JP2005159518A - アレースピーカ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】良好な音像定位を実現する。
【解決手段】アレースピーカ装置SParray は、メインチャンネルの第1の音声S1が視聴位置の左右の壁面W1に放射されるようにスピーカユニットを駆動する第1の放射手段と、第1の音声信号と同じ第2の音声S2が視聴位置に直接放射されるようにスピーカユニットを駆動する第2の放射手段とを有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複数のスピーカユニットから放射した音声信号を壁面で反射させて仮想音源を生成するアレースピーカ装置に関するものである。
最近、オーディオソースには例えばDVDのように5.1チャンネル等のマルチチャンネル音声信号が記録されているものがあり、このようなオーディオソースを再生するデジタルサラウンドシステムが一般家庭でも普及しつつある。図10はデジタルサラウンドシステムにおけるスピーカ配置の1例を示す平面図であり、Zoneはサラウンド再生を行うリスニングルーム、Uは視聴位置、SP−L,SP−Rはメイン信号L(左),R(右)を再生するメインスピーカ、SP−Cはセンター信号C(中央)を再生するセンタースピーカ、SP−SL,SP−SRはリア信号SL(後左),SR(後右)を再生するリアスピーカ、SP−SWはサブウーハ信号LFE(低周波)を再生するサブウーハ、MONはテレビジョン受像機等の映像装置である。
図10のデジタルサラウンドシステムによれば、効果的な音場をつくることができる。しかしながら、デジタルサラウンドシステムでは、複数のスピーカをリスニングルームZone内に分散配置するので、サラウンド用のリアスピーカSP−SL,SP−SRを視聴位置Uの後方に配置するためにスピーカ配線が長くなり、またリアスピーカSP−SL,SP−SRの配置がリスニングルームZoneの形状や家具などによる制約を受けるという欠点がある。
このような欠点を緩和する手段として、リアスピーカに代えて指向性の鋭い指向性スピーカを視聴位置の前方に配置し、視聴位置の後方には音響反射板を配置して、指向性スピーカから放射したサラウンドチャンネルの音声を音響反射板で反射させることにより、視聴位置の後方にリアスピーカを配置したのと同じ効果を得るサラウンドシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、視聴位置後方の壁面を音響反射板として使用する方法も考えられる。
音響反射板や壁面に音声を放射する指向性制御方式としては、遅延アレー方式が古くから知られている。以下、アレースピーカの原理を図11を使って説明する。多数の小型スピーカ101−1〜101−nを一次元的に配置し、壁面または音響反射板の位置(焦点)Pからの距離がLである円弧をZとし、焦点Pと各スピーカ101−1〜101−nとを結ぶ直線を延長して、これら延長した直線が円弧Zと交わる交点上に図11の破線で示すような仮想のスピーカ102−1〜102−nを配置することを考える。これら仮想のスピーカ102−1〜102−nから焦点Pまでの距離は全てLであるから、各スピーカ102−1〜102−nから放射される音声は焦点Pに同時に到達する。
実際のスピーカ101−i(i=1,2,・・・・n)から放射する音声を焦点Pに同時に到達させるためには、スピーカ101−iとこれに対応する仮想のスピーカ102−iとの間の距離に応じた遅延(時間差)をスピーカ101−iから出力する音声に付加すればよい。つまり、焦点Pから見ると、円弧Z上に仮想のスピーカ102−1〜102−nが配置されているかのように制御される。これにより、焦点Pでは、各スピーカ101−1〜101−nの出力の位相が揃い音圧の山ができる。その結果、あたかも焦点Pに向かって音響ビームを放出するような指向性を持った音圧分布が得られる。
また、スピーカを一次元的でなく、2次元的に配置することで、3次元的な指向性を持った音響ビームを出力できる。アレースピーカの特長は、複数の音声信号にそれぞれ応じた音声を異なる指向性で同時に放射できること、言い換えると、複数チャンネルの音響ビームを同時に出力できることである。特許文献2では、アレースピーカによるマルチチャンネルのサラウンドシステムを提案している。アレースピーカを使えば、図12に示すように、アレースピーカ単体で5.1チャンネルのサラウンドシステムをつくり出すことが可能である。図12において、SP−L’,SP−R’は左右の壁面に形成される仮想のメインスピーカ、SP−SL’,SP−SR’は後方の壁面に形成される仮想のリアスピーカである。
特開平06−178379号公報 特表2003−510924号公報
アレースピーカを使ったサラウンドシステムは上記のような利点があるが、実用上問題となる点がいくつかある。
第1の問題は、メインチャンネル(メイン信号L,R)の音像定位位置が悪いという点である。アレースピーカを使ったサラウンドシステムでは、図12のように、アレースピーカから左右の壁に向かってメイン信号L,Rを放射する。視聴者は、左右の壁から反射してくる音声によって壁の方向に音源、すなわち仮想のメインスピーカSP−L’,SP−R’があるように知覚する。しかし、図12のように仮想のメインスピーカSP−L’,SP−R’を左右の壁面に配置することは、図10に示した一般的なスピーカの配置と異なるため、コンテンツの作成者の意図とは違った再生環境になる。特に、センター信号Cがない古いコンテンツの場合は画面上に定位すべき音像がはっきりしないということが予想される。このような問題は、左右非対称な部屋や横長の部屋ではより顕著となる。
第2の問題は、サラウンドチャンネル(リア信号SL,SR)の音像定位感が悪いという点である。リア信号SL,SRは、視聴位置Uを避けて、左右の壁や天井、あるいは左右の壁と天井の両方で反射した後、後方の壁で反射して視聴位置Uに達する。これにより、視聴者は後ろ方向に音像定位を知覚する。しかし、音響ビームといっても、実際は強い指向性分布をつくり出しているだけなので、音響信号はビーム以外の方向にも広がっており、そのエネルギーがビーム方向より弱いだけである。そのため、アレースピーカからの直接音が壁を経由するビームより十分に弱くなければ、音像定位はアレースピーカ側に知覚される。サラウンドチャンネルはメインチャンネルに比べて、リスナーまでの距離が遠い。距離が遠いと、音声信号のエネルギーが減衰し、直接音との比で不利になる。また、距離が遠いと、視聴位置Uに達するまでにかかる時間も長くなるため、ハース効果により直接音側に定位し易くなる。
特に問題なのは、低域周波数の制御の難しさである。音響ビームの太さである、指向性の主ローブ幅は、信号の波長とアレースピーカの幅との比で決まるため、高音域は細いビーム、低音域は太いビームとなる。すなわち、周波数により指向性が変わる。ある帯域の音声信号をビーム化するには、その信号の波長の数倍のアレー幅が必要となる。例えば500Hzを例にとると、波長は60cm程度であるので、アレー幅は2m程度必要であり、一般家庭では実用的な大きさではない。このように、低域周波数の信号には強い指向性を与えられないため、反射してくるビームのエネルギーよりも直接音のエネルギーが勝ってしまい、高音域が後方の壁側に定位しているのに低音域はアレースピーカから直接聞こえてしまい、音像が分離したり、定位感が悪くなったりする。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、アレースピーカ装置を用いたマルチチャンネルのサラウンドシステムにおいて、良好な音像定位を実現することができるアレースピーカ装置を提供することを目的とする。
本発明は、音声信号に応じて複数のスピーカユニットから指向性を持たせて放射した音声を壁面で反射させて仮想音源を生成するアレースピーカ装置において、メインチャンネルの第1の音声信号に応じた音声が視聴位置の左右の壁面に放射されるように前記スピーカユニットを駆動する第1の放射制御手段と、前記第1の音声信号と同じ第2の音声信号に応じた音声が前記視聴位置に直接放射されるように前記スピーカユニットを駆動する第2の放射制御手段とを有するものである。
また、本発明のアレースピーカ装置の1構成例は、視聴位置に到達した音声が所望の特性となるように前記第1の音声信号と前記第2の音声信号のうち少なくとも第1の音声信号に対して、周波数−ゲイン特性、周波数−位相特性のいずれかまたは両方を補正する手段を有するものである。
また、本発明は、音声信号に応じて複数のスピーカユニットから指向性を持たせて放射した音声を壁面で反射させて仮想音源を生成するアレースピーカ装置において、サラウンドチャンネルの入力音声信号から中高音域の第1の音声信号を抽出するハイパスフィルタと、前記入力音声信号から低音域の第2の音声信号を抽出するローパスフィルタと、前記第1の音声信号に応じた音声が視聴位置の後方の壁面で反射した後に前記視聴位置に到達するように前記スピーカユニットを駆動する第1の放射制御手段と、前記視聴位置に到達する前記第2の音声信号に応じた音声の音圧レベルが前記視聴位置に到達する前記第1の音声信号に応じた音声の音圧レベルに対して小さくなるように前記スピーカユニットを駆動する第2の放射制御手段とを有するものである。
また、本発明のアレースピーカ装置の1構成例において、前記複数のスピーカユニットから放射された音声が同時に到達する空間上の一点を焦点としたとき、前記第1の放射制御手段と前記第2の放射制御手段とは、前記第2の音声信号に応じた音声の焦点が前記第1の音声信号に応じた音声の焦点よりも遠距離に設定されるように前記スピーカユニットを駆動するものである。
また、本発明のアレースピーカ装置の1構成例において、前記第1の放射制御手段と前記第2の放射制御手段とは、前記第2の音声信号に応じた音声の放射方向とアレースピーカ装置の正面方向とのなす角が、前記第1の音声信号に応じた音声の放射方向と前記正面方向とのなす角より大きくなるように前記スピーカユニットを駆動するものである。
本発明によれば、メインチャンネルの第1の音声信号に応じた音声が視聴位置の左右の壁面に放射されるようにスピーカユニットを駆動する第1の放射制御手段と、第1の音声信号と同じ第2の音声信号に応じた音声が視聴位置に直接放射されるようにスピーカユニットを駆動する第2の放射制御手段とを設けることにより、視聴位置の正面方向と壁面との間に仮想音源(ファントム音源)を生成することができ、その結果、メインチャンネルの良好な音像定位を実現することができる。
また、第1の音声信号と第2の音声信号のうち少なくとも第1の音声信号に対して、周波数−ゲイン特性、周波数−位相特性のいずれかまたは両方を補正する手段を設けることにより、視聴位置に到達した音声が所望の特性となるように調整することができる。
また、サラウンドチャンネルの入力音声信号から中高音域の第1の音声信号を抽出するハイパスフィルタと、入力音声信号から低音域の第2の音声信号を抽出するローパスフィルタと、第1の音声信号に応じた音声が視聴位置の後方の壁面で反射した後に視聴位置に到達するようにスピーカユニットを駆動する第1の放射制御手段と、視聴位置に到達する第2の音声信号に応じた音声の音圧レベルが視聴位置に到達する第1の音声信号に応じた音声の音圧レベルに対して小さくなるようにスピーカユニットを駆動する第2の放射制御手段とを設けることにより、音声信号を2つ以上の周波数帯域に分割して異なるビームとして制御し、指向性制御が可能な中高音域の第1の音声信号によって音像定位をつくり出し、指向性制御に制限がある低音域の第2の音声信号については音像をつくり出すのではなく、アレースピーカ側への音像定位を緩和するような制御を行う。つまり、中高音域がつくり出す音像が、低音域によりアレースピーカ側へ引き戻されるのを防ぐように制御する。その結果、サラウンドチャンネル(後方チャンネル)の良好な音像定位を実現することができる。
また、第2の音声信号に応じた音声の焦点が第1の音声信号に応じた音声の焦点よりも遠距離に設定されるようにスピーカユニットを駆動することにより、第2の音声信号によるアレースピーカ側への音像定位を緩和することができる。
また、第2の音声信号に応じた音声の放射方向とアレースピーカ装置の正面方向とのなす角が、第1の音声信号に応じた音声のの放射方向と正面方向とのなす角より大きくなるようにスピーカユニットを駆動することにより、第2の音声信号によるアレースピーカ側への音像定位を緩和することができる。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。第1の実施の形態のアレースピーカ装置SParray は、メインチャンネル(メイン信号L,R)のうち1チャンネルの入力音声信号に基づいて視聴位置Uの左右の壁面W1に放射される第1の音声信号を生成する第1の音声信号生成回路と、入力音声信号に基づいて視聴位置Uに直接放射される第2の音声信号を生成する第2の音声信号生成回路と、第1の音声信号と第2の音声信号とを加算する加算器と、加算器の出力を増幅するアンプと、アンプによって駆動されるスピーカユニットと、第1の音声信号と第2の音声信号の指向性を決定するマイクロコンピュータ等からなる指向性制御回路とにより構成される。
このアレースピーカ装置SParray は、従来のアレースピーカ装置の2チャンネル分のリソースを1チャンネルの入力音声信号に割り当てることで実現することができる。第1の音声信号生成回路と加算器とアンプとは第1の放射制御手段を構成し、第2の音声信号生成回路と加算器とアンプとは第2の放射制御手段を構成している。
実用化のための推奨例として、第1の音声信号生成回路と第2の音声信号生成回路には、第1の音声信号と第2の音声信号のゲイン比を調整する乗算器を設けることが望ましい。また、第1の音声信号と第2の音声信号の視聴位置への到達時間を調整するための遅延回路を設けることが望ましい。乗算器および遅延回路については、従来のアレースピーカ装置のリソースを流用することができる。また、第1の音声信号と第2の音声信号の視聴位置での特性を補正するための特性補正回路を設けることが望ましい。
図1は本実施の形態の原理を説明するための図である。なお、図1では、1チャンネルの音声信号についてのみ記載している。本実施の形態では、アレースピーカ装置SParray から壁面W1を経由(反射)して視聴位置Uへ届く第1の音声S1と、アレースピーカ装置SParray から視聴位置Uへ直接届く第2の音声S2とを出力する。第1の音声S1と第2の音声S2とは本来全く同一の信号である。この第1の音声S1と第2の音声S2とが視聴位置Uに届くので、壁面W1と視聴位置Uの正面にそれぞれ音像I1,I2が形成される。第1の音声S1と第2の音声S2が同一であるため、人間の聴覚の特性により、視聴者は、2つの音像I1とI2の間、すなわち視聴位置の正面方向と壁面W1の間に音源FSを知覚する。この音源FSは、ステレオフォニックによるファントム音源と同じである。
図2は本実施の形態のアレースピーカ装置SParray の構成を示すブロック図である。図2のアレースピーカ装置SParray は、入力された音声信号に対して所望の特性補正を行う特性補正回路(EQ)9,10と、特性補正回路9の出力信号に対して実現したい指向性に対応する遅延時間を付加する遅延回路1と、遅延回路1の出力にゲイン係数を乗算して所望のレベルに調整する乗算器2(2−1〜2−n)と、特性補正回路10の出力信号に対して実現したい指向性に対応する遅延時間を付加する遅延回路3と、遅延回路3の出力にゲイン係数を乗算して所望のレベルに調整する乗算器4(4−1〜4−n)と、乗算器2の出力信号と乗算器4の出力信号とを加算する加算器5(5−1〜5−n)と、加算器5の出力信号を増幅するアンプ6(6−1〜6−n)と、アンプ6によって駆動されるスピーカユニット7(7−1〜7−n)と、遅延回路1,3の遅延時間を設定する指向性制御装置8とを有する。図1と同様に、図2では、1チャンネルの音声信号についてのみ記載している。
特性補正回路9、遅延回路1および乗算器2は、前述の第1の音声信号生成回路を構成し、特性補正回路10、遅延回路3および乗算器4は、第2の音声信号生成回路を構成している。
入力音声信号は、第1の音声信号生成回路と第2の音声信号生成回路に入力される。まず、図2の上側の第1の音声信号生成回路に入力された音声信号は、特性補正回路9を通過する。この特性補正回路9については後述する。
特性補正回路9を通過した入力音声信号は、遅延回路1に入力され、遅延回路1によりそれぞれ遅延時間が付加されたスピーカユニット数分の第1の音声信号となる。このとき、スピーカユニット7−i(i=1,2,・・・・n)に供給される第1の音声信号に対して遅延回路1が付加する遅延時間は、スピーカユニット7−iから放射される第1の音声S1が壁面W1方向に設定する焦点に向かうように調整される。すなわち、遅延回路1の遅延時間は、従来のアレースピーカ装置と同様に、壁面W1方向に設定された焦点の位置と各スピーカユニット7−1〜7−nの位置とに基づいて指向性制御装置8によりスピーカユニット毎に計算され、遅延回路1に設定される。
遅延回路1により遅延時間が付加された第1の音声信号は、乗算器2−1〜2−nにより所望のレベルに調整される。第1の音声信号の各々には、乗算器2−1〜2−nにより所定の窓関数係数を乗算してもよい。
一方、図2の下側の第2の音声信号生成回路に入力された音声信号は、特性補正回路10を通過する。この特性補正回路10については後述する。
特性補正回路10を通過した入力音声信号は、遅延回路3に入力され、遅延回路3によりそれぞれ遅延時間が付加されたスピーカユニット数分の第2の音声信号となる。このとき、スピーカユニット7−i(i=1,2,・・・・n)に供給される第2の音声信号に対して遅延回路3が付加する遅延時間は、スピーカユニット7−iから放射される第2の音声S2が視聴位置Uに直接向かうように調整される。すなわち、遅延回路3の遅延時間は、アレースピーカ装置SParray の正面方向に設定された焦点の位置と各スピーカユニット7−1〜7−nの位置とに基づいて指向性制御装置8によりスピーカユニット毎に計算され、遅延回路3に設定される。
遅延回路3により遅延時間が付加された第2の音声信号は、乗算器4−1〜4−nにより所望のレベルに調整される。第2の音声信号の各々には、乗算器4−1〜4−nにより所定の窓関数係数を乗算してもよい。
続いて、乗算器2−1〜2−nの出力と乗算器4−1〜4−nの出力とを加算器5−1〜5−nにより加算し、加算器5−1〜5−nの出力をアンプ6−1〜6−nによって増幅し、スピーカユニット7−1〜7−nから音声を放射する。各スピーカユニット7−1〜7−nから出力された信号は、空間で干渉しあって、壁面W1側の焦点に向かう第1の音声S1のビームと視聴位置Uに直接向かう第2の音声S2のビームとを形成する。第1の音声S1は壁面W1を経由して視聴位置Uに向かい、第2の音声S2は正面から視聴位置Uに向かう。人間の聴覚特性により、視聴者は、壁面W1と正面の間に音像定位を知覚する。
こうして、本実施の形態によれば、アレースピーカを使ったサラウンドシステムにおいて、メインチャンネル(メイン信号L,R)の音像定位位置が悪いという問題を解決することができる。
ここで、第1の音声信号については、図11で説明したビーム制御を行うが、第2の音声信号については、より自然な聴感を得るため、ビーム制御以外の制御方法を適用することも考えられる。ビーム制御するのであれば、アレースピーカ装置SParray の直近に焦点を設定すれば良い。その他の制御方法としては、第2の音声信号を遅延制御せずに全スピーカユニットから同時に同じ信号を出力する方法、第2の音声信号に空間的ウィンドウ処理のみを施す方法、第2の音声信号にベッセルアレーのような特殊な空間係数を適用して無指向点音源や通常スピーカのダイポール特性をシミュレートする方法、アレースピーカの背後の1点からの出力であるかのように遅延を使ってシミュレートする方法などが考えられる。これらの制御は、図2に示した構成で実現可能である。
また、第1の音声信号と第2の音声信号のゲイン比を変えることで、ファントム音源FSの位置を変えることができる。すなわち、第2の音声信号のゲインを一定とした場合、第1の音声信号のゲインを大きくすると、ファントム音源FSは壁面W1側に近づき、第1の音声信号のゲインを小さくすると、ファントム音源FSはアレースピーカ装置SParray に近づく。ゲイン比の調整は、乗算器2,4のゲイン係数を調整することで可能である。乗算器2,4のゲイン係数は、視聴位置U、壁面W1上の焦点の位置およびファントム音源FSの位置に基づいて指向性制御装置8が算出し、乗算器2,4に設定する。
また、ファントム音源FSを制御するには、視聴位置Uで聴く第1の音声S1と第2の音声S2との間に到達時間の差がないことが望ましい。そこで、遅延回路を使って、第1の音声S1と第2の音声S2が視聴位置Uに同時に到達するように2つの音声信号間で、各スピーカユニットにおける遅延時間を調整すればよい。基本的には、壁面を経由してくる第1の音声S1の方が長い距離を通って視聴位置Uに達するので、アレースピーカ装置SParray から壁面W1を経由して視聴位置Uに達するまでの距離とアレースピーカ装置SParray から視聴位置Uまでの距離との差を補償する時間分だけ第2の音声S2側を遅らせればよい。このための遅延時間の付加は、第2の音声信号が通過する遅延回路3の遅延量を調整(追加)することで可能である。第2の音声信号に追加する遅延時間は、視聴位置Uおよび壁面W1上の焦点の位置に基づいて指向性制御装置8が算出し、遅延回路3に設定する。
また、第1の音声S1と第2の音声S2によって形成される、視聴位置Uでの音響特性を良好なものとするため、特性補正を行うことが望ましい。特に、壁面W1を経由してくる第1の音声S1は、壁面W1の硬さや素材により特性が変わることが予想される。そこで、図2に示したように、遅延回路1,3の前に特性補正装置9,10を挿入すると良い。特性補正装置9,10により、入力音声信号の周波数−ゲイン特性、周波数−位相特性のいずれかまたは両方を補正し、視聴位置Uで聴く音声が良好な特性となるように補正する。特性補正装置9、10は、融通性、制御性の良いディジタルフィルタで構成する。
なお、図1、図2では、メインチャンネルのうち1チャンネル分(メイン信号L)についてのみ記載しているが、実際にはメイン信号L,Rのそれぞれについて以上の処理を行う。
また、センターチャンネルが存在するコンテンツにおいては、メイン信号L,Rの直接(正面指向性)側の音声信号(第2の音声信号に相当)を、あらかじめセンターチャンネルに加算しておく方式が可能である。この方式により、指向性制御と加算の処理を減らすことができる。ただし、ゲイン調整や距離補正の遅延付加を行う場合は、チャンネル毎に行うため、あらかじめこれらの処理を各々施した後、センターチャンネルに加算する。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態の説明に先立って、周波数帯域によるビーム形状の変化について述べる。同じアレースピーカの幅、同じ焦点設定では高音域ほど鋭くビーム化する。図3、図4は幅95cmの従来のアレースピーカ装置で45°方向に焦点を設定したときの指向性分布のシミュレーション例を示す図である。図3、図4はXY平面について単一周波数の音圧レベルの等高線を示しており、X軸の0cmの位置を中心としてX軸方向に沿って複数のスピーカユニットを配置した場合の音圧レベルを示している。図3の例は2kHzの正弦波のシミュレーション結果を示し、図4の例は500Hzの正弦波のシミュレーション結果を示している。
低音域の指向性は高音域ほど鋭くないため、放射方向の音圧エネルギーとアレースピーカ装置の正面方向の音圧エネルギーとの差が少ない。これが本実施の形態のポイントとなる。
本実施の形態のアレースピーカ装置SParray は、サラウンドチャンネルのうち1チャンネルの入力音声信号から中高音域の第1の音声信号を抽出するハイパスフィルタと、入力音声信号から数百Hz以下の低音域の第2の音声信号を抽出するローパスフィルタと、ハイパスフィルタによって抽出された第1の音声信号を処理する第1の音声信号処理回路と、ローパスフィルタによって抽出された第2の音声信号を処理する第2の音声信号処理回路と、第1の音声信号と第2の音声信号とを加算する加算器と、加算器の出力を増幅するアンプと、アンプによって駆動されるスピーカユニットと、第1の音声信号と第2の音声信号の指向性を決定するマイクロコンピュータ等からなる指向性制御回路とにより構成される。
このアレースピーカ装置SParray は、従来のアレースピーカ装置の2チャンネル分のリソースを1チャンネルの入力音声信号に割り当て、ハイパスフィルタとローパスフィルタを追加することで実現することができる。第1の音声信号処理回路と加算器とアンプとは第1の放射制御手段を構成し、第2の音声信号処理回路と加算器とアンプとは第2の放射制御手段を構成している。
実用化のための推奨例として、第1の音声信号処理回路と第2の音声信号処理回路には、第1の音声信号と第2の音声信号のゲイン比を調整する乗算器を設けることが望ましい。また、第1の音声信号と第2の音声信号の視聴位置への到達時間を調整するための遅延回路を設けることが望ましい。乗算器および遅延回路については、従来のアレースピーカ装置のリソースを流用することができる。また、周波数帯域の分割数を増やすことで、さらに理想的な効果が得られる可能性があり、この場合は、ローパスフィルタ、ハイパスフィルタの他にバンドパスフィルタを用い、3本以上の帯域別ビームを出力するように拡張して構成してもよい。
図5は本実施の形態の原理を説明するための図である。なお、図5では、1チャンネルの音声信号についてのみ記載し、また分かり易くするため、第1の音声S3と第2の音声S4とを図5(a)と図5(b)に分けて記載しているが、実際は、第1の音声S3と第2の音声S4とは同時に出力されるので、図5(a)と図5(b)は重ねあわされる。
本実施の形態では、制御の容易な中高域の第1の音声S3を、視聴位置後方の壁面W2で反射した後に視聴位置Uに達するように放射する。このとき、視聴位置Uの向きに設置されたアレースピーカ装置SParray の正面方向と第1の音声S3の放射方向とのなす角をθ3とする。第1の音声S3の概念的なビームの太さは、図5(a)に示すように細い。
一方、低音域の第2の音声S4の放射方向をθ4(θ3<θ4)として放射する。第2の音声S4の放射方向θ4を第1の音声S3の放射方向θ3より大きくするため、視聴位置後方の壁面W2で反射した後の第2の音声S4のビームの中心は視聴位置Uからずれる。ただし、第2の音声S4の概念的なビームの太さは第1の音声S3よりも太いため、ビームの一部が視聴者に届くように放射方向θ4を設定することが可能である。放射方向θ4を放射方向θ3より大きくすることで、第2の音声S4のビームの中心が視聴者から離れた場所を通るため、アレースピーカ装置SParray から視聴位置Uへ直接向かってしまう正面からの低音域の音圧エネルギーを減らすことができる。
このように、本実施の形態では、サラウンドチャンネルの音声信号を中高音域と低音域の周波数帯域に分け、中高域については視聴位置の後方の壁面W2で反射した後に正確に視聴位置Uに向かうよう制御することで、壁面W2に音像を定位させ、一方、低音域については音像を定位させることよりもむしろ正面方向からの直接音を減ずるように制御することで、中高域で形成した音像がアレースピーカ側へ引き戻されるのを防ぐ。本実施の形態の方式によると、音声信号の中高音域成分と低音域成分とが分離してしまうように思えるが、実際は不自然感なく一体の音声として聴かせることが可能である。その理由は、人間の聴覚は経験により脳で再構成される、などの聴覚心理学の作用が利用できるためである。
図6は本実施の形態のアレースピーカ装置SParray の構成を示すブロック図である。図6のアレースピーカ装置SParray は、入力音声信号から中高音域の第1の音声信号を抽出するハイパスフィルタ19と、入力音声信号から低音域の第2の音声信号を抽出するローパスフィルタ20と、ハイパスフィルタ19の出力信号に対して実現したい指向性に対応する遅延時間を付加する遅延回路11と、遅延回路11の出力にゲイン係数を乗算して所望のレベルに調整する乗算器12(12−1〜12−n)と、ローパスフィルタ20の出力信号に対して実現したい指向性に対応する遅延時間を付加する遅延回路13と、遅延回路13の出力にゲイン係数を乗算して所望のレベルに調整する乗算器14(14−1〜14−n)と、乗算器12の出力信号と乗算器14の出力信号とを加算する加算器15(15−1〜15−n)と、加算器15の出力信号を増幅するアンプ16(16−1〜16−n)と、アンプ16によって駆動されるスピーカユニット17(17−1〜17−n)と、遅延回路11,13の遅延時間を設定する指向性制御装置18とを有する。図5と同様に、図6では、1チャンネルの音声信号についてのみ記載している。
遅延回路11および乗算器12は、前述の第1の音声信号処理回路を構成し、遅延回路13および乗算器14は、第2の音声信号処理回路を構成している。
入力音声信号は、ハイパスフィルタ19とローパスフィルタ20に入力され、帯域分割される。
ハイパスフィルタ19から出力された中高音域の第1の音声信号は、遅延回路11に入力され、遅延回路11によりそれぞれ遅延時間が付加されたスピーカユニット数分の信号となる。このとき、スピーカユニット17−i(i=1,2,・・・・n)に供給される第1の音声信号に対して遅延回路11が付加する遅延時間は、スピーカユニット17−iから放射される第1の音声S3が視聴位置後方の壁面W2で反射した後に視聴位置Uに達するように調整される。すなわち、遅延回路11の遅延時間は、中高音域のビームが2回もしくは3回の反射後、壁面W2から視聴位置Uへ向かうように設定された焦点F3の位置と各スピーカユニット17−1〜17−nの位置とに基づいて指向性制御装置18によりスピーカユニット毎に計算され、遅延回路11に設定される。
遅延回路11により遅延時間が付加された第1の音声信号は、乗算器12−1〜12−nにより所望のレベルに調整される。第1の音声信号の各々には、乗算器12−1〜12−nにより所定の窓関数係数を乗算してもよい。
一方、ローパスフィルタ20から出力された低音域の第2の音声信号は、遅延回路13に入力され、遅延回路13によりそれぞれ遅延時間が付加されたスピーカユニット数分の信号となる。このとき、スピーカユニット17−i(i=1,2,・・・・n)に供給される第2の音声信号に対して遅延回路13が付加する遅延時間は、スピーカユニット17−iから放射される第2の音声S4の放射方向θ4が第1の音声S3の放射方向θ3よりも大きくなるように調整される。すなわち、遅延回路13の遅延時間は、放射方向θ4が放射方向θ3よりも大きくなるように設定された焦点F4の位置と各スピーカユニット17−1〜17−nの位置とに基づいて指向性制御装置18によりスピーカユニット毎に計算され、遅延回路13に設定される。
遅延回路13により遅延時間が付加された第2の音声信号は、乗算器14−1〜14−nにより所望のレベルに調整される。第2の音声信号の各々には、乗算器14−1〜14−nにより所定の窓関数係数を乗算してもよい。
続いて、乗算器12−1〜12−nの出力と乗算器14−1〜14−nの出力とを加算器15−1〜15−nにより加算し、加算器15−1〜15−nの出力をアンプ16−1〜16−nによって増幅し、スピーカユニット17−1〜17−nから音声を放射する。各スピーカユニット17−1〜17−nから出力された信号は、空間で干渉しあって、2〜3回の反射後に視聴位置Uに向かう第1の音声S3のビームと、第1の音声S3とは異なる第2の音声S4のビームを形成する。第1の音声S3は、視聴位置後方の壁面W2から視聴位置Uに向かい、視聴者の後方に音像を形成する。
こうして、本実施の形態によれば、アレースピーカを使ったサラウンドシステムにおいて、サラウンドチャンネル(リア信号SL,SR)の音像定位感が悪いという問題を解決することができる。
なお、本実施の形態では、低音域の第2の音声S4の制御方法として、放射方向θ4を第1の音声S3の放射方向θ3よりも大きくすることで、第2の音声S4のビームの中心が視聴者から離れた場所を通るようにして、アレースピーカ装置SParray の正面方向での低音域の音圧が小さくなる方法を示したが、その他の制御方法として、第2の音声S4の焦点距離を遠くするという方法がある。焦点距離を遠くすると、第2の音声S4のビームの形状が細くなり、アレースピーカ装置SParray の正面方向での低音域の音圧を小さくすることができる。
また、第2の音声S4の他の制御方法として、アレースピーカ装置SParray の正面方向が指向性分布の谷となるように第2の音声S4の焦点を設定するという方法がある。図7に、アレースピーカのポーラーパターンの例を示すが、図7の上方向のメインローブと図7の横方向のサイドローブの間に音圧の谷ができるのがわかる。この谷のできる角度は周波数で変わるのだが、低音域の指向性分布の谷が正面方向に位置するように第2の音声S4の焦点を設定する。
また、第2の音声S4の他の制御方法として、第1の音声S3の視聴位置Uへの入射方向と第2の音声S4の視聴位置Uへの入射方向とが、視聴者の両耳を結ぶ線に対して線対称となるように第2の音声S4の焦点を設定する方法がある。この方法では、例えば第1の音声S3が左斜め後方から視聴位置Uに到達する場合、第2の音声S4が左斜め前方から視聴位置Uに到達するようにすればよい。人間の定位認識方法である両耳間時間差は、前後に関して間違いやすいため、この方法によれば、低音域の定位が曖昧となり、高音域の定位を妨害しないことが期待できる。
また、中高音域により形成された音像が、低音域によりアレースピーカ側へ引き戻されるのを防ぐために、第2の音声信号のゲインを第1の音声信号のゲインより小さく設定するという方法もある。このためのゲイン比の調整は、乗算器12,14のゲイン係数を調整することで可能である。
また、本実施の形態では、視聴位置Uで聴く第1の音声S3と第2の音声S4との間に到達時間の差がないことが望ましい。そこで、遅延回路を使って、第1の音声S3と第2の音声S4が視聴位置Uに同時に到達するように遅延時間を調整すればよい。このための遅延時間の付加は、遅延回路11または遅延回路13の遅延量を調整(追加)することで可能である。また、帯域分割の方法などによっては、低域ビーム側を時間的に遅らせることにより、高域側の定位が良好となる可能性もある。
なお、図5、図6では、サラウンドチャンネルのうち1チャンネル分(リア信号SL)についてのみ記載しているが、実際にはリア信号SL,SRの2チャンネル、もしくはそれ以上のサラウンドチャンネルのそれぞれについて以上の処理を行う。なお、サラウンド感を向上させるため、例えばリア信号SL,SRのビームを複数本づつ出力し、仮想音源を複数ずつつくる方法も有効である。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。第2の実施の形態で述べたように、低音域の指向性は高音域ほど鋭くないため、放射方向の音圧エネルギーとアレースピーカ装置の正面方向の音圧エネルギーとの差が少ない。反対に、高音域はビーム中央から逸れると急速に音圧が減衰するため、低音域との周波数バランスが良好な範囲が狭い、つまり良好に視聴できるエリアが狭い。自然の音に近い、周波数バランスの良好な音ほど定位感が良いため、本実施の形態は、周波数帯域による指向性形状の違いを補正するものである。
図3、図4で示したとおり、2kHzは500Hzよりずっと強い指向性を持つ。ここで、図8にアレースピーカの幅を23.75cmとしたときの2kHzの指向性を示す。この指向性は図4と極めて近い形である。つまり、指向性の主ローブ幅は、信号の波長とアレー幅の比で決まる。図8の例では、アレー幅の1/4(23.75cm/95cm)と信号波長の1/4(2kHz/500Hz)とが対応している。このように、波長が短いとき、つまり周波数が高いときにアレー幅も短くすれば、広い帯域で指向特性を似せることが可能である。
本実施の形態のアレースピーカ装置SParray は、従来のアレースピーカ装置の遅延回路の各出力の後ろにローパスフィルタを挿入したものである。このローパスフィルタは、対応するスピーカユニットの位置がアレースピーカの中央から離れるほどカットオフ周波数が低くなるように設定されている。
図9は本実施の形態のアレースピーカ装置SParray の構成を示すブロック図である。図9のアレースピーカ装置SParray は、入力音声信号に対して実現したい指向性に対応する遅延時間を付加する遅延回路21と、遅延回路21の出力をフィルタリングするローパスフィルタ26(26−1〜26−n)と、ローパスフィルタ26の出力を増幅するアンプ23(23−1〜23−n)と、アンプ23によって駆動されるスピーカユニット24(24−1〜24−n)と、遅延回路21の遅延時間を設定する指向性制御装置25とを有する。図9では、1チャンネルの音声信号についてのみ記載している。
入力音声信号は、遅延回路21に入力され、遅延回路21によりそれぞれ遅延時間が付加されたスピーカユニット数分の信号となる。このとき、スピーカユニット24−i(i=1,2,・・・・n)に供給される音声信号に対して遅延回路21が付加する遅延時間は、スピーカユニット24−iから放射される音声が任意に設定された焦点に向かうように調整される。すなわち、遅延回路21の遅延時間は、従来のアレースピーカ装置と同様に、焦点の位置と各スピーカユニット24−1〜24−nの位置とに基づいて指向性制御装置25によりスピーカユニット毎に計算され、遅延回路21に設定される。
遅延回路21により遅延時間が付加された各音声信号は、対応するスピーカユニット24−1〜24−nの位置に応じた特性を持つローパスフィルタ26−1〜26−nを通過する。ローパスフィルタ26−1〜26−nの出力をアンプ23−1〜23−nによって増幅して、スピーカユニット24−1〜24−nから音声を放射する。
スピーカユニット24−1〜24−nは、アレースピーカ装置のバッフル板に2次元的に配置されているが、ローパスフィルタ26−i(i=1,2,・・・・n)は、対応するスピーカユニット24−i(ローパスフィルタ26−iを通過した音声信号が供給されるスピーカユニット)の位置がアレースピーカの中央から離れるほどカットオフ周波数が低くなるように設定されている。これにより、低音域はアレースピーカ装置全体から放射され、高音域はアレースピーカ装置の中央付近の一部のみから放射される。また、ローパスフィルタ26のフィルタ係数には、乗算器のゲイン係数の要素が畳み込まれている。場合によっては、このフィルタ係数に窓関数係数を畳み込んでもよい。スピーカユニット24から出力された信号は空間で干渉しあって指向性を形成する。このときの指向性は従来のアレースピーカ装置に比べると、広い周波数帯域で似た形状となる。
こうして、本実施の形態によれば、信号の波長が短くなったとき、つまり周波数が高い場合にアレー幅が小さくなるように制御することにより、広い周波数範囲で信号波長とアレー幅の比を一定に近くすることができ、周波数帯域による指向性形状の違いを補正することができる。その結果、周波数特性が良好で、定位感の良い視聴エリアを広げることができる。
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。本実施の形態は、第3の実施の形態の別の構成例を示すものである。本実施の形態のアレースピーカ装置は、入力音声信号から中高音域を抽出するハイパスフィルタと、入力音声信号から低音域を抽出するローパスフィルタと、ハイパスフィルタによって抽出された音声信号を処理する第1の音声信号処理回路と、ローパスフィルタによって抽出された音声信号を処理する第2の音声信号処理回路と、第1の音声信号処理回路の出力と第2の音声信号処理回路の出力とを加算する加算器と、加算器の出力を増幅するアンプと、アンプによって駆動されるスピーカユニットと、音声信号の指向性を決定するマイクロコンピュータ等からなる指向性制御回路とにより構成される。このアレースピーカ装置は、従来のアレースピーカ装置の2チャンネル分のリソースを1チャンネルの入力音声信号に割り当て、ハイパスフィルタとローパスフィルタを追加することで実現することができる。
なお、周波数帯域の分割数を増やすことで、さらに理想的な効果が得られる可能性があり、この場合は、ローパスフィルタ、ハイパスフィルタの他にバンドパスフィルタを用い、3本以上の帯域別ビームを出力するように拡張して構成してもよい。
本実施の形態のアレースピーカ装置の構成は図6の構成と同様であるので、図6の符号を用いて説明する。入力音声信号は、ハイパスフィルタ19とローパスフィルタ20に入力され、帯域分割される。
ハイパスフィルタ19から出力された中高音域の信号は、遅延回路11に入力され、遅延回路11によりそれぞれ遅延時間が付加されたスピーカユニット数分の信号となる。このとき、スピーカユニット17−i(i=1,2,・・・・n)に供給される音声信号に対して遅延回路11が付加する遅延時間は、スピーカユニット17−iから放射される音声が任意に設定された焦点に向かうように調整される。すなわち、遅延回路11の遅延時間は、従来のアレースピーカ装置と同様に、焦点の位置と各スピーカユニット17−1〜17−nの位置とに基づいて指向性制御装置18によりスピーカユニット毎に計算され、遅延回路11に設定される。
一方、ローパスフィルタ20から出力された低音域の信号は、遅延回路13に入力され、遅延回路13によりそれぞれ遅延時間が付加されたスピーカユニット数分の信号となる。このとき、スピーカユニット17−i(i=1,2,・・・・n)に供給される音声信号に対して遅延回路13が付加する遅延時間は、スピーカユニット17−iから放射される音声が任意に設定された焦点に向かうように調整される。すなわち、遅延回路13の遅延時間は、焦点の位置と各スピーカユニット17−1〜17−nの位置とに基づいて指向性制御装置18によりスピーカユニット毎に計算され、遅延回路13に設定される。焦点の位置は、高音域と同じでよい。
遅延回路13により遅延時間が付加された低音域の信号には、乗算器14−1〜14−nにより窓関数とゲイン係数が乗算される。
一方、遅延回路11により遅延時間が付加された高音域の信号については、対応するスピーカユニット17の位置がアレースピーカの外側のいくつかは乗算器12により零が乗算され、それより内側のスピーカユニットの信号に対して乗算器12により窓関数とゲイン係数が乗算される。
乗算器12−1〜12−nの出力と乗算器14−1〜14−nの出力とを加算器15−1〜15−nにより加算し、加算器15−1〜15−nの出力をアンプ16−1〜16−nによって増幅し、スピーカユニット17−1〜17−nから音声を放射する。各スピーカユニット17−1〜17−nから出力された信号は、空間で干渉しあって、指向性を形成する。このときの指向性は従来のアレースピーカ装置に比べると、広い周波数帯域で似た形状となる。
こうして、本実施の形態においても、第3の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
なお、本実施の形態の制御では、窓関数およびゲイン係数は、アレーの形状と個数が変わるのに対応して、あらためて設計する必要がある。また、上記では窓関数とゲイン係数の乗算の結果、信号レベルが零となった高音域についても加算器で加算処理を行っているが、実際には乗加算を行わないことで、リソースを節約(DSPの処理数を削減)することができる。
本発明は、アレースピーカ装置を用いたマルチチャンネルのサラウンドシステムに適用することができる。
本発明の第1の実施の形態のアレースピーカ装置の原理を説明するための図である。 本発明の第1の実施の形態のアレースピーカ装置の構成を示すブロック図である。 従来のアレースピーカ装置の指向性の1例を示す図である。 従来のアレースピーカ装置の指向性の他の例を示す図である。 本発明の第2の実施の形態のアレースピーカ装置の原理を説明するための図である。 本発明の第2の実施の形態のアレースピーカ装置の構成を示すブロック図である。 ポーラーパターンの1例を示す図である。 アレー幅を23.75cmとしたときのアレースピーカ装置の指向性の1例を示す図である。 本発明の第3の実施の形態のアレースピーカ装置の構成を示すブロック図である。 デジタルサラウンドシステムにおけるスピーカ配置の1例を示す平面図である。 アレースピーカの原理を説明するための図である。 アレースピーカ単体でサラウンドシステムを実現する例を示す図である。
符号の説明
1、3、11、13、21…遅延回路、2、4、12、14…乗算器、5、15…加算器、6、16、23…アンプ、7、17、24…スピーカユニット、8、18、25…指向性制御装置、9、10…特性補正回路、19…ハイパスフィルタ、20、26…ローパスフィルタ。

Claims (5)

  1. 音声信号に応じて複数のスピーカユニットから指向性を持たせて放射した音声を壁面で反射させて仮想音源を生成するアレースピーカ装置において、
    メインチャンネルの第1の音声信号に応じた音声が視聴位置の左右の壁面に放射されるように前記スピーカユニットを駆動する第1の放射制御手段と、
    前記第1の音声信号と同じ第2の音声信号に応じた音声が前記視聴位置に直接放射されるように前記スピーカユニットを駆動する第2の放射制御手段とを有することを特徴とするアレースピーカ装置。
  2. 請求項1記載のアレースピーカ装置において、
    視聴位置に到達した音声が所望の特性となるように前記第1の音声信号と前記第2の音声信号のうち少なくとも第1の音声信号に対して、周波数−ゲイン特性、周波数−位相特性のいずれかまたは両方を補正する手段を有することを特徴とするアレースピーカ装置。
  3. 音声信号に応じて複数のスピーカユニットから指向性を持たせて放射した音声を壁面で反射させて仮想音源を生成するアレースピーカ装置において、
    サラウンドチャンネルの入力音声信号から中高音域の第1の音声信号を抽出するハイパスフィルタと、
    前記入力音声信号から低音域の第2の音声信号を抽出するローパスフィルタと、
    前記第1の音声信号に応じた音声が視聴位置の後方の壁面で反射した後に前記視聴位置に到達するように前記スピーカユニットを駆動する第1の放射制御手段と、
    前記視聴位置に到達する前記第2の音声信号に応じた音声の音圧レベルが前記視聴位置に到達する前記第1の音声信号に応じた音声の音圧レベルに対して小さくなるように前記スピーカユニットを駆動する第2の放射制御手段とを有することを特徴とするアレースピーカ装置。
  4. 請求項3記載のアレースピーカ装置において、
    前記複数のスピーカユニットから放射された音声が同時に到達する空間上の一点を焦点としたとき、
    前記第1の放射制御手段と前記第2の放射制御手段とは、前記第2の音声信号に応じた音声の焦点が前記第1の音声信号に応じた音声の焦点よりも遠距離に設定されるように前記スピーカユニットを駆動することを特徴とするアレースピーカ装置。
  5. 請求項3記載のアレースピーカ装置において、
    前記第1の放射制御手段と前記第2の放射制御手段とは、前記第2の音声信号に応じた音声の放射方向とアレースピーカ装置の正面方向とのなす角が、前記第1の音声信号に応じた音声の放射方向と前記正面方向とのなす角より大きくなるように前記スピーカユニットを駆動することを特徴とするアレースピーカ装置。
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