JP2005149809A - 赤外線電球及び加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガラス管の失透を防ぎ、ガラス管の交換が簡便な、且つ局所的に強度の大きい輻射を得ることができる赤外線電球及びそれを用いた加熱装置を提供する。
【解決手段】本発明の赤外線電球は、長手方向に延びる形状を有する1又は複数個の発熱体と、非晶質ガラスで形成され発熱体を封止した第1のガラス管と、筒状であってその中の空洞部に第1のガラス管を配置した第2のガラス管と、所定の幅で長手方向に延びる反射板と、を有し、第2のガラス管は、外周部に所定の幅で長手方向に延びる開口部を有し、反射板は、第2のガラス管の開口部を塞ぐように配置される。
【選択図】図1

Description

本発明は、物を加熱する加熱装置(室内等を暖める暖房装置(以下、加熱暖房装置という。)を含む。)に使用される赤外線電球に関するものであり、特に、発熱体として炭素系物質を使用し、熱源として優れた機能を有する赤外線電球及びその赤外線電球を用いた加熱装置に関する。
近年、棒状又は板状に成形した炭素系物質の焼結体を発熱体として使用する赤外線電球が開発されている。炭素系物質の赤外線放射率は78〜84%と高いため、炭素系物質を発熱体として用いることで赤外線電球の赤外線放射率が高くなる。赤外線電球を食品の加熱に使用すると、高い遠赤外線放出率により短時間で加熱ができ料理の味も良い。
典型的な従来の加熱装置(例えば加熱調理器)は、加熱対象である調理物を上側に配置し、下側に石英ガラス管内に発熱体を封止したランプ形状のヒータを有する構造であった。このような従来の加熱調理器では、調理物から油脂分や塩分を含んだ液体が落下して石英ガラス管の表面に直接付着する場合があった。このような場合、石英管からの輻射光が遮られ、加熱効率が低下するという問題があった。石英管の表面に塩分を含んだ液体が付着した状態で、石英管の表面が700℃を越えるとアルカリ成分と石英が反応して、石英管が失透する現象が起こり、最悪の場合には石英管の強度が低下し破損するという問題があった。
そこで、特開2002−165550号公報(特許文献1)に開示されている、耐熱性ガラス板を有する従来例の加熱装置が開発された。従来例の加熱装置は、調理物が置かれる調理物架台と赤外線電球との間に透明の耐熱性ガラス板を配置し、調理物から飛散する塩分を含む液状体が赤外線電球のガラス管に付着することを防ぐ。これによりガラス管の失透現象がなくなり、赤外線電球の寿命が大幅に改善されている。
従来例の加熱装置は、赤外線電球の後方に半円筒形状の反射板を有し、赤外線の輻射強度を局所的に強くして、集中的に調理物を加熱している。
特開2002−165550号公報
特許文献1に記載された従来例の加熱装置において、平板状又は半円筒形状の耐熱性ガラス板は、赤外線電球とは別個の部品であった。耐熱性ガラス板と赤外線電球との距離が離れすぎていると、耐熱性ガラス板に届く輻射熱が足りず、油脂成分などの飛散物質が固まってしまい、赤外線電球の輻射効率が低下するという問題があった。そのため、耐熱性ガラス板と赤外線電球との距離を、ガラス板に付着した飛散物質が固まらない程度の近距離にするか、又は耐熱性ガラス板に急な傾斜を持たせて、飛散物質が耐熱性ガラス板面状を流れ落ちるようにしていた。加熱装置の組み立てが容易でなかった。又、加熱装置の機能及び用途等に合わせて、赤外線電球及びガラス板(又は更に反射板を含む。)を適切に取り付る構造を設けなければならなかった。
本発明は、上記の問題を解決するためになされるものであり、取り外し可能な2重のガラス管を有し、赤外線電球の失透を防ぎ、且つ使い勝手の良い赤外線電球及びその赤外線電球を用いた加熱装置を提供することを目的とする。
本発明は、赤外線電球の輻射分布を改善し、赤外線放射強度が高く、指向性のある電球において長期間使用できる構成を有する赤外線電球及びその赤外線電球を用いた加熱装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は下記の構成を有する。請求項1に記載の発明は、長手方向に延びる形状を有する1又は複数個の発熱体と、非晶質ガラスで形成され前記発熱体を封止した第1のガラス管と、筒状であってその中の空洞部に前記第1のガラス管を配置した第2のガラス管と、所定の幅で長手方向に延びる反射板と、を有し、前記第2のガラス管は、外周部に所定の幅で長手方向に延びる開口部を有し、前記反射板は、前記第2のガラス管の開口部を塞ぐように配置されることを特徴とする赤外線電球である。
本発明は、発熱体を二重管で覆うことにより失透現象を防ぎ、使い勝手の良い赤外線電球を実現する。第2のガラス管と発熱体との距離は適切な距離に設定される故に、第2のガラス管に失透現象が発生すること、及び第2のガラス板に付着した飛散物質が固まって実効的に第2のガラス管を失透させることのいずれもが生じにくい。反射板が二重管の外周の一部を兼ねるにより、赤外線電球の全体サイズを大きくすることなく、輻射分布を改善する(所定の方向への赤外線放射強度を高くする)ことが出来る。
請求項2に記載の発明は、前記発熱体を25℃環境において定格で加熱した時、前記第2のガラス管の外周表面の温度が、全ての部分において600℃以下であることを特徴とする請求項1に記載の赤外線電球である。本発明は、飛散する油や塩分が付着し易い用途においても、高い輻射強度を維持した状態で長期の使用が可能な赤外線電球を実現する。
請求項3に記載の発明は、前記発熱体を25℃環境において定格で加熱した時、前記第2のガラス管の外周表面の温度が、全ての部分において550℃以下であることを特徴とする請求項1に記載の赤外線電球である。本発明は、飛散する油や塩分が付着し易い用途においても、高い輻射強度を維持した状態で更に長期の使用が可能な赤外線電球を実現する。
請求項4に記載の発明は、前記第2のガラス管が石英ガラスを含む耐熱性ガラスであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかの請求項に記載の赤外線電球である。石英ガラスを含む耐熱性ガラスは赤外線電球のガラス管の材料として適しており、上記の発明は、これらのガラスを用いた赤外線電球に適している。
請求項5に記載の発明は、前記第1のガラス管の中心軸が、前記第2のガラス管の中心軸から偏心していることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかの請求項に記載の赤外線電球である。例えば赤外線電球を加熱調理器に使用した場合、発熱体を、第2のガラス管の油や塩分が表面に付着し易い側から適度に遠ざけて配置することにより、第2のガラス管において実効的に失透現象が起きにくくすることが出来る。
断面が放物線形状の反射板は、焦点に配置した発熱体が放射する赤外線を、放物線の中心軸と平行な方向に全て反射する。従って、特定の方向への指向性を有する輻射分布の(所定の方向への高い赤外線放射強度を有する)反射板として、断面が放物線の形状の反射板は理想的である。しかし、反射板の断面を放物線形状に加工することは困難であり、断面が放物線形状の反射板は、断面が球面形状の反射板と較べてコストが非常に高くなる。第1のガラス管の中心軸を、第2のガラス管の中心軸から偏心させ、断面が球面形状の反射板に近づけた位置に配置することにより、断面が球面形状の反射板の所定の部分が、発熱体を焦点とする放物線に近似する。これにより、特定の方向への改善された指向性を有する輻射分布の(所定の方向への高い赤外線放射強度を有する)反射板を有する赤外線電球を実現できる。
請求項6に記載の発明は、前記反射板の長手方向に平行な端部の近傍と、前記第2のガラス管の内壁とが密着する構造を有することを特徴とする請求項1に記載の赤外線電球である。この構造により、例えば赤外線電球を加熱調理器に使用した場合、油等を含んだ空気が反射板と第2のガラス管との隙間から中に入り込んで、第1のガラス管等を失透させることを防止できる。
請求項7に記載の発明は、前記反射板の背面と、前記第2のガラス管の開口部の長手方向に延びる端部とが密着する構造を有することを特徴とする請求項1に記載の赤外線電球である。この構造により、例えば赤外線電球を加熱調理器に使用した場合、油等を含んだ空気が反射板と第2のガラス管との隙間から中に入り込んで、第1のガラス管等を失透させることを防止できる。
請求項8に記載の発明は、前記反射板が前記第2のガラス管に密着する方向に付勢するバネ性を有することを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の赤外線電球である。この構造により、例えば赤外線電球を加熱調理器に使用した場合、油等を含んだ空気が反射板と第2のガラス管との隙間から中に入り込んで、第1のガラス管等を失透させることを防止できる。
請求項9に記載の発明は、反射板の幅方向の両端部が外側にカーリングし又は外側に曲げ加工されることを特徴とする請求項1に記載の赤外線電球である。この構造により、例えば赤外線電球を加熱調理器に使用した場合、油等を含んだ空気が反射板と第2のガラス管との隙間から中に入り込んで、第1のガラス管等を失透させることを防止できる。又、工場での組立工程において、作業者が反射板の端部で怪我をすることを防止できる。
請求項10に記載の発明は、前記第1のガラス管の中心軸に垂直な断面において、前記反射板の断面形状が、前記第1のガラス管の中心軸を焦点とする放物線に近似することを特徴とする請求項1に記載の赤外線電球である。これにより、特定の方向への改善された指向性を有する輻射分布の(所定の方向への高い赤外線放射強度を有する)反射板を有する赤外線電球を実現できる。
請求項11に記載の発明は、前記発熱体は板状であって、前記発熱体の最も幅が広い面に垂直でその長手方向に延びる中心線を通る面が、前記反射膜又は前記反射板の長手方向に延びる中心線を略通ることを特徴とする請求項1に記載の赤外線電球である。これにより、特定の方向への更に改善された指向性を有する輻射分布の(所定の方向への高い赤外線放射強度を有する)反射板を有する赤外線電球を実現できる。
請求項12に記載の発明は、前記第1及び第2のガラス管並びに前記反射板の両端部をそれぞれ保持する1個又は2個の保持部材を更に有することを特徴とする請求項1に記載の赤外線電球である。本発明に赤外線電球を使用する加熱装置において、赤外線電球単体を取り付ければ、第1のガラス管と第2のガラス管と反射板とが適切に配置される。これらの部材を個々に所定の位置で取り付ける構造を加熱装置に設ける必要がない。又、保持部材を取り外し可能にすることにより、例えば長期間使用した後、第2のガラス管を取り換えることも可能になる。
請求項13に記載の発明は、前記保持部材は、前記保持部材と前記第1のガラス管とを所定の固定部材で固定し、前記保持部材と前記第2のガラス管とをバンドで固定する構造を有することを特徴とする請求項12に記載の赤外線電球である。第1のガラス管を保持部材で固定することにより、発熱体の固定及びその電気的接続を実現する。一方、保持部材は加熱装置に取り付けられる。本発明においては、第2のガラス管はバンドで保持部材に固定される故、第2のガラス管が加熱装置の筐体と保持部材とにより歪み応力を受けることを防止できる。第2のガラス管と保持部材とはバンドで固定されている故、歪み応力を容易に逃すことが出来るからである。バンドを外して第2のガラス管を取り換えることも可能になる。
請求項14に記載の発明は、前記第2のガラス管の両端が開口していることを特徴とする請求項1に記載の赤外線電球である。これにより、汚れた第2のガラス管を交換又は清掃のため容易に取り外すことが出来る。第2のガラス管と第1のガラス管との間に外部の空気を流通させることにより、第2のガラス管を効果的に冷却し、失透現象を更に起きにくくすることが出来る。
請求項15に記載の発明は、前記第1のガラス管は両端に前記発熱体に通電するための金属端子を有し、前記金属端子は前記第2のガラス管の両端より外側に配置されることを特徴とする請求項1から請求項14のいずれかの請求項に記載の赤外線電球である。作業者が金属端子にリード線を接続する時、第2のガラス管が邪魔にならない。又、さらに接続部の温度が高温にならず断線しにくく長寿命になる。本発明は、作業性の良い長寿命の赤外線電球を実現する。
請求項16に記載の発明は、前記発熱体が、炭素系物質で形成されていることを特徴とする請求項1から請求項15のいずれかの請求項に記載の赤外線電球である。炭素系物質で形成された発熱体は赤外線放射域において高い放射率を有する。炭素系物質で形成された発熱体は発熱量が大きいため、そのガラス管が高温になる。炭素系物質の発熱体を用いた加熱装置においては、ガラス管が失透することを防止するための保護策を設ける必要があった(例えば発熱体と被加熱物との間に仕切りのガラス板を設ける。)。本発明は、放射率が高いという炭素系物質の発熱体の特徴を生かしつつ、加熱装置において特別な保護策を設ける必要がない赤外線電球を実現する。
請求項17に記載の発明は、前記反射板は、ステンレス、金、銀、酸化アルミニウム、ニッケル又はアルミニウムで形成されることを特徴とする請求項1に記載の赤外線電球である。本発明は、高い集熱率を有する赤外線電球を実現する。
請求項18に記載の発明は、請求項1から請求項17のいずれかの請求項に記載の赤外線電球を有することを特徴とする加熱装置である。本発明は、上記の作用を有する加熱装置を実現する。
請求項19に記載の発明は、前記発熱体が炭素系物質で形成された請求項14に記載の赤外線電球と、前記赤外線電球の発熱体をその内側に配置し内側と外側とを略仕切る内壁と、前記赤外線電球を格納する筐体と、を有し、前記内壁は、互いに対向しそれぞれ前記赤外線電球の第2のガラス管の両端が挿入された穴を有する2つの壁を有することを特徴とする加熱装置である。本発明は、第2のガラス管と第1のガラス管との間に外部の空気を流通させ、第2のガラス管を効果的に冷却することにより、失透現象が起きにくい加熱装置を実現する。
請求項20に記載の発明は、前記加熱装置が、焼肉器、加熱調理器、オーブン、加熱暖房機又は電気ストーブであることを特徴とする請求項18又は請求項19に記載の加熱装置である。本発明は、上記の特徴を生かした加熱装置を実現する。
本発明は、取り外し可能な2重のガラス管を有し、赤外線電球の失透を防ぎ、且つ使い勝手の良い赤外線電球及びその赤外線電球を用いた加熱装置を実現できるという有利な効果が得られる。
本発明は、赤外線電球の輻射分布を改善し、赤外線放射強度が高く、指向性のある電球において長期間使用できる構成を有する赤外線電球及びその赤外線電球を用いた加熱装置を実現できるという有利な効果が得られる。
以下本発明の実施をするための最良の形態を具体的に示した実施の形態について、図面とともに記載する。
《実施の形態1》
図1〜3を用いて、実施の形態1の赤外線電球及び加熱装置について説明する。図1は本発明の実施の形態1の赤外線電球の構造を示す図である。図1において、上下に示した実施の形態1の赤外線電球は、その中央部分を省略したものであり、連続した構造を有している。実施の形態1の赤外線電球は、第1のガラス管1、発熱体2、放熱ブロック3、内部リード線4、コイル状部5、スプリング状部6、モリブデン箔7、外部リード線8、第2のガラス管9、反射板10を有する。実施の形態1の赤外線電球は、第1のガラス管1と第2のガラス管9及び反射板10とで二重に発熱体を覆う構造を有する。実施の形態1の赤外線電球は、反射板10により特定の方向への指向性を有する輻射分布(所定の方向への高い赤外線放射強度)を有する。
第1のガラス管1は石英ガラス(例えば、ダウコーニング社製バイコールガラス(品番 #7190))の非晶質ガラスである。第1のガラス管1は、発熱体2と放熱ブロック3と内部リード線4とを封入している。実施の形態1において、第1のガラス管のサイズは、直径10.5ミリである。
第1のガラス管1内に封入された板状の発熱体2は、黒鉛などの結晶化炭素、抵抗値調整物質、及びアモルファス炭素の混合物からなる炭素系物質で形成されている。この発熱体2の形状は板状であり、例えば、幅Tmm、厚みtmm、長さ300mmに形成されている。T≧5tに設定することにより、Tmmの幅部に垂直な方向に強い指向性を有する輻射強度分布特性が得られる。なお、板状形状は多角形形状でも良い。炭素系物質の赤外線放射率は78〜84%と高いため、炭素系物質を発熱体として用いることで、赤外線電球の赤外線放射率が高くなる。また平板状であることから余分な加熱に要するエネルギーが必要でないなど大きな特徴を有している。炭素系物質は、温度と抵抗の関係を表す温度抵抗特性がわずかに負或いは正の特性を有しているため、通電開始の瞬間の突入電流が小さく、制御回路も簡単なものでよい。突入電流が小さいのでノイズによる周辺機器への影響も無い。
放熱ブロック3は導電性材料で形成されており、発熱体2の一端に電気的に接続されている。なお、この放熱ブロックは、発熱体の発熱量が低出力の時は省略しても良い。内部リード線4は、その一端にコイル状部5が形成されており、そのコイル状部5に続いて弾性を有するスプリング状部6が形成されている。
図1に示すように、内部リード線4のコイル状部5が放熱ブロック3の外周面に密着して巻回され電気的に接続されている。内部リード線4のスプリング状部6は、放熱ブロック3の外周面から所定の間隔を有して配置されており、発熱体2の膨張による寸法変化を吸収できるように構成されている。
実施の形態1の加熱調理器においては、上記の赤外線電球を横置きに配置する(図3)。縦置き仕様の他の赤外線電球においては、第1のガラス管1の内部で、発熱体2の一方の端部を担持する内部リード線4がバネ性のあるスプリング状部6を有し、他方の端部を担持する内部リード線4がバネ性を有しない。この赤外線電球を縦に設置する加熱装置(例えば縦型の加熱暖房装置)において、バネ性を有しない端部を上側に配置し、バネ性を有する端部を下側に配置する。
内部リード線4の他端には、それぞれモリブデン箔7が溶接により接続されている。モリブデン箔7には外部リード線8であるモリブデン線がそれぞれスポット溶接法により接合されている。内部リード線4は、モリブデン箔7を介して外部リード線8に接続される。
このように組み立てられた発熱体2を透明な第1のガラス管1に挿入し、内部にアルゴンガス等の不活性ガスを満たした後、モリブデン箔7を含む第1のガラス管1の端部を溶融し平板状に押しつぶして封止する(「封止部」と呼ぶ。)。
外部リード線8に電力を印加すると、発熱体2に電流が流れ、その電流に対する発熱体の抵抗により熱が生じる。このとき、発熱体からは赤外線が輻射される。赤外線電球は、発熱体2の発熱温度が1500℃以下で定常状態になるように設計されている。
第2のガラス管9は、石英ガラスを含む耐熱性ガラスである。第2のガラス管の外郭サイズは、ガラス管の全ての部分における表面温度を600℃以下(好ましくは550℃以下)となるようにサイズ設計を行い、アルカリ金属等を含む物質にさらされても失透を起こしにくいサイズ構成とする。実施の形態1において、第2のガラス管のサイズは、直径50ミリである。第2のガラス管9の長さは、発熱体2を覆う長さ以上であって、第1のガラス管1の封止部の位置以下である。
第2のガラス管は略半円筒状の形状であって、外周部に所定の幅で長手方向に延びる開口部を有する。実施の形態1において、所定の幅は第2のガラス管の直径より小さい。第2のガラス管は長手方向に延びる開口部を有することにより、保持部材(図4、5に示す。)から簡単に着脱できる構造になっている。
反射板10は、第2のガラス管の外周部の開口部を塞ぐように配置されている。反射板10の長さは、第2のガラス管9の長さと略同一である。図1に示すように、反射板の長手方向に平行な端部の近傍と、第2のガラス管の内壁とが密着している。反射板は第2のガラス管9に密着する方向に付勢するバネ性を有する。反射板の幅方向の両端部は、外側にカーリングし又は外側に曲げ加工されている(図示していない)。第2のガラス管9と反射板10とで形成された空洞部に第1のガラス管1を配置する。
第2のガラス管9の両端と反射板10の両端とで開口を形成し、その開口から空洞部に空気が移動することにより、赤外線電球の配置された空洞部の温度上昇が抑制される。その結果、赤外線電球において高温に弱い部分、例えば石英ガラスの封止部、リード線部が、熱により破損したり劣化することを防止している。
反射板10は、アルミニウム、金、窒化チタン、銀、ステンレス鋼等の赤外線反射率の高い材質で形成され、放物線形状であって、内面に鏡面加工が施された反射面を有する。反射板の赤外線反射率は、約80〜90%である。
本発明に係る実施の形態1の赤外線電球において、発熱体2は反射板内径よりEの距離に配設されている。発熱体2の中心軸に垂直な断面において、反射板の断面形状は発熱体の中心軸を焦点(反射板の内径から距離E)とする放物線に近似している。放物線の焦点とは、焦点に配置された点光源から放射された光が放物線によって反射されて平行光になる点を意味する。発熱体は板状であって、発熱体のもっとも幅が広い面に垂直でその長手方向に延びる中心線を通る面が、反射板の長手方向に延びる中心線を略通る。
赤外線電球は、保持部材(図4、5に示す。)を更に有し、第1のガラス管1の封止部と保持部材とを固定部材で固定し、反射板の両端と保持部材とを固定部材で固定し、第2のガラス管の両端と保持部材とをバンドで固定する。
これにより、第1のガラス管1と第2のガラス管9と反射板10とは、簡単に取り外しができる状態で、保持部材によって固定される。
図2は、図1の赤外線電球の軸垂直断面方向の輻射強度分布特性を表す分布図である。図2に示されているx軸及びy軸は、図1に示した発熱体2の長手方向に対して垂直な平面内における直交座標軸である。x軸は発熱体2の幅方向に垂直な方向であり、y軸は発熱体2の幅方向に平行な方向である。図2の中心に、発熱体2を封止した第1のガラス管1を記載している。図2のグラフにおいて、半径方向の距離が赤外線の輻射強度を示し、円周方向が発熱体2の輻射方向(角度)を示している。この角度はx軸の正方向からの角度により示される。
輻射強度分布曲線21及び22は、発熱体2に一定の電圧を印加したとき、発熱体2の中心軸から一定の距離の地点における微少な一定の面積内に到達する赤外線量を測定して得た。図2において、半径方向の単位はW/cmである。
図2の点線で示した輻射強度分布曲線21は、発熱体2の厚みtmm、幅TmmとしてX,Y面の発熱体2の輻射強度分布を参考のために求めたものである。点線で示す輻射強度分布曲線21は、反射板10がない場合の発熱体2の輻射強度分布曲線を比較のために示す。
実線で示す輻射強度分布曲線22は、反射板10を有する実施の形態1の赤外線電球の輻射強度分布曲線である。反射板10を有する赤外線電球は、反射板10を有していない赤外線電球と比較して、X軸方向の輻射強度が約2倍である。発熱体2を近似的に反射板10の放物線の焦点に置くことにより、優れた指向性(一方向への高い集熱率)を得ることができる。
図4、5を用いて、実施の形態1の赤外線電球における第1のガラス管1と第2のガラス管9及び反射板10とを保持する保持部材40の構成を説明する。図4は、本発明の実施の形態1の赤外線電球における保持部材40の取り付け構造を示す分解構成図である。図5は、保持部材40に第1のガラス管1と第2のガラス管9及び反射板10とを取り付けた状態を示す組立構成図である。保持部材40は、第1のガラス管1と第2のガラス管9及び反射板10とを、それらの相互の配置関係を解除するように取り外し可能に保持する。
第1のガラス管1と第2のガラス管9及び反射板10とは、左右の端部を2個の保持部材40で保持される。左右の保持部材40の構造は同一である。一方の保持部材40を示す図4、5において、保持部材40は、アルミダイカストで形成された保持ブロック41と、ステンレスの板金で形成された底板45及び上板46と、2本のビス52と、金属バンド53とで構成される。
底板45は、側部55と、側部55から上方向に突出し、上板46を固定する折り曲げ部50と、ビス52を挿通するビス穴49と、発熱体から引き出される外部リード線8を耐熱ガラスチューブ57を介して挟み込むリード線保持部51と、を有する。上板46は左右4つの折り曲げ部54を有する。上板46は左右に突出する4つの折り曲げ部54と、真中に設けられた切り欠きに形成されたバネ性を有する押さえ板48と、を有する。上板46と底板45とは、その間の開口部47に第1のガラス管1の封止部を挿通した状態で組み立てられる。折り曲げ部54及び50を折り曲げて、第1のガラス管1を挟み込んだ状態で上板46を底板45に固定する。バネ性を有する押さえ板48が第1のガラス管1を所定の力で保持する。
保持ブロック41は、底板45を保持する第1のガラス管保持ブロック44と、反射板10を保持する斜面43と、ストッパ56とを有する。第1のガラス管保持ブロック44は、ビス穴42を有する。第1のガラス管1を第2のガラス管9及び反射板10に通した状態で、2本のビス52をビス穴49を介してビス穴42に締め込むことにより、第1のガラス管1を開口部47に挟持し上板46と底板45とからなる筐体は、保持ブロック41に固定される。2本のビス52をビス穴42に締め込む時、反射板10の外壁が斜面43で保持され、反射板10の端部がストッパ56に当たった状態にする。第2のガラス管9及び反射板10と保持ブロック41とを、金属バンド53で一体になるように締め付けて固定する。
左右の保持部材40を上記の様に組み立てることにより、第1のガラス管1と第2のガラス管9及び反射板10とは簡単に取り外しができる状態で、それぞれ保持部材40に固定される。第1のガラス管1と保持部材40とを固定する力が第2のガラス管9及び反射板10に歪み応力を発生せず、第2のガラス管9及び反射板10と保持部材40とを固定する力が第1のガラス管1に歪み応力を発生させない。以下、簡単にその理由を説明する。2個の保持部材40は、それぞれ第1のガラス管1の左右に取り付けられることにより相対位置が固定され、その間に第2のガラス管9及び反射板10を固定することが出来る。左右の保持部材40のストッパ56間の距離は、第2のガラス管9及び反射板10の長さとほぼ同一である。第1のガラス管1を保持部材40に取り付けた状態で、第2のガラス管9及び反射板10は固定されていないから、第1のガラス管1を保持部材40に取り付ける力が第2のガラス管9及び反射板10を歪ませる恐れはない。第2のガラス管9及び反射板10と保持ブロック41とを金属バンド53で固定する時、第1のガラス管1にはほとんど歪み応力が働かない。
図3は、本発明の赤外線電球を用いた加熱調理器を示す図である。本発明の加熱調理器は、外壁30と内壁31とを有し、赤外線電球は内壁31に設けられた穴32に挿入される。このとき、第2のガラス管9が上側、反射板10が下側になるように挿入される。第2のガラス管9及び反射板10の両端が内壁31と外壁30との間になるように(内壁21から外側に少し突出するよう)、筐体の内壁と外壁の長さを調整している。油煙が第2のガラス管9と反射板10とで形成される空洞部内に巻き込まれることを防ぐためである。
赤外線電球から放射される放射光のピーク波長(2〜3μm)は、食品を構成している有機物質や、水分の吸収波長と合致するため、本発明に係る加熱調理器は短時間で食品の加熱が可能となる。
実施の形態1においては、第1のガラス管が第2のガラス管に覆われているため、調理物33から出る油脂分や塩分が第2のガラス管により遮断され、第1のガラス管の表面に付着することがなく、第1のガラス管の汚染或いは失透を防止できる。油、塩分などを含む空気は、内壁31により遮蔽される故、第2のガラス管9の側面の開口部からその内部に入り込むことはない。外部の空気が第2のガラス管9の内部を通り抜けることにより、第2のガラス管9の表面温度は更に下がる。これにより、第1のガラス管1及び第2のガラス管9の失透劣化を更に防ぎ、赤外線電球を長寿命化することができる。
第2のガラス管は、半円筒状で形成されているので、調理物から飛散した油脂分や水分が第2のガラス管に落下したとき、その低部に流れていく構造である。第2のガラス管が失透し又は汚れた場合であっても、簡単に取り外しができ、第2のガラス管を清掃して付着した飛散物を取り除き、又は第2のガラス管のみを取り替えることができる。この結果、加熱調理器は、常に綺麗で清潔な状態で使用できる。
実施の形態1の加熱調理器において、調理物からの脂肪分や水分等の飛散物質が赤外線電球に付着するのを防止する第2のガラス管9が、石英ガラスで形成されている場合には1〜10μmまでの赤外線を一部吸収域があるが大半を透過するので、有機物質で構成されている調理物によく吸収される。そのため、赤外線電球の放射エネルギーが有効に使われ、より省エネルギー型の加熱調理器を実現できる。
反射板の長手方向の端部は第2のガラス管の内壁に密着しているため、反射板の内側に飛散物質が付着することはない。
このような構成を持つ赤外線電球を使用した加熱調理器により、加熱効果を高め使い勝手の良い商品を提供することができる。長時間使用しても加熱調理器自体の汚染が防止され、赤外線電球の輻射光の減衰が少なく、調理効率の低下しにくい加熱調理器を提供できる。
図3は簡略化のため、一つの赤外線電球を用いた加熱調理器で説明したが、複数の赤外線電球を用いても同様の効果が得られる。
第2のガラス管9は、石英ガラスを含む耐熱性ガラスとして非結晶質ガラスについて説明したが、結晶化ガラス等においても構造上同様の効果が得られる。なお、第1のガラス管と第2のガラス管について石英管ガラスにダウコーニング社製バイコールガラス(品番 #7190)を使用すると、一般石英ガラスにおける欠点である一部吸収波長域を少なくし、吸収波長域がガラス管に対して透過し易くなり、且つ透過した熱が被加熱物に吸収されやすいため、加熱効率が向上される。
《実施の形態2》
図6を用いて、実施の形態2の赤外線電球を説明する。図6は本発明の実施の形態2の赤外線電球の長手方向に垂直な断面図である。実施の形態2の赤外線電球が実施の形態1の赤外線電球と異なるところは、反射板63の第2のガラス管62の開口部の塞ぎ方である。実施の形態2の赤外線電球は、反射板63の背面と第2のガラス管62の開口部の長手方向に延びる端部とが密着する構造である。
第2のガラス管62のサイズは、直径50ミリである。第2のガラス管62の長さは、発熱体2を覆う長さ以上であって、第1のガラス管1の封止部の位置以下である。第2のガラス管62は略半円筒状の形状であって、第2のガラス管62は外周部に所定の幅で長手方向に延びる開口部を有する。実施の形態2において、所定の幅は第2のガラス管62の直径より小さい。第2のガラス管62は長手方向に延びる開口部を有することにより、簡単に着脱できる構造になっている。
反射板63は、アルミニウム、金、窒化チタン、銀、ステンレス鋼等の赤外線反射率の高い材質で形成され、放物線形状であって、内面に鏡面加工が施された反射面を有する。反射板63の赤外線反射率は、約80〜90%である。反射板63は、第2のガラス管62に密着する方向に付勢するバネ性を有する。
本発明に係る実施の形態2の赤外線電球において、発熱体2は反射板63の内径よりEの距離に配設されている。発熱体2の中心軸に垂直な断面において、反射板63の断面形状は発熱体の中心軸を焦点(反射板63の内径から距離E)とする放物線に近似している。放物線の焦点とは、焦点に配置された点光源から放射された光が放物線によって反射されて平行光になる点を意味する。発熱体は板状であって、発熱体のもっとも幅が広い面に垂直でその長手方向に延びる中心線を通る面が、反射板63の長手方向に延びる中心線を略通る。
赤外線電球は、保持部材(図7、8に示す。)を更に有し、第1のガラス管1の封止部と保持部材とを固定部材で固定し、反射板63の両端と保持部材とを固定部材で固定し、第2のガラス管62及び反射板63の両端と保持部材とをバンドで固定する。
これにより、第1のガラス管1と第2のガラス管62及び反射板63とは、簡単に取り外しができる状態で、保持部材によって固定される。
実施の形態2におけるその他の構成は、前述の実施の形態1と同様の構成であるため、その説明は省略する。このように構成された実施の形態2の赤外線電球は、実施の形態1と同様に、図2に示す輻射強度分布特性を有する。実施の形態2は、第1のガラス管の失透劣化を防ぎ、指向性に優れた赤外線電球を実現できる。
なお、反射板63の第2のガラス管62の開口部の塞ぎ方は、実施の形態1及び実施の形態2に限定されない。反射板63の長手方向に平行な端部が第2のガラス管62の内側にあり、調理物からの飛散物質が、反射板63と第2のガラス管62とで構成された空洞部に入り込まない構造であれば良い。
図7、8を用いて、実施の形態2の赤外線電球における第1のガラス管1と第2のガラス管62及び反射板63とを保持する保持部材70の構成を説明する。図7は、本発明の実施の形態2の赤外線電球における保持部材70の取り付け構造を示す分解構成図である。図8は、保持部材70に第1のガラス管1と第2のガラス管62及び反射板63とを取り付けた状態を示す組立構成図である。保持部材70は、第1のガラス管1と第2のガラス管62及び反射板63とを、それらの相互の配置関係を解除するように取り外し可能に保持する。
第1のガラス管1と第2のガラス管62及び反射板63とは、左右の端部を2個の保持部材70で保持される。左右の保持部材70の構造は同一である。一方の保持部材70を示す図7、8において、保持部材70は、アルミダイカストで形成された保持ブロック71と、ステンレスの板金で形成された底板45及び上板46と、2本のビス52と、で構成される。
底板45及び上板46の構造は実施の形態1と同一である。底板45及び上板46は、第1のガラス管1を所定の力で保持する。
保持ブロック71は、底板45を保持する第1のガラス管保持ブロック44と、反射板63を保持する斜面43と、ストッパ76とを有する。第1のガラス管保持ブロック44は、実施の形態1と同一である。第1のガラス管1を第2のガラス管62及び反射板63に通した状態で、2本のビス52をビス穴49を介してビス穴42に締め込むことにより、第1のガラス管1を開口部47に挟持し上板46と底板45とからなる筐体は、保持ブロック71に固定される。2本のビス52をビス穴42に締め込む時、反射板63の外壁が斜面43で保持され、反射板63の端部がストッパ76の下の隙間75に挟み込まれるようにする。第2のガラス管62及び反射板63は、ストッパ76により長手方向と断面の半径方向に位置規制された状態になる。反射板63の端部を挟み込む隙間75のクリアランスを所定の値以下にすることにより、底板45を保持ブロック71に取り付けた状態において、第2のガラス管62及び反射板63は保持ブロック71に固定される。第2のガラス管62及び反射板63と保持ブロック71とを耐熱性の接着剤で接着して、第2のガラス管62及び反射板63が回転しない様にしても良い。
左右の保持部材70を上記の様に組み立てることにより、第1のガラス管1と第2のガラス管62及び反射板63とは簡単に取り外しができる状態で、それぞれ保持部材70に固定される。実施の形態1と同様に、第1のガラス管1と保持部材70とを固定する力が第2のガラス管62及び反射板63に歪み応力を発生せず、第2のガラス管62及び反射板63と保持部材70とを固定する力が第1のガラス管1に歪み応力を発生させない。
実施の形態1、2において、第1のガラス管1の両端から外部リード線8が引き出されている。これに代えて、第1のガラス管1の両端に金属端子を設けても良い。この場合、金属端子を第2のガラス管9及び反射板10(又は第2のガラス管62及び反射板63)の両端より外側に配置する。作業者が金属端子にリード線を接続する時、第2のガラス管が邪魔にならない。
本発明の実施の形態1又は2の赤外線電球は、暖房機器(例えばストーブ、コタツ、エアコン、赤外線治療器等)、乾燥機器(例えば衣類乾燥・布団乾燥・食品乾燥・生ゴミ処理機・加熱型消臭器等)、調理器(例えばオーブン・オーブンレンジ・オーブントースター・トースター・ロースター・保温器・焼き鳥器・コンロ・冷蔵庫解凍用等)、理容器(例えばドライヤー・パーマネント加熱器等)、シートに文字や画像等を定着する機器(例えばLBP、PPC、ファックスなどトナーを媒体として表示する機器や熱を利用してフィルム原本から被転写体へ熱転写する機器等)等、熱源により非加熱物を加温することを目的とした加熱装置に適用できる。
本発明の赤外線電球は加熱装置の加熱源として有用である。本発明の加熱装置は種々の用途の加熱装置として有用である。
本発明の実施の形態1の赤外線電球の構成を示す斜視図 本発明の実施の形態1及び2の赤外線電球の輻射分布図 本発明の実施の形態1及び2の赤外線電球を用いた加熱調理器の構成を示す概要図 本発明の実施の形態1の赤外線電球における保持部材の取り付け構造を示す分解構成図 本発明の実施の形態1の赤外線電球における保持部材の取り付け状態を示す組立構成図 本発明の実施の形態2の赤外線電球の構成を示す断面図 本発明の実施の形態2の赤外線電球における保持部材の取り付け構造を示す分解構成図 本発明の実施の形態2の赤外線電球における保持部材の取り付け状態を示す組立構成図
符号の説明
1 第1のガラス管
2 発熱体
3 放熱ブロック
4 内部リード線
5 コイル状部
6 スプリング状部
7 モリブデン箔
8 外部リード線
9、62 第2のガラス管
10、63 反射板
30 加熱調理器の外壁
31 加熱調理器の内壁

Claims (20)

  1. 長手方向に延びる形状を有する1又は複数個の発熱体と、非晶質ガラスで形成され前記発熱体を封止した第1のガラス管と、筒状であってその中の空洞部に前記第1のガラス管を配置した第2のガラス管と、所定の幅で長手方向に延びる反射板と、を有し、
    前記第2のガラス管は、外周部に所定の幅で長手方向に延びる開口部を有し、
    前記反射板は、前記第2のガラス管の開口部を塞ぐように配置されることを特徴とする赤外線電球。
  2. 前記発熱体を25℃環境において定格で加熱した時、前記第2のガラス管の外周表面の温度が、全ての部分において600℃以下であることを特徴とする請求項1に記載の赤外線電球。
  3. 前記発熱体を25℃環境において定格で加熱した時、前記第2のガラス管の外周表面の温度が、全ての部分において550℃以下であることを特徴とする請求項1に記載の赤外線電球。
  4. 前記第2のガラス管が石英ガラスを含む耐熱性ガラスであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかの請求項に記載の赤外線電球。
  5. 前記第1のガラス管の中心軸が、前記第2のガラス管の中心軸から偏心していることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかの請求項に記載の赤外線電球。
  6. 前記反射板の長手方向に平行な端部の近傍と、前記第2のガラス管の内壁とが密着する構造を有することを特徴とする請求項1に記載の赤外線電球。
  7. 前記反射板の背面と、前記第2のガラス管の開口部の長手方向に延びる端部とが密着する構造を有することを特徴とする請求項1に記載の赤外線電球。
  8. 前記反射板が前記第2のガラス管に密着する方向に付勢するバネ性を有することを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の赤外線電球。
  9. 反射板の幅方向の両端部が外側にカーリングし又は外側に曲げ加工されることを特徴とする請求項1に記載の赤外線電球。
  10. 前記第1のガラス管の中心軸に垂直な断面において、前記反射板の断面形状が、前記第1のガラス管の中心軸を焦点とする放物線に近似することを特徴とする請求項1に記載の赤外線電球。
  11. 前記発熱体は板状であって、前記発熱体の最も幅が広い面に垂直でその長手方向に延びる中心線を通る面が、前記反射膜又は前記反射板の長手方向に延びる中心線を略通ることを特徴とする請求項1に記載の赤外線電球。
  12. 前記第1及び第2のガラス管並びに前記反射板の両端部をそれぞれ保持する1個又は2個の保持部材を更に有することを特徴とする請求項1に記載の赤外線電球。
  13. 前記保持部材は、前記保持部材と前記第1のガラス管とを所定の固定部材で固定し、前記保持部材と前記第2のガラス管とをバンドで固定する構造を有することを特徴とする請求項12に記載の赤外線電球。
  14. 前記第2のガラス管の両端が開口していることを特徴とする請求項1に記載の赤外線電球。
  15. 前記第1のガラス管は両端に前記発熱体に通電するための金属端子を有し、前記金属端子は前記第2のガラス管の両端より外側に配置されることを特徴とする請求項1から請求項14のいずれかの請求項に記載の赤外線電球。
  16. 前記発熱体が、炭素系物質で形成されていることを特徴とする請求項1から請求項15のいずれかの請求項に記載の赤外線電球。
  17. 前記反射板は、ステンレス、金、銀、酸化アルミニウム、ニッケル又はアルミニウムで形成されることを特徴とする請求項1に記載の赤外線電球。
  18. 請求項1から請求項17のいずれかの請求項に記載の赤外線電球を有することを特徴とする加熱装置。
  19. 前記発熱体が炭素系物質で形成された請求項14に記載の赤外線電球と、前記赤外線電球の発熱体をその内側に配置し内側と外側とを略仕切る内壁と、前記赤外線電球を格納する筐体と、を有し、
    前記内壁は、互いに対向しそれぞれ前記赤外線電球の第2のガラス管の両端が挿入された穴を有する2つの壁を有することを特徴とする加熱装置。
  20. 前記加熱装置が、焼肉器、加熱調理器、オーブン、加熱暖房機又は電気ストーブであることを特徴とする請求項18又は請求項19に記載の加熱装置。
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