JP2005156193A - 変換器の異常検出装置及び変換器の異常検出方法 - Google Patents

変換器の異常検出装置及び変換器の異常検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 ブリッジ回路よりなるセンサと、このセンサに接続したケーブルの断線或いは短絡などのセンサを検出するセンサの異常検出装置及びセンサの検出方法に於いて、ブリッジ回路の各ブリッジ辺或いはこのブリッジ辺と接続された各ケーブルの断線或いは短絡などを簡単に検出可能なセンサの検出装置及びセンサの検出方法を得る。
【解決手段】 ひずみ測定等の物理量の変化計測前に、ブリッジ回路よりなるセンサ11の各辺をブリッジ辺切換回路27で順次切り換えて、ブリッジ辺に定電流源28から定電流を流した時の電圧を電圧測定回路29で測定し、この測定電圧を基にCPU24は記憶手段内のテーブルにより、断線又は/及び短絡状態を検出して通信回線或は無線回線等の送受信回線を介して受信したパソコン30等の表示装置に表示させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ブリッジ回路よりなる変換器(以下センサと記す)とこのセンサに接続したケーブルの断線或いは短絡などのセンサの異常検出装置及びセンサの異常検出方法に係わり、特に、ブリッジの各辺のインピーダンスやケーブルの断線或いは短絡などを簡単に検出可能なセンサの異常検出装置及びセンサの異常検出方法に関する。
従来から、ブリッジ回路よりなる種々のセンサの検出装置及びセンサの検出方法が提案されている。図6は特許文献1に開示された断線検出機能付きブリッジセンサの回路構成を示すものである。
図6に於いて、断線検出機能付きブリッジセンサ11は、電源端子T1、グランド端子T2及び両出力端子T3,T4を有するブリッジ回路構成の抵抗R1乃至R4より構成され、入力としての加速度や圧力などの物理量に応じたレベルの検出電圧を両出力端子T3,T4間に発生するセンサ11と、電圧VDDの電源とセンサ11の電源端子T1との間に接続され、オンまたはオフに応じてそれぞれセンサ11を駆動または停止させるFET(スイッチ手段)12と、このFET12のオフ時に基準電流としての定電流を電源端子T1からセンサ11に供給する電流源13と、センサ11に供給された定電流によりセンサ11の電源端子T1に発生する電圧を測定する差動アンプなどの電圧測定部15と、この電圧測定部15の出力と基準電圧源16の基準電圧Vfとの比較を行い、この比較結果に応じてセンサ11が断線しているか否かの検出を行う比較部14とで構成されている。
上述の構成で、センサ11の端子T2はグランドGNDに接続され、スイッチング手段を構成するFET12は図示しない制御部からゲートに供給される信号に応じてオン/オフしてセンサ11を間欠的に駆動し、電流源13は該制御部から供給される信号に応じて定電流をセンサ11に供給する構成になっている。さらに、比較部14は、例えば、センサ11に供給された基準の定電流によりセンサ11の電源端子T1に発生する電圧が基準電圧Vfより高レベルになると出力レベルがHになり、そうでなければLになるコンパレータなどで構成される。つまり、電源端子T1に発生する電圧はコンパレータの非反転入力端子に印加し、基準電圧Vfはコンパレータの反転入力端子に印加する。
上述構成の比較部14に対する設定方法は断線検出時、つまりFET12のオフ時、センサ11に供給された定電流Ifによりセンサ11の電源端子T1に発生する電圧V1は、センサ11を構成する抵抗R1〜R4の合成抵抗をRsとしたとき、次式で与えられる。
V1 =Rs×If
ここで、センサ11が断線状態(断線しかかりの状態を含む)になったとすれば、合成抵抗Rsの値が正常状態のそれよりも大きくなるので、上式から、断線状態のセンサ11の電源端子T1に発生する電圧V1は、正常状態のそれよりも高レベルになるのが分かる。
そこで、基準電圧(Vf)は、正常状態のセンサ11の電源端子T1に基準の定電流Ifを供給したとき、そのセンサ11の電源端子T1に発生する電圧V1と同レベルになるように設定される。これにより、センサ11の電源端子T1に発生する電圧V1が基準電圧Vfより高レベルになると、比較部14の出力レベルがHになり、センサ11が断線しているとの検出結果が出力端子T5に得られるように成されている。
図7に示す回路構成は非特許文献1に記載されたブリッジ回路よりなるセンサの検出装置を示すものであり、図7に於いて、抵抗R1〜R4からなるブリッジ回路を構成したセンサ11の電源端子T1及びグランド端子T2間に電圧VDDの電源を接続し、電源端子T1をブリッジ回路の抵抗R1と抵抗R4との接続点Aに接続すると共にグランド端子T2をブリッジ回路の抵抗R2と抵抗R3との接続点Cに接続し、出力端子T3をブリッジ回路の抵抗R1と抵抗R2との接続点Bに接続し、出力端子T4をブリッジ回路の抵抗R3と抵抗R4との接続点Dに接続する。
ブリッジ回路で構成するセンサ11に電圧VDDを供給する電源には、抵抗R5,R6,R7の直列接続回路が並列に接続され、可変抵抗器で構成した抵抗R6はブリッジ回路の接続点AC間の抵抗値のズレ分の調整を行うもので可変抵抗器の中点端子の中点電圧が可変抵抗器の可動接片からなる中点端子及び抵抗6と抵抗7の接続点からコンパレータを構成する比較部14に供給される。更に、出力端子T3,T4の出力も比較部14に供給される。比較部14は4つの差動アンプにより出力電圧と基準電圧の比較がなされ、比較部14の比較出力端はLEDなどの発光素子17に接続され、LED17には抵抗R8を介して電圧+Vが供給される。
上述の構成の動作はブリッジ回路のセンサ11に印加した電源の電圧VDDより発生するB,D間の出力電圧を測定し、次にB,D間の電圧を可変抵抗器R6の中点端子から取り出した基準電圧Vfと比較し、中点電圧からのズレが基準電圧から或る程度以上ズレていればLED16を点灯することで異常を検出報知している。
特許文献1に開示された断線検出機能付きブリッジセンサの回路構成によると
(1)ブリッジ回路の断線状態の検出しかできないので各辺の合成抵抗値を知ることができない。
(2)従って、ブリッジ回路に接続しているケ−ブルの断線であるか否かの判断ができないという問題があった。
又、非特許文献1に開示された断線検出機能付きブリッジセンサの回路構成によると
(1)ブリッジ回路11の接続点B−D間の短絡を検出することが出来ない。
(2)断線が、ブリッジ回路11内で生じたか、ケ−ブルの断線なのかの区別が付かない。
(3)ブリッジチェックの結果が離れた場所からLEDの点滅だけなので短絡或いは断線の状態が判らないという問題があった。
特開2001−91385号公報(図1) NEC三栄カタログ電気測定装置ダイジェスト、ストレンアンプ、ASシリーズ、高耐圧型アイソレーションタイプAS1503、ページ5,2001年2月13日製作。
本発明が解決しようとする課題は、ブリッジ回路の4辺のどの辺が断線しているか、或いはブリッジ回路を構成するセンサの各辺に接続されたケーブルのどの辺が断線或いは短絡しているかを検出可能なセンサの検出装置及びセンサの検出方法を得るにある。このことにより、多数(例えば数10乃至数100)個の各センサに測定前にどのセンサ或いはケーブルに異常があるかを確実にチェック可能なセンサの検出装置及びセンサの検出方法を得ることができる。
又、ブリッジ回路のセンサに断線や短絡がなくともセンサの各辺のインピーダンスが大きくバラついている場合には異常な測定結果となる恐れがあるが、このような弊害を除くことができる。
第1の本発明のセンサの検出装置は、測定手段用センサの出力を異常検出装置側に接続する接続手段と、ブリッジ構成のセンサの各辺を切換えるブリッジ辺切換手段と、センサの各辺に定電流を供給する定電流手段と、ブリッジ辺切換手段に接続され、ブリッジの各辺に流した定電流によって発生する電圧を測定する電圧測定手段と、ブリッジの各辺の電圧値からブリッジの各辺の異常を判断するコンピュータと、を具備してなることを特徴とするセンサの異常検出装置としたものである。
第2の本発明のセンサの検出装置は、ブリッジ構成の機械―電気センサを介して、物理量を測定する測定手段に付加されたセンサの異常検出装置であって、上記測定手段のセンサの出力を異常検出装置側に切換える切換手段と、ブリッジ構成のセンサの各辺を切換えるブリッジ辺切換手段と、センサの各辺に定電流を供給する定電流手段と、ブリッジ辺切換手段に接続され、ブリッジの各辺に流した定電流によって発生する電圧を測定する電圧測定手段と、ブリッジの各辺の電圧値からブリッジの各辺の異常を判断するコンピュータと、を具備してなるセンサの異常検出装置としたものである。
第3の本発明のセンサの異常検出方法は測定手段用センサの出力を異常検出装置側に接続する接続プロセスと、ブリッジ構成のセンサの各辺に切換えるブリッジ辺切換プロセスと、センサの各辺に定電流を供給する定電流プロセスと、ブリッジ辺切換手段に接続され該ブリッジの各辺に流した定電流によって発生する電圧を測定する電圧測定プロセスと、ブリッジの各辺の電圧値からブリッジの各辺の異常を判断する判定プロセスと、よりなることを特徴とするセンサの異常検出方法となしたものである。
第4の本発明のセンサの異常検出方法はブリッジ構成の機械―電気センサを介して、物理量を測定する測定手段に付加されたセンサの異常検出方法であって、測定手段の上記センサの出力を異常検出装置側に切換える切換プロセスと、ブリッジ構成のセンサの各辺に切換えるブリッジ辺切換プロセスと、センサの各辺に定電流を供給する定電流プロセスと、ブリッジ辺切換手段に接続され、ブリッジの各辺に流した定電流によって発生する電圧を測定する電圧測定プロセスと、ブリッジの各辺の電圧値からブリッジの各辺の異常を判断する判定プロセスと、よりなることを特徴とするセンサの異常検出方法と成したものである。
斯かる、本発明に依れば、ブリッジ回路の各辺の断線状態の検出ができるので各辺の抵抗値を知ることができると共にブリッジ回路に接続しているケ−ブルが断線しているか否かの判断もできる。更に、短絡或いは断線のブリッジチェックの結果が離れた場所から判定可能なセンサの異常検出装置及びセンサの異常検出方法を得ることができるため多数のセンサを用いてひずみ(歪)などの測定を行う場合に便利なものとなる。
以下、本発明の1形態例を示すセンサの異常検出装置の構成を図1乃至図5によって説明する。なお、図6及び図7の従来構成との対応部分には同一符号を付して説明する。
図1は、本発明のセンサの検出装置の全体を示す系統図、図2は、本発明の断線検出の原理を説明するための原理図、図3は、本発明のセンサの検出装置の動作説明用のフローチャート、図4及び図5は本発明のセンサの検出装置の具体的構成を示す回路図である。
図1於いて、ブリッジ回路の抵抗R1乃至R4で構成された各抵抗の接続点A、C、B、Dに接続された、電源端子T1、グランド端子T2、出力端子T3、T4は入力切換器20の可動接片a1、a3、a2、a4に接続され、入力切換器20の固定接点b1、b2、b3、b4はひずみ測定回路21の入力端子に接続され、入力切換器20の固定接点c1、c2、c3、c4は断線チェック回路26を構成するブリッジ辺切換回路27の入力端子に接続される。
断線チェック回路26はブリッジ辺切換回路27を介してセンサ11に例えば、1mAの定電流を供給する定電流源28と、ブリッジ辺切換回路27からのセンサ11ブリッジ辺等の出力が供給される例えば、利得1倍の電圧測定回路29より構成される。
ひずみ測定回路21及び電圧測定回路29の出力端は出力切換器22の固定接点b5、c5に接続され、出力切換器22の可動接片a5はアナログーデジタル変換回路(A−D変換回路)の入力端子に接続され、出力切換器22からの出力をデジタルデータに変換してコンピュータ(以下CPU)24に供給して、CPU24でセンサ11が計測したひずみ測定データや同じくセンサ11の抵抗の切断箇所31(図2参照)及びセンサ11に接続されているケーブル切断箇所32(図2参照)並びに接続点AD間短絡箇所33(図2参照)等の検出データを判定し、インタフェース25を介して例えば、各種通信回線を介して遠隔地にあるパソコンのLCD等の表示装置に判定結果を表示する。
CPU24は入力切換器20、ブリッジ辺切換回路27、出力切換器22の可動接片をコントロールして切換器をオン、オフ制御する。勿論、これらの切換回路はFETの様な電気的切換器であってもよい。又、CPU24は断線チェック回路26内に設けた制御手段であってもよい。
図2は、本発明の断線チェック回路26によってブリッジ回路のセンサ11の接続点A−B間を測定する場合の原理的回路構成を示すものであり、図1との対応部分には同一符号を付して、重複説明を省略する。各抵抗R1乃至R4=1kΩとし、抵抗R8乃至R11=400Ω、電源の電圧VDD=±5V、定電流源28の定電流=1mAとして示している。ここで、抵抗R11はアナログ切換器のオン時の抵抗を示す。又、31及び32は抵抗及びケーブルの切断箇所を示し、33はA−D間の短絡箇所を示すものとする。
図3のフローチャートによって、本発明のセンサ11の各辺の断線チェック回路26の動作を図1及び図2と共に説明する。図1に於いて、先ず、CPU24は入力切換器20、ブリッジ辺切換回路27、出力切換器22を制御し、通常のひずみ測定状態からセンサ11の断線チェック状態に切換えることで、入力切換器20及び出力切換器22の可動接片a1,a2、a3、a4及びa5は固定接点b1、b2、b3、b4及びb5側から固定接点c1、c2、c3、c4、及びc5側に切換わり、ブリッジ辺切換回路27も後述するが所定の例えば、センサ11のブリッジ辺A−B間へ接続するように切換えが行われる。
上述のブリッジ辺切換回路27の動作により図2に示す様に電圧測定回路29が端子T1,T3に接続される。図1では入力切換器20及び出力切換器22の可動接片a1,a2,a3、a4、及びa5は破線で示す方向に切換えられている。
この状態で、断線チェック回路26の定電流源28からセンサ11の接続点A−B辺にケーブルCA及びCBを介して、第1ステップST1のように1mAの定電流を流す、次の第2ステップST2では電圧測定回路29によってA−B辺の電圧を測定する。次のステップでは、第3乃至第9ステップST3乃至ST9の様に0V(短絡状態)、500mV、667mV、750mV、1V、3V、7V(出力飽和状態)の例えば、7通り(ブリッジ回路の抵抗値によって電圧値は変化する。)の得られた電圧値で順次0Vの値から7Vの値までの各値を、CPU24内の図示しないRAM等の記憶手段内に第10ステップST10に示す様にA−B辺の測定結果を第3ステップST3乃至第9ステップ乃至ST9の1つの値を記憶する。
次に、第14ステップST14ではセンサ11のB−C辺に定電流源28から1mAの定電流を流し電圧を測定し、電圧測定の第3ステップST3乃至第9ステップ乃至ST9の頭に戻される。ここで第3ステップST3乃至第9ステップ乃至ST9に示す7通りの電圧値で順次0Vの値から7Vの値までの各値を、CPU24内のRAM内に第11ステップST11に示す様にB−C辺の測定結果の1つの値を記憶する。
次に、第15ステップST15ではセンサ11のC−D辺に定電流源28から1mAの定電流を流し電圧を測定し、電圧測定の第3ステップST3乃至第9ステップ乃至ST9の頭に戻される。ここで第3ステップST3乃至第9ステップ乃至ST9に示す7通りの電圧値で順次0Vの値から7Vの値までの各値を、CPU24内のRAM内に第12ステップST12に示す様にC−D辺の測定結果の1つの値を記憶する。
次に、第16ステップST16ではセンサ11のD−A辺に定電流源28から1mAの定電流を流し電圧を測定し、電圧測定の第3ステップST3乃至第9ステップ乃至ST9の頭に戻される。ここで第3ステップST3乃至第9ステップ乃至ST9に示す7通りの電圧値で順次0Vの値から7Vの値までの各値を、CPU24内のRAM内に第13ステップST13に示す様にD−A辺の測定結果の1つの値を記憶する。
上述の様に、センサ11の各辺の電圧測定の終了後に第17ステップST17に進み、センサ11のステップST10乃至ST13の各辺の測定結果と下記の表1及び表2に示すCPU24内のROMに記憶した判定テーブルを比較する。表1はセンサ11の各辺A−B、B−C、C−D、D−A或いはケーブルCA、CB、CC、CD の断線状態の判定テーブルであり、表2はセンサ11の各辺A、B、C、D或いはケーブルCA、CB、CC、CD の短絡状態の判定テーブルを示す。これらの表で○は正常、×は断線、短絡を示している。センサの各辺の測定電圧がすべて750mVであればセンサの各辺とこれら各辺に接続されたケーブルがすべて正常で、センサの各辺の測定電圧がすべて7Vであればセンサの各辺とこれら各辺に接続されたケーブルがすべて断線状態であることが解る。従って、図2の短絡箇所33は表2のセンサ11のD−A辺の測定電圧が0Vであれば、短絡していることが解り、図2のB−C辺の断線箇所31は表1の測定電圧が3Vであれば、切断していることが解り、図2のケーブルの断線箇所32は測定電圧が7Vであれば、切断していることが解る。
上述の判定テーブルに基づいてCPU24は第18ステップST18に示す様にセンサ或いはケーブルの断線又は/及び短絡状態の判定をして、終了にいたる。勿論、これらの判定結果はCPU24からインタフェース25を介してパソコン30の表示装置に断線箇所及び短絡箇所の表示が成されるため複数の測定チャンネルがあっても容易に異常箇所をモニタすることが出来る。
Figure 2005156193
Figure 2005156193
以下、本発明の1実施例を図4及び図5を用いて説明する。図4はひずみ測定回路及び断線チェック回路を含む回路の詳細図、図5は断線チェック回路の更なる詳細な他の回路図を示すもので、図4及び図5に於いて、図1及び図2との対応部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
図4に於いて、センサ11のブリッジのひずみゲージを構成する抵抗辺R1は被測定物60に貼着される。センサ11はブリッジボックス35内に配設され、図4に於いてはブリッジの接続点A、B、C、D及びグランド点EよりケーブルCA、CB、CC、CD、CEを介してジャンクションボックス36に接続され、このジャンクションボックス36から導出されたケーブルCA1、CB1、CC1、CD1、CE1はアンプ本体37内のマルチアンプニット38に配設された入力切換器20及びグランドに接続される。ケーブルCE1はグランドの接地電位に落とされる。
入力切換器20の可動接片a1、a2,a3、a4には接続点A、B、C、Dが接続される。入力切換器20の固定接点b1とb3には2個の電池を直列接続し、接続点をグランドに接地したブリッジ電源VDD(±BV)が接続され、固定接点b2、b4はひずみ測定回路21を構成する差動アンプ40の反転端子及び非反転端子に接続されている。
又、入力切換器20の固定接点c1、c2、c3、c4は断線チェック回路26内に配されたブリッジ切換回路27を構成する第1のアナログスイッチ27Aの固定接点b6、b7、b8、b9に夫々接続されている。更に、入力切換器20の固定接点b1、b3には+BV及び−BVの2個の電源を直列接続し、接続点を接地したブリッジ電源VDDが接続されている。更にまた、固定接点b2は差動アンプ40の反転入力端子に接続され、固定接点b4は差動アンプ40の非反転入力端子に接続されている。
上述の差動アンプ40には、較正電圧印加回路(CAL)42から較正電圧が供給され、初期平衡補正回路(R−BAL)43で初期平衡補正がおこなわれる。差動アンプ40の出力は感度切換用のアッテネータ(ATT)41及びアンプ44を介して出力切換器22の固定接点b5−可動接片a5を通して、周波数切換用のローパスフイルタ45に供給される。46はA−D変換回路23で生ずる折り返しを防止するためのアンチエイリアシングフイルタである。又、出力切換器22の固定接点c5は電圧測定回路29の出力端に接続されている。A−D変換回路23の出力はコンピュータ(CPU)24に伝送される。
断線チェック回路26内のブリッジ切換回路27は4極双投の第1のアナログスイッチ27A及び同じく、4極双投の第2のアナログスイッチ27Bで構成され、第1のアナログスイッチ27Aの可動接片a6、a7、a8、a9は定電流源28に共通に接続され、固定接点b6、b7、b8、b9からは、更にブリッジボックス35の接続点A、B、C、D或いはジャンクションボックス36の接続点A、B、C、DにケーブルCA2、CB2、CC2、CD2を介して接続される。第1のアナログスイッチ27Aの可動接片a10、a11、a12、a13は共通に接地され、固定接点b10、b11、b12、b13は夫々ブリッジボックス35の接続点B、C、D、A或いはジャンクションボックス36の接続点B、C、D、Aに図示しないケーブルを介して接続されている。
第2のアナログスイッチ27Bの可動接片a14、a15、a16、a17は電圧測定回路を構成する差動アンプ29の反転入力端子に抵抗R10を介して接続されている。固定接点b14、b15、b16、b17からは、ブリッジボックス35の接続点A、B、C、D或いはジャンクションボックス36の接続点A、B、C、Dに図示しないケーブルを介して接続される。第2のアナログスイッチ27Bの可動接片a18、a19、a20、a21は共通に接続され、差動アンプ29の非反転入力端子に抵抗R11を介して接続されている。差動アンプ29の非反転入力端子と抵抗R11の接続点及び接地間に抵抗R15を接続し、反転端子と出力間にフィードバック用抵抗R16を接続し、差動アンプ29の出力端を出力切換器22の固定接点c5に接続する。固定接点b18、b19、b20、b21は夫々ブリッジボックス35の接続点B、C、D、A或いはジャンクションボックス36の接続点B、C、D、Aに図示しないケーブルを介して接続されている。
第1のアナログスイッチ27A及び第2のアナログスイッチ27B内にはデコーダ47A、47Bが設けられ、各々のデコーダ47A及び47Bは可動接片a6、a7、a8、a9とa10、a11、a12、a13、及び可動接片a14、a15、a16、a17とa18、a19、a20、a21のオン、オフ制御を行う。デコーダ47A、47Bには制御用IC(MC14094)49に供給するデータ、クロック、ラッチ入力に対し出力されるデータD49、D50によって第1のアナログスイッチ27A及び第2のアナログスイッチ27B内の所定の可動接片a6、a7、a8、a9とa10、a11、a12、a13、及び可動接片a14、a15、a16、a17とa18、a19、a20、a21がオン、オフ制御される。またデータD51によって入力切換器20の可動接片a1、a2、a3、a4がオン、オフ制御され、データD48によって出力切換器22の可動接片a5がオン、オフ制御される。
図5は、マルチアンプユニット38内の定電流源28及び電圧測定回路29の具体的回路構成を示すものであり、図4との対応部分には同一符号を付して重複説明を省略する。図5に於いて、定電流源28の出力端は第1のアナログスイッチ27Aの可動接片a6、a7、a8、a9に共通に抵抗R19を介して接続され、固定接点b6、b7、b8、b9はブリッジ回路を構成するセンサ11の接続点A、B、C、Dに接続されている。又、可動接片a10、a11、a12、a13は共通に接地され、固定接点b10、b11、b12、b13はブリッジ回路を構成するセンサ11の接続点B、C、D、Aに図示しないケーブルを介して接続されている。定電流源28を構成する第1の差動アンプ58の反転入力端子には抵抗R25を介して基準電圧源(REF)54から基準電圧(4,096V)が与えられ非反転入力端子にはグランド電圧が与えられる。R26はフィードバック用抵抗であり、第1の差動アンプ58の出力端子は抵抗R22=2kΩ及び抵抗23=20kΩを介して第2の差動アンプ52の反転入力端子及び非反転入力端子に接続されている。この非反転入力端子と接地間には抵抗R24=30kΩが接続され、第2の差動アンプ52の出力端は抵抗R20=10kΩを介してトランジスタTr1のベースに接続され、トランジスタTr1のエミッタは抵抗R21=100Ωを介して第2の差動アンプ52の反転入力端子に接続され、コレクタは抵抗R19=1kΩに接続されると共に、接地されさたダイオードD1に接続されている。上述の回路構成で1mAの定電流をセンサ11に流すことができる。
電圧測定回路29は、第3乃至第5の差動アンプ29、50、51で構成され、第2のアナログスイッチ27Bの可動接片a14、a15、a16、a1d7は、共通に抵抗R17=4.7kΩを介して第4の差動アンプ50の非反転入力端子に接続され、固定接点b14、b15、b16、b17はブリッジ回路を構成するセンサ11の接続点A、B、C、Dに接続されている。可動接片a18、a19、a20、a21は、共通に抵抗R18=4.7kΩを介して第5の差動アンプ51の非反入力転端子に接続され、固定接点b18、b19、b20、b21はブリッジ回路を構成するセンサ11の接続点B、C、D、Aに接続されている。第4の差動アンプ50の非反転入力端子と第5の差動アンプ51の非反入力転端子間にはコンデンサC1=0.1μFが接続されて、抵抗R17,R18とで構成するフィルタによって略170Hzの共振周波数(f)を生ずる。第4の差動アンプ50及び第5の差動アンプ51の反転入力転端子と夫々の出力間はショートされ、第4及び第5の出力端子は夫々抵抗R10=10kΩ、抵抗R11=10kΩを介して第3の差動アンプ29の反転入力転端子及び非反転入力転端子に接続されている。第3の差動アンプ29は図4の構成と同様であり、出力端は出力切換器22の固定接点c5に接続されている。ここで抵抗R15=R16=10kΩである。
上述の様に、第1及び第2のアナログスイッチ27A、27Bと二つに分割することで、第2のアナログスイッチ27Bは、第1のアナログスイッチ27Aの内部抵抗値がセンサ11のブリッジ辺及びケーブルの内部抵抗値に合算されて、ブリッジ辺の電圧測定時の精度が悪くなるのを除去することになる。
上述の回路構成に於いて、定電流源28の経路に含まれる抵抗はセンサ11を構成する1辺の抵抗値120Ω乃至1kΩの時に、ブリッジの1辺から見た抵抗は正常時90Ω乃至750Ω、断線時で120Ω乃至3kΩであり、ケーブルCA、CB、CC、CD、CA1、CB1、CC1、CD1……等の0.5ミリメートルスケアの100m往復での内部抵抗は略10Ω、第1のアナログスイッチ27A及び第2のアナログスイッチ27Bをオンさせた時の内部抵抗が略夫々100Ω、定電流源28の保護抵抗が1kΩであり、合計時の最小抵抗値=1300Ω、最大抵抗値=4210Ω程度となる。
以下、本発明の動作を図4及び図5に示した回路構成で説明する。ひずみ測定等の物理的な測定を行う前に入力切換器20の可動接片a1、a2、a3、a4を制御用のIC49からの制御データD51によって断線チェック回路26側の固定接点c1、c2、c3、c4側に切換えると共に同じく制御用のIC49からの制御データD48によって出力切換器22の可動接片a5も固定接点c5側に切換える。更に、制御用のIC49からの制御データD49及びD50によってブリッジ辺切換回路27の第1のアナログスイッチ27A及び第2のアナログスイッチ27B内の可動接片a6乃至a21も固定接点b6乃至b21側にデコーダ47A、47Bのデコード値に応じて切換える。
例えば、センサ11のブリッジ辺の接続点AB間の抵抗R1の断線或いは短絡状態の測定を行う場合には、第1のアナログスイッチ27Aの可動接片a6、a10をデコーダ47Aによって「オン」状態とし、入力切換器20の固定接点c1−可動接片a1−ケーブルCA1−ケーブルCA−センサ11の接続点A−抵抗R1−接続点B−ケーブルCB−ケーブルCB1−a2−c2−固定接点b10に接続された図示しないケーブル−可動接片a10−接地の経路で抵抗R1に1mAの定電流が流される。
次に、図3で詳記したと同様に電圧の測定を行う。即ち、第2のアナログスイッチ27Bの可動接片a14、a18を制御IC49のデータD49、D50によりデコーダ47Bを介して「オン」状態とし、入力切換器20の固定接点c1−可動接片a1−ケーブルCA1−ケーブルCA−センサ11の接続点Aの抵抗R1とケーブルCB−ケーブルCB1固定接点c2−可動接点a2−図示しないケーブルを含むCB2間の電圧が測定される。図示しないケーブルを含むCA2、CB2はマルチアンプユニット38内の経路である為、上記経路に比べて抵抗値が低く測定電圧に影響を与えない。この測定電圧は0Vから出力飽和状態電圧までを所定の整数Nで分割した所定の電圧測定値を求めて、CPU24内の記憶手段内に記憶させる。このような、電圧測定操作を第1及び第2のアナログスイッチ27Aと27Bの可動接片a7、a11とa15、a19の次にはa8、a12とa16、a20更に、次にはa9、a13とa17、a21を順次「オン」させてセンサ11の抵抗R2乃至抵抗R4を測定してこれらの各データを記憶することで、CPU24は表1及び表2に基いてセンサ11内の抵抗又は/及びケーブルの断線又は/及び短絡状態を判定して、パソコン30の表示装置に表示する。
上述の構成及び動作に於いて、ケーブルCA、CA1乃至CE、CE1の内部抵抗を含まないセンサ11のブリッジ辺AB、BC、CD、DA間或いは、ジャンクションボックス36のケーブルCA乃至CEの内部抵抗を含むセンサ11のブリッジ辺AB、BC、CD、DA間の抵抗測定時には標準の低い所定抵抗値を有するケ−ブルCA2乃至CD2をセンサ11の入力端子A、B、C、D或いはジャンクションボックス36の入力端子A、B、C、Dに直接接続するようにして測定してもよい。
上述の構成では、ひずみ測定用のセンサについて説明したが、差動変圧器型のセンサの異常を検出する場合は定電流源28に交流の電流源を用い、電圧測定には実効値を測定可能な実効値増幅器を使用して断線或いは短絡状態の検出を行うことが出来る。又、定電流源28をブリッジ電源VDDとし、電圧測定回路29と組み合わせることでDCストレンアンプとするようにしてもよい。更に、又、定電流源からの定電流を白金抵抗体等に流し、電圧測定回路29と組み合わせることで、温度計測を行うようにすることもできる。
本発明によれば、各種センサを用いて、センサ11の4辺のどの辺が断線又は/及び短絡状態を判定、或いは、センサ11に接続されている4本のケーブルのどのケーブルが断線又は/及び短絡状態かを判定することが出来るために多数(例えば何10乃至何100)のどのセンサ或いはケーブルがあるかを、簡単に見出すことが出来るので時間及び手間を大幅に短縮可能となる。又、センサ11の各辺のインピーダンスが大きくバラついている場合の検出も可能となる。更に、本発明によれば、測定時に誤ってインピーダンスの異なるセンサを測定部位に配設した場合にでも、これらの間違いを見出すことが可能となる。
本発明の1形態例を示す変換器の検出装置及び変換器の検出方法の系統図である。 本発明の変換器の検出装置に用いるブリッジ辺測定時の原理説明用の回路図である。 本発明の変換器の検出方法を示すフローチャートである。 本発明の変換器の検出装置の1実施例を示す系統図である。 本発明の変換器の検出装置の他の実施例を示す系統図である。 従来の変換器の検出装置の回路図である。 従来の変換器の検出装置の他の構成を示す回路図である。
符号の説明
11‥‥センサ、12‥‥スイッチ手段、‥‥、13‥‥定電流源、14‥‥比較部、15‥‥電圧測定部、16‥‥基準電圧源、20‥‥入力切換器、 21‥‥ひずみ測定回路、22‥‥出力切換器、24‥‥CPU、26‥‥断線チェック回路、27‥‥ブリッジ辺切換回路、28‥‥定電流源、29‥‥電圧測定回路、30‥‥パソコン

Claims (6)

  1. 測定手段用変換器の出力を異常検出装置側に接続する接続手段と、
    ブリッジ構成の上記変換器の各辺を切換えるブリッジ辺切換手段と、
    上記変換器の各辺に定電流を供給する定電流手段と、
    上記ブリッジ辺切換手段に接続され、該ブリッジの各辺に流した定電流によって発生する電圧を測定する電圧測定手段と、
    ブリッジの各辺の電圧値からブリッジの各辺の異常を判断するコンピュータと、
    を具備してなることを特徴とする変換器の異常検出装置。
  2. ブリッジ構成の機械―電気変換器を介して、物理量を測定する測定手段に付加された変換器の異常検出装置であって、
    上記測定手段の上記変換器の出力を上記異常検出装置側に切換える切換手段と、
    上記ブリッジ構成の上記変換器の各辺を切換えるブリッジ辺切換手段と、
    上記変換器の上記各辺に定電流を供給する定電流手段と、
    上記ブリッジ辺切換手段に接続され、上記ブリッジの各辺に流した上記定電流によって発生する電圧を測定する電圧測定手段と、
    上記ブリッジの各辺の電圧値から該ブリッジの各辺の異常を判断するコンピュータと、
    を具備してなることを特徴とする変換器の異常検出装置。
  3. 前記ブリッジ辺切換手段を第1及び第2のブリッジ切換器より構成させてなることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の変換器の異常検出装置。
  4. 測定手段用変換器の出力を異常検出装置側に接続する接続プロセスと、
    ブリッジ構成の上記変換器の各辺に切換えるブリッジ辺切換プロセスと、
    上記変換器の各辺に定電流を供給する定電流プロセスと、
    上記ブリッジ辺切換手段に接続され、該ブリッジの各辺に流した上記定電流によって発生する電圧を測定する電圧測定プロセスと、
    上記ブリッジの各辺の電圧値から該ブリッジの各辺の異常を判断する判定プロセスと
    よりなることを特徴とする変換器の異常検出方法。
  5. ブリッジ構成の機械―電気変換器を介して、物理量を測定する測定手段に付加された変換器の異常検出方法であって、
    上記測定手段の上記変換器の出力を異常検出装置側に切換える切換プロセスと、
    上記ブリッジ構成の変換器の各辺に切換えるブリッジ辺切換プロセスと、
    上記変換器の上記各辺に定電流を供給する定電流プロセスと、
    上記ブリッジ辺切換手段に接続され、上記ブリッジの各辺に流した上記定電流によって発生する電圧を測定する電圧測定プロセスと、
    上記ブリッジの各辺の電圧値から該ブリッジの各辺の異常を判断する判定プロセスと、
    よりなることを特徴とする変換器の異常検出方法。
  6. 前記ブリッジ辺切換プロセスを第1及び第2のブリッジ切換プロセスにより切換えてなることを特徴とする請求項4又は請求項5記載の変換器の異常検出方法。
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