JPS63157878A - 金属表面処理組成物及びそれを用いた表面処理方法 - Google Patents

金属表面処理組成物及びそれを用いた表面処理方法

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JPS63157878A
JPS63157878A JP30339786A JP30339786A JPS63157878A JP S63157878 A JPS63157878 A JP S63157878A JP 30339786 A JP30339786 A JP 30339786A JP 30339786 A JP30339786 A JP 30339786A JP S63157878 A JPS63157878 A JP S63157878A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は金属表面処理組成物およびそれを用いた表面処
理方法に関し、更に詳しくは塗膜被覆金属物体に優れた
耐食性、耐スクラッチ性、塗膜密着性を付与することが
できる金属表面処理組成物およびそれを用いた表面処理
方法に関する。
[従来の技術と発明が解決しようとする問題点]金属の
加飾、防食を目的として塗装を施すことが一般におこな
われる。この工程において金属と塗膜との親和性を大き
くし、耐食性と塗膜密着性を付与する目的でリン酸亜鉛
、リン酸鉄、クロメート、陽極酸化処理などのいわゆる
表面処理がおこなわれている。近年、この金属塗装分野
において塗装工程の省力化、製造コストの低減、環境保
全のための無公害化を指向して、従来の金属との化学反
応による化成処理皮膜の形成および引続いておこなわれ
る洗浄作業を省略した塗布・無水洗型のクロメート処理
が開発され、プレコート板(予め金属板をコイル塗装し
た塗装金属板)の分野で実施されている。この塗布型ク
ロメート処理剤としては、3価クロムと6価クロムの複
化合物であるクロミッククロメートを主剤とし、更に耐
食性、耐スクラッチ性、造膜性を付与する目的で各種の
添加物が併用された組成物が提案されている。たとえば
主剤の他に添加物としてシリカ粒子を用いたもの(特公
昭42−14050号、特公昭45−38891号)、
有機高分子樹脂を用いたもの(特公昭56−15790
号、特開昭50−103437号)、シリカと有機高分
子樹脂を用いたもの(特公昭56−39393号)、有
機高分子樹脂と重金属イオンを用いたもの(特公昭59
−14552号)、有機高分子樹脂とオルトリン酸を用
いたもの(特開昭59−123775号)などが提案さ
れている。
一般にプレコート板は需要先において目的とする器物に
加工される工程がある。たとえば冷蔵庫、洗濯機などの
家電製品、ロッカー、キャビネットなどの事務家具類、
屋根材、内外装壁材などの建築材料、ドア、フード、フ
ェンダ−などの自動車部品など多岐にわたる分野におい
て、ロールフォーミンク、ロックフォーミング、ペンド
フォーミング、プレスフォーミングなどの成形加工ある
いはそれらのハンドリング作業がなされる。この場合に
おいて成形加工における金型あるいは工具類などによっ
て塗装板に擦り傷、しごき傷が発生することがあり、塗
膜がはがれて金属素地が露出することがある。この様な
状態は塗装板の外観を損なうばかりでなく性能の著しい
低下をきたし、商品としての価値が失われてしまう(以
下この現象を「スクラッチ性」と称する)。このような
現象を回避する手段として強じんな塗膜の適用、塗膜と
金属との密着性の改良、金属材料あるいは表面処理膜の
表面形態の調整などの手段が一般に取られている。
特にスクラッチ性は金属あるいは表面処理膜の表面粗さ
に相関し、表面処理では一般に1〜数ミクロンの深さを
示す皮膜を形成するリン酸亜鉛皮膜が良好である。しか
し、一方実用化されている塗布型クロメートは、膜厚が
0.1ミクロン以下であるため、金属素材が比較的平滑
な場合には、耐スクラッチ性が劣ることが指摘されてい
る。このような欠点を補う方策として、上記の特公昭4
5−38891号に記載されているような硬度の高い無
機質粒子状物質であるシリカを併用する技術とかあるい
は特開昭58−213064号に記載されているような
微粒子状の有機樹脂を併用する技術が提案されている。
しかしながら、一般に実用化されているこの種の処理剤
の比重は1〜1.2近傍であり、比重の大きいシリカ粒
子(2、3)の分散安定性は、その粒子径がたかだか0
.3ミクロン以下であってそれ以上の粒子径のものは、
処理液体中で速やかに沈降分離してしまう。さらに経時
により再分散不能な凝集体となり易い。したがって、ロ
ール塗装などのような高速で連続に塗布する方法では、
シリカの粒子径が限定されるため目標とする表面粗さが
得られず耐スクラッチ性が十分でない場合が起こる。同
様に微粒子状有機樹脂を用いた場合も全く類似した挙動
を示すことが知られている。
一方、この粒子状物質の沈降防止方法としてたとえばア
クリルエマルジョンなどの有機樹脂を増粘剤として利用
する方法などが提案されているが、皮膜形成過程でこれ
らの有機樹脂が粒子を覆ってしまうためその効果が減殺
されてしまう。
また、一般に水系で用いられる増粘剤は親水性のものが
殆んどであるため、形成皮膜の耐水性が十分でなく、し
たがって、プレコート塗装板の耐食性、耐候性が十分で
ないという問題がある。また、シリカを併用した組成物
は一般に陰イオン性であるためこれに陽イオン性のアル
ミナゾルとかジルコこアシルを併用して組成物中の荷電
を調整して増粘させる方法も考えられるが、組成物がゲ
ル状となるため実用的な方法ではない。
本発明の目的は上記した従来の問題点を解消した、すな
わち耐食性、耐スクラッチ性、塗膜密着性の優れた表面
処理皮膜を形成し、かつ沈降、分離のない安定な表面処
理組成物を提供することおよびそのものを用いた表面処
理方法を提供することにある。
[問題点を解決するための手段] 本発明者らは上記の目的を達成させるために前記した知
見にもとすき鋭意研究を重ねた結果、6価クロムと3価
クロムよりなるクロミッククロメート化合物(以下、「
クロメート」と称する)と粒子状酸化ケイ素化合物(以
下、「シリカ」と称する)よりなる組成物に、更に水膨
潤性の層状ケイ酸塩化合物(以下、「層状シリケート」
と称する)を添加してなる組成物が塗膜の耐スクラッチ
性を大巾に向上させる皮膜を形成することと、シリカの
沈降分離が抑制され安定した水分散性組成物を形成する
ことを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、(A)6価クロムと3価クロムよ
りなるクロミッククロメート化合物(B)粒子状酸化ケ
イ素化合物および(C)水膨潤性の層状ケイ酸塩化合物
を含有することを特徴とする金属表面処理組成物及び該
組成物を用いた表面処理方法に関するものである。
本発明において用いられる成分(A)のクロメート化合
物は、6価クロムおよび3価クロム化合物からなる複化
合物である。このクロメートの製造方法は特に制限され
ないが、たとえば、無水クロム酸、水溶性クロム酸塩ま
たは重クロム酸塩の6価クロム化合物を部分還元するこ
とによって得られる。還元剤としては、たとえば、蔗糖
、でん粉などの多糖類、メタノール、エタノール、イソ
プロピルアルコール、セロソルブ、エチレングリコール
などのようなアルコール類、ハイドロキノン、ホルムア
ルデヒド、アミン類などの化合物または分子中にクロム
酸と容易に酸化−還元反応をおこなう官能基を含む物質
が利用できる。また無機物質としては過酸化水素が好ま
しい。部分還元クロメートを得るには6価クロムと3価
クロムの割合が所定の範囲内になるように化学量論的に
計算によって還元剤を加えて反応をおこなう。還元反応
を完結する目的で加熱することが好ましい。
本発明におけるクロメート中の6価クロムの比率は全ク
ロム量に対して20〜80重量%(CrO3に換算して
)の範囲であり、好ましくは40〜70重量%である。
6価クロム量が20%未満になると金属の耐食性が十分
でなく、また金属表面処理組成物中の3価クロムが凝集
して、液安定性が悪くなる。また、80重量%を越える
と金属表面処理皮膜中の水可溶性6価クロム化合物が多
いことから塗装板の耐水性が不十分となりフクレなどが
発生し易くなる。
また、該クロメート液の安定性はpH1,5〜3.5の
範囲が好ましく、クロム酎化合物と還元剤とによる部分
還元反応において、酸またアルカリによって所定のpH
範囲内になるように調整することが必要である。すなわ
ち、pHが3.5を越えるとクロメート中の3価クロム
が凝集してゲル化するため処理液としては不適当となる
。またPH1,5より低くなると被塗物金属の腐食が起
り、表面処理剤としての機能が消失する。かかるpn調
整剤としては、金属表面処理皮膜内に残存しても目的と
する性能に影響を及ぼさない化合物あるいは濃度範囲の
ものであれば特に限定されない。好ましくは酸成分とし
ては金属の防食的機能を有するリン酸、アルカリ成分と
しては、皮膜形成性の補助的機能を有する水酸化カリウ
ム、炭酸カリウムなどが選ばれる。本発明のクロメート
液は上記のごとくクロム酸化合物を出発物質として部分
還元する方法のみでなく、既に存在する水溶性3価クロ
ム化合物と水溶性クロム酸化合物とを所定割合の混合比
になるようにして混合製造することもできる。
本発明における成分(B)のシリカは、耐スクラッチ性
の皮膜を形成させるための主要成分である。かかる目的
に使用できるシリカは市場への供給形態によって下記の
二種類に分類され、いずれも本発明に用いることができ
る。
(1)  シリカ粉末:四塩化ケイ素化合物を出発物質
として気相法で合成される微粒子状シリカ。ケイ酸のゲ
ル化によって生成したシリカゲルを微粉砕したシリカあ
るいはコロイダルシリカの脱水乾燥によって得られるシ
リカなどのいわゆる無定形、多孔質の合成シリカが利用
できる。たとえば商品名「アエロジル」で示されるアエ
ロジル200.0X50.TT600(7)純シリカオ
よびMOX80、MOX170、C0K84などノシリ
カーアルミナ変性品、R972の疎水性シリカ、また商
品名「サイロイド」で示されるサイロイド244.26
6.7265.978、あるいは疎水性処理の162な
どが例示される。
(11)水分散性シリカ:いわゆるコロイダルシリカで
あって水ガラスの脱ナトリウムによって製造される。こ
のものは通常水分散液として供給されている。本発明に
使用できるコロイダルシリカの形態は酸性分散系かシリ
カ表面をアルミニウムで変性した粒子の分散系が有効で
あり、たとえば商品名「スノーテックス」で示される、
スノーテックス01OL、Cなどが例示される。以上は
代表的なものであって、特に限定された品種ではなく、
本発明が目的とする耐スクラッチ性に寄与する機能を有
し、かつ、耐食性、塗装下地性の性能に悪影響を及ぼさ
ない無機微粒子であれば利用できる。たとえばケイ酸ア
ルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、
アルミナ、チタニア、ジルコニア、チッ化ケイ素、炭化
ケイ素などが例示される。
本発明に効果のあるシリカの粒子径は0.01〜5ミク
ロンの範囲、好ましくは0.1〜1ミクロンである。粒
子径がo、oiミクロン未満では耐スクラッチ性、塗膜
密着性、耐食性の機能を十分に発揮できない。また、5
ミクロンを越えると、後記する無機系増粘剤を使用して
も沈降分離し金属表面処理液の安定性が悪くなる。また
、形成した金属表面処理皮膜がぜい弱となり塗料密着性
が悪くなる。
該組成物におけるシリカの配合量はシリカ/クロメート
の重量比率で10/90〜70/30の範囲で、好まし
くは30/70〜50150である。シリカ量が10%
未満もしくはクロメート量が90%より多いと耐スクラ
ッチ性、塗膜密着性、耐食性の機能の低下がおこる。ま
た70%を越えると形成皮膜がぜい弱となり塗膜密着性
が低下する。
本発明における成分(C)の水膨潤性の層状シリケート
は該組成物のシリカ成分の沈降を防止する作用をなす本
発明の最も特徴とする材料である。また、この材料自体
が硬質微粒子であるため耐スクラッチ性に寄与すること
ができる。
この層状シリケートは水、アルコール、アミンなどの極
性溶媒中で安定したコロイドを形成し、その濃度によっ
てゾル状態からゲル状態へと変化し、その分散液はチキ
ントロピック的性質を示す。
したがって、適度な量の水膨潤性層状シリケートを用い
ることによって比重の大きい無機系粒状物質を均一に分
散し、沈降分離を阻止することができる。またチキント
ロピック的性質のためロール塗装時のせん即応力によっ
て低粘度となって、所定量の均一な皮膜を形成すること
ができる。
このような機能を有する水膨潤性の層状シリケートは、
フィロケイ酸塩に属する2−八面体型および3−八面体
型構造を有するいわゆるモンモリロナイト鉱物群で、層
間にLi、Na、Caなどのイオン半径が小さく、水利
性の高いカチオン型イオンが配位しているものが好適で
ある。かかる物質としては、たとえば、 モンモリロナイト [(OH)4s s 3(A文3.34°Mg0.88
)020°NaO,l3f(]バイデライト [(0H)4 (S’6.34 ” ” 1.ElB)
”4.34°20″Na0.86]ノントロナイト [(OH)4(S i7.3.・All o、ee) 
F e2+020 ” N ao、ee]ヘクトライト [(OH)as i B(Mg5.34°Li0.66
)020″Na0.66]サボナイト [(OH)4 (S l 7.a4” An O,6B
) Mg6020 ” N ao、6B1などに属する
ものがある。また、これらの形態を有する合成鉱物とし
て、所望の鉱物の組成配合により水熱反応あるいは溶融
反応によっ−で合成されたものがある。たとえば、特公
昭44−813号、特開昭48−96499号記載のへ
クトライト類似構造化合物、特開昭58−181718
号記載サボナイト類似構造([(S i   AM  
 )(Mg5.67AM o、o3) ・7.20  
0.80 −0.77          +0.770  (O
H)]    (Na   Mg   )   )20
   4     0.4!3  0.1a化合物、雲
母鉱物群として特開昭52−150344号に記載のフ
ッ素四ケイ素雲母類、たとえば、 [N aM g2.5(S l a 010) F2]
、[0a o、5M g 2.5(S 1 a Oto
) F 2]。
[HMg2.5(S t、O□。)F2N。
[AJl。、3Mg2.5(S s 4010) F2
]。
[B a o、s M g 2.5(S 1 a Ot
o) F 2]、テニオライト類、たとえば、 [N aMg2L i (S i a 010) F2
]、[L iM g  L i(S i40 to) 
F 2]。
フッ素へクトライト類、たとえば、 [N a HMg2(N) L l 局(S i a 
0to) F 2]。
[L 1%Mg2(H) L i y、 (S i 4
010) F2]、などが有効である。
具体的商品としては、たとえばモンモリロナイトに属す
る天然のベントナイトを精製した商品名「オスモス」1
合成鉱物としてサポナイトに属する商品名「スメクトン
」、フッ素四ケイ素雲母類に属する商品名「ダイモナイ
ト」などがある。また、上記膨潤型層状シリケートの層
間にアミン化合物などを挿入した有機変性層状シリケー
ト類、あるいは上記の物質以外に水膨潤性を有する層状
シリケート(天然、合成)は本発明に必要とする機能を
備えていれば全て本発明に適用することができ何ら制限
されるものではない。
本発明において効果のある層状シリケートの使用量は該
組成物液中の固形分量として0.1〜10重量%である
。濃度が0.1重量%未満ではシリカ粒子の沈降を阻止
するに足りる原語性効果が得られれない。また10重量
%を越えると該組成物液が完全にゲル化してハードケー
キ状を呈し、せん即応力をかけてももはや流動性を示さ
なくなり表面処理剤として適用ができない。
本発明の組成物を製造する方法は、まず上記成分(A)
クロメートと(B)シリカとを所定量配合し攪拌下で十
分に両者を分散・混合したのちさらに攪拌下で(C)層
状シリケートを添加し膨潤させる。続いて該組成物が適
正pH範囲内になるように前記の酸またはアルカリにて
調整して実施することができる。
本発明の金属表面処理組成物は、被塗物として鉄もしく
は鉄合金、アルミニウムもしくはアルミニウム合金、亜
鉛もしくは亜鉛合金、銅もしくは銅合金、錫もしくは錫
合金またはこれらの金属類を複層にした金属類ならびに
これらの金属類を更にリン酸塩処理、クロメート処理、
コバルト−鉄複合酸化皮膜処理または電解処理などを施
したいわゆる表面処理金属類などに予め所定の脱脂処理
を施して金属表面を清浄にしたのち、ロール塗リ、スプ
レー塗り、浸漬塗り、へヶ塗りなどの方法によって塗布
ししかる後、乾燥して金属表面処理皮膜とすることがで
きる。
上記の乾燥皮膜量はクロム原子に換算して10〜100
0mg/ゴ、好ましくは30〜300mg/rr?の範
囲になる量である。皮膜量が10mg/m’未満である
と皮膜が薄いため耐スクラッチ。
性に必要な表面形状が得られず、また、防食性も著しく
劣る。また皮膜量が1000mg/rn’を越えると形
成皮膜が脆弱となり塗膜の密着性が低下する。乾燥条件
は該クロメート組成物中の水分が蒸発すれば良いが、通
常金属類の温度で60〜250℃、好ましくは100〜
200℃の範囲である。皮膜形成温度が60’C未満の
場合、たとえば上塗々膜が常温乾燥タイプのような組合
せでは金属表面処理皮膜中の水可溶6価クロムのため耐
水密着性が低下することがある。また、皮膜形成温度が
250℃を越える場合は皮膜形成時に6価クロムが減少
するとともに、皮膜中の水可溶性6価クロムが著しく減
少するため、塗装品の耐食性が不十分となる。
かくして得られる表面処理金属類は、更に加飾性、防食
性、機能性を付与する目的で塗装を施すことができる。
すなわち、従来公知の有機溶剤系、水系、無溶剤系およ
び粉体系などのいずれの塗料も塗布することができ、塗
装目的によって単層皮膜か、または二、三層の重ね塗り
などの多層皮膜とすることが可能である。またこれらの
塗料はロール、スプレー、浸漬、ハケ、電気泳動および
静電などいずれの塗装方法でも可能であり、また焼付は
上塗々料の種類に応じて、常温硬化から加熱硬化、赤外
線硬化、紫外線硬化、電子線硬化などのいずれの方法で
も可能である。たとえば、自動車用などの電着−中塗−
上塗身装システム;建材用プレコートメタルなどのブラ
イマー−トップコートシステム;電化製品鋼製々品など
のワンコートシステム;船舶、橋梁、バイブなどの重防
食塗装システムおよび塗装以外の樹脂ライニング、ラミ
ネートシステムなどが可能である。
本発明の金属表面処理組成物には、金属に対して表面調
整的機能を有するとされている金属イオン類、たとえば
、コバルト、ニッケル、チタン、ジルコニウムなどを加
えることもできる。また、造膜補強材料としての有機化
合物あるいは有機樹脂の添加が可能である。
[実施例] 以下、実施例および比較例を示す。これらの例は本発明
をより詳細に説明するものであって、本発明の範囲を制
限するものではない。部および%は重量部および重量%
を示す。
実施例1 無水クロム酸(CrO3)150部を水1000部に溶
かし、これにとうもろこしでん粉13部を加えて3時間
加熱、沸騰させ、固形分16%の部分還元クロメート化
合物を得た。このクロメート化合物の6価クロム量は、
全クロム量に対してCrO3換算値で63.2重量%で
あった。
ついでこの水分散性クロメート液にシリカ粉末(日本ア
エロジル社製、商品名「アエロジルox50)および水
膨潤性層状シリケート粉末(クニミネ工業■製、商品名
「スメクトン」)をそれぞれの固形分量で12%、12
%、1%になるように配合し、攪拌混合するこによって
粘性(ブルックフィールド型回転粘度計6/60rpm
値246/62センチポイズ)の高い金属表面処理剤を
調製した。
上記の表面処理剤を製造した直後に、450yR1のマ
ヨネーズ瓶に200g分取し、室温にて24時間静置後
の外観およびシェーカー(ヤマト科学製SA31型)で
240回/分−1o分間撹拌した後の外観を観察し安定
性を調べた。その結果、全く異常がなく沈澱物は認めら
れなかった。
次に、シリケート系アルカリクリーナー(日本シー・ビ
ー・ケミカル社製、商品名「CC561BJ)で脱脂処
理したミニマムスパングル溶融亜鉛メッキ鋼板に、上記
の配合例1の表面処理剤を乾燥皮膜量でクロム換算50
mg/m’になるようにロール塗布し、ついでピークメ
タル温度でioo’aに到達する条件で乾燥し、黄褐色
のクロメート表面処理板を作成した。ついでこの処理板
にプレコートメタル用エポキシプライマー塗料(関西ペ
イント■製、商品名rKPカラー8470ブライマー」
)を塗布し、210’Oで50秒間加熱硬化させ、膜厚
5ミクロンの塗板を作成した。ついでこの塗板にポリエ
ステル系上塗々料(関西ペイント■製、商品名rKPカ
ラー1470ブルー」)を塗布し、220℃で50秒間
加熱焼付し全乾燥膜厚25ミクロンの塗板を作成した。
この塗板について耐スクラッチ性(コイン引かきテスト
、荷重すりテスト)、はぜ折加工密着性、塩水噴霧耐食
性、耐湿潤性について試験した結果表−2に示したごと
く、いずれも良好な結果であった。
実施例2〜10 表−1に示す配合にて金属表面処理剤を実施例1と同様
の方法にて調製し、その安定性を表−2に示した。次に
これらの金属表面処理剤を実施例1と全く同様にして塗
板の作成および性能試験をおこなった。その結果を表−
2に示した。いずれも優れた性能を示した。
実施例11〜21 実施例1において被塗物の金属が鋼板、ステンレス板、
アルミニウム板、クロム・マグネシム舎アルミニウム合
金板、5%アルミニウム・亜鉛メッキ鋼板、55%アル
ミニウム争亜鉛メッキ鋼板、銅板、錫メッキ鋼板、リン
酸亜鉛処理溶融亜鉛メッキ鋼板、クロム酸電解処理鋼板
、コバルト−鉄複合酸化皮膜処理亜鉛メッキ鋼板とした
ほかは実施例1と全く同様にして塗板の作成および性能
試験をおこなった。その結果を表−3に示した。いずれ
も優れた性能を示した。
比較例1〜6 表−1に示す配合で金属表面処理剤を調整した。該処理
剤の安定性を表−2に示した。次にこれらの処理剤を実
施例1と全く同様にして塗板の作成および性能試験をお
こなった。これらの結果を表−2に示した。
比較例7〜17 比較例5を用いて実施例11〜21と同様にして塗板の
作成および性能試験をおこなった。これらの結果を表−
3に示した。これらはいずれも耐スクラッチ性が劣って
いた。
*10ひっかき   : きざみのない10円銅貨を塗面に対して45°に手で持
ち素地に達するほど強く塗面を引っかく。引っかく長さ
は約50mmとし、引っかき傷が直角に十文字に生るよ
うにおこない、塗面の外観をチェックする。
評価点 5:塗面の傷のみで素地の露出は全くない。
tt   3 :十文字の交錯点などの一部に素地の露
出を認める。
tt   1 :明らかに素地の露出を認める。
攻11  μm 番 −: 50X50mm角の塗板2枚(A 、 B)を合せ、1
0kg/C!112の荷重をかけてA塗板に対してB塗
板を90°回転させる。しかる後、塗面の外観をチェッ
クする。
評価点 5:塗面の傷のみで素地の露出は全くない。
tt   3 :わずかに素地の露出が認められる。
評価点 1:長さ10mm以上の素地の露出が認められ
る。
よ12はぜ 0 宅  : 直径2fflfflの棒の回りに巾50mmの塗面を外
にして約180°曲げ、この部分に試験片と同じ厚さの
板を2枚はさんで万力を用いてしめつける。ついで折曲
げた部分にセロハン粘着テープを手で強く押しつけて密
着させ、急速に引きはがして、はがれの程度を観察する
評価点 5:塗膜の全くはがれを認めないもの 〃  4:はがれの全長が3±1mmのものtt   
3 :    //    3±2mmのもの//  
 2 :    //   17±3ml11のものt
t   1:    tt   30±4m田のもの享
13: JIS−Z−2371による。塗面に素地に達するよう
にナイフでクロスカットを入れ所定時間経過後その部分
からの片面塗膜はく離巾で評価する。
utjすL肌性ユ J I 5−Z−0228による。塗板を50℃、10
0%RHの湿潤試験箱の中に2000時間置時間後とり
出し、塗面の状態を観察する。
[発明の効果] 以上の説明からも明らかなように、本発明によ□ れば
、クロメート処理剤中に粗粒シリカ粉末を沈降分離する
ことなく均一に分散することができるため、ロール塗装
などの塗装で均一な表面性状を示す金属表面処理皮膜を
形成することができる。
したがって、この方法によれば従来のプレコートメタル
塗装での塗布型クロメート処理における難点であった塗
装板の擦り傷、しごき傷の発生を防止することができ、
しかも優れた塗膜密着性、耐食性を与える組成物である

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、(A)6価クロムと3価クロムよりなるクロミック
    クロメート化合物(B)粒子状酸化ケイ素化合物および
    (C)水膨潤性の層状ケイ酸塩化合物を含有することを
    特徴とする金属表面処理組成物。 2、クミッククロメート化合物(A)中の6価のクロム
    量が全クロム量に対して20〜80重量%(CrO_3
    に換算)である特許請求の範囲第1項記載の金属表面処
    理組成物。 3、クロミッククロメート化合物(A)/粒子状酸化ケ
    イ素化合物(B)の重量比率が90/10〜30/70
    である特許請求の範囲第1項記載の金属表面処理組成物
    。 4、粒子状酸化ケイ素化合物(B)の粒子径が0.01
    〜5ミクロンである特許請求の範囲第1項記載の金属表
    面処理組成物。 5、水膨潤性の層状ケイ酸塩化合物(C)の濃度が組成
    物液中の固形分量として0.1〜10重量%である特許
    請求の範囲第1項記載の金属表面処理組成物。 6、(A)6価クロムと3価クロムよりなるクロミック
    クロメート化合物(B)粒子状酸化ケイ素化合物および
    (C)水膨潤性の層状ケイ酸塩化合物を含有することを
    特徴とする金属表面処理組成物を被塗物金属の表面に塗
    布し、乾燥せしめることを特徴とする表面処理方法。 7、金属表面処理組成物の塗布量がクロム原子に換算し
    て10〜1000mg/m^2の範囲である特許請求の
    範囲第6項記載の表面処理方法。 8、被塗物が鉄もしくは鉄合金、アルミニウムもしくは
    アルミニウム合金、亜鉛もしくは亜鉛合金、銅もしくは
    銅合金、錫もしくは錫合金またはこれらの金属類を複層
    にした金属類である特許請求の範囲第6項記載の表面処
    理方法。 9、被塗物がリン酸塩処理、クロメート処理、複合酸化
    皮膜処理または電解処理を施した表面処理金属類である
    特許請求の範囲第6項記載の表面処理方法。 10、表面処理を施した上に、有機溶剤系、水系、無溶
    剤系、粉体系から選ばれる一種または二種以上の塗料を
    塗布する特許請求の範囲第6項記載の表面処理方法。
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