JP2002221724A - 液晶表示素子及びそれを用いた液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示素子及びそれを用いた液晶表示装置

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JP2002221724A
JP2002221724A JP2001017553A JP2001017553A JP2002221724A JP 2002221724 A JP2002221724 A JP 2002221724A JP 2001017553 A JP2001017553 A JP 2001017553A JP 2001017553 A JP2001017553 A JP 2001017553A JP 2002221724 A JP2002221724 A JP 2002221724A
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Yoichiro Sugino
洋一郎 杉野
Yuji Saiki
雄二 済木
Senri Yoshikawa
せんり 吉川
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Nitto Denko Corp
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Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラスチック基板液晶セルの反り量の少ない
液晶表示素子を提供する。 【解決手段】 プラスチック基板液晶セルのフロント側
に貼り合せる偏光板の吸収軸角度と、リア側に貼り合せ
る偏光板の吸収軸角度の差を50度以下とする。これに
より、プラスチック基板液晶セルの反り量を1.0mm
以下に抑えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置に用
いられる、プラスチック基板液晶セル(以下、プラスチ
ックセルと略称することがある。)を使用した液晶表示
素子に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置(以下、LCDと略称する
ことがある。)は、卓上電子計算機、電子時計、パーソ
ナルコンピューター、ワードプロセッサ等に使用されて
おり、近年急激にその需要が増加している。LCDの用
途も広がってきており、近年は携帯電話やPDA等の携
帯用情報機器の普及に伴い、液晶表示パネルの軽量化、
薄型化が要求されており、中小型液晶ディスプレイ用と
して、ガラス基板の代わりにプラスチック基板を用いた
液晶表示パネルの開発と実用化が行われている。
【0003】しかし、従来のガラス基板を使用した液晶
セルの場合は、加熱加湿耐久性試験において偏光板の寸
法が変化しても、ガラスの可とう性が低いため反りは発
生しにくいが、プラスチック基板を使用した液晶セルの
場合、プラスチック基板の可とう性が高く、偏光板の変
形に伴い液晶セルも変形して反りが発生する。特に、加
湿条件下等で液晶表示素子にストレスがかかった時に、
反りが発生することによって、液晶表示における表示ム
ラが生じたり、最終製品の組立工程での作業性に不具合
が生じるという問題がある。とりわけ、加熱加湿耐久性
試験の前後において、|1.5|mm以上の反りが発生
することが大きな問題となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来の
問題を解決するため、液晶セルの反り量の少ない液晶表
示素子を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
【0006】本発明は、液晶表示パネルにおいて、フロ
ント側とリア側それぞれに偏光板が存在する場合、加熱
や加湿のストレスがかかった時、偏光板は必ず収縮す
る。偏光板の伸縮は吸収軸方向に生じるため、パネルの
フロント側とリア側の偏光板の吸収軸の位置関係によ
り、偏光板の挙動に対して、安定なパネル構成であるか
どうかが決まるとの知見に基づいてなされたものであ
り、吸収軸の位置決めを軸角度差を用いて表わしたもの
である。
【0007】すなわち、本発明の液晶表示素子は、プラ
スチック基板液晶セルのフロント側に貼り合せる偏光板
の吸収軸角度と、リア側に貼り合せる偏光板の吸収軸角
度の差が、50度以下であることを特徴とする。
【0008】フロント側とリア側に貼り合せる偏光板の
吸収軸角度の差が50度を超えると、フロント側とリア
側の偏光板の寸法挙動に対称性がなくなるため、液晶セ
ルの反りが増大する。また、吸収軸角度AとBの差は、
好ましくは0度≦|A−B|≦50度であり、特に好ま
しくは0度≦|A−B|≦40度である。
【0009】また、前記液晶表示素子においては、視野
特性を向上させるため、前記フロント側及び/又はリア
側の偏光板に、位相差板を積層することが好ましい。
【0010】また、前記液晶表示素子においては、品質
の安定性や組立作業性等の液晶表示装置の製造効率を向
上させるため、前記リア側の偏光板に、反射板又は半透
過反射板を積層することが好ましい。
【0011】また、前記液晶表示素子においては、前記
プラスチック基板液晶セルのパネルサイズが4インチ以
下、特に3.6インチ以下であることが好ましい。パネ
ルサイズが大きい場合は、吸収軸角度の差を上記範囲内
としても、高可とう性というプラスチック本来の性質の
影響を受けやすくなるため、本発明の効果が発現され難
くなる。
【0012】さらに、前記液晶表示素子においては、前
記液晶表示素子を40℃、92%RH条件下で120時
間放置した後の、前記プラスチック基板液晶セルの反り
量が1.0mm以下であることが好ましく、特に0.5
mm以下であることが好ましい。反り量が1.0mmを
超えると、液晶表示素子を液晶表示装置に組込む組立工
程における作業性が低下するとともに、液晶ディスプレ
イの表示ムラが生じる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明は、プラスチック基板液晶
セルのフロント側に貼り合せる偏光板の吸収軸角度と、
リア側に貼り合せる偏光板の吸収軸角度の差を、50度
以下とすることにより、液晶セルの反り量の少ない液晶
表示素子を提供するものである。通常、フロント側が視
認側となり、リア側がバックライト側となる
【0014】図1に、本発明の液晶表示素子において、
液晶セルの両側に偏光板を貼り合せた状態の例を示す。
1はプラスチック基板液晶セル、2はフロント側偏光板
の吸収軸角度、3はリア側偏光板の吸収軸角度、4は吸
収軸角度の差である。一般に、液晶セルに対して偏光板
を貼り合せる場合、その吸収軸方向は特に制限されず、
液晶セルによって任意に設定することができる。従っ
て、液晶セルに貼り合せたフロント側偏光板の吸収軸角
度に対して、吸収軸角度の差が50度以下となるように
リア側偏光板を貼り合せればよい。例えば、液晶セルの
フロント側に貼り合せる偏光板の吸収軸方向と、リア側
に貼り合せる偏光板の吸収軸方向が等しい場合は、吸収
軸角度の差は0度となる。
【0015】本発明において用いる偏光板は、二色性物
質含有のポリビニルアルコール系偏光フィルム等からな
る偏光子の両側に、適宜の接着層を介して保護層となる
透明保護フィルムを積層したものからなる。
【0016】偏光子(偏光フィルム)としては、例え
ば、ポリビニルアルコールや部分ホルマール化ポリビニ
ルアルコール等のポリビニルアルコール系ポリマーから
なる、厚さが75μm以下のフィルムに、膨潤処理、ヨ
ウ素や二色性染料等よりなる二色性物質による染色処
理、延伸処理、架橋処理を、適宜な順序や方式で施し、
乾燥したものを用いることができる。染色、架橋、延伸
の各工程は、別々に行う必要はなく同時に行ってもよ
い。一般に、自然光を入射させると直線偏光を透過する
ものであればよく、特に、光透過率や偏光度に優れるも
のが好ましい。偏光子の厚さは、1〜30μm、特に8
〜25μmが好ましい。
【0017】ポリビニルアルコール系ポリマーとして
は、酢酸ビニルを重合した後にケン化したものや、酢酸
ビニルに少量の不飽和カルボン酸、不飽和スルホン酸等
の共重合可能なモノマーを共重合したもの等が挙げられ
る。フィルムの水への溶解度の点から、平均重合度は5
00〜1万が好ましく、より好ましくは1000〜60
00であり、ケン化度は75モル%以上が好ましく、よ
り好ましくは98モル%以上である。
【0018】偏光子(偏光フィルム)の両側に設ける透
明保護層となる保護フィルム素材としては、適宜な透明
フィルムを用いることができる。中でも、透明性や機械
的強度、熱安定性や水分遮蔽性等に優れるポリマーから
なるフィルム等が好ましく用いられる。そのポリマーの
例としては、例えば、ポリエステル系樹脂、アセテート
系樹脂、ポリノルボルネン系樹脂、ポリエーテルスルホ
ン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹
脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリ
ル系樹脂、あるいはアクリル系、ウレタン系、エポキシ
系、シリコーン系等の熱硬化型ないし紫外線硬化型の樹
脂等が挙げられる。なかでも、透明性の点より、アセテ
ート系樹脂が好ましく、特に偏光特性や耐久性などの点
より、表面をアルカリなどでケン化処理したトリアセチ
ルセルロースフィルムが好ましい。
【0019】偏光板の偏光子の両側に貼り合せる保護層
の厚さは、20〜200μmであり、好ましくは40〜
100μmである。20μm未満の場合は耐久性が不足
するとともに作業工程上取扱い難くなり、一方、200
μmを超えると透過率が減少する。なお、偏光子の両側
に保護層を設ける場合、その表裏で異なるポリマー等か
らなる保護層とすることもでき、フロント側、リア側で
異なるポリマーや厚さ等からなる保護層とすることもで
きる。
【0020】保護層に用いられる透明保護フィルムは、
本発明の目的を損なわない限り、ハードコート処理や反
射防止処理、スティッキングの防止や拡散ないしアンチ
グレア等を目的とした処理などを施したものであっても
よい。ハードコート処理は、偏光板表面の傷付き防止な
どを目的に施されるものであり、例えばシリコーン系、
ウレタン系、アクリル系、エポキシ系などの適宜な紫外
線硬化型樹脂による硬度や滑り性等に優れる硬化皮膜
を、透明保護フィルムの表面に付加する方式などにて形
成することができる。
【0021】一方、反射防止処理は偏光板表面での外光
の反射防止を目的に施されるものであり、従来に準じた
反射防止膜などの形成により達成することができる。ま
た、スティッキング防止は隣接層との密着防止を目的
に、アンチグレア処理は偏光板の表面で外光が反射して
偏光板透過光の視認を阻害することの防止などを目的に
施されるものであり、例えばサンドブラスト方式やエン
ボス加工方式等による粗面化方式や透明微粒子の配合方
式などの適宜な方式にて透明保護フィルムの表面に微細
凹凸構造を付与することにより形成することができる。
【0022】前記の透明微粒子には、例えば平均粒径が
0.5〜20μmのシリカやアルミナ、チタニアやジル
コニア、酸化錫や酸化インジウム、酸化カドミウムや酸
化アンチモン等が挙げられ、導電性を有する無機系微粒
子を用いてもよく、また、架橋又は未架橋のポリマー粒
状物等からなる有機系微粒子等を用いることもできる。
透明微粒子の使用量は、透明樹脂100質量部あたり2
〜70質量部、特に5〜50質量部が一般的である。
【0023】透明微粒子配合のアンチグレア層は、透明
保護フィルムそのものとして、あるいは透明保護フィル
ム表面への塗工層等として設けることができる。アンチ
グレア層は、偏光板透過光を拡散して視角を拡大するた
めの拡散層(視角補償機能など)を兼ねるものであって
もよい。なお、上記の反射防止層やスティッキング防止
層、拡散層やアンチグレア層等は、それらの層を設けた
シートなどからなる光学層として透明保護フィルムとは
別体のものとして設けることもできる。
【0024】前記偏光子(偏光フィルム)と保護層であ
る透明保護フィルムとの接着処理は、特に限定されるも
のではないが、例えば、ビニルアルコール系ポリマーか
らなる接着剤、あるいは、ホウ酸やホウ砂、グルタルア
ルデヒドやメラミン、シュウ酸などのビニルアルコール
系ポリマーの水溶性架橋剤から少なくともなる接着剤等
を介して行うことができる。これにより、湿度や熱の影
響で剥がれにくく、光透過率や偏光度に優れるものとす
ることができる。かかる接着層は、水溶液の塗布乾燥層
等として形成されるものであるが、その水溶液の調製に
際しては必要に応じて、他の添加剤や、酸等の触媒も配
合することができる。
【0025】偏光板は、実用に際して他の光学層と積層
した光学部材として用いることができる。その光学層に
ついては特に限定はないが、例えば反射板や半透過反射
板、位相差板(1/2波長板、1/4波長板などのλ板
も含む)、視角補償フィルムや輝度向上フィルムなど
の、液晶表示装置等の形成に用いられることのある適宜
な光学層の1層又は2層以上を用いることができる。前
述した偏光子と保護層からなる偏光板に、更に位相差板
が積層されている楕円偏光板又は円偏光板、前述した偏
光子と保護層からなる偏光板に、更に視角補償フィルム
が積層されている偏光板、あるいは、前述した偏光子と
保護層からなる偏光板に、更に輝度向上フィルムが積層
されている偏光板とすることもできる。特に、前述した
偏光子と保護層からなる偏光板に、更に位相差板が積層
されている楕円偏光板又は円偏光板、更に反射板又は半
透過反射板が積層されている反射型偏光板又は半透過反
射板型偏光板が好ましい。
【0026】位相差板は、直線偏光を楕円偏光または円
偏光に変えたり、楕円偏光または円偏光を直線偏光に変
えたり、あるいは直線偏光の偏光方向を変える場合に用
いられ、特に、直線偏光を楕円偏光または円偏光に変え
たり、楕円偏光または円偏光を直線偏光に変える位相差
板としては、いわゆる1/4波長板(λ/4板とも言
う)が用いられる。1/2波長板(λ/2板とも言う)
は、通常、直線偏光の偏光方向を変える場合に用いられ
る。
【0027】位相差板の具体例としては、ポリカーボネ
ート、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、ポリメチ
ルメタクリレート、ポリプロピレンやその他のポリオレ
フィン、ポリアリレート、ポリアミド等のポリマーから
なるフィルムを延伸処理した複屈折性フィルムや液晶ポ
リマーの配向フィルム、液晶ポリマーの配向層をフィル
ムにて支持したものなどが挙げられる。また、傾斜配向
フィルムとしては、例えばポリマーフィルムに熱収縮性
フィルムを接着して加熱によるその収縮力の作用下にポ
リマーフィルムを延伸処理又は/及び収縮処理したもの
や液晶ポリマーを斜め配向させたものなどが挙げられ
る。フィルムの厚さは、使用目的に応じた位相差などに
より適宜に決定することができるが、一般には1mm以
下、好ましくは1〜500μm、特に好ましくは5〜3
00μmである。
【0028】楕円偏光板は、スーパーツイストネマチッ
ク(STN)型液晶表示装置の液晶層の複屈折によって
生じた着色(青又は黄)を補償(防止)して、前記着色
のない白黒表示にする場合などに有効に用いられる。更
に、3次元の屈折率を制御したものは、液晶表示装置の
画面を斜め方向 から見た際に生じる着色も補償(防
止)することができ好ましい。円偏光板は、例えば画像
がカラー表示になる反射型液晶表示装置の画像の色調を
整える場合などに有効に用いられ、また、反射防止の機
能も有する。
【0029】視角補償フィルムは、液晶表示装置の画面
を、画面に垂直でなくやや斜めの方向から見た場合で
も、画像が比較的鮮明に見えるように視角を広げるため
のフィルムであり、このような視角補償フィルムとして
は、トリアセチルセルロースフィルムなどにディスコテ
ィック液晶を塗工したものや、位相差板が用いられる。
通常の位相差板には、その面方向に一軸に延伸された複
屈折を有するポリマーフィルムが用いられるのに対し、
視角補償フィルムとして用いられる位相差板には、面方
向に二軸に延伸された複屈折を有するポリマーフィルム
とか、面方向に一軸に延伸され厚さ方向にも延伸された
厚さ方向の屈折率を制御した傾斜配向ポリマーフィルム
のような2方向延伸フィルムなどが用いられる。傾斜配
向フィルムとしては、前述したように、例えばポリマー
フィルムに熱収縮性フィルムを接着して加熱によるその
収縮力の作用下にポリマーフィルムを延伸処理又は/及
び収縮処理したものや、液晶ポリマーを斜め配向させた
ものなどが挙げられる。位相差板の素材原料ポリマー
は、先の位相差板で説明したポリマーと同様のものが用
いられる。偏光板との積層についても同様である。
【0030】輝度向上フィルムとしては、例えば誘電体
の多層薄膜や屈折率異方性が相違する薄膜フィルムの多
層積層体の如き、所定偏光軸の直線偏光を透過して他の
光は反射する特性を示すもの、コレステリック液晶層、
特にコレステリック液晶ポリマーの配向フィルムやその
配向液晶層をフィルム基材上に支持したものの如き、左
回り又は右回りのいずれか一方の円偏光を反射して他の
光は透過する特性を示すものなどの適宜なものが用いら
れる。
【0031】反射板は、それを偏光板に設けて反射型偏
光板を形成するためのものであり、反射型偏光板は、通
常液晶セルの裏側に設けられ、視認側(表示側)からの
入射光を反射させて表示するタイプの液晶表示装置など
を形成でき、バックライト等の光源の内蔵を省略できて
液晶表示装置の薄型化を図りやすいなどの利点を有す
る。
【0032】反射型偏光板の形成は、必要に応じ上記し
た透明保護フィルム等を介して偏光板の片面に金属等か
らなる反射層を付設する方式などの適宜な方式にて行う
ことができる。その具体例としては、必要に応じマット
処理した透明保護フィルムの片面に、アルミニウム等の
反射性金属からなる箔や蒸着膜を付設して反射層を形成
したものなどが挙げられる。
【0033】また、微粒子を含有させて表面を微細凹凸
構造とした上記の透明保護フィルムの上に、その微細凹
凸構造を反映させた反射層を有する反射型偏光板なども
挙げられる。表面微細凹凸構造の反射層は、入射光を乱
反射により拡散させて指向性やギラギラした見栄えを防
止し、明暗のムラを抑制しうる利点などを有する。透明
保護フィルムの表面微細凹凸構造を反映させた微細凹凸
構造の反射層の形成は、例えば真空蒸着方式、イオンプ
レーティング方式、スパッタリング方式等の蒸着方式や
メッキ方式などの適宜な方式で金属を透明保護フィルム
の表面に直接付設する方法などにより行うことができ
る。
【0034】また、反射板は、上記した偏光板の透明保
護フィルムに直接付設する方式に代えて、その透明保護
フィルムに準じた適宜なフィルムに反射層を設けてなる
反射シートなどとして用いることもできる。反射板の反
射層は、通常、金属を含むので、その反射面がフィルム
や偏光板等で被覆された状態の使用形態は、酸化による
反射率の低下防止、ひいては初期反射率の長期持続の点
や、保護層の別途付設の回避の点などから好ましい。
【0035】一方、半透過反射型偏光板は、上記におい
て反射層で光を反射し、かつ透過するハーフミラー等の
半透過型の反射層とすることにより得ることができる。
半透過反射型偏光板は、液晶セルの裏側に設けられ、液
晶表示装置などを比較的明るい雰囲気で使用する場合に
は、視認側(表示側)からの入射光を反射させて画像を
表示し、比較的暗い雰囲気においては、半透過型偏光板
のバックサイドに内蔵されているバックライト等の内蔵
光源を使用して画像を表示するタイプの液晶表示装置な
どを形成できる。即ち、半透過反射型偏光板は、明るい
雰囲気下では、バックライト等の光源使用のエネルギー
を節約でき、比較的暗い雰囲気下においても内蔵光源を
用いて使用できるタイプの液晶表示装置などの形成に有
用である。なお、半透過反射板としては、金属膜からな
るハーフミラーや、パール顔料を含有した合成樹脂板等
を用いることができる。
【0036】偏光板と位相差板、反射板又は半透過反射
板との積層は、液晶表示装置の製造工程で順次別個に積
層する方式にても行うことができるが、予め両者を積層
することにより、品質の安定性や積層作業性等に優れ、
液晶表示装置の製造効率を向上させることができる利点
がある。なお、粘着層には、例えば、アクリル系、シリ
コーン系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリエー
テル系、ゴム系等の適宜なものを用いることができ、中
でも、耐熱性や光学特性等の点よりアクリル系のものが
好ましく用いられる。なお、偏光板と位相差板との積層
に際して、それらの透過軸や進相軸等の光軸の配置角度
については特に限定はなく、適宜決定することができ
る。
【0037】また、偏光板は、偏光分離型偏光板の如
く、偏光板と2層又は3層以上の光学層とを積層したも
のからなっていてもよい。従って、上記の反射型偏光板
や半透過型偏光板と位相差板を組合せた反射型楕円偏光
板や半透過型楕円偏光板などであってもよい。2層又は
3層以上の光学層を積層した光学部材は、液晶表示装置
等の製造過程で順次別個に積層する方式にても形成する
ことができるものであるが、予め積層して光学部材とし
たものは、品質の安定性や組立作業性等に優れて液晶表
示装置などの製造効率を向上させることができる利点が
ある。なお、積層には、上記の粘着層等の適宜な接着手
段を用いることができる。
【0038】前述した偏光板等の光学部材には、液晶セ
ル等の他部材と接着するための粘着層を設けることもで
きる。その粘着層は、アクリル系等の従来に準じた適宜
な粘着剤にて形成することができる。特に、吸湿による
発泡現象や剥がれ現象の防止、熱膨張差等による光学特
性の低下や液晶セルの反り防止、ひいては高品質で耐久
性に優れる液晶表示装置の形成性などの点より、吸湿率
が低くて耐熱性に優れる粘着層であることが好ましい。
また、微粒子を含有して光拡散性を示す粘着層などとす
ることもできる。粘着層は必要に応じて必要な面に設け
ればよく、例えば、偏光子と保護層からなる偏光板の保
護層について言及するならば、必要に応じて、保護層の
片面又は両面に粘着層を設ければよい。
【0039】偏光板や光学部材に設けた粘着層が表面に
露出する場合には、その粘着層を実用に供するまでの
間、汚染防止等を目的にセパレータにて仮着カバーする
ことが好ましい。セパレータは、上記の透明保護フィル
ム等に準じた適宜な薄葉体に、必要に応じシリコーン系
や長鎖アルキル系、フッ素系や硫化モリブデン等の適宜
な剥離剤による剥離コートを設ける方式などにより形成
することができる。
【0040】なお、上記の偏光板や光学部材を形成する
偏光フィルムや透明保護フィルム、光学層や粘着層など
の各層は、例えばサリチル酸エステル系化合物やベンゾ
フェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物やシア
ノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物等の紫
外線吸収剤で処理する方式などの適宜な方式により紫外
線吸収能を持たせたものなどであってもよい。
【0041】本発明のプラスチック基板液晶セルを使用
した液晶表示素子は、半透過反射型又は反射型液晶表示
装置の形成に好ましく用いられる。従って、本発明の液
晶表示素子に用いられる液晶セルは、例えば薄膜トラン
ジスタ型に代表されるアクティブマトリクス駆動型のも
の、ツイストネマチック型やスーパーツイストネマチッ
ク型に代表される単純マトリクス駆動型のものなど、適
宜なタイプの液晶セルを用いたものであってもよい。ま
た、液晶セルの両側に偏光板や光学部材を設ける場合、
本発明の要件を満足する限り、それらは同じものであっ
てもよいし、異なるものであってもよい。さらに、液晶
表示装置の形成に際しては、例えばプリズムアレイシー
トやレンズアレイシート、光拡散板やバックライトなど
の適宜な部品を適宜な位置に1層又は2層以上配置する
ことができる。次に、本発明を実施例により具体的に説
明する。
【0042】
【実施例】実施例1 厚み75μmのポリビニルアルコールフィルムを、ヨウ
素とヨウ化カリウム配合の染色浴に浸漬して染色処理と
3倍程度の延伸処理を行い、ホウ酸とヨウ化カリウムを
添加した酸性浴中で総延伸倍率が5倍となるように延伸
処理と架橋処理を行った。その後乾燥させ、厚み27μ
mの偏光子を得た。この偏光子の両面に、7質量%のポ
リビニルアルコール水溶液からなる接着剤を塗布し、接
着面を苛性ソーダ水溶液でケン化処理した厚さ80μm
のトリアセチルセルロースフィルムを貼り合わせ、総厚
187μmの偏光板を作製した。また、偏光板の片側に
は、セルと貼りあわせる為に、厚み25μmの粘着剤を
塗布した。作製した偏光板を3インチのサイズに2枚切
り出し、2枚の偏光板を吸収軸角度の差が10度となる
ようにパネル(3インチ、プラスチック基板の厚さ40
0μm)に貼り合せた。
【0043】実施例2〜3、比較例1〜2 実施例1と同様にして、パネルに貼り合せたときの吸収
軸角度の差を、それぞれ表1のように変更して実験を行
った。
【0044】実施例、比較例で作製した液晶表示素子の
性能を、以下の方法で評価した。その結果を表1に示
す。
【0045】〔反り量〕液晶セルに偏光板を貼り合せた
状態で、40℃、92%RH条件下で120時間放置
し、試験後の液晶セルの反り量(mm)を測定した。
【0046】
【表1】 フロント側偏光板とリア側偏光板 の吸収軸角度の差(度) 反り量(mm) 実施例1 10 0.78 実施例2 45 0.82 実施例3 0 0.65 比較例1 60 1.42比較例2 90 1.21
【0047】表1の結果から明らかなように、本発明の
液晶表示素子は、プラスチック基板を使用した液晶セル
において、液晶セルに対してフロント側に貼り合せる偏
光板の吸収軸角度と、通常バックライト側となるリア側
に貼り合せる偏光板の吸収軸角度の差が50度以下であ
る。その結果、40℃/92%RH、120時間加湿試
験後の液晶セルの反り量がl.0mm以下となっている
ことがわかる。
【0048】また、実施例1で作製した液晶表示素子を
実装し、液晶表示装置を形成した。その結果、この表示
装置は、加熱履歴による液晶セルの反り量が少ないた
め、長時間使用してもパネル端部の色抜けや、パネル面
内の色相のバラツキが殆ど見られなかった。
【0049】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によれば、
プラスチック基板を使用した液晶セルに対して、フロン
ト側に貼り合せる偏光板の吸収軸角度と、通常バックラ
イト側となるリア側に貼り合せる偏光板の吸収軸角度の
差を50度以下にすることにより、液晶セルの反りを解
消することができる。そのため、最終製品の組立工程に
おける作業性が向上し、液晶表示パネル面内の色相のバ
ラツキやパネル色相の変化等、表示ムラをなくすことが
できる。よって、その工業的価値は大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の偏光板の構成例を示す図。
【符号の説明】
1 プラスチック基板液晶セル 2 フロント側偏光板の吸収軸角度 3 リア側偏光板の吸収軸角度 4 吸収軸角度の差
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09F 9/00 324 G09F 9/00 324 (72)発明者 吉川 せんり 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 Fターム(参考) 2H049 BA02 BA06 BB03 BB51 BB54 BB63 BC14 BC22 2H091 FA08X FA08Z FA11X FA11Z FA14Z FD06 GA01 GA16 LA20 LA30 5G435 AA04 AA17 BB12 EE33 FF03 FF05 GG09

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチック基板液晶セルのフロント側
    に貼り合せる偏光板の吸収軸角度と、リア側に貼り合せ
    る偏光板の吸収軸角度の差が、50度以下であることを
    特徴とする液晶表示素子。
  2. 【請求項2】 前記フロント側及び/又はリア側の偏光
    板に、位相差板を積層した請求項1に記載の液晶表示素
    子。
  3. 【請求項3】 前記リア側の偏光板に、反射板又は半透
    過反射板を積層した請求項1又は2に記載の液晶表示素
    子。
  4. 【請求項4】 前記プラスチック基板液晶セルのパネル
    サイズが4インチ以下である請求項1〜3のいずれかに
    記載の液晶表示素子。
  5. 【請求項5】 前記液晶表示素子を40℃、92%RH
    条件下で120時間放置した後の、前記プラスチック基
    板液晶セルの反り量が1.0mm以下である請求項1〜
    4のいずれかに記載の液晶表示素子。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005156734A (ja) * 2003-11-21 2005-06-16 Fuji Photo Film Co Ltd 偏光板、およびそれを用いた液晶表示装置
CN102540559A (zh) * 2010-12-21 2012-07-04 第一毛织株式会社 液晶显示器和制造偏振器板的方法
JP2014063046A (ja) * 2012-09-21 2014-04-10 Mitsubishi Electric Corp 液晶表示装置

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