JP2005148097A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 低融点トナーを用いて、プリント速度の高速化、省電力化および小型化が可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】 低融点トナー2を用い、現像剤担持体の滑り角をθ[°]、現像剤担持体の外周線速度をVdv[mm/sec]、現像剤供給手段の外周面弾性体硬さをAsp、現像剤供給手段の外周線速度をVsp[mm/sec]、現像剤供給手段の外周面の弾性体が現像剤担持体と当接して凹む深さをδ[mm]とした場合、それらを用いて、現像剤供給手段3と現像剤担持体4との摩擦によりトナーが劣化せず、現像剤担持体4の表面にトナーが融着しない条件を設定するためのパラメータを設定し、実験によりその範囲を求め、その範囲内となるように、現像剤供給手段3および現像剤担持体4の配置、各ローラの外周面の材料および各最外周の線速度を設定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電子写真方式の画像形成装置に関し、特に、現像剤を弾性体からなる外周面に付着させる現像剤供給ローラと、現像剤供給ローラの外周面の回転方向とは逆方向に当接する外周面を回転させることで現像剤供給ローラから現像剤を得て潜像を担持する感光体に供給する現像ローラの構成の改良に関する。
従来の電子写真方式の画像形成装置の現像剤(以下、トナーと記載)としては、トナー同士が熱融着するのを防いで保存性を高めるために、硬く溶けにくい粉状のトナーが用いられている。例えば、ガラス転移点Tgの指数が摂氏68度以上で定義される高融点の特性で、物理的に粉末にする粉砕法により生成された粒径約10μmのトナー(以後、粉砕トナーと記載)が、一般的に低コストであるという理由で用いられている。粉砕法により生成されるトナーは物理的に粉末にするため、粒径および組成にややばらつきがあるが従来のプリント速度では不具合なく画像形成することが可能であった。
また、近年の電子写真方式によるプリント速度を向上させる要望に対応させた場合に発生する現像ローラの摩耗については、現像剤供給ローラにおける現像ローラとの当接面の変形量を増加させ、現像剤供給ローラの外周面の回転(線)速度と現像ローラの外周面の回転(線)速度の比が一定値未満になるように制御することで抑える技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−239988号公報(第3〜5頁、図5)
上記した従来の画像形成装置で従来からの粉砕トナーをそのまま用いて、電子写真方式によるプリント速度を向上させ場合には、硬く溶けにくいトナーを素早く定着させるために定着工程で大電力が必要になり、大電力による熱の放熱あるいは安全性等の確保のために筐体等の大型化が必要になる。しかしながら、近年の画像形成装置に対しては、さらなるプリント速度の高速化と共に、省電力化および小型化が求められている。つまり、従来の画像形成装置では、大電力化によってプリント速度を向上させることはできても、省電力化および小型化に対応することが難しいという問題がある。
具体的には、例えば、プリント速度の高速化については、上記した特許文献1の画像形成装置で求められていた現像ローラの外周の線速度が70〜150mm/秒程度であったのに対して150mm/秒以上が求められている。それと同時に、プリンタの省電力化および小型化を実施するためには、従来の硬く溶けにくいトナーを用いたままでは非常に難しいので、定着工程の電力負担を軽減するために低融点のトナーが使用されるようになってきた。低融点のトナーとは、例えば、ガラス転移点Tgの指数が摂氏67度以下で定義されるか、あるいは、軟化温度Tsの指数が摂氏80度以下かつ流出開始温度Tfbの指数が摂氏120度以下で定義される低融点の特性を有するものである。
しかしながら、この低融点トナーを、例えば、特許文献1の画像形成装置の現像ローラの外周の線速度を150mm/秒以上の条件にして単純に使用しようとすると、低融点トナーは軟らかく溶けやすいため、現像剤供給ローラと現像ローラとの摩擦により、現像ローラの表面にトナーが融着するという問題があった。
本発明は、上述した如き従来の問題を解決するためになされたものであって、軟らかく溶けやすい低融点のトナーを用いて、プリント速度の高速化と共に省電力化および小型化が可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、弾性体からなる外周面に現像剤を付着させる現像剤供給手段と、外周面を現像剤供給手段の外周面に当接させると共に現像剤供給手段の外周面の移動方向とは逆方向に移動させることで現像剤供給手段から現像剤を得て潜像担持体に供給する現像剤担持体とを少なくとも備える電子写真方式の画像形成装置であって、
現像剤として、ガラス転移点Tgの指数が摂氏67度以下で定義されるか、あるいは、軟化温度Tsの指数が摂氏80度以下かつ流出開始温度Tfbの指数が摂氏120度以下で定義される低融点の特性を有するものが用いられ、
現像剤担持体の滑り角をθ[°]、現像剤担持体の外周の線速度をVdv[mm/sec]、現像剤供給手段の外周面の弾性体の硬さをアスカーF型のスプリング式硬さ試験機で測定した値をAsp[度]、現像剤供給手段の外周の線速度をVsp[mm/sec]、現像剤供給手段の外周面の弾性体が現像剤担持体と当接する重なり量をδ[mm]を用いてパラメータFが式
F≡θ×δ×Asp×(Vsp+Vdv)
により定義され、
パラメータFについて
3.0×10<F<6.0×10
となるように、
現像剤供給手段および現像剤担持体は、画像形成装置内における配置、各外周の線速度、および、外周の材料が設定される。
本発明は、スポンジローラと現像ローラとの摩擦によりトナーが劣化せず、現像ローラの表面にトナーが融着しないための条件を設定するためのパラメータを定義すると共にそのパラメータの範囲を数式により設定し、その数式を満足するように画像形成装置内におけるスポンジローラおよび現像ローラの配置、各ローラの外周面の材料および各最外周の線速度を設定することで、低融点のトナーを用いて、現像ローラの外周の線速度を早めることでプリント速度を速めて画像形成する場合でも、現像剤供給ローラと現像ローラとの摩擦により、現像ローラの表面にトナーが融着することがなく、良好な印字および連続印字による耐久性を満足させることができる。従って、本発明の画像形成装置では、低融点のトナーを用いてプリント速度の高速化することができ、トナーが低融点のトナーであるので省電力化および小型化が可能になる。
以下、本発明を図示した実施形態に基づいて説明する。
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の形態1の電子写真方式の画像形成装置における現像部の概略構成を示す側面断面図である。
図1の現像部において、トナーカートリッジ1は、粉体状の現像剤であるトナー2を収容する容器である。トナー2(現像剤)としては、本実施の形態では従来と同様の粉砕トナーを用いるが、その特性としては後述するようにガラス転移点で規定された低融点のトナーが用いられる。
なお、トナーが溶ける条件は、単純にトナーに与えられる温度のみで決定されるものではなく、トナーに与えられる熱量(温度×時間)で決定されるので、印刷速度が速くなれば、定着部における加熱時間は短くなり、定着器の加熱設定温度を上げる必要があり、定着器の加熱設定温度の指数のみでは低融点のトナーを定義できない。このため、本実施の形態の低融点のトナーは、ガラス転移点の指数を用いて定義される。なお、次の実施の形態2でもガラス転移点の指数を用いて低融点のトナーが定義されるが、実施の形態3、4では、軟化温度の指数と流出開始温度の指数の組み合わせにより定義される。
ガラス転移点は、高分子の結晶部分における結晶状態がこわれて流動性を示す(融解)ようになる状態遷移時の温度が融点であるのに対し、高分子の非結晶部分における状態遷移時の温度であり、低温時には分子運動性が低いことからガラス状態であったものが、温度上昇により分子運動性が高くなりゴム状態になる場合の境目の温度であり、例えば、チュウインガムのベースとなる酢酸ビニルは摂氏30度近辺でガラス転移するので、口の中に入れる前のガムが硬いのに対して、口の中に入れたガムは軟らかくなる等の例がよく知られている。
スポンジローラ3(現像剤供給手段)は、その外周面(以後、周面と記載)がスポンジ等の弾性体から構成されるローラ形状であり、その外周面にトナー2を付着させる。現像ローラ4(現像剤担持体)は、その周面をスポンジローラ3の周面に当接させると共にスポンジローラ3の周面の移動方向とは逆方向に移動させることでスポンジローラ3からトナー2を得てトナー層を形成し、トナーを後述する感光ドラム7に供給する。
現像ブレード5は、現像ローラ4上のトナー層の層圧を所定の厚さに規制して薄層化すると共に、トナー2を所定の極性に帯電させるものである。LEDヘッド6は、例えば、発光ダイオード(LED)を画素数に応じて各ローラの軸方向に列状に並べて構成される露光ヘッドであり、後述する感光ドラム7の周面上に静電潜像を形成するための露光を実施するものである。感光ドラム7(潜像担持体)は、表面に感光体が形成されたドラム形状であり、帯電されてからLEDヘッド6で露光することにより、その表面に静電潜像が形成され、現像ローラ4からトナー2の供給を受けて静電潜像の画像を現像する。
転写ローラ8は、感光ドラム7上の現像された画像を示すトナー2を、後述する印字媒体11に移動させて画像を転写させるものである。帯電ローラ9は、感光ドラム7の表面の露光前の感光体を所定の極性に帯電させるためのものである。クリーニングローラ10は、感光ドラム7上の現像された画像を示すトナー2が転写ローラ8で印字媒体11に転写された後に、感光ドラム7上に残ったトナー2を掻き取るものである。印字媒体11は、例えば、紙あるいはOHP用フィルム等のようにその表面にトナー画像が転写されるものである。
各ローラ3、4、8〜10および感光ドラム7には、各々回転駆動力を伝達するためのギヤ(不図示)が圧入その他の方法で固定されており、各ギヤを分類して示すために、スポンジローラ3に固定されたギヤをスポンジギヤ、現像ローラ4に固定されたギヤを現像ギヤ、感光ドラム7に固定されたギヤをドラムギヤ、転写ローラ8に固定されたギヤを転写ギヤ、帯電ローラ9に固定されたギヤをチャージギヤ、現像ギヤとスポンジギヤの間に接地される不図示のギヤをアイドルギヤと称することとする。
また、各ローラ3、4、8〜10およびLEDヘッド6には、画像形成装置(プリンタ)本体の電源あるいは図示しない電源によりバイアス電圧が印加される。なお、画像形成装置(プリンタ)本体の電源とは、例えば、一般的な電子写真方式のプリンタに用いられる高圧電源であり、図示しない制御部により制御される。
トナー2は、トナーカートリッジ1から徐々に落下してスポンジローラ3の回りに溜まり、スポンジローラ3に付着された後に現像ローラ4に移動してトナー層を形成し、感光ドラム7の静電潜像を現像してトナー画像となり、そのトナー画像が転写ローラ8により印字媒体11に転写される。また、印字媒体11への転写後も感光ドラム7に残ったトナー2はクリーニングローラ10により掻き落とされる。そのため、スポンジローラ3の周面と現像ローラ4の周面は接触し、現像ローラ4、転写ローラ8、帯電ローラ9、クリーニングローラ10の各周面と感光ドラム7の周面が接触している。
特に、スポンジローラ3と現像ローラ4は、スポンジローラ3の周面がスポンジ等の軟らかい弾性体であるため、スポンジローラ3を現像ローラ4に押しつけるようにしてスポンジローラ3を凹ませた状態で接触している。
図2は、図1のスポンジローラ3および現像ローラ4を拡大して示す側面断面図である。
図2に示すように、スポンジローラ3の中心軸と現像ローラ4の中心軸を結んだ直線において、スポンジローラ3の周面が変形することにより現像ローラ4の周面と重なる長さを重なり量と称することとし、その長さをδと称する。スポンジローラ3の周面と現像ローラ4の周面とは、その接触面で逆方向に移動しているため、長さδが大きくなるということは、スポンジローラ3の現像ローラ4への押しつけ力およびスポンジローラ3の変形量が増大することを意味し、摩擦力、帯電力も増大する。
また、本実施の形態の画像形成装置の動作は以下のように実施される。
図1に示した画像形成装置において、図示しない制御部から印刷指示が入力されると、図示しない画像形成装置(プリンタ)本体のモータが回転を開始し、図示しないプリンタ本体に設けられた数個のギヤを個押してドラムギヤに駆動力が伝達され感光ドラム7が回転する。それと共に、ドラムギヤの回転により現像ギヤに駆動力が伝達されて感光ドラム7との接触面が同方向に移動するように現像ローラ4が回転し、さらに、現像ギヤからアイドルギヤを経てスポンジギヤに駆動力が伝達されて現像ローラ4との接触面が逆方向に移動するようにスポンジローラ3が回転する。
一方、ドラムギヤから転写ギヤに駆動力が伝達されて感光ドラム7との接触面が同方向に移動するように転写ローラ8が回転し、ドラムギヤからチャージギヤに駆動力が伝達されて感光ドラム7との接触面が同方向に移動するように帯電ローラ9が回転する。
また、上記したプリンタ本体のモータが回転を開始するとほぼ同時に、プリンタ本体に設けられた図示しない電源により、各ローラ3、4、8〜10に対して各々予め設定された所定値のバイアス電圧が印加される。
感光ドラム7の周面に設けられる感光体表面は、まず、帯電ローラ9に印加されるバイアス電圧によりその感光体層の接触面が帯電され、感光ドラム7の回転により一様に帯電される。次に、感光ドラム7が回転して帯電された部分がLEDヘッド6の下方の露光位置に到達すると、図示しない制御部から受信する印字すべき画像のデータに従ってLEDヘッド6が発光し、感光ドラム7の感光体表面上に静電潜像が形成される。さらに感光ドラム7が回転して静電潜像が形成された部分が現像ローラ4の位置に到達すると、感光ドラム7上の静電潜像と現像ローラ4との電位差により、現像ブレード5により薄層化された現像ローラ4上のトナー層のトナーが感光ドラム7に移動し、静電潜像を現像する。
また、この画像形成装置における現像ローラへのトナーの供給は、一般的に、まず、軟らかい弾性体で形成されたスポンジローラ3の周面にトナー2を付着させ、そのトナー2が付着したスポンジローラ3を現像ローラ4に押しつけてスポンジローラ3の周面が変形した状態で、その両ローラ3、4の各接触面の移動方向が逆方向になるように回転させることで、トナー2を移動し易くしておき、両ローラ3、4に印加されたバイアス電圧の電位差により、スポンジローラ3に付着しているトナー2を現像ローラ4に供給する。
ここで、両ローラ3、4の各接触面の移動方向が逆方向になるように回転させる理由は、第1に、接触部分の摩擦を利用してトナーを帯電させるためであり、第2に、次の画像の現像への悪影響を防ぐため感光ドラム7上の静電潜像を現像させてから回転により戻ってきた現像ローラ4上の残置トナーを掻き落とすためであり、第3に、現像ローラ4に対して均一にトナー2を供給するためである。
本実施の形態では、トナー2の劣化を示すパラメータとして、一般に「かぶり」と称されているパラメータを使用する。「かぶり」とは、いわゆる地かぶりのことであり、白色の印字媒体11を用いた場合に、未使用(未記録)状態における印字媒体11の白色部分の反射濃度(単位:%)から、一度、電子写真方式のプリンタ内を通過させて印刷工程を経た後の当該印字媒体11における白色であるべき部分(情報が何も記録されない部分)の反射濃度(単位:%)を差し引いた値である。例えば、「かぶり」が2%である場合とは、未使用の印字媒体11の白色部分の反射濃度を100%として、記録後の印字媒体11の白色部分の反射濃度が98%であることを示している。
つまり、「かぶり」の値が高いほど、本来白色であるべき部分が着色されてしまうこと(画像以外の部分にトナーが付着されること)を示している。通常の現像装置においては、この「かぶり」が2.5%以上になると、人の目で見て白色であるべき部分が着色されているように見える。この「かぶり」の発生する原因としては、トナー2が劣化したことにより、その帯電が十分に実施できなくなることが原因である。従って、「かぶり」の値は、トナーの劣化した程度も示していることになる。
本実施の形態の画像形成装置では、トナー2のガラス転移点Tgが摂氏67度以下の低融点の粉砕トナーを用いて、現像ローラ4の外周の線速度を150mm/sec以上の条件にして画像形成する場合に、スポンジローラ3と現像ローラ4との摩擦によりトナーが劣化せず、現像ローラ4の表面にトナーが融着しないための条件を設定するために、以下の数式1に示したようにパラメータFを定義した。
F≡θ×δ×Asp×(Vsp+Vdv) ・・・(1)
但し、現像ローラ4の滑り角: θ[°]、現像ローラ4の外周の線速度: Vdv[mm/sec]、スポンジローラ3の外周面の弾性体の硬さをアスカーF型[高分子計器株式会社製]のスプリング式硬さ試験機で測定した値: Asp[度]、スポンジローラ3の外周の線速度: Vsp[mm/sec]、スポンジローラ3の外周面の弾性体が現像ローラ4と当接することで凹む深さ(重なり量): δ[mm]
ここで、現像ローラ4の滑り角θとは、現像ローラ4の周面の摩擦係数の代替値である。また、トナー2のガラス転移点Tgは、例えば、示差走査カロリーメータDSC−7[パーキンエルマー社製]を用い、その昇温時間を摂氏80度/分に設定してトナー10mgを測定することにより求めることができる。
図3は、図1および図2の現像ローラ4における滑り角θを測定する方法の一例を示す図である。
まず、図3において実線で示したように、測定する現像ローラ4を水平に置いたアクリル板性の滑り台12の上に置く。滑り台12は、表面粗さRzが1μm以下である。次に、滑り台12の現像ローラ4の軸方向の延長方向にある一端(図3中では右端)を持ち、他端(図3中では左端)を支点として徐々に引き上げ、水平面に対する滑り台12の角度を測定する。そして、現像ローラ4’が滑り台12’の上を軸方向に滑り始める角度θを記録し、その角度θを滑り角とする。
言い換えれば、本実施の形態における滑り角θとは、測定対象の現像ローラ4を水平な板の上に置き、現像ローラ4の長手方向にあたる板の一端を支点とし、他端を一定の速度で上方に引き上げた時、その現像ローラ4が長手方向に板の上を滑り始める角度である。
なお、図3の滑り台12上には、現像ローラ4がその円周方向に転がらないように現像ローラ4のシャフトを支持するための円柱状のピン13を打ち込んであるが、シャフトもピン13も表面は滑らかであり、両者の形状は円筒状で直交した状態で接触するため接触部は1点になるので、接触部の摩擦力は非常に少なくなり、現像ローラ4が滑り台12上を滑る際の抵抗としては無視することができる。
スポンジローラ3の外周面の弾性体の硬さを示すAspについては、スポンジ等の軟らかい材料の硬さを示す指標としてはアスカーF型のスプリング式硬さ試験機で測定した値が広く使用されており、硬さの指標になりうるものである。また、他の値はSI単位系の値である。
従って、上記のように定義したFの値は、現像ローラ4とスポンジローラ3との間に作用する力を便宜的に表す指標となりうるものである。そこで、本実施の形態では実験によりその範囲を求めた。実験結果を以下の表1に示す。
Figure 2005148097
表1の実験では、ガラス転移点Tgが摂氏67度以下の特性を有する低融点の粉砕トナーと、構成要素である滑り角θ、重なり量δ、硬さAsp、現像ローラ線速度Vsp、スポンジローラ線速度Vdvの各値を変化させることで上記したFの値を変化させた数種の画像形成装置を用いてA4用紙で3万枚の連続印字を実施し、その後のトナーの劣化(上記「かぶり」の値)と現像ローラ表面へのトナーの融着の有無を調べた。なお、実験で連続印字する用紙数を3万枚としたのは、この画像形成装置の寿命が3万枚に設定されているためである。
表1に示したように、Fの値が3.0×10よりも小さい比較例1−1の場合には、連続印字を実施する前の初期印字の時点で良好な印字が得られなかったため、連続印字後の「かぶり」の値とトナー融着の有無を調べていない。この場合には、スポンジローラ3の現像ローラ4に対する帯電、前回の現像用のトナーの掻き落とし、および、今回の現像用のトナーの供給の動作が十分に実施されておらず、連続動作するまでもなくFの値が不適切と判断できるためである。
また、Fの値が6.0×10よりも大きい比較例1−2の場合には、「かぶり」の値が2.5%を超えており、また、現像ローラ4の表面のトナーの融着も発生しているので、この場合もFの値が不適切と判断できる。
他の実施例1−1〜1−6の場合には、「かぶり」の値が2.5%未満であり、また、現像ローラ4の表面のトナーの融着も発生していないので、この場合のFの値は適切と判断できる。
上記した実験結果から、Fの値が3.0×10よりも小さい場合と、6.0×10よりも大きい場合には、画像形成装置の印字あるいは連続印字による耐久性に問題があることがわかる。つまり、トナー2としてガラス転移点Tgが摂氏67度以下の特性を有する粉砕トナーを用いた場合には、Fの値を3.0×10よりも大きく、かつ、6.0×10よりも小さい範囲内となるように、スポンジローラ3および現像ローラ4の配置、各ローラの外周面の材料および各最外周の線速度を設定することで、良好な印字および連続印字による耐久性を満足することがわかる。このFの範囲を式に示すと次の数式2となる。
3.0×10<F<6.0×10 ・・・(2)
このように、本実施の形態では、スポンジローラ3と現像ローラ4との摩擦によりトナーが劣化せず、現像ローラ4の表面にトナーが融着しないための条件を設定するためのパラメータFを定義すると共にそのパラメータFの範囲を数式2により設定し、その数式2を満足するように画像形成装置内におけるスポンジローラ3および現像ローラ4の配置、各ローラの外周面の材料および各最外周の線速度を設定することで、トナー2のガラス転移点Tgが摂氏67度以下の低融点の粉砕トナーを用いて、現像ローラ4の外周の線速度を150mm/sec以上の条件にして画像形成する場合でも、現像剤供給ローラと現像ローラとの摩擦により、現像ローラの表面にトナーが融着することがなく、良好な印字および連続印字による耐久性を満足させているので、低融点のトナーを用いてプリント速度の高速化することができる。また、さらに本実施の形態では、トナーが低融点の粉砕トナーであるので画像形成装置を省電力化および小型化することができる。
[実施の形態2]
上記した実施の形態1では、トナー2としてガラス転移点Tgが摂氏67度以下の低融点の粉砕トナーを用いた場合を示したが、粉砕トナーは、上記したように粒径約10μmであるが物理的に粉末にするため粒径および組成にややばらつきがあるため、現像される画像の発色にもややばらつきが発生する。近年になりトナー2としては化学的に重合させたトナー(以後、重合トナーと記載)が利用できるようになった。重合トナーは、その形状を球形に近くできるので画像形成装置の駆動に必要なトルクを軽減することができ、さらに、その粒径をほぼ均一にできるので現像される画像の発色も均一にすることができる。そこで、以下に示す実施の形態2では、低融点のトナーとしてその形状が球形に近い重合トナーを用いる場合について説明する。
従って、本実施の形態は、画像形成装置の構成および動作、Fの定義、現像ローラ4の外周の線速度を150mm/sec以上の条件にして画像形成すること等については、実施の形態1と同様であるが、トナー2としてガラス転移点Tgが摂氏67度以下の低融点の重合トナーを用いる点が実施の形態1とは異なる場合である。本実施の形態は、その場合のFの範囲を実験により求めるものであり、実験結果を以下の表2に示す。
Figure 2005148097
表2の実験では、ガラス転移点Tgが摂氏67度以下の特性を有する低融点の重合トナーを用いる点を除けば、表1の実験と同様の設定である。
表2に示したように、Fの値が1.0×10よりも小さい比較例2−1の場合には、連続印字を実施する前の初期印字の時点で良好な印字が得られなかったため、連続印字後の「かぶり」の値とトナー融着の有無を調べていない。この場合には、スポンジローラ3の現像ローラ4に対する帯電、前回の現像用のトナーの掻き落とし、および、今回の現像用のトナーの供給の動作が十分に実施されておらず、連続動作するまでもなくFの値が不適切と判断できるためである。
また、Fの値が7.0×10よりも大きい比較例2−2の場合には、「かぶり」の値が2.5%を超えており、また、現像ローラ4の表面のトナーの融着も発生しているので、この場合もFの値が不適切と判断できる。
他の実施例2−1〜2−6の場合には、「かぶり」の値が2.5%未満であり、また、現像ローラ4の表面のトナーの融着も発生していないので、この場合のFの値は適切と判断できる。
上記した実験結果から、Fの値が1.0×10よりも小さい場合と、7.0×10よりも大きい場合には、画像形成装置の印字あるいは連続印字による耐久性に問題があることがわかる。つまり、トナー2としてガラス転移点Tgが摂氏67度以下の特性を有する低融点の重合トナーを用いた場合には、Fの値を1.0×10よりも大きく、かつ、7.0×10よりも小さい範囲内となるように、スポンジローラ3および現像ローラ4の配置、各ローラの外周面の材料および各最外周の線速度を設定することで、良好な印字および連続印字による耐久性を満足することがわかる。このFの範囲を式に示すと次の数式3となる。
1.0×10<F<7.0×10 ・・・(3)
このように、本実施の形態では、スポンジローラ3と現像ローラ4との摩擦によりトナーが劣化せず、現像ローラ4の表面にトナーが融着しないための条件を設定するためのパラメータFを定義すると共にそのパラメータFの範囲を数式3により設定し、その数式3を満足するように画像形成装置内におけるスポンジローラ3および現像ローラ4の配置、各ローラの外周面の材料および各最外周の線速度を設定することで、トナーとしてガラス転移点Tgが摂氏67度以下の低融点の重合トナーを用いて、現像ローラ4の外周の線速度を150mm/sec以上の条件にして画像形成する場合でも、現像剤供給ローラと現像ローラとの摩擦により、現像ローラの表面にトナーが融着することがなく、良好な印字および連続印字による耐久性を満足させているので、低融点のトナーを用いてプリント速度の高速化することができる。また、数式3では数式2よりもFの範囲が広がるため、本実施の形態の数式3を満足する画像形成装置の設定は、数式2を満足する設定よりも容易となる。さらに本実施の形態では、トナーが低融点の重合トナーであるので画像形成装置を省電力化および小型化することができることに加え、重合トナーの粒子の形状が球形に近く、粒径および組成が均一であり、粒径も粉砕トナーの10μmより小さい7μm程度に小さくできることから、画像形成装置の駆動に必要なトルクを軽減することができ、現像される画像の発色も均一にして、印字性能あるいは画像品質を向上させることができる。
なお、本実施の形態では、粒子の形状が球形に近いトナー2として重合トナーを用いたが、例えば、粉砕トナーの形状を後処理等によりほぼ球形にできる場合には、その球形化した粉砕トナーを用いても良い。
また、本実施の形態では、トナー2として単純な均一構造の重合トナーを用いたが、例えば、現像剤の殻の軟化温度が、その殻中に満たされる現像剤の軟化温度よりも高いカプセル構造の重合トナーを用いることができる。カプセル構造の重合トナーとしては、例えば、粒径が7μmでシェルと称される殻の厚さが数十nmのマイクロカプセル型トナー[日本ゼオン株式会社製]を用いれば良い。その場合には、上記した重合トナーを用いた場合のメリットに加えて、さらにトナー同士が熱融着して劣化するのを防いで保存性を高めることができるので、現像剤供給ローラと現像ローラとの摩擦により現像ローラの表面にトナーが融着する事態を、さらに回避することができる。
[実施の形態3]
上記した実施の形態1では、トナー2としてガラス転移点Tgが摂氏67度以下の低融点の粉砕トナーを用いた場合を示したが、低融点のトナーとしては、例えば、トナーの溶け易さを軟化温度Tsを用いて測定することができ、さらに、トナーの硬さを流出開始温度Tfbを用いて測定することができる。本実施の形態3では軟化温度Tsと流出開始温度Tfbを用いて測定したトナーを利用する場合について説明する。
従って、本実施の形態は、画像形成装置の構成および動作、Fの定義、現像ローラ4の外周の線速度を150mm/sec以上の条件にして画像形成すること等については、実施の形態1と同様であるが、トナー2として軟化温度Tsが摂氏80度以下で流出開始温度Tfbが摂氏120度以下である低融点の粉砕トナーを用いる点が実施の形態1とは異なる場合である。ここで、軟化温度Tsおよび流出開始温度Tfbは、トナー2の融解し易さを示す指数である。これは、例えば、流動特性評価装置:フローテスターCFT−500C[株式会社島津製作所製]を用いて、直径1cm、長さが1cm以上になるように成型器で加重をかけてトナーの試料を作成し、溶融したトナーが通過するダイスとしてφが0.5mm、長さが1mmのものを使用し、測定条件として加重:10kg、昇温速度:摂氏3度/minで時間経過と共に一定の割合で昇温し、資料が固体域から遷移域、ゴム状弾性域を経て流動域に至るまでの経過を測定することで得ることができる。その際の、固体域から遷移域に移る時の温度が軟化温度Tsであり、ゴム状弾性域から資料が流れ出す流動域に移る時の温度が流動開始温度Tfbである。つまり、軟化温度Tsの値が低いトナーの方が溶けやすく、流動開始温度Tfbの値が低いトナーの方が軟らかいことになる。本実施の形態は、その場合のFの範囲を実験により求めるものであり、実験結果を以下の表3に示す。
Figure 2005148097
表3の実験では、軟化温度Tsが摂氏80度以下で流出開始温度Tfbが摂氏120度以下である低融点の粉砕トナーを用いる点を除けば、表1の実験と同様の設定である。
表3に示したように、Fの値が3.0×10よりも小さい比較例3−1の場合には、連続印字を実施する前の初期印字の時点で良好な印字が得られなかったため、連続印字後の「かぶり」の値とトナー融着の有無を調べていない。この場合には、スポンジローラ3の現像ローラ4に対する帯電、前回の現像用のトナーの掻き落とし、および、今回の現像用のトナーの供給の動作が十分に実施されておらず、連続動作するまでもなくFの値が不適切と判断できるためである。
また、Fの値が6.0×10よりも大きい比較例3−2の場合には、「かぶり」の値が2.5%を超えており、また、現像ローラ4の表面のトナーの融着も発生しているので、この場合もFの値が不適切と判断できる。
他の実施例3−1〜3−6の場合には、「かぶり」の値が2.5%未満であり、また、現像ローラ4の表面のトナーの融着も発生していないので、この場合のFの値は適切と判断できる。
上記した実験結果から、Fの値が3.0×10よりも小さい場合と、6.0×10よりも大きい場合には、画像形成装置の印字あるいは連続印字による耐久性に問題があることがわかる。つまり、トナー2として軟化温度Tsが摂氏80度以下で流出開始温度Tfbが摂氏120度以下である低融点の粉砕トナーを用いた場合には、Fの値を3.0×10よりも大きく、かつ、6.0×10よりも小さい範囲内となるように、スポンジローラ3および現像ローラ4の配置、各ローラの外周面の材料および各最外周の線速度を設定することで、良好な印字および連続印字による耐久性を満足することがわかる。このFの範囲を式に示すと次の数式4となる。
3.0×10<F<6.0×10 ・・・(4)
なお、数式4では、Fの範囲が数式2と同様の範囲になっている。
このように、本実施の形態では、スポンジローラ3と現像ローラ4との摩擦によりトナーが劣化せず、現像ローラ4の表面にトナーが融着しないための条件を設定するためのパラメータFを定義すると共にそのパラメータFの範囲を数式4により設定し、その数式4を満足するように画像形成装置内におけるスポンジローラ3および現像ローラ4の配置、各ローラの外周面の材料および各最外周の線速度を設定することで、トナーとして軟化温度Tsが摂氏80度以下で流出開始温度Tfbが摂氏120度以下である低融点(軟らかく溶けやすい)の粉砕トナーを用いて、現像ローラ4の外周の線速度を150mm/sec以上の条件にして画像形成する場合でも、現像剤供給ローラと現像ローラとの摩擦により、現像ローラの表面にトナーが融着することがなく、良好な印字および連続印字による耐久性を満足させているので、低融点のトナーを用いてプリント速度の高速化することができる。また、本実施の形態では、トナーが低融点の粉砕トナーであるので画像形成装置を省電力化および小型化することができる。
[実施の形態4]
上記した実施の形態3では、トナー2として軟化温度Tsが摂氏80度以下で流出開始温度Tfbが摂氏120度以下である低融点の粉砕トナーを用いた場合を示したが、粉砕トナーは、実施の形態2で説明したように物理的に粉末にするため粒径および組成がややばらつき、現像される画像の発色もややばらつくので、近年では形状が球形に近く、その粒径がほぼ均一の重合トナーを用いる場合も多くなってきている。以下に示す実施の形態4では、低融点のトナーとしてその形状が球形に近い重合トナーを用いる場合について説明する。
従って、本実施の形態は、画像形成装置の構成および動作、Fの定義、現像ローラ4の外周の線速度を150mm/sec以上の条件にして画像形成すること等については、実施の形態3と同様であるが、トナー2として軟化温度Tsが摂氏80度以下で流出開始温度Tfbが摂氏120度以下である低融点の重合トナーを用いる点が実施の形態3とは異なる場合である。本実施の形態は、その場合のFの範囲を実験により求めるものであり、実験結果を以下の表4に示す。
Figure 2005148097
表4の実験では、軟化温度Tsが摂氏80度以下で流出開始温度Tfbが摂氏120度以下である低融点の重合トナーを用いる点を除けば、表3の実験と同様の設定である。
表4に示したように、Fの値が1.0×10よりも小さい比較例4−1の場合には、連続印字を実施する前の初期印字の時点で良好な印字が得られなかったため、連続印字後の「かぶり」の値とトナー融着の有無を調べていない。この場合には、スポンジローラ3の現像ローラ4に対する帯電、前回の現像用のトナーの掻き落とし、および、今回の現像用のトナーの供給の動作が十分に実施されておらず、連続動作するまでもなくFの値が不適切と判断できるためである。
また、Fの値が7.0×10よりも大きい比較例4−2の場合には、「かぶり」の値が2.5%を超えており、また、現像ローラ4の表面のトナーの融着も発生しているので、この場合もFの値が不適切と判断できる。
他の実施例4−1〜4−6の場合には、「かぶり」の値が2.5%未満であり、また、現像ローラ4の表面のトナーの融着も発生していないので、この場合のFの値は適切と判断できる。
上記した実験結果から、Fの値が1.0×10よりも小さい場合と、7.0×10よりも大きい場合には、画像形成装置の印字あるいは連続印字による耐久性に問題があることがわかる。つまり、トナー2として軟化温度Tsが摂氏80度以下で流出開始温度Tfbが摂氏120度以下の特性を有する低融点の重合トナーを用いた場合には、Fの値を1.0×10よりも大きく、かつ、7.0×10よりも小さい範囲内となるように、スポンジローラ3および現像ローラ4の配置、各ローラの外周面の材料および各最外周の線速度を設定することで、良好な印字および連続印字による耐久性を満足することがわかる。このFの範囲を式に示すと次の数式5となる。
1.0×10<F<7.0×10 ・・・(5)
なお、数式5では、Fの範囲が数式3と同様の範囲になっている。
このように、本実施の形態では、スポンジローラ3と現像ローラ4との摩擦により、現像ローラ4の表面にトナーが融着しないための条件を設定するためのパラメータFを定義すると共にそのパラメータFの範囲を数式5により設定し、その数式5を満足するように画像形成装置内におけるスポンジローラ3および現像ローラ4の配置、各ローラの外周面の材料および各最外周の線速度を設定することで、トナーとして軟化温度Tsが摂氏80度以下で流出開始温度Tfbが摂氏120度以下である低融点(軟らかく溶けやすい)の重合トナーを用いて、現像ローラ4の外周の線速度を150mm/sec以上の条件にして画像形成する場合でも、現像剤供給ローラと現像ローラとの摩擦により、現像ローラの表面にトナーが融着することがなく、良好な印字および連続印字による耐久性を満足させているので、低融点のトナーを用いてプリント速度の高速化することができる。また、数式5では数式4よりもFの範囲が広がるため、本実施の形態の数式5を満足する画像形成装置の設定は、数式4を満足する設定よりも容易となる。さらに本実施の形態では、トナーが低融点の重合トナーであるので画像形成装置を省電力化および小型化することができることに加え、重合トナーの粒子の形状が球形に近く、粒径および組成が均一であり、粒径も粉砕トナーの10μmより小さい7μm程度に小さくできることから、画像形成装置の駆動に必要なトルクを軽減することができ、現像される画像の発色も均一にして、印字性能あるいは画像品質を向上させることができる。
なお、本実施の形態では、粒子の形状が球形に近いトナー2として重合トナーを用いたが、実施の形態2と同様に、例えば、粉砕トナーの形状を後処理等によりほぼ球形にできる場合には、その球形化した粉砕トナーを用いても良く、また、重合トナーを用いても良い。カプセル構造の重合トナーを用いた場合には、上記した重合トナーを用いた場合のメリットに加えて、さらにトナー同士が熱融着して劣化するのを防いで保存性を高めることができるので、現像剤供給ローラと現像ローラとの摩擦により現像ローラの表面にトナーが融着する事態を、さらに回避することができる。
本発明の実施の形態1の電子写真方式の画像形成装置における現像部の概略構成を示す側面断面図である。 図1のスポンジローラ3および現像ローラ4を拡大して示す側面断面図である。 図1および図2の現像ローラ4における滑り角θを測定する方法の一例を示す図である。
符号の説明
1 トナーカートリッジ、 2 トナー、 3 スポンジローラ(現像剤供給手段)、 4 現像ローラ(現像剤担持体)、 5 現像ブレード、 6 LEDヘッド、 7 感光ドラム(潜像担持体)、 8 転写ローラ、 9 帯電ローラ、 10 クリーニングローラ、 11 印字媒体、 12 滑り台、 13 ピン、 δ 重なり量、 θ 滑り角。

Claims (5)

  1. 弾性体からなる外周面に現像剤を付着させる現像剤供給手段と、
    外周面を現像剤供給手段の外周面に当接させると共に現像剤供給手段の外周面の移動方向とは逆方向に移動させることで現像剤供給手段から現像剤を得て潜像担持体に供給する現像剤担持体と
    を少なくとも備える電子写真方式の画像形成装置であって、
    前記現像剤として、ガラス転移点Tgの指数が摂氏67度以下で定義されるか、あるいは、軟化温度Tsの指数が摂氏80度以下かつ流出開始温度Tfbの指数が摂氏120度以下で定義される低融点の特性を有するものが用いられ、
    前記現像剤担持体の滑り角をθ[°]、現像剤担持体の外周の線速度をVdv[mm/sec]、現像剤供給手段の外周面の弾性体の硬さをアスカーF型のスプリング式硬さ試験機で測定した値をAsp[度]、現像剤供給手段の外周の線速度をVsp[mm/sec]、現像剤供給手段の外周面の弾性体が現像剤担持体と当接する重なり量をδ[mm]を用いてパラメータFが式
    F≡θ×δ×Asp×(Vsp+Vdv)
    により定義され、
    前記パラメータFについて
    3.0×10<F<6.0×10
    となるように、
    前記現像剤供給手段および前記現像剤担持体は、画像形成装置内における配置、前記各外周の線速度、および、前記外周の材料が設定される
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記低融点の現像剤としてその形状が略球形であるものを用いた場合、
    前記現像剤供給手段および前記現像剤担持体は、前記パラメータFの前記範囲を拡大させて以下の範囲内となる条件を満足させるように、画像形成装置内における配置、前記各外周の線速度、および、前記外周の材料が設定される
    1.0×10<F<7.0×10
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記低融点の現像剤として、化学的に重合させて造粒されたものが用いられる
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記低融点の現像剤として、現像剤の殻の軟化温度が、該殻中に満たされる現像剤の軟化温度よりも高いカプセル構造の現像剤が用いられる
    ことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記現像剤担持体の外周面を移動させる線速度は、150mm/sec以上である
    ことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の画像形成装置。
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