JP2005154814A - スパッタリングターゲット及びその製造方法並びにそれを用いて作製した薄膜 - Google Patents

スパッタリングターゲット及びその製造方法並びにそれを用いて作製した薄膜 Download PDF

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Abstract

【課題】高パワー密度のスパッタリングにおいても、アーキング発生が無く、パターニング加工性に優れた薄膜を得ることが可能なスパッタリングターゲット、及びその製造方法を提供するとともに、このスパッタリングターゲットを用いることによって形成されるパターニング加工性に優れた薄膜を提供する。
【解決手段】相対密度が98%以上、平均粒径が13μm以上、200μm以下でターゲット中のMo,Cd、Cr、Fe、Mn、Ni、Ca、Co、Cu、Mg、Pb、Ti、Zn、Si、Alの合計の濃度が50ppm以上、1000ppm以下であるターゲットを、HIP法で作製することで、低パーティクルでパターニング加工性に優れる薄膜を提供可能なターゲットが製造可能となる。
【選択図】 選択図なし

Description

本発明は金属、セラミックス或いはその複合物からなるスパッタリングターゲット及びそのスパッタリングターゲットを用いて作製した薄膜及びスパッタリングターゲットの製造方法に関するものである。
近年、コンピュータや携帯端末の表示装置として液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display、以下LCDと略す)が採用されている。この液晶ディスプレイのうち、薄膜トランジスター(Thin Film Transistor、以下TFTと略す)を有するアクティブマトリクス型のLCDは、広視野角である特徴を有しておりブラウン管方式に近い表示が可能であることから注目を集めている。
このようなTFT型のLCDではTFTの電極材料の形成法としてスパッタリング法により薄膜を形成し、所定の形状にパターニングを施す方法がとられる。
このスパッタリング工程では、近年、生産性向上を目的とし、タクトタイムを短縮するために、通常よりも高いパワーをかけ、成膜レートを早くすることでスパッタリング工程時間を短縮する手法が採用されている。また、パターニング工程においても同様に大量に処理が可能なウェットプロセスによるエッチング法が採用されている。
このスパッタリング工程で使用されるスパッタリングターゲットは、その密度が低い場合にはスパッタリング時にクラックが発生したり、パーティクル発生による歩留まり低下の問題があることが知られている。この対策としてスパッタリングターゲットの高密度化が提案されている(例えば、特許文献1、2、3参照)。しかし相対密度で96%以上のターゲットでは、残留気孔が多く、近年の高パワー密度でのスパッタリング条件においては、アーキングまたはスプラッシュ発生によるパーティクル問題を解決するには不十分である。
一方、スパッタリングターゲットの結晶粒の微細化によりパーティクル発生を低減することが提案されている(例えば、特許文献4、5参照)。
特許文献4には平均粒径10μm、最大粒径40μm以下の微細組織を有することが提案され、また特許文献5には平均粒径10μm以下の微細組織を有することが提案されている。しかし、この様な方法では焼結工程において粒界に析出したターゲット主要構成元素以外の元素が、一つの大きな塊として偏析するために、近年の高パワー密度でのスパッタリング条件においては、アーキングまたはスプラッシュ発生によるパーティクル問題を解決するには不十分である。
また、スパッタリングターゲットの高密度化のために、プレス成形を施した成形体を焼結させ、更に加熱しながら圧延または鍛造を施す方法が提案されている(例えば、特許文献3、5参照)。特許文献3では成形体を作成するプレス成形、焼結させる加熱焼結、更に加熱しながら圧延または鍛造を施す必要がある。特許文献5では予備焼結体を作成する加熱焼結、更に熱間塑性加工を施す必要がある。しかしながら、この様に多岐に渡るプロセスは、タクトタイムの増加による生産性低下、及びコスト増の要因となる。
スパッタリングにより成膜された薄膜は、ウェットプロセスによりエッチャントでパターニングが施されるが、このときに薄膜のエッチング速度の制御が困難であるために、特許文献6では第1のエッチング液でのパターニング、更に第2のエッチング液でのパターニングと2段階でのエッチング方法で対策を行っているが、このように煩雑なプロセスはタクトタイムの増加による生産性低下、及びコスト増の要因となる。
特開平9−3635号公報(第1〜3頁)
特開2002−327264号公報(第3頁) 特開平9−59768号公報(第2〜3頁) 特開2000−45066号公報(第1〜3頁) 特許第3244167号公報(第1〜2頁) 特開2000−31111号公報(第1〜3頁)
本発明は、このような事情に着目してなされたものであり、その目的はスパッタリング工程においてアーキングの発生が起こり難く、かつ、パターニング加工性に優れた薄膜を得ることが可能なスパッタリングターゲット及びその製造方法を提供し、さらに、このスパッタリングターゲットを用いることによって形成されるパターニング加工性に優れた薄膜を提供しようとするものである。
本発明者らは上述のような現状に鑑み、アーキングは以下のような原因で発生するとの仮定のもとに検討を行った。即ち、スパッタリングターゲット中にターゲット主要構成元素以外の元素が存在すると、そのような元素の存在する部分のスパッタ率はターゲット組成のスパッタ率と異なるために、スパッタ率が遅い場合はターゲット中に掘れ残り、突起を形成する。この形成された突起部には、スパッタ時の印加電界の集中が起こりこれが原因となってアーキングが発生する。スパッタリング時のパワーが通常の条件よりも大きい場合には、アーキングによってターゲット表面が溶融すると共に、飛散して基板にスプラッシュとして付着する。
通常、スパッタリングターゲットは、プラズマにさらされるスパッタリングターゲット面の冷却のために、バッキングプレート裏面側から冷却水を流しながら使用される。このとき、スパッタリングターゲット中にターゲット主要構成元素以外の元素が存在すると、そのような元素の存在する部分の熱伝導率はターゲット組成の熱伝導率と異なるために、部分的に冷却効率が悪くなる。この場合にも、冷却効率が悪くなったことが原因で部分的に急激な温度上昇が起こり、ターゲット表面が溶融すると共に、飛散して基板にスプラッシュとして付着する。
このようなアーキング、及びスプラッシュの原因となるターゲット主要構成元素以外の元素の存在する部分の影響にはサイズ効果があり、大きな形状でスパッタリングターゲット中に存在する場合に、アーキングまたはスプラッシュ発生を引き起こすことが知られている。即ち、大きなターゲット主要構成元素以外の元素の存在する部分は掘れ残りによって大きな突起を形成し、電界集中によるアーキング発生の原因となる。また、大きなターゲット主要構成元素以外の元素の存在する部分は冷却効果の阻害を引き起こし、スプラッシュ発生の原因となる。
更に本発明者らは、スパッタ薄膜のパターニング加工性に影響する要因として、以下の仮定のもとに検討を行った。即ち、薄膜のエッチンング現象はエッチャントが薄膜の粒界部分を優先的に溶解させ、粒界部分から結晶粒が脱離していくことで進行していく。粒界部分には本来のターゲット組成物以外の元素が析出されやすく、これが更にエッチングの進行を促進させることになる。
これらの検討の結果、スパッタリングターゲットとなる焼結体の焼結工程中に、任意に粒成長を促進させ、その結果、微量に含まれるスパッタリングターゲットの主要構成元素以外の元素が焼結体の粒界部に集中して析出することを防ぎ、粒内に拡散させることでスパッタリング時のアーキングまたはスプラッシュの発生を防止できることを見出した。
また、スパッタリングターゲット内の主要構成元素以外の元素濃度がスパッタ薄膜内の前記主要構成元素以外の元素濃度に反映されることから、スパッタリングターゲット中の主要構成元素以外の元素濃度を制御することで、スパッタ薄膜のエッチング速度、即ちパターニング加工性の制御ができることを見出し、課題を解決するに至った。
即ち、本発明は、金属からなるスパッタリングターゲットであって、該スパッタリングターゲットの、Mo、Cd、Cr、Fe、Mn、Ni、Ca、Co、Cu、Mg、Pb、Ti、Zn、Si、Al(ただし、前記スパッタリングターゲットの主要構成元素を除く)の合計した濃度が50ppm以上、1000ppm以下であることを特徴とするスパッタリングターゲットである。
また、本発明は、Cr、Mo、Al、Ag、Ti、Cu、Ni、In、Co、Ir、Ru、Ta、Nb、Pt、Au、V、Zn、Zr、Pd及びWからなる群から選ばれた1種または2種以上の元素からなるスパッタリングターゲットであって、該スパッタリングターゲットの、Mo、Cd、Cr、Fe、Mn、Ni、Ca、Co、Cu、Mg、Pb、Ti、Zn、Si、Al(ただし、前記スパッタリングターゲットの主要構成元素を除く)の合計した濃度が50ppm以上、1000ppm以下であることを特徴とするスパッタリングターゲットである。
なお、上記スパッタリングターゲットでは、そのFe、Co、Si(ただし、前記スパッタリングターゲットの主要構成元素を除く)の合計した濃度が20ppm以上、200ppm以下であることが好ましく、さらにFeの濃度が10ppm以上、150ppm以下であることがより好ましい。
また、本発明は、Moからなるスパッタリングターゲットであって、該スパッタリングターゲットの、Cd、Cr、Fe、Mn、Ni、Ca、Co、Cu、Mg、Pb、Ti、Zn、Si、Alの合計した濃度が50ppm以上、1000ppm以下であることを特徴とするスパッタリングターゲットであり、該スパッタリングターゲットでは、そのFe、Co、Siの合計した濃度が20ppm以上、200ppm以下であることが好ましく、さらにFeの濃度が10ppm以上、150ppm以下であることがより好ましい。
一方、本発明のスパッタリングターゲットの平均粒径は13μm以上、200μm以下であることが好ましく、また、その相対密度は98%以上であることが好ましい。
また、本発明のスパッタリングターゲットは、熱間等方圧静水圧プレス(HIP)法により製造されたものであることが好ましく、特にMoからなるスパッタリングターゲットでは、その成形条件としては、成形温度1100℃〜1800℃、成形圧力1000kg/cm以上、保持時間1〜20時間であることが好ましい。
本発明のスパッタリングターゲットの製造方法は、金属、特にMoまたはMo合金を熱間等方圧静水圧プレス(HIP)法で製造することを特徴とするスパッタリングターゲットの製造方法であり、特にMoからなるスパッタリングターゲットの製造方法であって、成形温度1100℃〜1800℃、成形圧力1000kg/cm以上、保持時間1〜20時間で熱間等方圧静水圧プレス(HIP)法により製造することを特徴とするスパッタリングターゲットの製造方法である。
さらに、本発明の薄膜は、上記のスパッタリングターゲットを使用して形成した薄膜である。特に、本発明の薄膜は、抵抗率等の薄膜特性の低下が無く、かつスパッタリング時に発生するパーティクルによるパターニング残渣が無く、更にエッチングレートの制御が容易であるスパッタリング薄膜を提供するものである。
なお、本発明のスパッタリングターゲットの主要構成元素とは、微量な添加元素や不純物元素以外の、本来のスパッタリングターゲット構成物質を構成する元素であり、例えば、MoW合金からなるスパッタリングターゲットの場合、その主要構成元素はMo及びWである。また、本発明のスパッタリングターゲットは、50ppm程度のC、500ppm程度のO、10ppm程度のNのような不可避不純物を含むものであっても良い。
本発明のスパッタリングターゲット、特に本発明のMoスパッタリングターゲットによれば、高密度の放電電力によるスパッタリングにおいても、スパッタリングに際してアーキングの発生がなく、低抵抗率のスパッタ薄膜を作成することができると共に、パターニング時の加工性に優れた薄膜を得ることができ、例えば、液晶ディスプレイ用のTFT電極形成用として優れた薄膜を形成することが可能となる。
以下に本発明をさらに詳細に説明する。
本発明に関わる金属、またはセラミックス、またはその複合物からなるスパッタリングターゲットは以下の方法で製造する。
本発明のスパッタリングターゲットは、原料粉の添加元素濃度を任意に調整するために、所定の元素を添加すると共に、均一に分散させるために混合を行い、その後に混合された原料粉を焼結させ、得られた焼結体を用いて製造することができる。また本発明の薄膜は、この得られたスパッタリングターゲットを用いてスパッタリング装置により成膜することで製造することができる。
以下、これらの焼結体をHIP法で製造する場合の一例について説明する。なお、これらの焼結体は、例えば、真空焼成法、雰囲気焼成法、ホットプレス法などの方法によっても製造することができるが、HIP法で製造することが望ましい。また、得られた焼結体はそのまま所定の大きさに機械加工を施す事ができるが、鍛造、圧延などの方法によって所定の大きさに加工することもできる。
以下、Moスパッタリングターゲット及びMoW合金スパッタリングターゲットを製造する場合の例について述べるが、他の単体金属又は合金からなるスパッタリングターゲットを製造する場合は、添加元素として、Mo、Cd、Cr、Fe、Mn、Ni、Ca、Co、Cu、Mg、Pb、Ti、Zn、Si、Alからそのスパッタリングターゲットの主要構成元素を除いた元素を用いる。
Moスパッタリングターゲットを製造する場合には、Moの粉末を準備し、これを任意の添加元素濃度に調整するためにCd、Cr、Fe、Mn、Ni、Ca、Co、Cu、Mg、Pb、Ti、Zn、Si、Alから選ばれる1種または2種以上の元素を添加し混合する。合金であるMoW合金スパッタリングターゲットを製造する場合には、同様にMoW合金の合金粉末、またはMoとWの粉末を準備し、これを任意の添加元素濃度に調整するためにCd、Cr、Fe、Mn、Ni、Ca、Co、Cu、Mg、Pb、Ti、Zn、Si、Alから選ばれる1種または2種以上の元素を添加し混合する。
このときの添加元素としてはパターニング時の加工制御を容易にする添加元素として、Feが好ましく、Fe、Co、Siが更に好ましく、Cd、Cr、Fe、Mn、Ni、Ca、Co、Cu、Mg、Pb、Ti、Zn、Si、Alが特に好ましい。また、添加元素濃度としては、Cd、Cr、Fe、Mn、Ni、Ca、Co、Cu、Mg、Pb、Ti、Zn、Si、Alの合計した濃度が50ppm以上、1000ppm以下であることが必須であり、これに加えてFe、Co、Siの合計した濃度が20ppm以上、200ppm以下であることが好ましく、さらにFeの濃度が10ppm以上、150ppm以下であることがより好ましい。Feの濃度が10ppm以上、150ppm以下であると、Fe濃度とエッチングレートの間に相関関係があり、Fe、Co、Siの合計した濃度が20ppm以上、200ppm以下であるとFe、Co、Siの合計した濃度とエッチングレートの間に強い相関関係があり、Cd、Cr、Fe、Mn、Ni、Ca、Co、Cu、Mg、Pb、Ti、Zn、Si、Alの合計した濃度が50ppm以上、1000ppm以下であるとエッチングレートとCd、Cr、Fe、Mn、Ni、Ca、Co、Cu、Mg、Pb、Ti、Zn、Si、Alの合計した濃度とエッチングレートに特に強い相関関係があるため、パターニング加工における制御が特に容易となる。
ここでCd、Cr、Fe、Mn、Ni、Ca、Co、Cu、Mg、Pb、Ti、Zn、Si、Alの合計した濃度が50ppm以下、またはFe、Co、Siの合計した濃度が20ppm以下、またはFeの濃度が10ppm以下ではそのスパッタリングターゲットを用いて得られる薄膜において十分なエッチング速度が得られず、Cd、Cr、Fe、Mn、Ni、Ca、Co、Cu、Mg、Pb、Ti、Zn、Si、Alの合計した濃度が1000ppm以上、またはFe、Co、Siの合計した濃度が200ppm以上、またはFeの濃度が150ppm以上では逆にエッチング速度が速すぎて制御が困難となる。また添加元素の濃度が1000ppm以上では、そのスパッタリングターゲットを用いて得られる薄膜において抵抗率増加等の問題が発生し十分な薄膜特性が得られない。
添加元素の原料粉への添加方法としては、添加元素からなる物質(添加物)を原料粉と混合することにより行うが、添加物と原料粉との混合方法としては、一般的なボールミル混合法、シェーカーミキサーによる混合法、V字ブレンダー装置による混合法等が挙げられるが、上記方法に限定されるものではない。
また、混合時に使用するメディア(例えばボールミル混合法におけるボール等の混合媒体)として所定の元素からなるメディアを用いることで、その元素の原料粉中の濃度を増加させることができる。例えばFeのメディアを用いることで、任意にFeの濃度を増加させることができる。このときの調整法として、メディアの大きさ、メディアの密度、メディアの形状、混合容器の回転速度、混合時間等を適宜変化させることで、所定の濃度に調整することができる。この方法においては、Mo粉末原料に対して、順次所定の材質、即ちCd、Cr、Fe、Mn、Ni、Ca、Co、Cu、Mg、Pb、Ti、Zn、Si、Alの個々の材質よりなるメディアを用いてボールミル混合を施すことで、任意に各元素の濃度を所定の濃度に調整することができる。ここで使用されるMo粉末は焼結特性が良好であることが好ましいため粉末粒径は10μm以下が好ましく、7μm以下が更に好ましく、5μm以下が特に好ましいが、上記粉末粒径に限定されるものではない。また、通常容易に入手可能でかつ価格的にも使用可能な純度99.9%以上のMo粉末粒径は10μm以下であることが知られている。また、エッチングレートを調整するために添加する元素としてMo以外にCd、Cr、Fe、Mn、Ni、Ca、Co、Cu、Mg、Pb、Ti、Zn、Si、Alを用いているが、これらは一般的に容易に調達可能であり、価格的にも比較的安価に購入することができ、また、ボールミル混合法に用いるメディアとしての調達も可能である。また、ここで用いられるメディアは単一組成に限定されることはなく、例えばCrNi、FeZn、CoSi、AlTiのような合金製のメディアも使用することができる。また各材料のメディアを使用し、ボールミル混合により濃度を調整する方法においては、Fe、Co、Siの材質が濃度を調整することが容易であるため好ましく、Feの材質が濃度を調整することが更に容易であるため特に好ましい。使用される添加元素用メディアとしてMo、Cd、Cr、Fe、Mn、Ni、Ca、Co、Cu、Mg、Pb、Ti、Zn、Si、Alのメディアを選択しているが、上記元素により構成されるメディアに限定されるものではない。
上述のようにして濃度が調整された原料粉末を、CIP法により成形することによって、成形体を製造する。プレス法により成形体を作成する場合には、所定の金型に粉末を充填した後、粉末プレス機を用いて100kg/cm以上の圧力でプレス成形を行う。CIP法で成形体を作成する場合には所定のサイズのゴム型に原料粉末を充填する。この後にゴム型の口部分をゴム栓で密封する。その後、CIP装置を用いて2500kg/cm以上の圧力をかけることで成形を行う。CIP処理が済んだ成形体は所定の形状に加工が施される。その後にSUS、Fe、Mo、Nb、Ta、Ti等の金属性の容器に入れ、十分に脱気処理を施した後に封止を行う。ここで使用される金属性の容器の材質はその後に行われるHIP処理の温度や圧力条件により任意に選択されるが、上記材料に限定されるものではない。
金属容器により封止された成形体は所定のHIP装置内に設置し、十分な密度を得るための条件でHIP処理が施される。例えばMoのHIPを行う場合には十分な密度を得るために、温度1100〜1800℃、圧力1000kg/cm以上、保持時間1〜20時間で焼結させる。HIP条件として好ましくは、温度1200〜1800℃、圧力1100kg/cm以上、保持時間2時間以上、更に好ましくは1300〜1800℃、圧力1200kg/cm以上、保持時間2時間以上である。HIP温度を1100℃以上とするのはこの温度未満では十分な密度向上が困難であり、また1800℃以下とするのは昇温及び降温時間が長時間に渡り、タクトタイムの増加により生産性に問題が生じるためである。
保持時間を1時間以上とするのは1時間未満では十分な密度向上が困難であり、また20時間未満とするのは焼結時間が長時間に渡り、タクトタイムの増加により生産性に問題が生じるためである。圧力を1000kg/cm以上とするのは1000kg/cm未満では十分な密度向上が困難だからである。このHIPによる焼結において粒成長を起こさせ、不純物を粗大化した粒内に拡散させるためには温度1100℃以上、圧力1000kg/cm以上、保持時間1時間以上が必要であり、好ましくは温度1200℃以上、圧力1100kg/cm以上、保持時間2時間以上、更に好ましくは温度1300℃以上、圧力1200kg/cm以上、保持時間2時間以上であるが上記条件に限定されるものではない。また、得られる焼結体の平均粒径は、粒内に不純物が十分に拡散される最低限の粒成長で十分であり、これは焼結時間の短縮、即ちタクトタイムの短縮につながる。従って、上記の理由から13〜200μmが好ましく13〜100μmが更に好ましく、13〜50μmが特に好ましく、13〜30μmがより特に好ましい。平均粒径が13μm未満では、粒成長による不純物の粒内での拡散が不十分であり、200μmより大きく粒成長を促す条件では焼結時間が長時間に渡り、タクトタイムの増加により生産性に問題が生じるためである。また、平均粒径が200μm以上では、各粒子毎のスパッタ方向に特定の依存性が現われ、その影響でスパッタ膜の膜厚分布が不均一になる問題が発生する。
更に、本発明においては、スパッタリングターゲットを用いて作製されたスパッタ膜のパターニング加工性の制御を目的として、スパッタリングターゲットの主要構成元素以外の元素をスパッタリングターゲット中に添加する。このため、粒界にスパッタリングターゲットの主要構成元素以外の元素の析出が容易となり、アーキングまたはスプラッシュ発生の原因となりやすく、これを粒成長を促進することでアーキングまたはスプラッシュの発生を抑制することが可能となる。
このようにして作成された焼結体は、所定の大きさに加工された後に必要に応じてバッキングプレートにボンディングされてスパッタリングターゲットとして使用される。
上述のような方法を用いてMo(0<x<100、0<y<100)焼結体の製造を行う場合、十分な密度を得るためのHIP条件としては温度1100〜1800℃、圧力1000kg/cm以上、保持時間1〜20時間が好ましい。このようにして作成された焼結体は、所定の大きさに加工された後に必要に応じてバッキングプレートにボンディングされてスパッタリングターゲットとして使用される。
上述のような方法を用いてAlTi(0<x<100、0<y<100)焼結体の製造を行う場合、十分な密度を得るためのHIP条件としては温度400〜600℃、圧力1000kg/cm以上、保持時間1〜20時間が好ましい。このようにして作成された焼結体は、所定の大きさに加工された後に必要に応じてバッキングプレートにボンディングされてスパッタリングターゲットとして使用される。
上述のような方法を用いてMoCr(0<x<100、0<y<100)焼結体の製造を行う場合、十分な密度を得るためのHIP条件としては温度900〜1400℃、圧力1000kg/cm以上、保持時間1〜20時間が好ましい。このようにして作成された焼結体は、所定の大きさに加工された後に必要に応じてバッキングプレートにボンディングされてスパッタリングターゲットとして使用される。
上述のような方法を用いてA(A:Al、Z:Zn、0<x<100、0<y<100、0<z<100)焼結体の製造を行う場合、十分な密度を得るためのHIP条件としては温度800〜1200℃、圧力1000kg/cm以上、保持時間1〜20時間が好ましい。このようにして作成された焼結体は、所定の大きさに加工された後に必要に応じてバッキングプレートにボンディングされてスパッタリングターゲットとして使用される。
上述のような方法を用いてI(I:In、T:Sn、0<x<100、0<y<100、0<z<100)焼結体の製造を行う場合、十分な密度を得るためのHIP条件としては温度800〜1100℃、圧力1000kg/cm以上、保持時間1〜20時間が好ましい。このようにして作成された焼結体は、所定の大きさに加工された後に必要に応じてバッキングプレートにボンディングされてスパッタリングターゲットとして使用される。
上述のような方法を用いてMoCr(SiO(0<x<100、0<y<100、0<z<100)焼結体の製造を行う場合、十分な密度を得るためのHIP条件としては温度800〜1400℃、圧力1000kg/cm以上、保持時間1〜20時間が好ましい。このようにして作成された焼結体は、所定の大きさに加工された後に必要に応じてバッキングプレートにボンディングされてターゲットとして使用される。
このようにして作成されたスパッタリングターゲットの添加元素濃度及び、平均粒径の確認は、以下に示す方法で行うことができる。
作成された焼結体の数箇所から、添加元素濃度分析用、平均粒径測定用及び密度測定用のサンプルをそれぞれ切り出す。添加元素濃度測定用のサンプルはアセトンを入れたビーカーに入れ、超音波洗浄器を用いて洗浄を行う。続いて純水を入れた容器に移され、同様に超音波洗浄が施される。その後、加熱乾燥機で乾燥処理が施された後に誘導結合プラズマ分析装置(ICP)または誘導結合プラズマ質量分析装置(ICP−MS)により不純物分析を行う。分析結果から得られた添加元素濃度の平均値が、その焼結体から作成されたスパッタリングターゲットの添加元素濃度とされる。
一方、平均粒径測定用に切り出されたサンプルは同様に洗浄処理が施された後に、試料の研磨を行い、エッチング処理を施すことで粒界が選択的にエッチングされる。このようにして粒界観察が可能になったサンプルを、光学顕微鏡にて写真をとり、これを画像解析ソフト(Win ROOF、MITANI CORPORATION製)を用いて測定粒子の総面積と粒子個数を求め、測定粒子の総面積を測定粒子数で除することで、平均的な1個の粒子の面積とした。この面積を円相当としたときの直径を平均粒径とする。更に、同様にして測定された数箇所の平均粒径の平均値をスパッタリングターゲットの平均粒径とする。
また、密度測定用に切り出されたサンプルは、アルキメデス法による密度測定が行われ、その平均値をスパッタリングターゲットの密度とした。
以下、本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
粉末サイズが4μm以下のMo粉末を用意する。この粉末のCd、Cr、Fe、Mn、Ni、Ca、Co、Cu、Mg、Pb、Ti、Zn、Si、Alの合計した濃度は28ppm、Fe、Co、Siの合計した濃度は14ppm、Feの濃度は6ppmであった。この粉末とFe製の混合用メディアを樹脂製のポットに適量充填し、ボールミル混合機を用いて70rpmの回転数で10時間混合を行った。この後、得られた粉末のターゲット主要構成元素以外の元素濃度分析を行いFeの濃度は13ppmの値となった。続いて、この粉末とCoSi合金製の混合用メディアを樹脂製のポットに適量充填し、ボールミル混合機を用いて70rpmの回転数で8時間混合を行った。この後、得られた粉末の添加元素濃度分析を行いCoの濃度は7ppm、Siの濃度は3ppmの値となった。続いて、上記の方法と同様に、メディアの材質を順次、Cd、Cr、Mn、Ni、Ca、Cu、Mg、Pb、Ti、Zn、Alの単一組成金属製または合金製のメディアに変更してボールミル混合処理を施した。この後、得られた粉末の添加元素濃度分析を行いCd、Cr、Fe、Mn、Ni、Ca、Co、Cu、Mg、Pb、Ti、Zn、Si、Alの合計した濃度が63ppmであった。この様にして添加元素濃度が調整されたMo粉末を用いてCIP法で成形体を作成した。CIP条件としては3000kg/cm、30秒の圧力をかけることで成形を行った。この成形体を乾式加工法で所定のサイズに加工を施した後にHIP法により焼結体を作製した。HIP条件としては以下に示すとおりである。
焼結温度:1400℃
圧力:2000kg/cm
保持時間:2時間
昇温速度:200℃/h
雰囲気:アルゴン
このようにして得られた焼結体の密度をアルキメデス法により測定したところ、10.17g/cm(相対密度:99.5%)であった。またこの焼結体より一部を切り出して分析用のサンプルとした。添加元素濃度測定用のサンプルはアセトンを入れたビーカーに入れ、超音波洗浄器を用いて洗浄を行う。続いて純水を入れた容器に移され、同様に超音波洗浄が施される。その後、加熱乾燥機で乾燥処理が施された後に誘導結合プラズマ分析装置(ICP)または誘導結合プラズマ質量分析装置(ICP−MS)により添加元素濃度の測定を行った。
粒径観察のために、10mm角に試料を切り出し、アクリル製の樹脂に埋め込んで硬化させる。この後に回転式の研磨装置を用いて研磨紙による粗研磨、及びスラリーによる鏡面研磨処理を施した。この後に硝酸によりエッチング処理を行い、十分に洗浄、乾燥を行って粒径評価用サンプルとした。このようにして準備されたサンプルを光学顕微鏡で観察を行った後に、ポラロイドカメラによる写真撮影を行った。撮影された写真を用いて画像解析処理を施し、面積とグレインの個数より平均粒径を求めた。
密度測定用に切り出されたサンプルは、アルキメデス法による密度測定が行われ、その平均値をスパッタリングターゲットの密度とした。
このようにして作製された焼結体を湿式加工法によって、5インチ×7インチ×10mmtのサイズに加工を施す。これを無酸素銅のバッキングプレートにインジウム半田でボンディングしてスパッタリング用のスパッタリングターゲットとした。
このスパッタリングターゲットを用いて、スパッタリング装置で到達真空度1×10−6Torr、室温条件、放電パワー8W/cm、Ar圧0.5Pa、基板−ターゲット間距離30mmの条件で50cm角のガラス基板に150nmの厚みで製膜を施し抵抗率測定用及びエッチングレート測定用のサンプルとした。また、同じスパッタリング条件で20時間の連続放電試験を行い、このときの積算アーキング回数をマイクロアークモニター(ランドマークテクノロジー社製)で検出した。抵抗率測定は4端針抵抗率測定装置により、面内5箇所の測定を行い、その平均値を抵抗率とした。
エッチングレートの測定は、以下に示す手順で行なった。
基板に成膜されたMo薄膜上にレジスト塗布を行い、オーブンでプリベイク処理を施す。続いて露光装置により所定の形状にレジストの露光を行った後に現像、ポストベイク処理を施す。その後にエッチャントに所定の時間浸漬させることで薄膜のエッチングが施される。その後にレジスト剥離を行う。このようにしてパターニング加工が施された薄膜を接触式段差測定装置でエッチングされた溝部分の深さの測定を行う。この深さと浸漬時間よりエッチングレートを算出した。使用したエッチャントはMo用のエッチング液として一般的に知られている硫酸、過酸化水素水、蒸留水の混合液で、一定温度に調整した条件でエッチングが施された。
(実施例2)
実施例1と同様な方法で実施例1と異なる添加元素濃度に調整が施されたMo粉末を用いて実施例1と同様な方法で焼結体を作製した後に実施例1と同様な方法で焼結体から分析用のサンプルを切り出し、密度、添加元素濃度、平均粒径の測定を行った。この焼結体から実施例1と同様な方法でスパッタリングターゲットを作製し、実施例1と同様な条件でスパッタリングを行い、抵抗率、アーキング回数、エッチングレートの測定を行った。
(実施例3、4)
実施例1と同様な方法で所定の添加元素濃度に調整が施されたMo粉末を用いて実施例1と同様な方法で焼結温度を実施例1より高温に制御して焼結体を作製した後に実施例1と同様な方法で焼結体から分析用のサンプルを切り出し、密度、添加元素濃度、平均粒径の測定を行った。この焼結体から実施例1と同様な方法でスパッタリングターゲットを作製し、実施例1と同様な条件でスパッタリングを行い、抵抗率、アーキング回数、エッチングレートの測定を行った。
(実施例5、6)
実施例1と同様な方法で所定の添加元素濃度に調整が施されたMo粉末を用いて実施例1と同様な方法で焼結温度を実施例2,3より高温に制御して焼結体を作製した後に実施例1と同様な方法で焼結体から分析用のサンプルを切り出し、密度、添加元素濃度、平均粒径の測定を行った。この焼結体から実施例1と同様な方法でスパッタリングターゲットを作製し、実施例1と同様な条件でスパッタリングを行い、抵抗率、アーキング回数、エッチングレートの測定を行った。
(比較例1、2)
実施例1と同様な方法で所定の添加元素濃度に調整が施されたMo粉末を用いて実施例1と同様な方法で焼結温度を実施例1,2より低温に制御して焼結体を作製した後に実施例1と同様な方法で焼結体から分析用のサンプルを切り出し、密度、添加元素濃度、平均粒径の測定を行った。この焼結体から実施例1と同様な方法でスパッタリングターゲットを作製し、実施例1と同様な条件でスパッタリングを行い、抵抗率、アーキング回数、エッチングレートの測定を行った。
(比較例3、4、5、6)
実施例1と同様な方法で所定の添加元素濃度に調整が施されたMo粉末を用いて実施例2,3と同様な条件、方法で焼結体を作製した後に実施例1と同様な方法で焼結体から分析用のサンプルを切り出し、密度、添加元素濃度、平均粒径の測定を行った。この焼結体から実施例1と同様な方法でスパッタリングターゲットを作製し、実施例1と同様な条件でスパッタリングを行い、抵抗率、アーキング回数、エッチングレートの測定を行った。
(比較例7、8)
実施例1と同様な方法で所定の添加元素濃度に調整が施されたMo粉末を用いて比較例1,2より高く実施例1より低い温度条件で焼結体を作製した後に実施例1と同様な方法で焼結体から分析用のサンプルを切り出し、密度、添加元素濃度、平均粒径の測定を行った。この焼結体から実施例1と同様な方法でスパッタリングターゲットを作製し、実施例1と同様な条件でスパッタリングを行い、抵抗率、アーキング回数、エッチングレートの測定を行った。
上記実施例1〜6及び比較例1〜8に示されるスパッタリングターゲット中の、Cd、Cr、Fe、Mn、Ni、Ca、Co、Cu、Mg、Pb、Ti、Zn、Si、Alの合計した濃度、Fe、Co、Siの合計した濃度、Feの濃度、これらのスパッタリングターゲットを用いて作製されたスパッタ薄膜のエッチングレート、これらのスパッタ薄膜の抵抗率、連続放電試験時のアーキング回数、スパッタリングターゲットの平均粒径及び相対密度を表1に示す。
Figure 2005154814
上記実施例1〜6及び比較例1〜8に示されるスパッタリングターゲット中のCd、Cr、Fe、Mn、Ni、Ca、Co、Cu、Mg、Pb、Ti、Zn、Si、Alの合計した濃度とスパッタ薄膜のエッチングレートの関係を図1に示す。上記実施例1〜6及び比較例1〜8に示されるスパッタリングターゲット中のFe、Co、Siの合計した濃度とスパッタ薄膜のエッチングレートの関係を図2に示す。上記実施例1〜6及び比較例1〜8に示されるスパッタリングターゲット中のFeの濃度とスパッタ薄膜のエッチングレートの関係を図3に示す。上記実施例1〜6及び比較例1〜8に示されるスパッタリングターゲット中のCd、Cr、Fe、Mn、Ni、Ca、Co、Cu、Mg、Pb、Ti、Zn、Si、Alの合計した濃度とスパッタ薄膜の抵抗率の関係を図4に示す。上記実施例1〜6及び比較例1〜8に示されるスパッタリングターゲットの平均粒径と20時間のスパッタにおける積算アーキング数の関係を図5に示す。上記実施例1〜6及び比較例1、2に示されるスパッタリングターゲット中のCd、Cr、Fe、Mn、Ni、Ca、Co、Cu、Mg、Pb、Ti、Zn、Si、Alの合計した濃度、Fe、Co、Siの合計した濃度、及びFeの濃度とスパッタ薄膜のエッチングレートの相関係数を表2に示す。
Figure 2005154814
表1より、実施例1〜6及び比較例1〜8のスパッタリングターゲットの密度は全て相対密度で98%以上であることが示される。
図1より、スパッタリングターゲット中のCd、Cr、Fe、Mn、Ni、Ca、Co、Cu、Mg、Pb、Ti、Zn、Si、Alの合計した濃度が50ppmより低いとエッチングレートが1.4nm/secより低く、パターニング時の加工性が悪いためタクトタイムが長くなり、実用上、生産性に問題が生ずる。1000ppmより高い濃度ではエッチングレートが2.2nm/secと早く、パターニング加工時のエッチング時間の制御が困難となり、実用上、問題となることが示される。また図4に示されるようにCd、Cr、Fe、Mn、Ni、Ca、Co、Cu、Mg、Pb、Ti、Zn、Si、Alの合計した濃度が1000ppmより高い値では抵抗率が18μΩcmと高い値となり、低抵抗材料として使用されるMoの要求特性を満足できず問題となる。
図2より、スパッタリングターゲット中のFe、Co、Siの合計した濃度が20ppmより低いとエッチングレートが1.4nm/secより低く、パターニング時の加工性が悪いためタクトタイムが長くなり、実用上、生産性に問題が生ずる。200ppmより高い濃度ではエッチングレートが2.2nm/secと早く、パターニング加工時のエッチング時間の制御が困難となり、実用上、問題となることが示される。
図3より、スパッタリングターゲット中のFeの濃度が10ppmより低いとエッチングレートが1.4nm/secより低く、パターニング時の加工性が悪いためタクトタイムが長くなり、実用上、生産性に問題が生ずる。150ppmより高い濃度ではエッチングレートが2.2nm/secと早く、パターニング加工時のエッチング時間の制御が困難となり、実用上、問題となることが示される。
図4よりスパッタリングターゲットの平均粒径が13μm以上であれば、スパッタリング時のアーキング発生が無く、実用上、スパッタリングによる生産性に問題は無い。一方13μmより小さい場合にはアーキングが多発し、実用上、問題となることが示される。
表2より、スパッタリングターゲットのFeの濃度とエッチングレートの相関係数は0.871、スパッタリングターゲットのFe、Co,Siの合計した濃度とエッチングレートの相関係数は0.929、スパッタリングターゲット中のCd、Cr、Fe、Mn、Ni、Ca、Co、Cu、Mg、Pb、Ti、Zn、Si、Alの合計した濃度とエッチングレートの相関係数は0.982である。この結果は、スパッタリングターゲット中のFeの濃度を制御することでエッチングレートを制御可能であるが、Fe、Co,Siの合計した濃度を制御することがエッチングレートを安定して制御できることを示し、Cd、Cr、Fe、Mn、Ni、Ca、Co、Cu、Mg、Pb、Ti、Zn、Si、Alの合計した濃度を制御することが更に安定してエッチングレートを制御できることを示すものである。
実施例1〜6及び比較例1〜8で得られたスパッタリングターゲット中のCd、Cr、Fe、Mn、Ni、Ca、Co、Cu、Mg、Pb、Ti、Zn、Si、Alの元素の合計濃度と、そのスパッタリングターゲットを用いて作製された薄膜のエッチングレートの関係を示す図である。 実施例1〜6及び比較例1〜8で得られたスパッタリングターゲット中のFe、Co、Siの元素の合計濃度と、そのスパッタリングターゲットを用いて作製された薄膜のエッチングレートの関係を示す図である。 実施例1〜6及び比較例1〜8で得られたスパッタリングターゲット中のFeの濃度と、そのスパッタリングターゲットを用いて作製された薄膜のエッチングレートの関係を示す図である。 実施例1〜6及び比較例1〜8で得られたスパッタリングターゲット中のCd、Cr、Fe、Mn、Ni、Ca、Co、Cu、Mg、Pb、Ti、Zn、Si、Alの元素の合計濃度と、そのスパッタリングターゲットを用いて作製された薄膜の抵抗率の関係を示す図である。 実施例1〜6及び比較例1〜8で得られたスパッタリングターゲットの平均粒径と、そのスパッタリングターゲットを用いて連続放電試験を行った時の積算アーキング回数の関係を示す図である。

Claims (16)

  1. 金属からなるスパッタリングターゲットであって、該スパッタリングターゲットの、Mo、Cd、Cr、Fe、Mn、Ni、Ca、Co、Cu、Mg、Pb、Ti、Zn、Si、Al(ただし、前記スパッタリングターゲットの主要構成元素を除く)の合計した濃度が50ppm以上、1000ppm以下であることを特徴とするスパッタリングターゲット。
  2. Cr、Mo、Al、Ag、Ti、Cu、Ni、In、Co、Ir、Ru、Ta、Nb、Pt、Au、V、Zn、Zr、Pd及びWからなる群から選ばれた1種または2種以上の元素からなるスパッタリングターゲットであって、該スパッタリングターゲットの、Mo、Cd、Cr、Fe、Mn、Ni、Ca、Co、Cu、Mg、Pb、Ti、Zn、Si、Al(ただし、前記スパッタリングターゲットの主要構成元素を除く)の合計した濃度が50ppm以上、1000ppm以下であることを特徴とするスパッタリングターゲット。
  3. Fe、Co、Si(ただし、スパッタリングターゲットの主要構成元素を除く)の合計した濃度が20ppm以上、200ppm以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のスパッタリングターゲット。
  4. Feの濃度が10ppm以上、150ppm以下であることを特徴とする請求項3記載のスパッタリングターゲット。
  5. 平均粒径が13μm以上、200μm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のスパッタリングターゲット。
  6. 相対密度が98%以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のスパッタリングターゲット。
  7. Moからなるスパッタリングターゲットであって、該スパッタリングターゲットの、Cd、Cr、Fe、Mn、Ni、Ca、Co、Cu、Mg、Pb、Ti、Zn、Si、Alの合計した濃度が50ppm以上、1000ppm以下であることを特徴とするスパッタリングターゲット。
  8. Fe、Co、Siの合計した濃度が20ppm以上、200ppm以下であることを特徴とする請求項7記載のスパッタリングターゲット。
  9. Feの濃度が10ppm以上、150ppm以下であることを特徴とする請求項8記載のスパッタリングターゲット。
  10. 平均粒径が13μm以上、200μm以下であることを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載のスパッタリングターゲット。
  11. 相対密度が98%以上であることを特徴とする請求項7〜10のいずれか1項に記載のスパッタリングターゲット。
  12. 熱間等方圧静水圧プレス(HIP)法により製造されたものであることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載のスパッタリングターゲット。
  13. 熱間等方圧静水圧プレス(HIP)法により製造されたものであり、該熱間等方圧静水圧プレス(HIP)法における成形条件が、成形温度1100℃〜1800℃、成形圧力1000kg/cm以上、保持時間1〜20時間であることを特徴とする請求項7〜11のいずれか1項に記載のスパッタリングターゲット。
  14. 熱間等方圧静水圧プレス(HIP)法で製造することを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載のスパッタリングターゲットの製造方法。
  15. 成形温度1100℃〜1800℃、成形圧力1000kg/cm以上、保持時間1〜20時間で熱間等方圧静水圧プレス(HIP)法により製造することを特徴とする請求項7〜11のいずれか1項に記載のスパッタリングターゲットの製造方法。
  16. 請求項1〜13のいずれか1項に記載のスパッタリングターゲットを使用して形成した薄膜。
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