JP2005156734A - 偏光板、およびそれを用いた液晶表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
セルロースアシレートフイルムの偏光板保護フイルムに求められる低透湿率で高耐久性、低複屈折及び額縁現象が少なく、且つ偏光板貼合適性にすぐれたセルロースアシレートフイルムを提供すること。
【解決手段】
第1の保護フィルム、偏光子、第2の保護フィルムがこの順に積層してなる偏光板において、第2の保護フィルムが液晶セル側保護フィルムであって、第1の保護フィルムの透湿度が第2の保護フィルムの透湿度よりも低く、かつ第2の保護フィルムの厚さ方向レターデーションが30nm以下であることを特徴とする偏光板。
【選択図】 なし

Description

本発明は、液晶表示装置等に用いられる偏光板に関するものである。特に光学異方性が少なく且つ耐久性にすぐれた偏光板の構成及び偏光板保護フイルムに関するものである。
液晶表示装置は例えば図1に示す透過型液晶表示装置の一例では、液晶セル20とその両面に設けられた偏光板及びバックライトユニットからなる。液晶表示装置等に用いられる偏光板は、図1に示すように、偏光子12,32と、夫々の両面に設けられた偏光板保護膜11,13,31,33とで構成されており、これら偏光子と偏光板保護膜とは接着剤で接着されている。そして、一般に、偏光子としては、ポリビニルアルコール系フィルム等にヨウ素や二色性染料を吸着させたものが用いられ、偏光板保護膜としては、セルロースエステル系フィルム、ポリカーボネート系フィルム、アクリル系フィルム、ポリエステル系フィルム、ポリオレフィン系フィルム、ノルボルネン系フィルム等が、なかでも特にセルロースエステルフイルムが広く用いられている。
従来から、偏光板保護膜に求められている重要な特性として、低透湿率、光学的な低異方性、紫外線吸収特性、寸度安定性及び額縁特性等が挙げられている。
このような偏光板においてセルロースアシレートフイルムを保護膜として使用するときの欠点として透湿率が大きい事が挙げられている。偏光板保護膜の透湿率が大きいと、耐湿熱性が劣化し、偏光子において多ヨウ素イオンの解離、ヨウ素脱離などがおこり、偏光性能が低下する。そこで、従来、耐湿熱性の劣化を防止する技術が多く提案されているが、その多くはセルロースアシレートに疎水性の添加剤を添加してその透水率を低減する方法である。例えば、特許文献1には高分子化可塑剤をセルロースアシレートに添加する方法が示されている。また、特許文献2ではロジン系可塑剤を使用する方法が示されている。特許文献3には疎水性可塑剤と劣化防止剤を併用する方法が開示されている。さらに、特許文献4では二つ以上の芳香族環を含む化合物の使用が開示されている。一方、特許文献5ではセルロースアシレートの置換基を疎水的なものに変える方法が提案されている。
セルロースアシレートフイルムは製膜する過程で流延方向に延伸されてポリマー配向が生じるため、複屈折が発現して偏光板の性能を損なう。このような問題を解決するためにこれまで様々の改良が素材や製膜方法において行われている。例えば、特許文献6は製膜工程の乾燥温度を制御することによりフイルム面内方向のレターデーション値を小さくする方法を開示している。また、例えば特許文献7は乾燥途中で幅方向に1から4%延伸することにより面内方向のレターデーションを小さくする方法を開示している。特許文献8ではセルロースアシレートの置換基を変えることによって複屈折発現性を小さくする方法を開示している。特許文献9はセルロースアシレートの6位置換度を大きくすることにより複屈折発現性を小さくする方法を開示している。特許文献10,11,12はセルロースアシレートフイルムに添加する可塑剤の種類を特定することにより、複屈折発現性を低減する提案をしている。
また、従来、偏光板に用いるセルロースアシレート保護フイルムは表裏2枚同じものを使用することが多かった(例えば特許文献13,14参照)。表裏で異なる保護フィルムを用いた例として、液晶セル側に光学補償フイルムを設けた例があるが、該光学補償フイルムの厚さ方向レターデーションは130nmであり、さらなる低レターデーション化が望まれていた。
特開2002−22956号公報 特開2002−146044号公報 特開2001−343528号公報 特開2002−14230号公報 特開平9−90101号公報 特開平7−112446号公報 特開2002−79532号公報 特開平9−90101号公報 特開平11−005851号公報 特開平11−246704号 特開平11−92574号 特開2000−63560号公報 特開2001−343528号 特開平9−90101号
前述のように、透湿率低減のために疎水性可塑剤の添加や疎水性置換基の導入によって、セルロースアシレートフイルムを疎水化する手段が検討されている。しかしセルロースアシレートフイルムを過度に疎水化すると、セルロースアシレートフイルムと偏光子との接着貼合に支障が生じることが判った。偏光子とセルロースアシレートフイルムとの貼合はセルローシアシレートフイルムをアルカリ鹸化した後、ポリビニルアルコール水溶液の接着剤を介して両者を貼りあわせ、乾燥することによって行われている。セルロースアシレートフイルムが疎水的に過ぎると鹸化不良になり、セルロースアシレートフイルムと偏光子との接着性が低下する。またセルロースアシレートフイルムの透湿率が著しく低下すると接着剤に含まれている水分の乾燥が著しく遅れて工程適性を損なう。
一方、セルロースアシレートフイルムに添加する可塑剤や添加剤の中には複屈折を発現しやすいものが少なくない。特に、分子内に多数の芳香族環を有する可塑剤や添加剤は疎水化効果も大きいが、これらの中には大きな複屈折を発現するものも多い。従ってセルロースアシレートフイルムの低透湿率、低複屈折及び偏光板貼合適性をすべて同時に達成することは困難であった。特に、最近は液晶表示装置の薄型化が求められている。保護フイルムを薄くすると透湿率が増加するためセルロースアシレートフイルムの更なる疎水化が必要とされている。
また、本発明のもう一つの目的としては、大画面液晶表示装置でも長時間使用後の黒表示において画面周縁に光漏れが起こる所謂額縁現象が少なく、且つ偏光板加工の容易な偏光板の提供にある。
本発明者は偏光板の偏光度低下は主に偏光板の液晶セルとは反対側面の保護フイルム11(図1参照)の透湿率によって決まることを見出し、本発明に至った。そして上記課題は以下の手段によって解決できた。即ち、
(1)第1の保護フィルム、偏光子、第2の保護フィルムがこの順に積層してなる偏光板において、第2の保護フィルムが液晶セル側保護フィルムであって、第1の保護フィルムの透湿度が第2の保護フィルムの透湿度よりも低く、かつ第2の保護フィルムの厚さ方向レターデーションが30nm以下であることを特徴とする偏光板。
(2)第1の保護フィルムと第2の保護フィルムの60℃95%RH24時間の透湿度の差が100〜3000g/m2・24hrであることを特徴とする上記(1)記載の偏光板。
(3)第1の保護フィルムの60℃95%RH24時間の透湿度が1800g/m2未満であることを特徴とする上記(1)〜(2)に記載の偏光板。
(4)第2の保護フィルムの60℃95%RH24時間の透湿度が1800〜2800g/m2であることを特徴とする上記(1)〜(3)に記載の偏光板。
(5)第1および第2の保護フィルムがセルロースアシレートフィルムであって、第2の保護フイルムの厚さが第1の保護フイルムの厚さよりも薄いことを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載の偏光板。
(6)上記(1)〜(5)のいずれかに記載の偏光板を有する液晶表示装置。
(7)液晶セルおよびその両側に配置された二枚の偏光板からなり、少なくとも1枚の偏光板が上記(1)〜(5)のいずれかに記載の偏光板であることを特徴とする液晶表示装置。
保護フイルムの透湿率と複屈折(レターデーション)は偏光板の厚さ、可塑剤や添加剤の種類及び添加量、セルロースアシレートの置換基の種類及び置換度などの組合わせによって自由に調整できる。保護フイルムの厚さは20μm〜200μmが使用可能で、30〜120μmが好ましい。フイルム厚さは薄いと透湿率が大きくなり、複屈折が小さくなる。逆にフイルム厚さが厚いと透湿率が小さくなり、複屈折は大きくなる。液晶セルに接する側の保護フイルム(第2の保護フィルム)13,33の厚さは薄いと額縁現象が発生しにくくなり、液晶セルと反対側の保護フイルム(第1の保護フィルム)11,31の厚さは、厚いほうが額縁現象が発生しにくくなる。従って液晶セルに接する側の保護フイルム厚さは30〜80μmが特に好ましい。液晶セルに接する側の保護フイルム厚さは、反対側の保護フイルムの厚さよりも15μm以上薄いことが好ましく、5〜10μm薄いことが特に好ましい。
第1の保護フィルムと第2の保護フィルムの60℃95%24hr後の透湿度の差は100g/m2〜3000g/m2が好ましく、200g/m2〜2500g/m2がさらに好ましい。この差が大きすぎる場合は偏光板のカールが大きくなり偏光板を液晶セルに貼りあわせる際問題となる。
第1の保護フィルムの60℃95%RH24時間の透湿度は1800g/m2未満であることが好ましく、1000〜1500g/m2であることがさらに好ましい。
第2の保護フィルムの60℃95%RH24時間の透湿度は第一の保護フィルムの透湿度よりも大きければ特に限定はされないが、1800〜2800g/m2であることが好ましい。
本発明の偏光板保護フイルムに好ましく用いられるセルロースアシレートについて詳細に記載する。本発明のセルロースアシレートは、本発明の効果を発現する限りにおいて特に限定されない。そして、本発明においては異なる2種類以上のセルロースアシレートを混合して用いても良い。しかし、その中でも好ましいセルロースアシレートは以下の素材を挙げることができる。すなわち、セルロースアシレートが、セルロースの水酸基への置換度が下記式(I)〜(III)の全てを満足するセルロースアシレートである。
(I) 2.4≦SA+SB≦3.0
(II) 1.5≦SA≦3.0
(III) 0≦SB≦0.8
ここで、式中SA及びSBはセルロースの水酸基に置換されているアシル基の置換基を表し、SAはアセチル基の置換度、またSBは炭素原子数3〜22のアシル基の置換度である。
セルロースを構成するβ−1,4結合しているグルコース単位は、2位、3位および6位に遊離の水酸基を有している。セルロースアシレートは、これらの水酸基の一部または全部をアシル基によりエステル化した重合体(ポリマー)である。アシル置換度は、2位、3位および6位のそれぞれについて、セルロースがエステル化している割合(100%のエステル化は置換度1)を意味する。本発明では、水酸基のSAとSBの置換度の総和は、より好ましくは2.7〜2.96であり、特に好ましくは2.68から2.92である。置換度の総和が小さい程複屈折が発現しやすくなり、透湿率も大きくなる傾向がある。一方置換度の総和が小さい程溶剤に対する溶解性がよくなり、特に非塩素系有機溶媒において良好な溶液の作製が可能となる。
また、SBの置換度は0〜0.8であり、特には0〜0.6である。さらにSBはその28%以上が6位水酸基の置換基であることが好ましく、より好ましくは30%以上が6位水酸基の置換基であり、特には32%以上が6位水酸基の置換基であることも好ましい。また更に、セルロースアシレートの6位のSAとSBの置換度の総和が0.8以上であり、さらには0.85であり特には0.90であるセルロースアシレートフィルムもあげることができる。これらのセルロースアシレートフィルムにより溶解性の好ましい溶液が作製でき、特に非塩素系有機溶媒において、良好な溶液の作製が可能となる。
本発明の偏光板に用いる保護フイルムセルロースアシレートの炭素数3〜22のアシル基(SB)としては、脂肪族基でもアリル基でもよく特に限定されない。それらは、例えばセルロースのアルキルカルボニルエステル、アルケニルカルボニルエステルあるいは芳香族カルボニルエステル、芳香族アルキルカルボニルエステルなどであり、それぞれさらに置換された基を有していてもよい。一般的なSBとしては、プロピオニル及びブタノイルなどである。アシル基の炭素数が多くなるとセルロースアシレートフイルムは疎水性になり透湿率は低下する。
本発明で用いられるセルロース誘導体であるセルロースアシレートの合成方法の基本的な原理は、右田他、木材化学180〜190頁(共立出版、1968年)に記載されている。代表的な合成方法は、カルボン酸無水物−酢酸−硫酸触媒による液相酢化法である。
本発明で使用するセルロース誘導体フィルムは、フィルムを構成するポリマー成分が実質的に上記の定義を有するセルロース誘導体からなることが好ましい。『実質的に』とは、ポリマー成分の55質量%以上(好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上)を意味する。フィルム製造の原料としては、セルロース誘導体粒子を使用することが好ましい。使用する粒子の90質量%以上は、0.5〜5mmの粒子径を有することが好ましい。また、使用する粒子の50質量%以上が1〜4mmの粒子径を有することが好ましい。セルロース誘導体粒子は、なるべく球形に近い形状を有することが好ましい。
本発明で好ましく用いられるセルロース誘導体の重合度は、粘度平均重合度200〜700、好ましくは250〜550、更に好ましくは250〜400であり、特に好ましくは粘度平均重合度250〜350である。平均重合度は、宇田らの極限粘度法(宇田和夫、斉藤秀夫、繊維学会誌、第18巻第1号、105〜120頁、1962年)により測定できる。更に特開平9−95538に詳細に記載されている。
本発明に使用するセルロース誘導体溶液には、各調製工程において用途に応じた種々の添加剤(例えば公技番号 2001−1745などに記載されている、可塑剤、改質剤、紫外線防止剤、光学異方性コントロール剤、微粒子、剥離剤、赤外吸収剤など)を加えることができる。添加剤の種類と添加量はセルロースアシレートフイルムの透湿性と複屈折発現性に大きく影響する場合がある。芳香環を有さない多価アルコールの脂肪酸エステル類や多価カルボン酸の脂肪族アルコールエステル類の多くはセルロースアシレートフイルムの光学異方性を小さくして複屈折を少なくする。その一方芳香族燐酸エステル類に比べると透湿率が大きくなる。一般的に疎水基を多く有する添加剤は透湿率を小さくし、親水基を多く有する添加剤は透湿率を大きくする。例えば紫外線吸収剤は芳香環や複素環など共役電子を多数有する構造をしている。紫外線吸収剤に限らずこのような構造の添加剤の中にはセルロースアシレートフイルムの光学異方性を著しく増加させるものが多い。しかし中には逆に光学異方性を小さくするものもある。残念ながら化学構造だけでは光学異方性が大きくなるか小さくなるかの判断は難しく、実際にフイルムを作成してみないと分からないことが多い。
上記観点より、偏光板を構成する二枚のセルロースアシレート保護フィルムは、液晶セルに接する側とその反対側とでそれぞれに最適な添加剤の種類と量を選定することが好ましい。液晶セル側のフィルムには、透湿率よりも光学異方性が小さくなる添加剤を選定し、液晶セルとは反対側のフィルムには、透湿率と紫外線吸収機能を重視して添加剤を選定する。従来は、透湿率も光学異方性も両方ともほどほどのところに調整していた。しかし近時、液晶表示装置が大型化し、そのため額縁減少が生じやすくなっており、偏光板の液晶セル側の保護フィルムは従来よりも小さな光学異方性が求められている。厚さ方向レターデーションは0〜30nmにしなければならない。0〜20nmが更に好ましく、0〜5nmにできれば額縁現象は認められなくなるので、特に好ましい。
添加剤は固体でもよく油状物でもよい。すなわち、その融点や沸点において特に限定されるものではない。例えば20℃以下と20℃以上の紫外線吸収材料の混合や、同様に可塑剤の混合などであり、例えば公技番号 2001−1745などに記載されている。またその添加する時期はドープ作製工程において何れで添加しても良いが、ドープ調製工程の最後の調製工程に添加剤を添加し調製する工程を加えて行ってもよい。更にまた、各素材の添加量は機能が発現する限りにおいて特に限定されない。また、セルロース誘導体フィルムが多層から形成される場合、各層の添加物の種類や添加量が異なってもよい。これらは従来から知られている技術である。
さらにこれらの詳細は、発明協会公開技報(公技番号 2001−1745、2001年3月15日発行、発明協会)にて16頁〜22頁に詳細に記載されている素材が好ましく用いられる。
以下に示すのは透湿率を小さくする添加剤の具体例であるが、本発明で使用可能な添加剤は下記化合物に限定されるものではない。
Figure 2005156734
なお上記P−7、P−8及びP−9は透湿率を下げるだけでなく光学異方性も小さくする化合物である。
次に示すのは光学異方性を小さくする添加剤の具体例である。本発明で使用可能な添加剤は下記化合物に限定されるものではない。
Figure 2005156734
次に、セルロース誘導体が溶解される有機溶媒について記述する。
まず、セルロース誘導体の溶液を作製するに際して好ましく用いられる塩素系有機溶媒について記載する。セルロース誘導体が溶解し流延・製膜できる範囲において、その目的が達成できる限りは、その塩素系有機溶媒は特に限定されない。これらの塩素系有機溶媒は、好ましくはジクロロメタン、クロロホルムである。特にジクロロメタンが好ましい。また、塩素系有機溶媒以外の有機溶媒を混合することも特に問題ない。その場合は、ジクロロメタンは少なくとも50質量%以上使用することが好ましい。併用される非塩素系有機溶媒について以下に記す。すなわち、好ましい非塩素系有機溶媒としては、炭素原子数が3〜12のエステル、ケトン、エーテル、アルコール、炭化水素などから選ばれる溶媒が好ましい。エステル、ケトン、エーテルおよびアルコールは、環状構造を有していてもよい。エステル、ケトンおよびエーテルの官能基(すなわち、−O−、−CO−および−COO−)のいずれかを二つ以上有する化合物も溶媒として用いることができ、たとえばアルコール性水酸基のような他の官能基を同時に有していてもよい。二種類以上の官能基を有する溶媒の場合、その炭素原子数はいずれかの官能基を有する化合物の規定範囲内であればよい。炭素原子数が3〜12のエステル類の例には、エチルホルメート、プロピルホルメート、ペンチルホルメート、メチルアセテート、エチルアセテートおよびペンチルアセテートが挙げられる。炭素原子数が3〜12のケトン類の例には、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノンおよびメチルシクロヘキサノンが挙げられる。炭素原子数が3〜12のエーテル類の例には、ジイソプロピルエーテル、ジメトキシメタン、ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、テトラヒドロフラン、アニソールおよびフェネトールが挙げられる。二種類以上の官能基を有する有機溶媒の例には、2−エトキシエチルアセテート、2−メトキシエタノールおよび2−ブトキシエタノールが挙げられる。
また塩素系有機溶媒と併用されるアルコールとしては、好ましくは直鎖であっても分枝を有していても環状であってもよく、その中でも飽和脂肪族炭化水素であることが好ましい。アルコールの水酸基は、第一級〜第三級のいずれであってもよい。アルコールの例には、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、t−ブタノール、1−ペンタノール、2−メチル−2−ブタノールおよびシクロヘキサノールが含まれる。なおアルコールとしては、フッ素系アルコールも用いられる。例えば、2−フルオロエタノール、2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノールなども挙げられる。さらに炭化水素は、直鎖であっても分岐を有していても環状であってもよい。芳香族炭化水素と脂肪族炭化水素のいずれも用いることができる。脂肪族炭化水素は、飽和であっても不飽和であってもよい。炭化水素の例には、シクロヘキサン、ヘキサン、ベンゼン、トルエンおよびキシレンが含まれる。
以上のセルロース誘導体に用いられる主溶媒である塩素系有機溶媒と併用される非塩素系有機溶媒については特に限定されないが、酢酸メチル、酢酸エチル、蟻酸メチル、蟻酸エチル、アセトン、ジオキソラン、ジオキサン、炭素原子数が4〜7のケトン類またはアセト酢酸エステル、炭素数が1〜10のアルコールまたは炭化水素から選ばれる。なお好ましい併用される非塩素系有機溶媒は、酢酸メチル、アセトン、蟻酸メチル、蟻酸エチル、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、アセチル酢酸メチル、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、およびシクロヘキサノール、シクロヘキサン、ヘキサンを挙げることができる。
本発明の好ましい主溶媒である塩素系有機溶媒の組合せとしては以下を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
・ジクロロメタン/メタノール/エタノール/ブタノール(75/10/5/5/5、質量部)、
・ジクロロメタン/アセトン/メタノール/プロパノール(80/10/5/5、質量部)、
・ジクロロメタン/メタノール/ブタノール/シクロヘキサン(75/10/5/5/5、質量部)、
・ジクロロメタン/メチルエチルケトン/メタノール/ブタノール(80/10/5/5、質量部)、
・ジクロロメタン/アセトン/メチルエチルケトン/エタノール/イソプロパノール(75/10/10/5/7、質量部)、
・ジクロロメタン/シクロペンタノン/メタノール/イソプロパノール(80/10/5/8、質量部)、
・ジクロロメタン/酢酸メチル/ブタノール(80/10/10、質量部)、
・ジクロロメタン/シクロヘキサノン/メタノール/ヘキサン(70/20/5/5、質量部)、
・ジクロロメタン/メチルエチルケトン/アセトン/メタノール/エタノール (50/20/20/5/5、質量部)、
・ジクロロメタン/1、3ジオキソラン/メタノール/エタノール (70/20/5/5、質量部)、
・ジクロロメタン/ジオキサン/アセトン/メタノール/エタノール (60/20/10/5/5、質量部)、
・ジクロロメタン/アセトン/シクロペンタノン/エタノール/イソブタノール/シクロヘキサン (65/10/10/5/5/5、質量部)、
・ジクロロメタン/メチルエチルケトン/アセトン/メタノール/エタノール (70/10/10/5/5、質量部)、
・ジクロロメタン/アセトン/酢酸エチル/エタノール/ブタノール/ヘキサン (65/10/10/5/5/5、質量部)、
・ジクロロメタン/アセト酢酸メチル/メタノール/エタノール (65/20/10/5、質量部)、
・ジクロロメタン/シクロペンタノン/エタノール/ブタノール (65/20/10/5、質量部)、
などをあげることができる。
また、セルロースアシレートの溶液を作製するに際しては、場合により主溶媒として非塩素系有機溶媒も用いられ以下に記載する。
本発明においては、セルロース誘導体が溶解し流延,製膜できる範囲において、その目的が達成できる限りは非塩素系有機溶媒は特に限定されない。非塩素系有機溶媒は、炭素原子数が3〜12のエステル、ケトン、エーテルから選ばれる溶媒が好ましい。エステル、ケトンおよび、エーテルは、環状構造を有していてもよい。エステル、ケトンおよびエーテルの官能基(すなわち、−O−、−CO−および−COO−)のいずれかを2つ以上有する化合物も、主溶媒として用いることができ、たとえばアルコール性水酸基のような他の官能基を有していてもよい。2種類以上の官能基を有する主溶媒の場合、その炭素原子数はいずれかの官能基を有する化合物の規定範囲内であればよい。炭素原子数が3〜12のエステル類の例には、エチルホルメート、プロピルホルメート、ペンチルホルメート、メチルアセテート、エチルアセテートおよびペンチルアセテートが挙げられる。炭素原子数が3〜12のケトン類の例には、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノンおよびメチルシクロヘキサノンが挙げられる。炭素原子数が3〜12のエーテル類の例には、ジイソプロピルエーテル、ジメトキシメタン、ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、テトラヒドロフラン、アニソールおよびフェネトールが挙げられる。二種類以上の官能基を有する有機溶媒の例には、2−エトキシエチルアセテート、2−メトキシエタノールおよび2−ブトキシエタノールが挙げられる。
以上のセルロース誘導体に用いられる非塩素系有機溶媒については、前述のいろいろな観点から選定されるが、好ましくは以下のとおりである。すなわちセルロース誘導体の好ましい溶媒は、互いに異なる3種類以上の混合溶媒であって、第1の溶媒が酢酸メチル、酢酸エチル、蟻酸メチル、蟻酸エチル、アセトン、ジオキソラン、ジオキサンから選ばれる少なくとも一種あるいは或いはそれらの混合液であり、第2の溶媒が炭素原子数が4〜7のケトン類またはアセト酢酸エステルから選ばれ、第3の溶媒として炭素数が1〜10のアルコールまたは炭化水素から選ばれ、より好ましくは炭素数1〜8のアルコールである。なお第1の溶媒が、2種以上の溶媒の混合液である場合は、第2の溶媒がなくてもよい。第1の溶媒は、さらに好ましくは酢酸メチル、アセトン、蟻酸メチル、蟻酸エチルあるいはこれらの混合物であり、第2の溶媒は、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、アセチル酢酸メチルが好ましく、これらの混合液であってもよい。
第3の溶媒であるアルコールの好ましくは、直鎖であっても分枝を有していても環状であってもよく、その中でも飽和脂肪族炭化水素であることが好ましい。アルコールの水酸基は、第一級〜第三級のいずれであってもよい。アルコールの例には、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、t−ブタノール、1−ペンタノール、2−メチル−2−ブタノールおよびシクロヘキサノールが含まれる。なおアルコールとしては、フッ素系アルコールも用いられる。例えば、2−フルオロエタノール、2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノールなども挙げられる。さらに炭化水素は、直鎖であっても分岐を有していても環状であってもよい。芳香族炭化水素と脂肪族炭化水素のいずれも用いることができる。脂肪族炭化水素は、飽和であっても不飽和であってもよい。炭化水素の例には、シクロヘキサン、ヘキサン、ベンゼン、トルエンおよびキシレンが含まれる。これらの第3の溶媒であるアルコールおよび炭化水素は単独でもよいし2種類以上の混合物でもよく特に限定されない。第3の溶媒としては、好ましい具体的化合物は、アルコールとしてはメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、およびシクロヘキサノール、シクロヘキサン、ヘキサンを挙げることができ、特にはメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノールである。
以上の3種類の混合溶媒は、第1の溶媒が20〜95質量%、第2の溶媒が2〜60質量%さらに第3の溶媒が2〜30質量%の比率で含まれることが好ましく、さらに第1の溶媒が30〜90質量%であり、第2の溶媒が3〜50質量%、さらに第3のアルコールが3〜25質量%含まれることが好ましい。また特に第1の溶媒が30〜90質量%であり、第2の溶媒が3〜30質量%、第3の溶媒がアルコールであり3〜15質量%含まれることが好ましい。なお、第1の溶媒が混合液で第2の溶媒を用いない場合は、第1の溶媒が20〜90質量%、第3の溶媒が5〜30質量%の比率で含まれることが好ましく、さらに第1の溶媒が30〜86質量%であり、さらに第3の溶媒が7〜25質量%含まれることが好ましい。以上の本発明で用いられる非塩素系有機溶媒は、さらに詳細には発明協会公開技報(公技番号 2001−1745、2001年3月15日発行、発明協会)にて12頁〜16頁に詳細に記載されている。本発明の好ましい非塩素系有機溶媒の組合せは以下挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
・酢酸メチル/アセトン/メタノール/エタノール/ブタノール(75/10/5/5/5、質量部)、
・酢酸メチル/アセトン/メタノール/エタノール/プロパノール(75/10/5/5/5、質量部)、
・酢酸メチル/アセトン/メタノール/ブタノール/シクロヘキサン(75/10/5/5/5、質量部)、
・酢酸メチル/アセトン/エタノール/ブタノール(81/8/7/4、質量部)
・酢酸メチル/アセトン/エタノール/ブタノール(82/10/4/4、質量部)
・酢酸メチル/アセトン/エタノール/ブタノール(80/10/4/6、質量部)
・酢酸メチル/メチルエチルケトン/メタノール/ブタノール(80/10/5/5、質量部)、
・酢酸メチル/アセトン/メチルエチルケトン/エタノール/イソプロパノール(75/10/10/5/7、質量部)、
・酢酸メチル/シクロペンタノン/メタノール/イソプロパノール(80/10/5/8、質量部)、
・酢酸メチル/アセトン/ブタノール(85/5/5、質量部)、
・酢酸メチル/シクロペンタノン/アセトン/メタノール/ブタノール(60/15/15/5/6、質量部)、
・酢酸メチル/シクロヘキサノン/メタノール/ヘキサン(70/20/5/5、質量部)、
・酢酸メチル/メチルエチルケトン/アセトン/メタノール/エタノール (50/20/20/5/5、質量部)、
・酢酸メチル/1、3ジオキソラン/メタノール/エタノール (70/20/5/5、質量部)、
・酢酸メチル/ジオキサン/アセトン/メタノール/エタノール (60/20/10/5/5、質量部)、
・酢酸メチル/アセトン/シクロペンタノン/エタノール/イソブタノール/シクロヘキサン (65/10/10/5/5/5、質量部)、
・ギ酸メチル/メチルエチルケトン/アセトン/メタノール/エタノール (50/20/20/5/5、質量部)、
・ギ酸メチル/アセトン/酢酸エチル/エタノール/ブタノール/ヘキサン (65/10/10/5/5/5、質量部)、
・アセトン/アセト酢酸メチル/メタノール/エタノール (65/20/10/5、質量部)、
・アセトン/シクロペンタノン/エタノール/ブタノール (65/20/10/5、質量部)、
・アセトン/1,3ジオキソラン/エタノール/ブタノール (65/20/10/5、質量部)、
・1、3ジオキソラン/シクロヘキサノン/メチルエチルケトン/メタノール/ブタノール (55/20/10/5/5/5、質量部)
などをあげることができる。
更に下記の方法でセルロースアシレート溶液を用いることもできる。
・酢酸メチル/アセトン/エタノール/ブタノール(81/8/7/4、質量部)でセルロースアシレート溶液を作製し、ろ過・濃縮後に2質量部のブタノールを追加添加
・酢酸メチル/アセトン/エタノール/ブタノール(81/10/4/2、質量部)でセルロースアシレート溶液を作製し、ろ過・濃縮後に4質量部のブタノールを追加添加
・酢酸メチル/アセトン/エタノール(84/10/6、質量部)でセルロースアシレート溶液を作製し、ろ過・濃縮後に5質量部のブタノールを追加添加
本技術に用いるドープには、上記本技術の非塩素系有機溶媒以外に、ジクロロメタンを本技術の全有機溶媒量の10質量%以下含有させてもよい。
セルロース誘導体は、有機溶媒に10〜30質量%溶解しているが、より好ましくは13〜27質量%であり、特には15〜25質量%溶解しているセルロース誘導体溶液であることが好ましい。これらの濃度にセルロース誘導体を実施する方法は、溶解する段階で所定の濃度になるように実施してもよく、また予め低濃度溶液(例えば9〜14質量%)として作製した後に後述する濃縮工程で所定の高濃度溶液に調整してもよい。さらに、予め高濃度のセルロース誘導体溶液として後に、種々の添加物を添加することで所定の低濃度のセルロース誘導体溶液としてもよい。
溶剤の選定はセルロースアシレートフイルムの透湿率への影響は少ない。一方使用する溶剤種によってセルロースアシレートフイルムの光学異方性は影響を受けやすいことを見出した。塩素系良溶剤とアルコール類との混合溶媒溶液から製膜したセルロースアシレートフイルムは光学異方性が小さくなる。一方非塩素系良溶媒を使用した場合は光学異方性が大きくなることが多い。酢酸メチル、酢酸エチル、蟻酸エチルなどのエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンやシクロヘキサノンの如きケトン類を使用した溶液から製膜したセルロースエステルフイルムは厚さ方向のレターデーションが大きくなる傾向がある。従って偏光板の液晶セルと接触する側の保護フイルムには好ましくは良溶媒として塩素系溶媒を使用したものを用いる。しかし非塩素系溶媒を使用した場合でも、添加剤の工夫によって光学異方性を小さくすることは十分可能である。
セルロース誘導体溶液は同一組成の有機溶媒で0.1〜5質量%にした希釈溶液のセルロース誘導体の会合体分子量が15万〜1500万であることが好ましい。さらに好ましくは、会合分子量が18万〜900万である。この会合分子量は静的光散乱法で求めることができる。その際に同時に求められる慣性自乗半径は10〜200nmになるように溶解することが好ましい。さらに好ましい慣性自乗半径は20〜200nmである。更にまた、第2ビリアル係数が−2×10-4〜4×10-4となるように溶解することが好ましく、より好ましくは第2ビリアル係数が−2×10-4〜2×10-4である。ここで、本発明での会合分子量、さらに慣性自乗半径および第2ビリアル係数の定義について述べる。これらは下記方法に従って、静的光散乱法を用いて測定した。測定は装置の都合上希薄領域で測定したが、これらの測定値は本発明の高濃度域でのドープの挙動を反映するものである。 まず、セルロース誘導体をドープに使用する溶剤に溶かし、0.1質量%、0.2質量%、0.3質量%、0.4質量%の溶液を調製した。なお、秤量は吸湿を防ぐためセルロース誘導体は120℃で2時間乾燥したものを用い、25℃10%RHで行った。溶解方法は、ドープ溶解時に採用した方法(常温溶解法、冷却溶解法、高温溶解法)に従って実施した。続いてこれらの溶液、および溶剤を0.2μmのテフロン製フィルターで濾過した。そして、ろ過した溶液の静的光散乱を、光散乱測定装置(大塚電子(株)製DLS−
700)を用い、25℃に於いて30度から140度まで10度間隔で測定した。得られたデータをBERRYプロット法にて解析した。なお、この解析に必要な屈折率はアッベ屈折系で求めた溶剤の値を用い、屈折率の濃度勾配(dn/dc)は、示差屈折計(大塚電子(株)製DRM−1021)を用い、光散乱測定に用いた溶剤、溶液を用いて測定した。
セルロース誘導体溶液(ドープ)の調製については、その溶解方法は特に限定されないが、冷却溶解法あるいは高温溶解方法、さらにはこれらの組み合わせで実施される。これらに関しては、例えば特開平5−163301、特開昭61−106628、特開昭58−127737、特開平9−95544、特開平10−95854、特開平10−45950、特開2000−53784、特開平11−322946、さらに特開平11−322947、特開平2−276830、特開2000−273239、特開平11−71463、特開平04−259511、特開2000−273184、特開平11−323017、特開平11−302388などにセルロースアシレート溶液の調製法、が記載されている。以上記載したこれらのセルロースアシレートの有機溶媒への溶解方法は、本発明のセルロース誘導体においても適宜本発明の範囲であればこれらの技術を適用できるものである。さらに本発明のセルロースアシレートのドープ溶液は、溶液濃縮,ろ過が通常実施され、同様に発明協会公開技報(公技番号 2001−1745、2001年3月15日発行、発明協会)にて25頁に詳細に記載されている。なお、高温度で溶解する場合は、使用する有機溶媒の沸点以上の場合がほとんどであり、その場合は加圧状態で用いられる。
セルロース誘導体溶液は、その溶液の粘度と動的貯蔵弾性率がある範囲であることが好ましい。試料溶液1mLをレオメーター(CLS 500)に直径 4cm/2°のSteel Cone(共にTA Instrumennts社製)を用いて測定した。測定条件はOscillation Step/Temperature Rampで 40℃〜−10℃の範囲を2℃/分で可変して測定し、40℃の静的非ニュートン粘度 n*(Pa・s)および−5℃の貯蔵弾性率 G’(Pa)を求めた。尚、試料溶液は予め測定開始温度にて液温一定となるまで保温した後に測定を開始した。本発明では、40℃での粘度が1〜400Pa・sであり、15℃での動的貯蔵弾性率が500Pa以上が好ましく、より好ましくは40℃での粘度が10〜200Pa・sであり、15℃での動的貯蔵弾性率が100〜100万が好ましい。さらには低温での動的貯蔵弾性率が大きいほど好ましく、例えば流延支持体が−5℃の場合は動的貯蔵弾性率が−5℃で1万〜100万Paであることが好ましく、支持体が−50℃の場合は−50℃での動的貯蔵弾性率が1万〜500万Paが好ましい。
このようにして調製したセルロース誘導体溶液を用いたフィルムの製造方法については、流延(共流延を含む),金属支持体,乾燥,剥離,延伸などに分類して発明協会公開技報(公技番号 2001−1745、2001年3月15日発行、発明協会)にて25頁〜30頁に詳細に記載されている。
セルロース誘導体フィルムは、場合により表面処理を行うことによって、セルロース誘導体フィルムと各機能層(例えば、下塗層およびバック層)との接着の向上を達成することができる。例えばグロー放電処理、紫外線照射処理、コロナ処理、火炎処理、酸またはアルカリ処理を用いることができる。ここでいうグロー放電処理とは、10-3〜20Torrの低圧ガス下でおこる低温プラズマでもよく、更にまた大気圧下でのプラズマ処理も好ましい。プラズマ励起性気体とは上記のような条件においてプラズマ励起される気体をいい、アルゴン、ヘリウム、ネオン、クリプトン、キセノン、窒素、二酸化炭素、テトラフルオロメタンの様なフロン類及びそれらの混合物などがあげられる。これらについては、詳細が発明協会公開技報(公技番号 2001−1745、2001年3月15日発行、発明協会)にて30頁〜32頁に詳細に記載されている。なお、近年注目されている大気圧でのプラズマ処理は、例えば10〜1000Kev下で20〜500Kgyの照射エネルギーが用いられ、より好ましくは30〜500Kev下で20〜300Kgyの照射エネルギーが用いられる。これらの中でも特に好ましくは、アルカリ鹸化処理でありセルロース誘導体フィルムの表面処理としては極めて有効である。
アルカリ鹸化処理は、鹸化液を塗布、もしくは鹸化液に浸漬することで行う。塗布方法としては、ディップコーティング法、カーテンコーティング法、エクストルージョンコーティング法、バーコーティング法およびE型塗布法を挙げることができる。アルカリ鹸化処理塗布液の溶媒は、鹸化液の透明支持体に対して塗布するために濡れ性が良く、また鹸化液溶媒によって透明支持体表面に凹凸を形成させずに、面状を良好なまま保つ溶媒を選択することが好ましい。具体的には、アルコール系溶媒が好ましく、イソプロピルアルコールが特に好ましい。また、界面活性剤の水溶液を溶媒として使用することもできる。アルカリ鹸化塗布液のアルカリは、上記溶媒に溶解するアルカリが好ましく、KOH、NaOHがさらに好ましい。鹸化塗布液のpHは10以上が好ましく、12以上がさらに好ましい。アルカリ鹸化時の反応条件は、室温で1秒以上5分以下が好ましく、5秒以上5分以下がさらに好ましく、20秒以上3分以下が特に好ましい。アルカリ鹸化反応後、鹸化液塗布面を水洗あるいは酸で洗浄したあと水洗することが好ましい。また、塗布式鹸化処理と後述の配向膜解塗設を、連続して行うことができ、工程数を減少できる。
フィルムと機能層との接着を達成するために、表面活性化処理をしたのち、直接セルロース誘導体フィルム上に機能層を塗布して接着力を得る方法と、一旦何がしかの表面処理をした後、あるいは表面処理なしで、下塗層(接着層)を設けこの上に機能層を塗布する方法とがある。これらの下塗層についての詳細は、発明協会公開技報(公技番号 2001−1745、2001年3月15日発行、発明協会)にて32頁に記載されている。またセルロースアシレートフィルムの機能性層についても各種の機能層が発明協会公開技報(公技番号 2001−1745、2001年3月15日発行、発明協会)にて32頁〜45頁に詳細に記載されおり、本発明のセルロース誘導体フィルムに適用することができる。
このようにして製膜したセルロースアシレートフィルムを偏光子と貼り合せて偏光板を作製する方法は特に限定されない。以下最も一般的な方法を例示する。得られたセルロース誘導体フィルムをアルカリで鹸化処理し、ポリビニルアルコール(PVA)フィルムを例えば沃素の如き二色性分子溶液中に浸漬延伸して作製した偏光子の両面に完全鹸化ポリビニルアルコール水溶液を用いて貼り合わせる。アルカリ処理の代わりに特開平6−94915号、特開平6−118232号に記載されているような易接着加工を施してもよい。保護フィルム処理面と偏光子を貼り合わせるのに使用される接着剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール等のポリビニルアルコール系接着剤や、ブチルアクリレート等のビニル系ラテックス等が挙げられる。偏光板は偏光子及びその両面を保護する保護フィルムで構成されており、更に該偏光板の一方の面にプロテクトフィルムを、反対面にセパレートフィルムを貼合して構成される。プロテクトフィルム及びセパレートフィルムは偏光板出荷時、製品検査時等において偏光板を保護する目的で用いられる。この場合、プロテクトフィルムは、偏光板の表面を保護する目的で貼合され、偏光板を液晶板へ貼合する面の反対面側に用いられる。又、セパレートフィルムは液晶板へ貼合する接着層をカバーする目的で用いられ、偏光板を液晶板へ貼合する面側に用いられる。液晶表示装置には通常2枚の偏光板の間に液晶を含む基板が配置されているが、本発明の偏光板はどの部位に配置しても優れた表示性と耐久性が得られる。
PVAは、ポリ酢酸ビニルをケン化したポリマー素材であるが、例えば不飽和カルボン酸、不飽和スルホン酸、オレフィン類、ビニルエーテル類のような酢酸ビニルと共重合可能な成分を含有しても構わない。また、アセトアセチル基、スルホン酸基、カルボキシル基、オキシアルキレン基等を含有する変性PVAも用いることができる。
PVAのケン化度は特に限定されないが、溶解性等の観点から80〜100mol%が好ましく、90〜100mol%が特に好ましい。またPVAの重合度は特に限定されないが、1000〜10000が好ましく、1500〜5000が特に好ましい。
PVAのシンジオタクティシティーは特許2978219号に記載されているように耐久性を改良するため55%以上が好ましいが、特許第3317494号に記載されている45〜52.5%も好ましく用いることができる。
PVAはフィルム化した後、二色性分子を導入して偏光子を構成することが好ましい。
PVAフィルムの製造方法は、PVA系樹脂を水又は有機溶媒に溶解した原液を流延して成膜する方法が一般に好ましく用いられる。原液中のポリビニルアルコール系樹脂の濃度は、通常5〜20質量%であり、この原液を流延法により製膜することによって、膜厚10〜200μmのPVAフィルムを製造できる。PVAフィルムの製造は、特許第3342516号、特開平09−328593号、特開平13−302817号、特開平14−144401号を参考にして行うことができる。
PVAフィルムの結晶化度は、特に限定されないが、特許第3251073号に記載されている平均結晶化度(Xc)50〜75重量%や、面内の色相バラツキを低減させるため、特開平14-236214号に記載されている結晶化度38%以下のPVAフィルムを用いることができる。
PVAフィルムの複屈折(△n)は小さいことが好ましく、特許第3342516号に記載されている複屈折が1.0×10-3以下のPVAフィルムを好ましく用いることができる。但し、特開平14−228835号に記載されているように、PVAフィルムの延伸時の切断を回避しながら高偏光度を得るため、PVAフィルムの複屈折を0.02以上0.01以下としてもよいし、特開平14−060505号に記載されているように(nx+ny)/2−nzの値を0.0003以上0.01以下としてもよい。PVAフィルムの面内レターデーションは0nm以上100nm以下が好ましく、0nm以上50nm以下がさらに好ましい。また、PVAフィルムの膜厚方向レターデーションは0nm以上500nm以下が好ましく、0nm以上300nm以下がさらに好ましい。
この他、本発明の偏光板には、特許3021494号に記載されている1、2−グリコール結合量が1.5モル%以下のPVAフィルム、特開平13−316492号に記載されている5μm以上の光学的異物が100cm2当たり500個以下であるPVAフィルム、特開平14−030163号に記載されているフィルムのTD方向の熱水切断温度斑が1.5℃以下であるPVAフィルム、さらにグリセリンなどの3〜6価の多価アルコ−ルを1〜100重量部したり、 特開平06−289225号に記載されている可塑剤を15重量%以上混合した溶液から製膜したPVAフィルムを好ましく用いることができる。
PVAフィルムの延伸前のフィルム膜厚は特に限定されないが、フィルム保持の安定性、延伸の均質性の観点から、1μm〜1mmが好ましく、20〜200μmが特に好ましい。例えば、特開平14−236212号に記載されているように水中において4倍から6倍の延伸を行った時に発生する応力が10N以下となるような薄いPVAフィルムを使用してもよい。
二色性分子はI3 -やI5 -などの高次のヨウ素イオンもしくは二色性染料を好ましく使用することができる。本発明では高次のヨウ素イオンが特に好ましく使用される。高次のヨウ素イオンは、「偏光板の応用」永田良編、CMC出版や工業材料、第28巻、第7号、p39〜p45に記載されているようにヨウ素をヨウ化カリウム水溶液に溶解した液および/もしくはホウ酸水溶液にPVAを浸漬し、PVAに吸着・配向した状態で生成することができる。
二色性分子として二色性染料を用いる場合は、アゾ系色素が好ましく、特にビスアゾ系とトリスアゾ系色素が好ましい。二色性染料は水溶性のものが好ましく、このため二色性分子にスルホン酸基、アミノ基、水酸基などの親水性置換基が導入され、遊離酸、あるいはアルカリ金属塩、アンモニウム塩、アミン類の塩として好ましく用いられる。
このような二色性染料の具体例としては、例えば、C.I.Direct Red 37、 Congo Red(C.I. Direct Red 28)、C.I.Direct Violet 12、 C.I.Direct Blue 90、 C.I.Direct Blue 22、 C.I.Direct Blue 1、 C.I.Direct Blue 151、 C.I.Direct Green 1等のベンジジン系、C.I.Direct Yellow 44、 C.I.Direct Red 23、 C.I.Direct Red 79等のジフェニル尿素系、C.I.Direct Yellow 12等のスチルベン系、C.I.Direct Red 31等のジナフチルアミン系、C.I.Direct Red 81、 C.I.Direct Violet 9、 C.I.Direct Blue 78等のJ酸系を挙げることができる。
これ以外にも、C.I.Direct Yellow 8、C.I.Direct Yellow 28、C.I.Direct Yellow 86、C.I.Direct Yellow 87、C.I.Direct Yellow 142、C.I.Direct Orange 26、C.I.Direct Orange 39、C.I.Direct Orange 72、C.I.Direct Orange 106、C.I.Direct Orange 107、C.I.Direct Red 2、C.I.Direct Red 39、C.I.Direct Red 83、C.I.Direct Red 89、C.I.Direct Red 240、C.I.Direct Red 242、C.I.Direct Red 247、C.I.Direct Violet 48、C.I.Direct Violet 51、C.I.Direct Violet 98、C.I.Direct Blue 15、C.I.Direct Blue 67、C.I.Direct Blue 71、C.I.Direct Blue 98、C.I.Direct Blue 168、C.I.Direct Blue 202、C.I.Direct Blue 236、C.I.Direct Blue 249、C.I.Direct Blue 270、C.I.Direct Green 59、C.I.Direct Green 85、C.I.Direct Brown 44、C.I.Direct Brown 106、C.I.Direct Brown 195、C.I.Direct Brown 210、C.I.Direct Brown 223、C.I.Direct Brown 224、C.I.Direct Black 1、C.I.Direct Black 17、C.I.Direct Black 19、C.I.Direct Black 54等が、さらに特開昭62−70802号、特開平1−161202号、特開平1−172906号、特開平1−172907号、特開平1−183602号、特開平1−248105号、特開平1−265205号、特開平7−261024号、の各公報記載の二色性染料等も好ましく使用することができる。各種の色相を有する二色性分子を製造するため、これらの二色性染料は2種以上を配合してもかまわない。二色性染料を用いる場合、特開平14−082222号に記載されているように、吸着厚みが4μm以上であってもよい。
フィルム中の該二色性分子の含有量は、少なすぎると偏光度が低く、また、多すぎても単板透過率が低下することから通常、フィルムのマトリックスを構成するポリビニルアルコール系重合体に対して、0.01質量%から5質量%の範囲に調整される。
偏光子の好ましい膜厚としては、5μm乃至40μmが好ましく、さらに好ましくは10μm乃至30μmである。偏光子の厚さと後述する保護膜の厚さの比を、特開平14-174727号に記載されている0.01≦A(偏光子膜厚)/B(保護膜膜厚)≦0.16範囲とすることも好ましい。
本発明における偏光板の製造工程は、膨潤工程、染色工程、硬膜工程、延伸工程、乾燥工程、保護膜貼り合わせ工程、貼り合わせ後乾燥工程から構成されることが好ましい。染色工程、硬膜工程、延伸工程の順序を任意に変えること、また、いくつかの工程を組み合わせて同時に行っても構わない。また、特許第3331615に記載されているように、硬膜工程の後に水洗することも好ましく行うことができる。
本発明では、膨潤工程、染色工程、硬膜工程、延伸工程、乾燥工程、保護膜貼り合わせ工程、貼り合わせ後乾燥工程を記載の順序で遂次行うことが特に好ましい。また、前述の工程中あるいは後にオンライン面状検査工程を設けても構わない。
膨潤工程は、水のみで行うことが好ましいが、特開平10−153709に記載されているように、光学性能の安定化及び、製造ラインでの偏光板基材のシワ発生回避のために、偏光板基材をホウ酸水溶液により膨潤させて、偏光板基材の膨潤度を管理することもできる。
また、膨潤工程の温度、時間は、任意に定めることができるが、10℃以上60℃以下、5秒以上2000秒以下が好ましい。
染色工程は、特開2002−86554に記載の方法を用いることができる。また、染色方法としては浸漬だけでなく、ヨウ素あるいは染料溶液の塗布あるいは噴霧等、任意の手段が可能である。また、特開平13−290025号に記載されているように、ヨウ素の濃度、染色浴温度、浴中の延伸倍率、および浴中の浴液を攪拌させながら染色させる方法を用いてもよい。
二色性分子として高次のヨウ素イオンを用いる場合、高コントラストな偏光板を得るためには、染色工程はヨウ素をヨウ化カリウム水溶液に溶解した液を用いることが好ましい。この場合のヨウ素−ヨウ化カリウム水溶液のヨウ素は0.05〜20g/リットル、ヨウ化カリウムは3〜200g/リットル、ヨウ素とヨウ化カリウムの重量比は1〜2000が好ましい範囲である。染色時間は10〜1200秒が好ましく、液温度は10〜60℃が好ましい。さらに好ましくは、ヨウ素は0.5〜2g/リットル、ヨウ化カリウムは30〜120g/リットル、ヨウ素とヨウ化カリウムの重量比は30〜120がよく、染色時間は30〜600秒、液温度は20〜50℃がよい。
また、特許第3145747号に記載されているように、染色液にホウ酸、ホウ砂等のホウ素系化合物を添加しても良い。
硬膜工程は、架橋剤溶液に浸漬、または溶液を塗布して架橋剤を含ませるのが好ましい。また、特開平11−52130に記載されているように、硬膜工程を数回に分けて行うこともできる。
架橋剤としては米国再発行特許第232897号に記載のものが使用でき、特許第3357109号に記載されているように、寸法安定性を向上させるため、架橋剤として多価アルデヒドを使用することもできるが、ホウ酸類が最も好ましく用いられる。
硬膜工程に用いる架橋剤としてホウ酸を用いる場合には、ホウ酸−ヨウ化カリウム水溶液に金属イオンを添加しても良い。金属イオンとしては塩化亜鉛が好ましいが、特開2000−35512に記載されているように、塩化亜鉛の変わりに、ヨウ化亜鉛などのハロゲン化亜鉛、硫酸亜鉛、酢酸亜鉛などの亜鉛塩を用いることもできる。
本発明では、塩化亜鉛を添加したホウ酸−ヨウ化カリウム水溶液を作製し、PVAフィルムを浸漬させて硬膜を行うことが好ましく行われる。ホウ酸は1〜100g/リットル、ヨウ化カリウムは1〜120g/リットル、塩化亜鉛は0.01〜10g/リットル、硬膜時間は10〜1200秒が好ましく、液温度は10〜60℃が好ましい。さらに好ましくは、ホウ酸は10〜80g/リットル、ヨウ化カリウムは5〜100g/リットル、塩化亜鉛は0.02〜8g/リットル、硬膜時間は30〜600秒がよく、液温度は20〜50℃がよい。
延伸工程は、米国特許2、454、515などに記載されているような、縦一軸延伸方式、もしくは特開2002−86554に記載されているようなテンター方式を好ましく用いることができる。好ましい延伸倍率は2倍以上12倍以下であり、さらに好ましくは3倍以上10倍以下である。また、延伸倍率と原反厚さと偏光子厚さの関係は特開平14-040256号に記載されている(保護膜貼合後の偏光子膜厚/原反膜厚)×(全延伸倍率)>0.17としたり、最終浴を出た時の偏光子の幅と保護膜貼合時の偏光子幅の関係は特開平14-040247号に記載されている0.80≦(保護膜貼合時の偏光子幅/最終浴を出た時の偏光子の幅)≦0.95とすることも好ましく行うことができる。
乾燥工程は、特開2002−86554で公知の方法を使用できるが、好ましい温度範囲は30℃〜100℃であり、好ましい乾燥時間は30秒〜60分である。また、特許第3148513号に記載されているように、水中退色温度を50℃以上とするような熱処理を行ったり、特開平07−325215号や特開平07−325218号に記載されているように温湿度管理した雰囲気でエージングすることも好ましく行うことができる。
本発明の偏光板は、様々な表示モードの液晶セルに用いることができる。TN(Twisted Nematic)、IPS(In−Plane Switching)、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)、AFLC(Anti−ferroelectric Liquid Crystal)、OCB(Optically Compensatory Bend)、STN(Supper Twisted Nematic)、VA(Vertically Aligned)およびHAN(Hybrid Aligned Nematic)のような様々な表示モードが提案されている。また、上記表示モードを配向分割した表示モードも提案されている。本発明の偏光板は、いずれの表示モードの液晶表示装置においても有効である。また、透過型、反射型、半透過型のいずれの液晶表示装置においても有効である。
本発明の偏光板は多くの液晶表示モードにおいて有利に用いられる。これらの表示モードは古くから良く知られている。TN型反射型液晶表示装置については、特開平10−123478号、WO9848320号、特許第3022477号の各公報に記載がある。反射型液晶表示装置に用いる光学補償シートについては、WO00−65384号に記載がある。本発明の偏光板をVAモードの液晶セルを有するVA型液晶表示装置に使用する場合は、液晶セルとセルロースアシレート保護フイルムとの間に別途光学補償シートを挿入して使用する。本発明の偏光板をOCBモードの液晶セルを有するOCB型液晶表示装置に使用する場合も、液晶セルとセルロースアシレート保護フイルムとの間に別途光学補償シートを挿入して使用する。
以下に本発明の偏光板についての具体的な実施態様を記述するが、これらに限定されるものではない。
[透湿率の測定]
JIS Z0208に示されている装置を使用して透湿率を測定する(カップ法)。但し温度は60℃、相対湿度は95%の条件で、24時間の水蒸気透過量を測定する。
[偏光板耐久性の測定]
偏光板について分光光度計により可視領域における並行透過率(Yp)、直交透過率(Yc)を求め、次式に基づいて偏光度Pを決定する。
P=[(Yp−Yc)/(Yp+Yc)]1/2
粘着剤を介してガラス板に偏光板を貼り付けYpとYcを測定し、初期偏光度P1を算出する。この偏光板をガラスに貼りつけた状態で60℃、95%RHの雰囲気に500時間放置した後、初期偏光度測定と同じように経時後の偏光度Pを測定する。偏光度変化P2−P1の値が−2%よりも大きいことが好ましく、−1%以下であれば更に好ましい。
[額縁現象の評価]
実施例で作成した偏光板を透過軸に対して45度方向を長辺に、長辺方向に対して直角方向が短辺になるように、21cm×15cmサイズに2枚切り出した。1枚のガラス板の表裏に粘着剤を介してこの偏光板を透過軸が直交するように貼りあわせる。このガラス板を60℃のドライ空気高温槽中で17時間経時し、取り出して室温で1時間冷却する。ガラス板にバックライトを当てて肉眼観察し、周縁部の光漏れの程度を相対比較する。
[レターデーション値の測定]
セルロースアシレートフィルムを25℃60%RHにて24時間調湿後、エリプソメーター(M−150:日本分光(株)製)を用い、He−Neレーザーを用いて測定した。厚さ方向のレターデーション値(Rth)と面内レターデーション値(Re)とは、それぞれ下記式(1)および(2)にしたがって算出した。
式(1):
Re=(nx−ny)×d
式(2):
Rth={(nx+ny)/2−nz}×d
(式中、nxはフィルム平面内のx方向の屈折率であり、nyはフィルム平面内のy方向の屈折率であり、nzはフィルム面と直交する方向の屈折率であり、dはフィルムの厚み(nm)である。
[セルロースアセテート溶液の調製]
本実施例で使用したセルロースアセテートは次の2種類である。
(1)セルロースアセテートA
全アセチル置換度2.82、6位アセチル置換度0.91、粘度平均重合度320、含水率0.2質量%、ジクロロメタン溶液中6質量%の粘度 305mPa・s、平均粒子径1.5mmであって標準偏差0.5mmである粉体。
(2)セルロースアセテートB
置換度2.78、粘度平均重合度305、6位アセチル基置換度0.90、アセトン抽出分は7質量%、重量平均分子量/数平均分子量比2.3、Tg160℃、含水率0.2質量%、ジクロロメタン溶液中6質量%の粘度350mPa・s、残存酢酸量が0.1質量%以下、Ca含有量65ppm、Mg26ppm、鉄0.8ppm、硫酸イオン18ppm、イエローインデックス1.9、遊離酢酸47ppm、平均粒子径1.5mmであって標準偏差0.5mmである粉体。
[溶液調製法(1)]
攪拌羽根を有し外周を冷却水が循環する400Lのステンレス製溶解タンクに、下記第一溶液組成にもとづいてまず溶媒を混合し、次いでセルロースアセテート以外の添加剤を溶解する。次に下記記述のセルローストリアセテート粉体(フレーク)を徐々に添加し、全体が300kgになるように仕込んだ。なお、溶媒であるジクロロメタン、ブタノール、メタノールは、すべてその含水率が0.2質量%以下のものを利用した。
タンクを密閉し、タンク外周の冷却水を60℃に変えて撹拌しながら2時間溶解してセルロースアセテート溶液を調製した。次に本溶液を絶対濾過精度0.01mmの濾紙(東洋濾紙(株)製、#63)でろ過し、さらに絶対濾過精度2.5μmの濾紙(ポール社製、FH025)にて濾過した。
別のミキシングタンクに第二溶液組成の液を調製し、第一溶液474質量部と第二溶液25質量部を混合する。
第一溶液組成
セルロースアセテート 100質量部
メチレンクロライド 320質量部
メタノール 45質量部
可塑剤 (可塑剤種と添加量は表1に示す)
第二溶液組成
微粒子(二酸化ケイ素(粒径20nm)、モース硬度 約7) 0.5質量部
添加剤 (添加剤種と添加量は表1に示す)
メチレンクロライド 87質量部
メタノール 13質量部
[溶液調製法(2)]
攪拌羽根を有し外周を冷却水が循環する400Lのステンレス性溶解タンクに、下記の溶媒混合溶液によく攪拌・分散しつつ、下記記述のセルローストリアセテート粉体A(フレーク)を徐々に添加し、全体が200kgになるように仕込んだ。なお、溶媒である酢酸メチル、1−ブタノール、アセトン、エタノールは、すべてその含水率が0.2質量%以下のものを利用した。まず、セルローストリアセテートの粉末は、分散タンクに紛体が投入されタンク内を1300Paに減圧し、攪拌剪断速度を最初は15m/sec(剪断応力5×104kgf/m/sec2)の周速で攪拌するディゾルバータイプの偏芯攪拌軸および、中心軸にアンカー翼を有して周速1m/sec(剪断応力1×104kgf/m/sec2)で攪拌する条件下で30分間分散した。分散の開始温度は25℃であり、冷却水を流水することにより最終到達温度を35℃とした。分散終了後、高速攪拌は停止し、アンカー翼の周速を0.5m/secとしてさらに100分間攪拌し、セルローストリアセテートフレークを膨潤させた。膨潤終了までは窒素ガスでタンク内を0.12MPaになるように加圧した。この際のタンク内の酸素濃度は2vol%未満であり防爆上で問題のない状態を保った。またドープ中の水分量は0.2質量%以下であることを確認した。ドープ組成は以下の通りである。
セルロースアセテート 20.0質量部
酢酸メチル 80.0質量部
アセトン 7.0質量部
エタノール 9.0質量部
1−ブタノール 4.0質量部
可塑剤 (可塑剤種と添加量は表1に示す)
添加剤 (添加剤種と添加量は表1に示す)
微粒子(二酸化ケイ素(粒径20nm)、モース硬度 約7) 0.5質量部
クエン酸エチルエステル 0.04質量部
(エステル置換数0,1,2及び3の構成比率がそれぞれ1%、29%、68%及び2%のもの)
なお、表1の紫外線吸収剤V1の構造を以下に示す。
紫外線吸収剤V1:
Figure 2005156734
得られた不均一なゲル状溶液を軸中心部を30℃に加温したスクリューポンプで送液して、そのスクリュー外周部から冷却して−75℃で3分間となるように冷却部分を通過させた。冷却は冷凍機で冷却した−80℃の冷媒を用いて実施した。そして、冷却により得られた溶液はスクリュ−ポンプで送液中に35℃に加温されてステンレス製の容器に移送した。50℃で2時間攪拌し均一溶液とした後、絶対濾過精度0.01mmの濾紙(東洋濾紙(株)製、#63)でろ過し、さらに絶対濾過精度2.5μmの濾紙(ポール社製、FH025)にて濾過した。得られたセルロース誘導体溶液は、送液パイプの加温部圧力部で110℃、1MPaに加温し、常圧(約0.1Mpa)に放出することで有機溶媒を揮発させて、冷却して温度40℃の該セルローストリアセテート濃度24.0%の溶液を得た。この溶液の粘度(40℃)は120Pa・sであり、また動的貯蔵弾性率(15℃)は3800Paであり、動的貯蔵弾性率(−5℃)は3.5万Paであり、動的貯蔵弾性率(−50℃)は24万Paあった。なお、会合体重合度は280万〜320万の溶液特性を有するものであった。
[セルローストリアセテートフィルムの作製]
表1のセルローストリアセテート溶液を、鏡面ステンレスドラム支持体上に流延した。ドラムから剥離後テンター部で乾燥し、更に多数のロール間を搬送しながら乾燥した後巻き取った。特開平7−112446号記載の乾燥パターンAないしBの間に合わせて乾燥し巻き取ることにより、面内レターデーション値を10nm未満に制御した。できたフイルムの厚さ、厚さ方向レターデーション(Rth)及び透湿率を測定した。その結果を表1に示す。
得られたフイルムは50℃の7%水酸化カリウム水溶液に3分間浸漬した後に水洗し乾燥した。
Figure 2005156734
[偏光板の作製]
厚さ80μmのポリビニルアルコールフイルムを0.3%のヨウ素水溶液中で染色した後、4%のホウ酸水溶液、2%のヨウ化カリウム水溶液中で5倍まで延伸し、次いで50℃で4分間乾燥させて偏光子を得た。この偏光子の両面に表2に示す組合わせで、ポリビニルアルコール水溶液の接着剤を介して、上記ケン化処理したセルロースアセテートフイルムを貼り合わせ、得られた偏光板の初期偏光度、額縁現象及び偏光板耐久性を測定した。その結果を表2に示す。
Figure 2005156734
一般的な液晶表示装置の構成を表す。
符号の説明
10.偏光板
11.保護フイルム
12.偏光子
13.保護フイルム
14.粘着剤
20.液晶セル
21.ガラス
22.液晶層
23.ガラス
30偏光板
31.保護フイルム
32.偏光子
33.保護フイルム
34.粘着剤
40.バックライトユニット

Claims (5)

  1. 第1の保護フィルム、偏光子、第2の保護フィルムがこの順に積層してなる偏光板において、第2の保護フィルムが液晶セル側保護フィルムであって、第1の保護フィルムの透湿度が第2の保護フィルムの透湿度よりも低く、かつ第2の保護フィルムの厚さ方向レターデーションが30nm以下であることを特徴とする偏光板。
  2. 第1の保護フィルムと第2の保護フィルムの60℃95%RH24時間の透湿度の差が100〜3000g/m2・24hrであることを特徴とする請求項1記載の偏光板。
  3. 第2の保護フィルムの60℃95%RH24時間の透湿度が1800〜2800g/m2であることを特徴とする請求項2に記載の偏光板。
  4. 第1および第2の保護フィルムがセルロースアシレートフィルムであって、第2の保護フイルムの厚さが第1の保護フイルムの厚さよりも薄いことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の偏光板。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の偏光板を有する液晶表示装置。
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