JP2005154714A - ヘクトライト組成物を含有する改良された塗料調合品 - Google Patents

ヘクトライト組成物を含有する改良された塗料調合品 Download PDF

Info

Publication number
JP2005154714A
JP2005154714A JP2004088344A JP2004088344A JP2005154714A JP 2005154714 A JP2005154714 A JP 2005154714A JP 2004088344 A JP2004088344 A JP 2004088344A JP 2004088344 A JP2004088344 A JP 2004088344A JP 2005154714 A JP2005154714 A JP 2005154714A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hectorite
clay
paint formulation
phosphonate
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Abandoned
Application number
JP2004088344A
Other languages
English (en)
Inventor
Chris Bradford
ブラッドフォード クリス
Wouter L Ijdo
エル.イドー ヴァウター
Douglas N Smith
エヌ.スミス ダグラス
Konstadinos Markou
マーコー コンスタディノス
Joerg Bungarten
ブンガルテン ヨーグ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Elementis Specialties Inc
Original Assignee
Elementis Specialties Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Elementis Specialties Inc filed Critical Elementis Specialties Inc
Publication of JP2005154714A publication Critical patent/JP2005154714A/ja
Abandoned legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D1/00Coating compositions, e.g. paints, varnishes or lacquers, based on inorganic substances
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D7/00Features of coating compositions, not provided for in group C09D5/00; Processes for incorporating ingredients in coating compositions
    • C09D7/80Processes for incorporating ingredients
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D7/00Features of coating compositions, not provided for in group C09D5/00; Processes for incorporating ingredients in coating compositions
    • C09D7/40Additives
    • C09D7/45Anti-settling agents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D7/00Features of coating compositions, not provided for in group C09D5/00; Processes for incorporating ingredients in coating compositions
    • C09D7/40Additives
    • C09D7/60Additives non-macromolecular
    • C09D7/61Additives non-macromolecular inorganic
    • C09D7/62Additives non-macromolecular inorganic modified by treatment with other compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K3/00Use of inorganic substances as compounding ingredients
    • C08K3/34Silicon-containing compounds
    • C08K3/346Clay
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/49Phosphorus-containing compounds
    • C08K5/51Phosphorus bound to oxygen
    • C08K5/53Phosphorus bound to oxygen bound to oxygen and to carbon only
    • C08K5/5317Phosphonic compounds, e.g. R—P(:O)(OR')2
    • C08K5/5333Esters of phosphonic acids

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

【課題】天然ヘクトライト粘土、最も好ましくはナトリウムヘクトライト粘土を基材とする添加剤を含有する改良された塗料調合品を提供する。
【解決手段】(a)少なくとも0.1重量%のヘクトライト粘土、(b)前記ヘクトライト粘土の重量に基づいて約0.5〜15重量%の、一種以上のホスホネート、及び(c)水を有する塗料調合品。
【選択図】なし

Description

本発明は、塗料調合品の性質の多くを改良する、ヘクトライト粘土添加剤を含有する塗料調合品に関する。このような塗料は、金属塗料及び自動車用の直射日光遮蔽塗料として使用される水基材の塗料組成物を含む。この塗料調合品は、一般的な工業用塗料、木材スプレー及び海洋塗料などの塗料をスプレー塗装する商品においても特に有用であり、自動製造ラインにおいて塗料をスプレー塗装するのにも特に有用である。
自動車製造業者は塗料調合品の主要な消費者である。このような調合品の適用は高度に発達した、洗練された科学である。自動車産業のみならず、現代の産業機器の多くの部品は、外観を向上させ、及び/又は部品をより確実に保護するために、何らかの被覆又は塗膜を必要とする。最も現代的な応用においては、外観及び/又は保護を最適化するために1つの部品に複数の塗膜を塗布する必要がある。
塗料をスプレーするのは、ほぼ全ての製造領域において、従来からの塗布方法である。複数の塗膜を塗布するための、従来からあるOEM塗料技術で用いられるシステムは、複数のスプレー位置と塗布される複数の塗膜のための個々のブースを必要とすることが多い。ブースは、通常、直列に配置されて動くコンベヤーによって接続される。
これらのスプレーシステムは固定されたスルー・プットを有し、高度にコンピュータ制御され、そしてシステムの内の1つのプロセスのみが必要とされる場合であっても全システムを動作させることが必要となる。これらのシステムにおいて、一貫した塗布、外観及び性能という課題を克服するために、塗料添加剤の科学は高度に洗練されたものになっており、既に科学的研究の独立した一分野となっている。本発明は、スプレー塗布される塗料の流動学及び粘度という点からの特別な必要性に焦点を絞っている。自動車産業、工業的なOEM、海洋及び船舶塗料に加え、通常のスプレー塗布は、Mil使用及び軍事仕様の塗膜を含む軍用仕様の使用、あらゆる種類の一般的な工業的使用、並びに木材塗装を含む。
添加剤は、このような塗料調合品の重要な成分である。添加剤は、懸濁性、垂れ性制御、流動性及びレベリング、噴霧性、金属制御並びに塗布の全体的な一貫性などの鍵となる性質を与える。スメクタイト型粘土の一種であるヘクトライト粘土は、商業的に重要な鉱物である。何十年もの間、塗料及び塗装において、適切に処理されたヘクトライト粘土は優れた増粘剤として使用されてきた。ヘクトライトは、実質的に2:1型の層シリケートである。ヘクトライトはコロイド性があり、水中で容易に膨潤して粘稠性とチキソトロピー性とを有するゲルを形成し、このような性質がこの粘土を粘土増強剤として有用なものにしている。例えば、今日、塗装、化粧品、掘削泥、グリース、懸濁助剤、農業用途などにおいて、流動学的調節を与えるのにヘクトライトが使用されている。
本発明の譲受人は、その粘土名が由来しているカリフォルニア州のへクターにヘクトライト鉱山を所有している。天然のヘクトライト粘土は、火成砕屑岩の熱水変質か、何千年もの歳月をかけて火成岩の分解によって形成された生成物である。ヘクトライト粘土という用語によって、あらゆる型のヘクトライト型粘土を含む。また、この用語によって、関連する3八面体粘土鉱物、サポナイト及びスティーブンサイトも含む。
粘土は自然環境に比較的豊富に存在し、鉱床毎にその化学的な組成は異なっている。このような化学的相違は、粘土の層電荷、組成及び密度、不純物含有量、並びにクリスタライト(層)の大きさの相違に帰着する。しかしながら、ヘクトライト粘土は、比較的希少な粘土であり、天然では、通常、ナトリウム形かカルシウム形で発見される。カルシウム形で発見されるものは、一般に、商業的に価値あるものとは考えられない。ヘクトライトは、また、マグネシウムイオン及びリチウムイオンを含有している状態で発見されたこともある。
ヘクトライトのナトリウム形は、長いこと、最も有用であると考えられてきており、カリフォルニアのへクターで主として採鉱されている粘土である。ヘクトライトの交換カチオン量はその組成物重量のほんの一部であるが、ヘクトライト粘土は、通常、その最も多い又は複数の交換カチオン、例えば、ナトリウム又はカルシウムを含有している。従来技術を開示している特許には、アルカリヘクトライト粘土(ヘクトライトナトリウム)とアルカリ土類金属ヘクトライト粘土(ヘクトライトカルシウム)とを区別しているものもある。しかしながら、殆ど全ての天然ヘクトライト粘土はカルシウムカチオンとナトリウムカチオンとの両方を含んでいる。カリフォルニアのへクターから採掘された未精製のヘクトライト粘土においては、交換イオンの大部分はナトリウムイオンである。
粘土は工業規模で合成されてきており、ヘクトライトもその例外ではない。このような合成ヘクトライト粘土は、カチオン、チャージの型、及び密度において均一であり、実質的に不純物がない。
水性の塗料系において所望の効果を得るために、特にスプレー塗布において適切な流動学的性質と金属粒子制御とを得るために、アクリル共重合体と合成ヘクトライト(そして、場合によっては、溶媒ブレンド)との適切で正確な組み合わせが使用されなければならないと今まで信じられてきた。しかしながら、ヘクトライト粘土は、ある種の自動車用金属粉ベースコートにおいて一成分として使用されたことがある。例えば、BASFの米国特許第6,277,138号、第5,168,105号及び第5,166,105号を参照されたい。ベースコートに流動学的性質を与えるために、粉末状又は水と共にゲル状のヘクトライト粘土がベースコートに添加されていた。しかしながら、これは商業的には成功ではなく、現在では、このような塗料調合品においては、大部分の金属粉ベースコートとしては、ピロリン酸四ナトリウム(TSPP)によって処理又は被覆されている、合成ヘクトライトとアクリル重合体の増粘剤との組み合わせを使用しているのが普通である。TSPPは合成ヘクトライトを処理するのに最も効果的な製品であると考えられる。しかしながら、TSPPは、塗料成分としては望ましくないオルトリン酸塩にゆっくりと加水分解して行く可能性がある。
デュポンの最近の米国特許第6,541,896号は、水で希釈することのできるポリウレタン樹脂、(天然又は合成の)ヘクトライト、水、そして任意で有機溶媒を含む流動学的添加剤としての積層シリケート組成物を含有する金属粉塗料として有用な水性塗料組成物を記載している。ヘクトライトの量は塗料の0.1〜0.5%であり、該特許は、特に、合成ヘクトライトを意味する、合成された積層シリケートがそのような塗料に好ましいというということを教示している。
市場がより特別な効果を有する顔料を使用し、また、そのような顔料を求めることによって、市場にある特別な効果を有する各顔料及び塗料ライン用の個別の塗料組成物を開発することが求められている。このような要求は、高度に視覚的に美的な製品を改良することと顧客の経費を節減することとの2つの目的を達成しなくてはならない自動車製造業者とその塗料供給業者とに、大きな経費的負担を強いている。
他の従来技術の中で、本発明に関連性があるのは以下の特許である。
米国特許第6,024,790号はアルカリ土類ベントナイト(通常とは異なり、ヘクトライトも含めている)を開示しており、これによって、鉱山位置ではなく(実のところ、ベントナイトを採掘対照とする)、消費者による実際の使用において、又はその直前に、クエン酸ナトリウムもしくは他の有機金属イオン封鎖剤を用いることによって、カルシウム及び/又はマグネシウムをナトリウムで置換している。この金属イオン封鎖剤とベントナイトとの乾燥ブレンド物が開示されている。そして、処理された粘土が紙とパルプとの調合品に練り込まれている。
本願譲受人に譲受されている米国特許出願第20030047117号は、スメクタイト型粘土、水及び特定のホスホネート添加剤を用いた粘土スラリーを記載している。このスラリーは、コンクリート及びセメント/砂系組成物用の抗ブリード添加剤(anti-bleeding additive)として特に有用である。この特許出願は、水性塗料に流動性を与えるために粘土スラリーを使用することについても記載している。
米国特許第5,391,228号は、カルシウムベントナイト(例9)を転化して紙スラリー用の添加剤を作るのに塩化ナトリウムを使用することを示しており、この方法によると、ナトリウムベントナイトから添加剤を作るのと類似の結果を得ることができる。
米国特許第5,582,638号は、広汎な液体流動性塗装組成物系用の、合成フィロシリケート及び特定の有機亜リン酸塩とを基材とする増粘剤を記載しており、スプレー又はローラーによる塗布についての記載も含んでいる。この特許に記載されている製品を使用することによって、記載されている数多くの組成物系(印刷インキ、潤滑グリース、肥料懸濁液などを含む)の流動学的性質、特に、粘度、安定性(沈降防止効果、離液)及び層厚(垂れ防止作用)を調節することができる。
米国特許第5,266,538号は、塩化ナトリウムなどの一価カチオンの非分散剤塩を含む水に懸濁又は分散させたスメクタイト粘土からなる固形分が高い水性スラリーにおける、スメクタイト粘土を開示している。この特許は、分子の分散側の端部がスメクタイトの緩い凝集体を分散させる傾向があるので、分散塩が高粘度になることを教示している。
米国特許第5,151,218号は、塗料及び成形材料において、分散剤又は分散助剤として使用することのできるリン酸エステル及びその塩を開示している。
米国特許第6,024,790号 米国特許出願第20030047117号 米国特許第5,391,228号 米国特許第5,582,638号 米国特許第5,266,538号 米国特許第5,151,218号
本発明の目的は、天然ヘクトライト粘土、最も好ましくはナトリウムヘクトライト粘土を基材とする添加剤を含有する改良された塗料調合品を作ることである。
先に記載したように、車体の塗装に金属的な外観を与えるために自動車用塗料においてはアルミニウム箔様の顔料が多く使われている。この視覚的効果は、金属粉塗料が与える光学的効果を求めるようになってきた現代の車購入者に訴えるところが大きい。このようなアルミニウム顔料は、アルカリ性のpHを有する水性の環境においてやや反応性があり、塗料が乾燥したときに自動車に最良の光学的効果及び光沢を与えるように、それらの位置に特別の注意を払う必要がある。本願発明はアルミニウムを含有する金属粉塗料及び被膜に特に有用であるが、アルミニウムと共に、又はアルミニウムなしで銅、マイカ及び干渉顔料を含有する他の金属粉塗料(ここにおいて、見る人の角度に応じて塗料の色が変化するように、例えば、マイカは二酸化チタンなどの他の物質に封入されている)も本発明の一部である。
このようなアルミニウム箔様の顔料を含有する金属粉ベースコート、及び表面にスプレーすることによって塗布される他の塗料は、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ・英国ブラッドフォード部局(Ciba Specialty Chemicals Bradford, United Kingdom's division)のViscalex HV 30などのようなアルカリ性の膨潤可能な増粘剤で増粘又は安定化されることが多い。これによって塗料に許容可能な流動性、そしてスプレー適用性を与えることができるが、これだけでは、今日求められている特別な効果、高性能、方向性(例えば、金属泊顔料の配向性)を有する塗装に必要な金属制御を与えることは通常できない。このために、通常、合成ヘクトライト粘土も練り込まれ、より具体的には、ニュージャージー州プリンストンのロックウッド・スペシャルティーズ株式会社(Rockwood Specialties, Inc.)から入手することのできるラポナイトRD(Laponite RD)、又はドイツ、ミュンヘンのスド・ケミー株式会社(Sud Chemie GmbH)から入手することのできるオプティゲルSH(Optigel SH)などの合成ヘクトライトも練り込まれる。
天然ヘクトライトの利点は、良好な回復時間とチキソトロピー性の流れとの優れたバランス、効果的な降伏点、優れた懸濁性制御、良好な循環安定性、向上した垂れ制御、及び温度による粘度の安定性であると考えている。合成ヘクトライト材料に比べて、より粒子径が大きく、したがって相互作用のための端部面積が小さい天然ヘクトライトが、このような使用には特に効果的である。しかしながら、今までのところ、このような粘土は、完全に分散するためには非常に高い剪断力が必要であるという欠点があり、塗料調合品への乾燥粉末添加剤としては使用することはできていない。水に分散させた粘土のプレゲルが通常試されているが、これらは時間の経過と共に増粘する傾向があり、貯蔵しているうちにポンプで扱うことのできないペーストになる。さらに、粘土に水が必要であるというのは、固形分量が少ない(4重量%未満)ゲルのみが製造可能であることを意味している。固形分量が多くなると、やはり使用に適さないペーストになってしまう。固形分量が少ないということは、天然ヘクトライトのゲルが調合品中に多量の水を持ち込み、それによって、組成物系の性質が低下し、その使用を著しく制限する可能性がある。
これまで記載してきたように、通常、TSPPを練り入れている合成粘土を使用することによって、天然ヘクトライトが有する問題のいくつかを克服する試みがなされてきた。しかしながら、結果として得られるゲルは、堅いペーストにされた後2〜3日間安定なだけである。このような粘土を金属粉塗料に練り込むと、貯蔵している内に増粘する傾向が強く、このことはシェルフライフを著しく制限する。さらに、ある種の金属粉塗料に使用されると、恐らく金属粉顔料による表面処理との相互作用によって、合成ヘクトライトはガスの発生を促す。
したがって、本発明は、天然ヘクトライトとの相乗的な組み合わせにおいて、天然ヘクトライトの優れた性質を完全に発揮させ、塗料調合品に予期せぬ優れた性質を与える特定のホスホネート添加剤を使用した塗料調合品に関する。このような調合品は産業OEM用として、より具体的には、企業顧客、特に自動車製造業者の自動化されたスプレーブース塗布工程において使用されるように設計されている。ここに記載されている塗料調合品が貢献し得るスプレーブース及び自動化工程は、木材スプレー、海洋塗料、様々な一般工業用塗布機、並びに軍艦、トラック及び戦車の塗料などの軍用機器塗料において使用されるものである。
このような改良は、多くの塗料において現在のところ使用されているアルカリ膨潤増粘剤と合成ヘクトライトとの複雑な組み合わせの必要性を、多くの場合において、排除することができる。ここに記載されている発明は、全ての使用において完全に合成ヘクトライトの代替物とすることができ、また、多くの場合において、アルカリ性の膨潤可能な増粘剤の必要性を排除することができるか、或いはその使用量を低減することができる。
本発明の一態様は、
(a) 少なくとも0.1重量%の天然ヘクトライト、
(b) ヘクトライト粘土の重量に基づいて約0.5〜15重量%の、一種以上のホスホネート、及び
(c) 水
を有する塗料調合品である。
塗料調合品が、着色顔料、金属粉顔料、バインダー、架橋性樹脂、界面活性剤、溶媒及びその他の薬剤を含む広範な他の成分を含有していることは、当然、公知であり、我々による塗料調合品の定義によって、このような塗料調合品の全てが包摂される。
好ましい態様において、ヘクトライト粘土は天然の含水フィロシリケートであり、天然のヘクトライト粘土の全てを含む。このような粘土は、カルシウム交換カチオン及びナトリウム交換カチオンの両方など、交換イオンの混合物を含有するヘクトライトと共に、カルシウムヘクトライト及びナトリウムヘクトライトを含む(そして、マグネシウムヘクトライトやリチウムヘクトライトなどの希少なヘクトライトをも含む)。
天然に産するヘクトライト粘土は不純物を含んでいることが多い。以下のパーセンテージ計算では、未精製の粘土又は選鉱された粘土(本発明ではこれらのいずれも使用することができる)のいずれかの純粋な粘土部分のみを用いている。高純度のヘクトライト粘土が好ましい。カルサイトなどのかなり多量の不純物を含んでいるヘクトライトも使用することができる。
ヘクトライトの理想的な式の1つは、本願譲受人に対して発行された米国特許第5,718,841号及び第5,735,943号に記載されており、この参照によってこれらの文献の開示内容を本願明細書に取り入れる。
ナトリウムヘクトライト粘土と呼ばれることもある、市販の天然ヘクトライトは、カリフォルニア州のニューベリー近郊のエレメンティス・スペシャルティーズのへクター鉱山より得ることができる。ヘクトライトは粘土鉱物のスメクタイトグループ、即ち、層状の膨潤可能な粘土のグループに属している。カリフォルニア州、ニューベリーのエレメンティス・スペシャルティーズ鉱山で生産されるヘクトライトは3八面体の粘土であり、より正確にはナトリウムマグネシウムリチオシリケートである。本発明にとって最も好ましいヘクトライトは、カリフォルニア州、へクターにあるヘクター鉱山より得られ、以下に示す理想的な式を有している。
このヘクトライト粘土の式は、M0.66[Si(Mg5.34Li0.66)(OH)O20]である。ここにおいて、Mは80%未満のナトリウムカチオンであり、選鉱されていれば、ヘクトライトは、通常94%を越えるナトリウムカチオンを有する。
エレメンティス・スペシャルティーズから入手することのできるベントンHC(BENTONE(R)HC)のように、多少のカルサイトはまだ残っているものの、選鉱された粘土はほぼ99%活性な天然ヘクトライト粘土である。ベントンCT(BENTONE CT)などのような、未精製の市販のヘクトライト粘土は約50%の粘土を含有しており、残りは不純物で、主にカルサイトである。
ヘクター鉱山から得られる好ましいヘクトライト粘土は、本発明に使用することのできるナトリウムヘクトライト粘土及びカルシウムヘクトライト粘土の他の様々な例と共に「1992年5月17日〜20日開催の第10回産業用鉱物国際会議で提出された論文集(Papers presented at the 10th Industrial Minerals International Conference May 17-20, 1992)」の第105頁〜第111頁に「ヘクトライト、鉱床、性質及びその用途(Hectorite, Deposits, Properties and Uses)」という題でアイ・イー・オードム(I. E. Odom)によって記載されている。
ヘクトライトは、ネバダ州の会社であるアメリカン・コロイズ・アンド・アイエムブイ・コーポレイション(American Colloids and IMV Corporation)やヴァンダービルト・カンパニー(Vanderbilt Company)など、少数の他の会社からも入手することができる。
本発明に使用することのできるヘクトライトの量について、上限は特にないが、ヘクトライトの好ましい範囲は0.1重量%〜10重量%である。ある用途においては、約10%というヘクトライトの使用量の上限が存在するものと思われる。
本発明に使用することのできるホスホネート添加剤は、有機リン酸素酸グループ内のホスホン酸誘導体及びホスフィン酸誘導体である。本発明においては、RPO(OH)などの有機リン誘導体であるとして、より一般的に受け入れられているリン酸の定義を使用する。
本発明の塗料調合品の製造における分散添加剤として使用することのできる有機誘導体は、以下の群より選択することができる。
(a) 以下の構造を有する分子部分を少なくとも2つ有するホスホン酸、及びその塩。
Figure 2005154714
(b) 以下の構造を有する分子部分を少なくとも2つ有するホスフィン酸、及びその塩。
Figure 2005154714
(c) これらの塗料調合品を製造するのに用いられる条件下で、ホスホン酸、ホスフィン酸、又はそれらの塩を形成するのに使用することのできる化合物。
(d) (a)及び(b)で記載した化合物のリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩又はマグネシウム塩。
特に好ましく用いることができるのは、以下の化学式を有する有機リン誘導体である。
a) 式RRC(PO(OH))のジホスホン酸及びその塩、
b) 式R-CR(PO(OH))-R-CRPO(OH)-Rのジホスホン酸及びその塩、
c) 一般式RRC=C(PO(OH))のホスホン酸及びその塩、並びに
d) a), b)及びc)に記載した化合物のリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩及びマグネシウム塩。
ここにおいて、RはH、炭素数1〜22の直鎖状もしくは分岐アルキル、アルケン、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルケン、又は炭素数6〜22のアリール、ヒドロキシアリール、アミノアリールよりなる群から選択することができ、RはR及びOHよりなる群から選択することができ、Rは炭素数が0〜22のアルキルであり、RとRとは置換基Rを構成する要素より選択することができる。
本発明の好ましい添加剤は先に記載したもののナトリウム塩であり、最も好ましいのは1-ヒドロキシエタン-1,1-ジホスホン酸のナトリウム塩又はエステルである。このような生成物としては、市販の製品であるディクエスト(Dequest)2010, 2016及び2016Dを挙げることができる。本発明に特に好ましいホスホネート添加剤は1-ヒドロキシエチレン-1,1-ジホスホン酸テトラナトリウム塩(CAS#3794-83-0)である。
本発明による塗料調合品は、ヘクトライト粘土の重量含有率に基づいて、約0.5重量%〜15重量%であり、好ましくは3〜6重量%のホスホネート添加剤を含有しているのが好ましい。このホスホネート添加剤は、溶液又は粉末の形態で塗料に添加することができ、ヘクトライトと共に水と予め混合した組成物として添加するのが好ましい。
いかなる特定の理論に縛られることもないが、このヘクトライト組成物については、塗料調合品に混入される前か塗料調合品と共に混合される前にホスホネート添加剤を粘土に曝すと、該添加剤が粘土の層の端部に化学吸着された状態になっていると推定される。さらに、そのような層の端部にホスホネートを化学吸着することによって、添加剤は粘土の小板上に負に帯電した層を形成すると考えられる。
先に述べたように、本発明の塗料調合品を作る好ましい方法は、最初に天然ヘクトライトとホスホネートとを予備混合することである。予備混合物を作る代表的な例は例1に記載されている。予備混合物調製に水が使用されれば、得られた生成物をスプレー乾燥することによって、塗料調合品に容易に添加することができるヘクトライト/ホスホネート粉末を製造することができ、これは好ましい態様である。他の選択肢として、塗料調合品を製造する会社は、天然ヘクトライトとホスホネート添加剤とを別々に塗料調合品に混合することができる。
塗料調合品において、ホスホネート分散剤塩は、天然ヘクトライトの分散を容易にするだけでなく、粘度の低減もすると推定される。例えば、TSPP材料などのホスホネートが加水分解に対して不安定であるのに対し、ホスホネート塩はより安定である。この添加剤は本発明の塗料調合品に混入する前に水に分散させることが可能であるので、本発明の塗装で使用するときにホスホネート塩の安定性も重要である。
天然ヘクトライトによって与えられる優れた流動性に加えて、塗料調合品中に天然ヘクトライトと共にホスホネートが存在し、しかも金属泊も存在するということによって、前記金属泊が好適な光学的配向性を有することになる。再び理論に縛られることはないが、この優れた配向性は、ヘクトライト小板と金属泊との接着メカニズムによって達成される。合成ヘクトライトとは異なり、天然ヘクトライトの場合は、無数のこれら非常に小さい個々のヘクトライト部分を分散させることを最適に行うことができる。他の文脈において、ヘクトライトの類似の分散は落葉(defoliation)又は剥離(exfoliation)と称されている。天然ヘクトライトの大きさ及び形状と比べたアルミニウム箔の大きさ及び形状は、光学的には相乗的に有効であるが、合成ヘクトライトの場合は相乗効果がなく、あったとしても非常に小さい。
本発明によると、ヘクトライト組成物を製造するのに、好適なスプレー乾燥粉末(例1参照)以外にもいくつかの他の方法を利用することができ、これら全ては我々の発明に含まれる。例えば、選鉱されていない(即ち、不純物を含有する天然ヘクトライト)ヘクトライト粘土、又は本発明の添加剤を有する選鉱されたヘクトライト粘土を水に分散させることができる。あるいは、乾燥粘土と添加剤とを加えて粘土の水性スラリーを作ることもできる。逆に、固形分の低い粘土スラリーに十分な量の添加剤を加え、後からスラリーを濃縮することもできる。例えば、スラリーを「部分的に」乾燥させて、所望の固形分量に達するまで水分を飛ばすことによって濃縮を行うことができる。本発明の他の態様によると、最初に未精製のヘクトライトを精製し、精製された粘土スラリーが20重量%の粘土を含有するように該ヘクトライトを本発明の添加剤の存在下で使用することもできる。
要するに、特定のホスホネートで天然のヘクトライト粘土を処理することにより、我々が超分散可能な粘土と称するものを形成することができる。このような粘土によって分散の容易性は大幅に向上し、予期し得なかったことに、水中で少なくとも14%までの濃度を有する安定なプレゲルの生成が可能になった。注入することはできないが、使用は可能な18%もの濃度のものも得られている。ある例においてはエタノールと水との1:4ブレンド中でプレゲルを作ると、活性化の速度を向上させるのに有効であることもわかっている。
驚くべきことに、このようなゲルは、貯蔵中に著しく後増粘するという一般的な傾向を示すことがない。自動車のベースコートにおいて現在使用されているアルカリ型の製品又は合成ヘクトライトの代替品としてこの粘土が使用されると、驚くべきことに、金属制御が著しく改善され(そして固形分の容量がより大きくなり)、しかも、改善の程度は合成ヘクトライト粘土によって達成され得るものと比べて非常に大きい。このことは、自動車産業にとってメリットとなることが見込まれる。
本発明の生成物は、塗料会社によって、また、製造担当者によって、通常の塗料処理作業者の技術の範囲内で容易に行うことのできるごくわずかな変更で、現在合成ヘクトライトを使用している既存の塗料調合品に容易に組み入れることができる。天然ヘクトライト粘土を基材とする製品を使用することによって、塗料調合品の懸濁性をよりよく制御することが可能になり、離液に対する安定性を驚くほど改良する。ヘクトライトを含有する製品における高度に弾性のある成分によって、このような特徴が得られる。本発明の天然ヘクトライト製造物を含有する塗料組成物は、粘度と弾性挙動との間のバランスがより優れている。このバランスは、離液に対する安定性と共に優れた懸濁性を保証するようである。この発明によると、完全な分散を達成するのに必要な水の量を低減し、また、分散そのものを容易にすることによって全体の製造プロセスを容易にする。ゲルがよく分散されている低粘度プレゲルであるので、調合品に後から加えることができる。合成ヘクトライトや、ホスホネートを使用していない天然ヘクトライトを用いて、調合品に後から加えるということを行おうとすると、製造物が不均一になり、塗料中にぶつが含まれることになる。合成ヘクトライトの添加剤に比べて、後添加が可能であるという特徴だけでも、自動車用塗料会社にとっては、製造許容度という点から多大なる時間と金、そして品質管理経費を節約することができる。
以上に検討してきたように、自動車用金属粉塗料及び他の型の塗料調合品において使用される伝統的なアルカリ膨潤増粘剤と共に上記の天然ヘクトライト組成物を使用することは、ある種の調合品において有用である。このような増粘剤はアルカリ膨潤エマルジョン(ASE)であることが多く、メタクリル酸などのイオン性モノマー、又はジアルキルアミノアルキルメタクリレート並びにアクリルアミドもしくは/及び非イオン性モノマーを、任意に架橋剤及びアリルエーテルを使用して、重合して得られるポリマーである。このようなポリマーは水に不溶であり、アルカリ流体には可溶もしくはアルカリ流体中で膨潤可能である。
使用することのできる市販のアルカリ膨潤増粘剤としては、Viscalex HV 30、Plextol SD、ローム・アンド・ハース(Rohm & Haas)のASE-60、BASF製造の増粘剤であるLatekoll D、及びエレメンティス・スペシャルティーズ社が販売する増粘剤であるEA 3017などを挙げることができる。米国特許第4,982,916号はそのようなアルカリ膨潤増粘剤として他の種々の使用することのできるポリマーを開示している。
特に関連性が深く、また、全く予期されていなかったことは、適用性と、この新製品の使用によって可能になった生産性ウィンドウである。通常、自動車用ベースコートにおける金属制御は、塗布されるフィルムの厚さに大きく依存する。塗膜はスプレー塗布され、薄い(12〜15μm)。しかしながら、この厚さがほんの数ミクロン増加すると、光学的な効果が減少する。驚くことに、この新製品を使用することによって、24μmを越える厚さを有するフィルムが同じ優れた金属制御を示した。このことによると、製造の柔軟性が増し、塗膜の初期品質(FTQ (first time quality))を得やすくなるので、産業界には非常に大きなメリットになる。
本発明の他の面としては、本発明の天然ヘクトライト添加剤を含有する塗料調合品の粘度回復時間が、塗料中のアルミニウム箔が最大の美的効果を光学的に発揮するのにかかる正確な時間(推定20秒)に非常に近いということが主要な発見がある。アクリルと合成ヘクトライトとの混合物が必要とされてきたことの理由は、アクリルの回復時間が瞬間的であるのに対し、他方(合成ヘクトライト)の回復に200秒を超える時間が必要であることであると思われる。塗料の「効果が最大限に発揮される点」を見出すために、塗料調合品はこのような薬剤を試行錯誤で混入する必要があった。その元々の物理的及び化学的性質により、ヘクトライトは自然に「効果が最大限に発揮される点」を与えるようである。
さらに、本発明は、塗料スプレーノズルヘッドのところで優れた噴霧性、増加した垂れ耐性、そして最も重要なことには、調合品中での固形分容量がより多い塗料を提供することができる。顔料と金属性の外観とを担っているのは塗料中の固形分であり、流体部分ではない。噴霧性の改良と固形分容量の増大は、自動車業界においては特に重要である。
自動車製造業用の金属粉塗装調合品に限定される第二の態様においては、本発明のホスホネート添加剤を使用することによって、合成ヘクトライトが改良することができることが見出されている。金属泊をよりよく光学的に配向させてその美的効果を最大限にする物理化学的性質及びその最適な流動学的挙動故に、合成ヘクトライトに比べて天然ヘクトライトが優れているという我々の結論を考慮すると、好ましいことではないが、本発明のホスホネート添加剤と共に合成ヘクトライトを使用することにより、低減されてはいるが、それでもなお効果的な自動車用金属粉塗料調合品を提供することができると考えている。
以下の例は、本発明を例証するために提供されている。明細書とここに開示されている発明の実施とを考慮することにより、当業者には、本発明の他の態様も明らかであろう。発明の真の範囲と精神とは請求項によって示されており、明細書と例とは例示的なものに過ぎないと意図される。
(この例は、本発明の有用なヘクトライト組成物を作る方法の代表的な例を記載している。)
ヘクター鉱山(カルフォルニア州、サン・ベルナルディーノのモジャブ砂漠の中央部に位置している)で採鉱されるヘクトライト粘土は、水晶とドロマイトとについては未精製の粘土鉱石中に少量しか含有しないものの、ヘクトライト粘土とカルサイトとの両方を大量に含んでいる。ヘクトライト粘土に伴うカルサイトの量は開坑内のどこで鉱石が採掘されているかに応じて変化する。興味深いことに、ヘクトライト粘土の組成自体は顕著に一定である。典型的なヘクトライト粘土単位セルの式は、M 0.66[Mg5.34Li0.66]SiO20(OH)であり、Mは交換カチオンを意味している。10を越える試料を分析した結果、採鉱されたままの未処理未精製の粘土は約91%のNaカチオン、6%のCa2+カチオン、及び3%のKカチオンを交換イオンとして含有していることがわかった。
粘土の濃度がばらついているので、鉱石はいくつかの山に積み上げられている。各山を徹底的に混合して均一化し、そして、粘土量及び粘土スラリー耐力について分析する。これらのデータに基づいて、各山の一定量を混合することによって一定のブレンド物を製造する。通常、こうして得られたブレンド物は約50%のヘクトライト粘土を含んでおり、残りは不純物である。次いで、このブレンド物は精製される。
まず、ヘクトライト鉱石粉末を水に分散させることによって、通常のヘクトライト選鉱工程が開始される。得られたスラリーの粘度によって、スラリーの粘度を低下させるために、ピロリン酸四ナトリウム(TSPP)が添加される。通常、約1重量%(未精製の粘土鉱物重量に基づいて)のTSPPを粘土スラリーに添加する。スラリーを遠心分離して、カルサイトと他の不純物の大部分を除去する。TSPPの一部はCa2+イオンと複合体を形成し、この複合体塩も遠心分離の最中に粘土スラリーから除去される。選鉱された粘土のスラリーを分析すると、ヘクトライト粘土は約96%のNaカチオンを交換可能なイオンとして含有していることが示される。この処理の間、粘土の格子組成は変わらない。
本発明のヘクトライト添加剤の製造において、1つの方法は、遠心分離された粘土スラリーに1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸四ナトリウム塩を加える。次いで、このスラリーを粉末状態の混合物にスプレー乾燥し、包装する。この製品は約3重量%のホスホネート分散剤塩と残りの分量のヘクトライト粘土とを含有しており、本発明の塗料調合品を作るのに好適な成分である。
(金属粉ベースコート中での、合成ヘクトライトに対比した本発明のヘクトライト組成物の評価)
この例は、水性金属粉ベースコート用の試験調合品の初期の開発を示している。ここでは、通常のASEアクリル増粘剤であるViscalex HV 30と、合成ヘクトライト(Laponite RD)、天然ヘクトライト組成物、及び本発明のヘクトライト組成物とをそれぞれ組み合わせて含有する塗料を用いた。この例で判明したことから、例3で示される結論に至った。例3はその後の結果を詳述している。
このために、我々は、これらの異なるアクリル増粘剤単独を用いて初期調合品を開発した。そして、25%及び50%の固体アクリル増粘剤を粘土によって置換した。Viscalexに類似し、エレメンティス・スペシャルティーズによって販売されている他のアルカリ膨潤ポリマー(我々はこれをEA 3017とした)についても試験を行った。この製造物は、ブチルアクリレート、メチルメタクリレート、及びアクリル酸の共重合体である。表1及び2を参照されたい。
これらの例においては、使用条件が最適化されておらず、等しい使用量が採用されたが、これは最適ではないと考えられることも多い。
(手順)
全ての調合品はエリクセン480型のスプレー装置(spraymation Erichsen type 480)でスプレー塗布された。吹き付け器はセイタ(Sata)から得られるP 90型のものであった。運転空気圧は4.0 barであり、スプレー空気圧は4.5 barであった。我々は、アルミニウムパネル上に2度のスプレーコートでベースコートを塗布した。1回目のコートの後に、パネルを約1 barの周囲温度の空気シャワーに、艶が消えた状態になるまで、短時間、具体的には180秒〜220秒曝した。2回目のスプレーを通過した後に、また、この処理は繰り返された。
第一の段階として、全てのベースコートを同じ条件で塗布した。これは、DIN4粘度カップによる粘度を33〜37秒に調節し、前記吹き付け器のセッティングによって得られる流量を3.1.0にしたことを意味する。
次いで、吹き付け器における流量を変化させ、比較することのできる、厚さの異なるベースコートを形成し、試料間の金属制御を評価した。これは、フィルムの厚さが小さい方が金属制御に優れることが経験によってわかっているからである。
すべてのパネルはスピース・ヘッカー(Spiess Hecker)から販売されているパーメイクロン2K-MSブリラント(Permacron 2K-MS Brillant)で約50μmの厚さにクリアコートし、80℃に20分間加熱して硬化させた。
(調合品 BU 29/1-7)
Viscalex HV 30で増粘されたこのベースコートの初期段階の評価によると、すべての粘土について二種の比率(表3〜6参照)での金属制御において改良が見られた。ここで、AC-増粘剤:粘土=1:1の比率では、4日後に脱イオン水で粘度を調節しなければなかったことが注目に値する。これは、わずかな後増粘/増密効果があったことを示している。合成ヘクトライト(BU 29/7)を有するベースコートは、この期間の後に、実際にゲル状になった。
図4〜6から、金属制御に関しては、粘土がほぼ同じレベルで作用したことがわかる。これについては、すべてのフィルム厚で同じであった。基準としたViscalex HV 30(表4参照)との主要な相違はなかった。特に3:1置換と1:1置換とを比較することによって(表5及び6参照)、この組成物系における合成ヘクトライトは、天然ヘクトライト(Bentone EW)及び本発明の天然ヘクトライト(天然ヘクトライト/本発明の添加剤)よりも、わずかながらよく作用した。
(調合品 30/1-7)
本発明の天然ヘクトライトで増粘されたベースコートにおいては、金属制御に関して粘土間の相違が顕著であった(表7〜10)。ここではっきりしているのは、塗膜の厚さが一定であるときには(表9〜10)、両比率においてヘクトライトが傑出した性能を見せていることである。金属制御が最も悪いのみならず(表9〜10)、貯蔵安定性にも劣る(表7)ので、合成ヘクトライトは最も低いグレードである。これは、4日後のゲル状になったという結果として観察された。1:1のブレンド物においてこの傾向は非常に強く、ベースコートは殆ど使い物にならなかった。比較可能なフィルム厚で、本発明のヘクトライトはその全体的な性能が合成ヘクトライトよりも優れていた。
(結論)
金属制御に関して天然のヘクトライト/ホスホネートは非常に優れた性能を示し、そして優れた塗料調合品を得ることができる。合成ヘクトライトを有するベースコートは、概して、4日後には既に貯蔵安定性が劣っており、ゲル状に見える。
塗布が公知の方法で最適化されると、合成ヘクトライトもヘクトライト/ホスホネートで置換することができる。また、試験された両アクリル増粘剤は少なくとも50%迄粘土によって置換することができる。塗料調合品におけるアクリル増粘剤は本発明の添加剤によって完全に置換することができるとも考えられている。
本発明の粘土によって得られる金属制御の質の変化は、使用されるアクリル増粘剤にやや依存する。この効果はEA 3017アクリル製品についてよりはっきりしていた。
Figure 2005154714
Figure 2005154714
Figure 2005154714
Figure 2005154714
Figure 2005154714
Figure 2005154714
Figure 2005154714
Figure 2005154714
Figure 2005154714
Figure 2005154714
(この実施例は本発明による金属制御の改良を示す。)
(組成物系)
Daotan VTW 1262(溶媒のないポリウレタン分散液−表11)
(要約)
<標準評価>
全ての調合品(表11〜13)はエリクセン480型のスプレー装置(spraymation Erichsen type 480)でスプレー塗布された。吹き付け器はセイタ(Sata)から得られるP 90型のものであった。運転空気圧は4.0 barであり、スプレー空気圧は4.5 barであった。我々は、アルミニウムパネル上に2度のスプレーコートでベースコートを塗布した。1回目のコートの後に、パネルを約1 barの周囲温度の空気シャワーに、艶が消えた状態になるまで、短時間、具体的には180秒〜220秒曝した。2回目のスプレーを通過した後に、また、この処理は繰り返された。
第一の段階として、全てのベースコートを同じ膜厚(11〜14μm)で塗布した。吹き付け器の流体流量を調節して、DIN4粘度カップによる粘度を約30秒に調節した塗膜を有する所望のフィルム構造を与えた。すべてのパネルはスピース・ヘッカー(Spiess Hecker)から販売されているパーメイクロン2K-MSブリラント(Permacron 2K-MS Brillant)で約50μmの厚さにクリアコートし、80℃に20分間加熱して硬化させた。
表14から明らかにわかるように、EA 3070(ヘクトライト組成物にスプレー乾燥する前にホスホネートと混合した選鉱されたヘクトライトスラリー)が、Viscalex及びLaponite RDに比べて実に傑出して優れており、天然ヘクトライトBENTONE(R) EWに比べても非常に優れていた。本発明の組成物は、金属制御、固形分レベル及び安定性において優れていることが実証された。
第二の段階において、吹き付け器(3.0.0)で流量をセットし、様々なフィルム厚で金属制御性能を評価した。これは、フィルムの厚さが小さい方が金属制御に優れることが経験によってわかっているからである。
表15より、本願のヘクトライト組成物で増粘されたベースコートは、目的とするフィルム構造体のほぼ2倍の厚さのフィルムでも向上した金属制御を示した。厚いフィルムでのこの優れた挙動は、アクリルのみで増粘されたベースコートについては、これ以前には知られていない。合成ヘクトライトで増粘されたベースコートのゲル様の挙動故に、吹き付け器で流量を調節することによってもフィルムを厚くすることは不可能であった(表16参照)。表15及び16から、12〜24μmの非常に広範な厚みに亘って優れた金属制御が可能であることが証明された。
(流動学的研究)
粘土で増粘されたベースコートの使用に際しての挙動を、発振−回転−発振レオグラムを用意して評価した。これらから、真のチキソトロピー的挙動を評価し、垂れ/平準化挙動を試験することが可能である。まず、振幅掃引を行って、全ての組成物系に対して1.0%の変形を生じさせた(図1参照)。
この実験は、この一定の変形状態(CSD)での予備発振、1000 l/sでの一定の剪断応力(CSS)、そして最後に発振を繰り返して行われた。CSSは、例えばスプレーによる塗布に類似するものであるのが好ましく、続くCSDは、その後のパネル上での組成物系の挙動に類似するものであると良い。
図2において、Viscalex HV 30を用いたベースコートについての結果は、殆どチキソトロピー性を示していない(CSS処理の後に、G‘とG“とは急速に回復している。)。回復時にG’(弾性係数)がG”(粘性率)よりも大きいので、このデータは優れた垂れ性も意味している。
Laponite RDを用いた両試験は、非常にチキソトロピー性の強い性質を示した(G‘とG“とは、CSS処理の後には、元のものよりも低いレベルに留まっている。)。これらは、粘性の強い性質も示した(約50秒/200秒間のCSS処理の後、G”>G’である。)。これは、垂れ性に劣ることを示してもいる(図3参照)。
図2において、EA 3070で増粘されたベースコート(BU 33/4および5)は、Viscalex HV 30に類似するか、それよりも優れた流動学的挙動を示している。BU 33/4はチキソトロピー性を全く示さず、CSS処理の後には、Viscalex HV 30よりも強い弾性(G’>>G”)を示している。これは、垂れ性が改良されたことを意味している。BU 33/5はわずかなチキソトロピー性を示したが、CSS処理の後には弾力性を示した。
貯蔵安定性について調べるために、周波数掃引も行い(図4及び5参照)、目視試験(表16)を補った。ここでの変形も1.0%であった。図4は、全ての試料が弾性を有しており(G‘>G“)、これは抗硬化性が良いことを示している。しかしながら、Laponite RDを用いた試料は、Viscalex HV 30を用いた試料に比べて、G’がG”よりもかなり大きい。この極端な挙動は、組成物系が弾力的になりすぎ、それが原因となって、非常に強いゲル様の挙動と離液とを引き起こす可能性があることを示唆している。これは、40℃での一週間後の目視評価によって確認された(表16参照)。図4は、EA 3070を用いた試料も弾性を有しているが、低いレベルのものであり、Viscalex HV 30に近いものであることを非常に明瞭に示している。これも、表16に示されている目視試験に対応する。静止状態にある貯蔵安定性をシミュレートする低周波数で、EA 3070を用いた試料のG‘とG“との差はViscalex用いた試料についての差より大きい。これは、貯蔵安定性がよりよいことを示している。Viscalex HV 30のグラフでのG’の増加はアクリル増粘剤に典型的なものであり、高周波数でポリマーが弛緩しないことに起因している。
Figure 2005154714
Figure 2005154714
Figure 2005154714
Figure 2005154714
Figure 2005154714
Figure 2005154714
(検討)
粘土で増粘された全てのベースコートは、アクリル増粘剤であるViscalex HV 30で増粘された基準ベースコートよりも優れた金属制御を示した。ヘクトライト/ホスホネート組成物を含有するベースコートは、広範なフィルム構造における金属制御、増加した固形分、及び全体的な安定性という点から、傑出した性能を示した。
合成ヘクトライト(Laponite RD)塗料はViscalex HV 30よりもすぐれた金属制御性能を示したが、ヘクトライト/ホスホネート組成物を用いた本発明の塗料のレベルには、はるかに及ばなかった。さらに、合成ヘクトライトは、何日間かの貯蔵の後にゲル様の外観になり、これは、不安定性と塗布が容易でないことを示している。これは、濃度が高いと特によく見られた。さらに、合成ヘクトライトを基材とする調合品は気化する傾向を見せた。ヘクトライト/ホスホネート組成物を用いた調合品については、これは観察されなかった。
この試験において、ヘクトライト/ホスホネート組成物を有するベースコートは流量カップ粘度を達成するのに、少量のアクリル増粘剤しか必要としなかった。流動学的な測定は、塗布性と貯蔵安定性という点から、実験結果を予測し確認することが可能であった。
(結論)
先に示した例とチャートとから、天然ヘクトライトをホスホネートと共に使用することによって、優れた流動学的挙動を有すると共に、アクリル増粘剤と合成ヘクトライトとで調合されたベースコートを凌ぐ金属制御を有するベースコートを調合することが可能であることがわかる。
膜厚がより大きい状態での金属制御に、アクリルで増粘されたベースコートよりも遙かに優れるという点から、用途の広さが示されている。天然ヘクトライトとホスホネートとで調合されたベースコートを用いると固形分を多量に含有させることができるということは、消費者が製造及び輸送経費を節減することができるということにつながる。さらに、塗布容量当たりの固形分が多いことによって、流量を小さくし、噴霧性を改良し、より広い温度範囲及び湿度条件で製造ラインを動かすことを可能にする。ある状況においては、塗布容量当たりの固形分量が多いと、より短時間で同じ量の固体材料を投入することができるので、ラインの速度を上げることができる。プレゲル状態にある、ホスホネートを有する天然ヘクトライト粘土は、固形分量が8〜10%の時にも液体性を保っているので、均一性が悪くなることや、ぶつが生じることを恐れることなく、後から添加することができる。塗布性と貯蔵安定性という点に関して、流動学的測定は実験結果を予測し、確認するのに役立つ。ヘクトライト/ホスホネート組成物を用いた調合品においてガスの発生は観察されなかった。
(この例では、天然ヘクトライト/ホスホネート組成物を含有するストレートシェード(金属性ではない)塗料調合品を従来技術のアクリルと合成ヘクトライトとの増粘剤塗料調合品と比較する。通常の垂れ性評価パネル試験を用いた。)
(垂れ性評価パネルの作成)
垂れ性評価パネルは60cmx30cmであり、上部から下部迄穴が打ち抜かれていた。3μm〜40μmの塗料膜のウェッジを塗布した。これは、下から上へと14回、上から下へと14回スプレーし、次いで、下から上へと9回、上から下へと9回スプレーし、最後に下から上へと5回、上から下へと5回スプレーして行った。流量は2.1.0に調節された。噴霧空気と送出空気圧とは約5barに調節された。
垂れ性の境界は、ベースコートの長さが1cmより長い穴の周囲の膜の厚さを測定することによって評価した。比較を標準化するために、全てのベースコートに同じ量の流動学的添加剤を加えた。そして、ブルックフィールド粘度を、No. 5のスピンドルを用いて50rpmで730+-20cPに調節した。
通常使用されているアクリル増粘剤(Viscalex HV 30)の50%を本発明の調合品に換えると、垂れ耐性は28μmから36μmに向上した。本発明のプレゲル(KM47)を後から添加することによって、基準に比べて垂れ耐性は28μmから32μmに向上した。
同じ試験を、通常使用されている合成ヘクトライトであるLaponite RDS(KM46)についても行った。垂れ耐性は15μmに低下した。Viscalex HV 30に比べて際だって悪い。Laponite RDS(KM48)を用いての類似の後からの添加試験においては、垂れ耐性は殆ど基準に一致した。見るべき改良はなかった。
結果を示す、続く表17、18及び19を参照されたい。
Figure 2005154714
Figure 2005154714
Figure 2005154714
(結果の検討)
KM44、45及び46を比較すると、本発明の使用によって、流動学的添加剤の量を維持し、垂れ耐性に著しい向上を与えることが可能であることがわかる。これは、粘度調節によって固形分量が低下するという不利益がない(表17参照)。
ここまで本発明を記載してきたが、本発明を多くの方法に変化させることができるのは
明らかである。このような変化は本発明の精神と範囲とから外れるものとは見なされず、したがって、このような変形の全ても請求項の範囲内に含まれることを意図する。
Figure 2005154714
Figure 2005154714
Figure 2005154714
Figure 2005154714
Figure 2005154714

Claims (32)

  1. (a) 少なくとも0.1重量%のヘクトライト粘土、
    (b) 前記ヘクトライト粘土の重量に基づいて約0.5〜15重量%の、一種以上のホスホネート、及び
    (c) 水
    を有することを特徴とする塗料調合品。
  2. 前記ヘクトライト粘土が、カルシウムヘクトライト及びナトリウムヘクトライトよりなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の塗料調合品。
  3. 前記ヘクトライト粘土が、ナトリウムヘクトライトであることを特徴とする請求項1に記載の塗料調合品。
  4. 前記ヘクトライト粘土とホスホネート添加剤とが混合物として前記塗料調合品に添加されることを特徴とする請求項1に記載の塗料調合品。
  5. 前記ホスホネート添加剤が、
    (a) 以下の構造を有する分子部分を少なくとも2つ有するホスホン酸化合物、及びその塩、
    Figure 2005154714
    (b) 以下の構造を有する分子部分を少なくとも2つ有するホスフィン酸化合物、及びその塩、
    Figure 2005154714
    (c) これらの塗料調合品を製造するのに用いられる条件下で、ホスホン酸、ホスフィン酸、又はそれらの塩を形成するのに使用することのできる化合物、並びに
    (d) (a)及び(b)で記載した化合物のリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩又はマグネシウム塩
    よりなる群より選択されることを特徴とする請求項1に記載の塗料調合品。
  6. アルカリ膨潤性流動学的添加剤をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の塗料調合品。
  7. 前記ヘクトライト粘土がナトリウムヘクトライトであり、前記ホスホネート化合物が、
    a) 式RRC(PO(OH))のジホスホン酸及びその塩、
    b) 式R-CR(PO(OH))-R-CRPO(OH)-Rのジホスホン酸及びその塩、
    c) 一般式RRC=C(PO(OH))のホスホン酸及びその塩、並びに
    d) a), b)及びc)に記載した化合物のリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩及びマグネシウム塩
    (但し、RはH、炭素数1〜22の直鎖状もしくは分岐アルキル、アルケン、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルケン、又は炭素数6〜22のアリール、ヒドロキシアリール、アミノアリールよりなる群から選択することができ、RはR及びOHよりなる群から選択することができ、Rは炭素数が0〜22のアルキルであり、RとRとは置換基Rを構成する要素より選択することができる。)よりなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の塗料調合品。
  8. 前記ホスホネート添加剤が、1-ヒドロキシエタン-1,1-ジホスホン酸のナトリウム塩又はそのエステルよりなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の塗料調合品。
  9. 前記ヘクトライト粘土がナトリウムヘクトライトであることを特徴とする請求項8に記載の塗料調合品。
  10. (a) 約0.1〜10重量%のヘクトライト粘土、
    (b) 前記ヘクトライト粘土の重量に基づいて約0.5〜6重量%の、一種以上のホスホネート、及び
    (c) 水
    を有することを特徴とする塗料調合品。
  11. 前記ヘクトライト粘土が、カルシウムヘクトライト及びナトリウムヘクトライトよりなる群から選択され、前記塗料調合品が流動学的添加剤を含有することを特徴とする請求項10に記載の塗料調合品。
  12. 前記ホスホネート添加剤が、1-ヒドロキシエタン-1,1-ジホスホン酸、そのナトリウム塩、及びそのエステルよりなる群から選択されることを特徴とする請求項10に記載の塗料調合品。
  13. a) 水とヘクトライトとの混合物を一種以上のホスホネート添加剤で処理し、及び
    b) 前記処理された混合物を塗料調合品に添加する
    ことを特徴とする、塗料調合品の製造方法。
  14. a) 水とヘクトライトとの混合物を一種以上のホスホネート添加剤で処理して粘土スラリーを形成し、
    b) 処理された混合物を乾燥し、及び
    c) 前記処理された混合物を塗料調合品に添加する
    ことを特徴とする、塗料調合品の製造方法。
  15. 前記ヘクトライトがナトリウムヘクトライトであり、前記ヘクトライト粘土とホスホネート添加剤とが混合物として添加されることを特徴とする請求項14に記載の方法。
  16. a) 水とヘクトライトとの混合物を一種以上のホスホネート添加剤で処理して粘土スラリーを形成し、
    b) 処理された混合物を乾燥し、及び
    c) 前記処理された混合物を水中でプレゲルとして塗料調合品に添加する
    ことを特徴とする、塗料調合品の製造方法。
  17. 前記ホスホネート添加剤が1-ヒドロキシエタン-1,1-ジホスホン酸四ナトリウム塩であることを特徴とする請求項16に記載の方法。
  18. (a) 少なくとも0.1重量%の、ヘクトライト粘土及び合成ヘクトライト粘土よりなる群から選択される薬品、
    (b) 前記粘土の重量に基づいて約0.5〜15重量%の、一種以上のホスホネート、並びに
    (c) 水
    を有することを特徴とする自動車用塗料調合品。
  19. 前記粘土、ホスホネート、及び水がバッチ製造工程中にプレゲルとして添加されることを特徴とする請求項18に記載の自動車用塗料調合品。
  20. 前記粘土、ホスホネート、及び水がバッチ製造工程中にプレゲル又は後修正用添加剤として添加されることを特徴とする請求項18に記載の自動車用塗料調合品。
  21. 前記粘土と前記ホスホネート添加剤とが混合物として前記自動車用塗料調合品に添加されることを特徴とする請求項18に記載の自動車用塗料調合品。
  22. さらにアルカリ膨潤性流動学的添加剤を有することを特徴とする請求項18に記載の自動車用塗料調合品。
  23. (a) 少なくとも0.1重量%の、ヘクトライト粘土及び合成ヘクトライト粘土よりなる群から選択される薬品、
    (b) 前記粘土の重量に基づいて約0.5〜15重量%の、一種以上のホスホネート、
    (c) アルミニウム、銅、マイカ、又は干渉性顔料、及びそれらの混合物よりなる群から選択される金属泊、並びに
    (d) 水
    を有することを特徴とする自動車用金属粉塗料調合品。
  24. 前記粘土、ホスホネート、及び水がバッチ製造工程中にプレゲルとして添加されることを特徴とする請求項23に記載の自動車用金属粉塗料調合品。
  25. 前記粘土、ホスホネート、及び水がプレゲル又は後修正用添加剤として添加されることを特徴とする請求項23に記載の自動車用金属粉塗料調合品。
  26. さらにアルカリ膨潤性薬剤を有することを特徴とする請求項23に記載の自動車用金属粉塗料調合品。
  27. 前記粘土と前記ホスホネート添加剤とが混合物として前記調合品に添加されることを特徴とする請求項23に記載の自動車用金属粉塗料調合品。
  28. (a) 少なくとも0.1重量%の、ヘクトライト粘土及び合成ヘクトライト粘土よりなる群から選択される薬品、
    (b) 前記粘土の重量に基づいて約0.5〜15重量%の、一種以上のホスホネート、
    (c) アルミニウム、銅、マイカ、又は干渉性顔料、及びそれらの混合物よりなる群から選択される金属泊、並びに
    (d) 水
    を有することを特徴とするスプレー用金属粉塗料調合品。
  29. 前記粘土、ホスホネート、及び水がバッチ製造工程中にプレゲルとして添加されることを特徴とする請求項28に記載のスプレー用金属粉塗料調合品。
  30. 前記粘土、ホスホネート、及び水がプレゲル又は後修正用添加剤として添加されることを特徴とする請求項28に記載のスプレー用金属粉塗料調合品。
  31. さらにアルカリ膨潤性薬剤を有することを特徴とする請求項28に記載のスプレー用金属粉塗料調合品。
  32. 前記粘土と前記ホスホネート添加剤とが混合物として前記調合品に添加されることを特徴とする請求項28に記載のスプレー用金属粉塗料調合品。
JP2004088344A 2003-11-21 2004-03-25 ヘクトライト組成物を含有する改良された塗料調合品 Abandoned JP2005154714A (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US10/717,443 US20050109239A1 (en) 2003-11-21 2003-11-21 Paint formulations containing hectorite compositions

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005154714A true JP2005154714A (ja) 2005-06-16

Family

ID=34377715

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004088344A Abandoned JP2005154714A (ja) 2003-11-21 2004-03-25 ヘクトライト組成物を含有する改良された塗料調合品

Country Status (10)

Country Link
US (1) US20050109239A1 (ja)
EP (1) EP1533346B1 (ja)
JP (1) JP2005154714A (ja)
KR (1) KR100648551B1 (ja)
CN (1) CN1259380C (ja)
AT (1) ATE395385T1 (ja)
AU (1) AU2004200943A1 (ja)
CA (1) CA2460286A1 (ja)
DE (1) DE602004013704D1 (ja)
MX (1) MXPA04005612A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015120871A (ja) * 2013-11-22 2015-07-02 能美防災株式会社 遮光剤、目標物表面の遮光装置、および目標物表面の遮光方法
JP2019178318A (ja) * 2018-03-30 2019-10-17 国立大学法人岐阜大学 チキソトロピー性付与剤及びそれを用いた物理ゲルの製造方法

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102277043B (zh) * 2011-06-22 2013-05-08 嘉宝莉化工集团股份有限公司 海藻泥空气净化型涂料及其制备方法
CN102504654A (zh) * 2011-10-25 2012-06-20 嘉宝莉化工集团股份有限公司 一种儿童涂料及其制备方法
WO2017079432A1 (en) * 2015-11-06 2017-05-11 Crayola Llc Multi-component coating mixtures for applying a patterned effect to a bead
US20170129136A1 (en) * 2015-11-06 2017-05-11 Crayola, Llc Bead maker and decorator
DE102016208526A1 (de) * 2016-05-18 2017-11-23 Henkel Ag & Co. Kgaa Desodorierende Wirkstoffkombination
CN109627883A (zh) * 2018-12-25 2019-04-16 惠州市惠阳区正邦企业有限公司 水性金粉光油及其制作方法

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2885360A (en) * 1951-09-08 1959-05-05 Minerals & Chemicals Corp Of A Clay bodied organic liquids and a process for the preparation thereof
US5151218A (en) * 1989-09-14 1992-09-29 Byk-Chemie Gmbh Phosphoric acid esters, method of producing them, and use thereof as dispersants
US5168105A (en) * 1990-09-10 1992-12-01 Basf Corporation Metallic water borne base coat composition based on acrylic latex resins using an acrylic resin having acid and nonionic functionality for aluminum storage and a treated hetorite clay for rheology control-water base 5
US5166105A (en) * 1990-12-10 1992-11-24 Lanxide Technology Company, Lp Process for preparing self-supporting ceramic composite bodies and bodies produced thereby
DE4216352A1 (de) * 1992-05-18 1993-11-25 Henkel Kgaa Verfahren zur Entklebung von Koagulation von Lacken
DE4410727A1 (de) * 1994-03-28 1995-10-05 Sued Chemie Ag Verdickungsmittel auf der Basis mindestens eines synthetischen Schichtsilicats
US5585427A (en) * 1994-11-07 1996-12-17 Ppg Industries, Inc. Pigment dispersing additive for coating compositions
GB9604927D0 (en) * 1996-03-08 1996-05-08 Allied Colloids Ltd Activation of swelling clays and processes of using the activated clays
DE19750618A1 (de) * 1997-11-14 1999-05-20 Basf Ag Pigmenthaltige Zubereitungen auf der Basis wässriger Polymerisatdispersionen
US6277138B1 (en) * 1999-08-17 2001-08-21 Scion Cardio-Vascular, Inc. Filter for embolic material mounted on expandable frame
US6451896B1 (en) * 2000-04-28 2002-09-17 E. I. Du Pont De Nemours And Company Coating system for the preparation of aqueous coating compositions
US20020144630A1 (en) * 2001-01-08 2002-10-10 Elementis Specialties, Inc. Viscosity stable smectite clay slurries
MXPA01013126A (es) * 2001-01-08 2004-02-12 Elementis Specialities Inc Suspensiones de arcilla esmectita de viscosidad estable y mezclas de la arcilla esmectita y uno o mas fosfonatos utiles para hacer tales suspensiones.

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015120871A (ja) * 2013-11-22 2015-07-02 能美防災株式会社 遮光剤、目標物表面の遮光装置、および目標物表面の遮光方法
JP2017093288A (ja) * 2013-11-22 2017-05-25 能美防災株式会社 遮光装置および遮光剤
JP2019178318A (ja) * 2018-03-30 2019-10-17 国立大学法人岐阜大学 チキソトロピー性付与剤及びそれを用いた物理ゲルの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN1259380C (zh) 2006-06-14
DE602004013704D1 (de) 2008-06-26
CN1544544A (zh) 2004-11-10
EP1533346A1 (en) 2005-05-25
CA2460286A1 (en) 2005-05-21
KR100648551B1 (ko) 2006-11-24
MXPA04005612A (es) 2005-05-25
ATE395385T1 (de) 2008-05-15
AU2004200943A1 (en) 2005-06-09
US20050109239A1 (en) 2005-05-26
EP1533346B1 (en) 2008-05-14
KR20050049301A (ko) 2005-05-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6082081B2 (ja) サブミクロン炭酸カルシウムを含むコーティング組成物
EP0687657A1 (de) Polysiloxan-Zusammensetzungen, Verfahren zu ihrer Herstellung und ihre Verwendung für Beschichtungen
EP2176363A2 (de) Aluminiumphosphat dihydrat als weisspigment in anstrichmitteln
BRPI0908511B1 (pt) Suspensões espessas de partículas de fosfato de alumínio amorfo e dispersante e processos para a preparação de uma composição de suspensão espessa
WO2012025105A1 (de) Funktionalisierte partikel und deren verwendung
US5582638A (en) Thickening agent based on at least one synthetic phyllosicate
US20080245262A1 (en) Thixotropic Coating Materials
JPS61268772A (ja) 腐蝕防止用コ−テイング組成物
JP2005154714A (ja) ヘクトライト組成物を含有する改良された塗料調合品
US5749946A (en) Anticorrosive pigment preparation containing metal oxide-coated platelet adjuvant
EP1329484B1 (en) Viscosity stable clay slurries and mixtures of smectite clay and one or more phosphonates useful to make such slurries
EP0560784B1 (de) Pulvergemisch zur herstellung eines grundbeschichtungsmittels für stahlflächen
JP2021522390A (ja) 水性コーティング材組成物におけるレオロジー助剤としての表面改質された水酸化酸化アルミニウム粒子
DE102006052819A1 (de) Feste, pulverförmige Flammschutzmittelmischung
WO2019211473A1 (de) Kolloidale dispersionen zur herstellung von beschichtungen mit blickwinkelabhäniger helligkeit und deren verwendung
JPS63175078A (ja) 金属表面処理組成物
US7258733B2 (en) Viscosity stable smectite clay slurries
JPS63157878A (ja) 金属表面処理組成物及びそれを用いた表面処理方法
CN115838544B (zh) 改性层状硅酸盐新颖阻隔屏蔽颜料及其制备方法
JPH06299104A (ja) 水性塗料用粘度調整剤及び水性塗料組成物
WO2022172979A1 (ja) 顔料分散体
CA1291399C (en) Thixotropic alumina coating compositions, parts and methods

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060412

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060421

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20060720

A762 Written abandonment of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762

Effective date: 20060721

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20060725