JP6491852B2 - 回路素子測定装置 - Google Patents

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本発明は、LCRメータ等の回路素子測定装置に関し、さらに詳しく言えば、高周波測定時等で電流検出系に反射が生じないように挿入される終端抵抗に関するものである。
図2に示すように、LCRメータ等の回路素子測定装置は、基本的な構成として、測定信号発生部10と、電圧測定部20と、電流測定部30とを備え、測定信号発生部10より出力抵抗11および電流供給プローブHcを介して被測定試料DUTに交流測定信号を供給し、これによって被測定試料DUTに流れる電流を電流測定部30にて電流検出プローブLcを介して測定するとともに、被測定試料DUTの端子間電圧を一対の電圧検出プローブHp,Lpを介して電圧測定部20にて測定し、測定された電圧Vと電流Iとから被測定試料DUTのインピーダンスZ等を求める(例えば、特許文献1参照)。
多くの場合、電流供給プローブHc,電流検出プローブLc,電圧検出プローブHpおよび電圧検出プローブLpの各配線ケーブルには、それぞれ、同軸ケーブルCA1,CA2,CA3,CA4が用いられている。各同軸ケーブルCA1〜CA4は、ほぼ同じ長さである。
同軸ケーブルCAは、芯線とシールド線との間に静電容量が存在し、その容量値は特性インピーダンスにより決められている。特性インピーダンスが50Ωの場合、容量値は約104pF/mである。同軸ケーブルCAには、延長ケーブルとして、例えば長さが1m,2m,4m等の長さが異なる数種類が用意されており、ユーザーによって適宜選択されて使用される。
電流測定部30には、通常、電流iを電圧Viとして検出する反転型の演算増幅器からなる電流検出アンプが用いられるが、特に延長ケーブル使用時で、かつ、高周波測定時には、信号の反射の影響により、電流検出アンプの周波数特性が所望とする高周波数にまで伸びないことがある。
そこで、インピーダンス整合をとるため、電流測定部30の入力端に負荷インピーダンスとしての終端抵抗RTを挿入して、電流検出アンプの周波数特性を伸ばすようにしている。終端抵抗RTには、同軸ケーブルCAの特性インピーダンスとほぼ同じ抵抗値を有する抵抗体が用いられる。同軸ケーブルCAの特性インピーダンスが50Ωであれば、終端抵抗RTの抵抗値も50Ωのものが用いられる。
特開2009−270942号公報
しかしながら、終端抵抗RTを入れることにより、次のような問題が生ずる。まず、電圧検出プローブLpに終端抵抗RTによる電位が生ずるため、例えば差動増幅器からなる電圧測定部20への同相電圧が生じ、これが原因で測定誤差が増大する。
次に、終端抵抗RTを入れた場合と、入れない場合とで被測定試料DUTに流れる電流が異なるため、測定値にばらつきが生ずる。さらには、終端抵抗RTは、電流測定部(電流検出アンプ)30の周波数特性を決める重要な抵抗であるが、故障したとしても気づかれないことが多い。
そこで、本発明の課題は、高周波測定時および/または配線ケーブル長延長時にのみ終端抵抗が働くようにし、また、高周波測定時と低周波測定時とで被測定試料に流れる電流が変化しないようにし、さらには終端抵抗等が有効に作用しているかどうかの自己診断機能を有する回路素子測定装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明は、出力抵抗および電流供給プローブHcを介して被測定試料に交流測定信号を供給する測定信号発生部と、高電位側の電圧検出プローブHpおよび低電位側の電圧検出プローブLpを介して上記被測定試料の端子間電圧Vvを測定する電圧測定部と、電流検出プローブLcを介して上記被測定試料に流れる電流Viを測定する電流測定部と、上記測定された端子間電圧Vvと上記電流Viとにより上記被測定試料の所定のパラメータを求める演算・制御機能を有する制御部とを含む回路素子測定装置において、
上記出力抵抗として、上記測定信号発生部に対して並列に接続された第1出力抵抗と第2出力抵抗の2つの出力抵抗を備え、上記電流検出プローブLcと上記電流測定部との間には終端抵抗が接続されており、スイッチとして、上記第1出力抵抗と上記電流供給プローブHcとの間に接続された第1スイッチと、上記第2出力抵抗と上記電流供給プローブHcとの間に接続された第2スイッチと、上記終端抵抗に並列に接続された第3スイッチSW3とを有し、上記第1出力抵抗の抵抗値をR1r,上記第2出力抵抗の抵抗値をR2r,上記終端抵抗の抵抗値をRTrとして、R1r+RTr=R2rであることを特徴としている。
本発明において、上記第1出力抵抗の抵抗値R1rと上記終端抵抗の抵抗値RTrとが同値(R1r=RTr)であることが好ましい。上記各プローブの配線ケーブルに同軸ケーブルが用いられる態様においては、同軸ケーブルの特性インピーダンスに合わせて、上記第1出力抵抗の抵抗値R1rと上記終端抵抗の抵抗値RTrとをともに50Ωとすることが好ましい。
本発明では、自己診断機能の第1の態様として、上記制御部は、上記4本のプローブHc,Hp,Lc,Lpの全部を短絡させて行うショート補正時において、上記第3スイッチをオンにし上記終端抵抗を短絡した状態で、上記第1スイッチをオン,上記第2スイッチをオフとしたときに上記電流測定部にて測定される電流をVi1、上記第1スイッチをオフ,上記第2スイッチをオンとしたときに上記電流測定部にて測定される電流をVi2として、
Vi1/Vi2=R2r/R1r
であれば、上記第1スイッチ,上記第2スイッチ,上記第1出力抵抗および上記第2出力抵抗が正常であると判定することを特徴としている。
また、自己診断機能の第2の態様として、上記制御部は、上記4本のプローブHc,Hp,Lc,Lpの全部を短絡させて行うショート補正時において、上記第2スイッチをオフとした状態で、上記第1スイッチと上記第3スイッチをともにオンとしたときに上記電流測定部にて測定される電流をVi3とし、上記第1スイッチをオン、上記第3スイッチをオフとしたときに上記電流測定部にて測定される電流をVi4として、
Vi3/Vi4=(R1r+RTr)/R1r
であれば、上記第1スイッチ,上記第3スイッチ,上記第1出力抵抗および上記終端抵抗が正常であると判定することを特徴としている。
本発明は、高周波測定時および/または配線ケーブル長延長時に終端抵抗が働くようにし、また、高周波測定時および/または配線ケーブル長延長時と低周波測定時とで被測定試料に流れる電流が変化しないようにするため、上記制御部は、高周波測定時には、上記第1スイッチをオンとし、上記第2スイッチと上記第3スイッチとをオフとし、低周波測定時には、上記第2スイッチと上記第3スイッチとをオンとし、上記第1スイッチをオフとすることを特徴としている。
また、本発明は、コンタクトチェック機能として、上記第1スイッチおよび上記第2スイッチと上記電流供給プローブHcとの間に接続された第4スイッチと、上記第4スイッチと上記第1スイッチおよび上記第2スイッチとの接続点と接地との間に接続された第5スイッチと、上記終端抵抗と上記電流測定部との間に接続された第6スイッチと、上記電圧検出プローブHp側に第7スイッチを介して接続されたコンタクトチェック用の第1直流電源および第1電圧検出手段と、上記電圧検出プローブLp側に第8スイッチを介して接続されたコンタクトチェック用の第2直流電源および第2電圧検出手段とを有するコンタクトチェック手段をさらに備え、
コンタクトチェック時には、上記第1スイッチ,上記第2スイッチをオフとし、上記第3スイッチないし第8スイッチをオンとし、このとき、上記第1電圧検出手段、上記第2電圧検出手段で検出される電圧のレベルに基づいて上記各プローブの接触抵抗の良否を判定することを特徴としている。
本発明によれば、電流測定部の入力端に信号の反射が生ずるような高周波測定時および/または配線ケーブル長延長時に、終端抵抗に並列に接続されている第3スイッチをオフにすることにより、高周波測定時および/または配線ケーブル長延長時にのみ終端抵抗を働かせることができる。なお、電流測定部の入力端に信号の反射が生ずるおそれがない低周波測定時には、第3スイッチをオンにして終端抵抗を短絡させる。これにより、低電位側の電圧検出プローブLpに終端抵抗による電位が生じない。
また、高周波測定時および/または配線ケーブル長延長時には、第1スイッチをオンにして第1出力抵抗を選択し、第3スイッチをオフにして終端抵抗を有効とすることにより、測定信号発生部から電流測定部に至る電流経路には、第1出力抵抗の抵抗値R1r+被測定試料の抵抗値X+終端抵抗の抵抗値RTrが含まれ、低周波測定時には、第2スイッチをオンにして第2出力抵抗を選択するとともに、第3スイッチをオンにして終端抵抗を短絡することにより、測定信号発生部から電流測定部に至る電流経路には、第2出力抵抗の抵抗値R2r+被測定試料の抵抗値Xが含まれ、R1r+RTr=R2rであることから、高周波測定時と低周波測定時とで被測定試料に流れる電流は変化しない。したがって、被測定試料が電流依存性を有している場合でも、被測定試料のインピーダンス等を正確に測定することができる。
また、自己診断機能の第1の態様として、4本のプローブHc,Hp,Lc,Lpの全部を短絡させて行うショート補正時において、第3スイッチをオンにし終端抵抗を短絡した状態で、第1スイッチをオン,第2スイッチをオフにしたときに電流測定部にて測定される電流をVi1とし、これに対して、第1スイッチをオフ,第2スイッチをオンにしたときに電流測定部にて測定される電流をVi2として、Vi1/Vi2=R2r/R1rあれば、第1スイッチ,第2スイッチ,第1出力抵抗および第2出力抵抗が正常であると判定することができる。
また、自己診断機能の第2の態様として、同じく、4本のプローブHc,Hp,Lc,Lpの全部を短絡させて行うショート補正時において、第2スイッチをオフとした状態で、第1スイッチと第3スイッチをともにオンにしたときに電流測定部にて測定される電流をVi3とし、これに対して、第1スイッチをオン、第3スイッチをオフにしたときに電流測定部にて測定される電流をVi4として、Vi3/Vi4=(R1r+RTr)/R1rであれば、第1スイッチ,第3スイッチ,第1出力抵抗および終端抵抗が正常であると判定することができる。
上記のように自己診断を行うにあたっては、事前にコンタクトチェック機能にて、各プローブの接触抵抗が無視し得る程度の抵抗値であることを確認することにより、より高精度な自己診断を行うことができる。
本発明による回路素子測定装置の実施形態を示す模式図。 従来の一般的な回路素子測定装置を示す模式図。
次に、図1を参照して、本発明の実施形態について説明するが、本発明はこの実施形態に限定されるものではない。なお、先の図2で説明した回路素子測定装置と変更を要しない構成要素については同じ参照符号を用いる。
図1を参照して、この実施形態に係る回路素子測定装置は、基本的な構成として、測定信号発生部10と、電圧測定部20と、電流測定部30と、制御部40と、4本のプローブ(電流供給プローブHc,電流検出プローブLc,高電位側の電圧検出プローブHpおよび低電位側の電圧検出プローブLp)とを備えている。なお、各プローブHc,Lc,Hp,Lpを特に区別する必要がない場合には、総称としてプローブPと言う。
測定信号発生部10は、周波数、信号レベルともに任意の交流測定信号を出力抵抗11を介して出力するが、この実施形態では、出力抵抗11として、測定信号発生部10に対して並列に接続された第1出力抵抗11aと第2出力抵抗11bの2つの出力抵抗を備えている。
電圧測定部20には、差動型の演算増幅器が用いられ、電流測定部30には、電流iを電圧Viとして検出する反転型の演算増幅器が用いられている。また、各プローブPの配線ケーブルには同軸ケーブルCAが用いられている。
電流供給プローブHcは、同軸ケーブルCA1を介して測定信号発生部10の出力抵抗11に接続されるが、電流供給プローブHcと第1出力抵抗11aとの間には第1スイッチSW1が設けられ、電流供給プローブHcと第2出力抵抗11bとの間には第2スイッチSW2が設けられている。
また、同軸ケーブルCA1と第1スイッチSW1および第2スイッチSW2との間には、第4スイッチSW4が設けられており、さらに、第4スイッチSW4と第1スイッチSW1および第2スイッチSW2との接続点と接地との間には、第5スイッチSW5が設けられている。
また、電流検出プローブLcは、同軸ケーブルCA2を介して電流測定部30に接続されるが、同軸ケーブルCA2と電流測定部30との間には、インピーダンス整合用の終端抵抗RTと第6スイッチSW6とが直列として接続されている。また、終端抵抗RTの両端には、第3スイッチSW3が並列に接続されている。
高電位側の電圧検出プローブHpは、同軸ケーブルCA3を介して電圧測定部20の一方の入力端子(+側端子)に接続され、低電位側の電圧検出プローブLpは、同軸ケーブルCA4を介して電圧測定部20の他方の入力端子(−側端子)に接続されている。
同軸ケーブルCA1〜CA4は、ほぼ同じ長さで、その特性インピーダンスも同じであり、特に区別する必要がない場合には、総称として同軸ケーブルCAと言う。この実施形態において、各同軸ケーブルCAの特性インピーダンスは50Ωで、芯線とシールド線間の静電容量値は約104pF/mである。
各プローブPは、各同軸ケーブルCAの一端側に取り付けられ、各同軸ケーブルCAの他端側は、上記のように、出力抵抗11(11a,11b)、電圧測定部20もしくは電流測定部30のいずれかに接続される。
この実施形態によると、電圧検出プローブHpの同軸ケーブルCA3の他端側には、コンタクトチェック用の第1直流電源21aと、第1電圧検出部21bとが接続され、同様に、電圧検出プローブLpの同軸ケーブルCA4の他端側にも、コンタクトチェック用の第2直流電源22aと、第2電圧検出部22bとが接続されている。
この場合、第1直流電源21aは、抵抗prおよび第7スイッチSW7を介して同軸ケーブルCA3の他端側に接続され、第2直流電源22aは、抵抗prおよび第8スイッチSW8を介して同軸ケーブルCA4の他端側に接続される。第1直流電源21aと第2直流電源22aには、装置内電源が用いられてよい。
各同軸ケーブルCAは、ユーザー側で所定の長さのものが選択される。例えば、1m,2m,4m等の長さの同軸ケーブルCAがオプションとして用意され、ユーザーは、その中から、測定部から被測定試料DUTに至る距離に見合った長さの同軸ケーブルCAを選択して使用する。通常、4本とも同じ長さのものが使用される。
被測定試料DUTのインピーダンス測定時には、図1に示すように、電流供給プローブHcと電圧検出プローブHpとを被測定試料DUTの一方の端子に接触させ、電流検出プローブLcと電圧検出プローブLpとを被測定試料DUTの他方の端子に接触させて、第1スイッチSW1,第2スイッチSW2のいずれか一方をオン、他方をオフ、第4スイッチSW4,第6スイッチSW6をともにオン、第5スイッチSW5,第7スイッチSW7,第8スイッチSW8をともにオフにする。第3スイッチSW3は、高周波測定時にオフ、低周波測定時にはオンにする。
これにより、測定信号発生部10より出力抵抗11a,11bのいずれか一方、同軸ケーブルCA1および電流供給プローブHcを介して被測定試料DUTに交流測定信号が供給され、被測定試料DUTに流れる電流が、電流検出プローブLcから同軸ケーブルCA2,終端抵抗RTもしくは第3スイッチSW3を介して電流測定部30にて測定されるとともに、被測定試料DUTの端子間電圧が一対の電圧検出プローブHp,Lpおよび同軸ケーブルCA3,CA4を介して電圧測定部20にて測定される。
電圧測定部20にて測定された測定電圧Vvと、電流測定部30にて測定された測定電流Viとが制御部40に与えられ、制御部40で測定電圧Vvと測定電流Viとから被測定試料DUTのインピーダンスZ等が求められる。
制御部40には、CPU(中央演算処理ユニット)やマイクロコンピュータ等が用いられてよい。制御部40は、演算結果等を図示しない表示部に表示するが、GB−IPやLAN等の通信回線を介して外部のパソコン等に接続されてもよい。また、制御部40に所定のインターフェイスを介してHDDやUSBメモリを接続してもよい。
この実施形態において、被測定試料DUTのインピーダンス測定時、自己診断時、コンタクトチェック時等の各モードでの第1スイッチSW1〜第8スイッチSW8のオンオフは制御部40によって制御される。
また、本発明では、第1出力抵抗11aの抵抗値をR1r,第2出力抵抗11bの抵抗値をR2r,終端抵抗RTの抵抗値をRTrとして、R1r+RTr=R2rの関係を満足するように各抵抗値が決められる。この実施形態では、R1r=RTr=50Ω,R2r=100Ωとしている。
高周波測定時および/または配線ケーブル長延長時(以下、単に「高周波測定」時と言うことがある。)には、第1スイッチSW1,第4スイッチSW4および第6スイッチSW6をともにオン、第3スイッチSW3をオフにして終端抵抗RTを有効とする。他のスイッチSW2,SW5,SW7,SW8は、いずれもオフにする。
このとき、測定信号発生部10から電流測定部30に至る電流経路には、第1出力抵抗11aの抵抗値R1a(50Ω)+被測定試料DUTの抵抗値X+終端抵抗RTの抵抗値RTr(50Ω)が含まれる(被測定試料DUTの抵抗値Xを除くと、50Ω+50Ωの100Ω)。
これに対して、低周波測定時には、第2スイッチSW2,第4スイッチSW4および第6スイッチSW6をともにオンにし、第3スイッチSW3をオンにして終端抵抗RTを短絡する。他のスイッチSW1,SW5,SW7,SW8は、いずれもオフにする。
このとき、測定信号発生部10から電流測定部30に至る電流経路には、第2出力抵抗R2の抵抗値R2r(100Ω)+被測定試料の抵抗値Xが含まれる(被測定試料DUTの抵抗値Xを除くと、第2出力抵抗11bの抵抗値100Ω)。
このように、終端抵抗RTを有効とする場合と終端抵抗RTを無効(短絡)させる場合とで、測定信号発生部10から電流測定部30に至る電流経路内に存在する抵抗値は、いずれも被測定試料の抵抗値X+100Ωであるため、高周波測定時と低周波測定時とで被測定試料に流れる電流は変化しない。
また、高周波測定時には、同軸ケーブルCA2と電流測定部30との間に終端抵抗RTが挿入されることにより、電流測定部30を構成する電流検出アンプの周波数特性を伸ばすことができる。
次に、本発明が備える自己診断機能について説明する。この自己診断機能では、出力抵抗11および終端抵抗RTの各スイッチSWを所定の順序でオンオフし、そのときに電流測定部30にて測定される電流値により、出力抵抗11a,11bや終端抵抗RT、スイッチが正常であるかどうかを確認する。
〔自己診断機能の第1モード〕
この第1モードでは、4本のプローブHc,Hp,Lc,Lpの全部を短絡させて、被測定試料DUTを実質的に0Ωとするショート補正時に、第3スイッチSW3をオンにし終端抵抗RTを短絡した状態で、第1スイッチSW1,第4スイッチSW4および第6スイッチSW6をともにオン(これ以外の他のスイッチSW2,SW5,SW7,SW8はオフ)にして、測定信号発生部10から抵抗値50Ωの第1出力抵抗11aを介して交流測定信号を供給する。このとき、電流測定部30にて測定される電流をVi1とする。
次に、第1スイッチSW1と第2スイッチSW2のみを交代的に切り替え、第1スイッチSW1をオフ,第2スイッチSW2をオンにして、測定信号発生部10から抵抗値100Ωの第2出力抵抗11bを介して交流測定信号を供給する。このとき、電流測定部30にて測定される電流をVi2とする。
そして、Vi1とVi2とを比較し、その結果、Vi1がVi2の2倍の電流であれば、第1出力抵抗11a,第2出力抵抗11bおよび第1スイッチSW1,第2スイッチSW2は正常であると判定される。そうでなければ、第1出力抵抗11a,第2出力抵抗11bおよび第1スイッチSW1,第2スイッチSW2のいずれかが不良であると判定し、ブザーやランプ等により、ユーザーに異常であることを報知する。
〔自己診断機能の第2モード〕
この第2モードにおいても、ショート補正として、4本のプローブHc,Hp,Lc,Lpの全部を短絡させて、被測定試料DUTを実質的に0Ωとし、第3スイッチSW3をオフにし終端抵抗RTを有効とした状態で、第1スイッチSW1,第4スイッチSW4および第6スイッチSW6をともにオン(これ以外の他のスイッチSW2,SW5,SW7,SW8はオフ)にする。これにより、測定信号発生部10から供給される交流測定信号は抵抗値50Ωの第1出力抵抗11aと、同じく抵抗値50Ωの終端抵抗RTを通って電流測定部30に至る。このとき、電流測定部30にて測定される電流をVi3とする。
次に、第3スイッチSW3のみをオフからオンに切り替えて終端抵抗RTを短絡し、測定信号発生部10から電流測定部30に至る電流経路内の抵抗を抵抗値50Ωの第1出力抵抗11aのみとする。このとき、電流測定部30にて測定される電流をVi4とする。
そして、Vi3とVi4とを比較し、その結果、Vi4がVi3の2倍の電流であれば、終端抵抗RTおよび第3スイッチSW3は正常であると判定される。そうでなければ、終端抵抗RT、第3スイッチSW3の少なくともいずれか一方が不良であると判定し、ブザーやランプ等により、ユーザーに異常であることを報知する。
ところで、上記の自己診断時に、図1に示すように、各プローブPに接触抵抗rがある場合、自己診断の信頼性が損なわれることになる。そこで、自己診断を行う前に、プローブPの接触抵抗rが十分に小さいかどうかをチェックすることが好ましい。この実施形態において、コンタクトチェックは次のようにして行う。
すなわち、コンタクトチェック時には、第1スイッチSW1,第2スイッチSW2をともにオフ、これ以外のスイッチSW3,SW4,W5,SW6,SW7,SW8をともにオンにする。
第1,第2スイッチSW1,SW2のオフにより測定信号発生部10が切り離され、また、同軸ケーブルCA1が第5スイッチSW5により接地に接続され、終端抵抗RTが第5スイッチSW5により短絡され、同軸ケーブルCA2が第6スイッチSW6により電流測定部(反転演算増幅器)30の反転入力端子に接続された状態で、第1直流電源21aより同軸ケーブルCA3に所定の直流電圧が印加され、また、第2直流電源22aより同軸ケーブルCA4所定の直流電圧が印加される。
このとき、各プローブPの接触抵抗rが十分に小さければ、第1電圧検出部21b、第2電圧検出部22bは、ほぼ接地電位を検出する。
これに対して、各プローブPの接触抵抗rがある程度大きい場合には、直流電源21a,22aにより印加された電圧が抵抗prと接触抵抗rとで分圧され、第1電圧検出部21bおよび/または第2電圧検出部22bの電圧検出部分が高電位となるため、図示しないブザーや警告ランプ等により、接触抵抗が大きいことを報知する。
このようにして、事前にコンタクトチェックを行って、各プローブPの接触抵抗rが十分に小さいことを確認することにより、より正確な自己診断を行うことができる。
10 測定信号発生部
11 出力抵抗
11a 第1出力抵抗
11b 第2出力抵抗
20 電圧測定部
21a 第1直流電源(コンタクトチェック用)
21b 第1電圧検出部(コンタクトチェック用)
22a 第2直流電源(コンタクトチェック用)
22b 第2電圧検出部(コンタクトチェック用)
30 電流測定部
CA(CA1〜CA4) 同軸ケーブル
Hp 電圧検出プローブ(高電位側)
Lp 電圧検出プローブ(低電位側)
Hc 電流供給プローブ
Lc 電流検出プローブ
RT 終端抵抗
SW(SW1〜SW5) スイッチ
pr 抵抗

Claims (7)

  1. 出力抵抗および電流供給プローブHcを介して被測定試料に交流測定信号を供給する測定信号発生部と、高電位側の電圧検出プローブHpおよび低電位側の電圧検出プローブLpを介して上記被測定試料の端子間電圧Vvを測定する電圧測定部と、電流検出プローブLcを介して上記被測定試料に流れる電流Viを測定する電流測定部と、上記測定された端子間電圧Vvと上記電流Viとにより上記被測定試料の所定のパラメータを求める演算・制御機能を有する制御部とを含む回路素子測定装置において、
    上記出力抵抗として、上記測定信号発生部に対して並列に接続された第1出力抵抗と第2出力抵抗の2つの出力抵抗を備え、上記電流検出プローブLcと上記電流測定部との間には終端抵抗が接続されており、
    スイッチとして、上記第1出力抵抗と上記電流供給プローブHcとの間に接続された第1スイッチと、上記第2出力抵抗と上記電流供給プローブHcとの間に接続された第2スイッチと、上記終端抵抗に並列に接続された第3スイッチとを有し、
    上記第1出力抵抗の抵抗値をR1r,上記第2出力抵抗の抵抗値をR2r,上記終端抵抗の抵抗値をRTrとして、R1r+RTr=R2rであることを特徴とする回路素子測定装置。
  2. 上記第1出力抵抗の抵抗値R1rと上記終端抵抗の抵抗値RTrとが同値(R1r=RTr)であることを特徴とする請求項1に記載の回路素子測定装置。
  3. 上記各プローブの配線ケーブルに同軸ケーブルが用いられ、上記第1出力抵抗の抵抗値R1rと上記終端抵抗の抵抗値RTrとがともに50Ωであることを特徴とする請求項1または2に記載の回路素子測定装置。
  4. 上記制御部は、上記4本のプローブHc,Hp,Lc,Lpの全部を短絡させて行うショート補正時において、上記第3スイッチをオンにし上記終端抵抗を短絡した状態で、上記第1スイッチをオン,上記第2スイッチをオフとしたときに上記電流測定部にて測定される電流をVi1、上記第1スイッチをオフ,上記第2スイッチをオンとしたときに上記電流測定部にて測定される電流をVi2として、
    Vi1/Vi2=R2r/R1r
    であれば、上記第1スイッチ,上記第2スイッチ,上記第1出力抵抗および上記第2出力抵抗が正常であると判定することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の回路素子測定装置。
  5. 上記制御部は、上記4本のプローブHc,Hp,Lc,Lpの全部を短絡させて行うショート補正時において、上記第2スイッチをオフとした状態で、上記第1スイッチと上記第3スイッチをともにオンとしたときに上記電流測定部にて測定される電流をVi3とし、上記第1スイッチをオン、上記第3スイッチをオフとしたときに上記電流測定部にて測定される電流をVi4として、
    Vi3/Vi4=(R1r+RTr)/R1r
    であれば、上記第1スイッチ,上記第3スイッチ,上記第1出力抵抗および上記終端抵抗が正常であると判定することを特徴とする請求項1または2に記載の回路素子測定装置。
  6. 上記制御部は、高周波測定時には、上記第1スイッチをオンとし、上記第2スイッチと上記第3スイッチとをオフとし、低周波測定時には、上記第2スイッチと上記第3スイッチとをオンとし、上記第1スイッチをオフとすることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の回路素子測定装置。
  7. 上記第1スイッチおよび上記第2スイッチと上記電流供給プローブHcとの間に接続された第4スイッチと、上記第4スイッチと上記第1スイッチおよび上記第2スイッチとの接続点と接地との間に接続された第5スイッチと、上記終端抵抗と上記電流測定部との間に接続された第6スイッチと、上記電圧検出プローブHp側に第7スイッチを介して接続されたコンタクトチェック用の第1直流電源および第1電圧検出手段と、上記電圧検出プローブLp側に第8スイッチを介して接続されたコンタクトチェック用の第2直流電源および第2電圧検出手段とを有するコンタクトチェック手段をさらに備え、
    コンタクトチェック時には、上記第1スイッチ,上記第2スイッチをオフとし、上記第3スイッチないし第8スイッチをオンとし、このとき、上記第1電圧検出手段、上記第2電圧検出手段で検出される電圧のレベルに基づいて上記各プローブの接触抵抗の良否を判定することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の回路素子測定装置。
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