JP2004098201A - 角度固定装置、該装置を備えた加工装置、及び角度固定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】装置本体を小型軽量とし、被加工物を固定するまでの手間や時間があまりかからずに角度固定における一定の精度を確保できるようにする。
【解決手段】装置本体が角度設定ユニットと押圧ユニットとに分割された構成であり、マシンバイスの可動口金の挟持する方向への移動による押圧で被加工物を固定する。角度設定ユニットは、マシンバイスに対して可動口金の移動方向に密着して内設される設定側本体部材と、可動口金の移動方向に対する設定側本体部材の側面により設定側回動軸で回動可能に軸支された設定側可動部材とを備える。上記の設定側可動部材の回動は、固定用ネジにより固定できる構成となっている。また、押圧ユニットは、押圧側本体部材と、その側面により押圧側回動軸で回動可能に軸支された押圧側可動部材とを備える。マシンバイスによる押圧により、両ユニットの可動部材が被加工物を挟持する。
【選択図】 図1
【解決手段】装置本体が角度設定ユニットと押圧ユニットとに分割された構成であり、マシンバイスの可動口金の挟持する方向への移動による押圧で被加工物を固定する。角度設定ユニットは、マシンバイスに対して可動口金の移動方向に密着して内設される設定側本体部材と、可動口金の移動方向に対する設定側本体部材の側面により設定側回動軸で回動可能に軸支された設定側可動部材とを備える。上記の設定側可動部材の回動は、固定用ネジにより固定できる構成となっている。また、押圧ユニットは、押圧側本体部材と、その側面により押圧側回動軸で回動可能に軸支された押圧側可動部材とを備える。マシンバイスによる押圧により、両ユニットの可動部材が被加工物を挟持する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばフライス盤などの加工装置(工作機械)により被加工物を加工する際に、その被加工物を加工装置の加工手段に対して所望の角度で固定するための角度固定装置、該装置を備えた加工装置、及び角度固定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、フライス盤等の加工装置では、加工装置の加工ステージにマシンバイスを固定(設置)し、そのマシンバイスの加圧ステージで被加工物を押圧して固定し、加工を行う。
被加工物の角度付傾斜面の加工に当たっては、間便的には被加工物に予め定規でケガキ線を描き、マシンバイスの口金上面との平行を目視で合わせマシンバイスに固定するが、傾斜面の加工精度の高いものには適さない。すなわち、被加工物の固定における角度精度に限界がある。
【0003】
また、サインバー(角度出し治具)を用いて固定する場合、図9、図10に示すサインバーで角度出しを行い、ワーク(被加工物)をそのサインバー上に載せマシンバイス上に移動させマシンバイスに固定する。
このサインバーは、図9に示す「L」と「H」とから三角法により角度を求めるものである。すなわち、sin「X」=H/Lとなる。一般的にはL寸法は100mmや200mmにしてあり、L=100mmの場合、例えば傾斜加工角度が15°の時、sin15°=0.2588であり、
H=0.2588×100=25.88
となる。従って、平盤上でブロックゲイジによりその分の「H」を積み上げることで、15°の角度を得ることができる。
こうしてサインバーで角度出しを行った後、図10に示すように、そのサインバー上に被加工物を載せてケガキ線を被加工物に描き、マシンバイスの口金に合わせて傾斜加工する方法と、サインバー上に載せたままマシンバイスに固定して加工する方法とがある。
【0004】
また、マシンバイスの代替として、傾斜バイス装置(不図示)を用いて傾斜加工を行う方法がある。この傾斜バイス装置を用いる場合、加工装置のベット(加工ステージ)上で、傾斜バイス装置をマシンバイスと差し替えてセットする。
【0005】
また、特開平07−237137号公報(特許文献1)に開示された口金装置及び把握装置は、マシンバイスの口金に回動可能なプレイトを着脱可能にセットし、任意の角度でそのプレイトを固定し、そのプレイト上面に被加工物を搭載してマシンバイスを通常に締め付けることで被加工物を固定するものである。
【0006】
【特許文献1】
特開平07−237137号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記したサインバーを用いて固定する場合、角度を設定するたびに上記した「H」の距離を早見表などにより求めてブロックゲイジを積み重ねて角度を設定する必要があり、操作性が悪く、さらにサインバーも一般に大きく重いため、被加工物を固定するまで手間(時間)がかかってしまっていた。また、被加工物が大きい場合には不適当であり、特に被加工物がサインバ−より長かったり大きい場合には不適当である。
【0008】
また、上記した傾斜バイス装置を用いる場合には、傾斜バイス装置自身が高価であり、かつ通常のマシンバイスに対して重く、大型である。また、この傾斜バイス装置を使用するに当たっては、フライス盤等の加工装置(工作機械)のベット上でマシンバイスと差し替えセットするが、手間(時間)を要し、また加工装置の加工ステ−ジと平行に設置する平行出しの精度にも時間がかかっていた。すなわち、工数増による加工コストがアップしてしまっていた。
【0009】
また、特開平07−237137号公報に開示された口金装置及び把握装置は、回動可能なプレイトをマシンバイスの口金に設けるため、被加工物を挟持するための保持面が口金の保持面に対して小さくなってしまい、特に被加工物が大きい場合や長い場合まで考慮されたものではない。
【0010】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたもので、以下の目的を有する。
第1の目的は、装置本体が比較的小型軽量ですみ、被加工物を固定するまでの手間や時間があまりかからずに角度固定における一定の精度を確保することができる角度固定装置を提供することである。
【0011】
第2の目的は、被加工物が大きい場合や長い場合であっても、被加工物を固定するまでの手間や時間があまりかからずに角度固定における一定の精度を確保することができる角度固定装置及び角度固定方法を提供することである。
【0012】
第3の目的は、その角度固定装置を備えることにより、被加工物が大きい場合や長い場合であっても、被加工物を固定するまでの手間や時間があまりかからずに角度固定における一定の精度を確保することができるとともに、その角度固定装置を取り外してマシンバイスにより固定することも手間や時間があまりかけずにできる加工装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、本発明は以下の特徴を有する。
請求項1記載の発明は、可動口金と固定口金とにより被加工物を挟持するマシンバイスの内側に配設され、角度設定ユニットと押圧ユニットとを備え、可動口金の挟持する方向への移動による押圧で角度設定ユニットと押圧ユニットとの間に被加工物を固定する角度固定装置であって、角度設定ユニットは、マシンバイスに対して可動口金の移動方向に密着して内設される設定側本体部材と、可動口金の移動方向に対する設定側本体部材の側面により設定側回動軸で回動可能に軸支された設定側可動部材と、設定側可動部材の設定側回動軸における回動を固定する回動固定手段とを備えてなり、押圧ユニットは、マシンバイスに対して可動口金の移動方向に密着して内設される押圧側本体部材と、可動口金の移動方向に対する押圧側本体部材の側面により押圧側回動軸で回動可能に軸支された押圧側可動部材とを備えてなり、設定側回動軸の軸支方向と押圧側回動軸の軸支方向とが略平行であることを特徴とする。
【0014】
請求項2記載の発明は、設定側本体部材における可動口金の移動方向に対する両方の側面に設定側回動軸を中心とした円弧状長穴が穿設され、少なくとも一方の側面における円弧状長穴には設定側回動軸を中心とした設定側可動部材の回動角度を示す角度目盛が付設され、設定側可動部材は、円弧状長穴から視認可能な位置に角度目盛に対する現在位置を指示する指示部が配設されたことを特徴とする。
【0015】
請求項3記載の発明は、上記した角度目盛が、設定側本体部材における側面の一方に付設され、回動固定手段は、設定側本体部材における角度目盛に対する側面の他方に、円弧状長穴を通して貫設された固定用ネジであることを特徴とする。
【0016】
請求項4記載の発明は、上記した角度目盛が、設定側本体部材における側面の両方に付設され、設定側可動部材は、止めネジにより設定側回動軸に固定可能に形成され、回動固定手段は、設定側回動軸を固定することによって設定角度を固定する固定用ネジであることを特徴とする。
【0017】
請求項5記載の発明は、設定側本体部材における可動口金の移動方向に対する側面に設定側回動軸を中心とした円弧状長穴が穿設され、回動固定手段は、円弧状長穴を通して貫設された固定用ネジであり、設定側本体部材における側面の少なくとも一方には設定側回動軸を中心として当該設定側回動軸の回動角度を示す角度目盛が配設され、設定側回動軸における角度目盛が配設された側の端部には固定ネジにより目盛指示版が角度目盛により当該設定側回動軸の回動角度を指示可能に固定されたことを特徴とする。
【0018】
請求項6記載の発明は、上記した設定側本体部材が、マシンバイスへの取り付けを可能とする雌ネジが螺刻されたことを特徴とする。
【0019】
請求項7記載の発明は、上記した押圧側本体部材が、マシンバイスへの取り付けを可能とする雌ネジが螺刻されたことを特徴とする。
【0020】
請求項8記載の発明は、設定側可動部材の被加工物保持面がマシンバイスの加圧ステージ面に対して垂直から45°以上傾斜しても設定側可動部材が設定側本体部材に接触しないよう、設定側回動軸は設定側本体部材から離れた位置に配設され、押圧側可動部材の被加工物保持面がマシンバイスの加圧ステージ面に対して垂直から45°以上傾斜しても押圧側可動部材が押圧側本体部材に接触しないよう、押圧側回動軸は押圧側本体部材から離れた位置に配設されたことを特徴とする。
【0021】
請求項9記載の発明は、設定側本体部材及び押圧側本体部材は、内接されるマシンバイスの加圧ステージと口金との接触位置に最も近い下部コーナーに、マシンバイスに対して可動口金の移動方向に密着して内設可能とするニゲを形成されたことを特徴とする。
【0022】
請求項10記載の発明は、固定された被加工物を所定形状に加工する加工手段と、加工手段により加工可能な位置に被加工物を保持する請求項1から9の何れか1項に記載の角度固定装置とを備えたことを特徴とする。
【0023】
請求項11記載の発明は、マシンバイスに対して内設される設定側本体部材と、可動口金の移動方向に対する設定側本体部材の側面により設定側回動軸で回動可能に軸支された設定側可動部材とを備えてなる角度設定ユニットにおける角度固定方法であって、設定側本体部材における側面の少なくとも一方に設定側回動軸を中心とした円弧状長穴が穿設され、該円弧状長穴に付設された角度目盛により設定側可動部材の角度を設定し、円弧状長穴を通して固定用ネジにより設定した角度を固定することを特徴とする。
【0024】
請求項12記載の発明は、マシンバイスに対して内設される設定側本体部材と、可動口金の移動方向に対する設定側本体部材の側面により設定側回動軸で回動可能に軸支された設定側可動部材とを備えてなる角度設定ユニットにおける角度固定方法であって、設定側可動部材を止めネジにより設定側回動軸に固定し、設定側回動軸を設定側本体部材に対して固定用ネジで固定することを特徴とする。
【0025】
請求項13記載の発明は、マシンバイスに対して内設される設定側本体部材と、可動口金の移動方向に対する設定側本体部材の側面により設定側回動軸で回動可能に軸支された設定側可動部材とを備えてなる角度設定ユニットにおける角度固定方法であって、設定側本体部材における側面の少なくとも一方に設定側回動軸を中心とした円弧状長穴が穿設され、設定側回動軸を中心として設けられた角度目盛と該設定側回動軸における該角度目盛の側の端部に固定された目盛指示版により設定側可動部材の角度を設定し、円弧状長穴を通して固定用ネジにより設定した角度を固定することを特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る角度固定装置、該装置を備えた加工装置、及び角度固定方法を図面を用いて詳細に説明する。
【0027】
本発明の実施形態としての角度固定装置は、可動口金42と固定口金41とにより被加工物を挟持するマシンバイス4の内側に配設されて、そのマシンバイス4の可動口金が被加工物を挟持する方向へ移動することによる押圧で被加工物を固定するものである。また、このマシンバイス4は、例えばフライス盤などの加工装置(工作機械)の加工ステージ上に載設され、その可動口金42と固定口金41とにより加圧ステージ上で被加工物を押圧して固定し、加工装置の加工手段(例えばエンドミルなど)により高精度な加工を可能とするものである。
【0028】
本発明の実施形態としての角度固定装置が上記したマシンバイス4の加圧ステージ上の可動口金42と固定口金41との間に載置された状態を図1に示す。この図1に示すように、本発明に係る角度固定装置は、固定ユニット(角度設定ユニット)1と可動ユニット(押圧ユニット)2とを備え、可動口金42と固定口金41とにより被加工物を挟持するマシンバイス4の内側に配設又は載置されてその可動口金42の挟持する方向への移動による押圧で上記の固定ユニット1と可動ユニット2との間に被加工物を固定するよう構成されている。
【0029】
固定ユニット1は、マシンバイス4に対して可動口金42の移動方向に密着して内設される本体部材F(設定側本体部材)11と、可動口金42の移動方向に対する本体部材F(11)の側面により軸13(設定側回動軸)で回動可能に軸支された可動部材F(設定側可動部材)12と、可動部材F(12)の軸13における回動を固定する回動固定手段とを備えてなる。
【0030】
可動ユニット2は、マシンバイス4に対して可動口金42の移動方向に密着して内設される本体部材K(押圧側本体部材)21と、可動口金42の移動方向に対する本体部材K(21)の側面により軸23(押圧側回動軸)で回動可能に軸支された可動部材K(押圧側可動部材)22とを備えてなる。
また、上記した軸13の軸支方向と軸23の軸支方向とは略平行であり、可動部材F(12)と可動部材K(22)とにより被加工物を確実に固定できるよう構成されている。
【0031】
このように、図1は本発明の固定ユニット1(角度設定ユニット)と可動ユニット2(押圧ユニット)とを、フライス盤等の工作機械(加工装置)で従来から使用されているマシンバイス4に搭載(配設)した状態を示している。また、傾斜加工における使用状態を図8に示す。本実施形態のように構成することにより、上記従来における問題が発生することなく傾斜加工を確実に達成することができることが本件発明者により確認されている。
【0032】
マシンバイス4の加圧ステージに搭載した固定ユニット1は、口金部と接触する下部コーナーにはニゲを取る。同様に可動ユニット2は可動口金42と接触する下部コーナーにはニゲを取る。このことにより、マシンバイス4の加圧ステージに固定ユニット1と可動ユニット2からなる治具を搭載したとき、加圧ステージ口金部と固定ユニット1とは密着させることができ、同様に可動ユニット2と可動口金42とも密着状態で被加工物を固定することができる。よって加工中の負荷に対して被加工物が脱落することなく安全に加工することができる。
このように、本体部材F(11)及び本体部材K(21)は、内接されるマシンバイス4の加圧ステージと口金との接触位置に最も近い下部コーナーに、マシンバイス4に対して可動口金42の移動方向に密着して内設可能とするニゲが形成されている。
【0033】
また、固定ユニット1は上記した本体部材F(11)と可動部材F(12)とを備えて構成され、可動部材F(12)は本体部材F(11)と一体化した本体部材F(11)の側面(両側面)で支持する軸13によって回動できる構成である。回動させる角度は本体部材F(11)側面(片側)に軸13を中心とした円弧状長穴を有し且つ角度目盛によって、可動部材F(12)に固定した指示軸14のマークで設定し、可動部材F(12)に明けたメネジに固定ねじを締め付る等によって設定した角度を固定するように構成されている。
軸13は一体の軸であるが本体部材F(11)の側面(両側面)から別々に支持する軸であってもよい。同様な機能を有する以下の軸23も同様である。
【0034】
また、可動ユニット2は上記した本体部材K(21)と可動部材K(22)とを備えて構成され、可動部材K(22)は本体部材K(21)と一体化した本体部材K(21)の側面(両側面)で支持する軸23によって回動できる構成とした。
【0035】
図6は、被加工物を押圧する可動ユニット2を示す。本体部材K(21)と可動部材K(22)とを備えて構成され、可動部材K(22)は本体部材K(21)と一体化した本体部材K(21)の側面(両側面)で支持する軸23によって回動できる。具体的には本体部材K(21)の本体基板K側面間に可動板Kを介して貫通する軸23を通し、本体基板K側面部で止ネジによって軸23が抜けない構成となっている。従って、固定ユニット1側で本体部材F(11)への可動部材F(12)の設定した角度に対して被加工物をその角度に合わせて固定することが可能である。
【0036】
また、固定ユニット1(角度設定ユニット)と可動ユニット2(押圧ユニット)とは分割した構成であり、加工装置のマシンバイス4への加圧ステージに装着した際に、それぞれの可動部材(K.F)を保持し回動用の軸である軸心を略一致させることによって被加工物を有効に固定できる。
【0037】
図2、図4、図5に示す構成例では、固定ユニット1には、本体部材F(11)における可動口金42の移動方向に対する両方の側面に軸13を中心とした円弧状長穴が穿設され、少なくとも一方の側面における円弧状長穴には軸13を中心とした可動部材F(12)の回動角度を示す角度目盛が付設され、その可動部材F(12)は、円弧状長穴から視認可能な位置に角度目盛に対する現在位置を指示する指示軸(指示部)14が配設されてなる。
【0038】
図2に示す構成例では、上記の角度目盛が本体部材F(11)における側面の一方に付設され、回動固定手段として、本体部材F(11)における角度目盛に対する側面の他方に、円弧状長穴を通して固定用ネジが貫設されている。
【0039】
この図2に示す構成例は、本体部材F(11)への可動部材F(12)の設定した角度の固定実施例の一つである。図2は角度固定方法の実施例−1である。本体部材F(11)と一体化した本体部材F(11)の側面(両側面)は軸を貫通させ支持する。可動部材F(12)はその軸によって回動できる構成である。軸を中心とした円弧状長穴を有し且つ角度目盛によって、可動部材F(12)に固定した指示軸14のマークで設定する。固定は可動部材F(12)に固定した指示軸14の対向側のメネジに対して固定ねじを締め付ることによって可動部材F(12)を本体部材F(11)の側面に固定し、設定角度を固定する。また指示軸14を両端に設置し、図4、図5に示す方法で固定してもよい。その場合には軸と可動部材F(12)は固定する。なお、本体部材F(11)側面の内側寸法に対して可動部材F(12)の全長は当然ながら小さくてはならない。
【0040】
また、図4、図5に示す構成例では、角度目盛が本体部材F(11)における側面の両方に付設され、可動部材F(12)は、止めネジにより軸13に固定可能に形成され、回動固定手段として、軸13を固定することによって設定角度を固定する固定用ネジを備えている。
【0041】
この図4に示す構成例は、固定ユニット1において本体部材F(11)への可動部材F(12)の設定した角度の他の固定実施例である。図−4は角度固定方法の実施例−2−1である。本体部材F(11)と一体化した本体部材F(11)の側面(両側面)は軸を貫通させ、本体部材F(11)の側面の全長より短く、軸の両端部には固定用のメネジが明けてあり、固定ネジを締め付けることによって軸は本体部材F(11)の側面に固定できる。一方 可動部材F(12)はその軸を止メねじで一体化した構成となっている、また軸の止メねじ部には回り止めのフラット部を形成してある。本体部材F(11)の側面には軸を中心とした円弧状長穴と且つ角度目盛を有している。円弧状長穴には可動部材F(12)に固定した指示軸14が固定してあり、可動部材F(12)を回動させ設定したい角度に指示軸14のマークを合わせ前記の固定ねじによって設定角度を固定する。
【0042】
また、図5に示す構成例は、角度固定方法の実施例−2−2である。本体部材F(11)と一体化した本体部材F(11)の側面(両側面)は軸を貫通できる構成である。本体部材F(11)の側面(両側面)の上部には軸を固定するネジ穴を有し、固定部分の軸は若干外径を小さくし、回動時に止メねじによる傷が発生しても回動に影響を及ぼさないようになっている。本体部材F(11)の側面には軸を中心とした円弧状長穴と且つ角度目盛を有している。円弧状長穴には可動部材F(12)に固定した指示軸14が固定してあり、可動部材F(12)を回動させ設定したい角度に指示軸14のマークを合わせ前記の固定ねじによって設定角度を固定する。
【0043】
また、図3に示す構成例では、本体部材F(11)における可動口金42の移動方向に対する側面に軸13を中心とした円弧状長穴が穿設され、回動固定手段として円弧状長穴を通して貫設された固定用ネジを備え、本体部材F(11)における側面の少なくとも一方には軸13を中心として当該軸13の回動角度を示す角度目盛が配設され、軸13における角度目盛が配設された側の端部には、固定ネジにより目盛指示版が角度目盛により当該軸13の回動角度を指示可能に固定されている。
【0044】
この図3に示す構成例は、角度固定方法の実施例−3である。本体部材F(11)と一体化した本体部材F(11)の側面(両側面)は軸を貫通できる構成である。軸は本体部材F(11)の側面(両側面)の全長より長く端部には目盛指示板が軸に固定されている。この目盛指示板は両端(両方の端部)にあってもよいが、図では手前側のみの状態を示している。可動部材F(12)には軸が止めネジで固定してある。本体部材F(11)の側面には軸を中心とした円弧状長穴と角度目盛りを有し、可動部材F(12)には固定用のネジ穴が明けてあり、設定したい角度に固定ネジで固定する。また、円弧状長穴と可動部材F(12)も固定用のネジ穴を廃止し、図4を用いて上述した方法により固定してもよい。
【0045】
また、図5に示すように、本体部材F(11)にマシンバイス4用の取付穴(雌ネジ)を明けおくことによってマシンバイス4への位置決めができ、再現性のよい復帰が可能となる。換言すると、本体部材F(11)には、マシンバイス4への取り付けを可能とする雌ネジが螺刻されている。
この雌ネジは、マシンバイス4に用いられるネジを螺合可能なものとしてもよい。このことによれば、本実施形態としての角度固定装置をマシンバイス4に固定するに当たって、マシンバイス4に対しては一切加工や変形が必要なくなり、ユーザの手間を軽減することができる。
この取付穴(雌ネジ)は、図2、図3、図4では図示を省略してあるが同様である。
【0046】
また、図7に示すように、本体部材K(21)にマシンバイス4用の取付穴(雌ネジ)を明けておくことによってマシンバイス4への位置決めができ、固定を可能にした構成で再現性のよい復帰が可能となる。換言すると、本体部材K(21)には、マシンバイス4への取り付けを可能とする雌ネジが螺刻されている。この雌ネジは、本体部材F(11)のものと同様に、マシンバイス4に用いられるネジを螺合可能なものとしてもよい。このことによれば、本実施形態としての角度固定装置をマシンバイス4に固定するに当たって、マシンバイス4に対しては一切加工や変形が必要なくなり、ユーザの手間を軽減することができる。
【0047】
また、固定ユニット1は、可動部材F(12)の被加工物保持面が本体部材F(11)側面(両側)に対して45度以上は本体部材F(11)側面より外側となるよう構成されている。
すなわち、可動部材F(12)の被加工物保持面がマシンバイス4の加圧ステージ面に対して垂直から45°以上傾斜しても可動部材F(12)が本体部材F(11)に接触しないよう、軸13は本体部材F(11)から離れた位置に配設されている。
また、可動ユニット2は、、可動部材K(22)の被加工物保持面が本体部材K(21)側面(両側)に対して45度以上は本体部材K(21)側面より外側となるよう構成されている。
すなわち、可動部材K(22)の被加工物保持面がマシンバイス4の加圧ステージ面に対して垂直から45°以上傾斜しても可動部材K(22)が本体部材K(21)に接触しないよう、軸23は本体部材K(21)から離れた位置に配設されている。
このことにより、傾斜加工の対象範囲を広くすることができる。
【0048】
本実施形態としての角度固定装置を使用する際には、固定ユニット1の本体部材F(11)に対して、被加工物を傾斜加工したい角度に可動部材F(12)を回動させてから固定し、図1に示すマシンバイス4の口金締付ネジにより可動口金42を挟持の方向に移動させて被加工物を固定する。
【0049】
角度固定装置が図2に示す構成例である場合には、本体部材F(11)における側面の少なくとも一方に軸13を中心とした円弧状長穴が穿設され、該円弧状長穴に付設された角度目盛により可動部材F(12)の角度を設定し、円弧状長穴を通して固定用ネジにより設定した角度を固定する。
【0050】
角度固定装置が図4、図5に示す構成例である場合には、可動部材F(12)を止めネジにより軸13に固定し、軸13を本体部材F(11)に対して固定用ネジで固定する。
【0051】
角度固定装置が図3に示す構成例である場合には、本体部材F(11)における側面の少なくとも一方に軸13を中心とした円弧状長穴が穿設され、軸13を中心として設けられた角度目盛と該軸13における該角度目盛の側の端部に固定された目盛指示版により可動部材F(12)の角度を設定し、円弧状長穴を通して固定用ネジにより設定した角度を固定する。
【0052】
このように、本発明に係る角度固定装置は、角度設定ユニットと可動ユニット(押圧ユニット)との間に被加工物を固定して、加工装置の加工手段により被加工物の傾斜加工ができるようにするものである。これにより、フライス盤等の工作機械(加工装置)において被加工物を任意の角度で傾斜固定する汎用性の高い角度固定装置として使用可能である。また、機械加工技術分野における発明である。
【0053】
以上のように、本実施形態としての角度固定装置は、固定ユニット1(角度設定ユニット)と可動ユニット2(押圧ユニット)とに分割した構成にすることよって、機械加工装置のマシンバイス4への固定を容易にした。また角度固定装置としての小型化が可能であり、固定ユニット1と可動ユニット2の構成をより簡便とした。
【0054】
また、マシンバイス4の加圧ステージに固定ユニット1と可動ユニット2からなる本実施形態としての治具を搭載したとき、加圧ステージ口金部と固定ユニット1は密着させる。同様に可動ユニット2と可動口金42とも密着状態で被加工物を固定しなくてはならない。被加工物を加工する時の負荷に耐え得る固定・保持が必須条件だからである。
【0055】
また、固定ユニット1を単にマシンバイス4の加圧ステージに装着しても使用可能である。が、繰り返し使用したり、固定ユニット1の位置ずれを防止するために固定ユニット1の本体部材F(11)を機械加工装置のマシンバイス4へ容易に装着できるようにしている。
また、可動ユニット2を単にマシンバイス4の加圧ステージに装着しても使用可能である。が、繰り返し使用したり、固定ユニット1の位置ずれを防止するために可動ユニット2の本体部材K(21)を機械加工装置のマシンバイス4へ容易に装着し且つ固定可能にしている。
【0056】
また、使用の際には、固定ユニット1の本体部材F(11)に対して被加工物を傾斜加工したい角度に可動部材F(12)を設定し、可動部材F(12)可動部材K(22)によって被加工物を押圧し固定して加工する。よって可動ユニット2の本体部材K(21)に対して可動部材K(22)は軸によって保持し且つ可動部材F(12)の設定した角度に自由に追従させることができる。
【0057】
また、固定ユニット1は本体部材F(11)と可動部材F(12)からなり、可動部材F(12)の被加工物保持面は本体部材F(11)側面(両側)に対して45度以上は本体部材F(11)側面より外側となる。
同様に可動ユニット2も本体部材K(21)と可動部材K(22)からなり、可動部材K(22)の被加工物保持面は本体部材K(21)側面(両側)に対して45度以上は本体部材K(21)側面より外側となる。
このことにより、被加工物の全ての傾斜加工に対応させることができる。
【0058】
また、固定ユニット1(角度設定ユニット)と可動ユニット2(押圧ユニット)とに分割された構成であり、機械加工装置のマシンバイス4への加圧ステージに装着した際に、それぞれの可動部材(K.F)を保持し回動用の軸である軸心を略一致(略平行)させることによって、マシンバイス4の締め付けを確実にすることができる。
【0059】
また、被加工物のマシンバイス4への固定作業が容易で、且つ、操作性もよくすることができる。また、傾斜バイス装置相当の精度を得ることができる。また、角度固定装置自身も軽量で安価に製作可能である。
また、機械装置に取り付けたマシンバイス4上で被加工物のマシンバイス4への固定作業が容易で且つ、操作性もよく、角度を有する傾斜加工ができる。
よって、簡便で安価な角度精度のよい傾斜加工装置を提供できる。
【0060】
また、上記した実施形態による角度固定装置を、固定された被加工物を所定形状に加工する加工手段(例えば、図8に示すエンドミルなど)を備えた加工装置に、加工手段により加工可能な位置に被加工物を保持できるよう装着することにより、上記した効果を有するとともに角度傾斜を伴わない加工をマシンバイスを用いて行う状態にも容易な作業で操作性よく簡単に移行させることができる。
【0061】
なお、上述した各実施形態は、本発明の好適な実施形態であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において、種々変形して実施することが可能である。
例えば、被加工物に限らず、バイスを介して任意な角度での品物の固定に幅広く応用可能である。
【0062】
また、図1、図8で、固定ユニット(角度設定ユニット)は図示左側、可動ユニット2(押圧ユニット)は右側としたが、使用状況によってはその反対に入れ替えて使用してもよい。
すなわち、図1、図8における左側に示される固定ユニットを押圧ユニットとして、図1、図8における右側に示される移動ユニットを角度設定ユニットとして構成してもよい。この構成は、上記した実施形態における角度設定ユニットと押圧ユニットとを逆に取り付ける、すなわち、角度設定ユニットをマシンバイス4の可動口金42と接するように配設(載置又はネジにより固定)し、押圧ユニットを固定口金41と接するように配設(載置又はネジにより固定)することで可能である。
【0063】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、角度設定ユニットと押圧ユニットとに分割した構成にすることより、加工装置のマシンバイスへの装着を容易に且つ操作性をよくすることができる。また、装置本体を小型軽量とすることができるため、角度固定における一定の精度を確保しながらも被加工物を固定するまでの手間や時間をあまりかからないようにすることができる。
【0064】
また、被加工物が大きい場合や長い場合であっても、被加工物を固定するまでの手間や時間があまりかからずに角度固定における一定の精度を確保することができる。
【0065】
また、本発明の角度固定装置を備えた加工装置によれば、その角度固定装置を備えることにより、被加工物が大きい場合や長い場合であっても、被加工物を固定するまでの手間や時間があまりかからずに角度固定における一定の精度を確保することができるとともに、その角度固定装置を取り外してマシンバイスにより固定することも手間や時間があまりかけずにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態としての角度固定装置がマシンバイス4の加圧ステージ上に載置された状態を示す部分断面側面図である。
【図2】該実施形態の角度設定ユニット(固定ユニット)の実施例−1を一部断面により示す上面図と側面図である。
【図3】該実施形態の角度設定ユニット(固定ユニット)の実施例−3を一部断面により示す上面図と側面図である。
【図4】該実施形態の角度設定ユニット(固定ユニット)の実施例−2−1を一部断面により示す上面図と側面図である。
【図5】該実施形態の角度設定ユニット(固定ユニット)の実施例−2−2を一部断面により示す上面図と側面図である。
【図6】該実施形態の押圧ユニット(可動ユニット)の実施例−1を一部断面により示す上面図と側面図である。
【図7】該実施形態の押圧ユニット(可動ユニット)にマシンバイスへの取付穴(雌ネジ)を設けた実施例−2を、一部断面により示す上面図と側面図である。
【図8】該実施形態の角度固定装置をフライス盤の加工ステージに設置されたマシンバイスに内設して被加工物を固定した加工時の状態(使用状態)を示す図である。
【図9】サインバー(従来の角度固定装置)による角度出しを説明する図である。
【図10】サインバーに被加工物を載せ、ケガキ線を入れて傾斜加工を行う状態を示す図である。
【符号の説明】
1 固定ユニット(角度設定ユニット)
11 本体部材F(設定側本体部材)
12 可動部材F(設定側可動部材)
13 軸(設定側回動軸)
14 指示軸(指示部)
2 可動ユニット(押圧ユニット)
21 本体部材K(押圧側本体部材)
22 可動部材K(押圧側可動部材)
23 軸(押圧側回動軸)
3 固定ネジ(固定用ネジ)
4 マシンバイス
41 固定口金
42 可動口金
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばフライス盤などの加工装置(工作機械)により被加工物を加工する際に、その被加工物を加工装置の加工手段に対して所望の角度で固定するための角度固定装置、該装置を備えた加工装置、及び角度固定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、フライス盤等の加工装置では、加工装置の加工ステージにマシンバイスを固定(設置)し、そのマシンバイスの加圧ステージで被加工物を押圧して固定し、加工を行う。
被加工物の角度付傾斜面の加工に当たっては、間便的には被加工物に予め定規でケガキ線を描き、マシンバイスの口金上面との平行を目視で合わせマシンバイスに固定するが、傾斜面の加工精度の高いものには適さない。すなわち、被加工物の固定における角度精度に限界がある。
【0003】
また、サインバー(角度出し治具)を用いて固定する場合、図9、図10に示すサインバーで角度出しを行い、ワーク(被加工物)をそのサインバー上に載せマシンバイス上に移動させマシンバイスに固定する。
このサインバーは、図9に示す「L」と「H」とから三角法により角度を求めるものである。すなわち、sin「X」=H/Lとなる。一般的にはL寸法は100mmや200mmにしてあり、L=100mmの場合、例えば傾斜加工角度が15°の時、sin15°=0.2588であり、
H=0.2588×100=25.88
となる。従って、平盤上でブロックゲイジによりその分の「H」を積み上げることで、15°の角度を得ることができる。
こうしてサインバーで角度出しを行った後、図10に示すように、そのサインバー上に被加工物を載せてケガキ線を被加工物に描き、マシンバイスの口金に合わせて傾斜加工する方法と、サインバー上に載せたままマシンバイスに固定して加工する方法とがある。
【0004】
また、マシンバイスの代替として、傾斜バイス装置(不図示)を用いて傾斜加工を行う方法がある。この傾斜バイス装置を用いる場合、加工装置のベット(加工ステージ)上で、傾斜バイス装置をマシンバイスと差し替えてセットする。
【0005】
また、特開平07−237137号公報(特許文献1)に開示された口金装置及び把握装置は、マシンバイスの口金に回動可能なプレイトを着脱可能にセットし、任意の角度でそのプレイトを固定し、そのプレイト上面に被加工物を搭載してマシンバイスを通常に締め付けることで被加工物を固定するものである。
【0006】
【特許文献1】
特開平07−237137号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記したサインバーを用いて固定する場合、角度を設定するたびに上記した「H」の距離を早見表などにより求めてブロックゲイジを積み重ねて角度を設定する必要があり、操作性が悪く、さらにサインバーも一般に大きく重いため、被加工物を固定するまで手間(時間)がかかってしまっていた。また、被加工物が大きい場合には不適当であり、特に被加工物がサインバ−より長かったり大きい場合には不適当である。
【0008】
また、上記した傾斜バイス装置を用いる場合には、傾斜バイス装置自身が高価であり、かつ通常のマシンバイスに対して重く、大型である。また、この傾斜バイス装置を使用するに当たっては、フライス盤等の加工装置(工作機械)のベット上でマシンバイスと差し替えセットするが、手間(時間)を要し、また加工装置の加工ステ−ジと平行に設置する平行出しの精度にも時間がかかっていた。すなわち、工数増による加工コストがアップしてしまっていた。
【0009】
また、特開平07−237137号公報に開示された口金装置及び把握装置は、回動可能なプレイトをマシンバイスの口金に設けるため、被加工物を挟持するための保持面が口金の保持面に対して小さくなってしまい、特に被加工物が大きい場合や長い場合まで考慮されたものではない。
【0010】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたもので、以下の目的を有する。
第1の目的は、装置本体が比較的小型軽量ですみ、被加工物を固定するまでの手間や時間があまりかからずに角度固定における一定の精度を確保することができる角度固定装置を提供することである。
【0011】
第2の目的は、被加工物が大きい場合や長い場合であっても、被加工物を固定するまでの手間や時間があまりかからずに角度固定における一定の精度を確保することができる角度固定装置及び角度固定方法を提供することである。
【0012】
第3の目的は、その角度固定装置を備えることにより、被加工物が大きい場合や長い場合であっても、被加工物を固定するまでの手間や時間があまりかからずに角度固定における一定の精度を確保することができるとともに、その角度固定装置を取り外してマシンバイスにより固定することも手間や時間があまりかけずにできる加工装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、本発明は以下の特徴を有する。
請求項1記載の発明は、可動口金と固定口金とにより被加工物を挟持するマシンバイスの内側に配設され、角度設定ユニットと押圧ユニットとを備え、可動口金の挟持する方向への移動による押圧で角度設定ユニットと押圧ユニットとの間に被加工物を固定する角度固定装置であって、角度設定ユニットは、マシンバイスに対して可動口金の移動方向に密着して内設される設定側本体部材と、可動口金の移動方向に対する設定側本体部材の側面により設定側回動軸で回動可能に軸支された設定側可動部材と、設定側可動部材の設定側回動軸における回動を固定する回動固定手段とを備えてなり、押圧ユニットは、マシンバイスに対して可動口金の移動方向に密着して内設される押圧側本体部材と、可動口金の移動方向に対する押圧側本体部材の側面により押圧側回動軸で回動可能に軸支された押圧側可動部材とを備えてなり、設定側回動軸の軸支方向と押圧側回動軸の軸支方向とが略平行であることを特徴とする。
【0014】
請求項2記載の発明は、設定側本体部材における可動口金の移動方向に対する両方の側面に設定側回動軸を中心とした円弧状長穴が穿設され、少なくとも一方の側面における円弧状長穴には設定側回動軸を中心とした設定側可動部材の回動角度を示す角度目盛が付設され、設定側可動部材は、円弧状長穴から視認可能な位置に角度目盛に対する現在位置を指示する指示部が配設されたことを特徴とする。
【0015】
請求項3記載の発明は、上記した角度目盛が、設定側本体部材における側面の一方に付設され、回動固定手段は、設定側本体部材における角度目盛に対する側面の他方に、円弧状長穴を通して貫設された固定用ネジであることを特徴とする。
【0016】
請求項4記載の発明は、上記した角度目盛が、設定側本体部材における側面の両方に付設され、設定側可動部材は、止めネジにより設定側回動軸に固定可能に形成され、回動固定手段は、設定側回動軸を固定することによって設定角度を固定する固定用ネジであることを特徴とする。
【0017】
請求項5記載の発明は、設定側本体部材における可動口金の移動方向に対する側面に設定側回動軸を中心とした円弧状長穴が穿設され、回動固定手段は、円弧状長穴を通して貫設された固定用ネジであり、設定側本体部材における側面の少なくとも一方には設定側回動軸を中心として当該設定側回動軸の回動角度を示す角度目盛が配設され、設定側回動軸における角度目盛が配設された側の端部には固定ネジにより目盛指示版が角度目盛により当該設定側回動軸の回動角度を指示可能に固定されたことを特徴とする。
【0018】
請求項6記載の発明は、上記した設定側本体部材が、マシンバイスへの取り付けを可能とする雌ネジが螺刻されたことを特徴とする。
【0019】
請求項7記載の発明は、上記した押圧側本体部材が、マシンバイスへの取り付けを可能とする雌ネジが螺刻されたことを特徴とする。
【0020】
請求項8記載の発明は、設定側可動部材の被加工物保持面がマシンバイスの加圧ステージ面に対して垂直から45°以上傾斜しても設定側可動部材が設定側本体部材に接触しないよう、設定側回動軸は設定側本体部材から離れた位置に配設され、押圧側可動部材の被加工物保持面がマシンバイスの加圧ステージ面に対して垂直から45°以上傾斜しても押圧側可動部材が押圧側本体部材に接触しないよう、押圧側回動軸は押圧側本体部材から離れた位置に配設されたことを特徴とする。
【0021】
請求項9記載の発明は、設定側本体部材及び押圧側本体部材は、内接されるマシンバイスの加圧ステージと口金との接触位置に最も近い下部コーナーに、マシンバイスに対して可動口金の移動方向に密着して内設可能とするニゲを形成されたことを特徴とする。
【0022】
請求項10記載の発明は、固定された被加工物を所定形状に加工する加工手段と、加工手段により加工可能な位置に被加工物を保持する請求項1から9の何れか1項に記載の角度固定装置とを備えたことを特徴とする。
【0023】
請求項11記載の発明は、マシンバイスに対して内設される設定側本体部材と、可動口金の移動方向に対する設定側本体部材の側面により設定側回動軸で回動可能に軸支された設定側可動部材とを備えてなる角度設定ユニットにおける角度固定方法であって、設定側本体部材における側面の少なくとも一方に設定側回動軸を中心とした円弧状長穴が穿設され、該円弧状長穴に付設された角度目盛により設定側可動部材の角度を設定し、円弧状長穴を通して固定用ネジにより設定した角度を固定することを特徴とする。
【0024】
請求項12記載の発明は、マシンバイスに対して内設される設定側本体部材と、可動口金の移動方向に対する設定側本体部材の側面により設定側回動軸で回動可能に軸支された設定側可動部材とを備えてなる角度設定ユニットにおける角度固定方法であって、設定側可動部材を止めネジにより設定側回動軸に固定し、設定側回動軸を設定側本体部材に対して固定用ネジで固定することを特徴とする。
【0025】
請求項13記載の発明は、マシンバイスに対して内設される設定側本体部材と、可動口金の移動方向に対する設定側本体部材の側面により設定側回動軸で回動可能に軸支された設定側可動部材とを備えてなる角度設定ユニットにおける角度固定方法であって、設定側本体部材における側面の少なくとも一方に設定側回動軸を中心とした円弧状長穴が穿設され、設定側回動軸を中心として設けられた角度目盛と該設定側回動軸における該角度目盛の側の端部に固定された目盛指示版により設定側可動部材の角度を設定し、円弧状長穴を通して固定用ネジにより設定した角度を固定することを特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る角度固定装置、該装置を備えた加工装置、及び角度固定方法を図面を用いて詳細に説明する。
【0027】
本発明の実施形態としての角度固定装置は、可動口金42と固定口金41とにより被加工物を挟持するマシンバイス4の内側に配設されて、そのマシンバイス4の可動口金が被加工物を挟持する方向へ移動することによる押圧で被加工物を固定するものである。また、このマシンバイス4は、例えばフライス盤などの加工装置(工作機械)の加工ステージ上に載設され、その可動口金42と固定口金41とにより加圧ステージ上で被加工物を押圧して固定し、加工装置の加工手段(例えばエンドミルなど)により高精度な加工を可能とするものである。
【0028】
本発明の実施形態としての角度固定装置が上記したマシンバイス4の加圧ステージ上の可動口金42と固定口金41との間に載置された状態を図1に示す。この図1に示すように、本発明に係る角度固定装置は、固定ユニット(角度設定ユニット)1と可動ユニット(押圧ユニット)2とを備え、可動口金42と固定口金41とにより被加工物を挟持するマシンバイス4の内側に配設又は載置されてその可動口金42の挟持する方向への移動による押圧で上記の固定ユニット1と可動ユニット2との間に被加工物を固定するよう構成されている。
【0029】
固定ユニット1は、マシンバイス4に対して可動口金42の移動方向に密着して内設される本体部材F(設定側本体部材)11と、可動口金42の移動方向に対する本体部材F(11)の側面により軸13(設定側回動軸)で回動可能に軸支された可動部材F(設定側可動部材)12と、可動部材F(12)の軸13における回動を固定する回動固定手段とを備えてなる。
【0030】
可動ユニット2は、マシンバイス4に対して可動口金42の移動方向に密着して内設される本体部材K(押圧側本体部材)21と、可動口金42の移動方向に対する本体部材K(21)の側面により軸23(押圧側回動軸)で回動可能に軸支された可動部材K(押圧側可動部材)22とを備えてなる。
また、上記した軸13の軸支方向と軸23の軸支方向とは略平行であり、可動部材F(12)と可動部材K(22)とにより被加工物を確実に固定できるよう構成されている。
【0031】
このように、図1は本発明の固定ユニット1(角度設定ユニット)と可動ユニット2(押圧ユニット)とを、フライス盤等の工作機械(加工装置)で従来から使用されているマシンバイス4に搭載(配設)した状態を示している。また、傾斜加工における使用状態を図8に示す。本実施形態のように構成することにより、上記従来における問題が発生することなく傾斜加工を確実に達成することができることが本件発明者により確認されている。
【0032】
マシンバイス4の加圧ステージに搭載した固定ユニット1は、口金部と接触する下部コーナーにはニゲを取る。同様に可動ユニット2は可動口金42と接触する下部コーナーにはニゲを取る。このことにより、マシンバイス4の加圧ステージに固定ユニット1と可動ユニット2からなる治具を搭載したとき、加圧ステージ口金部と固定ユニット1とは密着させることができ、同様に可動ユニット2と可動口金42とも密着状態で被加工物を固定することができる。よって加工中の負荷に対して被加工物が脱落することなく安全に加工することができる。
このように、本体部材F(11)及び本体部材K(21)は、内接されるマシンバイス4の加圧ステージと口金との接触位置に最も近い下部コーナーに、マシンバイス4に対して可動口金42の移動方向に密着して内設可能とするニゲが形成されている。
【0033】
また、固定ユニット1は上記した本体部材F(11)と可動部材F(12)とを備えて構成され、可動部材F(12)は本体部材F(11)と一体化した本体部材F(11)の側面(両側面)で支持する軸13によって回動できる構成である。回動させる角度は本体部材F(11)側面(片側)に軸13を中心とした円弧状長穴を有し且つ角度目盛によって、可動部材F(12)に固定した指示軸14のマークで設定し、可動部材F(12)に明けたメネジに固定ねじを締め付る等によって設定した角度を固定するように構成されている。
軸13は一体の軸であるが本体部材F(11)の側面(両側面)から別々に支持する軸であってもよい。同様な機能を有する以下の軸23も同様である。
【0034】
また、可動ユニット2は上記した本体部材K(21)と可動部材K(22)とを備えて構成され、可動部材K(22)は本体部材K(21)と一体化した本体部材K(21)の側面(両側面)で支持する軸23によって回動できる構成とした。
【0035】
図6は、被加工物を押圧する可動ユニット2を示す。本体部材K(21)と可動部材K(22)とを備えて構成され、可動部材K(22)は本体部材K(21)と一体化した本体部材K(21)の側面(両側面)で支持する軸23によって回動できる。具体的には本体部材K(21)の本体基板K側面間に可動板Kを介して貫通する軸23を通し、本体基板K側面部で止ネジによって軸23が抜けない構成となっている。従って、固定ユニット1側で本体部材F(11)への可動部材F(12)の設定した角度に対して被加工物をその角度に合わせて固定することが可能である。
【0036】
また、固定ユニット1(角度設定ユニット)と可動ユニット2(押圧ユニット)とは分割した構成であり、加工装置のマシンバイス4への加圧ステージに装着した際に、それぞれの可動部材(K.F)を保持し回動用の軸である軸心を略一致させることによって被加工物を有効に固定できる。
【0037】
図2、図4、図5に示す構成例では、固定ユニット1には、本体部材F(11)における可動口金42の移動方向に対する両方の側面に軸13を中心とした円弧状長穴が穿設され、少なくとも一方の側面における円弧状長穴には軸13を中心とした可動部材F(12)の回動角度を示す角度目盛が付設され、その可動部材F(12)は、円弧状長穴から視認可能な位置に角度目盛に対する現在位置を指示する指示軸(指示部)14が配設されてなる。
【0038】
図2に示す構成例では、上記の角度目盛が本体部材F(11)における側面の一方に付設され、回動固定手段として、本体部材F(11)における角度目盛に対する側面の他方に、円弧状長穴を通して固定用ネジが貫設されている。
【0039】
この図2に示す構成例は、本体部材F(11)への可動部材F(12)の設定した角度の固定実施例の一つである。図2は角度固定方法の実施例−1である。本体部材F(11)と一体化した本体部材F(11)の側面(両側面)は軸を貫通させ支持する。可動部材F(12)はその軸によって回動できる構成である。軸を中心とした円弧状長穴を有し且つ角度目盛によって、可動部材F(12)に固定した指示軸14のマークで設定する。固定は可動部材F(12)に固定した指示軸14の対向側のメネジに対して固定ねじを締め付ることによって可動部材F(12)を本体部材F(11)の側面に固定し、設定角度を固定する。また指示軸14を両端に設置し、図4、図5に示す方法で固定してもよい。その場合には軸と可動部材F(12)は固定する。なお、本体部材F(11)側面の内側寸法に対して可動部材F(12)の全長は当然ながら小さくてはならない。
【0040】
また、図4、図5に示す構成例では、角度目盛が本体部材F(11)における側面の両方に付設され、可動部材F(12)は、止めネジにより軸13に固定可能に形成され、回動固定手段として、軸13を固定することによって設定角度を固定する固定用ネジを備えている。
【0041】
この図4に示す構成例は、固定ユニット1において本体部材F(11)への可動部材F(12)の設定した角度の他の固定実施例である。図−4は角度固定方法の実施例−2−1である。本体部材F(11)と一体化した本体部材F(11)の側面(両側面)は軸を貫通させ、本体部材F(11)の側面の全長より短く、軸の両端部には固定用のメネジが明けてあり、固定ネジを締め付けることによって軸は本体部材F(11)の側面に固定できる。一方 可動部材F(12)はその軸を止メねじで一体化した構成となっている、また軸の止メねじ部には回り止めのフラット部を形成してある。本体部材F(11)の側面には軸を中心とした円弧状長穴と且つ角度目盛を有している。円弧状長穴には可動部材F(12)に固定した指示軸14が固定してあり、可動部材F(12)を回動させ設定したい角度に指示軸14のマークを合わせ前記の固定ねじによって設定角度を固定する。
【0042】
また、図5に示す構成例は、角度固定方法の実施例−2−2である。本体部材F(11)と一体化した本体部材F(11)の側面(両側面)は軸を貫通できる構成である。本体部材F(11)の側面(両側面)の上部には軸を固定するネジ穴を有し、固定部分の軸は若干外径を小さくし、回動時に止メねじによる傷が発生しても回動に影響を及ぼさないようになっている。本体部材F(11)の側面には軸を中心とした円弧状長穴と且つ角度目盛を有している。円弧状長穴には可動部材F(12)に固定した指示軸14が固定してあり、可動部材F(12)を回動させ設定したい角度に指示軸14のマークを合わせ前記の固定ねじによって設定角度を固定する。
【0043】
また、図3に示す構成例では、本体部材F(11)における可動口金42の移動方向に対する側面に軸13を中心とした円弧状長穴が穿設され、回動固定手段として円弧状長穴を通して貫設された固定用ネジを備え、本体部材F(11)における側面の少なくとも一方には軸13を中心として当該軸13の回動角度を示す角度目盛が配設され、軸13における角度目盛が配設された側の端部には、固定ネジにより目盛指示版が角度目盛により当該軸13の回動角度を指示可能に固定されている。
【0044】
この図3に示す構成例は、角度固定方法の実施例−3である。本体部材F(11)と一体化した本体部材F(11)の側面(両側面)は軸を貫通できる構成である。軸は本体部材F(11)の側面(両側面)の全長より長く端部には目盛指示板が軸に固定されている。この目盛指示板は両端(両方の端部)にあってもよいが、図では手前側のみの状態を示している。可動部材F(12)には軸が止めネジで固定してある。本体部材F(11)の側面には軸を中心とした円弧状長穴と角度目盛りを有し、可動部材F(12)には固定用のネジ穴が明けてあり、設定したい角度に固定ネジで固定する。また、円弧状長穴と可動部材F(12)も固定用のネジ穴を廃止し、図4を用いて上述した方法により固定してもよい。
【0045】
また、図5に示すように、本体部材F(11)にマシンバイス4用の取付穴(雌ネジ)を明けおくことによってマシンバイス4への位置決めができ、再現性のよい復帰が可能となる。換言すると、本体部材F(11)には、マシンバイス4への取り付けを可能とする雌ネジが螺刻されている。
この雌ネジは、マシンバイス4に用いられるネジを螺合可能なものとしてもよい。このことによれば、本実施形態としての角度固定装置をマシンバイス4に固定するに当たって、マシンバイス4に対しては一切加工や変形が必要なくなり、ユーザの手間を軽減することができる。
この取付穴(雌ネジ)は、図2、図3、図4では図示を省略してあるが同様である。
【0046】
また、図7に示すように、本体部材K(21)にマシンバイス4用の取付穴(雌ネジ)を明けておくことによってマシンバイス4への位置決めができ、固定を可能にした構成で再現性のよい復帰が可能となる。換言すると、本体部材K(21)には、マシンバイス4への取り付けを可能とする雌ネジが螺刻されている。この雌ネジは、本体部材F(11)のものと同様に、マシンバイス4に用いられるネジを螺合可能なものとしてもよい。このことによれば、本実施形態としての角度固定装置をマシンバイス4に固定するに当たって、マシンバイス4に対しては一切加工や変形が必要なくなり、ユーザの手間を軽減することができる。
【0047】
また、固定ユニット1は、可動部材F(12)の被加工物保持面が本体部材F(11)側面(両側)に対して45度以上は本体部材F(11)側面より外側となるよう構成されている。
すなわち、可動部材F(12)の被加工物保持面がマシンバイス4の加圧ステージ面に対して垂直から45°以上傾斜しても可動部材F(12)が本体部材F(11)に接触しないよう、軸13は本体部材F(11)から離れた位置に配設されている。
また、可動ユニット2は、、可動部材K(22)の被加工物保持面が本体部材K(21)側面(両側)に対して45度以上は本体部材K(21)側面より外側となるよう構成されている。
すなわち、可動部材K(22)の被加工物保持面がマシンバイス4の加圧ステージ面に対して垂直から45°以上傾斜しても可動部材K(22)が本体部材K(21)に接触しないよう、軸23は本体部材K(21)から離れた位置に配設されている。
このことにより、傾斜加工の対象範囲を広くすることができる。
【0048】
本実施形態としての角度固定装置を使用する際には、固定ユニット1の本体部材F(11)に対して、被加工物を傾斜加工したい角度に可動部材F(12)を回動させてから固定し、図1に示すマシンバイス4の口金締付ネジにより可動口金42を挟持の方向に移動させて被加工物を固定する。
【0049】
角度固定装置が図2に示す構成例である場合には、本体部材F(11)における側面の少なくとも一方に軸13を中心とした円弧状長穴が穿設され、該円弧状長穴に付設された角度目盛により可動部材F(12)の角度を設定し、円弧状長穴を通して固定用ネジにより設定した角度を固定する。
【0050】
角度固定装置が図4、図5に示す構成例である場合には、可動部材F(12)を止めネジにより軸13に固定し、軸13を本体部材F(11)に対して固定用ネジで固定する。
【0051】
角度固定装置が図3に示す構成例である場合には、本体部材F(11)における側面の少なくとも一方に軸13を中心とした円弧状長穴が穿設され、軸13を中心として設けられた角度目盛と該軸13における該角度目盛の側の端部に固定された目盛指示版により可動部材F(12)の角度を設定し、円弧状長穴を通して固定用ネジにより設定した角度を固定する。
【0052】
このように、本発明に係る角度固定装置は、角度設定ユニットと可動ユニット(押圧ユニット)との間に被加工物を固定して、加工装置の加工手段により被加工物の傾斜加工ができるようにするものである。これにより、フライス盤等の工作機械(加工装置)において被加工物を任意の角度で傾斜固定する汎用性の高い角度固定装置として使用可能である。また、機械加工技術分野における発明である。
【0053】
以上のように、本実施形態としての角度固定装置は、固定ユニット1(角度設定ユニット)と可動ユニット2(押圧ユニット)とに分割した構成にすることよって、機械加工装置のマシンバイス4への固定を容易にした。また角度固定装置としての小型化が可能であり、固定ユニット1と可動ユニット2の構成をより簡便とした。
【0054】
また、マシンバイス4の加圧ステージに固定ユニット1と可動ユニット2からなる本実施形態としての治具を搭載したとき、加圧ステージ口金部と固定ユニット1は密着させる。同様に可動ユニット2と可動口金42とも密着状態で被加工物を固定しなくてはならない。被加工物を加工する時の負荷に耐え得る固定・保持が必須条件だからである。
【0055】
また、固定ユニット1を単にマシンバイス4の加圧ステージに装着しても使用可能である。が、繰り返し使用したり、固定ユニット1の位置ずれを防止するために固定ユニット1の本体部材F(11)を機械加工装置のマシンバイス4へ容易に装着できるようにしている。
また、可動ユニット2を単にマシンバイス4の加圧ステージに装着しても使用可能である。が、繰り返し使用したり、固定ユニット1の位置ずれを防止するために可動ユニット2の本体部材K(21)を機械加工装置のマシンバイス4へ容易に装着し且つ固定可能にしている。
【0056】
また、使用の際には、固定ユニット1の本体部材F(11)に対して被加工物を傾斜加工したい角度に可動部材F(12)を設定し、可動部材F(12)可動部材K(22)によって被加工物を押圧し固定して加工する。よって可動ユニット2の本体部材K(21)に対して可動部材K(22)は軸によって保持し且つ可動部材F(12)の設定した角度に自由に追従させることができる。
【0057】
また、固定ユニット1は本体部材F(11)と可動部材F(12)からなり、可動部材F(12)の被加工物保持面は本体部材F(11)側面(両側)に対して45度以上は本体部材F(11)側面より外側となる。
同様に可動ユニット2も本体部材K(21)と可動部材K(22)からなり、可動部材K(22)の被加工物保持面は本体部材K(21)側面(両側)に対して45度以上は本体部材K(21)側面より外側となる。
このことにより、被加工物の全ての傾斜加工に対応させることができる。
【0058】
また、固定ユニット1(角度設定ユニット)と可動ユニット2(押圧ユニット)とに分割された構成であり、機械加工装置のマシンバイス4への加圧ステージに装着した際に、それぞれの可動部材(K.F)を保持し回動用の軸である軸心を略一致(略平行)させることによって、マシンバイス4の締め付けを確実にすることができる。
【0059】
また、被加工物のマシンバイス4への固定作業が容易で、且つ、操作性もよくすることができる。また、傾斜バイス装置相当の精度を得ることができる。また、角度固定装置自身も軽量で安価に製作可能である。
また、機械装置に取り付けたマシンバイス4上で被加工物のマシンバイス4への固定作業が容易で且つ、操作性もよく、角度を有する傾斜加工ができる。
よって、簡便で安価な角度精度のよい傾斜加工装置を提供できる。
【0060】
また、上記した実施形態による角度固定装置を、固定された被加工物を所定形状に加工する加工手段(例えば、図8に示すエンドミルなど)を備えた加工装置に、加工手段により加工可能な位置に被加工物を保持できるよう装着することにより、上記した効果を有するとともに角度傾斜を伴わない加工をマシンバイスを用いて行う状態にも容易な作業で操作性よく簡単に移行させることができる。
【0061】
なお、上述した各実施形態は、本発明の好適な実施形態であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において、種々変形して実施することが可能である。
例えば、被加工物に限らず、バイスを介して任意な角度での品物の固定に幅広く応用可能である。
【0062】
また、図1、図8で、固定ユニット(角度設定ユニット)は図示左側、可動ユニット2(押圧ユニット)は右側としたが、使用状況によってはその反対に入れ替えて使用してもよい。
すなわち、図1、図8における左側に示される固定ユニットを押圧ユニットとして、図1、図8における右側に示される移動ユニットを角度設定ユニットとして構成してもよい。この構成は、上記した実施形態における角度設定ユニットと押圧ユニットとを逆に取り付ける、すなわち、角度設定ユニットをマシンバイス4の可動口金42と接するように配設(載置又はネジにより固定)し、押圧ユニットを固定口金41と接するように配設(載置又はネジにより固定)することで可能である。
【0063】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、角度設定ユニットと押圧ユニットとに分割した構成にすることより、加工装置のマシンバイスへの装着を容易に且つ操作性をよくすることができる。また、装置本体を小型軽量とすることができるため、角度固定における一定の精度を確保しながらも被加工物を固定するまでの手間や時間をあまりかからないようにすることができる。
【0064】
また、被加工物が大きい場合や長い場合であっても、被加工物を固定するまでの手間や時間があまりかからずに角度固定における一定の精度を確保することができる。
【0065】
また、本発明の角度固定装置を備えた加工装置によれば、その角度固定装置を備えることにより、被加工物が大きい場合や長い場合であっても、被加工物を固定するまでの手間や時間があまりかからずに角度固定における一定の精度を確保することができるとともに、その角度固定装置を取り外してマシンバイスにより固定することも手間や時間があまりかけずにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態としての角度固定装置がマシンバイス4の加圧ステージ上に載置された状態を示す部分断面側面図である。
【図2】該実施形態の角度設定ユニット(固定ユニット)の実施例−1を一部断面により示す上面図と側面図である。
【図3】該実施形態の角度設定ユニット(固定ユニット)の実施例−3を一部断面により示す上面図と側面図である。
【図4】該実施形態の角度設定ユニット(固定ユニット)の実施例−2−1を一部断面により示す上面図と側面図である。
【図5】該実施形態の角度設定ユニット(固定ユニット)の実施例−2−2を一部断面により示す上面図と側面図である。
【図6】該実施形態の押圧ユニット(可動ユニット)の実施例−1を一部断面により示す上面図と側面図である。
【図7】該実施形態の押圧ユニット(可動ユニット)にマシンバイスへの取付穴(雌ネジ)を設けた実施例−2を、一部断面により示す上面図と側面図である。
【図8】該実施形態の角度固定装置をフライス盤の加工ステージに設置されたマシンバイスに内設して被加工物を固定した加工時の状態(使用状態)を示す図である。
【図9】サインバー(従来の角度固定装置)による角度出しを説明する図である。
【図10】サインバーに被加工物を載せ、ケガキ線を入れて傾斜加工を行う状態を示す図である。
【符号の説明】
1 固定ユニット(角度設定ユニット)
11 本体部材F(設定側本体部材)
12 可動部材F(設定側可動部材)
13 軸(設定側回動軸)
14 指示軸(指示部)
2 可動ユニット(押圧ユニット)
21 本体部材K(押圧側本体部材)
22 可動部材K(押圧側可動部材)
23 軸(押圧側回動軸)
3 固定ネジ(固定用ネジ)
4 マシンバイス
41 固定口金
42 可動口金
Claims (13)
- 可動口金と固定口金とにより被加工物を挟持するマシンバイスの内側に配設され、角度設定ユニットと押圧ユニットとを備え、前記可動口金の挟持する方向への移動による押圧で前記角度設定ユニットと前記押圧ユニットとの間に被加工物を固定する角度固定装置であって、
前記角度設定ユニットは、マシンバイスに対して前記可動口金の移動方向に密着して内設される設定側本体部材と、前記可動口金の移動方向に対する前記設定側本体部材の側面により設定側回動軸で回動可能に軸支された設定側可動部材と、前記設定側可動部材の前記設定側回動軸における回動を固定する回動固定手段とを備えてなり、
前記押圧ユニットは、マシンバイスに対して前記可動口金の移動方向に密着して内設される押圧側本体部材と、前記可動口金の移動方向に対する前記押圧側本体部材の側面により押圧側回動軸で回動可能に軸支された押圧側可動部材とを備えてなり、
前記設定側回動軸の軸支方向と前記押圧側回動軸の軸支方向とが略平行であることを特徴とする角度固定装置。 - 前記設定側本体部材における前記可動口金の移動方向に対する両方の側面に前記設定側回動軸を中心とした円弧状長穴が穿設され、少なくとも一方の側面における前記円弧状長穴には前記設定側回動軸を中心とした前記設定側可動部材の回動角度を示す角度目盛が付設され、
前記設定側可動部材は、前記円弧状長穴から視認可能な位置に前記角度目盛に対する現在位置を指示する指示部が配設されたことを特徴とする請求項1記載の角度固定装置。 - 前記角度目盛は、前記設定側本体部材における前記側面の一方に付設され、
前記回動固定手段は、前記設定側本体部材における前記角度目盛に対する前記側面の他方に、前記円弧状長穴を通して貫設された固定用ネジであることを特徴とする請求項1又は2記載の角度固定装置。 - 前記角度目盛は、前記設定側本体部材における前記側面の両方に付設され、
前記設定側可動部材は、止めネジにより前記設定側回動軸に固定可能に形成され、
前記回動固定手段は、前記設定側回動軸を固定することによって設定角度を固定する固定用ネジであることを特徴とする請求項1又は2記載の角度固定装置。 - 前記設定側本体部材における前記可動口金の移動方向に対する側面に前記設定側回動軸を中心とした円弧状長穴が穿設され、
前記回動固定手段は、前記円弧状長穴を通して貫設された固定用ネジであり、
前記設定側本体部材における前記側面の少なくとも一方には前記設定側回動軸を中心として当該設定側回動軸の回動角度を示す角度目盛が配設され、
前記設定側回動軸における前記角度目盛が配設された側の端部には固定ネジにより目盛指示版が前記角度目盛により当該設定側回動軸の回動角度を指示可能に固定されたことを特徴とする請求項1記載の角度固定装置。 - 前記設定側本体部材は、マシンバイスへの取り付けを可能とする雌ネジが螺刻されたことを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の角度固定装置。
- 前記押圧側本体部材は、マシンバイスへの取り付けを可能とする雌ネジが螺刻されたことを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の角度固定装置。
- 前記設定側可動部材の被加工物保持面がマシンバイスの加圧ステージ面に対して垂直から45°以上傾斜しても前記設定側可動部材が前記設定側本体部材に接触しないよう、前記設定側回動軸は前記設定側本体部材から離れた位置に配設され、
前記押圧側可動部材の被加工物保持面がマシンバイスの加圧ステージ面に対して垂直から45°以上傾斜しても前記押圧側可動部材が前記押圧側本体部材に接触しないよう、前記押圧側回動軸は前記押圧側本体部材から離れた位置に配設されたことを特徴とする請求項請求項1から7の何れか1項に記載の角度固定装置。 - 前記設定側本体部材及び前記押圧側本体部材は、内接されるマシンバイスの加圧ステージと口金との接触位置に最も近い下部コーナーに、マシンバイスに対して前記可動口金の移動方向に密着して内設可能とするニゲを形成されたことを特徴とする請求項1から8の何れか1項に記載の角度固定装置。
- 固定された被加工物を所定形状に加工する加工手段と、
前記加工手段により加工可能な位置に被加工物を保持する請求項1から9の何れか1項に記載の前記角度固定装置とを備えたことを特徴とする角度固定装置を備えた加工装置。 - マシンバイスに対して内設される設定側本体部材と、可動口金の移動方向に対する前記設定側本体部材の側面により設定側回動軸で回動可能に軸支された設定側可動部材とを備えてなる角度設定ユニットにおける角度固定方法であって、
前記設定側本体部材における前記側面の少なくとも一方に前記設定側回動軸を中心とした円弧状長穴が穿設され、該円弧状長穴に付設された角度目盛により前記設定側可動部材の角度を設定し、前記円弧状長穴を通して固定用ネジにより設定した角度を固定することを特徴とした角度固定方法。 - マシンバイスに対して内設される設定側本体部材と、可動口金の移動方向に対する前記設定側本体部材の側面により設定側回動軸で回動可能に軸支された設定側可動部材とを備えてなる角度設定ユニットにおける角度固定方法であって、
前記設定側可動部材を止めネジにより前記設定側回動軸に固定し、前記設定側回動軸を前記設定側本体部材に対して固定用ネジで固定することを特徴とした角度固定方法。 - マシンバイスに対して内設される設定側本体部材と、可動口金の移動方向に対する前記設定側本体部材の側面により設定側回動軸で回動可能に軸支された設定側可動部材とを備えてなる角度設定ユニットにおける角度固定方法であって、
前記設定側本体部材における前記側面の少なくとも一方に前記設定側回動軸を中心とした円弧状長穴が穿設され、前記設定側回動軸を中心として設けられた角度目盛と該設定側回動軸における該角度目盛の側の端部に固定された目盛指示版により前記設定側可動部材の角度を設定し、前記円弧状長穴を通して固定用ネジにより設定した角度を固定することを特徴とした角度固定方法。
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