JP3885976B2 - コンピュータ、コンピュータシステム及びデスクトップシアタシステム - Google Patents

コンピュータ、コンピュータシステム及びデスクトップシアタシステム Download PDF

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  • Stereophonic System (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はコンピュータ、コンピュータシステム及びデスクトップシアタシステムに係り、特に映画館の音響システムに近いサラウンドシステムを比較的簡単に自宅等で実現するコンピュータ、コンピュータシステム及びデスクトップシアタシステムに関する。
【0002】
映画館の音響システムでは、迫力のある臨場感豊かな音を再現でき、自宅等においてもこのような臨場感豊かな音の再現が望まれている。
【0003】
【従来の技術】
従来、映画館の音響システムの如き臨場感豊かな音の再生を可能とするホームシアタシステムが提案されている。このホームシアタシステムは、自宅のリスニングルーム内に設置されたオーディオビジュアル(AV)システムと、AVシステムに接続された複数のスピーカと、テレビモニタとからなる。AVシステムは、例えばビデオディスクから再生された映像信号をテレビモニタに表示すると共に、ビデオディスクから再生された音声信号を各スピーカに供給してサラウンドサウンドを実現する。この場合、各スピーカは、テレビモニタ及びリスナに対して、映画館の音響システムと実質的に同じ位置関係で配置される。
【0004】
このようなホームシアタシステムによれば、映画館の音響システムに非常に近い臨場感豊かな音の再生が可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ホームシアタシステムは、実質的に小規模な映画館を自宅に設置することと同じであり、自宅に専用のリスニングルームを必要とするために、空間に余裕のない都心部の一軒家やマンション内には略設置不可能であるという問題があった。
【0006】
又、サラウンドサウンドを楽しむためには、リスニングルーム内の音の反射を考慮すると、家具等は自由に置けず、壁や天井の材質もある程度制限されてしまうという問題もあった。
更に、自宅で迫力のあるサラウンドサウンドを楽しむには、他の部屋や近所に迷惑とならないように、リスニングルームに防音設備を設ける必要もあり、ホームシアタシステムは非常に高価なものとなってしまうという問題もあった。
【0007】
そこで、本発明は、自宅等の限られた空間内でも音の反射をあまり考慮せず、高価な設備を必要とすることなく、臨場感豊かなサラウンドサウンドを実現可能なコンピュータ、コンピュータシステム及びデスクトップシアタシステムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題は、請求項1記載の、媒体から得られるデータからサラウンドサウンドの源信号を抽出する抽出手段と、該源信号をデコードして複数チャンネルの音声信号に変換する処理手段とを有し、該処理手段は、コンピュータシステムを操作するユーザの操作位置を中心に該表示部と略同心円上に配置される複数のスピーカによる音場を補正する補正手段を含むコンピュータによって達成される。
【0009】
請求項2記載の発明では、請求項1において、前記表示部は14〜17インチのディスプレイからなり、前記同心円は前記操作位置を中心として半径が約1.0〜1.5mである。
請求項3記載の発明では、請求項1又は2において、前記補正手段は、前記音声信号の音量及び周波数特性のうち少なくとも一方を補正する。
【0010】
請求項4記載の発明では、請求項1〜3のいずれかにおいて、前記補正手段は、前記音声信号に対して残響付加処理を施す。
請求項5記載の発明では、請求項1〜4のいずれかにおいて、前記媒体は、情報記録媒体、放送メディア及びデジタル通信メディアから選択された1つである。
【0011】
上記の課題は、請求項6記載の、コンピュータ本体と、該コンピュータ本体と接続された表示部と、コンピュータを操作するユーザの操作位置を中心に該表示部と略同心円上に配置された複数のスピーカとを備え、該コンピュータ本体は、媒体から得られるデータから該表示部に表示する映像の源信号を抽出すると共にサラウンドサウンドの源信号を抽出する抽出手段と、該サラウンドサウンドの源信号をデコードして複数チャンネルの音声信号に変換する処理手段とを有するコンピュータによっても達成される。
【0012】
請求項7記載の発明では、請求項6において、前記処理手段は、前記複数のスピーカによる音場を補正する補正手段を含む。
請求項8記載の発明では、請求項6又は7において、前記表示部は14〜17インチのディスプレイからなり、前記同心円は前記操作位置を中心として半径が約1.0〜1.5mである。
【0013】
請求項9記載の発明では、請求項7又は8において、前記補正手段は、前記音声信号の音量及び周波数特性のうち少なくとも一方を補正する。
請求項10記載の発明では、請求項7〜9のいずれかにおいて、前記補正手段は、前記音声信号に対して残響付加処理を施す。
【0014】
請求項11記載の発明では、請求項7〜10のいずれかにおいて、前記媒体は、情報記録媒体、放送メディア及びデジタル通信メディアから選択された1つである。
上記の課題は、請求項12記載の、少なくともCPUを含むコンピュータ本体と、該コンピュータ本体と接続された表示部とを備え、該コンピュータ本体は、媒体から得られるデータからサラウンドサウンドの源信号を抽出する抽出手段と、該源信号をデコードして複数チャンネルの音声信号に変換する処理手段とを有し、該処理手段は、コンピュータシステムを操作するユーザの操作位置を中心に該表示部と略同心円上に配置される複数のスピーカによる音場を補正する補正手段を含むコンピュータシステムによって達成される。
【0015】
上記の課題は、請求項13記載の、少なくともCPUを含むコンピュータ本体と、該コンピュータ本体と接続された表示部とを有するコンピュータシステムと、該コンピュータシステムを操作するユーザの操作位置を中心に該表示部と略同心円上に配置された複数のスピーカとを備え、該コンピュータ本体は、媒体から得られるデータから該表示部に表示する映像の源信号を抽出すると共にサラウンドサウンドの源信号を抽出する抽出手段と、該サラウンドサウンドの源信号をデコードして複数チャンネルの音声信号に変換する処理手段とを有するデスクトップシアタシステムによっても達成される。
【0016】
請求項1記載の発明によれば、パーソナルコンピュータ等のコンピュータを用いて、自宅等の限られた空間内でも音の反射をあまり考慮せず、高価な設備を必要とすることなく、臨場感豊かなサラウンドサウンドを実現可能となる。
請求項2記載の発明によれば、表示部及びスピーカの操作位置に対する配置をさほど厳密に設定しなくても、手軽に臨場感豊かなサラウンドサウンドを楽しむことができる。
【0017】
請求項3又は4記載の発明によれば、スピーカを操作位置近傍に配置したことによる音場への影響を補正し、良好なサラウンドサウンドを再現することが可能である。
請求項5記載の発明によれば、各種媒体からのデータに基づいてサラウンドサウンドを再現することができる。
【0018】
請求項6記載の発明によれば、パーソナルコンピュータ等のコンピュータを用いて、自宅等の限られた空間内でも音の反射をあまり考慮せず、高価な設備を必要とすることなく、臨場感豊かなサラウンドサウンドを実現可能となる。
請求項7、9又は10記載の発明によれば、スピーカを操作位置近傍に配置したことによる音場への影響を補正し、良好なサラウンドサウンドを再現することが可能である。
【0019】
請求項8記載の発明によれば、表示部及びスピーカの操作位置に対する配置をさほど厳密に設定しなくても、手軽に臨場感豊かなサラウンドサウンドを楽しむことができる。
請求項11記載の発明によれば、各種媒体からのデータに基づいてサラウンドサウンドを再現することができる。
【0020】
請求項12記載の発明によれば、パーソナルコンピュータ等のコンピュータシステムを用いて、自宅等の限られた空間内でも音の反射をあまり考慮せず、高価な設備を必要とすることなく、臨場感豊かなサラウンドサウンドを実現可能となる。
【0021】
請求項13記載の発明によれば、パーソナルコンピュータ等のコンピュータシステムを用いて、自宅等の限られた空間内でも音の反射をあまり考慮せず、高価な設備を必要とすることなく、臨場感豊かなサラウンドサウンドを実現可能となる。
【0022】
従って、本発明によれば、自宅等の限られた空間内でも音の反射をあまり考慮せず、高価な設備を必要とすることなく、臨場感豊かなサラウンドサウンドを実現可能である。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明になるコンピュータ及びコンピュータシステムは、サラウンドサウンドを再生するための音声信号処理系を有することを特徴とする。又、本発明になるコンピュータシステム及びデスクトップシアタシステムは、自宅の限られた空間内でも臨場感豊かなサラウンドサウンドを実現できるように、音声信号を処理する音声信号処理系を有することを特徴とする。
【0024】
本発明になるコンピュータ及びコンピュータシステムによれば、パーソナルコンピュータ等を用いて比較的簡単にサラウンドサウンドを再生することができ、例えばビデオディスクやゲームソフトを格納しているCD−ROM等の記録媒体を再生中にサラウンドサウンドを楽しむことができる。
【0025】
本発明になるコンピュータシステム及びデスクトップシアタシステムによれば、自宅の限られた空間内でも高価な設備を必要とすることなく、比較的簡単に臨場感豊かなサラウンドサウンドを実現することができる。
【0026】
【実施例】
先ず、本発明になるコンピュータシステムの第1実施例を説明する。コンピュータシステムの第1実施例では、本発明がパーソナルコンピュータ(パソコン)に適用されている。又、コンピュータシステムの第1実施例は、本発明になるデスクトップシアタシステムの第1実施例に適用される。
【0027】
図1は、コンピュータシステムの第1実施例の要部の構成を示すブロック図である。同図中、パソコンシステムは、パソコン本体1と表示部25とからなる。パソコン本体1は、少なくとも記録媒体から情報を再生可能な記録媒体ドライバ11と、媒体インタフェース12と、映像源信号抽出部13と、映像処理部14と、表示処理部15と、パソコン用データ抽出部16と、サラウンドサウンド源信号抽出部17と、サラウンドサウンド処理部18と、アンプ19と、記憶部20と、中央処理装置(CPU)21と、パソコンサウンド処理部22と、パソコンバス23とからなる。
【0028】
記録媒体ドライバ11は、フロッピーディスク等の磁気ディスク、CD−ROM、光ディスク、光磁気ディスク、デジタルビデオディスク等の記録媒体(図示せず)から情報を再生する周知の装置であり、記録媒体に情報を記録する機能を備えていても良い。
【0029】
パソコンバス23は、表示処理部15と、パソコン用データ抽出部16と、記憶部20と、CPU21と、パソコンサウンド処理部22とを接続している。
表示部25は、パソコン本体1の表示処理部15に接続されている。又、キーボード26は、パソコン本体1のパソコンバス23に接続されている。キーボード26の他に、マウス等のポインティングデバイス(図示せず)をパソコンバス23に接続しても良い。
【0030】
記録媒体ドライバ11により記録媒体から再生された再生データは、媒体インタフェース12に供給され、各種信号が再生される。映像源信号抽出部13は、媒体インタフェース12からの再生データから映像源信号を抽出し、映像源信号を映像処理部14に供給する。映像処理部14は、映像源信号を表示部25に表示するべき映像信号に変換する。表示処理部15は、CPU21の制御下で、映像信号を表示部25上での表示に適した信号形式に変換して表示部25に供給する。
【0031】
パソコン用データ抽出部16は、媒体インタフェース12からの再生データからパソコン用データを抽出し、パソコンバス23を介してCPU21に出力する。従って、例えばパソコン用データを映像信号と合成して表示部25に表示する場合には、パソコン用データがCPU21の制御下でパソコンバス23を介して表示処理部15に供給される。この場合、表示処理部15はパソコン用データと映像処理部14からの映像信号を合成して、合成信号を表示部25に供給することで合成画像を表示する。
【0032】
サラウンドサウンド源信号抽出部17は、媒体インタフェース12からの再生データからサラウンドサウンド源信号を抽出してサラウンドサウンド処理部18に供給する。サラウンドサウンド処理部18は、サラウンドサウンド源信号抽出部17からのサラウンドサウンド源信号を後述する複数のスピーカR,L,C,RR,RL,SBに供給するための音声信号にデコードする。このようにデコードされた複数チャンネルの音声信号は、アンプ19で増幅されてから対応するスピーカR,L,C,RR,RL,SBに供給される。
【0033】
記憶部20は、CPU21がキーボード26から入力される情報に基づいて実行するプログラムや各種データを格納する。パソコンサラウンド処理部22は、CPU21が発生する音声データ又はパソコン用データ抽出部16からのパソコン用データに基づいた音声データにサラウンド処理を施し、複数チャンネルの音声信号を出力する。パソコンサラウンド処理部22からの複数チャンネルの音声信号も、アンプ19で増幅されてから対応するスピーカR,L,C,RR,RL,SBに供給される。
【0034】
尚、映像処理部14としては、周知の構成のデコーダを使用でき、例えばMPEG−1方式やMPEG−2方式等のデジタル方式を採用する映像処理部を使用可能である。
他方、サラウンドサウンド処理部18としても、周知の構成のデコーダを使用でき、例えばアナログ方式のドルビープロロジックやデジタル方式のAC−3を採用するサラウンドサウンド処理部を使用可能である。本実施例では、説明の便宜上、映像処理部14はAC−3を採用する。
【0035】
本実施例では、媒体インタフェース12と、映像源信号抽出部13と、映像処理部14と、表示処理部15と、パソコン用データ抽出部16と、サラウンドサウンド源信号抽出部17と、サラウンドサウンド処理部18と、アンプ19とは、単一の集積回路(IC)ユニットを構成する。
【0036】
図2は、本発明になるデスクトップシアタシステムの第1実施例の概略構成を示す図である。同図中、デスクトップシアタシステム30は、部屋34全体を占有することなく、部屋34の一部のみを占有する。本実施例では、デスクトップシアタシステム30は部屋34の右奥角部分のみを占有する。
【0037】
デスクトップシアタシステム30は、図1に示すパソコン本体1、表示部25及びキーボード25からなるシステム本体31と、スピーカR,L,C,RR,RL,SBとからなる。本実施例では、システム本体31内の映像処理部14がAC−3を採用するので、6個のスピーカR,L,C,RR,RL,SBを、システム本体31の表示部25及びリスナ(ユーザ)35に対して図2に示すように配置する。左スピーカLと、後左スピーカRLと、後右スピーカRRと、右スピーカRと、センタスピーカCとは、音像の方向とリスナ35の位置の音場を再現するために用いられる。サブウーハSBは、特に迫力のある低音を再生するために用いられる。低音には方向感がないので、サブウーハSBは1個しか用いられない。尚、システム本体31の表示部25は、リスナ35の前方で、且つ、右スピーカRと左スピーカLとの中央に配置される。
【0038】
リスナ35は、通常のパソコンシステムの操作時と同様に、キーボード26を操作可能であり、且つ、表示部25の略正面の操作位置に座る。つまり、テレビモニタの代わりに、パソコンの表示部25を使用する。従って、リスナ35と表示部25及びスピーカR,L,C,RR,RL,SBとの間の距離は、比較的近く、上記ホームシアタシステム等と比べると非常に短い。このため、各スピーカR,L,C,RR,RL,SBからの音量は比較的小さくても十分リスナ35まで届く。
【0039】
本実施例によれば、シアタシステム専用の大きなリスニングルームを必要とせず、リスナ35は比較的小さな音量で迫力のある臨場感豊かな音、即ち、サラウンドサウンドを楽しむことができる。又、デスクトップシアタシステム30は、パソコンシステム1を用いているので、リスナ35はパソコンの種々の機能を利用してデスクトップシアタシステム30を柔軟に操作することも可能である。更に、サラウンドサウンドは、比較的小さな音量で再生されるので、音場再生に悪影響を及ぼす壁や家具等からの反射を少なくすることができ、音の反射を考慮しなくても十分良好なサラウンドサウンドを再生可能である。又、サラウンドサウンドを比較的小さな音量で再生するので、部屋34に防音設備等を特別設ける必要もなく、良質なサラウンドサウンドを安価、且つ、手軽に楽しめる。
【0040】
サラウンドサウンドの再生に適したリスナと表示部及び各スピーカとの位置関係は、例えばIoan Allenの「Matching the Soundto the Picture」,AES 9th International Conference,pp.177〜186等に提案されている。この提案されている位置関係を参考にすると、本実施例におけるリスナ35と表示部25及びスピーカR,L,C,RR,RL,SBとの位置関係は、図3に示すようになる。図3中、図1及び図2と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
【0041】
パソコンの表示部25は、一般的には14〜17インチのディスプレイを有するので、表示部25の横幅は約26〜32cmである。図3に示すように、表示部25の両側に前の左右のスピーカL,Rが配置される場合、表示部25の画面の視野角は約13.9度が良いとされているので、表示部25とリスナ35との間の距離は、約105〜130cmが最適である。又、後ろ左右スピーカRL,RRの開き角は約110度が良いとされており、前スピーカL,Rと後スピーカLR,RRとの間の約73%の位置にリスナ35が位置するのが良いとされているので、各後スピーカRL,RR間の距離は約66〜88cmが最適である。従って、リスナ35、表示部25及びスピーカR,L,C,RR,RL,SBの理想的な配置は、図3に示す如き配置となる。
【0042】
ところで、理想的には図3に示す如き厳密な配置を採用することが望ましいが、サラウンドサウンドを手軽に楽しもうとする場合には、このような厳密な配置は適さない。そこで、デスクトップシアタシステムの第1実施例の変形例では、サブウーハSBを除く各スピーカR,L,C,RR,RL及び表示部25を、図4に示すようにリスナ35を中心として半径が約1.5mの同心円上に配置する。このような簡単なスピーカ配置を採用しても、実用上全く問題のない良好なサラウンドサウンドを実現できる。尚、サブウーハSBは、方向感のない低音を再生するので、特に位置を一義的に決める必要はないが、本変形例では、上記第1実施例と同様に、表示部25の左後方に配置されている。
【0043】
尚、表示部25の横幅が約26〜32cmの場合、サブウーハSBを除く各スピーカR,L,C,RR,RL及び表示部25は、リスナ35を中心として半径が約1.0〜1.5mの範囲内の同心円上に配置しても上記と同様の効果を得ることができる。
【0044】
次に、本発明になるコンピュータシステムの第2〜第4実施例を説明する。コンピュータシステムの第2〜第4実施例では、本発明がパソコンに適用されている。又、コンピュータシステムの第2〜第4実施例は、本発明になるデスクトップシアタシステムの第2〜第4実施例に適用される。
【0045】
図5は、コンピュータシステムの第2〜第4実施例の要部の構成を示すブロック図である。同図中、図1と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。図5に示すように、コンピュータシステムの第2〜第4実施例では、サラウンドサウンド処理部18とアンプ19との間に、音場補正部27が設けられている。その他の部分は、上記コンピュータシステムの第1実施例と同じである。音場補正部27は、スピーカR,L,C,RR,RL,SBを比較的リスナ35の近くに配置したことによる音場への影響を補正するために設けられる。
【0046】
コンピュータシステム及びデスクトップシアタシステムの第2実施例では、音場補正部27は音量を補正する手段からなる。
一般のホームシアタシステムでは、例えばリスナがスピーカから約3m離れた位置で視聴することを想定して音量設定が行われているものとすると、デスクトップシアタシステム30においてこれと同じ音量設定で音を再生すると、リスナ35と各スピーカR,L,C,RR,RLとの間の距離Xmが図4に示すように約1.5m又はこれ以下であると、約3mの場合の音量設定では音量が大きすぎてしまう。そこで、第2実施例では、各スピーカR,L,C,RR,RL,SBからの音量をデスクトップシアタシステム30に適した音量に補正する。
【0047】
音の振幅は、距離に反比例する。そこで、上記の如くリスナとスピーカとの間の距離が約3mに設定されたホームシアタシステムの場合と同様に処理された音声信号を、Xmが約1mに設定されたデスクトップシアタシステム30で再生する場合には、音声信号の振幅を約1/3倍に補正すれば良い。従って、リスナとスピーカとの間の距離が約3mに設定されたホームシアタシステムの場合と同様に処理された音声信号が供給されると、音場補正部27は各チャンネルの音声信号のゲインを例えばアッテネータを使用して約1/3倍にゲイン補正することで音量補正を行う。これにより、各スピーカR,L,C,RR,RL,SBからは、デスクトップシアタシステム30におけるリスナ35及び各スピーカR,L,C,RR,RL,SBの配置に適した音量で各チャンネルの音が再生される。
【0048】
上記の如きゲイン補正を行う回路自体は周知であるので、その具体的な構成の図示及びその動作説明は本明細書では省略する。
コンピュータシステム及びデスクトップシアタシステムの第3実施例では、音場補正部27は各スピーカと部屋の壁との間の距離に応じて生じる周波数特性の差を補正する手段からなる。
【0049】
ホームシアタシステムでは、リスナとスピーカとの間の距離に比べると、スピーカとリスニングルームの壁との間の距離の方が短い。この場合、壁によるスピーカの鏡像効果(バフル効果)により、低音域が強められる。一般のスピーカは、このバフル効果を含めて略フラットな特性となるように設計されている。
【0050】
しかし、デスクトップシアタシステム30の場合、スピーカからの音量は小さく、リスナとスピーカとの間の距離がスピーカと部屋の壁との間の距離より短い場合には、上記バフル効果はなくなってしまう。このため、通常のアンプとスピーカをそのまま用いたのでは、低音域が著しく不足してしまう。
【0051】
図6は、ホームシアタシステムにおけるバフル効果を説明する図である。スピーカ101の近傍に反射性物体であるリスニングルームの壁102が存在すると、スピーカ101の特性の特に低音特性が変化する。スピーカ101に接近して無限大のバフルが存在すると、スピーカ101からr1の位置、即ち、リスナ35の位置で発生する音圧Pは、バフルのないときの自由音場での音圧P0より次の式(1)のように変化する。
【0052】
【数1】
Figure 0003885976
【0053】
上記式(1)中、r2はバフル面に対してのスピーカ101の鏡像103とリスナ35の位置との間の距離を示す。
スピーカ101が壁102に近接して配置され、リスナ35の位置がスピーカ101と壁102との間の距離に比べて遠く離れている場合には、上記式(1)は次の式(2)で近似でき、低音域において2倍の音圧上昇となることがわかる。
【0054】
【数2】
Figure 0003885976
【0055】
そこで、コンピュータシステム及びデスクトップシアタシステムの第3実施例では、理想的には上記式(1)を実現するフィルタを周波数特性の補正手段として音場補正部27に設ける。つまり、図7に示すように、音声信号の各チャンネルにおいて、低音域を約2倍(6dB)強調するフィルタ又はアンプにより音場補正部27を構成する。
【0056】
上記の如き低音域の強調を行う回路自体は周知であるので、その具体的な構成の図示及びその動作説明は本明細書では省略する。
コンピュータシステム及びデスクトップシアタシステムの第4実施例では、音場補正部27は各スピーカと部屋の壁との間の距離に応じて生じる反射音の違いを補正する手段からなる。
【0057】
一般のホームシアタシステムでは、図8に示すように、スピーカ101から出た音がリスニングルームの壁102に反射し、あらゆる方法からリスナ35に届く。同図中、I0は直接波、I1〜I4は一次反射波、即ち、壁102に1回反射した音波である。図9は、このようなホームシアタシステムにおけるリスナ35の位置での残響を示す図であり、同図中、縦軸は反射波を示し、横軸は時間を示す。
【0058】
上記ホームシアタシステムに対し、デスクトップシアタシステム30では、各スピーカR,L,C,RR,RL,SBとリスナ35との間の距離がホームシアタシステムの場合と比べるとかなり短いので、直接波がリスナ35へ届く時間がホームシアタシステムの場合より早くなる。このため、直接波がリスナ35へ届く時間を遅らせる必要がある。又、上記の如く、各スピーカR,L,C,RR,RL,SBを小音量で駆動するため、反射音はかなり小さくなり、音の豊かさ、即ち、部屋による残響の付加が減ってしまう。そこで、本実施例では、部屋による残響を人工的に付加する残響付加処理を音場補正部27により行う。
【0059】
具体的には、残響付加処理は、1つのスピーカから出た音の反射波を他のスピーカから出すことで実現する。目的の反射波の方向に他のスピーカがない場合には、目的の反射波の方向の両側にあるスピーカからパンポット処理(内分処理)を施された音を出すことで残響付加処理を実現する。
【0060】
図10は、残響付加処理を行う音場補正部27の構成の一実施例を示すブロック図である。同図中、音場補正部27は、大略残響生成部271〜275と、遅延回路371〜375と、混合器471〜475とからなる。遅延回路371〜375は、夫々残響生成部271〜275と同じ遅延時間を有する。同図では、説明の便宜上、右前のスピーカRへ供給するチャンネルの音声信号の処理を説明するための接続しか示されていないが、他のスピーカL,C,RR,RL,SBへ供給するチャンネルの音声信号に対しても同様の接続がなされている。
【0061】
右前のスピーカRへ供給するチャンネルの音声信号は、残響生成部271を介して混合器471に供給され、他のスピーカL,C,RR,RLへ供給するチャンネルの音声信号と混合されてから右前のスピーカRに供給される。又、右前のスピーカRへ供給するチャンネルの音声信号は、残響生成部272〜275にも供給され、残響生成部272〜275の出力信号は対応する混合器472〜275に供給される。混合器472は、遅延回路371を介して得られる左前のスピーカLに供給するチャンネルの音声信号と残響生成部272の出力信号を混合して左前のスピーカLに供給する。混合器473は、遅延回路372を介して得られる右後のスピーカRRに供給するチャンネルの音声信号と残響生成部273の出力信号を混合して右後のスピーカRRに供給する。混合器474は、遅延回路373を介して得られる左後のスピーカRLに供給するチャンネルの音声信号と残響生成部274の出力信号を混合して左後のスピーカRLに供給する。混合器475は、遅延回路374を介して得られる中央のスピーカCに供給するチャンネルの音声信号と残響生成部275の出力信号を混合して中央のスピーカCに供給する。サブウーハSBに供給するチャンネルの音声信号は、遅延回路375で遅延されて残響付加処理を施されたチャンネルの音声信号とタイミングを合わされてからサブウーハSBに供給される。
【0062】
図11及び図12は、夫々デスクトップシアタシステムにおいて図9に示す如き残響を再現する場合の残響生成部271〜275のインパルス応答を示す図である。図11及び図12では、一次反射波までを扱った場合を示しており、同図中、縦軸は反射波を示し、横軸は時間を示す。図11(a)は残響生成部272のインパルス特性を示し、同図(b)は残響生成部275のインパルス特性を示し、同図(c)は残響生成部271のインパルス特性を示す。又、図12(a)は残響生成部273のインパルス特性を示し、同図(b)は残響生成部274のインパルス特性を示す。尚、この場合のデスクトップシアタシステム30における各スピーカR,L,C,RR,RLの配置を図8中梨地で示す。
【0063】
本実施例によれば、デスクトップシアタシステム30が部屋34内の図13に示す右奥位置に設置されている場合、上記残響生成部271〜275のインパルス特性を適切に設定することにより、仮想的なリスニングルーム340内で仮想スピーカRi,Li,Ci,RRi,RLi,SBiが同図に示す位置に配置されているかの如く音がリスナ35に届くように音場を補正することが可能となる。
【0064】
図14は、コンピュータシステムの第4実施例の変形例の要部の構成を示すブロック図である。同図中、図5と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。本変形例では、音場補正部27がパソコンバス23に接続されている。
図10に示した音場補正部27の残響生成部271〜275のインパルス応答は、デスクトップシアタシステム30を部屋34のどの位置に設置するかによって変化させることが望ましい。そこで、本変形例では、リスナ35がキーボード26からデスクトップシアタシステム30が設置される部屋34に関する情報やデスクトップシアタシステム30の配置を入力すると、CPU21が入力情報に基づいて残響生成部271〜275のインパルス応答を適切に自動設定する。これにより、デスクトップシアタシステム30を部屋34のどの位置に設置しても、非常に良好なサラウンドサウンドを実現することが可能となる。
【0065】
尚、上記第2〜第4実施例のうち、2以上の実施例を組み合わせて音場補正を行っても良いことは言うまでもない。
次に、本発明になるコンピュータシステムの第5実施例を説明する。コンピュータシステムの第5実施例では、本発明がパソコンに適用されている。又、コンピュータシステムの第5実施例は、本発明になるデスクトップシアタシステムの第5実施例に適用される。
【0066】
図15は、コンピュータシステムの第5実施例の要部の構成を示すブロック図である。同図中、図5と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
本実施例では、図15に示す如く、記録媒体ドライバ11及び媒体インタフェース12の代わりに、チューナ201及びチューナインタフェース202が設けられている。テレビ放送やラジオ放送等の放送メディア(媒体)からのデータは、アンテナ又は有線(CATV)を介してチューナ201で受信される。チューナ201で受信されたデータは、チューナインタフェース202に供給され、各種信号が再生される。チューナインタフェース202からのデータは、上記第1〜第4実施例の場合と同様に、映像源信号抽出部13と、パソコン用データ抽出部16と、サラウンドサウンド源信号抽出部17とに供給される。
【0067】
次に、本発明になるコンピュータシステムの第6実施例を説明する。コンピュータシステムの第6実施例では、本発明がパソコンに適用されている。又、コンピュータシステムの第6実施例は、本発明になるデスクトップシアタシステムの第6実施例に適用される。
【0068】
図16は、コンピュータシステムの第6実施例の要部の構成を示すブロック図である。同図中、図5と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
本実施例では、図16に示す如く、記録媒体ドライバ11及び媒体インタフェース12の代わりに、デジタル通信インタフェース211が設けられている。このデジタル通信インタフェース211は、パソコンバス23に接続されているので、CPU21は受信しているデータがどのデジタル通信メディアからのデータであるかを判別可能であり、判別結果に応じてデジタル通信インタフェース211の設定を制御することもできる。電話回線網、ISDNやインターネット等のデジタル通信メディア(媒体)からのデータは、デジタル通信インタフェース211に入力される。デジタル通信インタフェース211に入力されたデータは、上記第1〜第4実施例の場合と同様に、映像源信号抽出部13と、パソコン用データ抽出部16と、サラウンドサウンド源信号抽出部17とに供給される。
【0069】
尚、上記第1実施例の変形例は、上記第2〜第6実施例及び第4実施例の変形例にも適用可能である。又、コンピュータシステムのコンピュータも本発明に包含されることは言うまでもない。
又、上記各実施例では、スピーカが6つ使用される場合について説明したが、スピーカの数は6つに限定されるものではなく、サラウンドサウンドを実現し得る数であればスピーカは6つ以上使用しても良い。
【0070】
以上、本発明を実施例により説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変形及び改良が可能であることは言うまでもない。
【0071】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、パーソナルコンピュータ等のコンピュータを用いて、自宅等の限られた空間内でも音の反射をあまり考慮せず、高価な設備を必要とすることなく、臨場感豊かなサラウンドサウンドを実現可能となる。
【0072】
請求項2記載の発明によれば、表示部及びスピーカの操作位置に対する配置をさほど厳密に設定しなくても、手軽に臨場感豊かなサラウンドサウンドを楽しむことができる。
請求項3又は4記載の発明によれば、スピーカを操作位置近傍に配置したことによる音場への影響を補正し、良好なサラウンドサウンドを再現することが可能である。
【0073】
請求項5記載の発明によれば、各種媒体からのデータに基づいてサラウンドサウンドを再現することができる。
請求項6記載の発明によれば、パーソナルコンピュータ等のコンピュータを用いて、自宅等の限られた空間内でも音の反射をあまり考慮せず、高価な設備を必要とすることなく、臨場感豊かなサラウンドサウンドを実現可能となる。
【0074】
請求項7、9又は10記載の発明によれば、スピーカを操作位置近傍に配置したことによる音場への影響を補正し、良好なサラウンドサウンドを再現することが可能である。
請求項8記載の発明によれば、表示部及びスピーカの操作位置に対する配置をさほど厳密に設定しなくても、手軽に臨場感豊かなサラウンドサウンドを楽しむことができる。
【0075】
請求項11記載の発明によれば、各種媒体からのデータに基づいてサラウンドサウンドを再現することができる。
請求項12記載の発明によれば、パーソナルコンピュータ等のコンピュータシステムを用いて、自宅等の限られた空間内でも音の反射をあまり考慮せず、高価な設備を必要とすることなく、臨場感豊かなサラウンドサウンドを実現可能となる。
【0076】
請求項13記載の発明によれば、パーソナルコンピュータ等のコンピュータシステムを用いて、自宅等の限られた空間内でも音の反射をあまり考慮せず、高価な設備を必要とすることなく、臨場感豊かなサラウンドサウンドを実現可能となる。
【0077】
従って、本発明によれば、自宅等の限られた空間内でも音の反射をあまり考慮せず、高価な設備を必要とすることなく、臨場感豊かなサラウンドサウンドを実現可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になるコンピュータシステムの第1実施例の要部の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明になるデスクトップシアタシステムの第1実施例の概略構成を示す図である。
【図3】サラウンドサウンドの再生に適したリスナと表示部及び各スピーカとの位置関係を説明する図である。
【図4】デスクトップシアタシステムの第1実施例の変形例の概略構成を示す図である。
【図5】本発明になるコンピュータシステムの第2〜第4実施例の要部の構成を示すブロック図である。
【図6】ホームシアタシステムにおけるバフル効果を説明する図である。
【図7】音声信号の周波数特性を補正するフィルタの特性を示す図である。
【図8】ホームシアタシステムにおけるリスナの位置での残響を説明する図である。
【図9】ホームシアタシステムにおけるリスナの位置での残響を示す図である。
【図10】残響付加処理を行う音場補正部の構成の一実施例を示すブロック図である。
【図11】デスクトップシアタシステムにおいて図9に示す如き残響を再現する場合の残響生成部のインパルス応答を示す図である。
【図12】デスクトップシアタシステムにおいて図9に示す如き残響を再現する場合の残響生成部のインパルス応答を示す図である。
【図13】デスクトップシアタシステムに対する仮想的なリスニングルーム及び仮想スピーカの位置を示す図である。
【図14】コンピュータシステムの第4実施例の変形例の要部の構成を示すブロック図である。
【図15】本発明になるコンピュータシステムの第5実施例の要部の構成を示すブロック図である。
【図16】本発明になるコンピュータシステムの第6実施例の要部の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 システム本体
11 記録媒体ドライブ
12 媒体インタフェース
13 映像源信号抽出部
14 映像処理部
15 表示処理部
16 パソコン用データ抽出部
17 サラウンドサウンド源信号抽出部
18 サラウンドサウンド処理部
19 アンプ
20 記憶部
21 CPU
22 パソコンサウンド処理部
23 パソコンバス
25 表示部
26 キーボード
27 音場補正部
30 デスクトップシアタシステム
31 システム本体
34 部屋
35 リスナ
201 チューナ
202 チューナインタフェース
211 デジタル通信インタフェース
R,L,C,RR,RL,SB スピーカ

Claims (13)

  1. 媒体から得られるデータからサラウンドサウンドの源信号を抽出する抽出手段と、
    該源信号をデコードして複数チャンネルの音声信号に変換する処理手段とを有し、
    該処理手段は、コンピュータを操作するユーザの操作位置を中心に該表示部と略同心円上に配置される複数のスピーカによる音場を補正する補正手段を有し、
    前記補正手段は、スピーカとユーザとの距離が前記源信号が想定した距離よりも短い場合に、音を小さくする補正を行うことを特徴とするコンピュータ。
  2. 媒体から得られるデータからサラウンドサウンドの源信号を抽出する抽出手段と、
    該源信号をデコードして複数チャンネルの音声信号に変換する処理手段とを有し、
    該処理手段は、コンピュータを操作するユーザの操作位置を中心に該表示部と略同心円上に配置される複数のスピーカによる音場を補正する補正手段を有し、
    前記補正手段は、スピーカとユーザとの距離が前記源信号が想定した距離よりも短い場合に、低音を強調する補正を行うことを特徴とするコンピュータ。
  3. 前記表示部は14〜17インチのディスプレイからなり、前記同心円は前記操作位置を中心として半径が約1.0〜1.5mである、請求項1又は2記載のコンピュータ。
  4. 前記補正手段は、前記音声信号に対して残響付加処理を施す、請求項1又は2記載のコンピュータ。
  5. 前記媒体は、情報記録媒体、放送メディア及びデジタル通信メディアから選択された1つである、請求項1又は2記載のコンピュータ。
  6. コンピュータ本体と、該コンピュータ本体と接続された表示部と、コンピュータを操作するユーザの操作位置を中心に該表示部と略同心円上に配置された複数のスピーカとを備え、
    該コンピュータ本体は、媒体から得られるデータから該表示部に表示する映像の源信号を抽出すると共にサラウンドサウンドの源信号を抽出する抽出手段と、該サラウンドサウンドの源信号をデコードして複数チャンネルの音声信号に変換する処理手段とを有し、
    該処理手段は、コンピュータを操作するユーザの操作位置を中心に該表示部と略同心円上に配置される複数のスピーカによる音場を補正する補正手段を有し、
    前記補正手段は、スピーカとユーザとの距離が前記源信号が想定した距離よりも短い場合に、音を小さくする補正を行うことを特徴とするコンピュータ。
  7. コンピュータ本体と、該コンピュータ本体と接続された表示部と、コンピュータを操作するユーザの操作位置を中心に該表示部と略同心円上に配置された複数のスピーカとを備え、該コンピュータ本体は、媒体から得られるデータから該表示部に表示する映像の源信号を抽出すると共にサラウンドサウンドの源信号を抽出する抽出手段と、該サラウンドサウンドの源信号をデコードして複数チャンネルの音声信号に変換する処理手段とを有し、
    該処理手段は、コンピュータを操作するユーザの操作位置を中心に該表示部と略同心円上に配置される複数のスピーカによる音場を補正する補正手段を有し、
    前記補正手段は、スピーカとユーザとの距離が前記源信号が想定した距離よりも短い場合に、低音を強調する補正を行うことを特徴とするコンピュータ。
  8. 前記表示部は14〜17インチのディスプレイからなり、前記同心円は前記操作位置を中心として半径が約1.0〜1.5mである、請求項6又は7記載のコンピュータ。
  9. 前記補正手段は、前記音声信号に対して残響付加処理を施す、請求項6又は7記載のコンピュータ。
  10. 前記媒体は、情報記録媒体、放送メディア及びデジタル通信メディアから選択された1つである、請求項6又は7記載のコンピュータ。
  11. 少なくともCPUを含むコンピュータ本体と、該コンピュータ本体と接 続された表示部とを備え、該コンピュータ本体は、媒体から得られるデータからサラウンドサウンドの源信号を抽出する抽出手段と、該源信号をデコードして複数チャンネルの音声信号に変換する処理手段とを有し、該処理手段は、コンピュータシステムを操作するユーザの操作位置を中心に該表示部と略同心円上に配置される複数のスピーカによる音場を補正する補正手段を有し、
    前記補正手段は、スピーカとユーザとの距離が前記源信号が想定した距離よりも短い場合に、音を小さくする補正を行うことを特徴とするコンピュータシステム。
  12. 少なくともCPUを含むコンピュータ本体と、該コンピュータ本体と接続された表示部とを備え、該コンピュータ本体は、媒体から得られるデータからサラウンドサウンドの源信号を抽出する抽出手段と、該源信号をデコードして複数チャンネルの音声信号に変換する処理手段とを有し、該処理手段は、コンピュータシステムを操作するユーザの操作位置を中心に該表示部と略同心円上に配置される複数のスピーカによる音場を補正する補正手段を有し、
    前記補正手段は、スピーカとユーザとの距離が前記源信号が想定した距離よりも短い場合に、低音を強調する補正を行うことを特徴とするコンピュータシステム。
  13. 少なくともCPUを含むコンピュータ本体と、該コンピュータ本体と接続された表示部とを有するコンピュータシステムと、該コンピュータシステムを操作するユーザの操作位置を中心に該表示部と略同心円上に配置された複数のスピーカとを備え、該コンピュータ本体は、媒体から得られるデータから該表示部に表示する映像の源信号を抽出すると共にサラウンドサウンドの源信号を抽出する抽出手段と、該サラウンドサウンドの源信号をデコードして複数チャンネルの音声信号に変換する処理手段とを有し、
    該処理手段は、コンピュータを操作するユーザの操作位置を中心に該表示部と略同心円上に配置される複数のスピーカによる音場を補正する補正手段を有し、
    前記補正手段は、スピーカとユーザとの距離が前記源信号が想定した距離よりも短い場合に、音を小さくする補正を行うことを特徴とするデスクトップシアタシステム。
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