JP2003094469A - 光学用飽和ノルボルネンフイルム及びその製造法 - Google Patents

光学用飽和ノルボルネンフイルム及びその製造法

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JP2003094469A JP2001293130A JP2001293130A JP2003094469A JP 2003094469 A JP2003094469 A JP 2003094469A JP 2001293130 A JP2001293130 A JP 2001293130A JP 2001293130 A JP2001293130 A JP 2001293130A JP 2003094469 A JP2003094469 A JP 2003094469A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 TFT型や階調表示のFSTN型のように高
コントラストを実現した液晶表示装置の高コントラスト
特性を実質的に損なうことなく、かつ生産性に優れた光
学用フイルムを提供する。 【解決手段】 流延法又は溶融押出法で製造される飽和
ノルボルネンフイルムをその製造工程の途中でフイルム
面に磁界をかけたり、製造後のフイルムに温度と磁界を
かけることによってフィルム異方性を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、光学用途に用いら
れるフイルムであって、保護フィルム、特に液晶表示装
置に用いられる偏光子用保護フィルム、位相差フイルム
用支持体等として有用に使用される光学用フィルム及び
その製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、需要が拡大している液晶表示装置
には偏光フィルムが使用されている。偏光フィルムは、
ポリビニルアルコールにヨウ素、二色性染料を吸着、配
向させたものを偏光素子とし、この偏光素子を保護フィ
ルムで被覆したものである。この保護フィルムに用いる
素材としては、複屈折が小さい、すなわち光学的異方性
の小さい素材であることが望ましい。このため、光学的
異方性の小さいセルローストリアセテート、ポリエステ
ル、ポリカーボネート等のフィルムが用いられてきた。
特に、溶液流延法により製膜した酢酸セルロースエステ
ルフイルム、ポリカーボネートフィルムは、平面性に優
れる薄膜を形成できることから、多く用いられてきた。
【0003】しかしながら、酢酸セルロースエステルフ
イルム及びポリカーボネートフィルムは、一般に溶液流
延法で製膜されるが、溶媒として使用のメチレンクロラ
イドは、ハロゲンである塩素を含み、フイルム製膜時に
完全に回収出来ず、大気中への放出を防ぎ得ない。
【0004】これに対し、飽和ノルボルネンフイルム
は、溶融押し出し法および溶液流延法で製膜する方法が
あるが、特に後者の溶液流延法で製膜する飽和ノルボル
ネンフイルムは、製膜時、溶媒としてトルエン、キシレ
ン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素を使用できるの
で、メチレンクロライドを使用することなく、大気中に
塩素を放出することがない。更に、飽和ノルボルネンフ
イルムは、溶融押し出し法及び溶液流延法いずれでも製
膜可能であるが、得られる飽和ノルボルネンフイルム
は、光学的異方性が少なく、透明性、平面性に優れ、光
学用途に有用に用いられる。
【0005】しかしながら、溶融押し出し法で製膜の飽
和ノルボルネンフィルムは、平面性に優れるが、溶融フ
イルムを冷却ドラムに接触させて冷却、固化する過程で
フイルム長手方向に配向が生じるため、この寄与による
正面レターデーション値(RMT)及び厚み方向レターデ
ーション値(RTH)が大きくなる。また溶液流延法によ
る製膜の飽和ノルボルネンフィルムは、平面性に優れる
が、乾燥過程でフィルム厚み方向に素材の面配向が生じ
るため、この寄与による厚み方向レターデーション値
(RTH)が大きくなる。これら正面レターデーション値
(RMT)及び厚み方向レターデーション値(RTH)が大
きくなると、高コントラストを実現した液晶表示装置の
視覚特性に影響を与え、無視することが出来なくなる。
溶融押し出し法の場合、飽和ノルボルネン溶融樹脂がダ
イスより長手方向に押し出されて、冷却、固化の過程
で、長手方向に配向するからである。生産性をあげるた
めに、溶融押し出し法の飽和ノルボルネンフイルムの製
膜ラインスピードを上げようとすると、長手方向に応力
がかかり、より一層長手方向に配向する。溶液流延法の
場合、乾燥過程で、フィルムの長手および幅手方向に収
縮しようとして収縮応力が発生し、素材の面配向が生じ
るため、これらの影響を少しでも排除しようと、収縮応
力を打ち消すべく、長手方向に引き取り張力をかけ、幅
手方向は両端を把持して収縮しないよう工夫している。
また生産性をあげるために、溶液流延法の飽和ノルボル
ネンフイルムの製膜ラインスピードを上げようとする
と、乾燥時間を短縮せねばならず、例えば、乾燥温度を
上げて、溶媒の蒸発スピードを上げる必要がある。溶媒
の蒸発スピードを上げると、平面性が損なわれると同時
に、乾燥過程でフィルム厚み方向に、著しく素材の面配
向を生じるため、この寄与による厚み方向レターデーシ
ョン値(RTH)が大きくなる。
【0006】一方、液晶セルの高コントラストを実質的
に損なうことなく適用できる偏光フイルム及び楕円偏光
フイルムが求められている。この目的を達成するために
は、溶液流延法の乾燥過程で、極力収縮応力のかからな
いよう、ゆっくりと乾燥する事が行われている。これら
溶液流延法の製膜スピードを上げることによって、縦、
横両方向に発生する応力で面配向するので、これら配向
をキャンセルするような物理的力を外部より付与してや
れば良いとも考えられ、更には、製膜された飽和ノルボ
ルネンフイルムに外部からレターデーション値(RTH)
を低下するよう処理することも考えられるが、飽和ノル
ボルネンフイルムではその制御が容易でなく、製造適性
も充分とはいえない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、TF
T型や階調表示のFSTN型のように高コントラストを
実現した液晶表示装置の高コントラスト特性を実質的に
損なうことなく、かつ生産性に優れた光学用フイルム、
およびその製造法を提供することにある。
【0008】
〔nMDは長手方向に平行な方向でのフィルム屈折率、nTDは長手方向に垂直な方向でのフィルム屈折率、nTHは厚み方向でのフィルム屈折率、dはフィルム厚み(nm)である。従って、流延法の場合、nMDは流延方向に平行な方向でのフィルム屈折率を、nTDは流延方向に垂直な方向でのフィルム屈折率を、溶融押し出し法の場合、nMDは押し出し方向に平行な方向でのフィルム屈折率、nTDは押し出し方向に垂直な方向でのフィルム屈折率を表す。〕
(6)偏光素子と該偏光素子の少なくとも一方が(1)
から(4)項に記載のフィルム異方性を制御する製造法
を用いた光学用フィルムとからなることを特徴とする偏
光フィルム。 (7)偏光素子と該偏光素子の少なくとも一方が(5)
項に記載の光学用フィルムとからなることを特徴とする
偏光フィルム。 (8)前記(7)項に記載の偏光フイルムと位相差フイ
ルムとを積層してなることを特徴とする楕円偏光フイル
ム。
【0009】まず、本発明の飽和ノルボルネンフイルム
に関連して、下記(式1)で示されるレターデーション
値(RTH)について説明する。 RTH={(nMD+nTD)/2−nTH}×d (式1) 〔nMDは長手方向に平行な方向でのフィルム屈折率、n
TDは長手方向に垂直な方向でのフィルム屈折率、nTHは
厚み方向でのフィルム屈折率、dはフィルム厚み(n
m)である。従って、流延法の場合、nMDは流延方向に
平行な方向でのフィルム屈折率を、nTDは流延方向に垂
直な方向でのフィルム屈折率を、溶融押し出し法の場
合、nMDは押し出し方向に平行な方向でのフィルム屈折
率、nTDは押し出し方向に垂直な方向でのフィルム屈折
率を表す。〕 一般に、光学的に一軸異方性をもった物質に光が入射す
ると、位相速度の異なる互いに直交する直線偏光が伝搬
するため、2つの屈折光が現れる。このような現象を複
屈折といい、複屈折の大きさは、光学軸に平行な方向で
の屈折率(np)と光学軸に垂直な方向での屈折率(nv
)との差によるので、 Δn=np −nv (式2) を複屈折という。この複屈折(Δn)と厚み(d)の
積、 Re=Δn×d (式3) をレターデーション値(Re)といい、物質の光学異方
性を表す指標として用いられる。
【0010】一般に、フイルムのレターデーション値と
しては、図1に示すようにフイルム面に対して垂直方向
から測定した場合のフイルム面内で直交する2つの屈折
率の差の絶対値(以下「正面複屈折」という。)に基づ
いて下記(式4)のように表される。以下、これを正面
レターデーション値(RMT)という。 RMT=|nMD−nTD|xd (式4) 飽和ノルボルネンフイルムは、この正面レターデーショ
ン値が極めて低いものとして知られ、液晶表示装置に用
いる偏光板保護フイルムとしての需要が期待される。し
かしながら、液晶表示装置の偏光板としての用途の場
合、液晶表示装置の表示面に垂直な方向での光学異方性
のみならず、表示面に対して任意の角度における光学異
方性をも考慮する必要がある。この場合、フイルム面内
で直交する2つの屈折率(nMD、nTD)に加えてフイル
ム面に垂直な方向の屈折率(nTH)の寄与も考慮する必
要がある。このため、フイルムの光学異方性は(式1)
に示すレターデーション値(RTH:以下「厚み方向レタ
ーデーション」という。)を考慮する必要がある。
【0011】ところで、式(1)から、レターデーショ
ン値(RTH)は、 RTH=|{(nMD+nTD)/2−nTH}|×d (式1) 〔nMDは長手方向に平行な方向でのフィルム屈折率、n
TDは長手方向に垂直な方向でのフィルム屈折率、nTHは
厚み方向でのフィルム屈折率、dはフィルム厚み(n
m)である。〕と定義され、レターデーション値(RT
H)を小さくするには、屈折率項の|{(nMD+nTD)
/2−nTH}|とフイルム厚みdの両者を共に小さくす
る必要がある。飽和ノルボルネンフイルムの機械的強度
を保持するには、フイルム厚みを厚くして強度を稼ぐ必
要があり、フイルムの薄膜化に自ずから限界がある。従
って、レターデーション値(RTH)を小さくするには、
屈折率項の|{(nMD+nTD)/2−nTH}|を極力小
さく、すなわち出来るだけ光学異方性の少ないフイルム
とする必要がある。先に述べたように、生産性をあげる
ために、フイルム製膜ラインスピードを上げると、流延
法の場合、乾燥時間を短縮せねばならず、例えば、溶媒
量を減らして、高濃度ドープキャストで乾燥時間を短縮
するとか、乾燥温度を上げて、溶媒の蒸発スピードを上
げ、乾燥時間を短縮する必要がある。溶媒の蒸発スピー
ドを上げると、平面性が損なわれると同時に、乾燥過程
でフィルム厚み方向に、著しく素材の面配向を生じて、
厚み方向レターデーション値(RTH)が大きくなって、
液晶セルの高コントラスト性能を損なう。溶融押し出し
法の場合、溶融フイルムの冷却、固化の過程で、飽和ノ
ルボルネン溶融樹脂がダイスより長手方向に押し出され
て、より一層長手方向に配向し、正面レターデーション
値(RMT)が大きくなると同時に、厚み方向レターデー
ション値(RTH)も大きくなる。以上のことから、フイ
ルム製造ラインのスピードアップによる生産性向上と、
レターデーション値(RMT,RTH)を極力小さくするこ
とは二律相反し、同時に達成することは難しい。
【0012】本発明は、飽和ノルボルネンフイルムを製
膜して、光学異方性の少ない光学用フイルム及びその製
造法を提供する事を目的とし、フィルム異方性を適宜制
御することを特徴とする光学用フイルム及びその製造法
を提供しようとするものである。すなわち、飽和ノルボ
ルネンドープ溶液の流延以降の固化、剥離、乾燥の製造
工程で、フイルム面に、0.002T(テスラ)以上の
磁束密度をかけて、フィルム異方性を制御するか、飽和
ノルボルネン樹脂の溶融押出し以降の冷却、固化、巻き
取りの製造工程で、フイルム面に、0.002T(テス
ラ)以上の磁束密度をかけて、フィルム異方性を制御す
るか、或いは、光学異方性を有する飽和ノルボルネンフ
イルム面に磁界をかけながら加熱処理して、光学異方性
の制御された飽和ノルボルネンからなる光学用フイルム
及びその製造法を提供しようとするものである。図2に
示す通り、一般に溶液流延法による製膜では、乾燥過程
で溶媒が除かれるにつれフイルムの厚みは流延当初の1
/5〜1/10となり、フイルム厚み方向に直交するポ
リマーの配向が進んで厚み方向の屈折率(nTH)が小さ
くなり、結果として厚み方向のレターデーション値(R
TH)は大きくなる。レターデーション値(RTH)は、溶
媒により異なるが、通常の製造法で作製された市販のセ
ルローストリアセテートフイルムのレターデーション値
(RTH)は60〜150nm、ポリカーボネートフイル
ムは220nm、飽和ノルボルネンフイルムは比較的小
さいとはいえ、60nm程度ある。これに対し、本発明
の製造法で作製の飽和ノルボルネンフイルムは、(1)
流延法の冷却固化、剥離、乾燥の過程で、フイルム面に
磁界をかけて、フィルム異方性を適宜制御できる。
(2)溶融押出し以降の溶融フイルムの冷却、固化、剥
離、巻き取りの過程で、フイルム面に磁界をかけて、フ
ィルム異方性を適宜制御できる。(3)飽和ノルボルネ
ンフイルムのフイルム面に、磁界をかけながら、加熱処
理してフィルム異方性を適宜制御する事が出来る。すな
わち、本発明の製造法を用いて、製膜した飽和ノルボル
ネンフイルムのレターデーション値(RTH)を適宜制御
でき、その絶対値を0〜50nmと、光学異方性の極め
て少ない光学用フイルムを提供することも出来る。しか
も、(式4)に示す正面レターデーション値と(式1)
に示す厚み方向レターデーション値との差の絶対値が0
〜50nmとフイルム全体としても光学異方性が少ない
光学用フイルムを提供するものである。本発明の主たる
目的は、「飽和ノルボルネンフイルムのフィルム異方性
を適宜制御する」ものであるが、上記(1)、(2)、
(3)を実施すると、同時に飽和ノルボルネンフイルム
をロール状に巻き取った時に、巻癖がつきにくく、巻癖
改良効果の大きい飽和ノルボルネンフイルムが得られ
る。
【0013】本発明で用いる飽和ノルボルネンは、例え
ば、(1)ノルボルネン系モノマーの開環(共)重合体
水素添加物を、必要に応じてマレイン酸付加、シクロペ
ンタジエン付加のごときポリマー変性を行なった後に、
水素添加した樹脂、(2)ノルボルネン系モノマーを付
加型重合させた樹脂、(3)ノルボルネン系モノマーと
エチレンやα−オレフィンなどのオレフィン系モノマー
と付加型共重合させた樹脂などが挙げることができる。
重合方法および水素添加方法は、常法により行なうこと
ができる。
【0014】ノルボルネン系モノマーとしては、例え
ば、ノルボルネン、およびそのアルキルおよび/または
アルキリデン置換体、例えば、5−メチル−2−ノルボ
ルネン、5−ジメチル−2−ノルボルネン、5−エチル
−2−ノルボルネン、5−ブチル−2−ノルボルネン、
5−エチリデン−2−ノルボルネン等、これらのハロゲ
ン等の極性基置換体;ジシクロペンタジエン、2,3−
ジヒドロジシクロペンタジエン等;ジメタノオクタヒド
ロナフタレン、そのアルキルおよび/またはアルキリデ
ン置換体、およびハロゲン等の極性基置換体、例えば、
6−メチル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4
a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、
6−エチル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4
a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、
6−エチリデン−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,
4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレ
ン、6−クロロ−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,
4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレ
ン、6−シアノ−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,
4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレ
ン、6−ピリジル−1,4:5,8−ジメタノ−1,
4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタ
レン、6−メトキシカルボニル−1,4:5,8−ジメ
タノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒ
ドロナフタレン等;シクロペンタジエンとテトラヒドロ
インデン等との付加物;シクロペンタジエンの3〜4量
体、例えば、4,9:5,8−ジメタノ−3a,4,4
a,5,8,8a,9,9a−オクタヒドロ−1H−ベ
ンゾインデン、4,11:5,10:6,9−トリメタ
ノ−3a,4,4a,5,5a,6,9,9a,10,
10a,11,11a−ドデカヒドロ−1H−シクロペ
ンタアントラセン;等が挙げられる。
【0015】(1)の樹脂の場合には、本発明の目的を
損なわない範囲内において、開環重合可能な他のシクロ
オレフィン類を併用することができる。このようなシク
ロオレフィンの具体例としては、例えば、シクロペンテ
ン、シクロオクテン、5,6−ジヒドロジシクロペンタ
ジエンなどのごとき反応性の二重結合を1個有する化合
物が例示される。
【0016】本発明で使用するノルボルネン樹脂は、ト
ルエン溶媒によるゲル・パーミエーション・クロマトグ
ラフ(GPC)法で測定した数平均分子量が通常15,
000〜100,000、好ましくは20,000〜8
0,000、より好ましくは25,000〜70,00
0の範囲のものである。数平均分子量が小さすぎると機
械的強度が劣り、大きすぎると樹脂の合成時の操作性が
悪くなる。
【0017】飽和ノルボルネン樹脂がノルボルネン系モ
ノマーの開環重合体を水素添加して得られるものである
場合、水素添加率は、耐熱劣化性、耐光劣化性などの観
点から、通常90%以上、好ましくは95%以上、より
好ましくは、99%以上とする。
【0018】飽和ノルボルネン樹脂は、透明性、耐熱
性、耐湿性、耐薬品性等に優れている。特に、吸湿性
は、通常0.05%以下、好ましくは0.01%以下の
ものを容易に得ることができる。また、その光弾性係数
は、3〜9×10-15cm2/dyneと小さく、光学的
に均一な保護層の形成に好適な材料である。
【0019】本発明で用いる飽和ノルボルネン樹脂に
は、酸化防止剤や帯電防止剤、滑剤、界面活性剤、紫外
線吸収剤等を添加して用いてもよい。
【0020】本発明の飽和ノルボルネンフイルムの厚み
は、光学補償フイルム製造プロセスや他の位相差板や液
晶セルとの貼り合わせ工程におけるハンドリング性やレ
ターデーション値を考慮すると、50〜150μmの範
囲が好ましい。
【0021】本発明におけるフィルム異方性を制御する
光学用フイルムの製造法について、実施態様に沿って説
明するが、必ずしも以下の記載に限定されるものではな
い。
【0022】(1)第1のフィルム異方性を制御する光
学用フイルムの製造法は、飽和ノルボルネンを溶解し、
流延する。使用する溶媒は、沸点が100℃以上のもの
が好ましく、120℃以上のものがより好ましい。沸点
が低すぎると、乾燥速度が早すぎ、発泡したり、表面が
波うち、平滑性に劣るフィルムとなる。中でも、25℃
において固形分濃度10重量%以上としても、飽和ノル
ボルネン樹脂を均一に溶解できる溶媒が好ましい。
【0023】このような溶媒としては、例えば、トルエ
ン、キシレン、エチルベンゼン、クロロベンゼン、トリ
メチルベンゼン、ジエチルベンゼン、イソプロピルベン
ゼン、クロロベンゼン等が挙げられ、その中でもキシレ
ン、エチルベンゼン、クロロベンゼンが好ましい。
【0024】また、飽和ノルボルネン樹脂を溶解する限
りにおいて、これらの溶媒に、シクロヘキサン、クロロ
ホルム、ベンゼン、テトラヒドロフランやジオキサン等
の環状エーテル、あるいはn−ヘキサンやn−オクタン
等の直鎖の炭化水素等を含んでいてもよい。
【0025】これらの条件を良好に満たすものとして
は、沸点が100℃以上のキシレン、エチルベンゼン等
の芳香族系溶剤を50%以上含有するものがある。
【0026】流延に用いる溶液中の樹脂濃度は、通常5
〜60重量%、好ましくは10〜50重量%、より好ま
しくは20〜45重量%である。濃度がこの上限を越え
ると、溶液の安定性が落ちたり、溶液粘度が高くなり過
ぎて、均一製膜が困難になるため好ましくない。また下
限を下回ると、流延工程で外部擾乱による影響を受けや
すく、そのために表面均一性が低下して好ましくない。
調製した飽和ノルボルネン溶液は、流延機より鏡面状態
に仕上げた流延用支持体、例えば、ドラムまたはバンド
上に押出し、固化して後、流延用支持体から剥離、乾燥
して、飽和ノルボルネンフイルムを成形し、流延以降の
固化、剥離、乾燥の製造工程で、フイルム面に、0.0
02T(テスラ)以上の磁束密度をかけて、フィルム異
方性を制御する方法である。
【0027】乾燥方法は特に限定されないが、残留溶媒
が少ない乾燥方法が好ましい。残留溶媒が多量にあるフ
ィルムは、徐々に残留溶媒が揮発して薄くなって破れた
り、溶媒のために貼り合わせて使用する相手方の基板を
侵食したりするという問題がある。フィルム中の残留溶
媒濃度は、通常2重量%以下、好ましくは1重量%以
下、より好ましくは0.5重量%以下であることが求め
られる。例えば、そのように残留溶媒濃度を低下させる
乾燥方法としては、以下の2段階乾燥法がある。
【0028】まず、第1段階の乾燥として、ドープ溶液
を、流延機より流延用支持体上に押出し、固化して、フ
イルム面に0.002T(テスラ)以上の磁束密度をか
けながら、100℃以下の温度範囲で残留溶媒濃度が1
0重量%以下、好ましくは5重量%以下になるまで乾燥
する。フィルムを100℃以下の温度範囲で残留溶媒濃
度が10重量%以下、好ましくは5重量%以下になるま
で乾燥する。この場合、乾燥温度が高すぎると、溶媒の
揮発に際し、フィルムが発泡する。
【0029】次いで、流延用支持体からフィルムを剥離
し、第2段階の乾燥として、室温から80℃以上、好ま
しくは110℃から飽和ノルボルネンフイルムのガラス
転移温度(飽和ノルボルネンフイルムのガラス転移温度
Tgは、136〜141℃程度である)までの温度範囲
に昇温させ、残留溶媒濃度が2重量%以下、好ましくは
1重量%以下、より好ましくは0.5重量%以下になる
まで乾燥する。
【0030】乾燥温度が低すぎると乾燥が進まず、温度
が高すぎると、酸素の存在下では酸化により樹脂が劣化
する。第1段階として室温で乾燥し、乾燥終了後に、第
2段階の乾燥を行なっても、あるいは第1段階の加熱に
よる乾燥後、一旦冷却してフィルムを流延用支持体から
剥離し、再加熱して乾燥してもよい。
【0031】溶液流延法で製造したフィルムの耐熱性
は、熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂の種類と用いた溶
媒の種類、残留溶媒濃度によって決定される。残留溶媒
濃度が高いほど、耐熱性は低下する。本発明の熱可塑性
飽和ノルボルネン系樹脂は、ガラス転移温度(Tg)が
通常90℃以上、好ましくは110℃以上であることが
望ましい。
【0032】フイルム面にかける磁界の強さは、乾燥処
理する温度、時間に依存し特に限定されないが、磁束密
度の大きさが最大40T(テスラ)程度で、好ましく
は、0.002〜30T(テスラ)、更に好ましくは、
0.02〜30T(テスラ)、最も好ましくは、0.1
〜20T(テスラ)の磁場をかけながら、30秒〜30
分間程度、固化、剥離、乾燥の製造工程を通過させるこ
とで、異方性を制御する方法である。磁場をかけながら
製造工程を通過させる時間は、乾燥温度、印加する磁束
密度に依存するが、30秒以上30分間以下が好まし
い。製造工程を通過させる時間、すなわち、磁場をかけ
ながら加熱乾燥する時間は、30分間を越えて、その目
的を達成する事は可能であるが、30分間程度でその効
果が収斂し、30分を越えて2時間程度まで加熱乾燥処
理してもあまり効果がない。磁界の印加は、流延以降の
固化、剥離、乾燥の製造工程のどこでかけても良い。す
なわち、全工程で印加しても良いし、工程の一部で印加
しても良い。その組み合わせは自由であるが、固化しな
い内にかけ、剥離する直前まで磁界を印加するのが好ま
しい。磁界を印加する方向は、磁力線が支持体面に垂直
であっても良いし、斜めでも、また、水平であっても良
いが、磁界を印加した結果として、飽和ノルボルネンフ
イルムの異方性を、適宜目的とする範囲内に制御出来る
ように調整することは言うまでもない。飽和ノルボルネ
ンフイルムを成形する流延法において、その製造の容易
さから磁界を印加する方向は、磁力線が支持体面に垂直
であることが良い。
【0033】このような、ソルベントキャスト法におけ
る流延および乾燥方法については、米国特許23363
10号、同2367603号、同2492078号、同
2492977号、同2492978号、同26077
04号、同2739069号、同2739070号、英
国特許640731号、同736892号各明細書、特
公昭45−4554号、同49−5614号、特開昭6
0−176834号、同62−115035号各公報に
セルローストリアセテートフイルムについて詳細に記載
されている。
【0034】(2)第2のフィルム異方性を制御する光
学用フイルムの製造法は、飽和ノルボルネン溶融樹脂
を、通常の押出し製膜設備、すなわち単軸または双軸押
出し機よりコートハンガー型ダイを経由して、フイルム
状に冷却ドラム上に押出し、冷却ドラム(熱媒により温
度調節が可能)、引取りロールを経て巻取機(巻取張力
調整可能)で巻き取る飽和ノルボルネンフイルム溶融押
出し製膜法において、押出し以降の冷却、固化、冷却ド
ラム上よりの剥離、巻き取りの製造工程で、フイルム面
に、0.002T(テスラ)以上の磁束密度をかけて、
フィルム異方性、特に飽和ノルボルネンフイルムの厚み
方向レターデーション値(RTH)を制御することを特徴
とする光学用フイルムの製造法である。例えば、飽和ノ
ルボルネン樹脂の水分、気体、揮発分、分解物などの分
子量500未満の低分子量分の含有量を好ましくは0.
05重量%以下にしたのち、押出機に供給して溶融す
る。低分子量物を除く方法としては、ガラス転移温度以
下で好ましくは真空式乾燥機を用いたり、あるいは押出
機をベント式二軸押出機にして溶融時に除去するといっ
た方法がある。Tダイ等より、飽和ノルボルネンの樹脂
温度が240〜300℃で溶融押し出し、押出した溶融
シートは、回転する冷却ドラム上で30〜100℃程度
に設定して、冷却、固化する条件を選択する。その際、
溶融フイルムに静電荷を印加して冷却ロールに密着させ
る方法や2本の冷却ロール間でポリシングさせる方法、
カレンダー方式、エアーナイフ方式、エアチャンバー方
式などを用いることができる。このなかでも静電荷密着
法やポリシング法がシートの平面性を向上させる点で好
ましい。
【0035】押出し製膜法によりプラスチックフイルム
を製造する場合、光学的歪みが発生する機構は完全に解
明されているわけではないが、一般に、次の(a)〜
(c)の因子が複雑に絡み合い分子が配向した結果とし
て発現するものと考えられている。すなわち;(a)製
膜ダイ内で流動する溶融樹脂が流れ方向(本発明でいう
長手方向)の剪断応力をうけ、分子が長手方向に配向す
る。(b)ダイと冷却ドラムとの間で溶融フイルムが長
手方向のドラフトと張力の影響を受け、分子が長手方向
に配向する。(c)冷却ドラムに接触した溶融フイルム
が冷却ドラムにて冷却固化する際に熱収縮が生じるが、
収縮が拘束されると拘束された方向に収縮応力が発生
し、これに応じて分子が配向する。
【0036】本発明のフィルム異方性を制御した飽和ノ
ルボルネンフイルムを得るには、厚み方向レターデーシ
ョン値(RTH)を制御する必要がある。先にも述べたよ
うに、厚み方向レターデーション値(RTH)を制御する
には、屈折率項の|{(nMD+nTD)/2−nTH}|を
同時に制御する必要がある。最も理想的な例は、nMD、
nTD、nTHを限りなくゼロに近づけた厚み方向レターデ
ーション値(RTH)がゼロの無配向フイルムである。か
かる飽和ノルボルネンフイルムを得るには、例えば巻取
機の張力を調整して長手方向の張力を可能な限り低めに
設定するとか、それに加えて例えば、フイルム状に押出
された『溶融フイルム』が冷却ドラムに接触し固化する
際に、このフイルムに幅手方向の張力を発生させること
及び/又は幅手方向にフイルムを拘束して発生する幅手
方向の熱収縮応力を十分フィルム面に作用させるといっ
た方法がある。
【0037】溶融フイルムを冷却ドラムに接触させて、
冷却、固化して幅手方向の配向を制御する方法に、次の
(i)〜(v)の方法がある。すなわち;(i)静電ワ
イヤーにより冷却過程のフイルム両端部に静電気を荷電
させることにより、フイルム両端部を冷却ドラムに密着
させる方法。(ii)エアーナイフ(銅製等金属製のパイ
プの先端をスリット状に加工し、先端部から圧空を吹き
付ける)にて冷却過程のフイルム両端部にエアーを吹き
付けることにより、フイルム両端部を冷却ドラムに密着
させる方法。(iii)エアーナイフにてフイルムが幅手
方向に伸長し、かつ冷却ドラムに密着するよう冷却過程
のフイルム両端部にフイルム面に垂直よりやや外側に向
けてエアーを吹き付ける方法。(iv)押えロール(内部に
冷媒を循環出来る機構を有した金属製またはゴム製ロー
ル等)にて冷却過程のフイルム両端部を冷却ドラムに圧
着させる方法。(v)エアーナイフと静電ワイヤーを併
用して冷却過程のフイルムを冷却、固化する方法であ
る。しかしながら、上述の方法をフィルム面に作用させ
て、ある程度目的は達成できるが、猶目標に程遠く、不
十分である。
【0038】本発明は、飽和ノルボルネンフイルムの溶
融押出し製膜法において、押出し以降の冷却ドラムでの
冷却、固化、剥離、及び巻き取りの製造工程で、フイル
ム面に、0.002T(テスラ)以上の磁束密度をかけ
て、フィルム異方性を制御することを特徴とする光学用
フイルムの製造法である。
【0039】フイルム面にかける磁界の強さは、処理す
る温度、時間に依存し特に限定されないが、磁束密度の
大きさが最大40T(テスラ)程度で、好ましくは、
0.002〜30T(テスラ)、更に好ましくは、0.
02〜30T(テスラ)、最も好ましくは、0.1〜2
0T(テスラ)の磁場をかけながら、3秒〜3分間程
度、冷却、固化、剥離、乾燥の製造工程を通過させるこ
とで、異方性を制御する方法である。磁界の印加は、溶
融押出し以降の冷却、固化、冷却ドラム上よりの剥離、
巻き取りの製造工程のどこでかけても良い。すなわち、
全工程で印加しても良いし、工程の一部で印加しても良
い。その組み合わせは自由であるが、溶融フイルムが固
化しない内に磁界をかけるのが好ましく、溶融押し出し
以降、冷却ドラムに接触して剥離するまでの間、磁界を
印可するのが好ましい。磁界を印加する方向は、磁力線
が支持体面に垂直であっても良いし、斜めでも、また、
水平であっても良いが、磁界を印加した結果として、飽
和ノルボルネンフイルムの異方性を、適宜目的とする範
囲内に制御出来るように調整することは言うまでもな
い。飽和ノルボルネンフイルムを成形する溶融押し出し
法において、その製造の容易さから磁界を印加する方向
は、磁力線が支持体面に垂直であることが良い。
【0040】本発明の飽和ノルボルネンフイルムは、通
常の巻取機で製品としてそのまま巻き取ることが可能で
あるが、フイルムの表面保護や巻取性向上等の目的でマ
スキングフイルムを挿入して巻き取ったり、フイルム両
端にエンボス加工を施しながら巻き取ることが欠点のな
い製品が得られ易いので好ましい。
【0041】(3)第3のフィルム異方性を制御する光
学用フイルムの製造法は、飽和ノルボルネンフイルム
を、(Tg−30℃)からTgの温度範囲で、フイルム
面に、0.002T(テスラ)以上の磁束密度をかけな
がら、30分以上加熱処理してフィルム異方性を制御す
る事を特徴とする光学用フイルム製造方法である。(こ
こで、Tgは、飽和ノルボルネンフイルムのガラス転移
温度(℃)を表す)
【0042】フイルム面にかける磁界の強さは、加熱処
理する温度、時間に依存し特に限定されないが、磁束密
度の大きさが最大40T(テスラ)程度で、好ましく
は、0.002〜30T(テスラ)、更に好ましくは、
0.02〜30T(テスラ)、最も好ましくは、0.1
〜20T(テスラ)の磁場をかけながら、30分以上加
熱処理して、異方性を制御する方法である。加熱処理時
間は、加熱処理温度、印加する磁束密度に依存するが、
30分以上500時間以下が好ましい。加熱処理時間
は、500時間を越えて加熱して、その目的を達成する
事は可能であるが、工業レベルでの加熱処理時間は、5
00時間でその効果が収斂し、500時間を越えて加熱
処理してもあまり効果がない。飽和ノルボルネンフイル
ムのロールに磁界をかけながら加熱処理する場合は、磁
力線がロール支持体面の各部に、任意の角度で印加され
るので、フィルム各部のフイルム異方性を同レベルに制
御することは難しく、好ましくない。
【0043】磁界を印加しながら製造する方法は、飽和
ノルボルネンフイルムをロールより巻き出し、搬送しな
がら、熱をかけて、磁界をフイルム面に印加して製造し
ても良いし、枚葉を静置した状態、又は移動させなが
ら、熱をかけて、フイルム面に磁界を印加して製造する
ことも出来る。フイルム面に磁界を印加する方向は、磁
力線が支持体面に垂直であっても良いし、斜めでも、ま
た、水平であっても良いが、磁界を印加した結果とし
て、飽和ノルボルネンフイルムの異方性を、適宜目的と
する範囲内に制御出来るように調整する。
【0044】これら請求項1〜請求項4に記載の光学用
フイルムの製造法を用いて、下記(式1)で定義するレ
ターデーション値(RTH)が 0nm<RTH≦50nm
の範囲にある飽和ノルボルネンからなる光学用フイル
ムが得られる。 RTH=|{(nMD+nTD)/2−nTH}|×d (式1) 〔nMDは長手方向に平行な方向でのフィルム屈折率、n
TDは長手方向に垂直な方向でのフィルム屈折率、nTHは
厚み方向でのフィルム屈折率、dはフィルム厚み(n
m)である。〕 厚み方向レターデーション値(RTH)が(式1)の範囲
にある飽和ノルボルネンフイルムは、液晶表示装置の偏
光板用途で、液晶セルの高コントラスト性能に極めて優
れた性能を発揮する。
【0045】磁場発生の手段としては、ソレノイドコイ
ルに代表されるコイル等の外、永久磁石等であってもよ
い。また、間欠的に磁場を発生する手段(パルス磁場手
段)であってもよい。
【0046】このようにして得られた飽和ノルボルネン
フイルムの片面に粘着層又は、接着層を設け、このフィ
ルムを粘着層又は、接着層を介してポリビニルアルコー
ルにヨウ素、二色性染料を吸着、配向させた偏光素子の
両面に積層することにより、本発明の偏光フィルムを作
製した。
【0047】粘着剤としては、透明性に優れ、複屈折な
どが小さく、薄い層として用いても充分に粘着できるも
のが好ましい。そのような粘着剤として、例えば、天然
ゴム、合成ゴムエラストマー、塩化ビニル/酢酸ビニル
共重合体、ポリビニルアルキルエーテル、ポリアクリレ
ート、変性ポリオレフィン系樹脂系粘着剤等や、これら
にイソシアネート等の硬化剤を添加した硬化型粘着剤が
挙げられ、特に、ポリオレフィンフォームやポリエステ
ルフィルムの接着等に用いられる粘着剤の内で硬化型粘
着剤が好ましい。
【0048】ただし、粘着剤層をすぐに偏光素子に積層
しない場合は、硬化型粘着剤は好ましくない。また、そ
のような場合は、粘着剤層によって、飽和ノルボルネン
フイルムが周囲の物と粘着しないように、さらに離型紙
または離型フィルム等の離型膜等を表面に積層しておく
ことが好ましい。その場合、離型膜等は容易に剥すこと
ができるので、偏光素子への積層は操作性よく行える。
通常、粘着剤層の厚みは5〜40μmが適当である。
【0049】また、接着剤としては、ポリエチレンやポ
リプロピレン等の接着等に用いられる接着剤であればよ
い。例えば、ポリウレタン系樹脂溶液とポリイソシアネ
ート樹脂溶液を混合するドライラミネート用接着剤、ス
チレンブタジエンゴム系接着剤、エポキシ系二液硬化型
接着剤、例えば、エポキシ樹脂とポリチオールの二液か
らなるもの、エポキシ樹脂とポリアミドの二液からなる
ものなどを用いることができ、特に溶剤型接着剤、エポ
キシ系二液硬化型接着剤が好ましく、透明のものが好ま
しい。接着剤によっては、適当な接着用プライマーを用
いることで接着力を向上させることができるものがあ
り、そのような接着剤を用いる場合は接着プライマーを
用いることが好ましい。
【0050】飽和ノルボルネンフイルムを貼り付ける際
に、フィルムと偏光素子の間に空気中のホコリなどが入
り込むと、情報読み取りエラーの原因となる可能性があ
るので、ホコリをエアガンなどで除去して貼り付けた
り、クリーン度の高い雰囲気下で貼り付けることが好ま
しい。
【0051】本発明における該飽和ノルボルネンフイル
ムからなる支持体を規定する物性値の評価方法を以下に
記す。
【0052】以下の例において、物性の測定方法は次の
とおりである。 (1)数平均分子量は、トルエンを溶媒とするGPC法
により測定した。 (2)水素添加率は、1H−NMRにより測定した。 (3)ガラス転移温度(Tg)は、差動走査熱量計(D
SC)を用い、試料フイルム10mgを、窒素気流中で
10℃/分で昇温していったとき、ベースラインから偏
奇しはめる温度と新たなベースラインに戻る温度の算術
平均、もしくはTgに吸熱ピークが現れる時は、この吸
熱ピークの最大値を示す温度をTg(℃)として定義す
る。飽和ノルボルネンフイルムのガラス転移温度(T
g)は、分子量にも依存し、若干変化するが、136〜
141℃程度である。 (4)レターデーション値は、エリプソメーター(島津
製作所のAEP−100)により測定した。フイルム厚
み方向のレターデーション値はレターデーション値の角
度依存性の測定値から計算によりnTHを求めることによ
り決定した。
【0053】
【実施例】以下に、本発明を、実施例を挙げて説明する
が、これに限定されるものではない。なお、以下の例に
おいて、部および%は、特に断りのない限り重量基準で
ある。 (実施例1〜5,比較例1〜2)6−メチル−1,4,
5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8
a−オクタヒドロナフタレン(以下、MTDと略記)
に、重合触媒としてトリエチルアルミニウムの15%シ
クロヘキサン溶液10部、トリエチルアミン5部、およ
び四塩化チタンの20%シクロヘキサン溶液10部を添
加して、シクロヘキサン中で開環重合し、得られた開環
重合体をニッケル触媒で水素添加してポリマー溶液を得
た。このポリマー溶液をイソプロピルアルコール中で凝
固させ、乾燥し、粉末状の樹脂を得た。この樹脂の数平
均分子量は40,000、水素添加率は99.8%以上
であった。
【0054】得られた樹脂をキシレンに溶解し、樹脂濃
度が15%の溶液組成物を得た。このドープを濾過し、
ステンレスバンド上に、20℃で均一に流延し、フイル
ム面に垂直に、表1に記載の磁束密度[単位:T(テス
ラ)]をステンレスバンド上から剥離が可能になるま
で、記載の時間(処理時間)かけながら、20℃から徐
々に昇温させて、50℃で溶媒を蒸発させ、ステンレス
バンド上から剥離した。その後、多数のロールで搬送さ
せながら90℃で乾燥を終了させ、膜厚80μmの飽和
ノルボルネンフィルムを得た。得られた飽和ノルボルネ
ンフイルムのガラス転移温度(Tg)は、139℃であ
った。
【0055】表1に、実施例、比較例に基づいて製膜し
たフイルムのレターデーション値を示す。ここで、比較
例1は、磁界をかけない以外は、実施例1−5、比較例
2と全く同じである。なお、飽和ノルボルネンフイルム
の屈折率は、1.520−1.535程度の値を示し、
RMTは、フイルム正面レターデーション値、RTHは、フ
イルム厚み方向のレターデーション値をそれぞれ示す。
フイルム厚み方向のレターデーション値はレターデーシ
ョン値の角度依存性の測定値から計算によりnTHを求め
ることにより決定した。
【0056】
【表1】
【0057】得られた飽和ノルボルネンフイルムを打ち
抜きして二枚のフィルムを作製し、これらの片面にエポ
キシ系二液硬化型接着剤を塗布して、ポリビニルアルコ
ールと二色性染料とからなる偏光素子(30μm)の両
面に接着することにより偏光フィルムを作製した。
【0058】以上の方法で得られた偏光フィルムは、磁
束密度を0.002T(テスラ)以上をかけて流延法で
製膜した飽和ノルボルネンフイルムを使用しており、正
面レターデーション(RMT)値がほぼ一定であることか
ら、その厚み方向のレターデーション(RTH)値は、い
ずれも50nm以下で、その数値が小さいもの程、|R
MT−RTH|値も小さくなる傾向(0〜50nm)にあ
り、光学的異方性に優れた光学用フイルムが得られた。
偏光フィルムとした時、|RMT−RTH|値の小さいもの
ほど、液晶セルの高コントラスト性能の良好な偏光フイ
ルムが得られた。
【0059】(実施例6〜10、比較例1、3〜5)先
に得られた比較例1のサンプルを、空気オーブン中で
縦、横両方向を拘束して、表2に記載の磁束密度、加熱
処理温度、処理時間かけて処理した。すなわち、実施例
6〜10,比較例3,5は、厚み方向に垂直に磁界をか
けながら、比較例4は磁界をかけずに、ガラス転移温度
以下の温度で加熱処理した。ここで、比較例1の飽和ノ
ルボルネンフィルムのガラス転移温度(Tg)が139
℃であったので、実施例6〜9、比較例3〜4は、ガラ
ス転移温度(Tg)で、実施例10は、(Tg−30)
℃で、比較例5は、(Tg−35)℃で、加熱処理し
た。
【0060】表2に、実施例、比較例に基づいて製膜し
た飽和ノルボルネンフイルムの、フイルム正面レターデ
ーション測定値(RMT)及びフイルム厚み方向レターデ
ーション測定値(RTH)を示す。
【0061】
【表2】
【0062】得られた飽和ノルボルネンフィルムを打ち
抜きして二枚のフィルムを作製し、これらの片面にエポ
キシ系二液硬化型接着剤を塗布して、ポリビニルアルコ
ールと二色性染料とからなる偏光素子(30μm)の両
面に接着することにより偏光フィルムを作製した。
【0063】以上の方法で得られた偏光フィルムは、実
施例6〜10,比較例3,5は、比較例1の飽和ノルボ
ルネンフィルム(未処理)に磁束密度を5.0T(テス
ラ)をかけながら、加熱処理温度、処理時間を変えて処
理したものである。比較例4は、比較例1の飽和ノルボ
ルネンフィルム(未処理)に磁束密度をかけないで、加
熱処理のみした場合の例である。この結果から、磁束密
度を5.0T(テスラ)かけながら、(Tg−30)℃
からTg℃の加熱処理温度範囲で、処理時間を30分〜
500時間かけた飽和ノルボルネンフィルムは、その厚
み方向のレターデーション(RTH)が、いずれも50n
m以下で、その数値が小さいもの程、|RMT−RTH|値
も小さくなる傾向(0〜46nm)にあり、光学的異方
性に優れた光学用フイルムが得られた。偏光フィルムと
した時、|RMT−RTH|値の小さいものほど、液晶セル
の高コントラスト性能の良好な偏光フイルムが得られ
た。
【0064】(実施例11〜15、比較例1、6)先に
得られた比較例1のサンプルを、空気オーブン中で縦、
横両方向を拘束して、厚み方向に磁束密度を変えて磁界
をかけながら、表3に記載のガラス転移温度以下の加熱
処理温度で、処理時間を変えて処理した。ここで、比較
例1の飽和ノルボルネンフィルムのガラス転移温度(T
g)が139℃であったので、実施例11〜15は、1
24℃すなわち、(Tg−15)℃の加熱処理温度で、
30分〜500時間処理した。比較例6は、磁束密度
0.001T(テスラ)をかけながら、(Tg−15)
℃の加熱処理温度で、30分間加熱処理したものであ
る。
【0065】表3に、実施例、比較例に基づいて製膜し
た飽和ノルボルネンフイルムのフイルム正面レターデー
ション測定値(RMT)及びフイルム厚み方向レターデー
ション測定値(RTH)を示す。
【0066】
【表3】
【0067】得られた飽和ノルボルネンフィルムを打ち
抜きして二枚のフィルムを作製し、これらの片面にエポ
キシ系二液硬化型接着剤を塗布して、ポリビニルアルコ
ールと二色性染料とからなる偏光素子(30μm)の両
面に接着することにより偏光フィルムを作製した。
【0068】実施例11〜15、比較例6は、比較例1
の飽和ノルボルネンフィルム(未処理)に磁束密度を
0.001〜5.0T(テスラ)をかけて、加熱処理温
度124℃で、処理時間を30分〜500時間と変えて
処理したものである。この結果から、ガラス転移温度
(Tg℃)以下の124℃、すなわち(Tg−15)℃
の加熱処理温度で、0.002〜5.0T(テスラ)の
磁束密度範囲で、処理時間30分〜500時間かけた飽
和ノルボルネンフィルムは、その厚み方向のレターデー
ション(RTH)値が、いずれも50nm以下で、その数
値が小さいもの程、|RMT−RTH|値も小さくなる傾向
(0〜45nm)にあり、光学的異方性に優れた光学用
フイルムが得られた。偏光フィルムとした時、|RMT−
RTH|値の小さいものほど、液晶セルの高コントラスト
性能の良好な偏光フイルムが得られた。
【0069】(実施例16〜18、比較例1、7)先に
得られた比較例1のサンプルを、空気オーブン中で縦、
横両方向を拘束して、厚み方向に磁束密度5.0T(テ
スラ)の磁界をかけながら、表4に記載の加熱処理温
度、処理時間を変えて処理した。ここで、比較例1の飽
和ノルボルネンフィルムのガラス転移温度(Tg)が1
39℃であったので、109℃から139℃の範囲、す
なわち(Tg−30)℃からTg℃の温度範囲で、5.
0T(テスラ)の磁場をかけながら、30分から500
時間加熱処理した。
【0070】表4に、実施例、比較例に基づいて製膜し
た飽和ノルボルネンフイルムのフイルム正面レターデー
ション測定値(RMT)及びフイルム厚み方向レターデー
ション測定値(RTH)を示す。
【0071】
【表4】
【0072】得られた飽和ノルボルネンフィルムを打ち
抜きして二枚のフィルムを作製し、これらの片面にエポ
キシ系二液硬化型接着剤を塗布して、ポリビニルアルコ
ールと二色性染料とからなる偏光素子(30μm)の両
面に接着することにより偏光フィルムを作製した。
【0073】実施例16〜18は、比較例1の飽和ノル
ボルネンフィルム(未処理)に磁束密度を5.0T(テ
スラ)をかけて、加熱処理温度109〜139℃、すな
わち(Tg−30)℃からTg℃の温度範囲で、30分
から500時間加熱処理したものである。この結果か
ら、(Tg−30)℃からTg℃の温度範囲で、30分
から500時間加熱処理した飽和ノルボルネンフィルム
は、その厚み方向のレターデーション(RTH)値が、い
ずれも50nm以下で、その数値が小さいもの程、|R
MT−RTH|値も小さくなる傾向(0〜50nm)にあ
り、光学的異方性に優れた光学用フイルムが得られた。
偏光フィルムとした時、|RMT−RTH|値の小さいもの
ほど、液晶セルの高コントラスト性能の良好な偏光フイ
ルムが得られた。
【0074】
【発明の効果】本発明の飽和ノルボルネンフィルムの製
造法により、厚み方向の複屈折(RTHのが小さく光学的
異方性が極めて小さい光学用フィルムが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】フイルムの屈折率相互の関係とフイルム厚みと
を示す図である。
【図2】溶液流延法による乾燥工程によるフイルム厚み
の変化とそれに伴うポリマーの面配向の変化を模式的に
示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02F 1/13363 G02F 1/13363 // B29K 45:00 B29K 45:00 B29L 7:00 B29L 7:00 C08L 45:00 C08L 45:00 65:00 65:00 Fターム(参考) 2H049 BA02 BA04 BA06 BB22 BC06 BC09 BC22 2H091 FA08X FA08Z FA11X FB02 GA16 LA12 4F071 AA39 AA69 AA86 AF31 BA02 BB02 BC01 4F205 AA12 AC05 AG01 AM29 GA07 GB02 GC02 GC07 GN24

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】飽和ノルボルネンドープ溶液を、流延機よ
    り流延用支持体上に押出し、固化して後、流延用支持体
    から剥離、乾燥して巻き取る、飽和ノルボルネンフイル
    ム流延製膜法において、流延以降の固化、剥離、乾燥の
    製造工程で、フイルム面に、0.002T(テスラ)以
    上の磁束密度をかけて、フィルム異方性を制御すること
    を特徴とする光学用フイルムの製造法。
  2. 【請求項2】飽和ノルボルネン溶融樹脂を、押出し機よ
    りフイルム状に冷却ドラム上に押出し、冷却、固化して
    後、冷却ドラムから剥離して巻き取る、飽和ノルボルネ
    ンフイルム溶融押出し製膜法において、押出し以降の冷
    却、固化、剥離、巻き取りの製造工程で、フイルム面
    に、0.002T(テスラ)以上の磁束密度をかけて、
    フィルム異方性を制御することを特徴とする光学用フイ
    ルムの製造法。
  3. 【請求項3】飽和ノルボルネンフイルムを、(Tg−3
    0℃)からTgの温度範囲で、フイルム面に、0.00
    2T(テスラ)以上の磁束密度をかけながら、30分以
    上加熱処理してフィルム異方性を制御することを特徴と
    する光学用フイルムの製造法。(ここで、Tgは、飽和
    ノルボルネンフイルムのガラス転移温度(℃)を表す)
  4. 【請求項4】加熱処理時間が30分以上500時間以下
    である請求項3に記載のフィルム異方性を制御すること
    を特徴とする光学用フイルムの製造法。
  5. 【請求項5】請求項1〜請求項4に記載の光学用フイル
    ムの製造法を用いたことを特徴とする、下記(式1)で
    定義するレターデーション値(RTH)が 0nm<RTH
    ≦50nm の範囲にある飽和ノルボルネンからなる光
    学用フイルム。 RTH=|{(nMD+nTD)/2−nTH}|×d (式1) 〔nMDは長手方向に平行な方向でのフィルム屈折率、n
    TDは長手方向に垂直な方向でのフィルム屈折率、nTHは
    厚み方向でのフィルム屈折率、dはフィルム厚み(n
    m)である。従って、流延法の場合、nMDは流延方向に
    平行な方向でのフィルム屈折率を、nTDは流延方向に垂
    直な方向でのフィルム屈折率を、溶融押し出し法の場
    合、nMDは押し出し方向に平行な方向でのフィルム屈折
    率、nTDは押し出し方向に垂直な方向でのフィルム屈折
    率を表す。〕
  6. 【請求項6】偏光素子と該偏光素子の少なくとも一方が
    請求項1から請求項4に記載のフィルム異方性を制御す
    る製造法を用いた光学用フィルムとからなることを特徴
    とする偏光フィルム。
  7. 【請求項7】偏光素子と該偏光素子の少なくとも一方が
    請求項5に記載の光学用フィルムとからなることを特徴
    とする偏光フィルム。
  8. 【請求項8】請求項7に記載の偏光フイルムと位相差フ
    イルムとを積層してなることを特徴とする楕円偏光フイ
    ルム。
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