
清登 井筒
Kenji Takeda
憲二 武田
Shigeru Matsuyama
繁 松山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Kayaku Co Ltd
Nippon Kayaku Fukuyama Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
Nippon Kayaku Fukuyama Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Kayaku Co Ltd, Nippon Kayaku Fukuyama Co Ltd filed Critical Nippon Kayaku Co Ltd
Priority to JP2003406186A priority Critical patent/JP4548820B2/ja
Publication of JP2005163238A publication Critical patent/JP2005163238A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4548820B2 publication Critical patent/JP4548820B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
  • Coloring (AREA)

Abstract

【課題】耐光向上剤と分散染料を併用してポリエステル系繊維の染色加工を行っても、耐光向上剤の生地への着色、高温分散性の低下もなく、分散染料の高温分散性も低下させず目的の色相が得られる耐光向上剤を提供する。
【解決手段】一般式(1)及び式(2)で示される化合物を含有する組成物、これを有効成分とする疎水性繊維用の耐光堅牢度向上剤、及びそれを用いた染色方法。
Figure 2005163238

(R,R〜RはH,−OH,アルキル基等、XはHまたはハロゲン原子。Mはナトリウム等の金属、mは0〜1の整数、nは1〜15の整数。)
【選択図】なし

Description

本発明は、組成物、疎水性繊維用の耐光向上剤、及びそれを用いる染色方法に関する。更に詳しくは、紫外線吸収剤の分散性を改善し、白色組成物で生地への着色がなく、高温処理での分散性、及び使用される分散染料及び、又は、分散型カチオン染料との相容性が優れる分散組成物に関する。
ポリエステル系繊維からなる繊維製品は、現在各種産業資材として広く利用されており、自動車内装用としても重要性を増してきている。特に、近年の自動車内装用材料は、高級化および高性能化指向に伴って、ファブリック化がより進行しており、さらにはこれら布製品等に対してより高度な耐光堅牢度が求められている。
ポリエステル系繊維染色物に耐日光性を付与するため、一般に耐光向上剤と称される紫外線吸収剤を、染色の染色浴を作成する際に、染料、pH調整剤、分散均染剤などと一緒に添加し、染料と供に110〜130℃の圧力水系中で繊維製品に吸着せしめる方法が一般に行われている。
この種の耐光向上剤は、高温条件下で、未変性リグニンスルホナートやナフタレンスルホナートのホルムアルデヒド縮合物などは、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤から脱離していまい繊維上には分散されていない沈着物が生じてしまう。
この問題は、繊維材料が固定位置に保持され、染浴液がその繊維材料を通過するようポンプで圧送されるような用法の場合に特に深刻となる。このような条件下では、凝集物となった耐光向上剤が繊維素材の表面に凝集物として形成し、使用される染料との相容性が悪く染料を凝集させ繊維素材の表面に凝集物として形成する。この問題が特に深刻となる用法の例は、ビーム染色法やチーズ染色法である。
例えば特許文献1では、高温処理での分散性は優れているが、分散組成物が茶色であり、分散組成物の色が生地に着色すると云う欠点があり、目的の色相とは異なる染色物になるという問題があり、染色時に染料との併用が問題となっている。また、一般に市販されている耐光向上剤は、高温処理での分散性が悪く又、併用して使用される染料との相容性も悪く、粒子の結晶形が増大し凝集物が発生する問題がある。
ポリエステル系繊維染色物に耐光性を付与するため、一般に耐光向上剤と称される紫外線吸収剤を、染色の染色浴を作成する際に、染料、pH調整剤、分散均染剤などと一緒に添加し、染料と供に繊維製品に吸着せしめる方法が行われているが、耐光向上剤の高温分散性が悪く、また、良いものでも生地への着色があり、目的の色相が得られないのが現状である。
ベンゾチアゾール系紫外線吸収剤は紫外光線に暴露されることによる繊維材料の損害を防止するためのものとして当技術分野で公知である。ベンゾチアゾール系紫外線吸収剤は、例えば特許文献2〜4に記載されている。しかし、従来提案されたベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤は、耐光向上が主体であり、また染色時に分散染料及び、又は、分散型カチオン染料と併用を行うと、染料の分散性を低下させたりし、組成物が染色物に着色し、染色物本来の色相が得られない場合など問題が発生していた。
特開平9−217276号公報 米国特許第3004896号明細書 米国特許第3189615号明細書 米国特許第4141903号明細書
本発明は、耐光向上剤と分散染料を併用してポリエステル系繊維の染色加工を行っても、耐光向上剤の生地への着色、高温分散性の低下もなく、分散染料及び、又は、分散型カチオン染料の高温分散性も低下させず目的の色相が得られる耐光向上剤を提供しようとするものである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明の処方に達したものである。即ち、特定の分散剤を用いて処理した耐光向上剤を用いることにより、生地への着色がなく高温分散性が優れ、分散染料の高温分散性を低下させないことを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
即ち本発明は、
(1) 下記一般式(1)で示される化合物及び下記一般式(2)で示される化合物を含有することを特徴とする組成物、
Figure 2005163238
(式(1)中、R1は炭素数1〜12個の直鎖もしくは分岐鎖アルキル基、またはクミル基を、R2はヒドロキシ基、炭素数1〜12個の直鎖もしくは分岐鎖アルキル基、炭素数1〜12個の直鎖もしくは分岐鎖アルコキシ基、またはベンジルオキシ基を、R3は水素原子、ヒドロキシ基又は炭素数1〜12個の直鎖もしくは分岐鎖アルコキシ基を、R4は水素原子又はヒドロキシ基を、Xは水素原子又は塩素原子をそれぞれ表す。)
Figure 2005163238
(式(2)中、R5及びR6はそれぞれ独立して、炭素数6〜18のアルキル基、スチリル基またはベンジル基を、nは1〜15の整数を、mは0又は1の整数を、MはNa又はNH4をそれぞれ表す。)
(2)式(1)におけるR1が炭素数3〜12個の分岐鎖アルキル基、R2が炭素数1〜5個の直鎖アルキル基、R3が水素原子、R4がヒドロキシ基を、Xが塩素原子である、(1)に記載の組成物、
(3)式(2)におけるR5が炭素数6〜12のアルキル基、mが0である、(1)または(2)に記載の組成物、
(4)一般式(1)が2−(2'−ヒドロキシ−3'−tert−ブチル−5'−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾールである(1)から(3)のいずれか一項に記載の組成物、
(5)一般式(1)の化合物の含有率が5〜50重量%であり、一般式(2)の化合物の含有率が一般式(1)の化合物1〜70%重量%であることを特徴とする(1)から(4)のいずれか一項に記載の組成物、
(6)一般式(1)で示される化合物を、一般式(2)で示される化合物を用いて分散させたことを特徴とする(1)から(5)のいずれか一項に記載の組成物、
(7)(1)から(6)のいずれか一項に記載の組成物を有効成分とする疎水性繊維用の耐光堅牢度向上剤、
(8)(7)に記載の疎水性繊維用の耐光堅牢度向上剤と、分散染料及び/又は分散型カチオン染料を用いた疎水性繊維の染色方法、
に関する。
分散剤として式(2)で表されるポリオキシエチレンアルキルエーテルの硫酸エステル塩を用いてベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を微粒子、分散化することで、分散安定性が良好な組成物が得られ、疎水性繊維用の耐光堅牢度向上剤として用いることにより、同浴で使用される分散染料、分散型カチオン染料との相容性が優れた。またこの耐光堅牢度向上剤を用いて染色した染色物は耐光性が高く、かつ分散組成物の生地への着色がなく染料本来の色が表現できるようになった。
本発明の耐光向上剤を用いポリエステル系繊維(CDP繊維含む)他の繊維との混合繊維からなる繊維素材と分散染料及び、又は、分散型カチオン染料等と併用し染色加工を行っても、耐光向上剤、分散染料、カチオン染料の高温分散性を低下させることなく、また、耐光向上剤の生地への着色がない、目的とする色相の耐光堅牢度の優れた繊維染色物を得ることが出来る。
本発明における式(1)におけるR1は炭素数1〜12個の直鎖又は分岐鎖アルキル基、クミル基を、R2はヒドロキシ基、炭素数1〜12個の直鎖もしくは分岐鎖アルキル基、炭素数1〜12個の直鎖もしくは分岐鎖アルコキシ基、またはベンジルオキシ基を、R3は水素原子、ヒドロキシ基又は炭素数1〜12個の直鎖もしくは分岐鎖アルコキシ基を、R4は水素原子又はヒドロキシ基を、Xは水素原子又は塩素原子をそれぞれ表す。
好ましいR1は炭素数3〜12個の分岐鎖アルキル基であり、特にtert−ブチル基が好ましい。好ましいR2は炭素数1〜5個の直鎖アルキル基であり、特にメチル基が好ましい。好ましいR3は水素原子、好ましいR4はヒドロキシ基を、好ましいXは塩素原子である。
式(2)におけるR5及びR6はそれぞれ独立して、炭素数6〜18のアルキル基、スチリル基またはベンジル基であり、好ましくは炭素数6〜12のアルキル基である。nは1〜15の整数である。mは0又は、1の整数であり、0が好ましい。MはNa又はNH4であり、NH4が好ましい。
本発明の組成物は、前記一般式(1)の化合物と前記一般式(2)の化合物を含有する。より好ましい形態としては、式(2)の化合物を分散剤とし、式(1)の化合物を分散化した、組成物である。
本発明の組成物中、一般式(1)の化合物を通常5〜50重量%、一般式(2)の化合物を通常1〜25%を含有する。好ましくは、一般式(1)の化合物を15〜40重量%、一般式(2)の化合物を3〜15%を含有する。
一般式(1)の化合物と一般式(2)の化合物との比は通常2:1〜10:1、好ましくは3:1〜8:1、更に好ましくは、4:1〜5:1の範囲である。一般式(1)の化合物と一般式(2)の化合物のほかに必要に応じて常用染浴添加剤、例えば、抗菌剤、保存剤、冷凍−解凍安定剤(例えばグリコール類)、シックナー、湿潤剤、泡防止剤、緩衝剤などを含有することができる。
本発明の染色方法が適用される疎水性繊維の具体例としては、ポリエステル系繊維(CDP繊維含む)その他繊維との混紡繊維等が挙げられる。即ち、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート・イソフタレート、ポリエチレンテレフタレート・パラオキシベンゾエート、ポリエチレンテレフタレート・ポリブチレンフタレート、酸性化ポリエステル(CDP繊維)等のポリエステル系繊維、更にこれら繊維と他繊維との混紡、交編織物等が挙げられる。
用いうる染料としては、疎水性繊維用の染料である、分散染料、分散型カチオン染料などがあげられる。
本発明の染色方法は、本発明の分散組成物を繊維に付与させることによって達成される。 本発明の分散組成物を繊維に付与させる方法としては、染色時に上記染料と一緒に繊維を処理する方法が好ましい。例えば、浸染染色でポリエステル系繊維の場合は、水性媒体中加圧下100〜135℃で通常10〜60分。CDP繊維の場合は、100〜120℃で通常10〜90分処理するのが好ましい。
本発明の分散組成物を用いる染色方法は、それ自体公知の方法でジェット染色機、チーズ染色機、ビーム染色機、パッケージ染色機を使用して、また、スプレーによって行うことができる。更にまた、繊維材料を定置浴内で循環させる手段によって繊維素材を分散組成物と接触させることもできる。本明細書で繊維素材という言葉は各種のファイバー、糸、布を包含するものと理解される。それら繊維材料の中で、特にポリエステルからなる繊維材料が本発明の方法によって好ましい。本発明の方法はとりわけ自動車内装用ポリエステル系繊維材料の耐光堅牢度を向上させるために有用である。
本発明の分散組成物は、着色しておらず、染料との染色処理浴中で生地への着色がなく分散、乳化安定性が優れており、疎水性繊維に対する親和性も高いので疎水性繊維中に均一に拡散浸透する。また、併用される分散染料、分散型カチオン染料の分散性を低下させることもなく、ビーム染色、チーズ染色、パッケージ染色などに適している。
実施例によって本発明を更に具体的に説明するが、本発明がこれらの実施例のみに限定されるものではないが、実施例中「部」及び「%」はそれぞれ「重量部」及び「重量%」である。
実施例1
下記表1の組成にて、サンドグラインダーを用いて、10時間湿式粉砕を行い、分散処理済みの本発明の組成物を得た。
(表1)
水 54.9%
下記式(3)の化合物(チヌビン326) 20.0%
下記式(4)の化合物の アンモニウム30%水溶液
(商品名、ハイテノールNE−053:第一工業製菓製) 14.4%
湿潤剤 0.5%
消泡剤 0.1%
防カビ剤 0.1%
100.0%
Figure 2005163238
Figure 2005163238
比較例1
実施例1において式(3)の化合物を用いない以外は実施例1と同様にして比較用の組成物を得た。
比較例2
下記表2の組成にて、サンドグラインダーを用いて、10時間湿式粉砕を行い、分散処理済みの比較用の組成物を得た。
(表2)
水 70.3%
下記式(3)の化合物紫外線吸収剤 (チヌビン326) 20.0%
ホルムアルデヒド及び、フェノールとのリグニンスルホン酸ナトリウム塩重合体
(商品名、バニレックス RN:花王製) 9.0%
湿潤剤 0.5%
消泡剤 0.1%
防カビ剤 0.1%
100.0%
比較例3
実施例1における式(1)の化合物の代わりに、一般に多く市販されている耐光向上剤、サンライフLPS−950(日華化学社製)を用いる以外は実施例1と同様にして分散処理済みの比較用の組成物を得た。
比較例4
実施例1における式(1)の化合物の代わりに、一般に多く市販されている耐光向上剤、Cibatex LFN New(チバスペシャリティケミカルズ社製)を用いる以外は実施例1と同様にして分散処理済みの比較用の組成物を得た。
比較例5
実施例1における式(1)の化合物の代わりに、一般に多く市販されている耐光向上剤、Cibatex APS(チバスペシャリティケミカルズ社製)を用いる以外は実施例1と同様にして分散処理済みの比較用の組成物を得た。
実施例2
(染色)
ミニカラー染色機を用い、ポリエステル繊維(トロピカル織物)の供試布5gに対して分散染料(C.I.Dispeperse Blue 54)10mg、実施例1で得られた本発明の分散処理済みの組成物を100mgとpH調整剤を加え、染色調整液100mlを作成し、高圧下130℃,60分間処理した。次いで、15分間の還元洗浄後乾燥し、ピンテンターを用い、180℃で30秒間の熱処理を行った。
比較例6〜10 実施例2における分散処理済みの組成物の代わりに、比較例1〜5で得られた各組成物を用いる以外は実施例2と同様にして染色を行った。比較例1で得られた組成物を用いたものを比較例6、比較例2で得られた組成物を用いたものを比較例7、比較例3で得られた組成物を用いたものを比較例8、比較例4で得られた組成物を用いたものを比較例9、比較例5で得られた組成物を用いたものを比較例10とする。
(耐光試験)
実施例2及び比較例6〜10で得た試験布を用い、下記に示すA法とB法により耐光試験を行った。得られた結果を下記の表3に示す。
(A法)
高温フェードメーターを用い、83℃にて300時間照射した。次いで、変褪色グレースケール(JIS−0804−74)により級数を判定した。(級数の大きいほど堅牢度が良好:5級が最も優れる値)
(B法)
キセノンフェードメーターを用い、89℃にて288時間照射した。次いで、変褪色グレースケール(JIS−0804−74)により級数を判定した。(級数の大きいほど堅牢度が良好:5級が最も優れる値)
Figure 2005163238
表3より、耐光向上剤を用いていない比較例6に比べて実施例2はA法、B法ともに耐光性が良好なことがわかり、また比較用の耐光向上剤を用いた比較例7〜10に比べて耐光性は同等であることがわかる。
(分散組成物の生地への着色試験)
実施例2において、実施例1で得られた組成物の使用量は繊維に対して1重量%であるがこれを、2重量%及び4重量%にして染色物を得た。これを、便宜的に実施例2の1%、実施例2の2%、実施例2の4%とする。
同様にして、比較例1〜5で得られた組成物の使用量も3段階にして染色物を得た。
耐光向上剤を用いていない比較例1の組成物を用いて染色したものを、便宜的に比較例6の1%、比較例6の2%、比較例6の4%とし、これを各濃度の標準として、実施例2(1%〜4%)及び比較例7〜10(1%〜4%)で得られた試験布と色相差を測定し、そのΔEを着色度として判定した。得られた結果を下記の表4に示す。
Figure 2005163238
表3より、比較例7〜10は、耐光向上剤を添加していないものに比べ色相の違いが大きく、実施例2は色相の違いが小さく、分散組成物の生地への着色が小さく染料本来の色相が得られることがわかる。
(常温分散性試験)
実施例1及び比較例1〜5で得られた組成物200mgを100mlの水に10分間撹拌分散させ、東洋ろ紙No,5A(黒色)を用い、吸引ろ過を行った。次いで、ろ紙上に残った分散不溶解分の量を1〜5級の数値で判定した。(級数の大きいほど堅牢度が良好:5級が最も優れる値)得られた結果を下記の表5に示す。
Figure 2005163238
表5より、実施例1は比較例3〜5に比べて常温での分散性に優れていることがわかる。
(高温分散性試験)
実施例1及び比較例1〜5で得られた組成物200mgを100mlの水に10分間撹拌分散させ、カラーペット染色機を用い、130℃で30分間処理し、90℃まで冷却後、東洋ろ紙No,5A(黒色)を用い、吸引ろ過を行った。次いで、ろ紙上に残った分散凝集物の量を1〜5級の数値で判定した。(級数の大きいほど堅牢度が良好:5級が最も優れる値)得られた結果を下記の表6に示す。
Figure 2005163238
表6より、実施例1は比較例3〜5に比べて高温での分散性に優れていることがわかる。
(ケーシングスポット試験)
カラーペット染色機を用い、ポリエステル繊維(ダブルピケ織物)を染色機ホルダーに空間が無くなるほど強く巻きつけ、供試布(15g)に対して分散染料750mgと実施例1で得られた組成物300mgとpH調整剤を加え、染色調整液100mlを作成し、高圧下130℃,10分間処理した。次いで、水洗処理後乾燥し、供試布のスポット状に付着した染料凝集物の量を1〜5級の数値で判定した。(級数の大きいほど堅牢度が良好:5級が最も優れる値)得られた結果を下記の表7に示す。
Figure 2005163238
表7より、実施例1は比較例3〜5に比べてケーシングスポット性に優れていることがわかる。
表3〜表7により、本発明の組成物を、疎水性繊維用の耐光堅牢度向上剤として用いた場合、耐光向上性は従来の耐光堅牢度向上剤を用いた場合の性能を維持し、耐光堅牢度向上剤由来の着色がなく染料本来の目的の色相を有する着色物が得られることがわかる。

Claims (8)

  1. 下記一般式(1)で示される化合物及び下記一般式(2)で示される化合物を含有することを特徴とする組成物
    Figure 2005163238
    (式(1)中、R1は炭素数1〜12個の直鎖もしくは分岐鎖アルキル基、またはクミル基を、R2はヒドロキシ基、炭素数1〜12個の直鎖もしくは分岐鎖アルキル基、炭素数1〜12個の直鎖もしくは分岐鎖アルコキシ基、またはベンジルオキシ基を、R3は水素原子、ヒドロキシ基又は炭素数1〜12個の直鎖もしくは分岐鎖アルコキシ基を、R4は水素原子又はヒドロキシ基を、Xは水素原子又は塩素原子をそれぞれ表す。)
    Figure 2005163238
    (式(2)中、R5及びR6はそれぞれ独立して、炭素数6〜18のアルキル基、スチリル基またはベンジル基を、nは1〜15の整数を、mは0又は1の整数を、MはNa又はNH4をそれぞれ表す。)
  2. 式(1)におけるR1が炭素数3〜12個の分岐鎖アルキル基、R2が炭素数1〜5個の直鎖アルキル基、R3が水素原子、R4がヒドロキシ基を、Xが塩素原子である、請求項1に記載の組成物
  3. 式(2)におけるR5が炭素数6〜12のアルキル基、mが0である、請求項1または2に記載の組成物
  4. 一般式(1)が2−(2'−ヒドロキシ−3'−tert−ブチル−5'−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾールである請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物
  5. 一般式(1)の化合物の含有率が5〜50重量%であり、一般式(2)の化合物の含有率が一般式(1)の化合物1〜70%重量%であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の組成物
  6. 一般式(1)で示される化合物を、一般式(2)で示される化合物を用いて分散させたことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の組成物を有効成分とする疎水性繊維用の耐光堅牢度向上剤
  8. 請求項7に記載の疎水性繊維用の耐光堅牢度向上剤と、分散染料及び/又は分散型カチオン染料を用いた疎水性繊維の染色方法
JP2003406186A 2003-12-04 2003-12-04 組成物、疎水性繊維用の耐光堅牢度向上剤、及びそれを用いる染色方法 Expired - Fee Related JP4548820B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003406186A JP4548820B2 (ja) 2003-12-04 2003-12-04 組成物、疎水性繊維用の耐光堅牢度向上剤、及びそれを用いる染色方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003406186A JP4548820B2 (ja) 2003-12-04 2003-12-04 組成物、疎水性繊維用の耐光堅牢度向上剤、及びそれを用いる染色方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005163238A true JP2005163238A (ja) 2005-06-23
JP4548820B2 JP4548820B2 (ja) 2010-09-22

Family

ID=34728632

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003406186A Expired - Fee Related JP4548820B2 (ja) 2003-12-04 2003-12-04 組成物、疎水性繊維用の耐光堅牢度向上剤、及びそれを用いる染色方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4548820B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007086593A1 (ja) * 2006-01-24 2007-08-02 Seiren Co., Ltd. 伸縮性布帛
JP2009030214A (ja) * 2007-07-27 2009-02-12 Senka Kk 繊維製品の耐光堅牢度向上剤及び耐光堅牢度向上方法
JP2009235606A (ja) * 2008-03-26 2009-10-15 Nicca Chemical Co Ltd 繊維用処理剤組成物、耐光堅牢度向上方法及び繊維製品

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS599287A (ja) * 1982-07-08 1984-01-18 住友化学工業株式会社 疎水性繊維の染色方法
JPS59216979A (ja) * 1983-05-18 1984-12-07 三洋化成工業株式会社 繊維用処理剤
JPS60252785A (ja) * 1984-05-29 1985-12-13 共同薬品株式会社 光堅牢度の優れたポリエステル系染色糸又は染色織布
JPH0241468A (ja) * 1988-07-01 1990-02-09 Ciba Geigy Ag 耐光堅ろう度を向上するための安定な水性組成物
JPH04239581A (ja) * 1990-07-23 1992-08-27 Ciba Geigy Ag 難溶性紫外線吸収剤の水性分散物
JPH05194931A (ja) * 1990-08-28 1993-08-03 Ciba Geigy Ag 難溶性紫外線吸収剤の水性分散物
WO2007000977A1 (ja) * 2005-06-27 2007-01-04 Nippon Kayaku Kabushiki Kaisha 繊維用リン系防炎剤の分散液、それを用いた防炎加工方法およびそれによって防炎加工した繊維
JP2007009371A (ja) * 2005-06-30 2007-01-18 Nippon Kayaku Co Ltd 非ハロゲン系防炎剤の水分散液

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS599287A (ja) * 1982-07-08 1984-01-18 住友化学工業株式会社 疎水性繊維の染色方法
JPS59216979A (ja) * 1983-05-18 1984-12-07 三洋化成工業株式会社 繊維用処理剤
JPS60252785A (ja) * 1984-05-29 1985-12-13 共同薬品株式会社 光堅牢度の優れたポリエステル系染色糸又は染色織布
JPH0241468A (ja) * 1988-07-01 1990-02-09 Ciba Geigy Ag 耐光堅ろう度を向上するための安定な水性組成物
JPH04239581A (ja) * 1990-07-23 1992-08-27 Ciba Geigy Ag 難溶性紫外線吸収剤の水性分散物
JPH05194931A (ja) * 1990-08-28 1993-08-03 Ciba Geigy Ag 難溶性紫外線吸収剤の水性分散物
WO2007000977A1 (ja) * 2005-06-27 2007-01-04 Nippon Kayaku Kabushiki Kaisha 繊維用リン系防炎剤の分散液、それを用いた防炎加工方法およびそれによって防炎加工した繊維
JP2007009371A (ja) * 2005-06-30 2007-01-18 Nippon Kayaku Co Ltd 非ハロゲン系防炎剤の水分散液

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007086593A1 (ja) * 2006-01-24 2007-08-02 Seiren Co., Ltd. 伸縮性布帛
JP5171268B2 (ja) * 2006-01-24 2013-03-27 セーレン株式会社 伸縮性布帛
JP2009030214A (ja) * 2007-07-27 2009-02-12 Senka Kk 繊維製品の耐光堅牢度向上剤及び耐光堅牢度向上方法
JP2009235606A (ja) * 2008-03-26 2009-10-15 Nicca Chemical Co Ltd 繊維用処理剤組成物、耐光堅牢度向上方法及び繊維製品

Also Published As

Publication number Publication date
JP4548820B2 (ja) 2010-09-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH04239581A (ja) 難溶性紫外線吸収剤の水性分散物
CN106497140A (zh) 一种高牢度蓝至黑色分散染料组合物和染料制品
CN105838109A (zh) 一种高牢度蓝至黑色分散染料组合物和染料制品
CN105419388A (zh) 一种高牢度分散深蓝染料组合物和染料制品
MXPA04010130A (es) Metodo para el abrillantamiento de materiales textiles.
JP4548820B2 (ja) 組成物、疎水性繊維用の耐光堅牢度向上剤、及びそれを用いる染色方法
CN113563737B (zh) 一种蓝至黑色分散染料组合物和染料制品
JP2014508197A (ja) 分散形態にある蛍光増白剤の製剤
CN105860579A (zh) 一种高牢度分散蓝至黑色染料组合物和染料制品
DE69908619T2 (de) Wässriges präparat eines uv-aktiven mittels und seine herstellung sowie seine verwendung
US4690686A (en) Light-fast yellow disperse dye composition for polyester
CN111484754A (zh) 一种分散蓝至黑色染料组合物和染料制品
CN106833019B (zh) 一种高牢度蓝至黑色分散染料组合物和染料制品
CN109535769A (zh) 一种分散红染料组合物和染料制品
WO2019176923A1 (ja) 塩基性染料組成物並びにそれを用いた染色方法及び染色物
CN112708286B (zh) 一种蓝至黑色分散染料组合物和染料制品
CN112048190B (zh) 一种分散蓝至黑染料组合物及其染料制品
EP0445076B1 (en) Stable dispersions of benzotriazole ultra-violet absorbing agents
CN109486238B (zh) 一种分散红染料组合物
JPH04122779A (ja) 分散染料組成物及びそれを用いた疎水性繊維の染色法
CN112679985B (zh) 一种蓝至黑色分散染料组合物和染料制品
CN106566282B (zh) 一种高牢度分散蓝染料组合物和染料制品
JP7410715B2 (ja) ポリエステル製品用移染防止組成物、及び移染防止ポリエステル製品
JPS59133264A (ja) 陽イオン染料の液状組成物
CN112724705B (zh) 一种蓝至黑色分散染料组合物和染料制品

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060726

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100304

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100506

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100702

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100705

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130716

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees