JP2005160263A - Ac可変速駆動装置 - Google Patents

Ac可変速駆動装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005160263A
JP2005160263A JP2003398472A JP2003398472A JP2005160263A JP 2005160263 A JP2005160263 A JP 2005160263A JP 2003398472 A JP2003398472 A JP 2003398472A JP 2003398472 A JP2003398472 A JP 2003398472A JP 2005160263 A JP2005160263 A JP 2005160263A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
phase
power supply
voltage
common
variable speed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003398472A
Other languages
English (en)
Inventor
Kunio Okuno
邦雄 奥野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Reliance Electric Ltd
Original Assignee
Reliance Electric Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Reliance Electric Ltd filed Critical Reliance Electric Ltd
Priority to JP2003398472A priority Critical patent/JP2005160263A/ja
Publication of JP2005160263A publication Critical patent/JP2005160263A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Ac Motors In General (AREA)
  • Inverter Devices (AREA)

Abstract

【課題】比較的大容量の3相交流電動機を駆動し、且つ、双方向PWMコンバータと電圧形PWMインバータとの間の配線長が長くなった場合でもノイズの発生を抑制することができるAC可変速駆動装置を提供する。
【解決手段】 三相交流電源15と双方向PWMコンバータ12の間のR相、S相、T相の電力供給線にそれぞれ接続されると共に、Y結線されてその中性点が接地された3個の高周波用コンデンサからなり、ACモータ16からの漏洩電流が三相交流電源15に戻らないように低インピーダンス回路を構成する高周波フィルタ11と、双方向PWMコンバータ12と電圧形PWMインバータ14の間に配置され、入力側の配線を電力供給線の正極側と負極側に接続し出力側の配線を接地した、双方向PWMコンバータ12のコモンモードノイズを抑制するスナバ回路21とを有する。
【選択図】図1

Description

この発明は、AC(alternating current)可変速駆動装置に関し、特に、直流電源が双方向PWM(pulse width modulation)コンバータで供給される電圧形PWMインバータのAC可変速駆動装置に関する。
従来、電圧形PWMインバータのAC可変速駆動装置が産業機械の駆動に多く使われている。
そのパワースイッチング素子として、近年、IGBT(insulated gate bipolar transistor)等の高速電力用半導体が使用されており、それに伴って、電圧形PWMインバータのキャリア周波数の高周波数化及びスイッチングスピードの高速化が進み、ノイズの発生が一段と大きくなってきた。
また、省エネルギの観点から、電圧形PWMインバータに供給する直流電源は、ダイオードコンバータから双方向PWMコンバータに変わりつつあるが、一般に、双方向PWMコンバータは、その制御方法故にダイオードコンバータに比較してコモンモードノイズが大きい。
このようなコモンモードノイズを抑制するため、従来、電圧形PWMインバータや双方向PWMコンバータのパワースイッチング時のdV/dt(ここで、Vは電圧、tは時間を示す)を下げたり、キャリア周波数を下げたり、パワーケーブルを銅シールド線に変更したり、また、電源ラインに高周波リアクタとコンデンサからなる大きなパワーライン用高周波フィルタを使用して、対応していた。
これらの対応において、パワースイッチング時のdV/dtを下げることは、スイッチング損失を増加させてしまうことになり、キャリア周波数を下げることは、PWM制御している電流に歪みを発生させ電流応答性も犠牲にしてしまうことになる。また、パワーケーブルを銅シールド線に変更することは、特殊ケーブルによるコスト高になるだけでなく、銅シールド線の浮遊容量を通して高周波漏洩電流を増大させてしまうことになり、パワーライン用高周波フィルタを設けることは、サイズの大型化とコスト高をもたらすことになる。
このようなコモンモードノイズを抑制するAC可変速駆動装置として、例えば特許文献1に記載のものが知られている。
図8は、従来のAC可変速駆動装置の回路構成を示す説明図である。図8に示すように、AC可変速駆動装置10は、高周波フィルタ11、双方向PWMコンバータ12、平滑コンデンサ13、電圧形PWMインバータ14を備えている。
高周波フィルタ11は、双方向PWMコンバータ12と三相交流電源15を接続する電力供給線に接続され、図示しない高周波用コンデンサC1,C2,C3により構成されている。各高周波用コンデンサC1,C2,C3は、無極性のフィルムコンデンサを用いることが望ましく、それぞれ電力供給線のR相、S相、T相に接続され、その中性点EはグランドGに接地されている。
双方向PWMコンバータ12は、三相交流電源15から入力した三相交流電圧を直流電圧に変換し、平滑コンデンサ13を介して電圧形PWMインバータ14に供給する。電圧形PWMインバータ14は、入力した直流電圧を三相交流電圧に変換してACモータ(三相交流電動機)16に供給する。
双方向PWMコンバータ12と電圧形PWMインバータ14両方に用いられたIGBTのスイッチングによるノイズは、重畳され一段と大きいが、高周波フィルタ11を設ければ、各相間に発生するノーマルモードノイズのみならず、各相とグランドGの間に発生するコモンモードノイズに対しても抑制効果がある。何故ならば、ACモータからグランドGへの漏洩電流は、三相交流電源15に戻らず、高周波フィルタ11で構成する低インピーダンス回路を通って循環することになり、AC可変速駆動装置10の内部を循環路として外部への漏出が制限されるからである。
特開2003−169495号公報
しかしながら、従来のAC可変速駆動装置は、双方向PWMコンバータと電圧形PWMインバータの間の電源部(以下、直流電源部という)に発生するコモンモード電圧の急激な変化を緩和することが困難である。何故ならば、直流電源部に配置された平滑コンデンサ13は、直流電源部における電力線の正極と負極の間に生じる電圧変化を緩和することができるが、正極とグランドG間および負極とグランドG間の電圧変化、即ち、コモンモード電圧の変化を緩和することが困難だからである。
また、大容量の3相交流電動機を駆動する場合、直流電源部の閉回路に共振現象が発生する虞がある。何故ならば、大容量の3相交流電動機を駆動するためには双方向PWMコンバータ12の出力を大きく、且つ、直流電源部の配線を太くする必要があるが、出力を大きくするとIGBTのスイッチング動作による電圧変化が一層増加するので、その電圧変化を緩和するため直流電源部の平滑コンデンサ13の容量が大きくなってしまう。さらに、双方向PWMコンバータ12と電圧形PWMインバータ14との間の配線長が長い場合、配線のインダクタンスが増加する。このコンデンサとインダクタンスにより直流電源部の閉回路中に共振回路が形成されるため、直流電源部に共振現象による過大電流が流れてしまうことになる。
この発明の目的は、スイッチング損失を増加させず、PWM制御している電流に歪みを発生させて電流応答性を犠牲にしてしまうことなく、特殊ケーブルによるコスト高を生じさせず、銅シールド線の浮遊容量を通して高周波漏洩電流を増大させることなく、更に、サイズの大型化とコスト高をもたらさずに、比較的大容量の3相交流電動機を駆動し、且つ、双方向PWMコンバータと電圧形PWMインバータとの間の配線長が長くなった場合でもノイズの発生を抑制することができるAC可変速駆動装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、この発明に係るAC可変速駆動装置は、三相交流電源から入力した三相交流電圧を直流電圧に変換する、電源回生が可能な双方向PWMコンバータと、平滑コンデンサを介して供給された前記直流電圧を、三相交流電圧に変換して三相交流電動機に供給する電圧形PWMインバータと、前記三相交流電源と前記双方向PWMコンバータの間のR相、S相、T相の電力供給線にそれぞれ接続されると共に、Y結線されてその中性点が接地された3個の高周波用コンデンサからなり、前記三相交流電動機からの漏洩電流が前記三相交流電源に戻らないように低インピーダンス回路を構成する高周波フィルタと、前記双方向PWMコンバータと前記電圧形PWMインバータの間に配置され、入力側の配線を電力供給線の正極側と負極側に接続し出力側の配線を接地した、前記双方向PWMコンバータのコモンモードノイズを抑制するスナバ回路とを有する。
また、前記スナバ回路は、コンデンサと抵抗を直列に接続した2つの直列接続体からなり、前記各直列接続体の一端を前記正極側の電力供給線と前記負極側の電力供給線に接続し、他端を共通として出力側としている。
また、筒形またはリング形に形成され、前記R相、S相、T相の各電力供給線を共通して包囲するように配置された第1のコモンチョークを有し、また、筒形またはリング形に形成され、前記電圧形PWMインバータと最終段の前記平滑コンデンサの間の前記正極側及び前記負極側の電力供給線を共通に包囲するように配置された第2のコモンチョークを有する。また、前記第1のコモンチョーク及び前記第2のコモンチョークが、アモルファス磁性体からなる。
上記スナバ回路を有することにより、AC可変速駆動装置の双方向PWMコンバータと電圧形PWMインバータが発生する急激なコモンモード電圧変化を穏やかにしコモンモード電圧を下げると共に、主として直流電源部の浮遊容量を介して流れる漏洩電流を低減する。
また、第1のコモンチョークを有することにより、供給AC電源側の漏洩電流経路のインピーダンスを増加させ、AC電源側に流れ込む漏洩電流を低減する。第2のコモンチョークを有することにより、双方向PWMコンバータと電圧形PWMインバータとの間の平滑コンデンサの容量が大きくなり、さらに、その間の配線長が長くなってインダクタンスが増加することで発振現象が生じる虞があるが、直流抵抗分を増加させ振動的な電流波形を抑制する。
以上説明したように、本発明によれば、三相交流電動機を駆動するAC可変速駆動装置の直流電源部にスナバ回路及び第2のコモンチョークを備え、さらにAC電源側に第1のコモンチョークを備えることにより、スイッチング損失を増加させず、PWM制御している電流に歪みを発生させて電流応答性を犠牲にしてしまうことなく、特殊ケーブルによるコスト高を生じさせず、銅シールド線の浮遊容量を通して高周波漏洩電流を増大させることなく、更に、サイズの大型化とコスト高をもたらさずに、比較的大容量の3相交流電動機を駆動し、且つ、双方向PWMコンバータと電圧形PWMインバータとの間の配線長が長くなった場合でもノイズの発生を抑制することができる。
以下、この発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
図1は、この発明の一実施の形態に係るAC可変速駆動装置の回路構成を示す説明図である。先ず、この発明に係るAC可変速駆動装置の構成について、図1を参照して説明する。なお、図8に示したものと同一の構成要素については、図1においても同一の符号を付している。
AC可変速駆動装置20は、高周波フィルタ11、双方向PWMコンバータ12、平滑コンデンサ13、電圧形PWMインバータ14、スナバ回路21、第1のコモンチョーク22、及び第2のコモンチョーク23を有している。
高周波フィルタ11は、三相交流電源15と双方向PWMコンバータ12の間のR相、S相、T相の電力供給線にそれぞれ接続されると共に、Y結線されてその中性点が接地された3個の高周波用コンデンサからなり、ACモータ16からの漏洩電流が三相交流電源15に戻らないように低インピーダンス回路を構成している。
双方向PWMコンバータ12は、三相交流電源15から入力した三相交流電圧を直流電圧に変換し、平滑コンデンサ13を介して電圧形PWMインバータ14に供給する。電圧形PWMインバータ14は、入力した直流電圧を三相交流電圧に変換してACモータ16に供給する。
図2は、図1のスナバ回路の回路図である。図2に示すように、スナバ回路21は、例えば、スナバ用コンデンサ30A とスナバ用抵抗31A 、スナバ用コンデンサ30B とスナバ用抵抗31B を、それぞれ直列に接続した2個の直列接続体からなる。このスナバ回路21は、双方向PWMコンバータ12と電圧形PWMインバータ14との間に配置されて、双方向PWMコンバータ12のコモンモードノイズを抑制する。
図2では、入力側である各スナバ用コンデンサ30A ,30B の配線を電力供給線の正極側と負極側に接続すると共に、出力側である各スナバ用抵抗31A ,31B の配線を接地しているが、各スナバ用抵抗31A ,31B を入力側として電力供給線の正極側と負極側に接続し、各スナバ用コンデンサ30A ,30B を出力側として接地してもよい。
第1のコモンチョーク22は、例えば、アモルファス磁性体により筒形またはリング形に形成され、三相交流電源15と高周波フィルタ11の間、いわゆる供給AC電源側のR相、S相、T相の各電力線を共通して包囲するように配置されている。
第2のコモンチョーク23は、例えば、アモルファス磁性体により筒形またはリング形に形成され、平滑コンデンサ13と電圧形PWMインバータ14の間の正極側及び負極側の各電力線を共通して包囲するように配置されている。そして、仮にACモータ16の容量が大きいため平滑コンデンサ13を複数配置する場合は、最終段の平滑コンデンサ13と電圧形PWMインバータ14の間の各電力線を共通して包囲するように配置される。
次に、AC可変速駆動装置20の動作について説明する。このAC可変速駆動装置20により、三相交流電動機であるACモータ16が駆動され、電圧形PWMインバータ14の出力周波数と出力電圧(即ち、V/Hz)の可変によって、ACモータ16の回転速度を可変させることができる。なお、速度ループ制御を行うときは、ACモータ16に連結した速度センサ17によって検出した速度情報をフィードバックする。
ACモータ16の加速時は、三相交流電源15→双方向PWMコンバータ12→電圧形PWMインバータ14→ACモータ16の順に、交流→直流→交流に変換されながら力行電力が供給される。一方、ACモータ16の減速時は、ACモータ16は発電機となり、ACモータ16→電圧形PWMインバータ14→双方向PWMコンバータ12→三相交流電源15の順に、交流→直流→交流に変換されながら回生電力が戻される。
双方向PWMコンバータ12と電圧形PWMインバータ14両方のIGBTのスイッチングによるノイズは、重畳され一段と大きいが、高周波フィルタ11を設ければ、各相間に発生するノーマルモードノイズのみならず、各相とグランドGの間に発生するコモンモードノイズに対しても抑制効果がある。即ち、高周波フィルタ11の使用によりAC可変速駆動装置20内に低インピーダンス回路を形成し、漏洩電流をグランドGにバイパスさせる。
このとき、AC可変速駆動装置20を大容量化した場合、漏洩電流の一部が他の設備の回路に流れ込む虞があるので、双方向PWMコンバータ12と電圧形PWMインバータ14との間(以下、直流電源部という)にスナバ回路21を設置する。これにより、直流電源部に発生する急激なコモンモード電圧変化を緩やかにすることができ、コモンモード電圧値の絶対値を下げると共に漏洩電流を低減することができる。
さらに、供給AC電源側に第1のコモンチョーク22を設置する。これにより、供給AC電源側の漏洩電流経路のインピーダンスを増加させ、供給AC電源側に流れ込む漏洩電流を低減することができる。即ち、第1のコモンチョーク22で、漏洩電流が流れにくい高インピーダンスの回路を構成し、高周波フィルタ11で、漏洩電流が流れやすい低インピーダンス回路を構成することにより、それぞれ単独で使用した場合に比べ、より大きな漏洩電流抑制効果が得られるからである。
さらに、第2のコモンチョーク23を設置する。大容量のAC可変速駆動装置20においては、直流電源部の平滑コンデンサ13の容量が大きくなると共に、直流電源部の直流抵抗分が小さくなり、その上、直流電源部の配線長が長くなると、配線のインダクタンス成分が増加する。このような場合、直流電源部の閉回路にはインダクタンスとコンデンサによる共振現象が発生する可能性があり、共振現象が発生すると、AC可変速駆動装置20が破壊してしまいACモータ16を制御できなくなる虞がある。しかしながら、通常、直流抵抗分によって振動的な電流波形は、ある時間経過後減衰するので、第2のコモンチョーク23を追加することにより、直流電源部の直流抵抗分を増加し振動的な電流波形を抑制することができる。
なお、三相交流電源15は、Y結線の場合はN相がΔ結線の場合はS相が、それぞれグランドGに接地されており、双方向PWMコンバータ12や電圧形PWMインバータ14の制御盤シャーシ、及びACモータ16のフレームもグランドGに接地されている。
次に、スナバ回路21、第1のコモンチョーク22、第2のコモンチョーク23を設けたことによる効果について、それぞれを設けた場合に得られた実測値に基づき説明する。説明に際し、比較のために、スナバ回路、第1及び第2のコモンチョークを設けない場合(図8参照)に得られた実測値についても示す。
図3は、スナバ回路、第1及び第2のコモンチョークを設けないときのコモンモード電圧と漏洩電流をグラフで示し、(a)は直流電源部の電力線の正極とグランドG間のコモンモード電圧の説明図、(b)は電力線の負極とグランドG間のコモンモード電圧の説明図、(c)はAC供給電源側の漏洩電流の説明図である。
図4は、スナバ回路を設けたときのコモンモード電圧と漏洩電流をグラフで示し、(a)は直流電源部の電力線の正極とグランドG間のコモンモード電圧の説明図、(b)は電力線の負極とグランドG間のコモンモード電圧の説明図、(c)はAC供給電源側の漏洩電流の説明図である。
図5は、第1のコモンチョークを設けたときのコモンモード電圧と漏洩電流をグラフで示し、(a)は直流電源部の電力線の正極とグランドG間のコモンモード電圧の説明図、(b)は電力線の負極とグランドG間のコモンモード電圧の説明図、(c)はAC供給電源側の漏洩電流の説明図である。
図3〜図5の各図中、横軸は、経過時間(100マイクロ秒/1目盛)を示し、縦軸は、(a)及び(b)においてコモンモード電圧(500ボルト/1目盛)、(c)において漏洩電流(2アンペア/1目盛)をそれぞれ示す。
図6は、第1のコモンチョークを設けたときの直流電源部における共振現象による電流波形をグラフで示す説明図である。図7は、第1のコモンチョーク及び第2のコモンチョークを設けたときの直流電源部における共振現象による電流波形をグラフで示す説明図である。図6及び図7の各図中、縦軸は、図1における点Pの電流値(100アンペア/1目盛)を示し、横軸は、経過時間(500マイクロ秒/1目盛)を示す。
図3(a),(b)に示すように、スナバ回路21を設けないときの正極−グランドG間及び負極−グランドG間の各コモンモード電圧は、約818ボルトであり、AC供給電源側の漏洩電流は、約3.8アンペアである。
一方、図4(a),(b)に示すように、スナバ回路21を設けたときの正極−グランドG間及び負極−グランドG間の各コモンモード電圧は、約590ボルトであり、AC供給電源側漏洩電流は、約2アンペアである。また、図5(a),(b)に示すように、スナバ回路21に、第1のコモンチョーク22を追加したときの正極−グランドG間及び負極−グランドG間の各コモンモード電圧は、約545ボルトであり、AC供給電源側の漏洩電流は、約0.7アンペアである。
図6に示すように、直流電源部に第2のコモンチョーク23を設けないときの共振現象による電流波形におけるピーク電流は、約376アンペアである。これに対し、図7に示すように、直流電源部に第2のコモンチョーク23を設けたときの電流波形におけるピーク電流は、約35アンペアである。
上述した実測値の比較においても、AC可変速駆動装置20により、コモンモードノイズの抑制が効果的に行われることが分かる。即ち、スナバ回路21を設けた場合(図4参照)、スナバ回路21を設けない場合(図3参照)に比べて、コモンモード電圧及びAC供給電源側に漏洩する電流が格段に小さくなっている。さらに、第1のコモンチョーク22を設けた場合(図5参照)、第1のコモンチョーク22を設けない場合(図4参照)に比べて、AC供給電源側に漏洩する電流が格段に小さくなっている。
また、高周波フィルタ11および第1のコモンチョーク22に加えて第2のコモンチョーク23を設けた場合(図7参照)、第2のコモンチョーク23を設けない場合(図6参照)に比べて、直流電源部のP点を流れる電流が格段に小さくなっている。ここでは、スナバ回路を設けないAC可変速駆動装置としたが、スナバ回路を設けても図6及び図7に示す場合と同一である。
このように、スナバ回路(バススナバ)21を設けて直流電源部のコモンモードノイズを抑制し、第1のコモンチョーク(3相入力コモンチョーク)22を設けて漏洩電流の増加を抑制する。更に、直流電源部の供給経路が長い場合は、第2のコモンチョーク(DCバスコモンチョーク)23を設けて共振回路の発生を抑制する。
これにより、従来のAC可変速駆動装置における、電圧型PWMインバータ14や双方向PWMコンバータ12のパワースイッチング時のdV/dtを下げることにより、スイッチング損失を増加させてしまうこと、キャリア周波数を下げることにより、PWM制御している電流に歪みを発生させ電流応答性も犠牲にしてしまうこと、パワーケーブルを銅シールド線に変更することにより、特殊ケーブルによるコスト高になるだけでなく、銅シールド線の浮遊容量を通して高周波漏洩電流を増大させてしまうこと、更に、電源ラインに高周波リアクタとコンデンサからなるパワーライン用高周波フィルタを設けることにより、サイズの大型化とコスト高をもたらすこと、等を生じさせることなく、抑制効果が高くしかも安価にノイズ抑制を実現することができるAC可変速駆動装置を提供することができる。
この発明の一実施の形態に係るAC可変速駆動装置の回路構成を示す説明図である。 図1のスナバ回路の回路図である。 スナバ回路、第1及び第2のコモンチョークを設けないときのコモンモード電圧と漏洩電流をグラフで示し、(a)は直流電源部の電力線の正極とグランドG間のコモンモード電圧の説明図、(b)は電力線の負極とグランドG間のコモンモード電圧の説明図、(c)はAC供給電源側の漏洩電流の説明図である。 スナバ回路を設けたときのコモンモード電圧と漏洩電流をグラフで示し、(a)は直流電源部の電力線の正極とグランドG間のコモンモード電圧の説明図、(b)は電力線の負極とグランドG間のコモンモード電圧の説明図、(c)はAC供給電源側の漏洩電流の説明図である。 第1のコモンチョークを設けたときのコモンモード電圧と漏洩電流をグラフで示し、(a)は直流電源部の電力線の正極とグランドG間のコモンモード電圧の説明図、(b)は電力線の負極とグランドG間のコモンモード電圧の説明図、(c)はAC供給電源側の漏洩電流の説明図である。 第1のコモンチョークを設けたときの直流電源部における共振現象による電流波形をグラフで示す説明図である。 第1のコモンチョーク及び第2のコモンチョークを設けたときの直流電源部における共振現象による電流波形をグラフで示す説明図である。 従来のAC可変速駆動装置の回路構成を示す説明図である。
符号の説明
20 AC可変速駆動装置
11 高周波フィルタ
12 双方向PWMコンバータ
13 平滑コンデンサ
14 電圧形PWMインバータ
15 三相交流電源
16 ACモータ
17 速度センサ
21 スナバ回路
22 第1のコモンチョーク
23 第2のコモンチョーク
30A、30B スナバ用コンデンサ
31A、31B スナバ用抵抗

Claims (5)

  1. 三相交流電源から入力した三相交流電圧を直流電圧に変換する、電源回生が可能な双方向PWMコンバータと、
    平滑コンデンサを介して供給された前記直流電圧を、三相交流電圧に変換して三相交流電動機に供給する電圧形PWMインバータと、
    前記三相交流電源と前記双方向PWMコンバータの間のR相、S相、T相の電力供給線にそれぞれ接続されると共に、Y結線されてその中性点が接地された3個の高周波用コンデンサからなり、前記三相交流電動機からの漏洩電流が前記三相交流電源に戻らないように低インピーダンス回路を構成する高周波フィルタと、
    前記双方向PWMコンバータと前記電圧形PWMインバータの間に配置され、入力側の配線を電力供給線の正極側と負極側に接続し出力側の配線を接地した、前記双方向PWMコンバータのコモンモードノイズを抑制するスナバ回路と
    を有するAC可変速駆動装置。
  2. 前記スナバ回路は、それぞれコンデンサと抵抗を直列に接続した2個の直列接続体からなる請求項1に記載のAC可変速駆動装置。
  3. 筒形またはリング形に形成され、前記R相、S相、T相の各電力供給線を共通して包囲するように配置された第1のコモンチョークを有する請求項1または2に記載のAC可変速駆動装置。
  4. 筒形またはリング形に形成され、前記電圧形PWMインバータと最終段の前記平滑コンデンサの間の前記正極側及び前記負極側の電力供給線を共通に包囲するように配置された第2のコモンチョークを有する請求項1〜3のいずれかに記載のAC可変速駆動装置。
  5. 前記第1のコモンチョーク及び前記第2のコモンチョークが、アモルファス磁性体からなる請求項3または4に記載のAC可変速駆動装置。
JP2003398472A 2003-11-28 2003-11-28 Ac可変速駆動装置 Pending JP2005160263A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003398472A JP2005160263A (ja) 2003-11-28 2003-11-28 Ac可変速駆動装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003398472A JP2005160263A (ja) 2003-11-28 2003-11-28 Ac可変速駆動装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005160263A true JP2005160263A (ja) 2005-06-16

Family

ID=34723309

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003398472A Pending JP2005160263A (ja) 2003-11-28 2003-11-28 Ac可変速駆動装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005160263A (ja)

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007274884A (ja) * 2006-02-02 2007-10-18 Fuji Electric Device Technology Co Ltd 電力変換装置
JP2007325377A (ja) * 2006-05-31 2007-12-13 Nippon Reliance Kk 電力変換装置
JP2008054396A (ja) * 2006-08-23 2008-03-06 Mitsubishi Electric Corp 電力変換装置
WO2009037782A1 (ja) * 2007-09-21 2009-03-26 Mitsubishi Electric Corporation 電気車用電力変換装置
CN103187859A (zh) * 2011-12-28 2013-07-03 本田技研工业株式会社 负载驱动装置
JP2013208036A (ja) * 2012-03-29 2013-10-07 Fujitsu General Ltd パワーモジュール
JP2016007093A (ja) * 2014-06-20 2016-01-14 日産自動車株式会社 電力変換装置
JP2016524444A (ja) * 2013-06-28 2016-08-12 ビーワイディー カンパニー リミテッドByd Company Limited 電気自動車用の電力系統、電気自動車、及びモータコントローラ
JP2016525327A (ja) * 2013-06-28 2016-08-22 ビーワイディー カンパニー リミテッド 電気自動車のための充電システムおよび電気自動車の充電を制御するための方法
JP2016525326A (ja) * 2013-06-28 2016-08-22 ビーワイディー カンパニー リミテッドByd Company Limited 電気自動車の電力システム、電気自動車及び電源電池の充電方法
JP2017184328A (ja) * 2016-03-28 2017-10-05 株式会社豊田自動織機 車載インバータ装置及び車載流体機械
US10059210B2 (en) 2013-06-28 2018-08-28 Byd Company Limited Vehicle mutual-charging system and charging connector
CN110945776A (zh) * 2017-08-08 2020-03-31 三菱电机株式会社 电动机的驱动装置和空调机
CN111193388A (zh) * 2020-02-12 2020-05-22 北京汽车集团越野车有限公司 一种电路及其驱动方法、车辆
CN116885816A (zh) * 2023-07-13 2023-10-13 浙江大学 基于模块化的可重构电池系统及其soc分层均衡方法
JP7449164B2 (ja) 2020-05-12 2024-03-13 日立Astemo株式会社 フィルタ装置及び電力変換装置

Cited By (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007274884A (ja) * 2006-02-02 2007-10-18 Fuji Electric Device Technology Co Ltd 電力変換装置
JP2007325377A (ja) * 2006-05-31 2007-12-13 Nippon Reliance Kk 電力変換装置
JP2008054396A (ja) * 2006-08-23 2008-03-06 Mitsubishi Electric Corp 電力変換装置
WO2009037782A1 (ja) * 2007-09-21 2009-03-26 Mitsubishi Electric Corporation 電気車用電力変換装置
JP4540743B2 (ja) * 2007-09-21 2010-09-08 三菱電機株式会社 電気車用電力変換装置
JPWO2009037782A1 (ja) * 2007-09-21 2011-01-06 三菱電機株式会社 電気車用電力変換装置
US8345453B2 (en) 2007-09-21 2013-01-01 Mitsubishi Electric Corporation Power conversion apparatus for electric vehicle
CN103187859A (zh) * 2011-12-28 2013-07-03 本田技研工业株式会社 负载驱动装置
JP2013208036A (ja) * 2012-03-29 2013-10-07 Fujitsu General Ltd パワーモジュール
JP2016524444A (ja) * 2013-06-28 2016-08-12 ビーワイディー カンパニー リミテッドByd Company Limited 電気自動車用の電力系統、電気自動車、及びモータコントローラ
US10166882B2 (en) 2013-06-28 2019-01-01 Byd Company Limited Power system for electric vehicle
JP2016525327A (ja) * 2013-06-28 2016-08-22 ビーワイディー カンパニー リミテッド 電気自動車のための充電システムおよび電気自動車の充電を制御するための方法
JP2016525326A (ja) * 2013-06-28 2016-08-22 ビーワイディー カンパニー リミテッドByd Company Limited 電気自動車の電力システム、電気自動車及び電源電池の充電方法
US10059210B2 (en) 2013-06-28 2018-08-28 Byd Company Limited Vehicle mutual-charging system and charging connector
JP2016007093A (ja) * 2014-06-20 2016-01-14 日産自動車株式会社 電力変換装置
US10434842B2 (en) 2016-03-28 2019-10-08 Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki In-vehicle inverter device and in-vehicle fluid machine
JP2017184328A (ja) * 2016-03-28 2017-10-05 株式会社豊田自動織機 車載インバータ装置及び車載流体機械
CN110945776A (zh) * 2017-08-08 2020-03-31 三菱电机株式会社 电动机的驱动装置和空调机
CN110945776B (zh) * 2017-08-08 2023-04-18 三菱电机株式会社 电动机的驱动装置和空调机
CN111193388A (zh) * 2020-02-12 2020-05-22 北京汽车集团越野车有限公司 一种电路及其驱动方法、车辆
JP7449164B2 (ja) 2020-05-12 2024-03-13 日立Astemo株式会社 フィルタ装置及び電力変換装置
CN116885816A (zh) * 2023-07-13 2023-10-13 浙江大学 基于模块化的可重构电池系统及其soc分层均衡方法
CN116885816B (zh) * 2023-07-13 2024-02-13 浙江大学 基于模块化的可重构电池系统及其soc分层均衡方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Wang Motor shaft voltages and bearing currents and their reduction in multilevel medium-voltage PWM voltage-source-inverter drive applications
JP2005160263A (ja) Ac可変速駆動装置
JP5493902B2 (ja) 電力変換装置
Akagi et al. A passive EMI filter for preventing high-frequency leakage current from flowing through the grounded inverter heat sink of an adjustable-speed motor drive system
US7948779B2 (en) Converter with reduced harmonic waves
JP5093452B2 (ja) 電力変換機器に適用されるコモンモード漏れ電流抑制回路
Choochuan A survey of output filter topologies to minimize the impact of PWM inverter waveforms on three-phase AC induction motors
JP2001204136A (ja) Pwmインバータ装置
JP4389446B2 (ja) 電力変換装置
JP2009296798A (ja) 電力変換装置
CN110797880A (zh) 有源谐波滤波器和再生能量控制装置及其操作方法
JP5316767B2 (ja) 電力変換装置および電源システム
JP3254971B2 (ja) インバータを用いたモータ駆動装置
JP2006288161A (ja) 電力変換装置
JPH08237936A (ja) 電圧形インバータのノイズフィルタ
JP2007043795A (ja) マトリクスコンバータ装置
Kempski et al. Active and passive series compensation of common mode voltage in adjustable speed drive system
JP4371774B2 (ja) インバータ制御装置
JP2010063284A (ja) 電力変換装置及び電力変換システム
Kalaiselvi et al. Design and development of a single CM filter for bearing current and ground current reduction in a dual two level inverter fed open end winding induction motor drive
JP2003169495A (ja) Ac可変速駆動装置
Sadoughi et al. Mitigating high-frequency overvoltage on motor windings: an adaptive approach
CN112636582A (zh) 电动机驱动器
JP5589301B2 (ja) 電力変換装置
JP5228793B2 (ja) エレベータ制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061024

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061031

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070306