JP2005161432A - ワークの支持固定装置及び支持固定方法 - Google Patents

ワークの支持固定装置及び支持固定方法 Download PDF

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智泰 池上
Kikuo Matsukura
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Abstract

【課題】 平面的大きさに対してその厚みが薄い薄型平板状ワークの場合であっても、加工終了後の歪みや応力変形がなく、加工精度を高精度とすること。
【解決手段】 ワークの3個所を、固定基準面をそれぞれ有する3つの基準支持固定部により支持固定するとともに、上記3箇所の間における少なくとも1個所に、上記基準支持固定部と同一基準面位置に支持する補助支持固定部を設けてある。この補助支持固定部による固定は、3つの基準支持固定部により支持固定されたワークの位置にあわせて行うようになっているから、上記3つの基準支持固定部により定められる基準平面に悪影響を及ぼすことはなく、基準支持固定部間での振動の発生や歪、応力変形の発生を抑えることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ワークの3個所を、固定基準面を有する3つの基準支持固定部により支持固定するワークの支持固定装置及び支持固定方法に関するものである。
ワークを加工機に取り付け、切削、研削、研磨、孔開け加工等の各種加工をする場合、ワークは加工機に強固に取付けられ、目的に応じた各種の加工工具を用いて加工が行われる。この時、加工工具との位置関係を正確に保持するために、ワークは治具に固定され加工機に取付けられるが、この治具には、固定基準面をそれぞれ有する3つの基準支持固定部が設けられており、これら3つの基準支持固定部により上記ワークを支持固定することにより、ワークの加工機に対する位置関係が正確に保持されるようになっている。
しかしながら、上記のように、3つの基準支持固定部によりワークを支持固定し、ワークを加工した場合、加工しようとするワークが厚みの大きい角柱状のワークの場合は問題は生じにくいが、例えば、ワークの形状が、その平面的大きさに対してその厚みが薄い薄型平板状ワークの場合、そのワークに各種加工を施した場合の加工終了後の歪みや応力変形がないようにすることが難しく、また、高精度に仕上げることが非常に難しいという問題がある。この問題は、上記3つの基準支持固定部によるワークの固定を強固にするだけでは解決できない。また、ひとつの基準平面は、3点で支持することが最も精度を出しやすいから、基準となる支持固定部の数を増やすことは好ましくない。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、その平面的大きさに対してその厚みが薄い薄型平板状ワークの場合であっても、加工終了後の歪みや応力変形がないように、また、加工精度を高精度とすることのできるワークの支持固定装置及び支持固定方法を提案することにある。
上記の課題を解決するために、本願出願人は各種検討を重ねた結果、ワークを3つの基準支持固定部で固定したとしても、薄型平板状ワークのようにその平面的大きさに対してその厚みが薄い場合、または、一部の厚みが大きいにしても全体的には薄い部分を有するワークの場合、その基準支持固定部間で振動が発生したり、加工時に歪や応力変形を起こしやすく、これらの振動や歪、応力変形を抑えなければ、加工精度を高精度とはすることができないことを知見した。即ち、本発明では、ワークの3個所を、固定基準面をそれぞれ有する3つの基準支持固定部により支持固定するワークの支持固定装置において、上記3箇所の間における少なくとも1個所に、上記基準支持固定部と同一基準面位置に支持する補助支持固定部を設け、上記3つの基準支持固定部と上記補助支持固定部とは、上記ワークを加工する加工機に、例えば治具を介して、固定されていることを特徴とする。
本発明においては、ワークの3個所を、固定基準面をそれぞれ有する3つの基準支持固定部により支持固定するようにした場合、それら3つの基準支持固定部間の少なくとも1個所に、上記基準支持固定部と同一基準面位置に支持する補助支持固定部を設け、該補助支持固定部によっても強固にワークを支持固定するようにしている。従って、薄型平板状等を有するワークは、3つの基準支持固定部により固定されているだけでなく、補助支持固定部によっても固定されているから、基準支持固定部間での振動の発生や歪、応力変形の発生を抑えることができ、加工精度を高精度とすることができる。
この場合、ワークの基準面を決めるのは、あくまでも3つの基準支持固定部であり、補助支持固定部は、前記3つの基準支持固定部により支持固定された前記ワークの位置にあわせて固定するものであることが重要である。このように、上記の補助支持固定部による固定は、3つの基準支持固定部により支持固定されたワークの位置にあわせて行うものであるから、上記3つの基準支持固定部により定められる基準平面に悪影響を及ぼすことはない。
上記補助支持固定部は、上記3つの基準支持固定部間にそれぞれ1箇所ずつ、3ヶ所設けなくてはならないものではなく、固定が必要な個所に設ければよい。これとは逆に、必要であれば、基準支持固定部間に複数箇所の補助支持固定部を設けるようにしてもよい。従って、上記補助支持固定部の数は、1ヶ所以上、必要な数設けることができる。これらは、一般的に複雑な平面形状、厚みを有することの多いワークの形状によって適宜定めればよい事項である。3つの基準支持固定部も、120度の等間隔で設けられるとは必ずしも限らないし、また、ワークの形状、厚みも一様ではないから、全体的な形状及び配置を考慮して設定するのがよい。
本発明において、上記補助支持固定部は、加工機、具体的には、加工機に取付けられる治具に固定される固定台と、該固定台に位置調整可能に固定保持されるワーク保持部とを備え、上記3つの基準支持固定部により支持固定されたワークの位置にあわせて上記固定台に対して上記ワーク保持部を調整固定するように構成することができる。
このように、上記補助支持固定部を、加工機に固定される固定台と、該固定台に位置調整可能に固定保持されるワーク保持部とを備えるように構成しておけば、上記3つの基準支持固定部により支持固定されたワークの位置にあわせて、容易に上記固定台に対して上記ワーク保持部を調整し固定することができる。
上記補助支持固定部を設けるにあたっては、上記基準支持固定部間における振動や歪、応力変形の発生を抑えるようにするためには、薄型平板状等の形状を有するワークの外周部に、上記補助支持固定部により挟持される補助被挟持部を形成し、上記補助支持固定部のワーク保持部が上記薄型平板状ワークの外周部において上記補助被挟持部を挟持固定するように構成することが好ましい。
上記補助支持固定部は、ワークの適当な個所をそのまま挟持固定するようにしてもよいが、振動や歪、応力変形の発生を抑えるようにするためには、ワークの外周部を挟持固定するのがよく、また、固定したい外周部に適当な個所がない場合も多いから、ワークの外周部に、上記補助支持固定部により挟持される補助被挟持部を突出形成しておくようにすることが好ましい。このように、ワークの固定したい外周部に補助被挟持部を突出形成しておけば、治具に上記補助支持固定部を位置調整して固定することも非常に容易である。
また、同様の理由から、ワークの外周部に、上記3つの基準支持固定部により挟持される3つの基準被挟持部を突出形成しておくようにし、それぞれの基準支持固定部を上記ワークの外周部を固定するように構成しておけば、適宜の位置に基準支持固定部を設けることができ、また、基準支持固定部へのワークの支持固定も非常に容易となる。
本発明においては、上記補助支持固定部の固定台には、2つの当接平面部を有する受面部を形成するようにし、また、上記補助支持固定部のワーク保持部は、上記受面部に当接可能な2つの当接面を有する支柱部と上記ワークに当接する台座部とを備えた保持台部と、該保持台部に位置調整可能に取付けられるワーク締付部とを有するように構成し、更に、上記支柱部の2つの当接面を、上記受面部の2つの当接平面部に押圧固定する固定部材を備えるようにすることが好ましい。
このように、上記補助支持固定部の固定台に2つの当接平面部を有する受面部を形成し、また、上記補助支持固定部のワーク保持部に、上記受面部に面同士が当接可能な2つの当接面を有する支柱部を備えた保持台部を設けるようにしておけば、上記固定台側の2つの当接平面部に、上記ワーク保持部側の2つの当接面を有する支柱部をワークに対して位置調整したのち、その2つの当接面同士を圧接させた状態で固定部材により固定するようにできるから、上記3つの基準支持固定部によるワークの固定位置にあわせた状態で、ガタツキのない上記補助支持固定部による固定を強固に容易に行うことができる。
また、本発明では、ワークの3個所を、固定基準面をそれぞれ有する3つの基準支持固定部により支持固定するワークの支持固定方法において、上記3つの基準支持固定部と、該3つの基準支持固定部の間における少なくとも1個所に設けた上記基準支持固定部と同一基準面位置に支持する補助支持固定部とを、上記ワークを加工する加工機に固定しておき、上記ワークの上記3個所を上記3つの基準支持固定部により支持固定したのち、上記3つの基準支持固定部により決められた上記ワークの位置にあわせて上記補助支持固定部により上記ワークを支持固定するようにしたことを特徴とする。
本発明においては、上記3つの基準支持固定部と、該3つの基準支持固定部の間における少なくとも1個所に設けた上記基準支持固定部と同一基準面位置に支持する補助支持固定部とを、上記ワークを加工する加工機、例えば、加工機に取付られた治具に固定しておき、上記ワークの上記3個所を上記3つの基準支持固定部により支持固定したのち、上記3つの基準支持固定部により決められた上記ワークの位置にあわせて上記補助支持固定部により上記ワークを支持固定するようにしたものであるから、上記ワークは、上記3つの基準支持固定部により固定されているだけでなく、上記補助支持固定部によっても強固に固定されるから、上記基準支持固定部間での振動の発生や歪、応力変形の発生を抑えることができ、加工精度を高精度とすることができる。
上記発明においては、上記補助支持固定部は、上記加工機、具体的には加工機に取付られた治具に固定される固定台と、該固定台に位置調整可能に固定保持されるワーク保持部とを備えるように構成しておき、上記3つの基準支持固定部により上記ワークを支持固定した後、該固定されたワークの位置にあわせて上記固定台に対して上記ワーク保持部の位置を調整し固定するようにすれば、容易に、上記ワークを、上記3つの基準支持固定部により固定するだけでなく、上記補助支持固定部によっても固定することができる。
更に、上記発明において、上記固定台には、2つの当接平面部を有する受面部を形成するとともに、上記ワーク保持部には、上記受面部に当接可能な2つの当接面を有する支柱部と上記ワークに当接する台座部とを備えた保持台部と、該保持台部に位置調整可能に取付けられるワーク締付部とを有するように構成しておき、上記ワークの上記3個所を上記3つの基準支持固定部により支持固定したのち、上記保持台部が上記固定されたワークに当接する位置に合わせて、上記支柱部の上記2つの当接面を上記受面部の上記2つの当接平面部に押圧固定し、上記ワーク締付部により、上記ワークを締付固定するようにすることが好ましい。
このように、上記補助支持固定部の固定台に、2つの当接平面部を有する受面部を形成し、また、上記補助支持固定部のワーク保持部には、上記受面部に当接可能な2つの当接面を有する支柱部を備えた保持台部を設けるようにしておけば、上記固定台側の2つの当接平面部に、上記ワーク保持部側の上記2つの当接面を有する支柱部をスライドさせながら位置調整したのち、その状態を固定部材により固定することができ、上記3つの基準支持固定部による固定の位置にあわせた状態で、上記補助支持固定部による固定を容易に強固に行うことができる。
本発明におけるワークの支持固定装置によれば、ワークの3ヶ所を、固定基準面をそれぞれ有する3つの基準支持固定部により支持固定するワークの支持固定装置において、上記3ヶ所の間における少なくとも1ヶ所に、上記基準支持固定部と同一基準面位置に支持する補助支持固定部を設けたものであるから、上記ワークは、3つの基準支持固定部により固定されているだけでなく、補助支持固定部によっても固定され、従って、上記ワークを加工機により加工する場合、基準支持固定部間での振動の発生や歪、応力変形の発生を抑えることができ、加工精度を高精度とすることができる。
また、本発明におけるワークの支持固定方法によれば、上記3つの基準支持固定部と、該3つの基準支持固定部の間における少なくとも1ヶ所に設けた上記基準支持固定部と同一基準面位置に支持する補助支持固定部とを、上記ワークを加工する加工機に固定しておき、上記ワークの上記3ヶ所を上記3つの基準支持固定部により支持固定したのち、上記3つの基準支持固定部により決められた位置にあわせて上記補助支持固定部により上記ワークを支持固定するようにしたものであるから、上記基準支持固定部により固定されたワークの固定状態に悪影響を及ぼすことなく補助支持固定部によって固定することができ、従って、上記ワークを加工機により加工する場合でも、基準支持固定部間での振動の発生や歪、応力変形の発生を抑えることができ、加工精度を高精度とすることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明を適用したワークの支持固定装置による薄型平板状のワークの支持固定状態を示す正面図である。薄型平板状のワーク1の外周部の3箇所には、固定基準面をそれぞれ有する3つの基準支持固定部2a,2b,2cが設けられている。この薄型平板状のワーク1は、本実施の形態においては、アルミダイカスト製品であるが、この材料に限られることはない。このワーク1は、3つの基準支持固定部2a,2b,2cにより、ひとつの基準平面上に支持されている。3は、基準支持固定部2a,2b,2cにより定められる基準面と同一基準面位置に支持する補助支持固定部である。
3箇所の基準支持固定部2a,2b,2cと補助支持固定部3とは、それぞれ治具5(図4、図6参照)にネジにより固着されている。この治具5が、図示しない加工機に取付けられることにより、基準支持固定部2a,2b,2cと補助支持固定部3とにより支持固定された薄型平板状のワーク1は、加工機に強固に取付けられることになり、加工機に保持された加工工具により、所定の加工が施されるようになっている。
図2(a)は、図1と同じ方向より見た薄型平板状のワーク1の平面図、図2(b)は、図2(a)におけるX−X断面図である。薄型平板状のワーク1は、その平面的大きさに対してその厚みが薄い形状をしたワークであり、例えば、図2(a)に示すように、概略四角形状の平面形状をしており、中央に開口部11を、また、外周部の所定位置に複数の孔14を備え、図2(b)に示すように、図2(a)に示されるワーク1の横幅や縦方向の長さに対して、その厚さが薄い概略平板形状をしたものである。
この薄型平板状のワーク1には、その外周部を基準支持固定部2a,2b,2cと補助支持固定部3とが支持固定できるよう、基準支持固定部2a,2b,2cにより支持固定される3つの基準被挟持部12と、補助支持固定部3により支持固定される補助被挟持部13とが、適宜の厚さを有するように突出形成されている。これらの基準被挟持部12及び補助被挟持部13とは、基準支持固定部2a,2b,2c及び補助支持固定部3により支持固定されるために形成するものであるから、支持固定しやすいように、その形状及び厚さを設定しておくことができる。
なお、上記基準支持固定部2a,2b,2c及び補助支持固定部3は、本実施の形態のように、ワーク1の外周部に専用に形成してもよいが、専用に形成することなく、ワーク1の外周部やその他適当な個所を直接固定するようにしてもよい。但し、この実施の形態のように、適宜の形状を有する基準被挟持部12と補助被挟持部13とを独自に設けるようにしておけば、基準支持固定部2a,2b,2cや補助支持固定部3により扱いやすい大きさ及び厚さに基準被挟持部12と補助被挟持部13とを形成することができ、また、その形成する位置も適宜選定することができる。
図1に示す実施の形態の場合、基準被挟持部12は3ヶ所設けられており、また、補助被挟持部13は、基準支持固定部2a,2cの間に1ヶ所設けられているだけであるが、ワーク1の基準支持固定部2a,2bの間の位置に補助被挟持部13を形成しておき、この基準支持固定部2a,2b間に補助支持固定部3を設けるようにしてもよい。また、基準支持固定部2a,2cの間の周方向長さが長すぎると判断した場合は、補助支持固定部3を2ヶ所設けるようにしてもよい。
次に、基準支持固定部2aの構成について説明する。図3は、基準支持固定部2aの平面図、図4は、ワーク1を支持固定した状態における基準支持固定部2aの側面図である。基準支持固定部2a,2b,2cは全て同一構成とすることができるので、基準支持固定部2aの説明をし、他の固定部2b,2cの説明は省略する。
図3、図4に示すように、本実施の形態の基準支持固定部2aは、図示しない加工機の治具5に固定される固定台21と、ワーク1をこの固定台21に固定するためのワーク締付部22と、このワーク締付部22を固定台21にネジ締め固定するためのネジ23とから構成される。固定台21には、治具5に固定するための孔24が設けられており、この孔24を介して、図示しない固定ネジにより固定台21を強固に加工機の治具5に取付けることができる。
固定台21の上面には、ワーク1を加工機の治具5に取付けた時の基準となる基準面25が設けられており、この基準面25にワーク1の基準被挟持部12を当接させ、上側からワーク締付部22を当て、ネジ23によりワーク締付部22を固定台21に締め付け固定すれば、ワーク1を基準支持固定部2aの基準面25に位置合わせ固定することができる。
基準支持固定部2b,2cは、上記の構成を有する基準支持固定部2aと同一の構成を有するから、上記と同様にして、それぞれの基準支持固定部2b,2cが有する基準面25に位置合わせ固定することができ、3ヶ所の基準面25によりワーク1は強固に支持固定され、従って、ワーク1は3ヶ所の基準面25により定まる基準平面上に支持されることになる。
次に、補助支持固定部3の構成について説明する。図5は、補助支持固定部3の平面図、図6は、ワーク1を支持固定した状態における補助支持固定部3の側面図である。図5、図6に示すように、本実施の形態の補助支持固定部3は、図示しない加工機の治具5に固定される固定台31と、この固定台31に位置調整可能に固定保持されるワーク保持部32とを備えている。
固定台31は、図7にその平面図を示すように、治具5に図示しない固定ネジにより固定するための孔33が設けられ、この孔33を介して、固定台31を強固に加工機の治具5に取付けることができる。この固定台31には、2つの当接平面部34,35を有する受面部36が形成されている。実質的にこの受面部36は、固定台31の中央に形成された四角柱状の孔48におけるワーク1側の2面を用いて形成される。
固定台31に位置調整可能に固定保持されるワーク保持部32は、固定台31に形成された受面部である2つの当接平面部34,35に当接可能な2つの当接面37,38を有する支柱部39と、ワーク1に当接する台座部40とを備えた保持台部41と、該保持台部41に位置調整可能に取付けられるワーク締付部42とを有している。このワーク締付部42は、ネジ43により保持台部41にネジ締め固定される。
図8に示すように、保持台部41を構成する台座部40の上面には、ワーク1に形成した補助被挟持部13に当接する当接面44が設けられており、この当接面44に上記補助被挟持部13を当接させるようにする。この状態で、ワーク1の補助被挟持部13には、上側からワーク締付部42を当て、ネジ43によりワーク締付部42を保持台部41に締め付け固定するようにする。
この場合、3ヶ所の基準支持固定部2a,2b,2cの各基準面25により支持固定されたワーク1の位置に悪影響を与えないよう、ワーク1の補助被挟持部13は次のようにして支持固定される。
即ち、まず最初に、3ヶ所の基準支持固定部2a,2b,2cにより、ワーク1を基準面25により定められた基準平面上に強固に固定する。この状態では、ワーク締付部42は、ネジ43を緩めておき、ワーク1の補助被挟持部13の上側を押さえず、負荷を与えないようにしておく。
この状態で、支柱部39に形成した2つの当接面37,38を、固定台31に形成された受面部である2つの当接平面部34,35にスライドさせながら、図6において上方に移動させる。このように、支柱部39側の当接面37,38を、固定台31側の当接平面部34,35にスライドさせながら、上方に移動させるようにすれば、保持台部41を構成する台座部40の当接面44の平面を、傾いたりすることなく、基準面として補助被挟持部13の下面に当接させることができる。
固定台31には、横方向に形成したネジ孔45を介して固定ネジ46がねじ込まれるようになっており、支柱部39には、固定ネジ46の先端が押圧当接する当接面47が形成されている。この当接面47は、支柱部39の2つの当接面37,38とは逆側に形成されたものであり、固定ネジ46をねじ込めば、上記支柱部39の2つの当接面37,38が固定台31における受面部36の上記2つの当接平面部34,35に押圧され、台座部40の当接面44を補助被挟持部13の下面に当接させた状態で、支柱部39、即ち、台座部40を固定部材である固定ネジ46により固定台31に対して強固に固定することができる。
以上のように、固定ネジ46が、上記支柱部39の上記2つの当接面37,38を、上記受面部36の上記2つの当接平面部34,35に押圧固定すると、それぞれの当接面37,38は、支柱部39の軸方向に長く形成された2つの平面同士で面接触するから、保持台部41がガタついたり傾いたり回転したりすることなく、しっかりとした位置保持、即ち、支持固定をすることができる。なお、この面同士の接触を確実にするため、2つの当接面37,38の先端交差部には、図8に示すように面取部49が形成されている。
固定ネジ46により保持台部41を固定した後、ワーク1の補助被挟持部13に対して上側からワーク締付部42を当て、ネジ43によりワーク締付部42を保持台部41に締め付け固定すれば、3ヶ所の基準支持固定部2a,2b,2cの各基準面25により支持固定されたワーク1の位置に悪影響を与えずに、ワーク1の補助被挟持部13を支持固定することができる。
以上説明したように、ワーク1を3ヶ所の基準支持固定部2a,2b,2c以外の補助支持固定部3でも支持固定するようにしておけば、基準支持固定部2a,2b,2c間の間隔が離れていたとしても、その間に補助支持固定部3を設けることによって、ワーク1の加工時における振動やビビリ、歪や応力変形等の発生を防止することができ、精度のよい加工をすることができる。また、補助支持固定部3は、それ自体で基準面となるものではなく、3ヶ所の基準支持固定部2a,2b,2cに合わせた位置で支持固定するものであるから、ワーク1の基準面位置に悪影響を及ぼすこともない。
上記実施の形態においては、支柱部39に2つの平面からなる当接面37,38を形成したが、当接面37,38を円柱形状とした支柱部39とし、円柱形状の支柱部39を受面部36の2つの当接平面部34,35に押圧固定するようにしてもよい。この場合、円柱形状の支柱部39は、その曲面をそのまま当接平面部34,35に押圧固定するようにしてもよいが、若干の平面部を設けておくことが好ましい。
上記実施の形態では、支持固定するワーク1として、薄型平板状ワーク1の例を示したが、本発明が対象とするワークは、薄型平板状ワークのみに限られるものではなく、様々な形状をしたワークを、3ヶ所の基準支持固定部2a,2b,2cで固定するのみでは不十分なワークに好適なものである。また、3ヶ所の基準支持固定部2a,2b,2cでの固定で充分であるにしても、その状態を確実なものとするために用いてもよく、そのワークに対して必要であれば、1ヶ所、又は、適宜個所の補助支持固定部3を設ければよいものである。
本発明では、ワークの3個所を、3つの基準支持固定部により支持固定するワークの支持固定装置において、3つの基準支持固定部による支持固定のみでは、加工時におけるワークの振動や歪の発生等を押さえることの難しい用途に有効である。このようなワークの形状としては、薄型平板状のワークが特に当てはまるが、ワークの形状は、多種多様な形状をしているものに適用できる。また、そのワークに施される加工も各種のものに適用でき、必要に応じて、本発明における補助支持固定部の数、設ける位置を選択すればよいものである。
本発明を適用した支持固定装置による薄型平板状のワークの支持固定状態を示す正面図である。 (a),(b)は、それぞれ図1に示す薄型平板状のワークの平面図、及び図2(a)におけるX−X断面図である。 本発明に適用される基準支持固定部の平面図である。 本発明に適用される基準支持固定部において、ワークを支持固定した状態における基準支持固定部の側面図である。 本発明に適用される補助支持固定部の平面図である。 本発明に適用される補助支持固定部において、ワークを支持固定した状態における補助支持固定部の側面図である。 図5に示す補助支持固定部に用いられる固定台の平面図である。 (a),(b),(c)は、それぞれ補助支持固定部に用いられる保持台部の平面図、同側面図、底面面である。
符号の説明
1 ワーク
2a,2b,2c 基準支持固定部
3 補助支持固定部
12 基準被挟持部
13 補助被挟持部
22 ワーク締付部
25 基準面
31 固定台
32 ワーク保持部
34,35 当接平面部
36 受面部
37,38 当接面
39 支柱部
40 台座部
41 保持台部
42 ワーク締付部
44 当接面
45 ネジ孔
46 固定ネジ



Claims (9)

  1. ワークの3ヶ所を、基準面をそれぞれ有する3つの基準支持固定部により支持固定するようにしてなるワークの支持固定装置において、
    上記3ヶ所の間における少なくとも1ヶ所に、上記基準支持固定部と同一基準面位置に支持固定する補助支持固定部を設け、上記3つの基準支持固定部と上記補助支持固定部とは、上記ワークに加工を施す加工機に固定されていることを特徴とするワークの支持固定装置。
  2. 請求項1において、前記補助支持固定部は、前記加工機に固定される固定台と、該固定台に位置調整可能に固定保持されるワーク保持部とを備え、前記3つの基準支持固定部により支持固定された前記ワークの位置にあわせて上記固定台に対して上記ワーク保持部を調整固定したことを特徴とするワークの支持固定装置。
  3. 請求項2において、前記ワークの外周部に、前記補助支持固定部により挟持される補助被挟持部を形成し、前記ワーク保持部が上記ワークの上記補助被挟持部を挟持固定したことを特徴とするワークの支持固定装置。
  4. 請求項3において、前記ワークの外周部に、前記3つの基準支持固定部により挟持される3つの基準被挟持部を形成し、前記補助被挟持部は、前記3つの基準被挟持部の間の位置に設けられたことを特徴とするワークの支持固定装置。
  5. 請求項2において、前記固定台には、2つの当接平面部を有する受面部が形成されており、前記ワーク保持部は、上記受面部に当接可能な2つの当接面を有する支柱部と前記ワークに当接する台座部とを備えた保持台部と、該保持台部に位置調整可能に取付けられるワーク締付部とを有し、更に、上記支柱部の上記2つの当接面を、上記受面部の上記2つの当接平面部に押圧固定する固定部材を備えたことを特徴とするワークの支持固定装置。
  6. 請求項1において、前記ワークは、その平面的大きさに対してその厚みが薄い薄型平板状ワークであることを特徴とするワークの支持固定装置。
  7. ワークの3ヶ所を、固定基準面をそれぞれ有する3つの基準支持固定部により支持固定するワークの支持固定方法において、
    上記3つの基準支持固定部と、該3つの基準支持固定部の間における少なくとも1個所に設けた上記基準支持固定部と同一基準面位置に支持する補助支持固定部とを、上記ワークを加工する加工機に固定しておき、
    上記ワークの上記3ヶ所を上記3つの基準支持固定部により支持固定したのち、上記3つの基準支持固定部により決められた上記ワークの位置にあわせて、上記補助支持固定部により上記ワークを支持固定するようにしたことを特徴とするワークの支持固定方法。
  8. 請求項7において、前記補助支持固定部は、前記加工機に固定される固定台と、該固定台に位置調整可能に固定保持されるワーク保持部とを備え、
    前記3つの基準支持固定部により前記ワークを支持固定した後、該固定されたワークの位置にあわせて上記固定台に対して上記ワーク保持部の位置を調整し、上記ワーク保持部を上記固定台に固定したことを特徴とするワークの支持固定方法。
  9. 請求項8において、前記固定台には、2つの当接平面部を有する受面部を形成するとともに、前記ワーク保持部は、上記受面部に当接可能な2つの当接面を有する支柱部と前記ワークに当接する台座部とを備えた保持台部と、該保持台部に位置調整可能に取付けられるワーク締付部とを有するように構成しておき、
    上記薄型平板状ワークの上記3個所を上記3つの基準支持固定部により支持固定したのち、
    上記保持台部が上記固定されたワークに当接する位置に合わせて、上記支柱部の上記2つの当接面を上記受面部の上記2つの当接平面部に押圧固定し、
    その後、上記ワーク締付部により、上記ワークを締付固定するようにしたことを特徴とするワークの支持固定方法。



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CN110170940A (zh) * 2019-06-06 2019-08-27 昆山美和机械有限公司 一种针对大型电锤电动工具的加工中心专用治夹具

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