JP2005151868A - 虫防除方法および虫防除装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ヤガなどの夜行性の虫の防除効果を高めるとともに、夜行性の虫の行動を抑制する行動抑制光によって誘引される昼行性の虫による被害も低減することができる虫防除方法および虫防除装置を提供する。
【解決手段】虫防除装置を、虫を防除したい防除区域10とその周辺部に対して、夜行性の虫の行動を抑制する行動抑制光を照射する複数台の行動抑制用光源1と、虫を誘引する誘引光を防除区域10内に照射する誘引用光源3を具備した少なくとも1台の捕虫器2とで構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、虫防除方法および虫防除装置に関するものである。
従来、吸汁性ヤガ類などの害虫による梨や桃などの果実に対する被害や、ヤガ類の幼虫による花卉や野菜の被害を抑制するために農薬が使用されてきたが、農作物の安全性を高めたり、農薬散布の労力を軽減したり、環境を保全するために農薬の使用量を減少させることが望まれている。
ところで夜行性のヤガ類の複眼は昼間は明適応、夜間は暗適応しており、圃場への飛来、吸汁、生殖、産卵といった行動は暗適応時にのみ行われるので、圃場などの防除区域を黄色蛍光灯で照明して、ヤガ類の複眼を明適応させることにより、吸汁や産卵など行動を抑制して、農作物への被害を抑制する虫防除方法が提案されている(例えば特許文献1参照)。
図11はこのような虫防除方法を用いた虫防除装置の概略構成図であり、防除区域10内に複数台の黄色蛍光灯からなる行動抑制用光源1を設置し、防除区域10内の照度が防除対象の虫の複眼を明適応させることができる下限照度以上となるように黄色光(波長が490〜700nmの光)を照射している。例えばヤガ類では、その複眼を明適応させることができる下限照度が1lx程度であるので、防除区域10内で1lx以上の照度が確保できるように、行動抑制用光源1の台数や配置が決定されている。なお図12は行動抑制用光源1の分光分布を示しており、行動抑制用光源1は人間の標準分光視感効率に近い分光分布を有している。
特開2001−258454号公報
上述の虫防除方法では、防除対象の虫(ヤガなど)による被害を或る程度抑制できるものの、照明を行っていない暗黒区と比べて被害を半減できる程度で、被害を抑制する効果が不十分であった。そのため、上述の虫防除方法を用いた場合でも農薬が併用されており、農薬の使用量は通常使用量の半分程度にしか抑制できなかった。
また上述の虫防除方法では昼行性の虫には効果が無く、防除区域10内で行動抑制用光源1を点灯させると、防除区域10内にいる昼行性の虫(正の走光性を持つ虫)が活動を開始して、昼行性の虫による被害が発生し、また防除区域10の外側にいる昼行性の虫が誘引されて、昼行性の虫による被害がさらに増加するという問題があった。
本発明は上記問題点に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、ヤガなどの夜行性の虫の防除効果を高めるとともに、夜行性の虫の行動を抑制する行動抑制光によって誘引される昼行性の虫による被害も低減できる虫防除方法および虫防除装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、虫を防除したい防除区域とその周辺部に対して、夜行性の虫の行動を抑制する行動抑制光を照射するとともに、虫を誘引する誘引光を照射する光源を備えた捕虫器を少なくとも1台設置し、当該捕虫器からの誘引光を上記防除区域内に照射させることを特徴とする。なお行動抑制光とは、ヤガなどの夜行性の虫の複眼を明適応させることでその行動を抑制する光であり、例えば波長が500〜700nmの光である。また誘引光とは、夜行性の虫や行動抑制光によって活動が活発化された虫が正の走光性を持つような光であり、例えば波長が300〜450nmの光である。
請求項2の発明では、請求項1の発明において、捕虫器の光源から防除区域の中央部に向けて誘引光を照射させることを特徴とする。
請求項3の発明では、請求項2の発明において、防除区域の中央部に向けて誘引光を照射する光源を備えた捕虫器を、防除区域の縁に少なくとも1台設置することを特徴とする。
請求項4の発明では、請求項1の発明において、防除区域に照射される誘引光の全放射エネルギー量が、防除区域に照射される行動抑制光の全放射エネルギー量の2%以上且つ50%以下の範囲内であることを特徴とする。
請求項5の発明では、請求項1の発明において、誘引光を照射する光源を、地面から防除区域で育成される植物の最大高よりも0.5m上側の範囲内に設置することを特徴とする。
請求項6の発明では、請求項1の発明において、捕虫器の光源を、少なくとも日没後の3時間と日の出前の3時間に点灯させることを特徴とする。
請求項7の発明では、請求項1の発明において、捕虫器の光源の点灯中に行動抑制光の光量に時間的な変化を持たせたことを特徴とする。
請求項8の発明では、虫を防除したい防除区域とその周辺部に対して、夜行性の虫の行動を抑制する行動抑制光を照射する行動抑制用光源と、虫を誘引する誘引光を防除区域内に照射する誘引用光源を具備した少なくとも1台の捕虫器とを備えて成ることを特徴とする。
請求項9の発明では、請求項8の発明において、誘引用光源から防除区域の外側に向かって照射される誘引光を遮光する遮光部材を防除区域の縁に配置したことを特徴とする。
請求項10の発明では、請求項9の発明において、防除区域は農業用ハウスの内部の領域であって、農業用ハウスの窓材が、行動抑制光に対しては透光性を有するとともに、少なくとも誘引光に含まれる主ピーク波長の光に対して遮光性を有する材料により形成されており、この窓材で遮光部材を構成したことを特徴とする。
以上説明したように、請求項1の発明では、夜行性の虫の行動を抑制する行動抑制光を防除区域とその周辺部に照射しているので、防除区域に侵入する夜行性の虫を減少させるとともに、防除区域内にいる夜行性の虫の活動を抑制して、夜行性の虫による被害を低減することができ、且つ、捕虫器の光源から虫を誘引する誘引光を防除区域内に照射させているので、防除区域内にいる夜行性の虫や行動抑制光で活動が活発化された昼行性の虫を誘引して捕虫することで、昼行性の虫による被害も減少させることができ、従来の虫防除方法に比べて虫の防除効果を高めることができる。したがって、本発明の虫防除方法を圃場に適用する場合には従来に比べて農薬の使用量をさらに低減することができる。
請求項2の発明では、捕虫器の光源から防除区域の中央部に向けて誘引光を照射させているので、防除区域の外側に漏れ出る誘引光が低減され、防除区域の外側にいる虫が誘引光によって防除区域の内側へ誘引されるのを抑制できる。
請求項3の発明では、防除区域の縁に設置された捕虫器の光源から、防除区域の中央部に向けて誘引光を照射しているので、請求項2の発明と同様に、防除区域の外側に漏れ出る誘引光が低減され、防除区域の外側にいる虫が誘引光によって防除区域の内側へ誘引されるのを抑制できる。
また、防除区域に照射される行動抑制光の全放射エネルギー量に対する誘引光の全放射エネルギー量の比率が大きすぎると、防除領域の外側から誘引されてくる虫の数が増加して、虫の防除効果が減少するため、上記の比率を2%以上且つ50%以下の範囲内とするのが好ましい。
また、防除区域が圃場の場合には防除区域で育成される植物の上側に捕虫器の光源を設置すると、植物の影にいる虫に誘引光が照射されなくなるので、捕虫器の光源を、地面から防除区域で育成される植物の最大高よりも0.5m上側の範囲内に設置することが好ましい。
また請求項6の発明では、捕虫器の光源を、少なくとも日没後の3時間と日の出前の3時間に点灯させており、薄明・薄暮の時間帯に捕虫器の光源を点灯させることで、虫を効率的に誘引することができる。
請求項7の発明では、捕虫器の光源の点灯中に行動抑制光の光量に時間的な変化を持たせているので、虫の複眼に刺激を与えることで、捕虫器からの誘引光による誘引効果を高めることができる。
請求項8の発明では、行動抑制光源により夜行性の虫の行動を抑制する行動抑制光を防除区域とその周辺部に照射しているので、防除区域に侵入する夜行性の虫を減少させるとともに、防除区域内にいる夜行性の虫の活動を抑制して、夜行性の虫による被害を低減することができ、且つ、捕虫器の誘引用光源から虫を誘引する誘引光を防除区域内に照射させているので、防除区域内にいる夜行性の虫や行動抑制光で活動が活発化された昼行性の虫を誘引して捕虫することにより、昼行性の虫による被害も減少させることができ、従来に比べて虫の防除効果を高めた虫防除装置を提供することができる。したがって、本発明の虫防除装置を圃場で使用する場合には従来に比べて農薬の使用量をさらに低減することができる。
請求項9の発明では、防除区域の縁に配置された遮光部材で、誘引用光源から防除区域の外側に向かって照射される誘引光を遮光しているので、防除区域の外側に漏れ出る誘引光を低減して、防除区域の外側にいる虫が誘引光によって誘引されるのを抑制でき、防除区域内の虫を効率良く防除することができる。
請求項10の発明では、農業用ハウスの窓材を、行動抑制光に対しては透光性を有するとともに、少なくとも誘引光に含まれる主ピーク波長の光に対して遮光性を有する材料により形成し、この窓材で遮光部材を構成しているので、農業用ハウスの外側に漏れ出る誘引光を低減して、農業用ハウスの外側にいる虫が誘引光によって誘引されるのを抑制でき、農業用ハウス内の虫を効率良く防除することができる。そのうえ、農業用ハウスの窓材で遮光部材を兼用しているので、遮光部材を新たに取り付ける手間を省くこともできる。
本発明の虫防除方法を用いた虫防除装置を圃場に適用した実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は虫防除装置の設置状態を示した断面図であり、この虫防除装置は、虫を防除したい圃場10(防除区域)とその周辺部に対して、夜行性の虫の行動を抑制する行動抑制光を照射する行動抑制用光源1と、虫を誘引する誘引光を圃場10内に照射する誘引用光源3を具備した少なくとも1台(本実施形態では例えば2台)の捕虫器2とで構成される。尚、図中の矢印は行動抑制用光源1から照射される行動抑制光、誘引用光源3から照射される誘引光を夫々示しており、他の図でも同様である。
行動抑制用光源1は例えば黄色蛍光灯からなり、ヤガなどの夜行性の虫の複眼を明適応させることでその行動(圃場10への飛来、吸汁、産卵などの行動)を抑制する光を照射するもので、例えば波長が500〜700nmの光を照射する。そして、圃場10内の照度が防除対象の虫の複眼を明適応させることができる下限照度(ヤガの場合は1lx程度)以上となるように、1乃至複数台(本実施形態では例えば3台)の行動抑制用光源1が圃場10内に配置されている。
一方、2台の捕虫器2は圃場10の両端にそれぞれ配置されており、誘引光を照射する蛍光灯のような誘引用光源3と、誘引用光源3から照射された誘引光を反射して、反射光を圃場10の中央部側に向けて照射させる反射板4と、誘引用光源3からの誘引光に誘引されて集まった虫を捕虫するトラップ部5とでそれぞれ構成されている。ここで、誘引用光源3から照射される誘引光とは、夜行性の虫や、行動抑制光によって活動が活発化された昼行性の虫が正の走光性を持つような波長の光であり、例えば波長が300〜450nmの紫外領域の光である。図3は誘引用光源3の分光特性と捕虫対象の虫の走光性特性を示す図であり、誘引用光源3の分光分布(図3のイ)のピーク波長は、虫の走光性特性(図3のロ)のピーク波長と略一致している。
本実施形態の虫防除装置は以上のような構成を有しており、周囲が暗くなると行動抑制用光源1から夜行性の虫の行動を抑制する行動抑制光を圃場10とその周辺部に照射しているので、圃場10に侵入する夜行性の虫を減少させるとともに、圃場10内にいる夜行性の虫の行動を抑制して、夜行性の虫による被害を低減することができる。しかも、捕虫器2の誘引用光源3から虫を誘引する誘引光を圃場10内に照射させているので、圃場10内にいる夜行性の虫や、行動抑制用光源1からの光で活動が活発化された昼行性の虫を誘引して捕虫することができ、夜行性の虫と昼行性の虫の双方による農作物への被害をさらに低減することができる。したがって従来の虫防除装置に比べて虫の防除効果を高めることができ、その結果農薬の使用量をさらに低減することができる。
ところで、行動抑制用光源1から防除区域である圃場10内に照射される行動抑制光の全放射エネルギー量を100%としたときに、捕虫器2の誘引用光源3から圃場10内に照射される誘引光の全放射エネルギー量の比率が大きすぎると、圃場10の外側から誘引されてくる虫の数が増加して、虫の防除効果が減少するため、行動抑制光の全放射エネルギー量を100%としたときに誘引光の全放射エネルギー量を2%以上且つ50%以下の範囲内とするのが好ましく、本実施形態では行動抑制光の全放射エネルギー量に対して、誘引光の全放射エネルギー量を20〜30%の範囲内に設定してある。
また本実施形態の虫防除装置は、圃場10で作物に対する被害を低減するために用いられるのであるが、捕虫器2の誘引用光源3を作物の最大高さに比べて遙かに高い位置に設置すると、作物の葉の裏側や作物の影になって誘引光が照射されない場所が発生する。そこで、図4(a)に示すように捕虫器2の誘引用光源3を、圃場10の地面から作物11の最大高さHよりも0.5m上側の範囲内に設置するのが好ましく、作物11の影になる場所ができにくく、圃場10内の隅々まで誘引光を照射させることができる。
また、行動抑制用光源1は圃場10の全体を照射できるように比較的高い位置に設置されているため、作物11の葉の裏側や果実の裏側には行動抑制光が当たりにくくなっている。そこで、図5(a)(b)に示すように、作物11の近傍の地面付近に行動抑制用光源1から照射される行動抑制光を反射して、反射光を葉の裏側や果実の裏側に照射させる複数の反射板6を配置しても良い。複数の反射板6の設置角度はそれぞれ仰角が0〜45度の範囲となるように設置するのが好ましく、反射板6で反射した行動抑制光を作物11の葉の裏側や果実の裏側に照射させることで、葉の裏側や果実の裏側など作物11の影に隠れている虫にも行動抑制光を照射してその行動を抑制し、これらの虫による作物11への被害を低減することができる。なお、反射板6を設置する代わりに、図6に示すように行動抑制用光源1からの行動抑制光を捕虫器2が備える反射板4で反射して、作物11の影となる場所に照射させるようにしても良く、上述と同様に、作物11の影に隠れている虫の行動を抑制して、これらの虫による作物11への被害を低減することができる。なお、作物11の成長に合わせて反射板4,6による反射角度を調整できるように、反射板4,6の設置角度を可変できるような手段を備えることが好ましい。また反射板4,6の材料としてはアルミニウムやステンレスなどの反射率の高い材料が好ましく、また反射板4,6に白、青、黄色などの色塗装を施すことで、行動抑制用光の反射率を高めるようにしても良い。
また図4(b)は行動抑制用光源1および捕虫器2の別の配置例を示しており、トマトが育成される約20aの長方形状の圃場10に、複数台の行動抑制用光源1を長手方向に並べて並行配置するとともに、圃場10の四方の縁に4台の捕虫器2の誘引用光源3を配置し、さらに圃場10の中央に行動抑制用光源1と並行に捕虫器2の誘引用光源3を配置してある。この圃場10について光源の点灯条件を変えて、虫による食害状況を調査した結果、表1に示すような結果が得られた。
Figure 2005151868
表1は暗黒区で農薬を使用していない場合を100として食害状況を評価した結果であり、農薬を従来の約半分使用した場合、農薬を全く使用していない場合の両方とも従来の虫防除方法(行動抑制用光源1のみ)に比べて本発明の虫防除方法(行動抑制用光源1と捕虫器2の併用)の方が、ヤガなどの夜行性の虫やオンシツコナジラミ、ハモグリバエなどの昼行性の虫による食害を低減することができ、本発明の虫防除方法では全く農薬を使用しない場合でも、従来と同じ量だけ農薬を使用した暗黒区と同レベルまで食害を低減することができた。
ところで、行動抑制用光源1および誘引用光源3は図示しない点灯制御部によって日没から日の出までの間点灯され続けるのであるが、行動抑制用光源1又は誘引用光源3の一方が点灯中に他方を消灯させることで、虫を誘引する効果をさらに高めることができる。
例えば図7(a)(b)に示すように日没後の3時間(期間TA)と日の出前の3時間(期間TB)の間だけ、誘引用光源3を点灯させるようにしても良い。日没後の3時間と日の出前の3時間(つまり薄暮、薄明の時間帯)は或る程度の明るさがあり、昼行性の虫も活動していると考えられるので、この期間だけ誘引用光源3を点灯させることで効率的に虫を捕虫することができる。
また、図8(a)(b)に示すように、誘引用光源3を日没から日の出までの間点灯させ続けた状態で、行動抑制用光源1を1時間に数回(1〜3回程度)、1回当たり数分(1〜5分程度)だけ消灯させたり、行動抑制用光源1の光量を周期的に明暗2段階に変化させるようにしても良く、行動抑制用光源1の光量を時間的に変化させることで、虫の複眼に対して刺激を与え、誘引用光源3からの誘引光による誘引効果を向上させることができる。
また、図9(a)(b)に示すように、日没後の3時間(期間TA)と日の出前の3時間(期間TB)の間だけ誘引用光源3を点灯させ、誘引用光源3の点灯中は行動抑制用光源1を間欠的に点灯させるとともに、誘引用光源3の消灯中は行動抑制用光源1を間欠的に点灯させる期間とその光量を明暗2段階に変化させる期間とを設けるようにしても良く、上述と同様に誘引用光源3の点灯中に行動抑制用光源1の光量を時間的に変化させることで、虫の複眼を刺激し、誘引光による誘引効果を向上させることができる。
なお、下記の表2は各光源1,3を日没から日の出まで点灯させ続けた場合(表2のA)と、各光源1,3を図8〜図9に示すタイミングでそれぞれ点灯させた場合(表2のB〜D)とで虫の捕虫率を測定した結果を示しており、光源1,3を日没から日の出まで点灯させ続けた場合に比べて何れの場合でも、ヤガなどの夜行性の虫やオンシツコナジラミ、ハモグリバエなどの昼行性の虫の捕虫率を向上させることができた。
Figure 2005151868
また、本実施形態の虫防除装置は圃場10に用いられるものであるが、防除区域が図10に示すような農業用ハウス12の内側の領域の場合、この農業用ハウス12のガラスやビニルからなる窓材13に、誘引用光源3からの誘引光に含まれる主ピーク波長の光をカットするために、波長が380nm以下の光を遮光するUVカット処理を施しても良い。つまり窓材13は、行動抑制光に対しては透光性を有するとともに、誘引光に含まれる主ピーク波長の光に対しては遮光性を有しているので、防除区域の外側に照射される誘引光を低減して防除区域の外側にいる虫が誘引されてくるのを抑制することができる。また行動抑制光は防除区域の外側にも照射されるので、防除区域の周辺にいる虫の行動も抑制することができる。尚、誘引光の殆どをカットできるように、窓材13に対して波長が410nm以下の光を遮光するUVカット処理を施すのがより望ましい。
実施形態1の虫防除装置の設置状態を示した断面図である。 同上の行動抑制光源および誘引用光源の配置図である。 誘引用光源の分光特性と虫の走光性特性を示す図である。 同上の行動抑制光源および誘引用光源の別の配置例を示し、(a)は断面図、(b)は平面図である。 同上の行動抑制光源と誘引用光源と反射板の配置を示し、(a)は断面図、(b)は平面図である。 同上の行動抑制光の配光を説明する説明図である。 (a)は誘引用光源の点灯状態を示すタイムチャート、(b)は行動抑制用光源の点灯状態を示すタイムチャートである。 (a)は誘引用光源の点灯状態を示すタイムチャート、(b)は行動抑制用光源の点灯状態を示すタイムチャートである。 (a)は誘引用光源の点灯状態を示すタイムチャート、(b)は行動抑制用光源の点灯状態を示すタイムチャートである。 同上の虫防除装置の別の使用例を説明する説明図である。 従来の虫防除装置の概略構成図である。 同上に用いる黄色蛍光灯の分光分布特性を示す図である。
符号の説明
1 行動抑制用光源
2 捕虫器
3 誘引用光源
4 反射板
5 トラップ部
10 圃場

Claims (10)

  1. 虫を防除したい防除区域とその周辺部に対して、夜行性の虫の行動を抑制する行動抑制光を照射するとともに、虫を誘引する誘引光を照射する光源を備えた捕虫器を少なくとも1台設置し、当該捕虫器からの誘引光を上記防除区域内に照射させることを特徴とする虫防除方法。
  2. 捕虫器の光源から防除区域の中央部に向けて誘引光を照射させることを特徴とする請求項1記載の虫防除方法。
  3. 防除区域の中央部に向けて誘引光を照射する光源を備えた捕虫器を、防除区域の縁に少なくとも1台設置することを特徴とする請求項2記載の虫防除方法。
  4. 防除区域に照射される誘引光の全放射エネルギー量が、防除区域に照射される行動抑制光の全放射エネルギー量の2%以上且つ50%以下の範囲内であることを特徴とする請求項1記載の虫防除方法。
  5. 誘引光を照射する光源を、地面から防除区域で育成される植物の最大高よりも0.5m上側の範囲内に設置することを特徴とする請求項1記載の虫防除方法。
  6. 捕虫器の光源を、少なくとも日没後の3時間と日の出前の3時間に点灯させることを特徴とする請求項1記載の虫防除方法。
  7. 捕虫器の光源の点灯中に行動抑制光の光量に時間的な変化を持たせたことを特徴とする請求項1記載の虫防除方法。
  8. 虫を防除したい防除区域とその周辺部に対して、夜行性の虫の行動を抑制する行動抑制光を照射する行動抑制用光源と、虫を誘引する誘引光を防除区域内に照射する誘引用光源を具備した少なくとも1台の捕虫器とを備えて成ることを特徴とする虫防除装置。
  9. 誘引用光源から防除区域の外側に向かって照射される誘引光を遮光する遮光部材を防除区域の縁に配置したことを特徴とする請求項8記載の虫防除装置。
  10. 防除区域は農業用ハウスの内部の領域であって、農業用ハウスの窓材が、行動抑制光に対しては透光性を有するとともに、少なくとも誘引光に含まれる主ピーク波長の光に対して遮光性を有する材料により形成されており、この窓材で遮光部材を構成したことを特徴とする請求項9記載の虫防除装置。
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