JP2005152844A - 養殖場などの底泥消滅法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 養殖場などの水底に溜まった底泥を完全に消滅させる方法の提供。
【解決手段】 (1)マイクロエアー発生器単独又はマイクロエアー発生器とコンプレッサーからなるマイクロエアー発生システム、マイクロエアー発生システムから曝気装置にマイクロエアーを送る手段、水底に設置するマイクロエアー曝気装置、底泥に被せる覆いを備えた底泥処理施設を用いる底泥消滅法。
(2)マイクロエアー曝気装置が散気管である(1)記載の底泥消滅法。
(3)マイクロエアー曝気装置が、水底に設置する完熟堆肥を充填した収容枠、水面に浮かべたウキ又は浮体に接続され遠隔操作により開閉可能な逆洗用の蓋を最上部に設けたエアーリフトフードを有する(1)記載の底泥消滅法。
(4)前記浮体とは別の浮体上に、マイクロエアー発生システム、電源用のソーラーパネル、及び充電装置・バッテリーを載せた(3)記載の底泥消滅法。
【選択図】 図4

Description

本発明は、養殖場などの底泥消滅法に関する。
高密度養殖が養殖事業の基本となった時から養殖場の環境破壊が始まった。養殖場では狭い生け簀に過密状態で魚を入れ、速く大きくするために大量の餌を与えるが、魚が食べ残した餌や多量の糞は生け簀の底に沈殿して堆積し、やがて底泥(通称ヘドロ)となる。
通常の水圏には食物連鎖による相応の浄化能力があるが、堆積した有機物を分解する好気性微生物は多量の酸素を消費するため、水流の乏しい生け簀では限りなく無酸素状態に近づく。酸素がなくなれば堆積した有機物の分解を行うべき好気性微生物は活動できず、異化作用を行う嫌気性微生物が活発に活動するため有害ガスが発生し、養殖魚がダメージを受けたり伝染性疾病に罹ったりする。そこで養殖業者は生け簀にホルマリンを投入して消毒しているが、その頻度は週に一度位まで高まっており、年換算で生け簀1基に1トンも投入していることになる。トラフグの養殖が盛んな熊本県では、年間2000トンものホルマリンを消費している。このような大量のホルマリン投入により、今では周辺の海の食物連鎖機能は全滅している。また死んだ貝から全く腐敗臭がしなかったという恐るべき報告もある。更に養殖フグから高濃度のホルマリンが検出され市場関係者の間で大問題となっている。
水産庁も手を拱いていた訳ではなく、1977年にホルムアルデヒドに発ガン性があるとのアメリカFDA(食品医療薬品局)からの報告を受け、ホルマリンの使用禁止の通達を出したが実効が得られず、1981年、1991年と再三通達を出している。ところが今年1月に熊本県が県内のトラフグ業者を調べたところ、158業者中125業者がホルマリンを使っていることが分った。
このような状況であるから、全国の養殖場の環境は悪化の一途を辿っており、伝染性疾病が頻繁に発生し蔓延している。この末期的な状況を打開するために「持続的養殖生産確保法」という法律が制定され、平成11年5月2日より施行された。この法律では、漁業共同組合に対して「養殖漁場の改善に関する計画書」を作成し都道府県知事の認定を受けることを義務付けている。そして、改善事業に対しては「沿岸漁業改善資金(無利息)」として1件2000万円が用意されている。平成13年11月現在の改善計画書提出件数は凡そ120件であるが、漁協は全国で1700組合あるから全体の1割に満たない。しかも提出された改善計画書の内容は、堆積物(ゴミなど)の回収除去、底泥の浚渫又は覆砂工法(マルチ処理とも言い、砂や人工ゼオライトで底泥を覆う方法)による底質改善、着底基質の改善による漁礁・藻場の育成など抜本的対策とは程遠いものばかりである。また何れも物理的手法であるから広大な面積の改善対象に対しては膨大な費用が必要であり、僅かな改善支援資金では対応できない。そのため試験施行しか行われていないのが実情である。また、底泥の浚渫や覆砂工法の場合、膨大な費用が掛かるだけでなく、浚渫の場合には、回収した底泥の二次処理の問題があるし、覆砂工法の場合には、底泥そのものは除去されていないから、時が経つと有害ガスが砂を貫通して沸き上がって来るようになり元の木阿弥になってしまう。
底泥が発生する最大のポイントは酸素不足であるから、水底に酸素が殆ど或いは全く存在しない状態(貧酸素状態又は無酸素状態)を改善すれば、自然浄化能が復活し、問題を根本的に解決できる。しかし、相当の水深があり面積も大きい水底の溶存酸素を増やすことは難事であるため、本発明者の知る限り、実用されている有効な技術はない。
底泥は、人の生活や生産活動に用いた汚水が川や海に注がれ、水系の自然浄化能を越えたとき、或いは、養殖などで水系の自然浄化能を越える負荷を与えたときに発生する。水系の浄化には海藻や砂の中の小動物、貝類などが大きな役割を果たしているが、水底が底泥で覆われれば、これらの生物は全て死滅し、水系の自然浄化能は失われる。
底泥の近くでは底泥から発生するメタン、硫化水素などの有毒ガスが充満し、好気性微生物が必要とする酸素は殆ど或いは全く存在しない。その結果、嫌気性微生物が活動することになるが、嫌気性微生物は有機物を異化し、様々な有機酸を始め水を富栄養化させるリンや有機態窒素を放出して過剰なプランクトンを発生させる。赤潮となるプランクトン「コックロディニウム ポリクリコイデス」は特有の毒性を有し、2枚貝や稚魚が全滅する被害も出ている。また、一般には殆ど知られていないが、青潮(無酸素水塊)の原因も底泥であり、底泥により溶存酸素を奪われた水塊が水底に発生し、風などの影響で水面近くに上がってきて舞い込んだ魚を全滅させたりする。この青潮は底泥があれば必ず発生するが、通常は水底にあるため分らない。しかし水底に棲む生物(貝類、えび、カレイなど)は多大な影響を受けるため、湾内の魚介資源が激減する恐れもある。実際に都市圏の湾(東京湾、大阪湾、伊勢湾、有明海など)では毎年魚介類の水揚げ量が減り、収穫場も湾口へと移動している。
以上のように底泥の処理は、環境や健康に密接に関係する重要な問題であるが、現状では有効な対策がなく手詰まり状態にある。
本発明は、養殖場などの水底に溜まった底泥を完全に消滅させる方法の提供を目的とする。
上記課題は、次の1)〜5)の発明によって解決される。
1) マイクロエアー発生器単独又はマイクロエアー発生器とコンプレッサーからなるマイクロエアー発生システム、マイクロエアー発生システムから曝気装置にマイクロエアーを送る手段、水底に設置するマイクロエアー曝気装置、底泥に被せる覆いを備えた底泥処理施設を用いることを特徴とする底泥消滅法。
2) マイクロエアー曝気装置が散気管であることを特徴とする1)記載の底泥消滅法。
3) マイクロエアー曝気装置が、水底に設置する完熟堆肥を充填した収容枠、水面に浮かべたウキ又は浮体に接続され遠隔操作により開閉可能な逆洗用の蓋を最上部に設けたエアーリフトフードを有することを特徴とする1)記載の底泥消滅法。
4) 前記浮体とは別の浮体上に、マイクロエアー発生システム、電源用のソーラーパネル、及び充電装置・バッテリーを載せたことを特徴とする3)記載の底泥消滅法。
5) 収容枠をネット製の二重円筒状とし、二つの円筒の間に完熟堆肥を充填すると共に、底泥に被せる覆いとして端部に重りを付けたネットを用いることを特徴とする3)又は4)記載の底泥消滅法。
以下、上記本発明について詳しく説明する。
空気は、1500ガウス程度以上の強い磁力線の中を20〜30m/sec程度の高速度で通過させると、空気中の酸素分子と単分子の水(水蒸気)のポテンシャルエネルギーが高くなり、分子運動も加速される。このように強い磁力線でポテンシャルエネルギーを高めた空気をマイクロエアーと呼ぶことにする。磁力線強度は、磁性体の飽和磁束密度の制限から最大でも希土類のネオジム磁石で1万ガウス程度であり、空隙に通過させ得る最大磁束密度は、磁路を構成する磁気抵抗で減衰するため凡そ5000ガウス程度となる。マイクロエアー発生で好ましい磁力線強度は2000〜5000ガウスである。
マイクロエアーの発生機構を模式的に示すと図1のようになる。
このマイクロエアーを水中に曝気すると、運動性の高まった酸素分子と単分子の水が、離合集散を繰り返す水分子集団(クラスター)の中に高速度で浸透していき、クラスターを形成する会合分子数を小さくすると同時に水の中に閉じ込められている気体を押し出すので、酸素分子の溶存量(溶存酸素量)が著しく増加する。その結果、水は次の(a)〜(e)のような物性を示すようになる。
(a)クラスターが小さくなる。
(b)二酸化炭素・遊離塩素ガスが除去される。
(c)溶存酸素が増える。
(d)浸透性・濡れ性が高まる。
(e)粘性が下がる。
図2に、磁路の長さ200mm、1500ガウスの強さの磁力線の中を20m/secの速度で通過させたマイクロエアーについて、曝気時間と溶存酸素濃度との関係を調べた結果を示す。曝気条件は、水量150リットル、水温26℃、曝気量40リットル/分とした。図2の結果について数値的に説明すると、次の(1)〜(3)の通りである。
(1)曝気開始後、DO(溶存酸素濃度)が3mg/l(リットル)に達するのに、マイクロエアーでは1.7分、普通の空気では4分かかった。
(2)曝気開始後、好気性環境として必要なDOである6mg/lに達するのに、マイクロエアーでは5.2分、普通の空気では10.2分かかった。
(3)到達飽和DOは、マイクロエアーが9.6mg/l、普通の空気が8mg/lであった(この点は図示せず)。
上記の結果から、マイクロエアーを水中に曝気した場合、普通の空気を水中に曝気した場合に比べて2倍以上の速さで酸素を供給できることが分る。
本発明者は、上記原理を応用して、マイクロエアー発生器とコンプレッサーを組み合わせた、少ないエネルギーで効率よく水中の溶存酸素を増やすことができるマイクロエアー発生システム(以下、Hi−Doシステムという)を開発した。但し、水深が浅い場合にはコンプレッサーを用いなくても良い。
図3にマイクロエアー発生器の一例を示す。(イ)は正面図、(ロ)は平面図、(ハ)は左側面図、(ニ)は右側面図であり、図中の数字は長さ(単位mm)である。
図3のマイクロエアー発生器は、マイクロエアー発生量800リットル/分、最大曝気可能水深5m、消費電力1.5kWの仕様のものである。構造の概要はA〜Pに示した通りである。水深が5mよりも深い場合には、コンプレッサーと組み合わせて用いる。
マイクロエアー発生器には、先に述べた機構でマイクロエアーを発生させる磁気処理機(通称磁化器)が内蔵されている。磁化器は磁石と磁石の隙間(ギャップ)に高圧空気をブロアで無理やり押し込む構造を有する。本発明者が繰り返し実験した結果、磁力線の強度1500ガウス以上、磁路の長さ200mm以上の条件で、空気を20m以上の速度で通過させると、先に述べたマイクロエアーが発生し、これを水中に吹き込むことにより、溶存酸素の増加率が明らかに高くなることが判明した。なお、磁化器のブロアは、最大吐出圧力が0.003Mpa以上あれば構造は問わないが、ギャップが埃などで閉塞しないように吸引側に必ず精密フィルターを装備する必要がある。また、マイクロエアー発生器の外観や大きさは、ブロアの大きさに制約される以外、特に制限はない。
しかし、如何に効率よくDOを高めることができるシステムでも、養殖場のような広大な範囲のDOを一律に高くするには莫大な施設が必要となる。そこで、曝気によるエアーリフト効果を利用して水底に水流を発生させ、底泥を曝気点に引き込むことにより、少ない曝気点で広い範囲をカバーできるように工夫した。
その概要を図4、図5により説明するが、図示したのは一例であって、基本設計以外は適宜変更可能である。図5はマイクロエアー曝気装置、図4はマイクロエアー曝気装置とHi−Doシステムを組み合わせた状態を示している。図4の上段は、海や湖などの水深2m以上の養殖場の場合、下段は、水深2m未満の主に陸の養殖場の場合であり、左は従来の養殖場の状態、右は本発明の養殖場の状態を示している。何れの場合も、各部に用いる材料は、水又は海水によって腐食され難いものを用いる必要がある。
図4における基本設計は、Hi−Doシステム、Hi−Doシステムからマイクロエアー曝気装置にマイクロエアーを送る手段、水底に設けるマイクロエアー曝気装置である。
Hi−Doシステムは、電源に困らない場合には適宜設置すれば良いが、海や湖の養殖場の場合には、電源用のソーラーパネルや充電装置・バッテリーなどと共に浮体(イカダ様の構造物)などに載置し水面に浮べる。
マイクロエアーを送る手段は、水深が深い場合はゴム製の高圧ホースなどを用いるが、水深が浅い場合は、塩化ビニール製の水道管などを用い、直径は、通常20〜30mm程度とする。曝気点には必要に応じてディフューザー(散気装置)を設ける。水深が浅いときはラバーチップ散気装置でもよい。
図4に示したように、海の場合(上段)と陸の場合(下段)では、通常、水底に設けるマイクロエアー曝気装置の構造を変える。海の場合は例外なく水深が深いこと、及び塩水中で浄化機能を担う微生物は淡水で浄化機能を担う微生物に比べて活性が低いことから、微生物密度を高めるために固定礁となる施設を設けて浄化力を確保する方が好ましい。
これに対し、陸の場合は、一般に水深が浅いため大きなマイクロエアー曝気装置を組み込むことが難しい場合が多いので、微細な気泡を放出するラバーチップ散気管などを高密度で敷設して充分な浄化力を確保する。淡水で浄化機能を担う微生物は活性が高いので、底泥付近の充分なDOが確保できれば固定礁がなくても浄化能に問題は生じない。
図5は水深が深い場合の例であるが、その基本設計は、水底に設置する完熟堆肥を充填した収容枠、エアーリフトフード、底泥に被せる覆いである。
収容枠はメッシュ10〜15程度のステンレスネットなどで作製し、通常、内径700〜1000mm、外径1000〜1300mm程度の二重円筒状とし、二つの円筒の間に完熟堆肥を充填する。
エアーリフトフードはステンレス板などで作製し、通常、径が300〜350mm程度、高さが900〜1200mm程度の中空状とする。図には、下部が円錐台状で上部が円筒状のものを示したが、その寸法は、例えば底部の径600mm、円筒部の径300mm、円錐台状部の高さ600mm、円筒状部の高さ300mmとする。エアーリフトフードの最上部には、水面に浮かべたウキ又は浮体に接続され遠隔操作により開閉可能な逆洗用の蓋を設ける。接続にはワイヤーを用いるのが簡便である。この逆洗用の蓋は、通常は開けておくが、枠体に充填した完熟堆肥が目詰まりを起した時には閉じて、枠体の内側の空間にマイクロエアーを充満させ、枠体の内側から外側に向かって排気を行うことにより目詰まり部分を洗浄するためのものである。また、収容枠とエアーリフトフードは通常は一体に作製する。
底泥に被せる覆いにはメッシュ5〜6程度のビニールネットなどを用い、その端部には底泥が撒き上がらないように適宜重りを付ける。
マイクロエアー曝気装置は100平方メートルに1基程度設置すればよい。マイクロエアー曝気装置1基に必要なマイクロエアーは200〜300リットル/分程度である。
曝気点は底泥の最下部に設定することが好ましく、完熟堆肥の収容枠で曝気点の周りを囲むことにより、完熟堆肥が自然浄化能を有する微生物の固定礁になる。そして、この固定礁が、引き込まれた底泥を分解浄化する生物ろ過膜として機能し、堆積する底泥を短期間に消滅させる。
本発明によれば、Hi−Doシステムと、マイクロエアー曝気装置或いは完熟堆肥を用いたマイクロエアー曝気装置との組み合わせにより、短期間で底泥を完全に消滅させることができる。また、本発明の底泥処理施設を設置すれば、二度と底泥が堆積することはない。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
実施例1(海の例)
水深15m、対象面積100mの海の養殖場に対して、概ね図4の右上段に示す構成の、下記の仕様の浄化施設1台を設置した。但し、浄化施設のマイクロエアー曝気装置の部分については図5に示す構造とした。底泥の深さは約150cmであった。
・マイクロエアー風量… 200リットル/分
・コンプレッサー… 1.5kW(吐出圧力0.15Mpa 風量200リットル)
・マイクロエアー送風管… 径12mm、長さ20mの高圧ゴムホース
・エンジン発電機… 2kW、浄化当初の1〜2ヶ月
・太陽電池モジュール… 京セラ製PV6R162(最大発電量0.9kW)
・バッテリー及び充電システム… 昇圧用インバーター(1kW用)
・イカダの大きさ… 25m(5m×5m)
・曝気用ディフューザー… φ300、2台
・微生物固定礁用収容枠… メッシュ12のステンレスネット、外形1000mm、
内径700mmの2重円筒
・エアーリフトフード… 円錐台部の底部径600mm、高さ600mm、円筒部の径
300mm、高さ300mm
・底泥撒き上がり防止ネット… メッシュ5、大きさ15m×15m、重り8個
底泥の状況によるが、1m以上堆積している場合には、浄化開始後、1〜2ヶ月間は、イカダにエンジン発電機を載せて連続して浄化システムを稼動させ、ある程度浄化が進んできたら太陽電池システムに変えて間歇稼動させることが好ましい。そこで、本実施例もこの方式で実施した。太陽電池システムは初期投資を抑えるために最大必要能力の60%程度とし、バッテリーの充電状況に応じて稼動させた。
結果を図6、図7に示す。図6は底泥の解消レベル(単位10cm)、次の解消レベルに達するのに要した日数及び各解消レベルに達するのに要した累計日数を示したものであり、図7は、次の解消レベルに達するのに要した日数をグラフ化したものである。
図から分るように、運転開始から解消レベル4(40cm解消する段階)までは、エアーリフト効果で底泥を吸引して圧縮したことにより急速に解消が進んだが、解消レベル5から解消レベル10までは解消に時間が掛かった。また、解消レベル7に達するまでは、固定礁内の微生物密度が高くなりつつある段階なので解消速度が比較的遅かったが、解消レベル7を越えると、微生物密度が充分に高くなったことにより解消速度がどんどん速くなった。解消レベル15(即ち150cmの底泥を完全に解消した段階)に達するのに要した累計日数は73日であった。
実施例2(陸の例)
水深2m、対象面積100mの陸の養殖場に対して、概ね図4の右下段に示した構成の、次の仕様の浄化システム1台を設置した。底泥の深さは約100cmであった。
・マイクロエアー風量… 300リットル/分
・ブロア… スクロール式(吐出圧力、最大0.05Mpa)
・マイクロエアー送風管… 25A塩化ビニール製水道管
・散気管… ラバーチップ散気管、内径18mm、長さ10m、
設置は2m間隔で、5本連続させる(10m×5=50m)
・底泥撒き上がり防止ネット… メッシュ5、大きさ15m×15m、重り8個
稼動させた結果を図8、図9に示すが、図の内容は図6、図7の場合と同様である。
図から分るように、海の場合に比べて、淡水で浄化機能を担う微生物は、充分な溶存酸素さえあれば非常に強い浄化力を発揮するので、最初から最大浄化能力を発揮でき、最後までほぼ同じ速度で底泥の解消が進んだ。そして、実施例1のようなエアーリフトによる底泥の吸引圧縮などの操作を行うことなく、100cmの底泥を累計日数30日で解消することができた。
マイクロエアーの発生機構を模式的に示す図。 マイクロエアー曝気時間と溶存酸素量との関係を調べた結果を示す図。 マイクロエアー発生器の一例を示す図。 マイクロエアー曝気装置とHi−Doシステムを組み合わせた本発明の一例を示す図。 マイクロエアー曝気装置の一例を示す図。 実施例1の底泥の解消レベルと必要日数及び累計日数の関係を示す図。 図6の次の解消レベルに達するのに要した日数をグラフ化した図。 実施例2の底泥の解消レベルと必要日数及び累計日数の関係を示す図。 図8の次の解消レベルに達するのに要した日数をグラフ化した図。

Claims (5)

  1. マイクロエアー発生器単独又はマイクロエアー発生器とコンプレッサーからなるマイクロエアー発生システム、マイクロエアー発生システムから曝気装置にマイクロエアーを送る手段、水底に設置するマイクロエアー曝気装置、底泥に被せる覆いを備えた底泥処理施設を用いることを特徴とする底泥消滅法。
  2. マイクロエアー曝気装置が散気管であることを特徴とする請求項1記載の底泥消滅法。
  3. マイクロエアー曝気装置が、水底に設置する完熟堆肥を充填した収容枠、水面に浮かべたウキ又は浮体に接続され遠隔操作により開閉可能な逆洗用の蓋を最上部に設けたエアーリフトフードを有することを特徴とする請求項1記載の底泥消滅法。
  4. 前記浮体とは別の浮体上に、マイクロエアー発生システム、電源用のソーラーパネル、及び充電装置・バッテリーを載せたことを特徴とする請求項3記載の底泥消滅法。
  5. 収容枠をネット製の二重円筒状とし、二つの円筒の間に完熟堆肥を充填すると共に、底泥に被せる覆いとして端部に重りを付けたネットを用いることを特徴とする請求項3又は4記載の底泥消滅法。
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