JP2005158554A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 燃料オフガスを燃焼する燃焼器が使用できない場合に、燃料オフガスを安全に排出する。
【解決手段】 燃料電池1のアノード1aの下流に、燃焼用パージ弁41と非常用パージ弁50を設ける。燃焼用パージ弁は、燃焼器40へ燃料オフガスを導入する。非常用パージ弁50の下流には、ノーマルオープンのパージ弁7と並列にバイパス配管51を設け、パージ弁7及びバイパス配管51の下流に希釈ブロア9を設ける。燃焼器が高温となって利用できない場合や、酸化剤オフガスを燃焼器へ供給できない場合、燃焼用パージ弁41を閉じて非常用パージ弁50を開く。燃料オフガスは、非常用パージ弁50、バイパス配管51を介して希釈ブロア9に供給され、周囲の空気で希釈されて水素の可燃濃度未満となってシステム外部へ排出される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、燃料電池システムに係り、特に燃料オフガスの処理を改善した燃料電池システムに関する。
燃料電池は、水素ガスなどの燃料ガスと酸素を有する酸化ガスとを電解質を介して電気化学的に反応させ、電解質両面に設けた電極間から電気エネルギを直接取り出すものである。特に固体高分子電解質を用いた固体高分子型燃料電池は、動作温度が低く、取り扱いが容易なことから電動車両用の電源として注目されている。すなわち、燃料電池車両は、高圧水素タンク、液体水素タンク、水素吸蔵合金タンクなどの水素貯蔵装置を車両に搭載し、そこから供給される水素と、酸素を含む空気とを燃料電池に送り込んで反応させ、燃料電池から取り出した電気エネルギで駆動輪につながるモータを駆動するものであり、排出物質は水だけであるという究極のクリーン車両である。
ところで、固体高分子型燃料電池には、電気化学反応で消費される水素流量より多量の水素を燃料極(アノード)入口に供給し、燃料極出口から排出される未反応の水素ガスを含む燃料オフガスを燃料極入口に再循環させる燃料オフガス循環型のものがある。
この燃料オフガス循環型燃料電池においては、空気極(カソード)から燃料極へ空気や水蒸気がリークし、運転を継続すると、燃料ガス中の窒素濃度及び水蒸気濃度が高まる現象が起きる。また、水素貯蔵装置から供給される水素中にも不純物が含まれる場合があり、これらの不純物は、水素のように電気化学反応により消費されることなく燃料ガス中に蓄積する。
これらの現象が起きると、燃料電池の発電性能が低下して好ましくないので、ある程度運転を継続した後には、不純物を多く含む燃料ガスを燃料ガス循環路から外部の燃焼器へ排出し、燃焼器で燃料オフガスを空気とともに燃焼させている(例えば、特許文献1、2)。
特開平8−078030号公報(第6ページ、図1) 特開2002−216815号公報(第5ページ)
しかしながら、上記従来の燃焼器を備えた燃料電池システムにおいて、燃焼器の高温時や大量のオフガスがある場合、あるいは十分な酸化剤オフガスを供給できない場合など、燃料オフガスを燃焼器で処理できない場合には、水素濃度の高い燃料オフガスを外部に放出することになるという問題点があった。
本発明は、上記問題点を解決するため、燃料ガスを供給する燃料ガス供給手段と、酸化剤ガス供給する酸化剤ガス供給手段と、前記燃料ガスと前記酸化剤ガスとを用いて発電を行う燃料電池と、前記燃料電池から燃料オフガスを排出する燃料ガス排出手段と、前記燃料電池から酸化剤オフガスを排出する酸化剤ガス排出手段と、を備えた燃料電池システムにおいて、前記燃料ガス排出手段および前記酸化剤ガス排出手段の下流に設置され前記燃料ガス排出手段から排出される燃料オフガスを酸化剤オフガスとともに燃焼させる燃焼器と、前記燃料ガス排出手段と前記燃焼器との間から分岐された経路に設置され燃料オフガスを周囲から吸込む空気で希釈してシステム外に排出する希釈手段と、を備えたことを要旨とする。
本発明によれば、燃料オフガスを周囲の空気で希釈してシステム外に排出する希釈手段を備えたことにより、燃焼器が使えない場合でも燃料オフガスを可燃濃度未満に希釈して排出することができるという効果がある。
次に図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。尚、以下に説明する各実施例は、特に限定されないが、燃料電池車両に好適な燃料電池システムである。
図2は、本発明に係る燃料電池システムの実施例1の構成を説明するシステム構成図である。図2において、燃料電池(燃料電池本体、燃料電池スタックとも呼ばれる)1は、特に限定されないが内部加湿型であり、アノード1a、カソード1b、電解質膜1c、多孔質のセパレータ1d,1e、純水により反応ガスを加湿するための純水極1f、1g、純水極1gと冷却水流路1iを分離するセパレータ1h、及び燃料電池温度を適正にたもつための冷却水流路1iを備えている。
燃料電池1は、アノード1aに燃料ガス(ここでは水素ガス)が、カソード1bに酸化剤ガス(ここでは空気)が供給され、以下に示す電極反応が進行され、電力が発電される。
(化1)
アノード(水素極):H2 →2H+ +2e- …(1)
カソード(酸素極):2H+ +2e- +(1/2)O2 →H2O …(2)
〔燃料ガス供給〕
アノード1aへの水素供給は、水素タンク2から水素タンク元弁3、減圧弁301、水素供給弁4を通じてなされる。水素タンク2から供給される高圧水素は、減圧弁301で機械的に所定の中間圧力まで減圧され、水素供給弁4で中間圧力が所望の水素圧まで減圧制御されてアノード1aへ供給される。
エゼクタ5及び水素循環ポンプ8は、水素供給弁4から供給される新規水素とアノード1aで消費されなかった水素とを混合してアノード1aに供給する再循環を行わせるための燃料ガス循環装置として設置されている。水素循環ポンプ8はエゼクタ5が作動しない水素流量の領域で水素循環機能を補うために設置されている。
アノード1aの水素圧は、水素圧力制御手段23が圧力センサ6aで検出した圧力をフィードバックして水素供給弁4を駆動することによって制御される。水素圧を一定に制御することによって、燃料電池が消費した分だけの水素が自動的に補われる。
〔酸素供給〕
カソード1bへの空気はコンプレッサ10から供給される。カソード1bの空気圧は、カソード入口に設けられた圧力センサ6bで検出される。空気圧力制御手段22は、圧力センサ6bが検出した圧力をフィードバック制御して空気調圧弁11を駆動することによって、カソード空気圧を所望の値に制御する。空気調圧弁11はバタフライ弁である。
〔燃料ガス排出〕
シャットオフ弁で構成される水素パージ弁7、非常用パージ弁50、およびバイパス配管51は、燃料オフガス(アノードオフガス)を希釈ブロア9へ排出する流量を調整する。
水素パージ弁7は、非常用パージ弁50と同等以上の流量係数を有しており、アノード圧力異常時でも水素の排出を妨げない構成としてある。尚、水素パージ弁7はノーマルオープン、非常用パージ弁50はノーマルクローズである。
希釈ブロア9(希釈手段)は、非常用パージ弁50の後段に並列に配置されたパージ弁7及びバイパス配管51から排出される水素を含んだガスを可燃濃度未満の水素濃度となるように空気で希釈して車外へ排出する。
燃焼器40は、燃焼触媒により水素を燃焼させる構成としてあり、システム通常運転時に燃焼用パージ弁41から排出される水素を、空気調圧弁11から排出される酸化剤オフガスを用いて自発的に燃焼させる。尚、燃焼用パージ弁41はノーマルクローズである。
燃料オフガスの排出は、以下の(1)から(4)に示すような場合に行われる。(1)水素循環機能を確保するために、水素系内に蓄積した窒素を排出する。(2)セル電圧を回復させるために、ガス流路に詰まった水詰まりを吹き飛ばす。(3)燃料電池の劣化を防止するために、起動時にアノード1aのみガスを供給してカソード1bの酸素を電力消費させるカソード酸素消費制御(燃料電池のアノード・カソード間電圧を制限するための動作という意味でVoltage Limited Device,VLD制御とも呼ぶ)を行いつつ水素系内のガスを水素置換する。また停止時にもカソード酸素消費制御を行う。(4)燃料電池システムのアノード圧力異常時には、アノードの圧力を速やかに低減させる。
上記(1)〜(3)のように水素を排出する際には、燃焼用パージ弁41を閉じたまま非常用パージ弁50を開き、且つ水素パージ弁7を閉じることにより、バイパス配管51から比較的小流量の燃料オフガスを希釈ブロア9に排出する。バイパス配管51はオリフィスを有する、あるいは細い管で構成する。
上記(4)は、アノードの圧力を速やかに低減させるために非常用パージ弁50および水素パージ弁7を開き、比較的大流量の水素を排出する。
なお、上記(1)(2)は通常運転時においては、燃焼用パージ弁41を開き、燃焼器40で燃料オフガスを処理させ、希釈ブロア9を停止させることもできる。この場合、希釈ブロア9を運転することによる燃費の悪化を最小限に抑制することができる。
その際、燃料電池1からは運転条件により様々なガス割合の酸化剤オフガスが排出されるが、特に酸化剤オフガスが低温、高湿度の場合には、燃焼触媒の活性が十分でなく未燃水素を排出する可能性がある。
そのような燃焼器で燃焼不良ないしは過度な高温燃焼を生じる可能性がある場合には、コントローラ30により水素パージ弁7により水素を排出すると同時に希釈ブロア9を作動させて可燃濃度以下に希釈して排出して、安全を確保することができる。
〔純水系〕
純水極1f、1gが使用する加湿用の純水は、純水タンク13から純水ポンプ12により供給される。空気圧、水素圧、純水圧は、発電効率や水収支を考慮して設定されるとともに、電解質膜1cやセパレータ1d,1eに歪みを生じないように所定の差圧に管理される。純水極1f、1gに供給された純水の一部は、多孔質のセパレータ1d,1eを介してアノードの水素、カソードの空気をそれぞれ加湿する。純水の残部は、純水シャット弁14dを介して純水タンク13へ戻る。
純水回収制御手段25は、純水回収弁14a、14b、14c及び純水シャット弁14dを駆動することによって、燃料電池1の純水極1f、1g及び純水系配管内の純水をコンプレッサ10がカソード1bに供給する空気圧で純水タンク13へ回収する。純水が純水極1f、1gに残ったままの状態で燃料電池システムを停止すると、氷点下においては純水が凍結膨張して燃料電池1が破損する可能性があるため、純水を純水タンク13へ回収する。尚、純水タンク13内部で純水が凍結しても、純水タンク13が破損しないように構造上の工夫がされている。
純水シャット弁14dは、純水配管への水素リークを抑制する開閉弁である。燃料電池システムの起動、停止時に、純水が純水極1f、1gに循環していない状態で水素をアノード1aへ供給する場合に、純水回収弁14b及び純水シャット弁14dを閉じることによって、純水配管への水素リークを抑制することができる。
〔冷却水系〕
燃料電池1内部の冷却水流路1iへの冷却水は、冷却水ポンプ15により供給される。三方弁16は、冷却水の流路をラジエタ17方向とラジエタバイパス方向に切り替えや分流する。ラジエタファン18は、走行風によるラジエタ17の冷却が十分でないときに、ラジエタ17へ風を通過させて冷却水を冷やす。冷却水の温度は、冷却水温度制御手段24が温度センサ19で検出した冷却水温度をフィードバックして三方弁16とラジエタファン18を駆動することによって調整される。
〔電気系〕
パワーマネージャー20は、燃料電池1から電力を取り出して図示しない車両駆動モータなどの負荷装置へ電力を供給する。
カソード酸素消費制御手段26は、燃料電池システムの起動時及び停止時に、コンプレッサ10での空気供給を停止させ、電圧センサ21で検出された燃料電池電圧および経過時間に応じて、燃料電池1から電力を取り出して、カソード1bの酸素を消費させるカソード酸素消費制御に用いる。
〔制御系〕
燃料電池システム全体の制御は、システム全体のシーケンスを制御するシーケンスコントローラ30の下に、カソード1bの空気圧力を制御する空気圧力制御手段22,アノード1aの水素圧力を制御する水素圧力制御手段23,冷却水温度を制御する冷却水温度制御手段24,低温環境下での燃料電池停止時に純水を純水タンク13へ回収するように制御する純水回収制御手段25,燃料電池の起動時及び停止時にカソード1bの酸素消費を制御するカソード酸素消費制御手段26を備えている。
〔カソード酸素消費制御(VLD制御)〕
燃料電池1の電解質膜1cには反応触媒としてプラチナ触媒が用いられる。プラチナ触媒は高価であるため、一般的には微細な炭素を担体とし、炭素表面にプラチナ触媒を塗布して反応面積を大きくすることにより、少量のプラチナ触媒でも反応効率を高められるようにしている。
一方、安全性の観点からは、システム停止時においてカソード1bには酸化剤ガスを供給せずにアノード1a内に燃料ガスを保持する場合、電解質膜1cを介して水素がカソード1bに透過して、カソード1bで可燃混合気を形成する可能性あるため、アノード1aはシステム停止時には空気で置換できるようにシステムを構成することが望ましい。
しかしながら、このような燃料電池システムにあっては、燃料電池システムの起動時、停止時、放置時にカソード1bとアノード1aが図1に示すような状態になると、カソード1bで電解質膜表面にPt触媒を担持する炭素と水とが反応して炭素被毒が起こり、電解質膜及び電極触媒が劣化するという問題がある。
この現象を図1を参照して、さらに詳しく説明する。図1(a)は、燃料電池の起動/停止時のセル内の様子を説明する模式図である。図1(b)の左側は、起動/停止時に炭素被毒が発生する条件を説明する表である。
燃料電池システムの運転停止時に、カソードとアノードにそれぞれ酸素と水素が残った状態で負荷の接続を切り離して放置したとき、また、起動時にアノードに水素を供給し始めたときには、アノードは水素と酸素が混在した状態となる。
このとき、アノードからカソードへプロトン(H+ )が移動し、移動したプロトンとカソードの酸素が反応して水が生成される。この反応では電子(e- )が必要とされるが、負荷が接続されていないため負荷電流は停止し、アノードからカソードへ電子が負荷を通じて移動できない。そのため、カソードに存在する水と電解質膜上の触媒担持炭素とが反応して、二酸化炭素とプロトンと電子が生成する。こうして生成された電子がカソード水生成反応に使われる。このとき電解質膜上の炭素が奪われて、電解質膜が劣化する。
アノードでは水素が存在する領域と空気が存在する領域とが混在している。アノードの水素が存在する領域では、水素が解離してプロトンと電子が生じる。アノードの空気が存在する領域では、酸素と、カソードから移動したプロトンと、水素のプロトン化で生じた電子とが反応して水が生成される。
燃料電池の開放端電圧が高いと電子の移動が起こりすくなり、これらの化学反応が促進されて電解質膜触媒担体の炭素被毒が激しくなる。
以上を纏めると、燃料電池の停止時及び停止後の放置時には、カソードに空気(酸素)が残っていること、アノードに水素が残っていて外部から空気(酸素)が流入してくること、電力取り出しが停止していること、開放端電圧が高いことにより、電解質膜状のプラチナ触媒担体の炭素が被毒を起こす条件が成立する。
また、燃料電池の起動時には、カソードに空気(酸素)が外部から入ってきていること、アノードに水素供給が開始され、空気(酸素)と水素とが混ざっていること、アノードに水素が満たされるまで電力取り出しが停止していること、開放端電圧が高いことにより、電解質膜状のプラチナ触媒担体の炭素が被毒を起こす条件が成立する。
電解質膜の触媒担持炭素の被毒は、燃料電池出力のI−V特性に影響を及ぼす。即ち同一出力電流を取り出したときに炭素被毒したものは被毒しないものより出力電圧が低下し、大きな発電電力を得ることができなくなる。
炭素被毒を抑制する方法として、カソードの酸素を速やかに除去することが有効であり、そのためにはアノードに水素のみを供給して、燃料電池1から比較的低負荷電力を取り出すことにより、カソード内の酸素を消費するカソード酸素消費制御を行うことが有効である。カソード内の酸素が除去された時点でそれ以上の炭素被毒を起こす可能性はなくなる。この際、酸化剤オフガスが無いのでアノードから排出した水素を燃焼する燃焼器が使えないため、本実施例は希釈ブロア9により燃料オフガスを希釈する。
その際、燃焼器40に通じる燃焼用パージ弁41を閉じること、また、排出口を燃焼器40用、希釈ブロア9用を個別に隔離して設けることで、希釈ガスがカソード1bへ逆流すること防止し、カソード1bの酸素を短時間で消費させて、電解質膜上の炭素の被毒を緩和させることができる。
つまり、希釈ブロア9は燃焼器排気配管42とは個別の排出口を備えており、希釈ブロアを運転してもカソード内のガス流れには影響を与えないため、カソード酸素消費制御する場合に、空気調圧弁11を介してのカソード内への空気の流れ込みを防止して、カソード内の酸素消費時間が長引くことを防止できる。
また、カソード1bはガス流量が小流量から大流量までの状況があるため、ガスの圧力損失を低減し、且つバルブをコンパクトな仕様とする場合は、空気調圧弁11をバタフライ弁とすることが望ましい。
しかし、バタフライ弁では全閉の場合でも完全にはガスの閉じきりが行えず、出入りで圧力差が生じる場合にはガス流れが生じるため、この観点からも希釈ブロア9の排出口は燃焼器排気配管42と個別とすることが望ましい。
次に、図4の状態遷移図を参照して、本実施例における燃料電池運転停止時の制御シーケンスを説明する。この運転停止制御シーケンスは、コントローラ30と、空気圧力制御手段22,水素圧力制御手段23,純水回収制御手段25,及びカソード酸素消費制御手段26の協動により実行され、ガス流路の水詰まりを防止するための水回収処理と、炭素被毒防止のためのカソード酸素消費処理とを含んでいる。
まず、状態Aの通常運転状態からキーSWがOFFされると、状態Bのアイドル運転状態となる。状態Bでカソード1bとアノード1aの圧力がアイドル時の設定圧力になると、状態Cへ進み排水素を希釈する希釈ブロア9が作動される。希釈ブロア9の回転が立ち上がると状態Dへ遷移する。状態Dではパージ弁7が閉じられ、非常用パージ弁50が開かれる。非常用パージ弁50から排出された水素は、バイパス配管51を通って希釈ブロア9に供給される。希釈ブロア9で希釈された水素は車外へ排出される。非常用パージ弁50の動作後状態Eへ移り、状態Eではパワーマネージャー20への電力取出指令を絶つことで燃料電池1からの電力取出が停止される。電力取り出しが停止すると状態Fへ移る。
次いで状態Fで純水ポンプ12を停止後、状態Gでカソード空気圧を純水回収に必要な圧力に設定する。このときアノード水素圧もカソード空気圧と同様の圧力に設定して、燃料電池1の電解質膜1cへ差圧をつけないようにする。状態Hでは純水回収弁14a、14bを開くことによって、純水回収弁14aから燃料電池1側の純水を空気圧で回収する。純水回収に必要な時間が経過後に、状態Iで純水回収弁14bを閉じて純水回収弁14cを開けることによって純水回収弁14aから純水タンク13側の純水を回収する。回収に必要な時間が経過後に、状態Jで純水回収弁14aが閉じられて純水回収が終了する。
次いで、状態Kではコンプレッサ10が停止され、空気調圧弁11が全閉にされる。状態Lで再び燃料電池1から電力が取り出され、カソード1bの酸素が消費される。カソード酸素消費に必要な時間が経過して、電圧センサ21が検出する燃料電池電圧が所定値以下に下がるとカソード1bの酸素が完全に消費されたと判断し、状態Mで電力取り出しを停止する。
このように運転停止時にカソード酸素を消費することによって、燃料電池開放端電圧を立てないようにする。状態Nで水素タンク元弁3を閉じて水素供給が停止される。水素系内の水素が非常用パージ弁50、バイパス配管51から希釈ブロア9へ排出されて、圧力センサ6aが検出するアノード水素圧力が大気圧程度まで下がったら、状態Oで希釈ブロア9を停止させ、状態Pで燃料電池パワープラントシステムの停止が完了する。
図3(a)は、本発明の実施例2を示す図である。図示した部分以外は、図2に示した実施例1と同様である。
本実施例の水素パージ弁7は、全開時には非常用パージ弁と同等以上の流量係数を有し、且つ全閉時でも所定流量の燃料オフガスを排出できる連通部を内蔵したシャットオフ弁としている。このため、実施例1のバイパス配管51を省略することができ、部品点数の増加を抑制しつつ部品信頼性を確保してシステムをコンパクトに構成することができる。
図3(b)は、本発明の実施例3の要部を説明する部分構成図である。図示した部分以外は、図2に示した実施例1と同様である。
本実施例では、非常用パージ弁50と水素パージ弁7とを並列に配置してあり、常用時での水素排出時および非常時での水素排出時にそれぞれ、作動させるバルブは1つとなるため、システム制御を簡素化することができる。
図3(c)は、本発明の実施例4の要部を説明する部分構成図である。図示した部分以外は、図2に示した実施例1と同様である。
本実施例では、水素パージ弁7を燃料オフガス排出流量を調整可能な流量調整弁としたため、実施例1の非常用パージ弁50及びバイパス配管51を不要とし、システム構成およびシステム制御を簡素化することができる。
(a)起動/停止時の燃料電池の模式図である。(b)起動/停止時の炭素被毒条件とその解決手段を示す表である。 本発明に係る燃料電池システムの実施例1の構成を説明するシステム構成図である。 (a)実施例2の要部を説明する部分構成図、(b)実施例3の要部を説明する部分構成図、(c)実施例4の要部を説明する部分構成図である。 実施例1の燃料電池システムにおける運転停止時の状態遷移図である。
符号の説明
1…燃料電池
2…水素タンク
3…水素タンク元弁
301…減圧弁
4…水素供給弁
5…エゼクタ
6a、6b…圧力センサ
7…パージ弁
8…水素循環ポンプ
9…希釈ブロア
10…コンプレッサ
11…空気調圧弁
12…純水ポンプ
13…純水タンク
14a、14b、14c…純水回収弁
14d…純水シャット弁
15…冷却水ポンプ
16…三方弁
17…ラジエタ
18…ラジエタファン
19…温度センサ
20…パワーマネージャー
21…電圧センサ
22…空気圧力制御手段
23…水素圧力制御手段
24…冷却水温度制御手段
25…純水回収手段
26…カソード酸素消費手段
30…コントローラ
40…燃焼器
41…燃焼用パージ弁
42…燃焼器排気配管
50…非常用パージ弁
51…バイパス配管

Claims (10)

  1. 燃料ガスを供給する燃料ガス供給手段と、
    酸化剤ガス供給する酸化剤ガス供給手段と、
    前記燃料ガスと前記酸化剤ガスとを用いて発電を行う燃料電池と、
    前記燃料電池から燃料オフガスを排出する燃料ガス排出手段と、
    前記燃料電池から酸化剤オフガスを排出する酸化剤ガス排出手段と、
    を備えた燃料電池システムにおいて、
    前記燃料ガス排出手段および前記酸化剤ガス排出手段の下流に設置され前記燃料ガス排出手段から排出される燃料オフガスを酸化剤オフガスとともに燃焼させる燃焼器と、
    前記燃料ガス排出手段と前記燃焼器との間から分岐された経路に設置され燃料オフガスを周囲から吸込む空気で希釈してシステム外に排出する希釈手段と、
    を備えたことを特徴とする燃料電池システム。
  2. 燃料電池のカソードに酸化剤ガスを供給しない状態でアノードに燃料ガスを供給するよう制御する場合に前記希釈手段を用いることを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。
  3. 前記燃焼器への燃料オフガスの供給経路を遮断する遮断手段を有し、前記希釈手段使用時には前記遮断手段により燃焼器への燃料オフガスを遮断することを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。
  4. 前記希釈手段は、前記燃焼器の排出口とは異なる排出口を備えたことを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。
  5. 前記燃料ガス排出手段は、通常運転時であっても少なくとも燃焼器で燃料オフガスを全て燃焼しきれない場合、燃焼器が過度な高温となっている場合、あるいはこれらの場合が予想される場合には、燃料オフガスは燃焼器に排出せずに希釈手段に排出することを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の燃料電池システム。
  6. 前記燃料ガス排出手段は、前記希釈手段に排出する燃料オフガスの流量を調整可能な流量調整手段を有することを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の燃料電池システム。
  7. 前記流量調整手段は、燃料電池システムのアノード圧力異常時に燃料ガスを排出するシャットオフ弁で構成される非常用パージ弁と、
    前記希釈手段に供給する燃料オフガスの流量を調整する燃料ガスパージ手段と、
    を備え、
    前記非常用パージ弁と前記燃料ガスパージ手段とを直列に配置したことを特徴とする請求項6記載の燃料電池システム。
  8. 前記燃料ガスパージ手段は、全開時には前記非常用パージ弁と同等以上の流量係数を有し、且つ全閉時においても所定流量の燃料オフガスを排出できる連通部を設けたシャットオフ弁であることを特徴とする請求項7記載の燃料電池システム。
  9. 前記燃料ガスパージ手段は、前記非常用パージ弁と同等以上の流量係数を有するシャットオフ弁と該シャットオフ弁と並列に配置されたバイパス配管とで構成されたことを特徴とする請求項7記載の燃料電池システム。
  10. 前記流量調整手段は、非常用パージ弁と、燃料ガスパージ手段とを備え、前記非常用パージ弁と燃料ガスパージ手段とを並列に配置したことを特徴とする請求項7記載の燃料電池システム。
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