JP2005148452A - 光受信モジュール - Google Patents

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Masayuki Tamura
雅之 田村
Masaru Koseki
勝 小関
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Abstract

【課題】 光ファイバを固定できて、良好な光学的位置関係を確保して、小型化に対応できる光受信モジュールを提供する。
【解決手段】 先端面が傾斜した光ファイバ11とフェルール12を取巻くフェルールホルダ13を有する光ファイバ組立体18において、第1の中心軸41を中心に持つ光ファイバ11と、レンズ21が設置されたレンズホルダ28において、回転中心である第2の中心軸41から所定の距離だけずらして設置されたレンズ21と、円柱形状のステム35において、回転中心である第3の中心軸41から所定の距離だけずらして載置された受光素子31とを備えて、光ファイバ11の先端面中心とレンズ21の中心と受光素子31の受光部中心がこの順序で光ファイバ11からの屈折光路上にあり、且つこれらの中心軸41を一致させて、光ファイバ組立体18とレンズホルダ28、レンズホルダ28とステム35がそれぞれ溶接される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、小型化に適する光ファイバ、レンズ及び受光素子の光学的結合をなす光受信モジュールに関する。
光受信モジュールは、光ファイバを用いた光通信システムにおいて、広く用いられている。光通信システムは、増大の一途をたどっている通信情報を伝送する基幹のシステムとして、用途の拡大等が期待されている。用途の拡大に伴い、あるいは、より一層の拡大を図るために、光受信モジュールも低価格化と共に小型化が強く求められている。
この光受信モジュールは、光ファイバ、集光のためのレンズ、及び受光素子を光受信部の主要な部品として構成され、これらの良好な位置関係は光学的に決まってくる(例えば、特許文献1参照。)。
ここに示した特許文献1によると、光ファイバから出射した光は斜め研磨ファイバの突出した点(光ファイバ端面の最下点)側に屈折し、光ファイバからの斜め出射角をαとしてレンズ中心とチップの距離をDとし、チップ中心をレンズ中心からDtanαだけ光ファイバ端面の最下点の方向(屈折する方向)にずらせる。光ファイバ中心は、反対方向にずらせる。受光素子中心、レンズ中心、光ファイバ中心を軸と直角の方向にずらして斜め研磨ファイバから出た斜め向きの光がレンズ中心を通りチップ中心にいたるような配置にする。この位置関係によって、歪の少ない光受信モジュールを提供できるという。
具体的には、図4に示すように、光受信モジュールに適用した実施例の断面が開示されている。光受信モジュール100は、ステム125上に載置された受光素子121と、キャップ112に固定されたレンズ111と、キャップ112を格納する円筒状のホルダ104と、フェルールホルダ103の軸中心に固定されたフェルール102及び戻り光対策として先端が斜め研磨された光ファイバ101で構成されており、光ファイバ101の突出した側を図面左側にして、屈折して中心軸131から左側方向に出射された光ファイバ101からの光束の分布中心の進路(以下、光路132という)上に、光受信モジュール100中心及びレンズ111中心があるように配置されている。ここで、光受信モジュール100の中心軸131に一致するようにレンズ111が置かれているので、それに合わせて、図面では、受光素子121は中心軸の左側に、光ファイバ101は中心軸の右側に配置されている。そして、この光学的な位置関係を維持して、ステム125、ホルダ104、及びフェルールホルダ103は固定される。固定方法は記載されてないが、一般的に、YAGレーザや電気による溶接が使われる。
ここで、ステム125とホルダ104は、それぞれの中心軸が一致するように溶接されて差し支えないので、両者の位置関係が片寄るということはない。一方、ホルダ104とフェルールホルダ103の位置関係において、レンズ111を中心軸131上に置くために、中心に光ファイバ101を配置したフェルールホルダ103は、屈折した光がレンズ111中心に入射する方向、すなわち図面では右側にずらして配置されることになる。サイズが大きくなっても差し支えない光受信モジュールの場合は、光学的な設計位置に調整のためのずれ量を考慮した量だけ右側に片寄らせても溶接のための領域を確保して、ホルダ104とフェルールホルダ103の大きさを決めることができる。
しかしながら、光受信モジュールの小型化要求に応えようとすると、ホルダに対してフェルールホルダの動かせる範囲に制限が設けられて、最良な位置にフェルールホルダを配置した状態で、ホルダに溶接して固定できないという問題が発生する。
特開平10−274728号公報(第9頁、図12)
上述したように、レンズを中心軸上に固定して、斜め研磨された光ファイバを受光素子に対応する光学的な位置に配置しようとすると、ホルダに対してフェルールホルダがずらせる範囲は制限されてしまい、光ファイバが最適な位置に配置されて、固定できないという問題、すなわち小型化できないという問題が生じる。
従って、本発明は、光ファイバを固定できて、良好な光学的位置関係を確保して、小型化に対応できる光受信モジュールを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様の光受信モジュールは、先端面が傾斜した光ファイバとこの光ファイバを取巻くフェルールとを内蔵するように取巻くフェルールホルダを有する光ファイバ組立体において、第1の中心軸を中心に持つ前記光ファイバと、円筒内をレンズが設置された固定板で閉じたレンズホルダにおいて、前記円筒の回転中心である第2の中心軸と前記固定板との交点から所定の距離だけずらして設置された前記レンズと、入出力の端子を配設され、受光素子を有するパッケージにおいて、前記パッケージの受光側の面の中点を通りこの面に垂直な第3の中心軸とこの第3の中心軸に垂直なチップ載置台平面との交点から所定の距離だけずらして前記チップ載置台上に載置された前記受光素子とを備えて、前記光ファイバの先端面中心と前記レンズの中心と前記受光素子の受光部中心がこの順序で前記光ファイバから屈折した光の進路上にあり、且つ前記第1、第2及び第3の中心軸を誤差内で一致させて、前記光ファイバ組立体と前記レンズホルダ、前記レンズホルダと前記パッケージがそれぞれ溶接されていることを特徴とする。
本発明によれば、光ファイバを固定できて、良好な光学的位置関係を確保して、小型化に対応できる光受信モジュールを提供することができる。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。以下に示す図では、同一の構成要素には同一の符号を付す。
実施例1に係る光受信モジュールについて、図1及び図2を参照しながら説明する。図1は、光受信モジュールの内部を示すために、ほぼ回転対称形をした光受信モジュールの中心軸に沿って切断した模式的な断面図、図2は、光受信モジュールの内部で、光が空間を進む部分について、光ファイバ、レンズ、及び受光素子の位置関係を模式的に示す構成図である。この光受信モジュールは、小型化を狙い、部品の小型化の他、部品点数の削減を図った構成となっている。
図1に示すように、光受信モジュール1は、最外側の形状がほぼ回転対称を有する主な部品で構成され、全体形状もほぼ回転対称と見ることができる。主な最外側の部品であるフェルールホルダ13、レンズホルダ28及びパッケージの一部であるステム35等は、端子36等一部の構成要素、あるいは、細かくは小さな凹凸等で回転対称を破る部分があるものの、それらを除外した場合、概略回転対称と見ることができ、この回転対称軸を中心軸41と称する。従って、中心軸41は、設計上、垂直な断面が円形を有するフェルールホルダ13の中心、すなわち、フェルールホルダ13の中心に配置された光ファイバ11の中心を通り、垂直な断面外形がほぼ円形を有するレンズホルダ28の中心を通り、ほぼ円柱形のステム35の中心を通っている。
次に、光受信モジュール1の部品構成について説明する。金属製の円柱形のステム35は、3本の端子36の内の2本が、電気的にステム35に接触することなく貫通して封止、固定され、一方は短く、他方が長く突出している。他の1本の端子36は、ステム35に直接接続されている。短い方の端子36が突出した側にあるステム35の平面をチップ載置台として、中心軸41からずれた位置に、サブマウント32にマウントされた受光素子31が載置されている。受光素子31は端子36及びステム35にワイヤ(図示略)等で接続されて、電気的導通が取られている。
この受光素子31を覆うように、キャップ形状をした金属製のレンズホルダ28が固定されている。このレンズホルダ28は、従来例のホルダ104とキャップ112の機能を有する。レンズホルダ28の一部をなす円筒23の一方の側は固定板24で閉じられ、この固定板24にはレンズホルダ28を通る中心軸41との交点からずれた位置に開口されて、その開口部を埋めるように例えば石英ガラス製の球状のレンズ21が配設され、固定されている。なお、レンズ21と固定板24開口部との隙間は封止されている。中心軸41からずれた位置にレンズ21を配置したレンズホルダ28を、偏芯レンズ21付きのレンズホルダ28と称する。レンズホルダ28の円筒23の開放した側は、円筒23の外周部に外径より大きくつば(鍔)26が形成されて、このつば26とステム35の受光素子31が搭載された側とは電流による発熱を利用した抵抗溶接で気密封止されている。レンズホルダ28とステム35で形成される空間は窒素等の不活性ガス等で充たされている。
このレンズ21を覆うように、金属製のフェルールホルダ13を最外側に置いた光ファイバ組立体18が固定されている。光ファイバ組立体18は、つば部の付いた円筒形のフェルールホルダ13の内側に、中心軸41を中心にほぼ回転対称形状のフェルール12、更にその中心に、回転体の光ファイバ11が配置、固定されている。これらの先端面は傾斜されているので、回転対称にはなってない。光ファイバ11とレンズ21との間には、所定の距離が開けられた空間が確保されている。フェルールホルダ13のつば部は、レンズホルダ28の固定板24に例えばYAGレーザによるレーザ光線束を使用して溶接、固定されている。
次に、光受信モジュール1の内部にある、光ファイバ11、レンズ21、受光素子31の位置関係を取り出して説明する。図2に示すように、戻り光対策として、先端面が中心軸に垂直な面に対して、例えば8度になるように斜めに研磨された光ファイバ11を、その尖った側の先端を図面左側になるように配置する。細かくは、光ファイバ11先端面の中心Fと尖った側の先端とが紙面上にあるように図示してあり、光ファイバ11の中心Fから尖った側の先端方向を−X方向とする。例えば石英ガラスを主成分とする光ファイバ11の中心Fから、窒素ガス雰囲気の空間に光が出射される場合を考えると、光束の分布中心の進路である光路42は、−X方向、すなわち図面左側に屈折し、中心軸41に対する出射角度αは約3.7度となる。
光路42がレンズ21の中心Lを通るように、レンズ21が配置されている。球状のレンズ11の中心Lに入射した光は、方向を変えることなく直進する。光ファイバ11の中心Fからレンズ21の中心Lまでの中心軸41に沿った距離、すなわち、中心Fと中心Lがそれぞれ載った中心軸41に垂直な面の間の距離をZ1とすると、レンズ21の中心Lの中心軸41からの距離X1はZ1tanαとなる。
レンズ21の中心Lを直進した光は、光路42に沿って受光素子31に達する。受光素子31の受光部の中心Pに光路42が来るように、且つ受光部表面が中心軸41に垂直になるように、受光素子31は配置される。もちろん、受光部表面が光路42に垂直になるように、受光素子31を配置しても差し支えない。光ファイバ11の中心Fから受光素子31の受光部の中心Pまでの中心軸41に沿った距離をZ2とすると、受光素子31の受光部の中心Pの中心軸41からの距離X2はZ2tanαとなる。
光ファイバ11、レンズ21、受光素子31の位置関係は、以上説明したように、中心軸41が決められて、光ファイバ11先端面の中心Fから、レンズ21の中心L及び受光素子31の受光部の中心Pまでの中心軸41に沿った距離が与えられると、中心軸41からその垂直面内のそれぞれのずれ量及びずれ方向が決められるので、これらに基づいて組み立てれば光受信モジュール1が作製できる。
次に、光受信モジュール1を組み立てる方法について説明する。光受信モジュール1の小型化目標に従い、予め距離Z1及びZ2を設定し、設計した受光素子31を搭載したステム35、偏芯レンズ21付きレンズホルダ28、斜め研磨光ファイバ11を中心に配置した光ファイバ組立体18をそれぞれ作製する。
まず、ステム35の中心軸41から距離X2だけ離れた位置に、サブマウント32にマウント剤を介してマウントした受光素子31の受光部の中心Pが来るように、短い方の端子36が露出した側のステム35の平面上に受光素子31を固定する。そして、中心軸41から受光素子31の受光部の中心Pを結ぶ線を、ステム35の円柱形の側面と交わるように引いて、その交点位置に印を付ける。逆に、中心軸41から受光素子31を置く位置の方向に線を引いて交点位置に印を付けておいて、その線上の中心軸41から距離X2だけ離れた位置に受光素子31を固定する方法でもよい。所定のずれ量(X2)だけずらし、ずらした方向が表示された受光素子31を搭載したステム35となる。
次に、レンズホルダ28に固定されるレンズ21位置は、図2に示すように、中心軸41から距離X1、受光素子31の受光部の中心Pとの中心軸41に沿った高さの差がZ2−Z1になるように、設定される。レンズ21の中心Lをレンズホルダ28の固定板24の外側面と一致した位置に置くとすると、レンズホルダ28の中心軸に沿った長さ(高さ)は、Z2−Z1にサブマウント32の厚さ、受光素子31の厚さ及びマウント剤を加えた値となる。中心軸41からレンズ21の中心Lを結ぶ線を、レンズホルダ28の円筒形の外側面と交わるように引いて、その交点位置に印を付ける。逆に、上述の受光素子31を固定する方法と同様に、先に線を引いて印を付け、距離X1の位置にレンズ21を固定してもよい。所定のずれ量(X1)だけずらし、ずらした方向が表示された偏芯レンズ21付きレンズホルダ28となる。
次に、フェルール12及びフェルールホルダ13で取り囲まれた光ファイバ11の先端面の中心Fの位置は、レンズ21中心Lから中心軸41に沿った距離Z1だけ離れた位置、すなわち、つば部の付いたフェルールホルダ13端面が形成する平面から距離Z1だけ離れた位置に設定される。光ファイバ11の斜め研磨方向、すなわち中心軸41から研磨して尖った側の先端を結ぶ線を、フェルールホルダ13外側面と交わるように引いて、その交点位置に印を付ける。中心軸41上に中心があり、斜め研磨方向が表示された光ファイバ組立体18となる。
そして、窒素等の不活性ガス雰囲気に置いて、受光素子31を格納するように、偏芯レンズ21付きレンズホルダ28のつば26をステム35の受光素子31載置面に接触させて、ステム35とレンズホルダ28のずらした方向に付けたそれぞれの印の位置合わせを行い、それと共に、中心軸41を一致させて、接触させた面が動かないように固定を行って、ステム35とレンズホルダ28のつば26を抵抗溶接で溶接して、気密封止する。ステム35とレンズホルダ28等とからなる組立体ができる。
次に、レンズ21を格納するように、レンズホルダ28のレンズ21を設置した側の固定板24と光ファイバ組立体18のフェルールホルダ13のつば部の端面とを接触させて、ステム35とレンズホルダ28とからなる組立体のずらした方向の印と、光ファイバ組立体18の斜め研磨方向の印との位置合わせを行い、それと共に、これらの中心軸41の位置合わせを行い、仮固定を行う。
そして、光ファイバ11にモニタ用光信号発生装置(図示略)を接続し、一方の端子36には電気信号検出装置(図示略)を接続して調芯を行う。つまり、仮固定を解いて、一定のモニタ用光信号発生状態で、光ファイバ組立体18のフェルールホルダ13端面をレンズホルダ28の固定板24の外側面と接触させながら、わずかに滑らせて、電気信号が規定以上、すなわち、受光量が規定以上となる位置を見つけて、再び仮固定を行う。この状態を維持して、フェルールホルダ13端面とレンズホルダ28固定板24の外側面とをYAGレーザ溶接によって、本格的な固定を行う。ここに、光受信モジュール1が完成する。
完成した光受信モジュール1において、光ファイバ組立体18の中心軸41と他の構成部品の中心軸41とのずれは、部品の寸法誤差と組立誤差を総合した誤差範囲内にある。すなわち、この誤差範囲内で受光量が規定以上となる光受信モジュール1を作製することができる。
ところで、光受信モジュール1は、小型化を狙い、従来の光受信モジュールに比較すると、ホルダが省略され、レンズホルダ28に、直接、光ファイバ組立体18が固定される構成となっている。また、各部品の小型化を図った結果、レンズホルダ28と光ファイバ組立体18とを溶接するためのマージンを削減した構造である。
発明者らは、比較のために、外形寸法は変えずに、従来の光受信モジュール100の光学系である、中心軸41上にレンズ21を置いたレンズホルダ28を作製して、すなわち、光路42が距離X1に相当する量だけ+X方向に平行移動させた状態で光学系を組んで、光受信モジュール作製を試みた。
レンズホルダ28に対して光ファイバ組立体18が距離X1に相当する量だけ図1の右側方向(+X方向)に平行移動したために、両者の位置関係に片寄りが発生し、YAGレーザ溶接不良の問題が起こった。発明者らは、この原因を、YAGレーザの出力条件が一定であるために、レーザ光線束が直接照射された箇所または極近辺の状態はほとんど同じになるはずであるが、それに連続あるいは連接したレンズホルダ28またはフェルールホルダ13の形状が変化したために、温度勾配に差異が生じて、溶融の及ぶ範囲あるいは熱応力等に差異が生じて、その結果、溶接できる箇所と溶接できない箇所が出来てしまったと推測した。
この比較の結果は、光受信モジュール1を小型化する場合、YAGレーザ溶接を行う溶接箇所は、その近傍の形状を含めて同じ状況にしておく必要があるということを示している。つまり、近傍の形状も含めて溶接箇所(例えば、8箇所)の配置が回転対称であることは、YAGレーザ溶接条件を同じにするために必要な条件であり、光ファイバ組立体18とレンズホルダ28の中心軸を一致させることは、必要不可欠なことであることが分かった。
すなわち、斜め研磨光ファイバ11を中心に配置した光ファイバ組立体18、偏芯レンズ21付きレンズホルダ28、及び、受光素子31を載置したステム35を基本構成要素として組み立てた光受信モジュール1は、光ファイバ組立体18とレンズホルダ28との中心軸41を一致させることによって、YAGレーザ溶接を安定して行うことができ、良好な光学的位置関係を確保して、小型化を図ることができる。
実施例2に係る光受信モジュールについて、図3を参照しながら説明する。図3は、光受信モジュールの光ファイバの中心軸に沿って切断した模式的な断面図である。本実施例では、レンズ付きの固定板がレンズホルダの円筒の一方の側にあるのではなく、円筒の中間部に配置され、受光素子が他の半導体部品と一緒にパッケージに収納されている点が、実施例1とは異なる。なお、実施例1と同一構成部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
図3に示すように、光受信モジュール2は、最外側の形状がほぼ回転対称を有する光ファイバ組立体18及びレンズホルダ28と、ふた39の付いた最外側の形状がほぼ直方体であるパッケージ38とを主な構成要素とした構造である。光ファイバ組立体18及びレンズホルダ28は、回転対称軸を共有し、実施例1と同様に、この回転対称軸を中心軸41と称する。中心軸41は、パッケージ38のレンズホルダ28に接する側面の中点を通っている。この光受信モジュール2は、小型化を狙い、部品の小型化を図った構成となっている。
この光受信モジュール2の部品構成について説明する。内部に空間を有する金属製の直方体形状のパッケージ38は、レンズホルダ28に接する面の一部(図面左側)が開口され、また、その面に隣接する一面(図面上側)が開口され、この開口面にはふた39が設置され、気密封止される。パッケージ38の内部には、受光面をレンズホルダ28側に向けた受光素子31をマウントしたチップ載置台33が固定され、トランスインピーダンスアンプ等の半導体部品32やその他部品(図示略)がマウントされた配線基板37が、受光を妨げないように配置、固定され、受光素子31及び半導体部品32等は金ワイヤ(図示略)等で配線基板37に接続されている。なお、光受信モジュール2は、配線基板37等と接続された出入力端子(図示略)を通して、外部と接続できる構成となっている。
この受光素子31に光を伝えるように、レンズ21の設けられた金属製のレンズホルダ28が、パッケージ38の一部開口面に固定されている。レンズホルダ28のパッケージ38と反対の側の開放部には、円筒23の内周から中心軸に向かってリング状の張り出しが形成されている。また、レンズホルダ28は、円筒23の中間部にあって、円筒を塞ぐように配置されたレンズ21を固定した固定板24を有する。固定板24は、レンズホルダ28を通る中心軸41からずれた位置に開口されて、その開口部を埋めるように例えば石英ガラス製の球状のレンズ21が配設され、固定されている。なお、レンズ21と固定板24開口部との隙間は封止されている。レンズホルダ28の円筒23とパッケージ38の一部開口面側とは、電流による発熱を利用した抵抗溶接で気密封止されている。レンズホルダ28の固定板24から、パッケージ38の内部は、窒素等の不活性なガスで充たされている。
このレンズ21に光を伝えるように、光ファイバ組立体18が金属製のフェルールホルダ13を介してレンズホルダ28に固定されている。光ファイバ11とレンズ21との間には、所定の距離が開けられた空間が確保されている。フェルールホルダ13のつば部は、レンズホルダ28の張り出し27に例えばYAGレーザの光線束を使用して溶接され、固定されている。
次に、光受信モジュール2の内部にある、光ファイバ11、レンズ21、受光素子31の位置関係は、実施例1と全く同様と考えてよい。
光受信モジュール2を組み立てる方法についても、実施例1と同様である。中心軸41が決められて、光ファイバ11先端面の中心Fから、レンズ21の中心L及び受光素子31の受光部の中心Pまでの中心軸41に沿った距離が与えられると、中心軸41からその垂直面内のそれぞれのずれ量及びずれ方向が決められるので、それに従って組み立てれば光受信モジュール2が作製できる。
ところで、光受信モジュール2は、小型化を狙って、可能な限り部品を縮小している。光ファイバ組立体18とレンズホルダ28とを溶接する状況は、実施例1と同様である。つまり、両者の位置関係に片寄りが生じると、YAGレーザによる溶接ができる箇所と溶接できない箇所が出来てしまう溶接不良問題が発生し、一方、両者の位置関係に片寄りをなくすと溶接不良を避けることができた。
すなわち、斜め研磨光ファイバ11を中心に配置した光ファイバ組立体18、偏芯レンズ21付きレンズホルダ28、及び、受光素子31を載置したパッケージ38を基本構成要素として組み立てた光受信モジュール2は、光ファイバ組立体18とレンズホルダ28との中心軸41を一致させることによって、YAGレーザ溶接を安定して行うことができ、良好な光学的位置関係を確保して、小型化を図ることができる。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変形して実施することができる。
例えば、光ファイバ組立体とレンズホルダとの溶接にはYAGレーザによる溶接法、レンズホルダとパッケージとの溶接には電気的な溶接法を使用したが、これらの溶接法及び他の加熱方式の溶接法の内、別の方法を使用することは可能である。
また、上述した光受信モジュールは、光ファイバ、レンズおよび受光素子の3つの構成要素を3分割する構造としたが、2つの構成要素を1つの部品としてまとめて全体を2分割した構造としてもよいし、あるいは、3つの構成要素の間にスペーサ等を配置した4分割以上の分割構造としてもよい。
また、実施例1に実施例2のレンズホルダを適用することが可能であり、逆に、実施例2に実施例1のレンズホルダを適用することが可能である。
また、実施例1のパッケージを構成するステムを円柱形状、実施例2のパッケージの形状を直方体としたが、使用環境等に応じて、体積効率のよい他の形状に変更することは可能である。
本発明の実施例1に係る光受信モジュールのほぼ回転対称形をした光受信モジュールの中心軸に沿って切断した模式的な断面図。 本発明の実施例1に係る光受信モジュールの内部で、光が空間を進む部分について、光ファイバ、レンズ、及び受光素子の位置関係を模式的に示す構成図。 本発明の実施例2に係る光受信モジュールの光ファイバの中心軸に沿って切断した模式的な断面図。 従来の光受信モジュールを模式的に示す断面図。
符号の説明
1、2、100 光受信モジュール
11、101 光ファイバ
12、102 フェルール
13、103 フェルールホルダ
15、105 斜め研磨面
18 光ファイバ組立体
21、111 レンズ
23 円筒
24 固定板
26 つば
27 張り出し
28 レンズホルダ
31、121 受光素子
32、122 サブマウント
33 チップ載置台
35、125 ステム
36、126 端子
37 配線基板
38 パッケージ
39 ふた
41、131 中心軸
42、132 光路
104 ホルダ
112 キャップ

Claims (7)

  1. 先端面が傾斜した光ファイバとこの光ファイバを取巻くフェルールとを内蔵するように取巻くフェルールホルダを有する光ファイバ組立体において、第1の中心軸を中心に持つ前記光ファイバと、
    円筒内をレンズが設置された固定板で閉じたレンズホルダにおいて、前記円筒の回転中心である第2の中心軸と前記固定板との交点から所定の距離だけずらして設置された前記レンズと、
    入出力の端子を配設され、受光素子を有するパッケージにおいて、前記パッケージの受光側の面の中点を通りこの面に垂直な第3の中心軸とこの第3の中心軸に垂直なチップ載置台平面との交点から所定の距離だけずらして前記チップ載置台上に載置された前記受光素子と、
    を備えて、前記光ファイバの先端面中心と前記レンズの中心と前記受光素子の受光部中心がこの順序で前記光ファイバから屈折した光の進路上にあり、且つ前記第1、第2及び第3の中心軸を誤差内で一致させて、前記光ファイバ組立体と前記レンズホルダ、前記レンズホルダと前記パッケージがそれぞれ溶接されていることを特徴とする光受信モジュール。
  2. 前記レンズホルダは前記円筒端部に前記固定板を有する形状であり、前記パッケージは円柱状のステムを有することを特徴とする請求項1に記載の光受信モジュール。
  3. 前記レンズホルダは前記円筒中間部に前記固定板を配置されて前記円筒両端部が開放された形状であり、前記パッケージが直方体形状を有することを特徴とする請求項1に記載の光受信モジュール。
  4. 前記レンズホルダは前記円筒開放部外周に円筒外径より大きなつば(鍔)を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の光受信モジュール。
  5. 前記レンズホルダは前記円筒開放部内周に円筒内径より小さな張り出しを有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の光受信モジュール。
  6. 前記レンズは球状であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光受信モジュール。
  7. 先端面が傾斜した前記光ファイバの出射角度をαとして、前記光ファイバの先端面中心と前記レンズの中心との前記中心軸に沿った距離をZ1、前記光ファイバの先端面中心と前記受光素子の受光部中心との前記中心軸に沿った距離をZ2とすると、前記レンズの中心と前記中心軸との距離はZ1tanα、前記受光素子の受光部中心と前記中心軸との距離はZ2tanαであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の光受信モジュール。
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