JP2002258052A - 光学補償層一体型偏光板及びこれを用いた液晶表示装置 - Google Patents

光学補償層一体型偏光板及びこれを用いた液晶表示装置

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JP2002258052A
JP2002258052A JP2001060286A JP2001060286A JP2002258052A JP 2002258052 A JP2002258052 A JP 2002258052A JP 2001060286 A JP2001060286 A JP 2001060286A JP 2001060286 A JP2001060286 A JP 2001060286A JP 2002258052 A JP2002258052 A JP 2002258052A
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polarizing plate
optical compensation
layer
compensation layer
liquid crystal
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Application number
JP2001060286A
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English (en)
Inventor
Hisafumi Mihara
尚史 三原
Seiichi Kusumoto
誠一 楠本
Yuji Saiki
雄二 済木
Eiji Hamamoto
英二 濱本
Yoichiro Sugino
洋一郎 杉野
Senri Yoshikawa
せんり 吉川
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 面内で明るさや色味のムラが無い表示品位、
耐久性に優れた液晶表示装置に用いられる光学補償層一
体型偏光板偏光板、及びそれを用いた液晶表示装置を提
供する。 【解決手段】 偏光子の両側に接着層を介して保護層を
形成し、かつ少なくとも片側の保護層上に光学補償層を
形成した光学補償層一体型偏光板であって、前記保護層
と前記光学補償層の寸法変化率を実質的に同等にする。
また、本発明の光学補償層一体型偏光板においては、前
記偏光板を80℃の加熱条件下に100時間置いた場合
に、前記偏光板の吸収軸方向および偏光軸方向の寸法変
化率が、ともに0.5%以下であることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加熱、加湿等によ
り発生する面内の明るさや色味のムラが少なく、表示品
位、耐久性に優れた、液晶表示装置に用いられる光学補
償層一体型偏光板及びこれを用いた液晶表示装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、親水性高分子フィルムに、ヨウ
素、染料等の二色性物質を含浸させて延伸処理してなる
偏光フィルムが知られている。かかる偏光フィルムは液
晶表示装置に用いられており、機械的強度、耐久性を向
上する為に、両側に透明保護層を設けている。さらに、
TFT、STN、VA方式等による液晶パネルのコント
ラスト向上や視角拡大等の光学補償を行うために、偏光
板に光学補償層を形成している。
【0003】このように、幾つかの物性が異なる層が積
層されたものを、液晶パネルに貼り合せた場合、バック
ライトを点灯したり、加熱、加湿等の耐久性試験を行う
と、保護層や光学補償層が熱による寸法変化を起こし、
面内で位相差、光軸等の光学特性が変化することによ
り、明るさや色味のムラが発生する問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、加熱、加湿
等で発生する偏光板の保護層と光学補償層の寸歩変化を
小さく、且つ実質的に同等にすることにより光学特性の
変化を低減し、面内で明るさや色味のムラが無い表示品
位、耐久性に優れた液晶表示装置に用いられる光学補償
層一体型偏光板偏光板及びそれを用いた液晶表示装置を
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
本発明の光学補償層一体型偏光板は、偏光子の両側に接
着層を介して保護層を形成し、かつ少なくとも片側の保
護層上に光学補償層を形成した光学補償層一体型偏光板
であって、前記保護層と前記光学補償層の寸法変化率が
実質的に同等であることを特徴とする。
【0006】また、本発明の光学補償層一体型偏光板に
おいては、前記偏光板を80℃の加熱条件下に100時
間置いた場合に、前記偏光板の吸収軸方向および偏光軸
方向の寸法変化率が、ともに0.5%以下であることが
好ましい。
【0007】また、本発明の光学補償層一体型偏光板に
おいては、前記保護層と光学補償層とが、粘着剤を介し
て積層されていることが好ましい。
【0008】また、本発明の光学補償層一体型偏光板
は、前記の偏光板の少なくとも片側に、他部材と接着す
るための粘着層を設けたことを特徴とする。
【0009】また、本発明の光学補償層一体型偏光板
は、単体透過率が42%以上、偏光度が98%以上であ
ることを特徴とする。
【0010】次に、本発明の液晶表示装置は、前記の光
学補償層一体型偏光板を、液晶セルの少なくとも片側に
配置したことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の偏光板は、合成樹脂フィ
ルムを染色、架橋、延伸、乾燥して形成した二色性物質
含有のポリビニルアルコール系偏光フィルム等からなる
偏光子の両側に、適宜の接着層、例えばビニルアルコー
ル系ポリマー等からなる接着層を介して、保護層となる
保護フィルムとを貼り合わせ、かつ少なくとも片側の保
護層上に、適宜の粘着層を介して、光学補償層を形成し
た光学補償層一体型偏光板である。
【0012】本発明の偏光板は、偏光子の両側に接着層
を介して形成された保護層と、その少なくとも片側の保
護層上に粘着剤を介して形成された光学補償層の寸法収
縮率が実質的に同等であり、好ましくは80℃で100
時間加熱した後の寸法収縮率が、0.5%以下、特に好
ましくは0.3%以下である。そのため、加熱、加湿等
により発生する面内の明るさや色味のムラが少なく、表
示品位、耐久性に優れる。
【0013】本発明の光学補償層一体型偏光板を、図面
を用いて説明する。
【0014】図1は、本発明の光学補償層一体型偏光板
の実施形態を示すものである。本発明の偏光板の基本形
態は、図1の如く、偏光子の両側に保護層が形成されて
おり、粘着剤を介して光学補償層が形成されており、光
学補償層の片側には、液晶パネルと貼り合せるための粘
着層が形成されている。
【0015】図2に、液晶パネルに使用される実施形態
を示す。TFT方式の場合、液晶パネルの両側に、偏光
板の吸収軸が平行又は直行になるよう貼り合わされる。
かかる形態において、バックライトを点灯したり、加
熱、加湿試験等を行うと、偏光板の保護層、光学補償層
に熱、水分等による寸法変化が生じ、面内において各層
の光軸方向、位相差等の光学特性が変化することによ
り、明るさ、色相等のムラが発生する。この場合、保護
層と光学補償層の寸法変化率が同等で、かつその寸法変
化率がともに0.5%以下の場合、各層の寸法変化の違
いによる光学ひずみが小さく、面内のムラが無い表示品
位が優れた表示が実現できる。
【0016】偏光子としては、例えばポリビニルアルコ
ール系フィルムや部分ホルマール化ポリビニルアルコー
ル系フィルム、エチレン・酢ビ共重合体系部分ケン化フ
ィルム等の親水性高分子フィルムに、ヨウ素及び又は二
色性染料を吸着させて延伸したもの等があげられる。偏
光子の厚さは、特に限定されるものではないが、1〜8
0μmが一般的であり、特に2〜40μmが好ましい。
【0017】保護層としては、透明性、機械的強度、熱
安定性、水分遮断性に優れるポリマー等が好ましく用い
られる。例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアセテート
系樹脂、ポリエーテルサルフォン系樹脂、ポリカーボネ
ート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポ
リオレフィン系樹脂、ポリノルボルネン系樹脂及びポリ
アクリル系樹脂等の熱可塑性樹脂、アクリル系、ウレタ
ン系、エポキシ系及びシリコーン系等の熱硬化樹脂又は
紫外線硬化樹脂等が挙げられる。なかでも、光学補償層
との組合せの点から、ポリアセテート系樹脂、ポリカー
ボネート系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリノルボル
ネン系樹脂が好ましく、特に、ポリカーボネート系樹脂
が好ましい。
【0018】保護層は、プラスチックの塗布方式やフィ
ルムとしたものを、接着層を介して偏光子に積層する方
式等、適宜な方式で形成することができ、その厚さも任
意である。一般には、500μm以下、好ましくは1〜
300μm、特に好ましくは5〜200μmの厚さであ
る。
【0019】保護層は、本発明の目的を損なわない限
り、ハードコート処理や反射防止処理、スティッキング
の防止や拡散ないしアンチグレア等を目的に、表面に微
細凹凸構造を施したものであってもよい。ハードコート
処理は、偏光板表面の傷付き防止などを目的に施される
ものであり、例えばシリコーン系、ウレタン系、アクリ
ル系、エポキシ系などの適宜な紫外線硬化型樹脂による
硬度や滑り性等に優れる硬化皮膜を、透明保護フィルム
の表面に付加する方式などにて形成することができる。
【0020】一方、反射防止処理は偏光板表面での外光
の反射防止を目的に施されるものであり、従来に準じた
反射防止膜などの形成により達成することができる。ま
た、スティッキング防止は隣接層との密着防止を目的
に、アンチグレア処理は偏光板の表面で外光が反射して
偏光板透過光の視認を阻害することの防止などを目的に
施されるものであり、例えばサンドブラスト方式やエン
ボス加工方式等による粗面化方式や透明微粒子の配合方
式などの適宜な方式にて透明保護フィルムの表面に微細
凹凸構造を付与することにより形成することができる。
【0021】前記の透明微粒子には、例えば平均粒径が
0.5〜20μmのシリカやアルミナ、チタニアやジル
コニア、酸化錫や酸化インジウム、酸化カドミウムや酸
化アンチモン等が挙げられ、導電性を有する無機系微粒
子を用いてもよく、また、架橋又は未架橋のポリマー粒
状物等からなる有機系微粒子等を用いることもできる。
透明微粒子の使用量は、透明樹脂100質量部あたり2
〜70質量部、とくに5〜50質量部が一般的である。
【0022】透明微粒子配合のアンチグレア層は、透明
保護層そのものとして、或いは透明保護層表面への塗工
層などとして設けることができる。アンチグレア層は、
偏光板透過光を拡散して視角を拡大するための拡散層
(視角補償機能など)を兼ねるものであってもよい。な
お、上記した反射防止層やスティッキング防止層、拡散
層やアンチグレア層等は、それらの層を設けたシートな
どからなる光学層として透明保護層とは別体のものとし
て設けることもできる。
【0023】前記偏光子と保護層である透明保護フィル
ムとの接着処理は、特に限定されるものではないが、例
えば、ビニルアルコール系ポリマーからなる接着剤、或
いは、ホウ酸やホウ砂、グルタルアルデヒドやメラミ
ン、シュウ酸などのビニルアルコール系ポリマーの水溶
性架橋剤から少なくともなる接着剤などを介して行うこ
とができる。かかる接着層は、水溶液の塗布乾燥層など
として形成されるが、その水溶液の調製に際しては必要
に応じて、他の添加剤や、酸等の触媒も配合することが
できる。
【0024】粘着剤は、特に限定されないが、例えば、
アクリル系重合体やシリコーン系ポリマー、ポリエステ
ルやポリウレタン、ポリアミド、ポリエーテル、フッ素
系、ゴム系等、適宜なベースポリマーがあげられる。特
に、アクリル系粘着剤の如く、透明性、濡れ性、凝集
性、耐熱性、耐湿性等に優れるものが好ましい。
【0025】光学補償層としては、保護層に用いられる
材料と同様の材料が用いられ、例えば、ポリエステル系
樹脂、ポリアセテート系樹脂、ポリエーテルサルフォン
系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、
ポリイミド系樹脂、ポリプロピレンやその他のポリオレ
フィン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリスチレン系樹
脂、ポリノルボルネン系樹脂、液晶ポリマー等が挙げら
れる。なかでも、ポリカーボネート系樹脂、ポリスチレ
ン系樹脂、ポリノルボルネン系樹脂が好ましく、特に、
ポリカーボネート系樹脂が好ましい。
【0026】光学補償層は、前記の適宜なポリマーを、
液晶パネルの方式に応じて延伸処理をした複屈折フィル
ムや、液晶ポリマーの配向フィルム、液晶ポリマーの液
晶層をフィルムにて支持したものなどを、粘着層を介し
て保護層に積層する方式等、適宜な方式で形成すること
ができ、その厚さも任意である。一般には、500μm
以下、好ましくは1〜300μm、特に好ましくは5〜
200μmの範囲の厚さである。
【0027】本発明の光学補償層一体型偏光板は、実用
に際して他の光学層と積層した光学部材として用いるこ
とができる。その光学層については特に限定はなく、例
えば反射板や半透過反射板、輝度向上フィルムなどの、
液晶表示装置等の形成に用いられることのある適宜な光
学層の1層または2層以上を用いることができる。特
に、本発明の偏光板に、更に反射板または半透過反射板
が積層されてなる反射型偏光板または半透過反射板型偏
光板、あるいは、本発明の偏光板に、更に輝度向上フィ
ルムが積層されている偏光板が好ましい。
【0028】前記の反射板は、それを偏光板に設けて反
射型偏光板を形成するためのものであり、反射型偏光板
は、通常液晶セルの裏側に設けられ、視認側(表示側)
からの入射光を反射させて表示するタイプの液晶表示装
置などを形成でき、バックライト等の光源の内蔵を省略
できて液晶表示装置の薄型化を図りやすいなどの利点を
有する。
【0029】反射型偏光板の形成は、必要に応じて上記
した保護層等を介して偏光板の片面に金属等からなる反
射層を付設する方式などの適宜な方式にて行うことがで
きる。その具体例としては、必要に応じマット処理した
透明保護フィルムの片面に、アルミニウム等の反射性金
属からなる箔や蒸着膜を付設して反射層を形成したもの
などが挙げられる。
【0030】また、微粒子を含有させて表面を微細凹凸
構造とした上記の透明保護フィルムの上に、その微細凹
凸構造を反映させた反射層を有する反射型偏光板なども
挙げられる。表面微細凹凸構造の反射層は、入射光を乱
反射により拡散させて指向性を緩和したり、ギラギラし
た見栄えを防止し、明暗のムラを抑制しうる利点などを
有する。透明保護フィルムの表面微細凹凸構造を反映さ
せた微細凹凸構造の反射層の形成は、例えば真空蒸着方
式、イオンプレーティング方式、スパッタリング方式等
の蒸着方式やメッキ方式などの適宜な方式で金属を透明
保護フィルムの表面に直接付設する方法などにより行う
ことができる。
【0031】また、反射板は、上記した偏光板の透明保
護フィルムに直接付設する方式に代えて、その透明保護
フィルムに準じた適宜なフィルムに反射層を設けてなる
反射シートなどとして用いることもできる。反射板の反
射層は、通常、金属からなるので、その反射面がフィル
ムや偏光板等で被覆された状態の使用形態が、酸化によ
る反射率の低下防止、ひいては初期反射率の長期持続の
点や、保護層の別途付設の回避の点などから好ましい。
【0032】なお、半透過型偏光板は、上記において反
射層で光を反射し、且つ透過するハーフミラー等の半透
過型の反射層とすることにより得ることができる。半透
過型偏光板は、通常液晶セルの裏側に設けられ、液晶表
示装置などを比較的明るい雰囲気で使用する場合には、
視認側(表示側)からの入射光を反射させて画像を表示
し、比較的暗い雰囲気においては、半透過型偏光板のバ
ックサイドに内蔵されているバックライト等の内蔵光源
を使用して画像を表示するタイプの液晶表示装置などを
形成できる。即ち、半透過型偏光板は、明るい雰囲気下
では、バックライト等の光源使用のエネルギーを節約で
き、比較的暗い雰囲気下においても内蔵光源を用いて使
用できるタイプの液晶表示装置などの形成に有用であ
る。
【0033】前述した偏光板に、輝度向上フィルムを貼
り合わせた偏光板は、通常液晶セルの裏側サイドに設け
られて使用される。輝度向上フィルムは、液晶表示装置
などのバックライトや裏側からの反射などにより自然光
が入射すると所定偏光軸の直線偏光又は所定方向の円偏
光を反射し、他の光は透過する特性を示すもので、輝度
向上フィルムを前述した偏光子と保護層とからなる偏光
板と積層した偏光板は、バックライト等の光源からの光
を入射させて所定偏光状態の透過光を得ると共に、前記
所定偏光状態以外の光は透過せずに反射される。この輝
度向上フィルム面で反射した光を更にその後ろ側に設け
られた反射層等を介し反転させて輝度向上板に再入射さ
せ、その一部又は全部を所定偏光状態の光として透過さ
せて輝度向上フィルムを透過する光の増量を図ると共
に、偏光子に吸収されにくい偏光を供給して液晶画像表
示等に利用しうる光量の増大を図ることにより輝度を向
上させうるものである。即ち、輝度向上フィルムを使用
せずに、バックライトなどで液晶セルの裏側から偏光子
を通して光を入射した場合には、偏光子の偏光軸に一致
していない偏光方向を有する光はほとんど偏光子に吸収
されてしまい、偏光子を透過してこない。即ち、用いた
偏光子の特性によっても異なるが、およそ50%の光が
偏光子に吸収されてしまい、その分、液晶画像表示等に
利用しうる光量が減少し、画像が暗くなる。輝度向上フ
ィルムは、偏光子に吸収されるような偏光方向を有する
光を偏光子に入射させずに輝度向上フィルムで一旦反射
させ、更にその後ろ側に設けられた反射層等を介して反
転させて輝度向上板に再入射させることを繰り返し、こ
の両者間で反射、反転している光の偏光方向が偏光子を
通過し得るような偏光方向になった偏光のみを、輝度向
上フィルムは透過させて偏光子に供給するので、バック
ライトなどの光を効率的に液晶表示装置の画像の表示に
使用でき、画面を明るくすることができるのである。
【0034】前記の輝度向上フィルムとしては、例えば
誘電体の多層薄膜や屈折率異方性が相違する薄膜フィル
ムの多層積層体の如き、所定偏光軸の直線偏光を透過し
て他の光は反射する特性を示すもの、コレステリック液
晶層、特にコレステリック液晶ポリマーの配向フィルム
やその配向液晶層をフィルム基材上に支持したものの如
き、左回り又は右回りのいずれか一方の円偏光を反射し
て他の光は透過する特性を示すものなどの適宜なものを
用いることができる。
【0035】本発明の光学補償層一体型偏光板には、液
晶セル等の他部材と接着するための粘着層を設けること
が好ましい。その粘着層は必要に応じて必要な面に設け
ればよく、例えば、保護層の片側に光学補償層を積層し
た場合には、その光学補償層に粘着層を設ければよい。
偏光板や光学部材に設けた粘着層が表面に露出する場合
には、その粘着層を実用に供するまでの間、汚染防止等
を目的にセパレータにて仮着カバーすることが好まし
い。セパレータは、上記の透明保護フィルム等に準じた
適宜な薄葉体に、必要に応じシリコーン系や長鎖アルキ
ル系、フッ素系や硫化モリブデン等の適宜な剥離剤によ
る剥離コートを設ける方式などにより形成することがで
きる。なお、粘着剤は上記したものを適宜使用できる。
【0036】また、上記の偏光板や光学部材を形成する
偏光フィルムや透明保護フィルム、光学層や粘着層など
の各層は、例えばサリチル酸エステル系化合物やベンゾ
フェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物やシア
ノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物等の紫
外線吸収剤で処理する方式などの適宜な方式により紫外
線吸収能を持たせたものなどであってもよい。
【0037】本発明の偏光板は、液晶表示装置等の各種
装置の形成などに好ましく用いることができる。液晶表
示装置は、偏光板を液晶セルの片側又は両側に配置して
なる透過型や反射型、或いは透過・反射両用型等の従来
に準じた適宜な構造を有するものとして形成することが
できる。従って、液晶表示装置を形成する液晶セルは任
意であり、例えば薄膜トランジスタ型に代表されるアク
ティブマトリクス駆動型のもの、ツイストネマチック型
やスーパーツイストネマチック型に代表される単純マト
リクス駆動型のものなどの適宜なタイプの液晶セルを用
いたものであってよい。
【0038】また、液晶セルの両側に偏光板や光学部材
を設ける場合、それらは同じものであってもよいし、異
なるものであってもよい。更に、液晶表示装置の形成に
際しては、例えばプリズムアレイシートやレンズアレイ
シート、光拡散板やバックライトなどの適宜な部品を適
宜な位置に1層又は2層以上配置することができる。
【0039】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明を更に具体的に
説明する。
【0040】(実施例1)厚さ75μmのポリビニルア
ルコールフィルムを、ヨウ素とヨウ化カリルムを配合し
た染色浴(30℃)に浸漬し、染色処理と3倍の延伸処
理を施した後、ホウ酸とヨウ化カリウムを添加した酸性
浴(60℃)中でトータル5倍となる延伸、架橋処理を
施し、50℃で5分間乾燥させて偏光フィルムを得た。
偏光フィルムの両側に、厚さ50μmのポリカーボネー
トフィルムを接着剤で接着し、乾燥処理をして偏光板を
作製した。
【0041】また、光学補償層として、保護層で用いた
ものと同様の厚さ50μmのポリカーボネートフィルム
を150℃で2.5%延伸処理し、位相差値(△nd)
120nmの延伸フィルムを作製した。両側にアクリル
系粘着剤を25μmの厚さに形成し、粘着剤を介して、
上記偏光板の吸収軸と位相差板の遅相軸が45°になる
ように貼り合わせ光学補償層一体型偏光板を作製した。
この偏光板の単体透過率は43.3%、偏光度は99.
8%であった。
【0042】なお、ポリカーボネートフィルムの80
℃、100時間加熱後の寸法収縮率は、未延伸及び延伸
処理品ともに、流れ方向(吸収軸方向)が0.05%、
幅方向(偏光軸方向)が0.03%であった。
【0043】(参考例1)偏光フィルムの両側に、厚さ
50μmのトリアセテートフィルムを用いる以外は、実
施例1と同様にして光学補償層一体型偏光板を作製し
た。この偏光板の単体透過率は43.6%、偏光度は9
9.8%であった。なお、トリアセテートフィルムの8
0℃、100時間加熱後の寸法収縮率は、流れ方向(吸
収軸方向)が0.30%、幅方向(偏光軸方向)が0.
25%であった。
【0044】(偏光板の耐久性評価)実施例、参考例で
作製した光学補償層一体型偏光板を、10インチサイズ
に切断し、これをガラス板の表裏に、偏光板の吸収軸が
直交するようにロールラメネーターで貼り合わせ、50
℃−5kg−15分のオートクレーブ処理をした後、8
0℃で100時間の加熱試験を行い、試験後の色ムラの
度合いを目視で確認した。その結果を表1に示す。
【0045】
【表1】 80℃、100時間加熱後の色ムラ 実施例1 良好(色ムラなし)参考例1 周辺部に色ムラあり
【0046】表1から明らかなように、保護層と光学補
償層の寸法変化率が実質的に同等である本発明の偏光板
は、寸法変化率が異なる参考例の偏光板に比べて、加熱
・加湿後も色ムラが発生していないことがわかる。ま
た、本発明の光学補償層一体型偏光板は、単体透過率が
42%以上、偏光度が98%以上であり、偏光板の要求
特性を充分満足するものである。
【0047】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明は、偏光板
の保護層と光学補償層の寸法変化を小さくかつ実質的に
同等にすることによって、保護層や光学補償層が加熱、
加湿等で発生する寸法変化による光学特性の変化を低減
し、面内での明るさや色味のムラが無い、表示品位、耐
久性に優れた偏光板を提供することができる。よって、
その工業的価値は大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光学補償層一体型偏光板の断面模式図
【図2】本発明の偏光板と液晶パネルの配置の一例
【符号の説明】
1 保護層 2 偏光子 3 保護層 4 粘着剤 5 光学補償層 6 粘着剤 7 光学補償層一体型偏光板 8 液晶パネル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09F 9/00 324 G09F 9/00 324 (72)発明者 済木 雄二 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 (72)発明者 濱本 英二 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 (72)発明者 杉野 洋一郎 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 (72)発明者 吉川 せんり 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 Fターム(参考) 2H049 BA02 BA06 BA25 BA27 BB03 BB11 BB27 BB43 BB44 BB52 BC03 BC14 BC22 2H091 FA08X FA08Z FA11X FA11Z FA41Z FD06 GA16 KA10 LA02 LA04 LA20 5G435 AA03 AA12 AA14 CC12 FF01 FF05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 偏光子の両側に接着層を介して保護層を
    形成し、かつ少なくとも片側の保護層上に光学補償層を
    形成した光学補償層一体型偏光板であって、 前記保護層と前記光学補償層の寸法変化率が実質的に同
    等であることを特徴とする光学補償層一体型偏光板。
  2. 【請求項2】 前記偏光板を80℃の加熱条件下に10
    0時間置いた場合に、前記偏光板の吸収軸方向および偏
    光軸方向の寸法変化率が、ともに0.5%以下である請
    求項1に記載の光学補償層一体型偏光板。
  3. 【請求項3】 前記保護層と光学補償層とが、粘着剤を
    介して積層されている請求項1または2に記載の光学補
    償層一体型偏光板。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の偏光板
    の少なくとも片側に、他部材と接着するための粘着層を
    設けたことを特徴とする光学補償層一体型偏光板。
  5. 【請求項5】 単体透過率が42%以上、偏光度が98
    %以上である請求項1〜4のいずれかに記載の光学補償
    層一体型偏光板。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の光学補
    償層一体型偏光板を、液晶セルの少なくとも片側に配置
    したことを特徴とする液晶表示装置。
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